JPH0796891A - 主として船舶の貝付着防止方法及び貝付着防止装置 - Google Patents

主として船舶の貝付着防止方法及び貝付着防止装置

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JPH0796891A
JPH0796891A JP24487693A JP24487693A JPH0796891A JP H0796891 A JPH0796891 A JP H0796891A JP 24487693 A JP24487693 A JP 24487693A JP 24487693 A JP24487693 A JP 24487693A JP H0796891 A JPH0796891 A JP H0796891A
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Takeshi Nakai
健 中井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 船舶を陸揚げすることなく、貝が付着するの
を簡単に防止できるようにする。 【構成】 船舶の喫水部分を包囲可能とした大きさで、
かつ、可撓性をもつ防水シート1と、この防水シート1
を浮上させる浮力材2とを備え、前記防水シート1上に
前記船舶を導入した後、前記防水シート1を喫水線より
上方に引上げて喫水部分を包囲し、前記防水シート1で
包囲した包囲部内に淡水を注入して、包囲部内の貝の卵
を死滅させることで、喫水部分に貝が付着するのを防止
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主として船舶の喫水部分
に貝が付着するのを防止するようにした貝付着防止方法
及び貝付着防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、海中にはかき貝などの貝の卵が
浮遊しているため、漁船、レジャーボートなどの船舶が
漁港、ヨットハーバーなどに長期間にわたり運行するこ
となく停泊する場合、前記貝の浮遊卵が喫水部分に付着
し、この付着状態で貝が成長することになる。従って、
長期間にわたり停泊すると、喫水部分に成長した貝の貝
殻が多数発生することになる。
【0003】そして、この喫水部分に多数の貝が付着し
た状態で、即ち、貝の貝殻が多数発生した状態で船舶を
運行すると、走行抵抗が大きくなって横揺れが発生する
だけでなく、走行抵抗の増大により燃料費が大幅にアッ
プする問題があった。また、貝が付着した状態を長期間
にわたって放置した場合、貝付着箇所の損傷が早くな
り、船舶の寿命を著しく早めることになる不具合があ
る。
【0004】そこで、従来、掻落し具を用いて喫水部分
に付着した貝を定期的に掻き落としたり、或は長期間に
わたり停泊するとき船舶を陸上げして貝が付着するのを
防止するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】所が、付着した貝を定
期的に掻き落とす場合、クレーン車などの吊り上げ装置
を用いて船舶を一旦陸上げする必要がある上、更に、喫
水部分に付着した貝の付着力は強く、掻き落とすのが困
難であるため、掻き落とし作業に多大の労力を要するだ
けでなく、この貝を掻き落とした箇所に傷がつき、この
傷部分から船舶の腐食が生じ、船舶の寿命を早めること
になるため、貝を掻き落とした後、塗装して傷部分を保
護する必要があり、従って、非常にコスト高となる問題
がある。
【0006】また、陸上げして貝が付着するのを防止す
るようにした場合、漁港、ヨットハーバーなどに陸上げ
した船舶を長期間にわたり保管する場所が必要となる不
具合があるだけでなく、陸上げ及び着水時に、クレーン
車などの吊り上げ装置が必要となるため、陸上げするに
しても非常にコスト高となる問題がある。
【0007】本発明の目的は、陸揚げすることなく、貝
が付着するのを簡単に防止できるようにする点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1記載の発明は、主として船舶の
喫水部分に貝が付着するのを防止する方法であって、喫
水部分全面を包囲可能とした大きさで、かつ、可撓性を
もつ防水シート1と、この防水シート1を浮上させる浮
力材2とを備え、前記防水シート1上に前記船舶を導入
した後、前記防水シート1を喫水線より上方に引上げて
喫水部分を包囲し、然る後、前記防水シート1で包囲し
た包囲部内に淡水を注入するようにしたのである。
【0009】また、請求項2記載の発明は、主として船
舶の喫水部分に貝が付着するのを防止する装置であっ
て、喫水部分全面を包囲可能とした大きさで、かつ、可
撓性をもつ防水シート1と、この防水シート1を浮上さ
せる浮力材2とから成り、この浮力材2を、前記防水シ
ート1の少なくとも一側縁部を除く側縁部に結合して、
前記一側縁部に船舶導入部13を形成し、前記防水シー
ト1の側縁部に、これら側縁部を喫水線より上方に引上
げて船舶に係止する引上部材3を設けたのである。
【0010】また、請求項2記載の発明は、防水シート
1における船舶導入部13の両側に、重り51を備えた
沈降部材5を設けたのである。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明では、船舶における喫水部
分全面を包囲可能とした大きさで、かつ、可撓性をもつ
防水シート1と、この防水シート1を浮上させる浮力材
2とを備え、前記防水シート1上に前記船舶を導入した
後、前記防水シート1を喫水線より上方に引上げて喫水
部分を包囲し、然る後、前記防水シート1で包囲した包
囲部内に淡水を注入するようにしたから、前記喫水部分
の包囲時、海中に浮遊する貝の卵が前記包囲部内に入っ
たとしても、この包囲部内の海水の濃度を、前記淡水に
より薄めて前記包囲部内の貝の浮遊卵を死滅させること
ができるのであり、従って、陸上げすることなく着水状
態で貝の付着を有効に防止できながら、防水シート1で
喫水部分を包囲して、この包囲部内に淡水を注入するだ
けで長期間にわたり貝の付着を有効に防止できるのであ
る。
【0012】また、請求項2記載の発明では、船舶にお
ける喫水部分全面を包囲可能とした大きさで、かつ、可
撓性をもつ防水シート1と、この防水シート1を浮上さ
せる浮力材2とから成り、この浮力材2を、前記防水シ
ート1の少なくとも一側縁部を除く側縁部に結合して、
前記一側縁部に船舶導入部13を形成し、前記防水シー
ト1の側縁部に、これら側縁部を喫水線より上方に引上
げて船舶に係止する引上部材3を設けたから、前記防水
シート1と浮力材2とを備えた簡単な構造でもって着水
した船舶の喫水部分全面を長期間にわたり包囲すること
ができ、しかも、前記防水シート1には、船舶導入部1
3を形成しているから、この導入部13から前記防水シ
ート1上に船舶を簡易に導入でき、更に、前記導入部1
3には、引上部材3を設けているから、この引上部材3
を操作することにより、前記防水シート1の船舶導入部
13を喫水線より上方に容易に引上げることができて、
前記船舶の喫水部分全面を簡易に包囲できるのである。
そして、このように包囲して海水の流通を遮断できるか
ら、前記包囲部分に水道水などの淡水を注入することに
より、この包囲部分の海水濃度を薄めて前記包囲部内の
浮遊卵を死滅させることができ、陸揚げすることなく着
水状態で貝の付着を有効に防止できるのであり、その
上、防水シート1と浮力材2と引上部材3とを備えた簡
単な構造であるから、非常に安価にできるのである。
【0013】また、請求項3記載の発明では、防水シー
ト1における船舶導入部13の両側に、重り51を備え
た沈降部材5を設けたから、これら沈降部材5を海底に
沈降させることにより、防水シート1の船舶導入部13
を横方向に広げて、船舶の船底よりも沈めることができ
るので、前記防水シート1を損傷させたりすることなく
船舶の防水シート1上への導入及び退船を容易にできる
のである。
【0014】
【実施例】図1、図2に示した貝付着防止方法は、漁
船、レジャーボートなどの船舶Aの喫水部分B全面を包
囲可能とした大きさで、かつ、可撓性をもつ塩化ビニー
ルシート或は綿布に防水処理した帆布から成る防水シー
ト1と、この防水シート1を浮上させる発泡スチロー
ル、塩化ビニールパイプなどの空気袋から成る浮力材2
とを備えた貝付着防止装置を用い、前記浮力材2により
前記防水シート1を海中に浮上させて、該防水シート1
上に前記船舶を導入し、この防水シート1により前記喫
水部分B全面を包囲し、然る後、前記防水シート1で包
囲した包囲部C内に水道水などの淡水を注入するように
したものである。尚、前記貝付着防止装置は、後記する
ためその詳細な説明は省略する。
【0015】この貝付着防止方法によると、前記防水シ
ート1で包囲した包囲部C内の海水濃度を、前記淡水に
より薄めて、前記包囲部C内の浮遊卵を死滅させること
ができるから、着水状態において船舶の喫水部分などに
かき貝などの貝が付着するのを長期間にわたり有効に防
止できるのであり、しかも、陸上げすることなく着水状
態で貝の付着を有効に防止できるから、貝付着防止のた
めのコストも易くできるのである。
【0016】次に図3に示した貝付着防止装置について
説明する。
【0017】この、貝付着防止装置は、前記船舶Aの喫
水部分Bにかき貝などの貝が付着するのを防止するよう
にしたものであって、前記喫水部分B全面を船底側から
包囲可能とした大きさで、かつ、可撓性をもつ塩化ビニ
ールシート或は綿布に防水処理した帆布から成る防水シ
ート1と、この防水シート1を浮上させる発泡スチロー
ルから成る浮力材2とを備えている。
【0018】前記防水シート1は、その一側縁部11を
除く他の側縁部を図3、図4のように筒状に湾曲させ、
この湾曲端部分を縫着或は高周波溶着などの結合手段に
より一体的に結合して挿入口12a0をもった二つの筒
状保持部12、12を形成し、これら保持部12、12
に、所定長さの円柱状に形成した前記浮力材2を多数挿
入して保持し、これら浮力材2により前記防水シート1
の一側縁部を除く側縁部を喫水線bより上方に位置さ
せ、前記一側縁部11に前記保持部12をもたない船舶
導入部13を形成するのである。
【0019】この船舶導入部13には、前記一側縁部に
沿って多数の挿通孔14を列設し、これら挿通孔14
に、前記導入部13を喫水線bより上方に引上て船舶に
係止する紐状の引上部材3を弛みをもたせて挿通し、こ
の引上部材3の両端部を両端側挿通孔14部分で結び止
めし、前記引上部材3の弛み部分を上方に引上げて船舶
の柱状部材などに係止することにより、前記防水シート
1の船舶導入部13を喫水線bより上方に引上げること
ができるようにしている。
【0020】また、前記船舶導入部13は、図3のよう
に前記筒状保持部12、12よりも外方に所定長さ延長
するように形成して、この船舶導入部13の両端側に、
重り51を備えた紐状の沈降部材5を取付け、これら沈
降部材5、5を沈降させることにより、防水シート1の
船舶導入部13を横方向に広げて、船舶の船底よりも沈
めることができるようにしている。
【0021】また、図3に示した実施例では、前記防水
シート1の前記導入部13と反対側縁部を重ね合わせて
縫着し、縫着部15を形成する一方、この縫着部15の
近くにおける前記筒状保持部12、12に、貫通孔61
をもった複数個の連結部材6を縫着などの取付手段によ
り固定して、これら連結部材6にロープなどの引付部材
7を結合可能にしている。
【0022】次に以上のごとく構成した貝付着防止装置
の作用について説明する。
【0023】予め船舶Aが停泊する箇所の海中に前記防
水シート1及び浮力材2を入れて、この浮力材2により
前記防水シート1を浮上させると共に、前記防水シート
1の反導入部側に設けた連結部材6の貫通孔61にロー
プなどの引付部材7を結合し、これら引付部材7を図1
のように桟橋などの静止側部材に係止して防水シート1
及び浮力材2が流されないようにすると共に、防水シー
ト1の船舶導入部13側に設けた沈降部材5を沈降させ
て、防水シート1の船舶導入部13を横方向に広げると
共に、船舶Aの船底よりも深く沈めるのである。
【0024】そして、船舶Aを前記導入部13から防水
シート1上に導入して停泊させた後、船舶に積み込んで
いるフック付きの棒状部材により前記導入部13の引上
部材3を引き寄せるとか、或は防水シート1の前記導入
部13一側部を船舶上から引き上げて前記引上部材3を
引き寄せることにより前記導入部13を喫水線bより上
方に引上げて、図1、図2のように喫水部分B全面を防
水シート1で包囲するのである。また、前記引上部材3
は船舶Aの柱状部材などに係止するのである。
【0025】以上のように防水シート1で船舶Aの喫水
部分B全面を包囲した状態で、この包囲部C内に水道水
などの淡水を注入して、包囲部C内の海水濃度を薄める
ことにより、前記包囲部C内の貝の浮遊卵を有効に死滅
させることができるのである。従って、陸揚げすること
なく浸水状態でかき貝などの貝の付着を有効に防止でき
るのである。また、波浪などにより海水とともに海中の
浮遊卵が前記包囲部C内に浸入することがあっても、包
囲部C内の淡水化した水の濃度が多少変化するだけであ
るから、浸入した貝の卵は死滅することになる。
【0026】また、前記防水シート1として、海水より
も比重の大きい帆布から成るシートで形成した場合、前
記導入部13を引き上げて前記喫水部分B全面を包囲し
たとき、前記防水シート1の荷重により船舶の両側方位
置で浮上する前記浮力材2を船舶の両側壁に自然に寄せ
ることができ、この浮力材2により船舶の喫水線部分に
直射日光が当たらないようにできるのである。従って、
貝に、直射日光が当たる喫水線部分に付着する習性があ
っても、この貝が喫水線部分に付着し難くできる効果が
ある。また、前記したように包囲し、この包囲部C内に
淡水を注入して、包囲部C内の海水濃度を薄くすること
により、船舶停泊時における喫水部分の海水による腐食
を抑制できると共に、喫水部分における塗膜の海水によ
る溶解を抑制でき、それだけ塗装するサイクルを長くで
きるのである。また、以上のように包囲することによ
り、海面に浮く材木などのごみが前記包囲部C内に侵入
するのを防止できるから、船舶の海面に浮くごみによる
損傷も防止できるし、また、前記浮力材2が接岸時の緩
衝材を兼用させることも可能であり、また、前記浮力材
2を利用して隣接して停泊する船舶同志の接触を回避す
ることも可能である。
【0027】また、前記したように喫水部分を包囲した
場合、前記防水シート1の外側面には貝の浮遊卵が付着
することになるが、前記防水シート1は可撓性があっ
て、自由に湾曲させたりすることができるので、この付
着した貝は前記防水シート1を湾曲したりすることによ
り比較的容易に落とすことができるのであり、長期間に
亘って使用できる。
【0028】所で、レジャーボートなどの小形船舶は、
一般にバッテリーなどの直流電源で駆動され、そのマイ
ナス極が船舶の船体にアースされるようになっているた
め、船舶の駆動を停止している場合においても、船体、
プロペラなどの金属部分には、直流の電解電流が流れて
おり、この電解電流により運ばれた塩化物イオンにより
前記金属部分が腐食するのを回避するため、喫水部分に
アルミニュウム板或は銅板などの導電性金属材を取付け
て、前記電解電流を前記導電性金属材に積極的に流し、
この導電性金属材に前記塩化物イオンを集めることによ
り、前記船体などの金属部分の腐食を防止し、また、腐
食する前記導電性金属材は、船舶を定期的に陸上げして
新しいものと交換するようにしているのであるが、本発
明では前記したように船舶を防水シート1で包囲して喫
水部分への貝の付着を防止するようにしているから、前
記防水シート1に取付けた沈降部材5の重り51を導電
性金属材により形成するか、又は、この重り51とは別
に導電性金属材を前記防水シート1に取付け、これら重
り51又は別に設ける導電性金属材に導電体を接続し、
この導電体にフックなどの接続具を設け、この接続具を
船体に電気的に接続することにより、前記船体の電食を
防止することができる。従って、斯くすることにより、
船舶を定期的に陸上げして前記船体に取付ける導電性金
属材を交換するサイクルを長くできるし、また、前記重
り51や別に設ける導電性金属材が腐食した場合には、
船舶を陸上げしなくとも容易に交換できる利点がある。
【0029】また、船舶を運行する場合は、前記引上部
材3の係止を解除して防水シート1の船舶導入部13を
広げ、船舶が退船し易いようにするのである。
【0030】以上説明した図3の実施例では、防水シー
ト1の側縁部に二つの筒状保持部12、12を設けると
共に、防水シート1の反導入部側縁部を重ね合わせて先
細状となるように形成したが、その他、例えば図5に示
すように前記防水シート1を四角形に形成し、その一側
縁部11を除く三つの側縁部に前記筒状保持部12を設
けて、これら筒状保持部12に前記浮力材2を挿入保持
しこれら浮力材2が平面視コ字形となるようにしてもよ
い。この場合、前記一側縁部11と反対側の筒状保持部
12には、図5に示すように割り口16を設けて、この
割り口16から前記浮力材2を挿入できるようにすると
共に、前記割り口16の両側に複数個の挿通孔17を列
設し、これら挿通孔17に紐状部材18を挿通して前記
割り口16を閉じるようにしており、また、図3との共
通部品については同一符合を用いている。
【0031】また、以上の説明では、浮力材2として、
発泡スチロールを用いたが、その他、空気を充填した塩
化ビニールパイプなどの空気袋であってもよいし、ま
た、図3、図5のように連続状に形成する他、所定間隔
をおいて複数個設け、これら浮力材に前記防水シート1
の側縁部を結合するようにしてもよい。
【0032】また前記防水シート1は、図3、図5のよ
うに一側縁部11側にだけ前記浮力材2を結合しない
他、例えば前記一側縁部11と反対側の他側縁部とに前
記浮力材2を結合しなくて、これら一側縁部と他側縁部
とに前記引上部材3を取付けるようにしてもよい。
【0033】また、前記引上部材3としては、図3、図
5のようにロープなどの紐状部材で形成する他、例えば
前記挿通孔14に鳩目を取付けたり或は前記船舶導入部
13に貫通孔をもった引上片を取付けて、これら鳩目或
は引上片を引上部材としてもよい。これらの場合、前記
導入部13を喫水線より上方に引上げるとき、例えば船
舶に積み込んでいるフック付きの棒状部材のフックを前
記鳩目或は引上片の貫通孔に引掛けて前記導入部13を
引上げ、そして引上げた後、前記鳩目或は引上片の貫通
孔にロープなどを挿通して船舶の柱状部材に係止するご
とく成すのである。
【0034】また、図3、図5に示した実施例では、防
水シート1における船舶導入部13の両側に沈降部材5
を設けたが、その他、この沈降部材5をなくし、船舶の
防水シート1上への導入時、竹材など船舶に積み合わせ
た棒状部材により前記各浮力材2を外側方に移動させて
前記導入部13を広げるようにしてもよい。
【0035】また、以上の実施例では、船舶の喫水部分
に貝が付着するのを防止することについて説明したが、
その他、水上飛行機など海中で浮遊する物体の喫水部分
に貝が付着するのを防止することもできるのである。
【0036】
【発明の効果】以上のごとく請求項1記載の発明によれ
ば、船舶における喫水部分全面を包囲可能とした大きさ
で、かつ、可撓性をもつ防水シート1と、この防水シー
ト1を浮上させる浮力材2とを備え、前記防水シート1
上に前記船舶を導入した後、前記防水シート1を喫水線
より上方に引上げて喫水部分を包囲し、然る後、前記防
水シート1で包囲した包囲部内に淡水を注入するように
したから、前記喫水部分の包囲時、海中に浮遊する貝の
卵が前記包囲部内に入ったとしても、この包囲部内の海
水濃度を、前記淡水により薄めて前記包囲部内の浮遊卵
を死滅させることができるのであり、従って、陸上げす
ることなく着水状態で貝の付着を有効に防止できなが
ら、防水シート1で喫水部分を包囲して、この包囲部内
に淡水を注入するだけで長期間にわたり貝の付着を有効
に防止できるのである。
【0037】また、請求項2記載の発明によれば、船舶
における喫水部分全面を包囲可能とした大きさで、か
つ、可撓性をもつ防水シート1と、この防水シート1を
浮上させる浮力材2とから成り、この浮力材2を、前記
防水シート1の少なくとも一側縁部を除く側縁部に結合
して、前記一側縁部に船舶導入部13を形成し、前記防
水シート1の側縁部に、これら側縁部を喫水線より上方
に引上げて船舶に係止する引上部材3を設けたから、前
記防水シート1と浮力材2とを備えた簡単な構造でもっ
て浸水した船舶の喫水部分全面を長期間にわたり包囲す
ることができ、しかも、前記防水シート1には、船舶導
入部13を形成しているから、この導入部13から前記
防水シート1上に船舶を簡易に導入でき、更に、前記導
入部13には、引上部材3を設けているから、この引上
部材3を操作することにより、前記防水シート1の船舶
導入部13を喫水線より上方に容易に引上げることがで
きて、前記船舶の喫水部分全面を簡易に包囲できるので
ある。そして、このように包囲して海水の流通を遮断で
きるから、前記包囲部分に水道水などの淡水を注入する
ことにより、この包囲部分の海水濃度を薄めて前記包囲
部内の貝の浮遊卵を死滅させることができ、陸揚げする
ことなく着水状態で貝の付着を有効に防止できるのであ
り、その上、防水シート1と浮力材2と引上部材3とを
備えた簡単な構造であるから、非常に安価にできるので
ある。
【0038】また、請求項3記載の発明によれば、防水
シート1における船舶導入部13の両側に、重り51を
備えた沈降部材5を設けたから、これら沈降部材5を海
底に沈降させることにより、防水シート1の船舶導入部
13を横方向に広げて、船舶の船底よりも沈めることが
できるので、前記防水シート1を損傷させたりすること
なく船舶の防水シート1上への導入及び退船を容易にで
きるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明貝付着防止方法の説明図。
【図2】同貝付着防止方法の説明図。
【図3】本発明貝付着防止装置の斜視図。
【図4】図3のXーX線拡大断面図。
【図5】貝付着防止装置の別の実施例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 防水シート 13 船舶導入部 2 浮力材 3 引上部材 5 沈降部材 51 重り

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主として船舶の喫水部分に貝が付着するの
    を防止する方法であって、喫水部分全面を包囲可能とし
    た大きさで、かつ、可撓性をもつ防水シート(1)と、
    この防水シート(1)を浮上させる浮力材(2)とを備
    え、前記防水シート(1)上に前記船舶を導入した後、
    前記防水シート(1)を喫水線より上方に引上げて喫水
    部分を包囲し、然る後、前記防水シート(1)で包囲し
    た包囲部内に淡水を注入することを特徴とする主として
    船舶の貝付着防止方法。
  2. 【請求項2】主として船舶の喫水部分に貝が付着するの
    を防止する装置であって、喫水部分全面を包囲可能とし
    た大きさで、かつ、可撓性をもつ防水シート(1)と、
    この防水シート(1)を浮上させる浮力材(2)とから
    成り、この浮力材(2)は、前記防水シート(1)の少
    なくとも一側縁部を除く側縁部に結合されていて、一側
    縁部に船舶導入部(13)を形成しており、前記防水シ
    ート(1)の側縁部には、これら側縁部を喫水線より上
    方に引上げて船舶に係止する引上部材(3)を備えてい
    ることを特徴とする主として船舶の貝付着防止装置。
  3. 【請求項3】防水シート(1)における船舶導入部(1
    3)の両側に、重り(51)を備えた沈降部材(5)を
    設けている請求項2記載の主として船舶の貝付着防止装
    置。
JP24487693A 1993-09-30 1993-09-30 主として船舶の貝付着防止方法及び貝付着防止装置 Pending JPH0796891A (ja)

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