JPH07982U - スプール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 繰返し使用および乱雑な使用に適した、簡単
に組み立てられる剛性の高いスプールを提供する。 【構造】 複数のＵ字状ブレースにより接続される平行
な２つのリングからなる、線条エレメントおよびこれに
類似するものを巻きつけるスプール。スプールは前記ブ
レースの少なくとも一部のものに固定する直径方向に相
対したアクセサリエレメントを備えている。またＵ字状
ブレースは中央の芯材を支持し、スプールを回転させる
ことができるようにしている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、巻付け可能なエレメント全般、例えば、ワイヤ、ケーブル、ファイ バー、ストリップ等の線条エレメントおよびこれに類似するものを巻いておくた めのスプールに関する。

【０００２】

【従来の技術】

こうした素材の巻取り用には様々なスプールが用いられている。どのスプール も、線条エレメントを巻き付けておくのにそれなりの特徴を備えている。

【０００３】 具体例で説明するとして、周囲に巻き付けた線条エレメントを徐々に送り出す スプールを引用することができる。このスプールは、特に、溶接に使用するワイ ヤ用のものである。

【０００４】 この種のスプールは、一般的には、Ｕ字状当接部により接続した２つの平行な リングからできている。Ｕ字状当接部は平坦な底を備え、また前記リングの形成 する周縁部に沿って等しく間隔をおいて配置されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

前述した構造体は単純なため広く用いられているが、本考案が解決しようとす る幾つかの欠点については未だ未解決のままである。まず、従来技術の構造体は 脆弱な構成をしており、繰り返して使用したり手荒く使用するのには不向きであ る。特に、スプールを取り出したり再び装填するのに不向きな構造をしている。 スプールが、このスプール自身を巻取り機械や分配サポータに設置できるように するサポータを備えていないため、面倒でしかも手間のかかる作業となる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案のスプールを用いれば前述した欠点並びに他の欠点も解消される。本発 明のスプールは、従来のスプールと同じように、平坦な底を持つＵ字状ブレース で接続した２つの平行なリングを備えている。このスプールは前記ブレースに装 着された直径方向に相対する付属エレメントを持ち、これらブレースが中央に位 置する駆動用の芯材を支持していることを特徴としている。

【０００７】

【作用】

従って、中央の芯材によりスプールの周囲に線条エレメントを機械的に巻き付 けることができ、結果的に、分配サポータにスプールを装着できるため、付属エ レメントがスプール構造の剛性を高めることになる。

【０００８】 本考案の好ましい実施例によれば、中央芯材の前記支持エレメントも平坦な底 のあるＵ字状の形にされている。このＵ字状の部分は、端部が前記直径方向に相 対したブレースのアームに連結されている。

【０００９】 前記エレメントの平坦な底は、芯材の周面に設けた縦方向溝に収容される。芯 材は合成樹脂から製作しておくことが好ましい。また芯材はほぼ中空な円筒形を している。

【００１０】 本考案の最も好ましい実施例によれば、前記芯材は２つの等しい部分に横に分 割されている。したがって、支持エレメントを装着すれば、前記２つの部分の周 面に設けてある連続する縦方向溝を用い、これら２つの部分が当接するまで支持 エレメントの平坦な底に沿ってスプールの両側からスライド挿入することができ る。こうした構成を取り入れることにより、スプールを非常に簡単に組み立てる ことができる。

【００１１】 図面を通じ、同一の部品または同じ部分には同一の参照番号が付してある。

【００１２】

【実施例】

スプールは、等距離を置いた複数のブレース３が支持する平行なリング１、２ を備えている。ブレースは偶数の組として配置され、各ブレースは互いに直径方 向に向かい合って位置している。

【００１３】 相対するブレース３のうち、任意の対のブレースには平坦な底を持つＵ字状エ レメント４が向かい合って配置されている。これらＵ字状エレメントのアームの 両端は向かい合ったブレース３のアームに固定され、また相対する平坦な底は所 定の距離を置いて間隔を開けられている。

【００１４】 相対するＵ字状エレメントの前記平坦な底同士の間にはほぼ円筒状の芯材５が 位置している。この芯材は、図１から図３に示すように、両端に配置された向か い合う周辺フランジ６と軸方向孔７を備えている。円筒状芯材５の本体は直径方 向に相対する複数の溝を備えている。これら溝は、対の関係で位置され且つエレ メント４の厚みに等しい距離にわたり間隔を開けられた向かい合う縦方向リブ８ により形作られている。Ｕ字状エレメントの平坦な底は溝内に収容される。

【００１５】 さらに、芯材５はリブ１０により形成した縦方向の外側突起９を備えている。 このリブの縁には中空の円筒体１１が形成されている。円筒体１１は、芯材のフ ランジ６から半径方向に突き出している。この突起を用いれば、適当な機械にス プールを自動装填し、エレメントを正確に位置決めすることができる。

【００１６】 図示の実施例によれば、芯材５は同じ２つの部分に横に分割されている。図１ 、図４および図５はこの芯材の例を示している。図５に示す芯材は、スプールに 装着する以前の状態を示している。芯材のフランジ６がエレメント４のアームに 接触し、また芯材の両方の分割部分が当接するまで、リブ８の形成した溝に沿っ てエレメント４の平坦な底をスライドさせて芯材の装着が行われる。

【００１７】 当然のことながら、芯材５がユニットとして作られている場合、装着操作は逆 の手順で行われる。すなわち、エレメント４のベースをリブ８の形成する溝内に 納め、次いでエレメント４のアームの端部を、溶接または類似の手法によりブレ ース３に固定して組立が行われる。

【図面の簡単な説明】

【図１】スプールの斜視図。

【図２】スプールの縦断面図。

【図３】芯材の断面図。

【図４】組み立てを終えたスプールの一部縦断面図。

【図５】スプールの分解縦断面図。

【符号の説明】

１、２ リング ３ ブレース ４ Ｕ字状エレメント ５ 芯材 ６ 周辺フランジ ７ 軸方向孔 ８ 縦方向リブ ９ 突起 １０ リブ

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のＵ字状ブレースにより接続される
   ２つの平行なリングから構成され、前記ブレースの少な
   くとも一部のものに連結され中央の駆動用の芯材を支持
   している直径方向に相対した付属エレメントを有してい
   る形式の線条エレメントおよびこれに類似したものを巻
   き取るためのスプール。
2. 【請求項２】 請求項１に記載されたスプールにおい
   て、前記付属エレメントは平坦な底を持つＵ字状エレメ
   ントであり、これらＵ字状エレメントの端部が前記ブレ
   ースに連結されているスプール。
3. 【請求項３】 請求項１または２に記載されたスプール
   において、前記芯材はほぼ円筒形をしており、内部に前
   記付属エレメントの平坦な底を収容する直径方向に相対
   した複数の縦方向溝を備えているスプール。
4. 【請求項４】 請求項３に記載されたスプールにおい
   て、前記溝の各々は、縦方向に真っ直ぐ延びる平行な一
   対のリブにより形作られているスプール。
5. 【請求項５】 請求項１から４の何れか１つに記載され
   たスプールにおいて、芯材は両端の各々に向かい合った
   周辺フランジを備えているスプール。
6. 【請求項６】 請求項１から５の何れか１つに記載され
   たスプールにおいて、芯材は２つの等しい部分に横に分
   割されているスプール。