JPH06288870A - ねじり加振装置 - Google Patents

ねじり加振装置

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JPH06288870A
JPH06288870A JP7475593A JP7475593A JPH06288870A JP H06288870 A JPH06288870 A JP H06288870A JP 7475593 A JP7475593 A JP 7475593A JP 7475593 A JP7475593 A JP 7475593A JP H06288870 A JPH06288870 A JP H06288870A
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JP
Japan
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torque ripple
torque
command value
waveform
acceleration
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Withdrawn
Application number
JP7475593A
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English (en)
Inventor
Takumi Yoshida
巧 吉田
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンピュータに負担をかけずにトルクリップ
ル指令値の演算を行う。 【構成】 速度指令値N*が与えられると、これに対応
したトルク指令値τM*が加減速インバータ13に加え
られる。一方、加減速モータ11の回転速度に対応する
速度フィードバック信号Nと速度指令値N*との偏差が
検出され、これを0とするよう加減速モータ11が制御
される。また、供試体2の回転位相に対応したトルクリ
ップル波形が関数テーブル32から出力され、これとト
ルクリップル振幅値|ΔτM*|とが乗算されてトルク
リップル指令値ΔτM*となる。加振インバータ12
は、負荷特性をシミュレートした負荷トルク指令値τD
と、エンジン特性をシミュレートしたトルクリップル指
令値ΔτM*の和であるトルク指令値τG*によって駆動
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、自動車のト
ランスミッションのように、トルクリップルを有する原
動機によって駆動される装置を試験する際に用いて好適
なねじり加振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の原動機(エンジン等)の駆動原
トルクは、常に一定ではなくリップルを有している。し
たがって、原動機に接続されるトランスミッションは、
トルクリップルを有する回転により、駆動されることに
なる。
【0003】ところで、トランスミッションを試験する
場合、一定トルクで回転するモータによって駆動して
も、エンジンに接続された場合とは状況が異なってしま
うので、試験をしたことにならない。このため、かつて
はエンジンが開発された後でないと、トランスミッショ
ンを試験することができず、自動車等の総合開発時間が
非常に長くかかるという問題があった。
【0004】そこで、インバータを制御することによ
り、トルクリップルを有するようにモータを駆動し、こ
れによって、エンジンの回転をシミュレートするねじり
加振装置が開発されている。
【0005】図7は、従来のねじり加振装置の構成を示
すブロック図である。図において、2は供試体(この例
の場合は、トランスミッション)であり、入力軸にモー
タ3の回転軸が接続され、出力軸に負荷1が接続されて
いる。負荷1は、供試体の後段に接続される機器をシミ
ュレートするものであり、単なる慣性負荷や何らかの制
動装置、あるいはそれらの組み合わせにより構成され
る。この例の場合は、自動車の車体や走行輪について、
その慣性や走行抵抗、空気抵抗等をシミュレートする装
置が用いられる。4はモータ3に駆動電流を与えるイン
バータであり、このインバータ4とモータ3とが、実機
におけるエンジンをシミュレートする駆動源となる。イ
ンバータ4は、トルク指令値τN*に対応した駆動電流
(三相交流電流)をモータ3に供給する。
【0006】10は制御部であり、偏差検出点5、速度
アンプ7および加算点8によって構成され、速度指令値
N*(一定値もしくは徐々に変化する直流的信号)およ
びトルクリップル指令値Δτr*(交流信号)に応じ
て、トルク指令値τN*を作成する。偏差検出点5にお
いては、速度指令値N*とモータ3の速度フィードバッ
ク値(瞬時値)Nとの偏差が取られ、この偏差が速度ア
ンプ7によって所定の係数で増幅されてトルク信号τN
*となる。加算点8では、トルクリップル指令値Δτr
*とトルク信号τN*とを加算してトルク指令値τN*と
して出力する。以上の構成において、偏差検出点5にお
ける偏差が0となるように速度制御ループが動作し、こ
の速度制御ループの動作に重畳してトルクリップル指令
値Δτr*(交流信号)が加えられる。したがって、モ
ータ3は速度指令値N*に応じた速度を維持し、なおか
つ、トルクリップル指令値Δτr*に応じたトルクリッ
プルを発生する。
【0007】しかしながら、図7に示す回路において
は、加振指令であるトルクリップル指令値Δτr*の周
波数が低いと、速度アンプ7が応答してしまい、速度制
御ループがトルクリップル指令値Δτr*の変動に伴う
速度変化を吸収して、トルクリップルのない状態を作り
出してしまうという欠点があった。すなわち、加振指令
の周波数が低いと所望の加振ができなくなるという問題
があった。
【0008】また、上述したねじり加振装置において
は、モータ3は供試体を加減速すると同時に自らも加減
速している。したがって、供試体加振トルクはモータ発
生トルクに対してJL/(JM+JL)倍に減じてしま
う。ここで、JMはモータ慣性、JLは供試体慣性であ
る。したがって、加振トルクを効率的に供試体に与える
ためには、モータ3の慣性の小さくする必要がある。す
なわち、モータ3として軽量なものを使用することが望
ましい。しかしながら、軽量のモータを用いると、出力
が小さくなり、負荷を充分に速度制御できないという問
題が生じる。
【0009】そこで、本出願の発明者は、上記欠点を解
消すべく、図8に示すねじり加振装置を開発した。図8
において、10は加振を行うための加振モータであり、
その回転軸は供試体2の負荷側に接続されている。すな
わち、この装置における加振は、供試体2の負荷側から
行われる。また、11は速度制御を行うための加減速モ
ータであり、その回転軸は供試体2の入力側に接続され
ている。このように、加減速を行うモータと加振を行う
モータとを分離し、供試体2の入力側から加減速を行
い、負荷側から加振を行うようにしている。
【0010】次に、12は加振モータ10に駆動電流を
供給する加振インバータであり、13は加減速モータ1
1に駆動電流を供給する加減速インバータである。これ
らのインバータは、トルク指令値に応じた駆動電流(3
相交流電流)を出力するようになっている。
【0011】15はトルク指令値演算器であり、加減速
インバータ13を制御するためのトルク指令値τM
と、加振インバータ12を制御するための負荷トルク指
令値τD*、トルクリップル指令値ΔτM*を発生する。
ここで、負荷トルク指令値τD*は、加振モータ10に
実機の負荷をシミュレートをさせるためのトルク指令値
であり、実現しようとする負荷に応じた値が出力され
る。なお、トランスミッションが発生する騒音等を試験
する際は、負荷をつながずに試験を行うこともあり、こ
のような状況に対応させる場合は負荷トルク指令値τD
*は0となる。
【0012】次に、図9は、トルク指令値演算器15の
構成を示すブロック図である。図において、20は加減
速モータ11の回転速度フィードバック信号Nと速度指
令値N*との偏差を検出する偏差検出点であり、ここで
得られた偏差は、速度アンプ21によって増幅され、ト
ルク指令値τM*として出力される。ここで、偏差検出
点20、速度アンプ21、加減速インバータ13および
加減速モータ11によって速度制御ループが構成され、
この速度制御ループは偏差検出点20で得られる偏差を
0とするように動作する。
【0013】次に、22は負荷特性のうち速度に応じて
変化する部分をシミュレートする演算器であり、速度指
令値N*を入力信号として演算を行い、トルク指令値τ
LΔN*を発生する。この実施例におけるトルク指令値τ
LΔN*は、車両の慣性による加減速特性をシミュレート
している。なお、演算器22は、フィードバック信号N
に基づいて演算を行うようにしてもよい(図9の破線参
照)。23は、トルク指令値τLΔN*とトルク指令値τ
LR*とを加算し、加算結果を負荷トルク指令値τD*と
して出力する加算器である。トルク指令値τLR*は、加
減速モータ11の速度に依らない定数であり、この実施
例においては、走行抵抗に対応している。
【0014】また、トルクリップル指令値ΔτM*は、
シミュレートしようとするトルクリップル指令値に応じ
た波形が予め用意されている。以上のようにして、トル
ク指令値演算器15から出力されたトルクリップル指令
値ΔτM*および負荷トルク指令値τD*は、加算器25
によって加算され、トルク指令値τG*として加振イン
バータ12に供給される。
【0015】上記構成において、速度指令値N*が与え
られると、これに対応したトルク指令値τM*が速度ア
ンプ21から出力され、加減速インバータ13に加えら
れる。一方、加減速モータ11の回転速度に対応する速
度フィードバック信号Nは偏差検出点20に加えられ、
速度指令値N*との偏差が検出される。そして、上述し
たループは、偏差検出点20の偏差を0とするように動
作するから、加減速モータ11の回転速度は、速度指令
値N*に対応したものとなる。
【0016】また、加振インバータ12は、負荷特性を
シミュレートした負荷トルク指令値τDと、エンジン特
性をシミュレートしたトルクリップル指令値ΔτM*の
和であるトルク指令値τG*によって駆動されるから、
供試体2は、本来入力側から受けるエンジンのトルクリ
ップルを負荷側から受け、さらに、負荷特性に対応する
トルクも負荷側から受けることになる。
【0017】以上の動作において、速度制御ループは、
トルクリップル指令値ΔτM*の影響を受けない。した
がって、トルクリップル指令値ΔτM*の周波数が低い
場合でも、これに追従して動作することがなく、その値
を吸収するということがない。 また、加減速モータ1
1は、加振を行わないから、その慣性は大きくてもかま
わない。したがって、大型のモータを用いることがで
き、供試体2を十分に速度制御することが可能である。
逆に、加振モータ10は、速度制御を行わず、加振トル
クおよび負荷トルクを与えるだけであるから、小型のも
のを使用することができ、その慣性を十分に小さくする
ことができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た装置にあっては、トルクリップル指令値ΔτM*を作
り出すための演算に時間を要するという欠点があった。
特に、供試体の回転数が高い場合などは、シミュレート
するトルクリップル波形の周波数も高くなるため、これ
をリアルタイムで演算するのは極めて困難であった。例
えば、自動車のエンジンをシミュレートする場合は、高
速回転域のトルクリップルは200Hz程度になるが、
この加振波形をリアルタイムで算出するのは極めて困難
であり、専用のコンピュータが必要になるという問題が
あった。また、装置全体の制御にもコンピュータを用い
ることが多いが、この場合においてもトルクリップル値
の演算負担が大きくなり過ぎるという問題が生じた。こ
の発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、コン
ピュータに負担をかけずにトルクリップル指令値の演算
を行うことができるねじり加振装置を提供することを目
的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明にあっては、供試体の入力側
に接続される加減速モータと、前記供試体の負荷側に接
続される加振モータと、供給されるトルク指令値に対応
した駆動電流を前記加減速モータに供給する加減速イン
バータと、供給されるトルク指令値に対応した駆動電流
を前記加振モータに供給する加振インバータと、前記加
減速モータの回転数に対応するフィードバック信号と速
度指令値との偏差を検出し、この偏差が最小となるよう
なトルク指令値を前記加減速インバータに供給する速度
制御手段と、シミュレートすべき駆動源のトルクリップ
ルに対応したトルク指令値を前記加振インバータに供給
するトルクリップル制御手段とを有し、前記加減速モー
タによって前記供試体の加減速を行い、前記加振モータ
によって前記供試体にトルクリップルを与えるねじり加
振装置であって、前記トルクリップル制御手段は、前記
供試体の回転位相を検出する回転位相検出手段と、トル
クリップル波形を予め記憶し、前記回転位相検出手段が
検出した回転位相に対応するトルクリップル波形の瞬時
値を出力するリップル波形出力手段と、トルクリップル
の振幅値を示す振幅信号を出力する振幅制御手段と、前
記リップル波形出力手段が出力したトルクリップル波形
の瞬時値に前記振幅信号を乗算する乗算手段とを含むこ
とを特徴とする。また、請求項2に記載の発明にあって
は、前記リップル波形出力手段は、前記供試体の回転に
応じて前記トルクリップル波形の位相をシフトさせる位
相制御手段を有することを特徴とする。請求項3に記載
の発明にあっては、前記トルクリップル制御手段は、前
記リップル波形出力段の波形とは異なるトルクリップル
波形を記憶し、前記回転位相検出手段が検出した回転位
相に対応するトルクリップル波形値を前記供試体の回転
速度に応じた係数を乗じて出力するする変形波形出力手
段と、前記乗算手段の乗算結果と前記変形波形出力手段
の出力波形とを加算する波形加算手段とを具備すること
を特徴とする。請求項4に記載の発明にあっては、前記
各項のトルクリップル制御手段は、前記加減速モータの
回転数に応じた負荷トルクを算出し、この算出結果と前
記トルクリップル指令値とを加算して前記加振インバー
タに供給することを特徴とする。請求項5に記載の発明
にあっては、請求項1ないし3に記載の前記トルクリッ
プル制御手段は、前記加減速モータの回転速度に応じた
負荷トルクを算出し、かつ、この算出結果に前記加減速
モータの回転速度によらない負荷トルクを加算し、さら
に、この加算値に対し前記トルクリップル指令値を加算
し、この加算結果を前記加振インバータに供給すること
を特徴とする。
【0020】
【作用】加減速モータによって前記供試体の入力側から
加減速が行なわれ、前記加振モータによって前記供試体
の負荷側からトルクリップルが与えられる。このとき、
加減速モータに対する速度制御のループがトルクリップ
ルの制御と分離されているので、速度制御ループの動作
とトルクリップルの制御とが干渉しない。また、トルク
リップル波形が予め記憶され、これが供試体の回転位相
に応じて読み出され、さらに、読み出された波形と振幅
信号とが乗算されるので、変化の激しいトルクリップル
波形を演算で求める必要がなく、トルクリップルの振幅
だけを算出すればよい。したがって、トルクリップル指
令値を求めるためのコンピュータの負担は軽い。また、
請求項2の発明においては、供試体の回転に応じてトル
クリップル波形の位相が変化し、請求項3の発明におい
ては、供試体の回転に応じてトルクリップル波形自体が
変化する。さらに、請求項4,5の発明においては、加
振モータが負荷特性のシミュレートも兼ねる。
【0021】
【実施例】
A:実施例の構成 以下、図面を参照してこの発明の実施例について説明す
る。図1は、この発明の一実施例の構成を示すブロック
図である。なお、この実施例は、前述した図8、図9に
示す装置に、エンコーダ30、カウンタ31、関数テー
ブル32および乗算D/A変換器33が加えられたもの
である。また、本実施例におけるトルク指令値演算器1
5´は、図9に示すトルク指令値演算器15´とほぼ同
様の構成であるが、トルクリップル指令値ΔτM*を出
力する代わりに、その振幅値(図1,2および以下の説
明では絶対値記号で示す)を出力するようになってい
る。すなわち、トルクリップル指令値ΔτM*は、時々
刻々変化する交流波形(瞬時値)であるが、本実施例に
おけるトルク指令値演算器15´は、このような交流波
形を出力する代わりに、その振幅値であるトルクリップ
ル振幅値|ΔτM*|を出力する。トルクリップル振幅
値|ΔτM*|は、エンジン等のトルクリップルをシミ
ュレートする場合であっても、その値の変化は小さく、
ほぼ直流信号として扱うことができる。また、トルクリ
ップル振幅値|ΔτM*|は、例えば、アクセル開度等
に応じて増減するように設定されている。
【0022】次に、図1に示すエンコーダ30は、供試
体2の入力側の回転に対応したパルス信号を発生するよ
うになっており、そのパルス信号はカウンタ31に供給
される。カウンタ31は、供給されるパルス信号をカウ
ントし、そのカウント結果は供試体2の回転角(回転位
置)に対応したものとなる。関数テーブル32は、供試
体2の回転位相に対応した加振トルク波形(瞬時値)を
出力する関すテーブルである。例えば、6気筒のエンジ
ンにおいては、1回転に6回のトルクリップルが発生す
るから、このようなエンジンに接続された供試体の回転
軸には、これに応じたトルクリップルが伝達される。上
述した関数テーブル32は、シミュレートすべき駆動源
のトルクリップル波形を、供試体2の回転位相に応じて
出力するようになっており、カウンタ31のカウント値
がアドレス信号として入力される。
【0023】関数テーブル32から読み出されたトルク
リップル波形値(瞬時値)は、乗算D/A変換器33に
おいて、アナログ信号に変換され、また、その際にトル
クリップル振幅値|ΔτM*|と乗算される。すなわ
ち、乗算D/A変換器33は、トルクリップル振幅値|
ΔτM*|によってデジタル/アナログ変換のゲインが
制御されるようになっている。この乗算D/A変換器3
3の出力信号は、トルクリップル指令値ΔτM*として
加算点25へ供給される。
【0024】B:実施例の動作 この実施例の基本的な動作は、図8,図9に示す装置と
同様である。ただし、トルクリップル指令値ΔτM*の
作成動作が、以下のようになっている。まず、供試体2
が駆動されると、その回転位相に対応したトルクリップ
ル波形が関数テーブル32から出力される。一方、トル
ク指令演算器15´からは、トルクリップル振幅値|Δ
τM*|が出力され、これらが乗算D/A変換器33に
おいて乗算される。例えば、関数テーブル32から図3
の(a)に示すようなトルクリップル波形が出力される
ように設定されている場合において、同図(b)に示す
ような小さなトルクリップル振幅値|ΔτM*|が出力
されたとすると、乗算D/A変換器33の出力信号であ
るトルクリップル指令値ΔτM*は同図(c)に示すよ
うになる。
【0025】ここで、図3の(c)に示すようなトルク
リップル指令値ΔτM*を直接演算で求めようとする
と、トルク指令値演算器15´の演算速度は極めて速く
なければならないが、この実施例においては、ほぼ直流
的に取り扱うことができるトルクリップル振幅値|Δτ
M*|(例えば図3(b)参照)を出力するようにして
いるので、トルク指令値演算器15´には高速性が要求
されず、このため、汎用のパーソナルコンピュータ等を
用いることができる。しかも、装置の他の部分の制御を
兼ねても、トルクリップル振幅値|ΔτM*|の演算に
は全く支障が生じない。さらに、供試体2の回転速度が
変化する場合は、関数テーブル32から出力されるトル
クリップル波形も速度に対応して変化する。例えば、回
転速度が増加していく場合は、図4(a)に示すように
速度リップルのピッチが除々に短くなる。この際、トル
クリップル振幅値|ΔτM*|の大きさも同図(b)に
示すように速度に合わせて増大させると、トルクリップ
ル指令値ΔτM*の波形は同図(c)に示すようにな
る。
【0026】このような場合においても、トルク指令値
演算器15´が出力するトルクリップル振幅値|ΔτM
*|は、ほぼ直流的に扱える程度の信号であるので、ト
ルク指令値演算器15´の演算には高速性が要求されな
い。一方、供試体2の回転速度変化を加味しながら図4
(c)に示すようなトルクリップル指令値ΔτM*を逐
次演算していくには、極めて高速の演算が要求され、大
型コンピュータ等でないと実現が困難になる。以上のよ
うに、この実施例においては、トルクリップル振幅値|
ΔτM*|がほぼ直流と見なせる程度の信号であり、ま
た、τD*およびτM*も直流的な信号である。したがっ
て、トルク指令値演算器15´における演算には全く高
速性が要求されず、汎用マイクロコンピュータ等によっ
て構成することができる。
【0027】C:変形例 この発明においては、以下のような種々の変形が可能で
ある。
【0028】シミュレートしようとするエンジンの速
度リップルの位相が速度域によって変化する場合には、
例えば、図5に示すような構成をとればよい。図5にお
いて、35はオフセット用の位相信号を発生するための
関数発生器であり、供試体2の回転数Nあるいはアクセ
ル開度(回転数を決定する要素)に応じた値のオフセッ
ト用位相信号を発生する。この関数発生器35から出力
されたオフセット用位相信号は、加算器36においてカ
ウンタ31のカウント値と加算され、この加算値が関数
テーブル32にアドレス信号として供給される。以上の
ような構成をとることにより、オフセット用位相信号の
値が大きくなるほど関数テーブル32の読み出しアドレ
スが大きい方へシフトしていき、トルクリップル波形の
位相が進む。したがって、関数発生器35における関数
を、シミュレートする対象に併せて設定しておけば、速
度域に応じて位相が変化するトルクリップル波形を実現
することができる。
【0029】シミュレートしようとするエンジンの速
度リップル波形そのものが速度域によって変化する場合
には、例えば、図6に示すような構成をとればよい。図
6においては、前述した実施例において用いた関数テー
ブル32に加えて、変形した速度リップルの波形を記憶
した関数テーブル40が設けられている。関数テーブル
40内の変形リップル波形はカウンタ31(図1参照)
のカウント出力により読み出され、乗算D/A変換器4
1によってアナログ信号に変換されるとともに、関数発
生器42の出力信号と乗算される。関数発生器42は、
供試体2の回転数やアクセル開度に応じた値を出力する
ように設定されている。この結果、乗算D/A変換器4
1から出力される変形トルクリップル波形の大きさ(振
幅)は、供試体の回転数に応じて変動する。そして、こ
の変形トルクリップル波形は加算器45によって基本的
なトルクリップル波形(関数テーブル32による波形)
と加算され、加算結果がトルクリップル指令値ΔτM
として出力される。 以上の構成によれば、加算器45
において加算される変形トルクリップル波形の大きさが
速度によって変動するから、この加算結果である速度リ
ップル指令値ΔτM*の波形は、速度に応じた変形を受
けることになる。なお、この構成に上記の構成を組み
合わせても良く、さらに、複数の関数テーブルを用意し
て適宜切り換えて用いるようにしても良い。
【0030】上記実施例および変形例における供試体
2はトランスミッションに限らない。すなわち、本発明
は、加振が必要な全ての供試体に適用することができ
る。
【0031】また、供試体2の回転位相の検出は、エ
ンコーダとカウンタの組み合わせ以外の手段を使うこと
もできる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、コンピュータに負担をかけずにトルクリップル指令
値の演算を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】同実施例の構成におけるトルク指令値演算器1
5´の構成を示すブロック図である。
【図3】同実施例における要部の波形図である。
【図4】同実施例における要部の波形図である。
【図5】同実施例の変形例の要部の構成を示すブロック
図である。
【図6】同実施例の他の変形例の要部の構成を示すブロ
ック図である。
【図7】従来装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本出願の発明者が先に開発した装置の構成を示
すブロック図である。
【図9】図8に示すトルク指令値演算器15の構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
2 供試体 10 加振モータ 11 加減速モータ 12 加振インバータ 13 加減速インバータ 15´ トルク指令値演算器(速度制御手段;トルクリ
ップル制御手段;振幅制御手段) 30 エンコーダ(回転位相検出手段) 31 カウンタ(リップル波形出力手段) 32 関数テーブル(リップル波形出力手段) 33 乗算D/A変換器(乗算手段) 35 関数発生器(位相制御手段) 36 加算器(位相制御手段) 40 関数テーブル(変形波形出力手段) 41 乗算D/A変換器(変形波形出力手段) 42 関数発生器(変形波形出力手段) 45 加算器(波形加算手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供試体の入力側に接続される加減速モー
    タと、前記供試体の負荷側に接続される加振モータと、
    供給されるトルク指令値に対応した駆動電流を前記加減
    速モータに供給する加減速インバータと、供給されるト
    ルク指令値に対応した駆動電流を前記加振モータに供給
    する加振インバータと、前記加減速モータの回転数に対
    応するフィードバック信号と速度指令値との偏差を検出
    し、この偏差が最小となるようなトルク指令値を前記加
    減速インバータに供給する速度制御手段と、シミュレー
    トすべき駆動源のトルクリップルに対応したトルク指令
    値を前記加振インバータに供給するトルクリップル制御
    手段とを有し、前記加減速モータによって前記供試体の
    加減速を行い、前記加振モータによって前記供試体にト
    ルクリップルを与えるねじり加振装置であって、 前記トルクリップル制御手段は、 前記供試体の回転位相を検出する回転位相検出手段と、 トルクリップル波形を予め記憶し、前記回転位相検出手
    段が検出した回転位相に対応するトルクリップル波形の
    瞬時値を出力するリップル波形出力手段と、 トルクリップルの振幅値を示す振幅信号を出力する振幅
    制御手段と、 前記リップル波形出力手段が出力したトルクリップル波
    形の瞬時値に前記振幅信号を乗算する乗算手段とを含む
    ことを特徴とするねじり加振装置。
  2. 【請求項2】 前記リップル波形出力手段は、前記供試
    体の回転に応じて前記トルクリップル波形の位相をシフ
    トさせる位相制御手段を有することを特徴とする請求項
    1記載のねじり加振装置。
  3. 【請求項3】前記トルクリップル制御手段は、前記リッ
    プル波形出力段の波形とは異なるトルクリップル波形を
    記憶し、前記回転位相検出手段が検出した回転位相に対
    応するトルクリップル波形値を前記供試体の回転速度に
    応じた係数を乗じて出力するする変形波形出力手段と、 前記乗算手段の乗算結果と前記変形波形出力手段の出力
    波形とを加算する波形加算手段とを具備することを特徴
    とする請求項1記載のねじり加振装置。
  4. 【請求項4】 前記トルクリップル制御手段は、前記加
    減速モータの回転数に応じた負荷トルクを算出し、この
    算出結果と前記トルクリップル指令値とを加算して前記
    加振インバータに供給することを特徴とする請求項1〜
    3いずれかに記載のねじり加振装置。
  5. 【請求項5】 前記トルクリップル制御手段は、前記加
    減速モータの回転速度に応じた負荷トルクを算出し、か
    つ、この算出結果に前記加減速モータの回転速度によら
    ない負荷トルクを加算し、さらに、この加算値に対し前
    記トルクリップル指令値を加算し、この加算結果を前記
    加振インバータに供給することを特徴とする請求項1な
    いし3いずれかに記載のねじり加振装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007064932A (ja) * 2005-09-02 2007-03-15 Shinko Electric Co Ltd 高速アップダウン耐久試験装置
JP2009287986A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Meidensha Corp パワートレインの試験システム
JP2019144249A (ja) * 2012-10-12 2019-08-29 国際計測器株式会社 動力シミュレータ及び試験装置

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