JPH0798136A - クリーンルーム - Google Patents
クリーンルームInfo
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- JPH0798136A JPH0798136A JP22283693A JP22283693A JPH0798136A JP H0798136 A JPH0798136 A JP H0798136A JP 22283693 A JP22283693 A JP 22283693A JP 22283693 A JP22283693 A JP 22283693A JP H0798136 A JPH0798136 A JP H0798136A
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- clean room
- panel
- air cleaning
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 室内の浮遊菌等の菌類の滅菌はもちろんのこ
と、落下菌等パネルに付着した菌類や機材の裏面や隙間
に付着した菌類をも滅菌する。 【構成】 クリーンルーム室内のパネルの少なくとも一
部を、抗菌性を有するパネルで形成する。
と、落下菌等パネルに付着した菌類や機材の裏面や隙間
に付着した菌類をも滅菌する。 【構成】 クリーンルーム室内のパネルの少なくとも一
部を、抗菌性を有するパネルで形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クリーンルームに関
し、特に、室内に持ち込まれた菌類を滅菌する作用を有
するクリーンルームについての提案である。
し、特に、室内に持ち込まれた菌類を滅菌する作用を有
するクリーンルームについての提案である。
【0002】
【従来の技術】クリーンルームには、半導体製造等の一
般工業用として用いられるホワイトクリーンルームと、
食品や医薬分野に用いられるバイオクリーンルームとが
ある。これらのクリーンルームは、浮遊塵埃のクラスに
差があるものの、いずれのクリーンルームも室内の壁、
天井、床および柱等の部材(以下、本発明においてこれ
らの部材を総称して「パネル」という。)またはその表
面を、硬質ポリウレタンフォームのような発塵性の少な
い材料で形成してパネルから極力塵埃が発生しないよう
にしている。
般工業用として用いられるホワイトクリーンルームと、
食品や医薬分野に用いられるバイオクリーンルームとが
ある。これらのクリーンルームは、浮遊塵埃のクラスに
差があるものの、いずれのクリーンルームも室内の壁、
天井、床および柱等の部材(以下、本発明においてこれ
らの部材を総称して「パネル」という。)またはその表
面を、硬質ポリウレタンフォームのような発塵性の少な
い材料で形成してパネルから極力塵埃が発生しないよう
にしている。
【0003】また、人体や機材等により室内に持ち込ま
れる塵埃は、室内に持ち込まれる前にエアシャワー等に
より極力除去し、さらに室内あるいは室外に、室内の空
気を清浄化するための空気清浄化設備を設け、該設備内
に空気循環用ファンと除塵用フィルターを設け、室内の
空気を強制循環させて、該フィルターで捕捉・除去して
いるのが現状である。
れる塵埃は、室内に持ち込まれる前にエアシャワー等に
より極力除去し、さらに室内あるいは室外に、室内の空
気を清浄化するための空気清浄化設備を設け、該設備内
に空気循環用ファンと除塵用フィルターを設け、室内の
空気を強制循環させて、該フィルターで捕捉・除去して
いるのが現状である。
【0004】図3は、従来のクリーンルームを示す断側
面図であり、セントラル方式と称される大口径のダクト
を天井裏側や床下に配設したクリーンルームと比較し、
塵埃のクラスを低下させる事なく、小型化したライン方
式と称されるクリーンルームであり、室内に空気清浄化
設備が設けられたタイプのクリーンルームである。クリ
ーンルーム室内3は、発塵の少ない材料で、壁31、天
井32および床33が形成され、室内の隙間は、シリコ
ンシーラーでシールされ、密閉されている。室内3の壁
31の壁面の一部には、空気清浄化設備34が設けら
れ、該設備34には、塵埃を除去するためのプレフィル
ター35およびフィルター36が取り付けられている。
また、前記設備34内には、室内の空気を強制循環する
ためのファン37および室内3の温度や湿度等を調和す
る熱交換器38が取り付けられている。
面図であり、セントラル方式と称される大口径のダクト
を天井裏側や床下に配設したクリーンルームと比較し、
塵埃のクラスを低下させる事なく、小型化したライン方
式と称されるクリーンルームであり、室内に空気清浄化
設備が設けられたタイプのクリーンルームである。クリ
ーンルーム室内3は、発塵の少ない材料で、壁31、天
井32および床33が形成され、室内の隙間は、シリコ
ンシーラーでシールされ、密閉されている。室内3の壁
31の壁面の一部には、空気清浄化設備34が設けら
れ、該設備34には、塵埃を除去するためのプレフィル
ター35およびフィルター36が取り付けられている。
また、前記設備34内には、室内の空気を強制循環する
ためのファン37および室内3の温度や湿度等を調和す
る熱交換器38が取り付けられている。
【0005】図中、矢印は、空気の循環を示したもので
室内3の塵埃を含む空気は、室内3に設けられた空気清
浄設備34下端部から吸引され、プレフィルター35で
大凡の塵埃が除去された後、熱交換器38、ファン37
およびフィルター36を通って清浄化され、天井32に
設けられた清浄空気供給ユニット39(ダクト)から室
内3に供給される。
室内3の塵埃を含む空気は、室内3に設けられた空気清
浄設備34下端部から吸引され、プレフィルター35で
大凡の塵埃が除去された後、熱交換器38、ファン37
およびフィルター36を通って清浄化され、天井32に
設けられた清浄空気供給ユニット39(ダクト)から室
内3に供給される。
【0006】従来、病原菌、カビ芽胞菌および真菌等の
菌類のなかで、室内に浮遊している菌類は、上記プレフ
ィルター35もしくはフィルター36に吸い込まれ、塵
埃が捕捉されると同時に捕捉されていた。また、落下菌
等のパネルに存在する菌類は、なんら処理が施されてい
ないか、必要により殺菌灯照射やオゾン殺菌法等の殺菌
洗浄により滅菌されていた。食品工業や医薬製薬工業等
に用いられるバイオクリーンルームでは、菌類の管理が
厳格であり、上記殺菌処理がおこなわれている。その方
法としては、落下菌数を測定し、定期的に室内を洗浄す
るという方法が取られている。
菌類のなかで、室内に浮遊している菌類は、上記プレフ
ィルター35もしくはフィルター36に吸い込まれ、塵
埃が捕捉されると同時に捕捉されていた。また、落下菌
等のパネルに存在する菌類は、なんら処理が施されてい
ないか、必要により殺菌灯照射やオゾン殺菌法等の殺菌
洗浄により滅菌されていた。食品工業や医薬製薬工業等
に用いられるバイオクリーンルームでは、菌類の管理が
厳格であり、上記殺菌処理がおこなわれている。その方
法としては、落下菌数を測定し、定期的に室内を洗浄す
るという方法が取られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】人体や機材によって持
ち込まれる塵埃の除去は、現状のクリーンルーム設備に
備えられたプレフィルターやフィルターで処理すること
で十分であるが、菌類を除去する事は、現状の設備では
不十分である。すなわち、上記フィルターにより除去す
る方法は、例えば付着した菌がフィルター裏面で増殖し
た場合や何らかの理由でフィルターに穴があいた場合に
は、空気清浄設備を介して室内に菌類が還元されるとい
う問題がある。勿論、フィルターの孔径より小さい径の
菌類にも現状の設備では効果がない。この問題を解消し
ようとして、フィルターに薬剤等を塗布して滅菌作用を
持たせることも考えら得るが、室内に落下したり、パネ
ルに付着した菌類または機材の裏面や隙間に付着した菌
類に対しては、ほとんど効果を発揮しないという課題を
有する。
ち込まれる塵埃の除去は、現状のクリーンルーム設備に
備えられたプレフィルターやフィルターで処理すること
で十分であるが、菌類を除去する事は、現状の設備では
不十分である。すなわち、上記フィルターにより除去す
る方法は、例えば付着した菌がフィルター裏面で増殖し
た場合や何らかの理由でフィルターに穴があいた場合に
は、空気清浄設備を介して室内に菌類が還元されるとい
う問題がある。勿論、フィルターの孔径より小さい径の
菌類にも現状の設備では効果がない。この問題を解消し
ようとして、フィルターに薬剤等を塗布して滅菌作用を
持たせることも考えら得るが、室内に落下したり、パネ
ルに付着した菌類または機材の裏面や隙間に付着した菌
類に対しては、ほとんど効果を発揮しないという課題を
有する。
【0008】また、上述した室内を殺菌洗浄するという
手段は、菌類の滅菌はできるが、手間がかかり非常に煩
雑であり、また、殺菌剤は人体に有害であり、かつ殺菌
に時間を有し、例えば、手術室の殺菌洗浄を行った場合
には、洗浄後一定時間経過するまでは手術室に立ち入ら
ない等の手段を講じなければならなかった。さらに、こ
のような殺菌洗浄は、なにも手術室に限らず定期的に繰
り返し行わなければならないので、維持コストがかさむ
という課題を有していた。また、半導体製造設備のよう
なクリンルームでは、殺菌等による半導体の変質や殺菌
剤による汚染をきらうので、このような手段を講ずる事
ができないという課題も有する。
手段は、菌類の滅菌はできるが、手間がかかり非常に煩
雑であり、また、殺菌剤は人体に有害であり、かつ殺菌
に時間を有し、例えば、手術室の殺菌洗浄を行った場合
には、洗浄後一定時間経過するまでは手術室に立ち入ら
ない等の手段を講じなければならなかった。さらに、こ
のような殺菌洗浄は、なにも手術室に限らず定期的に繰
り返し行わなければならないので、維持コストがかさむ
という課題を有していた。また、半導体製造設備のよう
なクリンルームでは、殺菌等による半導体の変質や殺菌
剤による汚染をきらうので、このような手段を講ずる事
ができないという課題も有する。
【0009】本発明の目的は、殺菌洗浄という従来の菌
類の滅菌方法を用いることなしに簡単に、かつ長期に亘
って安定的に、室内に持ち込まれた菌類を完全滅菌する
ことのできるクリーンルームを提供するところにある。
類の滅菌方法を用いることなしに簡単に、かつ長期に亘
って安定的に、室内に持ち込まれた菌類を完全滅菌する
ことのできるクリーンルームを提供するところにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上掲の目的を達成するた
めに本発明は、次に掲げる手段を課題解決のための骨子
として提案する。すなわち、室内を、発塵性の少ないパ
ネルで密閉形成し、かつ、室内もしくは室外に、室内の
塵埃等を除去するための空気清浄化設備を有するクリー
ンルームにおいて、前記パネルの少なくとも一部を、抗
菌性を有するパネル(以下、「抗菌パネル」という。)
で形成することを特徴とするクリーンルームであり、本
発明の他の態様として、室内を抗菌性パネルで形成する
とともに空気清浄化設備に抗菌手段を設けることを特徴
とする。
めに本発明は、次に掲げる手段を課題解決のための骨子
として提案する。すなわち、室内を、発塵性の少ないパ
ネルで密閉形成し、かつ、室内もしくは室外に、室内の
塵埃等を除去するための空気清浄化設備を有するクリー
ンルームにおいて、前記パネルの少なくとも一部を、抗
菌性を有するパネル(以下、「抗菌パネル」という。)
で形成することを特徴とするクリーンルームであり、本
発明の他の態様として、室内を抗菌性パネルで形成する
とともに空気清浄化設備に抗菌手段を設けることを特徴
とする。
【0011】なお、上記抗菌パネルは、抗菌作用を有す
る金属(以下、「抗菌性金属」という。)を付着した担
体を塗布または貼着してなるパネル、または抗菌性金属
で形成した多孔金属を貼着してなるパネルであり、上記
抗菌手段は、抗菌性金属を、そのままあるいは担体に付
着させ、これを含浸または塗布した空気清浄化設備であ
り、前記抗菌手段の最も好ましい態様としては、該空気
清浄化設備内に備えられたフィルターまたはプレフィル
ターと共に、空気清浄化設備内の内壁面、ファン、ダク
トおよび温度、湿度等をコントロールするための熱交換
器の少なくとも一部に抗菌性金属を付着または塗布する
ことが良い。また、上記担体は、好ましくは比表面積
が、100〜800m2/gであるセラミックス粒子が
好適である。
る金属(以下、「抗菌性金属」という。)を付着した担
体を塗布または貼着してなるパネル、または抗菌性金属
で形成した多孔金属を貼着してなるパネルであり、上記
抗菌手段は、抗菌性金属を、そのままあるいは担体に付
着させ、これを含浸または塗布した空気清浄化設備であ
り、前記抗菌手段の最も好ましい態様としては、該空気
清浄化設備内に備えられたフィルターまたはプレフィル
ターと共に、空気清浄化設備内の内壁面、ファン、ダク
トおよび温度、湿度等をコントロールするための熱交換
器の少なくとも一部に抗菌性金属を付着または塗布する
ことが良い。また、上記担体は、好ましくは比表面積
が、100〜800m2/gであるセラミックス粒子が
好適である。
【0012】
【作用】本発明のクリーンルームは、室内のパネルを抗
菌パネルで形成したので、室内の浮遊菌等の菌類の滅菌
はもちろんのこと、落下菌等パネルに付着した菌類や機
材の裏面や隙間に付着した菌類をも滅菌することができ
る。また、抗菌パネルとともに空気清浄化設備に抗菌手
段を設けることにより、クリーンルームの完全滅菌を達
成することができる。
菌パネルで形成したので、室内の浮遊菌等の菌類の滅菌
はもちろんのこと、落下菌等パネルに付着した菌類や機
材の裏面や隙間に付着した菌類をも滅菌することができ
る。また、抗菌パネルとともに空気清浄化設備に抗菌手
段を設けることにより、クリーンルームの完全滅菌を達
成することができる。
【0013】本発明において、抗菌性金属とは、Ag、
CuまたはZn等の抗菌作用を有する金属またはこれら
の硝酸塩、ハロゲン化物等の金属の塩類、銀キレートや
銀ゾル等の無機物や有機物との錯塩、化合物および混合
物等をいう。セラミック粒子とは、SiO2、Al
2O3、ZrO2等のセラミックスの単体または混合物粉
末、天然に産出する鉱物質のセラミックス粒子をいい、
例えば、0.1〜3mm程度の球状または粉状のもので
もよいが、空気中の酸素の活性化と菌類の捕捉性能の向
上やイオン溶出による抗菌効果を長期に亘り持続させる
ためには、好ましくは前記セラミックス粒子を10ミク
ロン以下好ましくは1ミクロン以下の微粒子とし、その
比表面積を100〜800m2/gとすることが好まし
い。
CuまたはZn等の抗菌作用を有する金属またはこれら
の硝酸塩、ハロゲン化物等の金属の塩類、銀キレートや
銀ゾル等の無機物や有機物との錯塩、化合物および混合
物等をいう。セラミック粒子とは、SiO2、Al
2O3、ZrO2等のセラミックスの単体または混合物粉
末、天然に産出する鉱物質のセラミックス粒子をいい、
例えば、0.1〜3mm程度の球状または粉状のもので
もよいが、空気中の酸素の活性化と菌類の捕捉性能の向
上やイオン溶出による抗菌効果を長期に亘り持続させる
ためには、好ましくは前記セラミックス粒子を10ミク
ロン以下好ましくは1ミクロン以下の微粒子とし、その
比表面積を100〜800m2/gとすることが好まし
い。
【0014】なお、本発明において、このように担体の
種類と物性を特定のものとし、かつ抗菌性金属をこのよ
うな担体に保持させるという手段を講ずることで、さら
に、菌類の捕捉吸着を容易とし、短時間では滅菌されな
い菌類をも滅菌できるという格段の作用も有する。もっ
とも例えば繊維やセラミック質で形成されたフィルター
等の場合は、抗菌性金属を担体に保持させずにそのまま
付着させる事ができる。
種類と物性を特定のものとし、かつ抗菌性金属をこのよ
うな担体に保持させるという手段を講ずることで、さら
に、菌類の捕捉吸着を容易とし、短時間では滅菌されな
い菌類をも滅菌できるという格段の作用も有する。もっ
とも例えば繊維やセラミック質で形成されたフィルター
等の場合は、抗菌性金属を担体に保持させずにそのまま
付着させる事ができる。
【0015】なお、上記セラミックス粒子は、予め焼成
する等の手段を講じることにより、遠赤外線を放射する
ので、菌類の分解を促進させることができる。また、熱
交換器にこのような手段を講ずると、該熱交換器の発熱
あるいは冷却に伴う温度変化により抗菌効果がさらに高
まる。また、本発明の抗菌パネルは、一般的な室内に設
けるのではなく、クリーンルームに設けるので、埃等に
よるパネル表面の汚れ等が少なく、抗菌効果がより永続
できる。
する等の手段を講じることにより、遠赤外線を放射する
ので、菌類の分解を促進させることができる。また、熱
交換器にこのような手段を講ずると、該熱交換器の発熱
あるいは冷却に伴う温度変化により抗菌効果がさらに高
まる。また、本発明の抗菌パネルは、一般的な室内に設
けるのではなく、クリーンルームに設けるので、埃等に
よるパネル表面の汚れ等が少なく、抗菌効果がより永続
できる。
【0016】本発明の抗菌パネルは、具体的には、A
g、CuまたはZn等の抗菌性金属の粉末または水溶液
を上記セラミックス微粒子表面に付着させ、この付着処
理物を、好ましくは塗料や表面被覆樹脂と共に塗布した
パネル、前記処理物を繊維や不織布等に含浸、印刷また
は溶着させ、これを貼着したパネル、多孔質セラミック
スに抗菌性金属を付着させ、これを貼着したパネル、抗
菌性金属自体で三次元網状構造を有する発泡金属等の多
孔質金属薄板を形成し、これを貼着したパネルである。
g、CuまたはZn等の抗菌性金属の粉末または水溶液
を上記セラミックス微粒子表面に付着させ、この付着処
理物を、好ましくは塗料や表面被覆樹脂と共に塗布した
パネル、前記処理物を繊維や不織布等に含浸、印刷また
は溶着させ、これを貼着したパネル、多孔質セラミック
スに抗菌性金属を付着させ、これを貼着したパネル、抗
菌性金属自体で三次元網状構造を有する発泡金属等の多
孔質金属薄板を形成し、これを貼着したパネルである。
【0017】このような、抗菌パネルは、パネル中の抗
菌性金属が触媒として作用し、循環空気中の酸素を活性
化し、活性化された酸素が、室内の浮遊菌等の菌類はも
ちろんのこと、落下菌等パネルに付着した菌類や機材の
裏面や隙間に付着した菌類を酸化分解する。また、菌類
に該抗菌性金属のイオンが取り込まれ酵素の一部を不活
性にする働きをして菌類を滅菌する。なお、本発明にお
いて抗菌パネルの他に、空気清浄化設備内の壁面、フィ
ルター、ダクトおよび熱交換器等にも抗菌手段を設けた
ので、空気清浄化設備内をも滅菌することができる。本
発明に用いる上記空気清浄化設備は、図3に示した設備
を用いる事ができる。
菌性金属が触媒として作用し、循環空気中の酸素を活性
化し、活性化された酸素が、室内の浮遊菌等の菌類はも
ちろんのこと、落下菌等パネルに付着した菌類や機材の
裏面や隙間に付着した菌類を酸化分解する。また、菌類
に該抗菌性金属のイオンが取り込まれ酵素の一部を不活
性にする働きをして菌類を滅菌する。なお、本発明にお
いて抗菌パネルの他に、空気清浄化設備内の壁面、フィ
ルター、ダクトおよび熱交換器等にも抗菌手段を設けた
ので、空気清浄化設備内をも滅菌することができる。本
発明に用いる上記空気清浄化設備は、図3に示した設備
を用いる事ができる。
【0018】なお、本発明において、クリーンルーム全
体に滅菌作用を有するために設ける上記抗菌手段は、上
記パネルとほぼ同様の処理による。また、本発明の抗菌
パネルは、抗菌作用と共に脱臭作用を合わせ持つので、
特別な脱臭剤を必要としない。
体に滅菌作用を有するために設ける上記抗菌手段は、上
記パネルとほぼ同様の処理による。また、本発明の抗菌
パネルは、抗菌作用と共に脱臭作用を合わせ持つので、
特別な脱臭剤を必要としない。
【0019】
【実施例】図1は、本発明のクリーンルームを説明する
ための一部切欠斜視図であり、図2と同様のライン式ク
リーンルームである。室内1内の壁面には、図3と同様
のプレフィルター、ファン、およびフィルターを有する
空気清浄化設備11が設けられており、天井12には、
該設備11で清浄化された空気の吹き出し口13が、該
設備11と連通して設けられている。なお、前記空気清
浄化設備11内には、室内1の温度や湿度等をコントロ
ールするための熱交換器が設けられている。図中14
は、壁であり、15は、床であり、これら壁14、床1
5および天井12は、抗菌処理が施さたパネルで形成さ
れている。
ための一部切欠斜視図であり、図2と同様のライン式ク
リーンルームである。室内1内の壁面には、図3と同様
のプレフィルター、ファン、およびフィルターを有する
空気清浄化設備11が設けられており、天井12には、
該設備11で清浄化された空気の吹き出し口13が、該
設備11と連通して設けられている。なお、前記空気清
浄化設備11内には、室内1の温度や湿度等をコントロ
ールするための熱交換器が設けられている。図中14
は、壁であり、15は、床であり、これら壁14、床1
5および天井12は、抗菌処理が施さたパネルで形成さ
れている。
【0020】図2は、本発明のクリーンルームの壁面1
4の一部切欠説明図であり、該壁14は、シリカ・アル
ミナ系セラミクス粒子の表面に、AgとCuの塩類の混
合物を付着させ、平均粒径1ミクロン以下の微粒子と
し、この微粒子を繊維に1ミクロン以下の膜厚(BET
比表面積300〜600m3/g)となるように含浸さ
せた抗菌性金属含有繊維21が貼着されている。以上の
ような構成になる本発明クリーンルームは、人体や搬入
される機材等から持ち込まれた塵埃を空気清浄化設備1
1で捕捉すると共に、落下菌や機材の裏側や隙間に存在
する菌類を上記抗菌処理を施した壁14、床15および
天井12により滅菌することができる。
4の一部切欠説明図であり、該壁14は、シリカ・アル
ミナ系セラミクス粒子の表面に、AgとCuの塩類の混
合物を付着させ、平均粒径1ミクロン以下の微粒子と
し、この微粒子を繊維に1ミクロン以下の膜厚(BET
比表面積300〜600m3/g)となるように含浸さ
せた抗菌性金属含有繊維21が貼着されている。以上の
ような構成になる本発明クリーンルームは、人体や搬入
される機材等から持ち込まれた塵埃を空気清浄化設備1
1で捕捉すると共に、落下菌や機材の裏側や隙間に存在
する菌類を上記抗菌処理を施した壁14、床15および
天井12により滅菌することができる。
【0021】上記実施例において記載した粒径、膜厚お
よびBET比表面積は、これに限られるものではなく、
室内の大きさ等の条件により上記範囲において逐次変更
されるものであり、抗菌処理を施した繊維を貼着する
他、塗料と共に塗布してもよいことは勿論である。ま
た、抗菌処理した繊維は、壁等の一部分に貼着すること
もできる。
よびBET比表面積は、これに限られるものではなく、
室内の大きさ等の条件により上記範囲において逐次変更
されるものであり、抗菌処理を施した繊維を貼着する
他、塗料と共に塗布してもよいことは勿論である。ま
た、抗菌処理した繊維は、壁等の一部分に貼着すること
もできる。
【0022】なお、図示は省略したが、シリカ・アルミ
ナ系セラミクス粒子の表面に、AgとCuの塩類の混合
物を付着させ、平均粒径1ミクロン以下の微粒子とした
ものをバインダーとともに空気浄化設備内のフィルター
およびプレフィルターに付着させた。同様に熱交換器、
ファンおよびダクトにもこのような処理を施した。
ナ系セラミクス粒子の表面に、AgとCuの塩類の混合
物を付着させ、平均粒径1ミクロン以下の微粒子とした
ものをバインダーとともに空気浄化設備内のフィルター
およびプレフィルターに付着させた。同様に熱交換器、
ファンおよびダクトにもこのような処理を施した。
【0023】
【発明の効果】以上のような構成になる本発明のクリー
ンルームは、殺菌洗浄を行うことなしに菌類を滅菌でき
ると共に、無害であり、かつ、長期間に亘って安定的に
菌類を滅菌できるという効果を有する。また、空気清浄
化設備に抗菌手段を設ける事によってクリーンルームの
完全滅菌を達成できる。
ンルームは、殺菌洗浄を行うことなしに菌類を滅菌でき
ると共に、無害であり、かつ、長期間に亘って安定的に
菌類を滅菌できるという効果を有する。また、空気清浄
化設備に抗菌手段を設ける事によってクリーンルームの
完全滅菌を達成できる。
【図1】本発明のクリーンルームを示す一部切欠斜視
図。
図。
【図2】本発明のクリーンルームの壁面14の一部切欠
説明図。
説明図。
【図3】従来のクリーンルームを示す断側面図。
11 空気清浄化設備 12 天井 13 空気吹き出し口 14 壁 15 床 21 抗菌性金属含有繊維
Claims (11)
- 【請求項1】室内を、発塵性の少ないパネルで密閉形成
し、かつ、室内または室外に、室内の塵埃等を除去する
ための空気清浄化設備を有するクリーンルームにおい
て、 上記パネルの少なくとも一部を、抗菌性を有するパネル
で形成したことを特徴とするクリーンルーム。 - 【請求項2】室内を、発塵性の少ないパネルで密閉形成
し、かつ、室内または室外に、室内の塵埃等を除去する
ための空気清浄化設備を有するクリーンルームにおい
て、 上記パネルの少なくとも一部を、抗菌性を有するパネル
で形成し、かつ、上記空気清浄化設備に抗菌手段を設け
たことを特徴とするクリーンルーム。 - 【請求項3】上記抗菌性を有するパネルは、抗菌作用を
有する金属を付着した担体を、塗布または貼着してなる
パネルであることを特徴とする請求項1〜2に記載のク
リーンルーム。 - 【請求項4】上記抗菌性を有するパネルは、抗菌作用を
有する金属で形成した多孔質金属を貼着してなるパネル
であることを特徴とする請求項1〜2に記載のクリーン
ルーム。 - 【請求項5】上記空気清浄化設備の抗菌手段は、該空気
清浄化設備に抗菌作用を有する金属を含浸または塗布し
たことを特徴とする請求項2に記載のクリンルーム。 - 【請求項6】上記空気清浄化設備の抗菌手段は、該空気
清浄化設備に抗菌作用を有する金属を付着した担体を含
浸または塗布したことを特徴とする請求項2に記載のク
リーンルーム。 - 【請求項7】上記空気清浄化設備の抗菌手段は、該清浄
化設備に抗菌作用を有する金属を付着した多孔質金属を
貼着してなることを特徴とする請求項2に記載のクリー
ンルーム。 - 【請求項8】上記空気清浄化設備の抗菌手段は、該空気
清浄化設備内の内壁面および空気清浄化設備内に有する
フィルターまたはプレフィルター、ファン、ダクトおよ
び熱交換器の少なくとも一部に抗菌性金属を付着または
塗布してなることを特徴とする請求項2に記載のクリー
ンルーム。 - 【請求項9】上記担体は、セラミックス粒子であること
を特徴とする請求項3または6に記載のクリーンルー
ム。 - 【請求項10】上記担体は、多孔質セラミックスである
ことを特徴とする請求項3または6に記載のクリーンル
ーム。 - 【請求項11】上記セラミックス粒子は、比表面積が、
100〜800m2/gであることを特徴とする請求項
9に記載のクリーンルーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22283693A JPH0798136A (ja) | 1993-05-24 | 1993-08-16 | クリーンルーム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18431593 | 1993-05-24 | ||
JP5-184315 | 1993-05-24 | ||
JP22283693A JPH0798136A (ja) | 1993-05-24 | 1993-08-16 | クリーンルーム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0798136A true JPH0798136A (ja) | 1995-04-11 |
Family
ID=26502433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22283693A Pending JPH0798136A (ja) | 1993-05-24 | 1993-08-16 | クリーンルーム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0798136A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0783020A1 (de) | 1995-12-05 | 1997-07-09 | Bayer Ag | Verwendung von Carbonaten als Entformungsmittel für thermoplastische Polycarbonate |
JP2015078803A (ja) * | 2013-10-18 | 2015-04-23 | 日立アプライアンス株式会社 | 空気清浄機 |
JP2022009633A (ja) * | 2015-05-12 | 2022-01-14 | ハルトン オイ | クリティカル環境での制御希釈フロー |
KR102374734B1 (ko) * | 2021-09-01 | 2022-03-14 | 임성연 | 버섯 재배를 위한 무균실 시공 방법 및 이에 의한 무균 시스템 |
-
1993
- 1993-08-16 JP JP22283693A patent/JPH0798136A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0783020A1 (de) | 1995-12-05 | 1997-07-09 | Bayer Ag | Verwendung von Carbonaten als Entformungsmittel für thermoplastische Polycarbonate |
JP2015078803A (ja) * | 2013-10-18 | 2015-04-23 | 日立アプライアンス株式会社 | 空気清浄機 |
JP2022009633A (ja) * | 2015-05-12 | 2022-01-14 | ハルトン オイ | クリティカル環境での制御希釈フロー |
KR102374734B1 (ko) * | 2021-09-01 | 2022-03-14 | 임성연 | 버섯 재배를 위한 무균실 시공 방법 및 이에 의한 무균 시스템 |
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