JPH0796635B2 - 塩化ビニル樹脂用可塑剤 - Google Patents
塩化ビニル樹脂用可塑剤Info
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- JPH0796635B2 JPH0796635B2 JP5151987A JP5151987A JPH0796635B2 JP H0796635 B2 JPH0796635 B2 JP H0796635B2 JP 5151987 A JP5151987 A JP 5151987A JP 5151987 A JP5151987 A JP 5151987A JP H0796635 B2 JPH0796635 B2 JP H0796635B2
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- Japan
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- plasticizer
- polyester
- vinyl chloride
- chloride resin
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塩化ビニル樹脂用可塑剤に関し、詳しくは12−
ヒドロキシステアリン酸及び/又はリシノール酸を必須
成分として含有する塩化ビニル樹脂用ポリエステル可塑
剤に関する。
ヒドロキシステアリン酸及び/又はリシノール酸を必須
成分として含有する塩化ビニル樹脂用ポリエステル可塑
剤に関する。
従来、塩化ビニル樹脂組成物には可塑剤として通常、ジ
−2−エチルヘキシルフタレート(以下DOPと略す)が
使用されている。この種の可塑剤は樹脂との相溶性に優
れているが、揮発し易くかつ移行し易いため、環境条件
の変化によって可塑剤が漸次、成形物表面ににじみ出て
くるという大きな欠点がある。その結果、成形物の保存
中に硬化劣化したり、包装材料に可塑剤が移行したりあ
るいは電線被覆材の場合には電気絶縁性が低下する等の
種々の弊害が生じる原因となる。
−2−エチルヘキシルフタレート(以下DOPと略す)が
使用されている。この種の可塑剤は樹脂との相溶性に優
れているが、揮発し易くかつ移行し易いため、環境条件
の変化によって可塑剤が漸次、成形物表面ににじみ出て
くるという大きな欠点がある。その結果、成形物の保存
中に硬化劣化したり、包装材料に可塑剤が移行したりあ
るいは電線被覆材の場合には電気絶縁性が低下する等の
種々の弊害が生じる原因となる。
また、最近の軟質PVC成形品は全般的に過酷な用途に供
せられるようになって来たために、可塑剤として、二塩
基酸、多価アルコール及び必要に応じて末端停止剤とし
ての一価アルコール及び/又は一塩基酸から製造される
ポリエステルを用いる場合が多くなっているが、ポリエ
ステル可塑剤には前述のような欠点がなく、また、バラ
ンスのとれた物性があるにもかかわらず、耐寒性が著し
く悪いため、実用に際しては、DOPや耐寒性可塑剤であ
るところのジ−2−エチルヘキシルアジペート(以下DO
Aと略す)との併用を余儀なくされ、従ってDOP、DOAに
起因する欠点は免れ得ない。かかるポリエステルの耐寒
性に関し他の物性とバランスをとったものとしては種々
の改良方法が提案されているが、未だ満足すべき方法は
見出されていない。例えば、ポリエステルの片端又は両
端をオレイン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、ペラルゴ
ン酸等の長鎖カルボン酸で封鎖すると、耐寒性が良好と
なる代わりに、著しい紫外線安定性の低下、硬度の低
下、耐熱老化性の低下、光沢の低下等の現象を生じる。
また、特定の二塩基酸あるいは多価アルコールを用いた
種々のポリエステル可塑剤も提案されているが、これら
は低温度、高温度、高湿度、紫外線照射等の過酷な条件
下における耐久性が不十分であり、又、塩化ビニル樹脂
と接触する他の樹脂への移行性に劣るばかりでなく、耐
寒性も未だ満足しえるものではなかった。
せられるようになって来たために、可塑剤として、二塩
基酸、多価アルコール及び必要に応じて末端停止剤とし
ての一価アルコール及び/又は一塩基酸から製造される
ポリエステルを用いる場合が多くなっているが、ポリエ
ステル可塑剤には前述のような欠点がなく、また、バラ
ンスのとれた物性があるにもかかわらず、耐寒性が著し
く悪いため、実用に際しては、DOPや耐寒性可塑剤であ
るところのジ−2−エチルヘキシルアジペート(以下DO
Aと略す)との併用を余儀なくされ、従ってDOP、DOAに
起因する欠点は免れ得ない。かかるポリエステルの耐寒
性に関し他の物性とバランスをとったものとしては種々
の改良方法が提案されているが、未だ満足すべき方法は
見出されていない。例えば、ポリエステルの片端又は両
端をオレイン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、ペラルゴ
ン酸等の長鎖カルボン酸で封鎖すると、耐寒性が良好と
なる代わりに、著しい紫外線安定性の低下、硬度の低
下、耐熱老化性の低下、光沢の低下等の現象を生じる。
また、特定の二塩基酸あるいは多価アルコールを用いた
種々のポリエステル可塑剤も提案されているが、これら
は低温度、高温度、高湿度、紫外線照射等の過酷な条件
下における耐久性が不十分であり、又、塩化ビニル樹脂
と接触する他の樹脂への移行性に劣るばかりでなく、耐
寒性も未だ満足しえるものではなかった。
本発明者等はかかるポリエステルの前述の欠点を解決す
るため鋭意検討した結果、(1)12−ヒドロキシステア
リン酸及びリシノール酸から選ばれた少なくとも一種5
〜60重量%、(2)二塩基酸の少なくとも一種10〜60重
量%、(3)多価アルコールの少なくとも一種10〜60重
量%及び(4)脂肪族一価アルコール及び脂肪酸から選
ばれた少なくとも一種0〜60重量%を共縮合して得られ
る分子量500〜15000のポリエステルを塩化ビニル樹脂に
配合することにより、従来のポリエステル系可塑剤の欠
点であった、耐寒性と他の物性とのバランスの悪さを画
期的に改善し得ることを見出し、本発明に到達した。
るため鋭意検討した結果、(1)12−ヒドロキシステア
リン酸及びリシノール酸から選ばれた少なくとも一種5
〜60重量%、(2)二塩基酸の少なくとも一種10〜60重
量%、(3)多価アルコールの少なくとも一種10〜60重
量%及び(4)脂肪族一価アルコール及び脂肪酸から選
ばれた少なくとも一種0〜60重量%を共縮合して得られ
る分子量500〜15000のポリエステルを塩化ビニル樹脂に
配合することにより、従来のポリエステル系可塑剤の欠
点であった、耐寒性と他の物性とのバランスの悪さを画
期的に改善し得ることを見出し、本発明に到達した。
なお、本発明のポリエステルを可塑剤として配合した塩
化ビニル樹脂組成物の最終用途に応じて、前述以外の可
塑剤、安定剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填
剤、染料、香料、殺菌剤、殺虫剤等を必要に応じて併用
添加しても何等差し支えない。また、本発明のポリエス
テルは、塩化ビニル樹脂の重合度に全く影響なく使用で
き、更に塩化ビニルホモポリマーのみならず、塩化ビニ
ルと酢酸ビニル、高級アルキルビニルエステル、高級ア
ルキルビニルエーテル、エチレン、アクリレート、アク
リロニトリル、塩化ビニリデン等との共重合樹脂あるい
は塩化ビニル樹脂と他の樹脂とのポリマーブレンドにも
使用できる。
化ビニル樹脂組成物の最終用途に応じて、前述以外の可
塑剤、安定剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填
剤、染料、香料、殺菌剤、殺虫剤等を必要に応じて併用
添加しても何等差し支えない。また、本発明のポリエス
テルは、塩化ビニル樹脂の重合度に全く影響なく使用で
き、更に塩化ビニルホモポリマーのみならず、塩化ビニ
ルと酢酸ビニル、高級アルキルビニルエステル、高級ア
ルキルビニルエーテル、エチレン、アクリレート、アク
リロニトリル、塩化ビニリデン等との共重合樹脂あるい
は塩化ビニル樹脂と他の樹脂とのポリマーブレンドにも
使用できる。
本発明のポリエステルを構成する成分のうち、(2)の
二塩基酸としては、例えばマロン酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、エチルマロン
酸、ブチルマロン酸、ヘキシルマロン酸、無水フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸等が挙げられるが、炭素数6〜10の二塩基酸、特にア
ジピン酸を用いることが技術的、経済的に好ましい。
二塩基酸としては、例えばマロン酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、エチルマロン
酸、ブチルマロン酸、ヘキシルマロン酸、無水フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル
酸等が挙げられるが、炭素数6〜10の二塩基酸、特にア
ジピン酸を用いることが技術的、経済的に好ましい。
(3)の多価アルコールとしては、例えばエチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、1,2−プロピレングリ
コール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレング
リコール、1,2−ブチレングリコール、1,4−ブチレング
リコール、1,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,3,4−ペンタント
リオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメ
チロールプロパン、ジグリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、1,2−プロピレングリ
コール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレング
リコール、1,2−ブチレングリコール、1,4−ブチレング
リコール、1,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,3,4−ペンタント
リオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメ
チロールプロパン、ジグリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
(4)の一価アルコールとしては、例えばメタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノ
ール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノー
ル、n−アミルアルコール、n−ヘキサノール、イソヘ
キサノール、n−ヘプタノール、イソヘプタノール、n
−オクタノール、2−エチルヘキサノール、イソオクタ
ノール、n−ノナノール、イソノナノール、n−デカノ
ール、イソデカノール、イソウンデカノール、ラウリル
アルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール
等の直鎖または分岐アルコール及びこられの混合物が好
適に使用できるが、シクロヘキサノール、ベンジルアル
コール、3−メチルシクロヘキサノール、2−フェニル
エタノール、2−フェノキシエタノール、シクロヘキシ
ルエタノール、2−フェニル−2−プロパノール、シン
ナミルアルコール、3−フェニル−1−プロパノール、
2−フェニル−1−ブタノール、α−テルピネオール等
も使用することができる。また、一価脂肪酸としては、
例えばカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等が挙
げられる。
エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノ
ール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノー
ル、n−アミルアルコール、n−ヘキサノール、イソヘ
キサノール、n−ヘプタノール、イソヘプタノール、n
−オクタノール、2−エチルヘキサノール、イソオクタ
ノール、n−ノナノール、イソノナノール、n−デカノ
ール、イソデカノール、イソウンデカノール、ラウリル
アルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール
等の直鎖または分岐アルコール及びこられの混合物が好
適に使用できるが、シクロヘキサノール、ベンジルアル
コール、3−メチルシクロヘキサノール、2−フェニル
エタノール、2−フェノキシエタノール、シクロヘキシ
ルエタノール、2−フェニル−2−プロパノール、シン
ナミルアルコール、3−フェニル−1−プロパノール、
2−フェニル−1−ブタノール、α−テルピネオール等
も使用することができる。また、一価脂肪酸としては、
例えばカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等が挙
げられる。
本発明ポリエステルは前記各成分を、一段もしくは二段
反応で常法に準じてエステル化せしめ、分子量500〜150
00のポリエステルとすることができる。エステル化反応
は、好ましくは触媒の存在下で行われる。触媒として
は、従来公知のエステル化触媒、例えば、硫酸、塩酸、
トルエンスルホン酸、リン酸等の酸触媒、テトライソプ
ロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタネ
ート触媒、モノまたはジメチル錫オキサイド、モノまた
はジブチル錫オキサイド、モノまたはジオクチル錫オキ
サイド、モノまたはジメチル錫クロライド、モノまたは
ジブチル錫クロライド等の有機錫触媒等が使用できる
が、有機錫触媒を用いることが製品の色調において優れ
るので好ましい。
反応で常法に準じてエステル化せしめ、分子量500〜150
00のポリエステルとすることができる。エステル化反応
は、好ましくは触媒の存在下で行われる。触媒として
は、従来公知のエステル化触媒、例えば、硫酸、塩酸、
トルエンスルホン酸、リン酸等の酸触媒、テトライソプ
ロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタネ
ート触媒、モノまたはジメチル錫オキサイド、モノまた
はジブチル錫オキサイド、モノまたはジオクチル錫オキ
サイド、モノまたはジメチル錫クロライド、モノまたは
ジブチル錫クロライド等の有機錫触媒等が使用できる
が、有機錫触媒を用いることが製品の色調において優れ
るので好ましい。
また、ポリエステル可塑剤の分子量が500以下では、DO
P、DOA等の低分子可塑剤と同様の性状を示し、ブリード
性、耐移行性、耐寒性が不良となりポリエステルとして
の特性を失い、又分子量15000以上では高粘度となり、
塩化ビニル樹脂との配合作業性が悪く、物性的にも可塑
化効率が不良となるので可塑剤として好ましくない。
P、DOA等の低分子可塑剤と同様の性状を示し、ブリード
性、耐移行性、耐寒性が不良となりポリエステルとして
の特性を失い、又分子量15000以上では高粘度となり、
塩化ビニル樹脂との配合作業性が悪く、物性的にも可塑
化効率が不良となるので可塑剤として好ましくない。
次に本発明のポリエステルの代表的な合成例を示すが、
この製法は単なる一例であり、他の製法によっても合成
可能であり、本発明はこれらの製法によって制限を受け
るものではない。
この製法は単なる一例であり、他の製法によっても合成
可能であり、本発明はこれらの製法によって制限を受け
るものではない。
合成例で得られたポリエステルの酸価、水酸基価は基準
油脂分析試験法(日本油化学協会)、粘度(25℃)はB
型粘度計により測定し、分子量(数平均)は鹸化価より
算出した。
油脂分析試験法(日本油化学協会)、粘度(25℃)はB
型粘度計により測定し、分子量(数平均)は鹸化価より
算出した。
合成例−1 四ツ口フラスコに、アジピン酸153g、12−ヒドロキシス
テアリン酸95g、1,4−ブチレングリコール52g、1,3−ブ
チレングリコール35g、2−エチルヘキサノール70g、ジ
ブチル錫オキサイド0.1g及び活性炭2.0gをとり、窒素雰
囲気下、140〜220℃で10時間脱水反応を行い、次いで20
mmHg減圧下、220℃で2時間脱水反応を行った。セライ
ト濾過を行い、淡黄色透明液体(可塑剤No.1)を得た。
テアリン酸95g、1,4−ブチレングリコール52g、1,3−ブ
チレングリコール35g、2−エチルヘキサノール70g、ジ
ブチル錫オキサイド0.1g及び活性炭2.0gをとり、窒素雰
囲気下、140〜220℃で10時間脱水反応を行い、次いで20
mmHg減圧下、220℃で2時間脱水反応を行った。セライ
ト濾過を行い、淡黄色透明液体(可塑剤No.1)を得た。
酸価0.21、水酸基価14.2、粘度990、分子量(数平均)1
050であった。
050であった。
合成例−2 四ツ口フラスコに、アジピン酸613g、12−ヒドロキシス
テアリン酸378g、3−メチル−1,5−ペンタンジオール4
56g、2−エチルヘキサノール279g、ジブチル錫オキサ
イド0.35g及び活性炭8.6gを配合し、窒素雰囲気下、140
〜220℃で11時間脱水反応を行った。次いで20mmHg減圧
下、220℃で3時間脱水反応を行った。セライト濾過を
行い、淡黄色透明液体(可塑剤No.5)を得た。
テアリン酸378g、3−メチル−1,5−ペンタンジオール4
56g、2−エチルヘキサノール279g、ジブチル錫オキサ
イド0.35g及び活性炭8.6gを配合し、窒素雰囲気下、140
〜220℃で11時間脱水反応を行った。次いで20mmHg減圧
下、220℃で3時間脱水反応を行った。セライト濾過を
行い、淡黄色透明液体(可塑剤No.5)を得た。
酸価0.29、水酸基価4.0、粘度2140、分子量(数平均)1
360であった。
360であった。
合成例−3 四ツ口フラスコに、アジピン酸315g、リシノール酸193
g、1,4−ブチレングリコール36g、ネオペンチルグリコ
ール165g、2−エチルヘキサノール144g、ジブチル錫オ
キサイド0.17g及び活性炭4.3gを配合し、窒素雰囲気
下、180〜220℃9時間脱水反応を行った。次いで20mmHg
減圧下、220℃で2.5時間脱水反応を行った。セライト濾
過を行い、淡黄色透明液体(可塑剤No.8)を得た。
g、1,4−ブチレングリコール36g、ネオペンチルグリコ
ール165g、2−エチルヘキサノール144g、ジブチル錫オ
キサイド0.17g及び活性炭4.3gを配合し、窒素雰囲気
下、180〜220℃9時間脱水反応を行った。次いで20mmHg
減圧下、220℃で2.5時間脱水反応を行った。セライト濾
過を行い、淡黄色透明液体(可塑剤No.8)を得た。
酸価0.51、水酸基価6.5、粘度1400、分子量(数平均)1
200であった。
200であった。
合成例−4 四ツ口フラスコに、アジピン酸307g、12−ヒドロキシス
テアリン酸189g、ネオペンチルグリコール192g、1,3−
ブチレングリコール68g、ラウリン酸84g、ジブチル錫オ
キサイド0.13g及び活性炭4.2gを配合し、窒素雰囲気
下、180〜220℃で10時間脱水反応を行った。次いで20mm
Hg減圧下、220℃で5時間脱水反応を行った。セライト
濾過を行い、淡黄色透明液体(可塑剤No.19)を得た。
テアリン酸189g、ネオペンチルグリコール192g、1,3−
ブチレングリコール68g、ラウリン酸84g、ジブチル錫オ
キサイド0.13g及び活性炭4.2gを配合し、窒素雰囲気
下、180〜220℃で10時間脱水反応を行った。次いで20mm
Hg減圧下、220℃で5時間脱水反応を行った。セライト
濾過を行い、淡黄色透明液体(可塑剤No.19)を得た。
酸価0.31、水酸基価14.3、粘度6500、分子量(数平均)
1910であった。
1910であった。
合成例−1〜4と同様にして他のポリエステル可塑剤を
合成した。その原料組成及び得られたポリエステルの特
数を表−1に示す。
合成した。その原料組成及び得られたポリエステルの特
数を表−1に示す。
〔実施例〕 次に本発明を実施例によって、より詳細に説明する。し
かしながら、本発明は以下の実施例によって制限を受け
るものではない。
かしながら、本発明は以下の実施例によって制限を受け
るものではない。
実施例1 本発明のポリエステルを下記の条件によりポリ塩化ビニ
ル樹脂に練込んで試験を行った。その結果を表−2に示
す。
ル樹脂に練込んで試験を行った。その結果を表−2に示
す。
成膜加工:外径8インチ×横巾12インチの2本カレンダ
ーロールを用い、前ロール30rpm、後ロール25rpmの回転
速度で、表面温度160℃で10分間混練し成膜した。
ーロールを用い、前ロール30rpm、後ロール25rpmの回転
速度で、表面温度160℃で10分間混練し成膜した。
成型加工:油圧プレス機を用い、予熱170℃×2分、加
圧170℃×200kg/cm2×5分の条件で成型した。
圧170℃×200kg/cm2×5分の条件で成型した。
引張試験:JIS K-7113の2号型試験片を用い、温度30
℃、速度200mm/分の条件で試験片の物性を測定した。
℃、速度200mm/分の条件で試験片の物性を測定した。
熱老化性試験:ギヤオーブン中136℃×168時間の条件で
加熱後の物性(オリジナルに対する残率)及び揮発減量
を測定した。
加熱後の物性(オリジナルに対する残率)及び揮発減量
を測定した。
耐寒性試験:クラッシュ&ベルグ法により柔軟温度を測
定し、又、JIS K-6723により脆化温度を測定した。
定し、又、JIS K-6723により脆化温度を測定した。
移行性試験:厚さ1mmの試験片を樹脂板に挟み、荷重125
g/cm2、70℃の条件に24時間放置後の樹脂板の表面状態
を目視により判定した。
g/cm2、70℃の条件に24時間放置後の樹脂板の表面状態
を目視により判定した。
実施例2 次の配合により、実施例1と同様に試験を行った。得ら
れた結果を表−3に示す。
れた結果を表−3に示す。
〔非移行性電線配合〕 重量部 ポリ塩化ビニル樹脂(P1300) 100 ポリエステル可塑剤(表−2) 50 エポキシ化大豆油 2 Ba/Zn系粉末安定剤 2 Ba/Zn系液状安定剤 1 炭酸カルシウム 20 クレー #33 10 〔効果〕 本発明のポリエステル可塑剤は、耐寒性、即ち低温柔軟
性は言うに及ばず、更に脆化温度においても従来のポリ
エステル可塑剤よりも著しく優れており、又、スチレン
系樹脂への移行性も極めて小さい。更に、本発明のポリ
エステル可塑剤を配合した塩化ビニル樹脂の物性は従来
のポリエステル可塑剤あるいは汎用のDOPを用いた場合
と遜色なく、しかも熱老化後の物性保持率が大きいので
PVC樹脂用の可塑剤として極めて優れたものである。
性は言うに及ばず、更に脆化温度においても従来のポリ
エステル可塑剤よりも著しく優れており、又、スチレン
系樹脂への移行性も極めて小さい。更に、本発明のポリ
エステル可塑剤を配合した塩化ビニル樹脂の物性は従来
のポリエステル可塑剤あるいは汎用のDOPを用いた場合
と遜色なく、しかも熱老化後の物性保持率が大きいので
PVC樹脂用の可塑剤として極めて優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江本 松男 埼玉県浦和市白幡5丁目2番13号 アデ カ・アーガス化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−126127(JP,A) 特開 昭61−62547(JP,A) 特開 昭60−40162(JP,A) 特開 昭63−179939(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】12−ヒドロキシステアリン酸及びリシノー
ル酸から選ばれた少なくとも一種5〜60重量%、 - 【請求項2】二塩基酸の少なくとも一種10〜60重量%、
- 【請求項3】多価アルコールの少なくとも一種10〜60重
量%及び(4)脂肪族一価アルコール及び脂肪酸から選
ばれた少なくとも一種0〜60重量%を共縮合して得られ
る分子量500〜15000のポリエステルよりなることを特徴
とする塩化ビニル樹脂用可塑剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5151987A JPH0796635B2 (ja) | 1987-03-06 | 1987-03-06 | 塩化ビニル樹脂用可塑剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5151987A JPH0796635B2 (ja) | 1987-03-06 | 1987-03-06 | 塩化ビニル樹脂用可塑剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63218750A JPS63218750A (ja) | 1988-09-12 |
JPH0796635B2 true JPH0796635B2 (ja) | 1995-10-18 |
Family
ID=12889257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5151987A Expired - Fee Related JPH0796635B2 (ja) | 1987-03-06 | 1987-03-06 | 塩化ビニル樹脂用可塑剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0796635B2 (ja) |
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