JPH0798263A - 機械振動系振動応答特性試験装置の振動制御方法とこの振動制御方法を用いた振動応答特性試験装置 - Google Patents

機械振動系振動応答特性試験装置の振動制御方法とこの振動制御方法を用いた振動応答特性試験装置

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JPH0798263A
JPH0798263A JP5264024A JP26402493A JPH0798263A JP H0798263 A JPH0798263 A JP H0798263A JP 5264024 A JP5264024 A JP 5264024A JP 26402493 A JP26402493 A JP 26402493A JP H0798263 A JPH0798263 A JP H0798263A
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JP
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vibration
function
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mechanical
signal
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JP5264024A
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Takumi Yoshida
巧 吉田
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Shinko Electric Co Ltd
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Shinko Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 機械振動系の広い解析周波数範囲と広い応答
振幅特性の解析に有効な機械振動系の振動振幅制御方法
とこの方法を用いた装置を提供する。 【構成】 供試機9に強制振動を与える加振機7と,供
試機9の振動状態を検知するセンサ10と,センサ10
が検知した測定値を解析する振動振幅検出機能12とを
備え,所定のセンサ10が計測した計測値が所定条件を
満足するように加振振動波の位相に対応して所定条件に
従って制御するようにした。この場合,振動振幅検出機
能12がその処理機能を実行するタイミングと,この機
械振動系振動応答特性試験装置の加振振幅指令値と振動
振幅検出機能12の出力信号とを比較演算する偏差増幅
機能5の機能処理とを,この振動応答特性試験装置の加
振振動波の位相に対応して制御することが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は機械装置の振動特性を試
験する機械振動系振動応答特性試験装置の振動制御方法
とこの制御方法を用いた振動応答特性試験装置に係り,
特に,試験対象機械振動系の特性に対応して適切な試験
速度で精度良く試験できる機械振動系振動応答特性試験
装置の振動制御方法とこの制御方法を用いた振動応答特
性試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種機械装置,例えば,自動車の駆動軸
のように各種の振動モ−ドと伝達特性を含む機械系の振
動特性の試験には,対象機械に強制振動を与えるととも
に,この機械系の適切な箇所に装着したセンサによって
この機械(振動)系(以下機械振動系と記す)の振動を
計測し,計測結果をFFT(Fast Fourier Transform)に
よって解析することにより,この機械振動系の強制振動
に対する応答特性を得ている。即ち,例えば,被試験機
械振動系である供試機の所定位置にロ−ドセルを装着し
たハンマ−によって打撃を与え,供試機所定箇所に設け
た振動衝撃センサでその応答振動を検知し,検知結果を
FFT等によって解析する手段がある。このようなFF
Tにおける演算実行のサンプリングピッチ,即ち演算ピ
ッチは,一般に,この試験対象機械振動系が有する周波
数帯域に対応して設定した所定の一定時間ピッチで実行
されている。また,加振振動の周波数を設定して油圧モ
−タ等によって駆動加振し,センサによる計測値から上
述と同様にFFTによって解析デ−タを得ている。自動
車のパワ−トレイン等の回転軸の特性を試験するには,
供試機であるパワ−トレイン等の入力軸に結合したモ−
タの回転速度を所定の試験条件に従って制御し,負荷側
に装着した各種センサによってこの回転振動系の応答特
性を計測する手段が行われている。
【0003】また,試験対象である機械振動系の共振点
を含む周波数範囲の試験を行う場合には,図9に示すよ
うに,試験対象機械振動系の振動値を所定値に制限する
ように加振する手段も考えられている。図9において,
図示しない設定器から指令入力回路31によって入力さ
れる加振指令値は偏差増幅器32の入力部に構成される
比較部32aに入力して振動振幅検出機能40による試
験対象機械振動系の振動計測値とを比較し,比較結果得
られる偏差値を積分機能等を備えた増幅部32bで増幅
し,増幅結果をインバ−タ34に入力する。インバ−タ
34はこの入力信号に対応する加振用交流電力を作成出
力して加振機35を駆動する。加振機35によって駆動
される駆動系36が加振対象の試験対象機械振動系37
を加振する。この加振結果がセンサ38によって検出さ
れ,信号変換器39がセンサ38によって検出された振
動を電気信号に変換する。信号変換器39で得られた電
気信号から,FFTの機能等によって構成された振動振
幅検出機能40によって,試験対象機械振動系の試験対
象周波数における振動の振幅デ−タが得られる。この振
幅デ−タのうちの所定条件値または合成値等,試験条件
に対応して設定した事項のデ−タが前述したように偏差
増幅器32の入力部に構成される比較部32aに入力す
る。従って,この試験装置においては,インバ−タ34
の入力信号である偏差増幅器32の出力信号と振動振幅
検出機能40による解析結果等とから,この機械振動系
の振動特性が得られる。振動振幅検出機能40等による
振動デ−タの解析には,注目する周波数における振動成
分値を得るために,または,振動の高調波発生状況を検
知する等のために,前述したように,FFTの機能等が
使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで,上述した従
来のFFT等の振動振幅検出機能による解析における演
算ピッチは対象機械振動系の最高周波数または最低周波
数に対応して設定されるものであったから,次のような
問題点があった。 試験時間と解析周波数帯域に影響するFFTの演算条
件が定まるので,規定時間で精度の良い解析結果を得る
のが困難であった。そのためにオンラインによる試験が
困難であった。 具体的にいえば,例えば,次のような点が挙げられ
る。 a.最低周波数によって演算ピッチを定めると高周波成
分の精度が落ち,最高周波数によって演算ピッチを定め
て試験時間を早めようとすると,低周波成分の解析デ−
タ確定前に演算を打ち切ることになってしまう点であ
る。 b.また,偏差増幅器に含まれる積分機能の時定数を高
周波領域に合わせるようにすると,低周波領域の応答結
果が不安定になり,低周波領域に合わせるようにする
と,高周波成分の応答不足になって,試験対象機械振動
系の広い周波数範囲の試験を困難にしてしまうという点
である。 本発明は従来のものの上記課題(問題点)を解決するも
ので,被試験機械振動系である供試機の,広い解析周波
数範囲と広い応答振幅特性の解析に有効な機械振動系振
動応答特性試験装置の振動制御方法とこの振動制御方法
を用いた振動応答特性試験装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,本発明に基づく機械振動系振動応答特性試験装置の
振動制御方法においては,供試機に結合して強制振動を
与える加振機と,供試機に装着してこの供試機の振動状
態を検知するセンサと,センサが検知した測定値を解析
する振動振幅検出機能とを備えた機械振動系振動応答特
性試験装置において,所定のセンサが計測した計測値が
所定条件を満足するように,この機械振動系振動応答特
性試験装置を加振振動波の位相に対応してそれぞれ所定
条件に従って制御するようにした。上述の方法において
は,センサが計測した計測値が所定条件を満足するよう
にこの加振機の加振機能を制御するようにし,少なくと
も振動振幅検出機能がその処理機能を実行するタイミン
グと,この機械振動系振動応答特性試験装置の加振振幅
指令値と振動振幅検出機能出力信号とを比較演算する偏
差増幅機能の機能処理とを,この機械振動系振動応答特
性試験装置の加振振動波の位相に対応してそれぞれ所定
条件に従って制御するようにするのが望ましい。さら
に,センサが検知した測定値を解析する振動振幅検出機
能にFFTの機能を用いた場合は,少なくともFFTの
機能の解析演算タイミングと,FFTの機能の出力演算
タイミングと,この機械振動系振動応答特性試験装置の
加振振幅指令値とFFTの機能出力信号とを比較演算す
る偏差増幅機能の機能処理とを,この機械振動系振動応
答特性試験装置の加振振動波の位相に対応してそれぞれ
所定条件に従って制御するようにするのが望ましい。さ
らに,上記偏差増幅機能の機能処理には,この偏差増幅
機能を備えた積分機能の実行タイミングを,この機械振
動系応答特性試験装置の加振振動数の位相に対応し所定
条件に従って制御するようにするのが望ましい。
【0006】また,機械振動系振動応答特性試験装置の
振動制御方法を用いた試験装置においては,供試機に結
合して強制振動を与える加振機と,供試機に装着してこ
の供試機の振動状態を検知するセンサと,このセンサが
検知した測定値を解析する振動振幅検出機能とを備えた
機械振動系振動応答特性試験装置において,振動振幅検
出機能が処理機能の実行を制御するタイミング信号と,
振動振幅検出機能の処理結果とこの機械振動系振動応答
特性試験装置の加振振幅指令信号値とを比較演算する偏
差増幅機能を制御するタイミング信号を,この機械振動
系振動応答特性試験装置の加振周波数指令信号により指
定される加振信号の位相に対応して作成出力する演算タ
イミング信号発生機能とを備えるように構成した。上述
したセンサが検知した測定値を解析する振動振幅検出機
能にFFTの機能を備えた場合は,上記FFTの機能の
解析演算を制御する第1のタイミング信号と,FFTの
機能の出力演算を制御する第2のタイミング信号と,偏
差増幅機能の処理機能を制御する第3のタイミング信号
を,加振信号の位相に対応して作成出力する演算タイミ
ング信号発生機能とを備えるのが望ましい。さらに,偏
差増幅機能を備えた積分機能を制御するタイミング機能
を備えたタイミング信号を,この機械振動系振動応答特
性試験装置の加振周波数指令信号により指定される加振
信号の位相に対応して作成出力するのが望ましい。
【0007】
【作用】本発明は,上述のようにセンサが計測した計測
値が所定条件を満足するように,この機械振動系振動応
答特性試験装置の加振振動波の位相に対応してそれぞれ
所定条件に従って制御するようにしたので,機械振動系
振動応答特性試験装置を構成する各種解析演算機能等の
働きが加振周波数に対応して自動的に変更される。上述
の方法において,少なくとも振動振幅検出機能がその処
理機能を実行するタイミングと,偏差増幅機能の機能処
理とを,この機械振動系振動応答特性試験装置の加振振
動波の位相に対応してそれぞれ所定条件に従って制御す
るようにする場合は,各種解析演算機能の入力値のサン
プリングや解析演算タイミングおよび偏差増幅機能の特
性が加振周波数に対応して自動的に変更される。従っ
て,加振周波数に対応して解析演算速度と解析演算精度
が自動的に制御される。また,試験加振振動の所定位相
ピッチに対応して偏差増幅機能の積分機能が実行できる
ので,その場合は偏差増幅機能の周波数特性が最適値に
保持される。センサが検知した測定値を解析する振動振
幅検出機能にFFTの機能を用いた場合は,少なくとも
FFTの機能演算タイミングと,FFTの機能の出力演
算タイミングと,この機械振動系振動応答特性試験装置
の加振振幅指令値とFFTの機能出力信号とを比較演算
する偏差増幅機能の機能処理とを,この機械振動系振動
応答特性試験装置の加振振動波の位相に対応してそれぞ
れ所定条件に従って制御するようにすると,FFTの機
能の使用条件において,上述の作用が実現できる。ま
た,機械振動系振動応答特性試験装置の振動制御方法を
用いた試験装置においては,上述した振動制御方法に基
づく作用が行われる。さらに,偏差増幅機能の機能処理
が備えた積分機能処理のタイミングを制御するようにす
ると,積分機能の時定数が容易に調節変更される。
【0008】
【実施例】本発明に基づく機械振動系振動応答特性試験
装置の振動制御方法とこの振動制御方法を用いた振動応
答特性試験装置(以下試験装置と略称する)の実施例を
図を参照して詳細に説明する。図1に機械振動系に結合
した本発明を適用した試験装置の一例を示し,図2には
図1に示す試験装置における振動制御機能構成例の詳細
を示している。図1,図2ともに,本発明の実施例をハ
−ドウエアによって構成したようにブロックで記したも
のであって,必然的にアナログ処理になる機能以外は装
置の条件に対応してディジタル処理機能とし,ディジタ
ル処理機能の一部または全てをコンピュ−タによるソフ
ト処理によって実行するようにした場合等における処理
内容にも対応させることができる。従って,本発明の構
成に直接関係のない要素機能や制御信号線等の詳細図示
は省略している。図1において,図示しないこの試験装
置の操作パネル等に設けられた設定器から接続される加
振周波数指令入力回路1によって入力する加振周波数指
令値によって詳細を後述する正弦波作成機能2は正弦波
信号を作成し,この正弦波信号は乗算機能3に入力す
る。乗算機能3においては,入力するこの正弦波信号に
詳細を後述する振幅信号を乗算して加振信号を作成し加
振信号伝送回路3aに出力する。また,図示しない設定
器から接続される振動振幅指令入力回路4によって入力
する振動振幅指令値が偏差増幅機能5の入力部である比
較機能5aに入力し,詳細を後述する被試験機械系の振
動計測値と比較される。比較機能5aから出力する偏差
値は,積分機能等を備えた偏差増幅機能5の増幅機能5
bにおいて,この増幅機能5bに設定された機能に従っ
て処理され,振幅信号として前述した乗算機能3に入力
する。乗算機能3から出力される加振信号は加振信号伝
送回路3aによってインバ−タ機能(以下インバ−タと
略称する)6に入力する。加振信号伝送回路3aから入
力する加振信号に従って機能するインバ−タ6の出力は
加振機7を駆動する。加振機7の作動状況は,例えば,
加振機7の瞬間回転角度値をセンサ7aによって検出
し,インバ−タ6にフィ−ドバックして制御精度を高め
ている。加振信号によって駆動される加振機7が出力す
る振動は,結合機構8を介してこの試験装置により試験
する対象機械振動系である供試機9に加えられる。供試
機9が自動車のパワ−トレインのような回転系である場
合には,加振機7は必要な応答回転特性を備えた交流モ
−タを使用し,交流モ−タの出力軸に,供試機9,例え
ば,自動車のパワ−トレインを結合する。供試機9の条
件に対応して,供試機9または結合機構8の所定の位置
に振動条件に対応したセンサ10を装着する。
【0009】センサ10の検出信号は信号変換機能11
によって電気信号に変換される。信号変換機能11によ
って得られた電気信号は振動信号出力回路11aから振
動振幅検出機能12に入力する。振動振幅検出機能12
は,例えばFFTの機能によって所定の解析機能を実行
するように構成され,試験デ−タとして望まれる周波数
に対応する所定条件における振動振幅のデ−タが振動計
測値として得られる。振動振幅検出機能(以下FFTの
機能による場合について説明し,振動振幅機能をFFT
と略称する)12によって得られる振動計測値は前述し
たように,偏差増幅機能5の入力部である比較機能5a
に入力する。詳細を後述する正弦波作成機能2から出力
する所定の信号が演算タイミング信号発生機能15に入
力し,演算タイミング信号発生機能15で作成される所
定のタイミング信号が偏差増幅機能5とFFT12に入
力してそれぞれの機能の実行を制御する。この試験装置
においては,例えば,設定された加振周波数で,設定さ
れた振動振幅指令に対応する振動が供試機9に発生する
ように機能される。その場合で,供試機9の共振点,ま
たは共振点近傍における特性を試験する場合には,上述
したセンサ10は供試機9の共振振動を検出できる適切
な箇所に装着し,振動振幅指令入力回路4によって入力
する振動振幅指令値を供試機9の制限すべき振動振幅値
に設定し,供試機9に印加される振動振幅は,例えば,
別に装着するセンサによって検出し,このセンサの検出
値とFFT出力値とを比較することによって供試機9の
特性を把握することができる。また,試験条件に対応し
て供試機9の必要なデ−タを得るためには,供試機9の
適切な箇所に適切なセンサを装着し,図示しない計測装
置によってそのセンサによる検出値から所望されるデ−
タを得ることができる。
【0010】次に,上述した試験装置例における本発明
の適用箇所の詳細を図2によって説明する。図2におい
て,図示しないこの試験装置の操作パネル等に設けられ
た設定器から接続される加振周波数指令入力回路1によ
って入力される加振周波数指令値は加振位相発生機能2
aに入力して加振振動の位相信号を出力する。図3に,
加振位相発生機能2aを含む正弦波作成機能の構成例を
示す。図3において,2は正弦波作成機能であって,正
弦波作成機能2に入力する加振周波数指令入力回路1は
パルス列発生機能2a1に接続されている。パルス列発
生機能2a1においては,入力する加振周波数指令値に
対応する周期のパルス列を発生する。パルス列発生機能
2a1の出力は,入力するパルス列を所定の最大値にな
るごとに予め設定した条件に従って繰り返し積算する積
分機能2a2に接続されている。従って,この積分機能
2a2の内容値がゼロから最大値になるまでを加振振動
波形の1サイクルに対応させると,積分機能2a2の内
容値は加振振動の位相を示すことになる。即ち,パルス
列発生機能2a1と積分機能2a2とは加振位相発生機能
2aを構成していて,積分機能2a2からは積算した位
相値を位相信号として位相信号出力回路aから出力す
る。加振位相発生機能2aの積分機能2a2から出力し
た位相信号は正弦波発生機能2bに入力して正弦波信号
を出力する。即ち,正弦波発生機能2bには,例えば,
三角関数テ−ブルが記録されていて入力する位相信号の
内容値に対応する正弦波の振幅値を出力するので,正弦
波発生機能2bからはこの出力振幅値を,入力する位相
信号の内容値に対応して連続的に変化させ,正弦波信号
として正弦波出力回路bから出力する。加振振動として
使用される正弦波発生機能2bの出力は,詳細を後述す
る演算機能等に対応させて余弦波を発生させるようにし
ても良いが,以下の説明では加振振動を正弦波に統一し
て説明する。
【0011】正弦波発生機能2bから出力する正弦波信
号,即ち,正弦波作成機能2の出力回路bから出力する
加振正弦波信号は,乗算機能3に入力し,乗算機能3に
おいては,図1によって前述したように振幅信号を乗算
して加振信号を作成し,加振信号伝送回路3aからイン
バ−タ6(図2には図示せず)に出力する。インバ−タ
6は,前述したように入力した加振信号に従って加振機
7を駆動する。また,加振位相発生機能2aの位相信号
出力回路aから出力する位相信号はFFT12に入力す
る。FFT12においては,入力部に設けた第1のゲ−
ト機能12aを経由して解析演算機能12cに入力す
る。また,図1によって前述した,供試機9に装着した
センサによって得られた振動計測値を出力する振動信号
出力回路11aがFFT12に接続している。振動信号
出力回路11aからFFT12に入力する振動計測値
は,入力部に設けた第2のゲ−ト機能12bを経由して
解析演算機能12cに入力する。FFT12における第
1のゲ−ト機能12a,第2のゲ−ト機能12b,解析
演算機能12cは,詳細を後述する演算タイミング信号
発生機能15に接続する第1の信号回路cから出力され
る第1のタイミング信号によって作動する。即ち,解析
演算機能12cにおいては,演算タイミング信号発生機
能15から出力される第1のタイミング信号により第1
のゲ−ト機能12aでサンプリングされて入力する位相
信号と,第2のゲ−ト機能12bでサンプリングされて
入力する振動計測値とを用いて,第1のタイミング信号
によってFFT所定の解析演算を実行する。解析演算機
能12cにおいて実行する各解析演算の所定期間の演算
結果は,演算タイミング信号発生機能15に接続する第
2の信号回路dから出力される第2のタイミング信号に
よって,出力演算機能12dで所定の周波数成分ごとに
平均化されて振動計測値が得られる。また,出力演算機
能12dにおいては,この試験装置の試験目的に対応し
て設定された出力値を求める演算,例えば,試験条件に
対応して,全解析演算結果の平均値を求める等の出力演
算を実行する。上述したようにFFT(振動振幅検出機
能)12によって得られる演算結果は出力回路fから所
定のデ−タ処理機能(図示せず)に伝送される。また,
FFT12によって得られる振動計測値のうちの予め設
定された演算結果は,前述したように偏差増幅機能5の
入力部である比較機能5aに入力する。比較機能5aに
は,図1によって前述したように,図示しない設定器か
ら接続される振動振幅指令入力回路4によって振動振幅
指令値が入力している。比較機能5aにおいて振動計測
値と振動振幅指令値とを比較した結果の偏差値は,積分
機能等を備えた増幅機能5bによって処理増幅され,振
幅信号として前述した乗算機能3に入力する。乗算機能
3における乗算結果は加振信号伝送回路3aから加振信
号として出力される。
【0012】偏差増幅機能5は,例えば,比較機能5
a,分割機能5b1,積分機能5b2,リニア増幅機能5
b3,混合出力機能5b4等によって構成されている。分
割機能5b1においては入力値を予め設定した分割数n
に分割し,積分機能5b2においては,このn分の1に
分割された入力値を詳細を後述する演算タイミング信号
発生機能15に接続する第3の信号回路eから出力され
る第3のタイミング信号によって加え込み,加え込まれ
た値はリニア増幅機能5b3による増幅出力値と混合出
力機能5b4で混合されて前述した乗算機能3に出力さ
れる。分割機能5b1,積分機能5b2,リニア増幅機能
5b3の各特性は,この偏差増幅機能5の所定の機能を
制御する第3のタイミング信号の条件に対応して,この
計測装置の必要特性を満足するように予め設定してお
く。即ち,例えば,分割機能5b1の分割数nを変化さ
せることによって,または,積分機能5b2に入力する
第3のタイミング信号のタイミングを変化させることに
よって図4,図5に示すように偏差増幅機能5の特性を
変化することができる。図4(A)には,分割機能5b
1の分割数nを変化させることによる積分特性の変化状
況を示している。図4(A)において,横軸は時間経過
を示し,縦軸には分割機能5b1の出力レベルを示して
いる。即ち,分割結果を積分機能5b2に入力するタイ
ミングをt0ごとに行うとし,入力信号値を分割して積分
機能5b2に1回ごとに入力する値をgaとする場合に
時間taで飽和するとすると,積分機能5b2に1回ご
とに入力する値をgbとする場合は,時間tbで飽和す
るようになる。即ち,分割数nを変化することによって
積分時定数を変化できる。図4(B)には,積分機能5
b2に入力する第3のタイミング信号のタイミングを変
化させることによる積分特性の変化状況を示している。
図4(B)において,横軸は時間経過を示し,縦軸には
分割機能5b1の出力レベルを示している。即ち,分割
結果を積分機能5b2に入力するタイミングをt01ごと
に行うとし,入力信号値を分割して積分機能5b2に1
回ごとに入力する値をgcとする場合に時間tc1で飽
和するとすると,積分機能5b2に入力するタイミング
をt02ごとに行うとし,積分機能5b2に1回ごとに入
力する値をgcとする場合は,時間tc2で飽和するよ
うになる。即ち,積分機能5b2に入力するタイミング
を変化することによって積分時定数を変化できる。積分
時定数Tiは,タイミングt0(またはt01,またはt0
2)を加振振動の位相Δθi(ラジアン)に対応させる
と,下記(1)式のようになる。 Ti=(n×Δθi)/(2π×F)・・・・・(1) (1)式に示すFは加振周波数(Hz)である。偏差増
幅機能5においては,振動計測値と振動振幅指令値とを
比較機能5aで比較した結果の偏差値を,分割機能5b
1と積分機能5b2によって上述した時定数によって積分
した結果と,リニア増幅機能5b3によって増幅した結
果を混合出力機能5b4で合成して出力する。前述のよ
うに分割機能5b1と積分機能5b2の特性を変化させる
と,偏差増幅機能5の総合特性は図5に示すボ−ド線図
のように示される。図5はゲイン特性を示すボ−ド線図
によって偏差増幅機能5の概略総合特性を示している。
図5において,Aは偏差増幅機能5の定常状態における
ゲインを示していて,カットオフ点が角速度ωaの特性
は前述した積分機能5b2に1回ごとに入力する値がg
aの場合に対応し,カットオフ点が角速度ωbの特性は
前述した積分機能5b2に1回ごとに入力する値がgb
の場合に対応している。また,分割機能5b1に設定し
た条件において第3のタイミング信号を変化させて,即
ち,上述したタイミングt0を変化させることによっ
て,偏差増幅機能5の積分時定数を変化させその総合特
性を変化させることができる。従って,偏差増幅機能5
はこの試験装置の必要条件に対応して所定の機能を実現
できるように設定され,またタイミング信号によって制
御できる。
【0013】加振位相発生機能2aの位相信号出力回路
aから出力する位相信号は,また,演算タイミング信号
発生機能15に入力している。演算タイミング信号発生
機能15においては,入力する位相信号の内容値に対応
して,予め設定した条件に従って,FFT12における
第1のゲ−ト機能12aと第2のゲ−ト機能12bおよ
び解析演算機能12cそれぞれの機能を実行するタイミ
ングを制御する第1のタイミング信号を第1の信号回路
cから出力して,FFT12の第1のゲ−ト機能12a
と第2のゲ−ト機能12bおよび解析演算機能12cそ
れぞれに入力している。演算タイミング信号発生機能1
5は,また,前述したFFT12における出力演算機能
12dが,第1のタイミング信号による解析演算機能1
2cにおける演算結果を,FFT12の機能で定まる所
定の周波数における平均化処理演算等の出力値を求める
演算を実行する第2のタイミング信号を,第2の信号回
路dから出力してFFT12の出力演算機能12dに入
力している。演算タイミング信号発生機能15はまた,
偏差増幅機能を前述したように構成した場合は,前述し
た,偏差増幅機能5の処理機能の制御するタイミング信
号,即ち,例えば,積分機能5b2の実行タイミングを
制御する第3のタイミング信号を第3の信号回路eから
出力して,偏差増幅機能5の分割機能5b1による分割
値を積分機能5b2に加え込むタイミングを制御してい
る。
【0014】演算タイミング信号発生機能15における
第1のタイミング信号と第2のタイミング信号および加
振振動波形との関係例を図6に,各タイミング信号発生
時の働きを説明する概略フロ−を図7に示している。図
6は設定器(図示せず)に周波数が設定された加振振動
波を正弦波で表わした場合の1サイクルを示している。
図6においてts1は第1のタイミング信号であって,
FFTの解析条件で,基本振動波の第何次の高調波まで
求めるかの条件等によって1サイクルの分割数を決め,
その出力位相を定める。例えば,分割数を16とする
と,第1のタイミング信号が出力される条件の位相角度
は2π/16(ラジアン)ごとになる。従って,第1の
タイミングパルスが出力される位相間隔Δθ1は2π/
16(ラジアン)になる(図7)。また,位相が予め設
定された所定値になると,FFT12の出力演算用の第
2のタイミング信号を出力する(図7)。第2のタイミ
ング信号は,FFTの解析条件で,第1のタイミング信
号による解析演算をどの段階まで実行した結果を平均化
演算して出力値とするか等の演算条件によって出力すべ
き位相が決定される。例えば,図6のts2に示すよう
に加振振動1サイクルが完了する毎に,即ち,2π(ラ
ジアン)の位相で出力する。
【0015】ところで,上記した実施例については,次
のように,そのタイミング信号の意味する点にたって変
形が可能であるので,この点について説明する。まず,
上述の第1と第2のタイミング信号は,前述したよう
に,FFT(振動振幅検出機能)がその処理機能を実行
するタイミングを制御するタイミング信号を形成してい
る。また,第3のタイミング信号も,上述した第1のタ
イミング信号と同様,加振振動波1サイクルを予め設定
した条件,例えば,偏差増幅機能5の入力信号の分割数
n等に対応して適切な時定数で積分機能が実行されるよ
うに作成して,第3の信号回路eから出力する。したが
って,上述した演算タイミング信号発生機能15は,前
述した加振位相発生機能2aとは区別して構成するよう
に説明したが,演算タイミング信号発生機能15と加振
位相発生機能2aとは合成して所望されるタイミング信
号や位相信号がそれぞれ出力されるように機能を構成さ
せても良いことは当然である。例えば,タイミング信号
の条件に対応して,パルス列発生機能2a1の出力パル
スをそのまま,または適切に間引いて使用しても良い。
また,FFT(振動振幅検出機能)がその処理機能を実
行するタイミングを制御するタイミング信号を第1と第
2のタイミング信号によって形成するように説明した
が,振動振幅検出機能の構成条件に対応して任意適切な
タイミング信号を発生させて利用すれば良いことは当然
である。また,偏差増幅機能5の積分機能を第3のタイ
ミング信号によって制御するように説明したが,偏差増
幅機能の構成条件に対応して任意適切なタイミング信号
を発生させ利用すれば良いことも当然である。例えば,
振動振幅検出機能用のタイミング信号と共通にしても良
い。また,この振動応答特性試験装置の機能をコンピュ
−タ等によるディジタル処理によって実行するようにし
ている場合は,上述した以外の機能実行に適切なタイミ
ング信号を演算タイミング信号発生機能15から得るよ
うにしても良い。
【0016】上述した試験装置の働きを,前述した図
1,図2に,図7,図8を加味して詳細に説明する。図
8は本発明に基づく働きをフロ−で示したものである。
図8のフロ−に示すように,試験作業を開始して,加振
機7に供試機9を結合し,供試機9に所定のセンサ10
および試験条件に対応してその他のセンサ類を装着す
る。これらセンサ類の出力と,必要に応じて図1,図2
に示した回路機能の要所から中間デ−タ等が得られるよ
うに形成した出力をそれぞれデ−タ処理機能に結合し
て,試験回路を構成する等の試験準備を実行する。供試
機9を加振する加振周波数指令値と振動振幅指令値を図
示しない設定器に設定する。本試験装置がコンピュ−タ
管理で連続的に加振条件を変更しながら試験を実行でき
る場合は,試験プログラムを所定の入力装置(図示せ
ず)に入力する。また,偏差増幅機能5の分割機能5b
1の分割数n,加振位相発生機能2aから出力する位相
信号の出力ピッチ,演算タイミング信号発生機能15が
入力する位相信号との関係で,上述した第1乃至第3等
の各タイミング信号を作成し出力する条件等,試験を実
行するに必要な各試験設定値を設定する。
【0017】上記の準備が完了して試験を開始すると,
設定された加振周波数指令値に従って加振位相発生機能
2aから位相信号を出力する。位相信号を入力した演算
タイミング信号発生機能15においては,位相が予め設
定された所定値になるとFFT12演算用の第1のタイ
ミング信号を出力する(図7)。FFT12は,第1の
タイミング信号によってサンプリングされて振動信号出
力回路11aから入力する供試機9の振動計測値が,同
じく第1のタイミング信号によってサンプリングされ加
振位相発生機能2aから入力する位相信号を参照してF
FT所定の解析演算処理が実行される。この演算処理に
は,条件に対応して第1のタイミング信号が基準信号と
して使用される。また,演算タイミング信号発生機能1
5においては,入力位相が予め設定された所定値になる
とFFT12の出力演算用の第2のタイミング信号を出
力する(図7)。FFT12に第2のタイミング信号が
入力すると,上述の演算結果を用いて所定の平均化演算
等の出力演算を行い,演算結果を出力回路fと偏差増幅
機能5に出力する。上述したように,第1と第2のタイ
ミング信号は,FFT(振動振幅検出機能)が処理機能
を実行するタイミングを制御するタイミング信号を形成
している。また,演算タイミング信号発生機能15は入
力位相が予め設定された所定値になると,偏差増幅機能
5の機能処理用の第3のタイミング信号を出力する(図
7)。第3のタイミング信号は,偏差増幅機能5の特性
条件に対応して出力タイミングを設定し,例えば,第1
のタイミング信号と共通に使用する。偏差増幅機能5に
おいては,FFT12から入力する上述した演算結果の
所定の振動計測値と,設定器(図示せず)に設定される
振動振幅指令値とを比較機能5aで比較し,出力される
偏差値を分割機能5b1で分割し,第3のタイミング信
号によって積分機能5b2に加え込んでゆく。即ち,分
割機能5b1と積分機能5b2によって偏差値を積分し,
また,リニア増幅機能5b3によって増幅し,その積分
結果と増幅結果とを混合出力機能5b4で合成して出力
する。上述した偏差増幅機能5の特性に従って,入力し
た偏差値に対応した出力値が乗算機能3に入力して正弦
波発生機能2bから入力する正弦波信号に乗算され,偏
差増幅機能5の出力値を振幅とする正弦波の加振信号が
形成される。乗算機能3から出力される加振信号はイン
バ−タ6に入力し,このインバ−タ6は入力した加振信
号に従って加振機7を駆動する。上述のフロ−動作を繰
り返し実行することによって,供試機の振動が所定の状
態になるように設定された周波数と振幅で加振される。
供試機の振動デ−タは出力信号回路fから得ることがで
きる。また,インバ−タ6から加振振動のデ−タを得る
等,予め形成した出力回路によって所望される試験デ−
タを得ることができる。上述の動作の結果,試験が完了
するとフロ−は完了する。
【0018】上述の動作において,加振機7は所定のセ
ンサ(図1に示す10)が計測した計測値が所定条件を
満足するように,即ち,FFT12による所定の演算処
理結果と設定器(図示せず)による設定値とが一致する
ように制御される。即ち,FFT機能等の振動振幅検出
機能に予め設定した条件によって,所定の解析演算結果
の値とこの条件に対応して設定した設定値とを比較し,
偏差値によって加振機7による加振振幅を制御する,ま
たは,所定の周波数成分,例えば,共振周波数の振動値
と,この条件に対応して設定した設定値とを比較し,偏
差値によって加振機7による加振振幅を制御する等,そ
の試験条件に対応して制御条件を設定し実行する。加振
機7に対する加振周波数は,供試機9の条件とその試験
目的等に対応して,適切な一定値を設定するステップ
で,または連続的に変化するようにする供試機9が回転
体であって,加振機7がモ−タの場合は,モ−タを回転
させる所定回転速度の上下に回転速度を振動するよう
に,実施例の説明で示したインバ−タ6と設定器(図示
せず)に必要な一定値設定機能と混合機能を設ける等の
手段を講じれば良い。また,供試機9の試験デ−タを得
るには,加振機7の振動周波数,または,モ−タから回
転振動を得るようにした場合はモ−タの平均回転数と振
動周波数およびインバ−タ6が加振機7に供給する電力
と加振機7の効率等から,または,加振機7に装着した
センサ類(センサ10または/および図示しないセンサ
も含む)によって供試機9に対する加振状態を計測し,
FFT機能等の振動振幅検出機能12の設定条件によっ
て,所定の周波数の振動デ−タ,または,各周波数を複
合したデ−タ等を出力させて,これら供試機9の振動デ
−タと前述した加振機7による加振デ−タとから,供試
機9の応答特性を求めれば良い。このようなデ−タ検出
処理機能は従来の加振試験機またはその他の解析機能を
使用して実現できる。また,供試機9のその他必要な試
験デ−タを得るには,上述した,本発明を実行するため
のセンサ10とセンサ計測値の処理機能の他に,試験に
必要適切なセンサとセンサ計測値を処理記録する機能を
設けることは当然である。
【0019】上述の説明は本発明に基づく実施例におけ
る基本構成と基本実施方法について説明したものであっ
て,試験対象はどのような振動形態を呈する機械構造で
あっても良い。従って,加振機やセンサと其の計測値処
理機能を目的や条件に対応して選定すれば,どのような
構造種類の試験対象に対しても適用することが可能であ
る。また,試験装置としての機能要素の構成は,本発明
の技術思想を用いれば,図1,図2等に示した以外に構
成しても良い。即ち,図1,図2等には要素機能をブロ
ックで示したが,例えば,センサで検出されるアナログ
値をデジタル値に変換し,デジタル値で制御できるイン
バ−タを使用して,その他のすべての処理をコンピュ−
タによるソフト処理によるようにしても良いことは当然
である。また,図1,図2に示した要素機能を分割,ま
たは併合して上述した本発明の有する技術思想を適用し
た試験装置を構成しても良い。また,インバ−タにベク
トル制御インバ−タを用いる場合はその入力条件に対応
して加振振幅またはトルク値と加振周波数を入力するよ
うにすれば良い。また,加振振動の位相に対応して制御
する対象は,上述の実施例によって,FFTの機能であ
る解析演算タイミングと,これら解析演算結果を平均化
する出力演算タイミングと,偏差増幅機能の積分機能処
理とであるように説明したが,この試験装置が備えた,
解析特性が所定の加振周波数に依存する要素機能は全
て,または,必要な機能を含めれば良いことは当然であ
る。従って,これらの必要条件に対応して適切なタイミ
ング信号を作成し使用すれば良い。また,センサによる
計測結果からその振動状態の詳細を解析するのにFFT
の機能を使用した実施例について説明したが,振動振幅
検出機能としてはFFTの機能以外の任意の解析処理機
能を使用しても良いことは当然である。その場合はこの
解析処理機能の機能と構成に対応して,振動波の位相に
対応して処理が実行されるように適切なタイミング信号
を出力させれば良い。
【0020】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので,次
のような優れた効果を有する。 機械振動系振動応答特性試験装置を構成する各種解析
演算機能等の働きが加振周波数に対応して自動的に変更
される。 上述の方法において,少なくとも振動振幅検出機能が
その処理機能を実行するタイミングと偏差増幅機能の機
能処理とを,この機械振動系振動応答特性試験装置の加
振振動波の位相に対応してそれぞれ所定条件に従って制
御するようにする場合は,各種解析演算機能の入力値の
サンプリングや解析演算タイミングおよび偏差増幅機能
の特性が加振周波数に対応して変更される。 従って,試験加振周波数と解析すべき高調波の次数等
の試験条件に対応して自動的に解析演算速度と解析演算
精度を制御することができる。 また,偏差増幅機能が備えた積分機能処理のタイミン
グを制御するようにすれば,試験加振振動の所定位相ピ
ッチに対応して偏差増幅機能の積分機能が実行できるの
で,積分機能の時定数等の偏差増幅機能の周波数特性を
最適値に保持することができる。 従って,供試機に加振する周波数に対応する供試機の
応答結果を速やかに,かつ精度良く,得ることができ
る。 複雑な振動形態を有する機械構造体の振動特性も,速
やかに,かつ精度良く,希望する高調波次数に対応する
応答振動状況を計測することができる。 供試機の共振点においても,試験装置が飽和すること
なく,また,供試機が過度の振動を生じることなく精度
良く計測できる。 本発明の方法を適用した試験装置の場合,簡単な構成
によって上述のような本発明の振幅制御方法に基づく優
れた効果を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく機械振動系振動応答特性試験装
置の振動制御方法を適用した振動応答特性試験装置例を
示す概要ブロック図である。
【図2】本発明に基づく振動制御方法を適用した機械振
動系振動応答特性試験装置における振動制御機能構成例
を示す概要ブロック図である。
【図3】図2に示した概要ブロック図における正弦波作
成機能の構成を示す概要ブロック図である。
【図4】図2に示した概要ブロック図における偏差増幅
機能に備えた積分機能の本発明に基づく積分時定数の調
節機能を説明する特性図であって,図4(A)は分割数
を変化させた場合の特性図,同図(B)はタイミングを
変化させた場合の特性図である。
【図5】図2に示した概要ブロック図における偏差増幅
機能の本発明に基づくゲインの変化を説明するボ−ド線
図(ゲイン特性図)である。
【図6】図2に示した概要ブロック図における演算タイ
ミング信号発生機能の主要機能を示す説明図である。
【図7】図2に示した概要ブロック図における加振位相
発生機能における位相信号の出力状況を示す説明用概略
フロ−図である。
【図8】図2に示した概要ブロック図における演算タイ
ミング信号発生機能から出力されるタイミング信号によ
る動作状況の説明を主体とした本発明の働きを説明する
概略フロ−図である。
【図9】従来例の機械振動系振動応答特性試験装置例を
示す概要ブロック図である。
【符号の説明】
1:加振周波数指令入力回路 2:正弦波作成機能 3:乗算機能 4:振動振幅指令入力回路 5:偏差増幅機能 6:インバ−タ機能(インバ−タ) 7:加振機 9:供試機 10:センサ 11a:振動信号出力回路 12:FFT(振動振幅検出機能) 15:演算タイミング信号発生機能

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供試機に結合して強制振動を与える加振
    機と,供試機に装着して当該供試機の振動状態を検知す
    る少なくとも1個のセンサと,このセンサが検知した測
    定値を解析する振動振幅検出機能とを備えた機械振動系
    振動応答特性試験装置において,上記少なくとも1個の
    所定センサが計測した計測値が所定条件を満足するよう
    に,当該機械振動系振動応答特性試験装置における加振
    振動波の位相に対応してそれぞれ所定条件に従って当該
    機械振動系振動応答特性試験装置の所定機能を制御する
    ようにしたことを特徴とする機械振動系振動応答特性試
    験装置の振動制御方法。
  2. 【請求項2】 供試機に結合して強制振動を与える加振
    機と,供試機に装着して当該供試機の振動状態を検知す
    る少なくとも1個のセンサと,このセンサが検知した測
    定値を解析する振動振幅検出機能とを備えた機械振動系
    振動応答特性試験装置において,上記少なくとも1個の
    所定センサが計測した計測値が所定条件を満足するよう
    に当該加振機の加振機能を制御するようにし,少なくと
    も上記振動振幅検出機能が該処理機能を実行するタイミ
    ングと,当該機械振動系振動応答特性試験装置の加振振
    幅指令値と上記振動振幅検出機能出力信号とを比較演算
    する偏差増幅機能の機能処理とを,当該機械振動系振動
    応答特性試験装置の加振振動波の位相に対応してそれぞ
    れ所定条件に従って制御するようにしたことを特徴とす
    る機械振動系振動応答特性試験装置の振動制御方法。
  3. 【請求項3】 供試機に結合して強制振動を与える加振
    機と,供試機に装着して当該供試機の振動状態を検知す
    る少なくとも1個のセンサと,このセンサが検知した測
    定値を解析するFFTの機能とを備えた機械振動系振動
    応答特性試験装置において,上記少なくとも1個の所定
    センサが計測した計測値が所定条件を満足するように当
    該加振機の加振機能を制御するようにし,少なくとも上
    記FFTの機能の解析演算タイミングと,FFTの機能
    の出力演算タイミングと,当該機械振動系振動応答特性
    試験装置の加振振幅指令値と上記FFTの機能の所定出
    力信号とを比較演算する偏差増幅機能の機能処理とを,
    当該機械振動系振動応答特性試験装置の加振振動波の位
    相に対応してそれぞれ所定条件に従って制御するように
    したことを特徴とする機械振動系振動応答特性試験装置
    の振動制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の偏差増幅機能の
    機能処理を,当該機械振動系振動応答試験装置の加振振
    動数の位相に対応して所定条件に従って制御する場合,
    少なくとも当該偏差増幅器に備えた積分機能の積分処理
    実行タイミングを,当該機械振動系振動応答特性試験装
    置の加振振動波の位相に対応してそれぞれ所定条件に従
    って制御するようにした機械振動系振動応答特性試験装
    置の振動制御方法。
  5. 【請求項5】 供試機に結合して強制振動を与える加振
    機と,供試機に装着して当該供試機の振動状態を検知す
    る少なくとも1個のセンサと,このセンサが検知した測
    定値を解析する振動振幅検出機能とを備えた機械振動系
    振動応答特性試験装置において,上記振動振幅検出機能
    の処理機能実行を制御するタイミング信号と,上記振動
    振幅検出機能の処理結果と当該機械振動系振動応答特性
    試験装置の加振振幅指令信号値とを比較演算する偏差増
    幅機能の処理機能を制御するタイミング信号を前記機械
    振動系振動応答特性試験装置の加振周波数指令信号によ
    り指定される加振信号の位相に対応して作成出力する演
    算タイミング信号発生機能とを備えたことを特徴とする
    請求項1または2記載の振動制御方法を用いた振動応答
    特性試験装置。
  6. 【請求項6】 供試機に結合して強制振動を与える加振
    機と,供試機に装着して当該供試機の振動状態を検知す
    る少なくとも1個のセンサと,このセンサが検知した測
    定値を解析するFFTの機能とを備えた機械振動系振動
    応答特性試験装置において,上記FFTの機能の解析演
    算を制御する第1のタイミング信号と,上記FFTの機
    能の出力演算の実行を制御する第2のタイミング信号
    と,上記FFTの機能の所定演算結果と当該機械振動系
    振動応答特性試験装置の加振振幅指令信号値とを比較演
    算する偏差増幅機能の処理機能を制御する第3のタイミ
    ング信号を,前記機械振動系振動応答特性試験装置の加
    振周波数指令信号により指定される加振信号の位相に対
    応して作成出力する演算タイミング信号発生機能とを備
    えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    の振動制御方法を用いた振動応答特性試験装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の偏差増幅機能の処理機能
    を制御するタイミング信号,または,請求項6記載の偏
    差増幅機能の処理機能を制御する第3のタイミング信号
    には,当該偏差増幅器が備える積分機能の積分処理を実
    行するタイミング機能を少なくとも備えるようにした請
    求項1乃至4のいずれかに記載の振動制御方法を用いた
    振動応答特性試験装置。
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