JPH0796715B2 - 熱交換器類の複合式電気防食装置 - Google Patents

熱交換器類の複合式電気防食装置

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JPH0796715B2
JPH0796715B2 JP62253295A JP25329587A JPH0796715B2 JP H0796715 B2 JPH0796715 B2 JP H0796715B2 JP 62253295 A JP62253295 A JP 62253295A JP 25329587 A JP25329587 A JP 25329587A JP H0796715 B2 JPH0796715 B2 JP H0796715B2
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隆 小坂
隆 池沢
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株式会社ナカボーテック
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、熱交換器類、例えば発電用大型複水器、化
学装置用熱交換器などの水室内壁、銅合金製冷却管およ
び銅合金製管板を防食するに適し鉄系保護被膜形成機能
および電気防食作用を有する複合式電気防食装置に関す
る。
[従来の技術] 従来、熱交換器類の鉄製水室壁、銅合金製冷却管および
銅合金製管板は、外部電源式の電気防食法で防食してい
るが、防食電流の管内到達距離には限界があるために鉄
イオンによる防食法を併用して防食することが一般に行
なわれている。
たとえば、水室内壁に取り付けられた1対の鉄電極を切
換器によって鉄電解用と電気防食用に使いわけができる
鉄電解防食装置が出願公開されている(実開昭61−1251
73号公報および実開昭61−133563号公報参照)。
また、水室内壁に、鉄電極からなる陽極、補助陰極およ
び照合電極を備え、さらに防食電流と補助陰極に流れる
電流の和を一定にするための定電位定電流装置を設けた
外部電源防食装置が登録されている(特公昭57−15667
号公報参照)。
しかしながら、上述した前者の両考案においては、その
機能上防食電流と電解電流を同時に供給できないので、
鉄電解中は別に設けた電気防食専用の電極から防食電流
を供給しなければならない。
一方、上記後者の発明においては、防食電流と電解電流
を同時に供給できるものの、全体的には定電流制御であ
るため、鉄皮膜が弱体化した場合は、皮膜の劣化状況に
合わせて鉄イオンの濃度を調節する必要がある。また、
補助陰極側に形成される電解スケールの脱落による冷却
管の閉塞や電解効率の低下をまねく恐れもある。
この発明は、従来の電気防食装置がもつ以上のような問
題点を解消し、鉄皮膜を劣化させることなく維持できる
とともに、電解スケールの脱落による冷却管の閉塞を防
止しかつ電解効率を向上させることを可能にした熱交換
器類の複合電気防食装置を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] この目的を達成するために、この発明は次のような構成
としている。
すなわち、この発明に係る電気防食装置は、水室壁とほ
ぼ平行に設置された1対以上の相対して対をなす板状鉄
電極と、該対をなす両鉄電極間に所定タイミングで極性
変換しつつ定電流を供給する定電流回路と、該対をなす
鉄電極のうち該極性変換に応じて正極となる方の鉄電極
をプラス側とし被防食面をマイナス側として防食電流を
供給しかつ照合電極を利用して被防食面の電位を一定に
保つ定電位回路とよりなっている。
[作用] このようにして構成されたものにおいては、電気分解に
より正極側鉄電極から鉄イオンが供給されるとともに該
正極側鉄電極と被防食面間に防食電流が供給され、該鉄
イオンは被防食面に析出して防食効果を高める鉄皮膜が
形成される。そしてこの鉄皮膜が弱体化すると、被防食
面の電位が貴化するため、定電位回路によって防食電流
が増加する。したがって、その分鉄イオンが多く供給さ
れることになり、鉄皮膜が維持される。
また、極性変換が行なわれるため、対になった鉄電極面
は交互に電気化学的にクリーニングされることになり、
陰極特有の電解スケールの形成やその脱落による冷却管
の閉塞等を生ずることなく、常に鉄の有効面を活性に維
持しながら、効率的に鉄イオンの供給が行なわれる。
[実施例] 以下、図面を用いてこの発明の実施例を説明する。
第1図は、この発明の一実施例に係る電気防食装置を熱
交換器に取り付けた場合の構成を示す回路図である。同
図の電気防食装置は、熱交換器の水室1の壁と平行に相
対して設けられた1対の板状鉄電極2a,2bを有する複合
型鉄電極2と、極性変換回路3を有し複合型電極2に所
定のタイミングで極性を変えながらほぼ一定電流値の直
流を供給する定電流回路4と、極性変換回路3に連動し
て動作する切換器5を有し複合型鉄電極2の正極側にそ
の正極側が接続する定電位回路6とを備えている。定電
流回路4と定電位回路6はまた、変圧器7と8および整
流器9と10をそれぞれ有し、変圧器7,8を介して供給さ
れる交流電流を整流器9,10により直流電流に変換して供
給する。これら直流電流の積算値は積算電流計11,12に
よりモニタされており、必要に応じて定電流回路4およ
び/または定電位回路6への交流供給の中断・再開が行
なわれる。定電位回路6はさらに電位制御装置13を有
し、これにより、水室1内に設けられた照合電極14を介
して管板15の電位を検出して管板15の電位をほぼ一定に
保つ。複合型鉄電極2の外側の面にはPVC(ポリ塩化ビ
ニル)プレート16をボルトで固定することにより、電気
的絶縁を施してある。熱交換用の海水等の冷却水は水室
1から冷却管17を通じて流出しており、本防食装置によ
り水室1の内壁や銅合金等でつくられた管板15の面ある
いは冷却管17が防食される。
次に本装置の動作を説明する。
定電流回路4および定電位回路6に交流電流を供給する
と、定電流回路4を介して複合型鉄電極2の電極2a,2b
間に直流電流が流れ、また定電位回路6により複合型電
極2の正極側を正側、管板15や水室1等の被防食壁を負
側として電圧が印加される。そして、これにより、複合
型鉄電極2の正極から電気分解により鉄イオンが冷却水
中に供給され、また被防食壁に対し防食電流が供給され
る。そして、この鉄イオンは管板15や冷却管17の内壁に
析出し、これら表面に鉄皮膜を形成する。このとき、鉄
イオンは主に定電流回路4により複合型鉄電極2の極板
間を流れる電流によって発生し、定電位回路6により管
板15、冷却管17等の電位が維持され、また、防食電流に
より電気防食が行なわれる。
一方、この状態が続くと複合型鉄電極2の陰極に電解ス
ケールが形成されるので、これを防止するため、極性変
換回路3により所定のタイミングで複合型鉄電極2の極
性を換える。また、この極性変換により定電位回路6の
正極が接続している側の複合型鉄電極2の極板が定電流
回路4の負極と接続した場合、定電位回路6が干渉を受
けて出力電流や電圧に悪影響が生じ、所定の防食電流が
安定して得られないことになるため、この極性変換に連
動して切換器5を作動させ、定電流回路4の正側を常に
複合型鉄電極3の正極に接続させる。
このようにして、極性変換を行なうことにより鉄電極2
a,2bが交互に電気化学的にクリーニングされ電解スケー
ルの形成・脱落が防止されるため、脱落した電解スケー
ルによる冷却管17の閉塞等を生じることなく、また、常
に鉄電極2a,2bの有効面を活性に保ち、鉄イオンの発生
効率を高く維持しながら鉄イオンの供給および電気防食
が行なわれる。また、管板15等の被防食面上に形成され
た鉄皮膜が弱体化すると、管板15面の電位が貴化し防食
電流が増加して、その分鉄イオンが多く供給されるた
め、鉄皮膜が常に健全に維持される。
第2図は、第1図の防食装置を動作させた場合の複合型
鉄電極2の取付位置付近でかつ水室1壁近傍における電
位分布の様子を、PVCプレート16が取り付けてあるとき
と取り外してあるときについて示したグラフである。同
図の曲線aとcは外側の鉄電極2aが定電流回路4および
定電位回路6の正側、内側の鉄電極2bが定電流回路4の
負側に接続してある場合を示し、曲線bとdは逆に鉄電
極2aを定電流回路4の負側、鉄電極2bを定電流回路4お
よび定電位回路6の正側とした場合を示す。また、曲線
cとdはPVCプレート16が取り付けてある場合、曲線a
とbはPVCプレート16を取り外してある場合を示す。
同図に示す如く、曲線aの場合は電極中心部近傍が貴電
位となって電食傾向となり、曲線bの場合は逆に電極中
心部近傍が卑電位となって過防食傾向となるが、曲線c
とdの場合はこれら電極中心部近傍の電食傾向および過
防食傾向を緩和していることがわかる。すなわち、PVC
プレート16は複合型鉄電極2取付位置近傍の水室1の内
壁が電食するのを防止している。
なお、上述においては複合型鉄電極を1個だけ用いてい
るが、熱交換器の大きさなどによっては複数個用いるよ
うにしてもよい。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明によれば、被防食面に形
成された鉄系保護被膜を、定電位回路の働きにより適正
に維持できるとともに、鉄イオン供給用の鉄電極間で極
性変換が行なわれるため、電解スケール発生による問題
もなく鉄電極面を活性に維持し、鉄イオン発生効率を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例に係る電気防食装置を熱
交換器に取り付けた場合の構成を示す回路図、そして 第2図は、第1図の電気防食装置を動作させた場合の複
合型鉄電極取付位置近傍の水室壁近傍における電位分布
の様子を、PVCプレートが取り付けてあるときと、取り
外してあるときについて示したグラフである。 1:熱交換器の水室、 2:複合型鉄電極、 3:極性変換回路、 4:定電流回路、 5:切換器、 6:定電位回路、 7,8:変圧器、 9,10:整流器、 13:電位制御装置、 14:照合電極、 15:管板、 16:PVCプレート、 17:冷却管。
フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭60−60457(JP,U) 実開 昭61−125173(JP,U) 実開 昭61−133563(JP,U) 実開 昭62−166257(JP,U) 特公 昭51−41577(JP,B2)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水室壁とほぼ平行に設置された1対以上の
    相対して対をなす板状鉄電極と、該対をなす両鉄電極間
    に所定タイミングで極性変換しつつ定電流を供給する定
    電流回路と、該対をなす鉄電極のうち該極性変換に応じ
    て正極となる方の鉄電極をプラス側とし被防食面をマイ
    ナス側として防食電流を供給しかつ照合電極を利用して
    被防食面の電位を一定に保つ定電位回路とを具備するこ
    とを特徴とする熱交換器類の複合式電気防食装置。
  2. 【請求項2】前記対をなす鉄電極の外側面にそれぞれ電
    気的絶縁手段が施された特許請求の範囲第1項記載の熱
    交換器類の複合式電気防食装置。
  3. 【請求項3】前記定電位回路は、前記定電流回路におけ
    る極性変換に連動して動作する切換器を有し、該切換器
    により、前記正極となる方の鉄電極を上記定電位回路の
    プラス側に接続する特許請求の範囲第1項記載の熱交換
    器類の複合式電気防食装置。
JP62253295A 1987-10-07 1987-10-07 熱交換器類の複合式電気防食装置 Expired - Lifetime JPH0796715B2 (ja)

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