JPH0798262A - ねじり加振試験機 - Google Patents

ねじり加振試験機

Info

Publication number
JPH0798262A
JPH0798262A JP5264025A JP26402593A JPH0798262A JP H0798262 A JPH0798262 A JP H0798262A JP 5264025 A JP5264025 A JP 5264025A JP 26402593 A JP26402593 A JP 26402593A JP H0798262 A JPH0798262 A JP H0798262A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
control function
test
absorber
function
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5264025A
Other languages
English (en)
Inventor
Takumi Yoshida
巧 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shinko Electric Co Ltd filed Critical Shinko Electric Co Ltd
Priority to JP5264025A priority Critical patent/JPH0798262A/ja
Publication of JPH0798262A publication Critical patent/JPH0798262A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)
  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被試験機械振動系であるどの供試体に対して
も,吸収側のGD2を大きくしなくて吸収機(吸収側駆
動機)が連れ回りせず,精度の良いねじり試験を可能に
したねじり加振試験機を提供する。 【構成】 第1の加振制御機能11と,この第1の加振
制御機能11により作成される加振信号を供試回転体5
に与える加振機4と,この供試回転体5の平均回転力を
吸収する吸収機7とを備えたねじり加振試験機であっ
て,吸収機7を駆動する第2の加振制御機能12を備
え,第2の加振制御機能12に対してゼロの振幅指令値
を入力するように構成した。この場合,吸収機7の連れ
回りを防止するために,加振機4に与える第1の加振制
御機能11により作成される加振信号に対応する所定の
タイミング信号によって第2の加振制御機能12の吸収
機7に対する加振トルク指令を作成するようにすること
が望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はねじり加振試験機に係
り,特に,自動車の駆動系の応答性能試験等に最適な,
応答性の良いねじり加振試験機に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関によって駆動される自動車の駆
動側は回転速度やトルクに変動を生じるが,負荷側であ
る接地し回転する駆動輪(タイヤ)は地面との間の接地
抵抗と固定された地面によってほぼ一定の回転速度に保
持される。従って,自動車の駆動系のねじり試験には,
駆動側からは標準回転速度に速度やトルクのリップルを
重畳させることによって供試回転体(以下供試体と記
す)に対して所定の回転速度を中心にしてねじり加振
し,供試体の負荷側に相当する,供試体に装着して回転
力を吸収する吸収側駆動機は一定速度で回転することが
望ましい。そのために,自動車のパワトレイン等トルク
を伝達する機械装置に対する加振試験をするためのねじ
り試験には,例えば,図2に示すようなねじり加振試験
機が使用される。図2において,ねじり加振試験の総合
管理と制御を行うねじり加振試験機の試験制御管理部3
1に接続した制御装置32は第1のインバ−タ33に接
続し,第1のインバ−タ33は加振側駆動機である第1
の交流モ−タ(以下加振機と略称する)34を駆動す
る。加振機34は供試体35に結合されていて,供試体
35を一定の回転速度を中心にしてねじり振動を与え
る。制御装置32は,また,第2のインバ−タ36に接
続され,第2のインバ−タ36は吸収側駆動機である第
2の交流モ−タ(以下吸収機と略称する)37を駆動す
る。吸収機37は供試体35に結合されて,供試体35
が与えられている一定の回転速度と同一回転速度で供試
体35を駆動する。なお,制御装置32は運転指令発生
機能40と加振制御機能41とから構成されている。運
転指令発生機能40は,試験制御管理部31に設定され
た試験条件に従って加振周波数指令値と加振振幅指令値
等を加振制御機能41に伝送する。また,運転指令発生
機能40は,このねじり試験機の制御管理条件に対応し
た試験制御管理部31に設定された試験条件に従って,
供試体に与える一定の回転速度値を示す平均回転速度指
令値を加振制御機能41と第2のインバ−タ36に伝送
する。加振制御機能41は,運転指令発生機能40から
伝送される各種指令値と,後述する加振機34の回転速
度を示すフィ−ドバック信号,加振機34による供試体
35に対する加振力の大きさを示すフィ−ドバック信号
によって,加振機34の平均回転速度を示す信号値と,
加振トルク値等の具体的な加振機駆動信号値を作成して
第1のインバ−タ33に入力する。加振制御機能41
は,また,上述した各種フィ−ドバック信号から加振振
幅信号を作成して運転指令発生機能40にフィ−ドバッ
クする。
【0003】図示のように,第1のインバ−タ33がベ
クトル制御インバ−タによって構成されている場合は,
平均回転速度値,加振トルク値等の試験条件値はベクト
ル演算部33Aに入力する。ベクトル演算部33Aは所
定の演算処理を行い,電流制御部33Bを制御して加振
機34を指定された回転振動で振動しながら指定回転速
度で回転する。また,第2のインバ−タ36がベクトル
制御インバ−タによって構成されている場合は,前述し
た運転指令発生機能40から与えられる平均回転速度指
令値を第2のインバ−タ36のベクトル演算部36Aに
入力する。ベクトル演算部36Aは所定の演算処理を行
い,電流制御部36Bを制御して吸収機37を指定され
た回転速度で回転する。従って,供試体35は,吸収機
37による一定の回転速度の回転運動を行い,加振機3
4から与えられる回転力のうちの振動成分によるねじり
加振力を受ける。加振機34の回転速度は加振機34に
装着した第1の回転速度センサ43によって検知され,
第1の変換器44によって回転速度を示す電気信号に変
換されて加振制御機能41にフィ−ドバックされる。ま
た,加振機(交流モ−タ)34の回転角度値等交流モ−
タの回転子の回転状況を検出する第1の角度センサ45
の検出値が第1のインバ−タ33のベクトル演算部33
Aにフィ−ドバックされて加振機34が指令値通りに駆
動されるようにベクトル演算部33Aの演算を補正す
る。また,加振機34による供試体35に対する加振力
がトルクセンサ46によって検知され第2の変換器47
によって加振力の大きさを示す電気信号に変換されて,
加振制御機能41にフィ−ドバックする。
【0004】加振制御機能41は,前述した第1の変換
器44からフィ−ドバックされる回転速度信号とともに
このフィ−ドバックされた加振力信号を使用して,前述
したように,加振制御機能41が出力する各種指令信号
値を補正する。供試体35には試験目的に対応したセン
サ類(図示せず)を装着し,これらセンサ(図示せず)
の計測値を所定の測定装置(図示せず)に入力して,上
述した加振条件と対応させて記録,または供試体の機能
解析に使用し,または表示される。吸収機37の回転速
度は吸収機37に装着した第2の回転速度センサ50に
よって検知され,第3の変換器51によって回転速度を
示す電気信号に変換され,報告信号として,運転指令発
生機能40にフィ−ドバックする。また,吸収機(交流
モ−タ)37の回転角度値等交流モ−タの回転子の回転
状況を検出する第2の角度センサ52の検出値が第2の
インバ−タ36のベクトル演算部36Aにフィ−ドバッ
クされて吸収機37が指令値通りの回転速度で回転する
ようにベクトル演算部36Aを制御する。上述した第2
のインバ−タ36をサ−ボ増幅器にし,吸収機37に直
流サ−ボモ−タを使用して供試体を指定された回転速度
で回転させる場合等もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで,自動車の駆
動源である内燃機関の出力回転は一般に,所定の回転速
度を中心にして回転やトルクにリップルを生じており,
出力側に結合する負荷側である地面に接地し回転する駆
動輪(タイヤ)は一定回転速度で回転している。従っ
て,自動車の動力系の現実に対応した特性試験を行うた
めの条件として,駆動源は,所定の回転速度を中心にし
て適切な振幅で回転速度や出力トルクを変動させ,負荷
側は一定回転速度で回転する必要がある。従って,図2
によって説明したように,従来のねじり加振試験機にお
ける加振機は供試体に対して一定回転速度を中心にして
所定リップルで加振し,吸収機は供試体の負荷側を一定
速度で回転するように構成している。しかしながら,上
述した従来のねじり加振試験機によると,例えば,加振
機が50Hz以上の高い周波数で加振すると,吸収機の
速度制御が応答しきれないで連れ回りをし,吸収機の回
転速度にリップルを生じることになる。そのために,特
に供試体に“すべり”や“ガタ”を有する部分がある場
合,実際の自動車の動力系を忠実に再現できない場合が
ある。吸収機の連れ回りを防止するためにフライホイ−
ル等を設けてGD2を大きくすると,連れ回りは抑制さ
れるが,回転体全体を加減速するための電力を大きくす
ることが必要になる。従って,トランスミッションの急
加速時の試験等をしようとすると,加振機である駆動側
モ−タの出力特性を極度に大きくする必要があって,試
験状態も変化するし,トランスミションの破壊試験をや
りかねなかった。また,供試体にガタ等の遊び要素があ
ると,速度制御のゲインを上げるとギヤをたたく等のハ
ンティング現象が発生する恐れがある。そのために,ハ
ンティング特性に対応する試験をしていることにもなり
かねない。また,供試体がトルク変換機等で滑り要素が
あると,加振機の平均回転速度と吸収機の平均回転速度
との対応が供試体の特性に合致しない恐れがある。従っ
て,トルク変換機,ギヤボックス,プロペラシャフト系
等クリアランスのある供試体の試験をすると挙動が実際
の車両と異なり,誤ったデ−タを得ることになる。上述
した各種要因のために,このような駆動系のテストは実
車でしか試験ができなかった。本発明は従来のものの上
記課題(問題点)を解決したもので,被試験機械振動系
であるどのような供試体に対しても,吸収側のGD2
大きくしなくても吸収側(吸収機)が連れ回りせず,精
度の良いねじり試験を可能にするねじり加振試験機を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,本発明に基づくねじり加振試験機においては,第1
の加振制御機能と,この第1の加振制御機能により作成
される加振信号を平均回転速度指令値に重畳した強制振
動を供試回転体に与える加振機(加振側駆動機)と,こ
の供試回転体の平均回転力を吸収する吸収機(吸収側駆
動機)とを備えたねじり加振試験機において,吸収機を
駆動する第2の加振制御機能を備え,第2の加振制御機
能に対してゼロの振幅指令値を入力して吸収機の供試回
転体に与えられた強制振動による連れ回りを防止するよ
うにした。また,第2の加振制御機能によって吸収機の
連れ回りを防止するために,加振機に与える第1の加振
制御機能により作成される加振信号に対応する所定のタ
イミング信号によって第2の加振制御機能の吸収機に対
する加振トルク指令を作成するようにするのが望まし
い。
【0007】
【作用】本発明は,上述のように,吸収機を駆動する第
2の加振制御機能を備え,この第2の加振制御機能に対
してゼロの振幅指令値を入力して吸収機の連れ回りを防
止するようにしたので,加振側駆動機による強制振動に
対して,吸収側(吸収機)のGD2を大きくしなくて
も,所望されるねじり加振試験条件において,吸収側
(吸収機)が連れ回りする恐れがない。また,第1の加
振制御機能により作成される加振機に対する加振信号に
対応する所定のタイミング信号によって第2の加振制御
機能の吸収機に対する加振トルク指令を作成するように
すると,吸収機の振動入力に対する応答特性が向上され
るので,上述した特性がより向上される。
【0008】
【実施例】本発明に基づくねじり加振試験機の実施例を
図を参照して詳細に説明する。図1に機械振動系に結合
した本発明に基づくねじり加振試験機を適用したねじり
加振試験システムの一例を示す。図1は,説明の便宜上
ハ−ドウエアによって構成したように要素機能をブロッ
クで記したが,ねじり加振試験機において必然的にアナ
ログ処理を必要とする要素以外は,適切にディジタル処
理を採用し,ディジタル信号の処理機能はコンピュ−タ
を採用したソフト処理によって実行することができる。
従って,要素機能を接続する信号線や電源線等,本発明
の説明に直接関係のない要素類の図示説明は省略してい
る。図1において,ねじり加振試験の総合管理と制御を
行うねじり加振試験機の上位機能である試験制御管理機
能1に接続したねじり加振制御機能2は第1のインバ−
タ機能3に接続し,第1のインバ−タ機能3は加振側駆
動機である第1の交流モ−タ(以下加振機と略称する)
4を駆動する。加振機4は自動車のパワトレイン等の供
試回転体(以下供試体と略称する)5に結合軸4aを介
して結合される。ねじり加振制御機能2は,また,第2
のインバ−タ機能6に接続し,第2のインバ−タ機能6
は吸収側駆動機である第2の交流モ−タ(以下吸収機と
略称する)7を駆動する。吸収機7は供試体5に結合す
る。ねじり加振試験機の試験制御管理機能1には,ま
た,本発明に基づくねじり加振試験機を適用して試験す
る時のデ−タ処理等を実行する測定装置M等が接続され
ている。ねじり加振制御機能2は制御結果の所定のデ−
タや信号類を試験制御管理機能1に伝送する。
【0009】ねじり加振制御機能2は運転指令発生機能
10と第1の加振制御機能11および第2の加振制御機
能12等とから構成されていて,運転指令発生機能10
は試験制御管理機能1に設定された試験条件に従って,
平均回転速度および加振周波数と加振振幅値等の加振指
令を作成し第1の加振制御機能11に入力する。運転指
令発生機能10は,また,試験制御管理機能1に設定さ
れた試験条件に従って,ゼロを指定する加振振幅指令等
の吸収指令を作成し第2の加振制御機能12に入力す
る。第1の加振制御機能11は,入力した加振指令に従
い平均回転速度指令値と加振トルク指令値等の加振機駆
動信号とを作成して第1のインバ−タ機能3に入力す
る。第1の加振制御機能11は,また,上述した第1の
インバ−タ機能3に入力する加振機駆動信号に同期をと
って作成した加振位相信号を第2の加振制御機能12に
入力する。第1のインバ−タ機能3がベクトル制御イン
バ−タ,または相当の機能によって構成されている場合
は,平均回転速度指令値,加振トルク指令値等の加振機
駆動信号はベクトル演算機能3Aに入力する。ベクトル
演算機能3Aは入力した加振機駆動信号によって所定の
演算処理を行い,電流制御機能3Bを操作して加振機4
を,指定されたトルクを出力する振動周波数で振動しな
がら平均回転速度で回転する。従って加振機4は供試体
5に対して設定された試験条件に従うねじり加振を重畳
した回転駆動を行う。
【0010】加振機4の回転速度は加振機4に装着した
第1の回転速度センサ13によって検知され,第1の変
換器14によって回転速度を示す電気信号に変換され
て,第1の加振制御機能11にフィ−ドバックされる。
また,加振機4の回転角度値,例えば,加振機4が交流
モ−タによって構成されている場合は,その回転子の回
転状況等を検出する第1の角度センサ15の検出値が第
1のインバ−タ機能3のベクトル演算機能3Aにフィ−
ドバックされる。また,供試体5に対する加振力がトル
クセンサ16によって検知され第2の変換器17によっ
て加振トルクの大きさを示す電気信号に変換されて,第
1の加振制御機能11にフィ−ドバックされる。また,
第1の加振制御機能11は第1の変換器14からフィ−
ドバックされた回転速度を示す電気信号および第2の変
換器17からフィ−ドバックされる加振トルクの大きさ
を示す電気信号等によって供試体5に与える加振振幅状
態を示す振幅帰還信号を作成して運転指令発生機能10
にフィ−ドバックする。
【0011】第2の加振制御機能12は,運転指令発生
機能10から入力した吸収指令と,第1の加振制御機能
11から入力した加振位相信号に従い,加振トルク値等
の吸収機駆動信号を作成して第2のインバ−タ機能6に
入力する。第2のインバ−タ機能6がベクトル制御イン
バ−タ,または相当の機能によって構成されている場合
は,吸収機駆動信号はベクトル演算機能6Aに入力す
る。ベクトル演算機能6Aは入力した吸収機駆動信号に
従って,所定の演算処理を行い,電流制御機能6Bを操
作して吸収機7を,吸収機駆動信号によって指定された
ように加振機4の平均回転速度と同期をとって回転する
ように駆動する。吸収機7の回転速度は吸収機7に装着
した第2の回転速度センサ20によって検知され,第3
の変換器21によって回転速度を示す電気信号に変換さ
れて,第2の加振制御機能12にフィ−ドバックされ
る。また,吸収機7の回転角度値,即ち,吸収機7が交
流モ−タによって構成されている場合はその回転子の回
転状況等を検出する第2の角度センサ22の検出値が,
第2のインバ−タ機能6のベクトル演算機能6Aにフィ
−ドバックされる。また,第2の加振制御機能12は第
3の変換器21からフィ−ドバックされた吸収機7の回
転速度を示す電気信号等によって供試体5に残留する回
転振動状態等を示す振幅帰還信号を作成して運転指令発
生機能10にフィ−ドバックする。供試体5には試験目
的に対応したセンサ類(図示せず)を装着し,これらセ
ンサ類の計測値を所定の測定装置Mに入力して,上述し
た加振条件と対応させて記録,または供試体の機能解析
に使用し,または表示される。
【0012】運転指令発生機能10は第1の加振制御機
能11からフィ−ドバックされた振幅帰還信号と,第2
の加振制御機能12からフィ−ドバックされた振幅帰還
信号とによって,試験制御管理機能1に予め設定され入
力される条件に従い,例えば,運転指令発生機能10か
ら出力する各種指令信号を補正し,また,試験デ−タの
解析に使用する。上述した加振機4に装着する第1の角
度センサ15および吸収機7に装着する第2の角度セン
サ22は,それぞれ加振機4または吸収機7の瞬間的な
回転状況が検知できれば,それぞれベクトル演算機能6
Aに設けた機能との対応で適切に設定すれば良い。例え
ば,加振機4に装着する第1の角度センサ15および吸
収機7に装着する第2の角度センサ22にパルスエンコ
−ダを使用すれば,加振機4または吸収機7の回転角度
とパルスエンコ−ダの出力パルス間隔が対応するので,
パルスエンコ−ダから入力するパルスと指令回転速度と
の対応をチェックして,第1,第2の各インバ−タの電
流制御機能3Bまたは6Bに出力する操作信号の内容を
補正するようにすれば良い。また,第1の角度センサ1
5および第2の角度センサ22にパルスエンコ−ダを使
用した場合は,第1の角度センサ15と第1の回転速度
センサ13とを兼用し,第2の角度センサ22と第2の
回転速度センサ20とを兼用し,第1の変換器14と第
3の変換器21をそれぞれパルスエンコ−ダから入力す
るパルス間隔時間を計測するか,一定時間に入力するパ
ルス数を計数することによって,加振機4および吸収機
7それぞれの回転速度を検出するようにしても良い。第
1の角度センサ15と第2の角度センサ22および第1
の回転速度センサ13と第2の回転速度センサ20のそ
れぞれは,前述した機能を備えていればその他の任意適
切なセンサをしても良い。
【0013】次に,上述した構成例におけるねじり加振
機の働きを,詳細に説明する。試験制御管理機能1に試
験すべき供試体の機能とその試験目的に対応させた試験
条件や試験内容における各種設定値,例えば,供試体を
回転させる平均回転速度,加振周波数,加振振幅および
供試体が滑り要素を備えたトルクコンバ−タ等の場合は
そのトルクコンバ−タの特性と試験条件に対応した吸収
機の平均回転速度または滑り特性,このねじり加振試験
システムが自動的に試験条件を切り換え連続試験が実行
できる場合はその試験シ−ケンス条件等を設定する。供
試体5を装着して加振機4に結合し,加振機4に吸収機
7を結合する。また,必要なセンサ類(図示せず)を所
定の場所に装着し,これらセンサの検出値を取り込み処
理を行う測定装置Mの所定機能を調節する。上述の試験
準備が完了すると試験を開始する。試験制御管理機能1
に設定された所定の試験条件を指定する平均回転速度お
よび加振周波数と加振振幅値等の加振指令が運転指令発
生機能10に伝送される。運転指令発生機能10は,試
験制御管理機能1から伝送される加振指令に従い,予め
設定された処理機能によって加振機4を駆動する所定の
各種信号を含む加振指令を作成して第1の加振制御機能
11に供給し,また,吸収機7を駆動するゼロを指定す
る加振振幅指令等を含む吸収指令を作成し第2の加振制
御機能12に供給する。また,運転指令発生機能10
は,第1の加振制御機能11からフィ−ドバックされる
加振機の振幅帰還信号や第2の加振制御機能12からフ
ィ−ドバックされる吸収機の振幅帰還信号等を,予め設
定された処理機能によって,試験制御管理機能1への報
告信号を作成して伝送し,その他予め設定された管理監
視機能に使用する。また,条件によっては,上述した加
振指令,吸収指令作成の参照に使用する。例えば,供試
体5が共振状態になって危険状態になった時は停止して
警報を試験制御管理機能1等に出力するとか,または,
予め設定された条件に従って,試験周波数や加振振幅値
を切り換えて安全な値にする等の試験状態の修正変更を
行う。
【0014】第1の加振制御機能11は,入力した加振
指令に従い,第1の変換器14からフィ−ドバックされ
る加振機4の回転速度を示す電気信号および第2の変換
器17からフィ−ドバックされる加振トルクの大きさを
示す電気信号等を使用して予め設定された処理機能によ
って平均回転速度指令値と,試験目的に対応する加振ト
ルク指令値等の加振機駆動信号を作成して第1のインバ
−タ機能3に伝送し,加振機駆動信号と同期をとった加
振位相信号を第2の加振制御機能12に伝送する。即
ち,例えば,加振トルク指令値は加振周波数で繰り返す
正弦波形状でトルク値が変化し,この加振トルク指令値
の変化と同一位相の加振位相信号が第2の加振制御機能
12に伝送される。第1の加振制御機能11は,上述し
た処理動作において,加振機4の応答特性と,加振機駆
動信号の信号変化速度等の条件に対応して,指令された
ねじり振動を供試体5に印加できるように,第1の変換
器14からフィ−ドバックされる加振機4の回転速度を
示す電気信号と,第2の変換器17からフィ−ドバック
される加振トルクの大きさを示す電気信号とを適切に選
択使用する。例えば,高い加振周波数における加振機4
の応答性が悪くて設定したトルクが供試体5に印加され
ず,フィ−ドバックする加振トルク値が小さい場合は,
第1のインバ−タ機能3に出力する加振トルク指令値が
大きくなるように修正する。第2の加振制御機能12
は,入力した加振指令を実行するために,加振位相信号
に従い,第3の変換器21からフィ−ドバックされる吸
収機7の回転速度を示す電気信号等を使用して,予め設
定された処理機能によって供試体5に与える加振トルク
値等の吸収機駆動信号を作成して第2のインバ−タ機能
6に供給する。第2の加振制御機能12は,上述した処
理動作において,供試体5が滑り特性を備えたトルクコ
ンバ−タ等であって,加振機に与える平均回転速度に対
応する吸収機の平均回転速度,または,平均回転速度を
算出できる供試体の動特性値等が試験制御管理機能1に
設定されていると,運転指令発生機能10を介して伝送
されるこれら設定値と第1の加振制御機能11が作成す
る加振機の平均回転速度指令値等の所定信号を使用し,
予め設定された処理機能によって吸収機7の平均回転速
度信号を作成して第2のインバ−タ機能6に供給する。
上述の説明で第2の加振制御機能12が吸収機駆動信号
を作成するのに,第1の加振制御機能11から入力され
る加振位相信号に従うように記したが,入力する加振指
令に含まれる信号内容と供試体の試験条件等に対応し,
第2の加振制御機能12自身に第1の加振制御機能11
が作成する加振機駆動信号と同期をとって周期的に吸収
機駆動信号を作成する機能を備えれば,第1の加振制御
機能11から第2の加振制御機能12に入力する加振位
相信号は必要ではない。
【0015】第1のインバ−タ機能3は与えられた加振
機駆動指令信号と,第1の角度センサ15からフィ−ド
バックされる加振機4を構成する交流モ−タの回転子の
回転状況を示す信号を使用し,予め設定された処理機能
によって加振機駆動指令信号を実行するように加振機4
を駆動する。従って,加振機4は供試体5を平均回転速
度を中心にして指定された速度変移の周波数と振幅,ま
たは,指定された周波数の変化トルクで駆動する。第2
のインバ−タ機能6は与えられた吸収機駆動信号と,第
2の回転速度センサ20から第3の変換器21を介して
与えられる吸収機7を構成する交流モ−タの回転子の回
転状況を示す信号を使用し,予め設定された処理機能に
よって吸収機駆動信号を実行するように吸収機7を駆動
する。従って,吸収機7を,吸収機7が結合する供試体
5から供給される駆動力に対抗して,指定された周波数
の変化トルクで駆動する。従って,供試体5が加振機4
から受ける駆動力のうち,平均回転速度による駆動力は
吸収機7の回転によって吸収され,供試体5を経由して
吸収機7に伝達される加振成分は,吸収機7に与えられ
る吸収機駆動信号により駆動される吸収機7の出力トル
クによって打ち消される。従って,供試体5に結合する
吸収機7は供試体5と同一の平均回転速度で回転し,供
試体5にはねじり振動を与える加振振動のみが加えられ
る。供試体5が滑り要素をもったトルクコンバ−タ等の
場合はその試験回転速度と供試体5の特性に合わせた平
均回転速度で吸収機7を一定回転させることによって,
供試体5にはねじり振動を与える加振振動のみが加えら
れる。供試体5が遊び要素をもったギヤ機構等の場合も
供試体5の特性に合わせた平均回転速度で遊び要素の影
響がないように吸収機7を一定回転させることによっ
て,ハンティング等の問題発生なしに,供試体5にはね
じり振動を与える加振振動のみが加えられる。加振機側
の機能性能と吸収機側の機能性能をマッチングさせるこ
とによって,加振機側から供試体に加える加振条件の急
変化にも吸収機側の機能が対応し,上記の機能が完全に
実現できる。
【0016】供試体5に供給されるねじり加振力による
応答特性は,試験目的に対応し,図示しないセンサによ
って検出され,測定装置Mによって処理し試験デ−タと
して記録される。また,運転指令発生機能10から試験
制御管理機能1にフィ−ドバックされる加振機4,吸収
機7から検出された所定の信号を予め設定された所定の
処理機能に従い,または測定装置Mに伝送して処理し,
表示または記録する。上述したデ−タ検出処理機能は従
来の加振試験機またはその他の解析機能を使用して実現
できる。
【0017】上述の説明は本発明に基づく実施例におけ
る基本構成と基本実施方法について説明したものであっ
て,加振機やセンサと其の計測値処理機能を目的や条件
に対応して選定すれば,どのような構造種類の回転体に
対しても適用できるものであることは明らかである。ま
た,ねじり加振試験のための装置を構成する各機能要素
の構成は,本発明の技術思想を用いれば,図1に示した
以外に構成しても良いし,各機能要素を適切に組み合わ
せて構成させても良い。また,各機能要素の業務分担内
容も適切に組み換えても良く,その機能要素の内容に対
応して,センサ類の種類や構成等を適切に選定使用すれ
ば良い。また,主要要素機能をブロックで示したが,セ
ンサで検出されるアナログ値をディジタル値に変換し,
ディジタル値で制御できるインバ−タを使用して,その
他のすべての処理をコンピュ−タによるソフト処理によ
るようにしても良いことは当然である。コンピュ−タ処
理は実施例に説明した機能を実行する各要素を個別にマ
イクロコンユ−タによって実行するようにしても,全体
を一つのコンピュ−タによって処理を実行するようにし
ても,さらに上位のシステムを管理制御するコンピュ−
タの機能の一部を使用するようにしても良いことは当然
である。上述のように構成した場合,図1に示した実施
例における各機能要素間に伝送する指令信号とフィ−ド
バック信号の種類と内容も現実に構成する要素機能の実
行内容に対応して変化させる必要があることも当然であ
る。
【0018】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したので,次
のような優れた効果を有する。 (1) ねじり加振試験において,駆動側からの加振に対し
て供試体の吸収側における連れ回りが改善される。 (2) 駆動側からの加振条件を急変する場合等の瞬時変化
における特殊な過渡状態以外は吸収側は連れ回りしな
い。 (3) 従って,吸収側のGD2を大きくする等の対策が不
要である。 (4) 従って,加振側の駆動力を大きくする必要がなく,
供試体を破損する恐れがない。 (5) また,応答性の良い試験を実施できる。 (6) 加振機の応答特性による試験制限条件による影響を
除いて,高い周波数のねじり加振試験が実行できる。 (7) 供試体が,変速機やトルクコンバ−タのように,回
転速度変換機能や遊び要素,すべり要素等があっても,
特別な処理なしに試験ができる。 (8) 従って,自動車の駆動系等の試験を実車でする必要
がなくなり,確実,容易に供試体のデ−タが得られる。 (9) 供試体の共振状態においても,供試体を破損する恐
れなく適切な試験が実行できる。 (10)加振制御機能により作成される加振信号に対応する
所定のタイミング信号によって吸収側駆動機に対する吸
収トルク指令を作成するようにした場合は,吸収側の吸
収性能精度をより向上するので上述した効果が更に高め
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくねじり加振試験機を適用した実
施例を説明するねじり加振試験システムにおける主要要
素構成を示す概要ブロック図である。
【図2】従来のねじり加振試験機例の主要要素構成を示
す概要ブロック図である。
【符号の説明】 1:試験制御管理機能 2:ねじり加振制御機能 3:第1のインバ−タ機能 4:加振機(加振側駆動機) 5:供試体(供試回転体) 6:第2のインバ−タ機能 7:吸収機(吸収側駆動機) 10:運転指令発生機能 11,12:加振制御機能 13,20:回転速度センサ 15,22:角度センサ 16:トルクセンサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の加振制御機能と,この第1の加振
    制御機能により作成される加振信号を平均回転速度指令
    値に重畳した強制振動を供試回転体に与える加振側駆動
    機と,当該供試回転体の被平均回転力を吸収する吸収側
    駆動機とを備えたねじり加振試験機において,上記吸収
    側駆動機の駆動力を制御する第2の加振制御機能を備
    え,この第2の加振制御機能に対してゼロの振幅指令値
    を入力して,上記供試回転体に与えられる強制振動によ
    る吸収側駆動機の連れ回りを防止するようにしたことを
    特徴とするねじり加振試験機。
  2. 【請求項2】 上記第2の加振制御機能によって,供試
    回転体に与えられる強制振動による吸収側駆動機の連れ
    回りを防止するために,加振側駆動機に与える強制振動
    を示す加振信号を作成する第1の加振制御機能により作
    成される加振信号に対応する所定のタイミング信号によ
    って第2の加振制御機能の吸収側駆動機に対する加振ト
    ルク指令を作成するようにした請求項1記載のねじり加
    振試験機。
JP5264025A 1993-09-29 1993-09-29 ねじり加振試験機 Pending JPH0798262A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5264025A JPH0798262A (ja) 1993-09-29 1993-09-29 ねじり加振試験機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5264025A JPH0798262A (ja) 1993-09-29 1993-09-29 ねじり加振試験機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0798262A true JPH0798262A (ja) 1995-04-11

Family

ID=17397511

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5264025A Pending JPH0798262A (ja) 1993-09-29 1993-09-29 ねじり加振試験機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0798262A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1144623A (ja) * 1997-07-29 1999-02-16 Shimadzu Corp 試験装置
JP2003098005A (ja) * 2001-09-27 2003-04-03 Toyota Motor Corp 歯車伝動機のギアノイズの評価試験方法
JP2003337092A (ja) * 2002-05-21 2003-11-28 Meidensha Corp 動的捩りのばね定数の割り出し方法
CN108426635A (zh) * 2018-03-29 2018-08-21 中国船舶重工集团公司第七0四研究所 一种高频扭振发生装置及控制方法
JP2018163009A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 三菱重工業株式会社 電磁式加振装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1144623A (ja) * 1997-07-29 1999-02-16 Shimadzu Corp 試験装置
JP2003098005A (ja) * 2001-09-27 2003-04-03 Toyota Motor Corp 歯車伝動機のギアノイズの評価試験方法
JP2003337092A (ja) * 2002-05-21 2003-11-28 Meidensha Corp 動的捩りのばね定数の割り出し方法
JP2018163009A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 三菱重工業株式会社 電磁式加振装置
CN108426635A (zh) * 2018-03-29 2018-08-21 中国船舶重工集团公司第七0四研究所 一种高频扭振发生装置及控制方法
CN108426635B (zh) * 2018-03-29 2024-01-16 中国船舶重工集团公司第七0四研究所 一种高频扭振发生装置及控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4922869A (en) Torque controlling apparatus for internal combustion engine
CN104655433B (zh) 混合动力汽车传动系统扭转振动信号的台架检测方法
EP0358167B1 (en) Torque control system for engine performance test machine for internal combustion engines
WO2015156350A1 (ja) 入出力装置およびステアリング測定装置
JPH0384432A (ja) エンジン試験装置のダイナモ慣性補正によるエンジン出力軸トルク制御装置
JPH0798262A (ja) ねじり加振試験機
JP4016582B2 (ja) 動力伝達系の試験装置
KR102431573B1 (ko) 시험 시스템의 기계 특성 추정 방법 및 기계 특성 추정 장치
JP3036237B2 (ja) トランスミッション試験装置
Drew et al. Torsional (rotational) vibration: Excitation of small rotating machines
US5691477A (en) Torsional vibrator
JP2003121287A (ja) 供試体の慣性モーメント測定方法とその装置
GB2197473A (en) Method and apparatus for vibration testing equipment
CN209287652U (zh) 一种扭振激励装置
JP4780321B2 (ja) 歯車振動強制力評価装置
CN2044647U (zh) 内燃机轴系扭振模拟实验台
JPH09230943A (ja) 繰返し振動周期を有する振動発生源の制振装置
JPH0798263A (ja) 機械振動系振動応答特性試験装置の振動制御方法とこの振動制御方法を用いた振動応答特性試験装置
JPH0587697A (ja) 車両駆動系試験装置
JP3033255B2 (ja) 捩じり加振機
CN109127344A (zh) 一种扭振激励装置
JP2002365206A (ja) 粘弾性材料の試験方法および試験装置
JPH06117917A (ja) 機械振動系振動応答特性計測方法およびその計測方法を用いた計測装置
JPH06288870A (ja) ねじり加振装置
CN116086794A (zh) 一种扭矩波动对于齿轮传动装置拍齿振动影响的试验方法