JPH0796572A - 剥離可能な熱可塑性樹脂積層発泡シ−ト、その製造方法及びその成形品 - Google Patents
剥離可能な熱可塑性樹脂積層発泡シ−ト、その製造方法及びその成形品Info
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Abstract
ムと発泡シ−トとの積層発泡シ−トを提供することを目
的とする。 【構成】表面における気泡の短径方向の径の大きさが
0.005〜0.5mm且つ表面平滑性Rmaxが5〜
200μmの熱可塑性樹脂発泡シ−トと、熱可塑性樹脂
フィルムとが積層され、前記熱可塑性樹脂発泡シ−トと
前記フィルムの剥離強度が5〜400g/25mm幅で
あることを特徴とする剥離可能な熱可塑性樹脂積層発泡
シ−トである。
Description
脂積層発泡シ−ト、その製造方法及びその成形品に関す
る。
発泡ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂発泡シ−トを成形
したトレ−及び包装容器(以下、成形品と表現)は低廉
で且つ純白で清潔感があるので野菜類、肉類、魚類、調
理済みの食品を収容する食品用容器、包装容器として広
く使用されている。
を使用後、回収、再使用することが廃棄物処理及び省資
源の観点から重要になってきた。しかし、これらの成形
品の内面は汚れており、そのまま再使用することができ
ない。また生麺、ハム等の食品を収納する場合には鮮度
保持を良くするため、発泡シ−トにガスバリヤ−性フィ
ルムを貼り合わせて使用している。この様に異質の材質
フィルムであるため分離する必要があり、この成形品の
回収、再使用が困難であった。
を洗浄する代わりにフィルムを貼着し、使用後このフィ
ルムを剥離して成形品本体を再使用することが考えられ
ている(実開平4−38942号公報、実開平3−16
214号、実願平4−74081号参照)。ところが、
前記成形品においては、接着剤でフィルムを貼着したり
しているが、フイルムの剥離強度が大きくばらついて、
部分的に接着力が強かったり、弱かったりしている。そ
のため薄く強度の弱いフィルムを用いた場合には、剥離
中にフィルムが切断したり、また、接着力が弱い時は使
用中に剥がれたり、接着力が大きい時には使用後も剥離
できない等の種々の問題があった。
の技術的課題を解決することを目的とする。即ち、本発
明の目的は剥離強度のバラツキの小さい、熱可塑性樹脂
発泡シ−トと、熱可塑性樹脂フィルムとが積層された剥
離可能な熱可塑性樹脂積層発泡シ−トを提供するのであ
る。本発明の他の目的は、熱可塑性樹脂発泡シ−トと、
熱可塑性樹脂フィルムとを融着積層させる連続的且つ経
済的な剥離可能な熱可塑性樹脂積層発泡シ−トの製造方
法を提供するものである。本発明の別の目的は、熱可塑
性樹脂発泡シ−トと、熱可塑性樹脂フィルムとを共押出
により積層することにより、一層連続的且つ経済的な剥
離可能な熱可塑性樹脂積層発泡シ−トの製造方法を提供
するものである。
−トと、熱可塑性樹脂フィルムとが積層された剥離可能
な熱可塑性樹脂積層発泡シ−トを熱成形して得られる剥
離可能な成形品であって、フィルムと発泡体との剥離強
度のバラツキが小さい成形品を提供するものである。本
発明のその外の目的は、使用後の成形品の内面フィルム
を剥離除去して、成形品本体を回収して再利用すること
が出来る成形品を提供するものである。上記目的を達成
するために、この発明者は鋭意研究の結果、熱可塑性樹
脂発泡シ−トの気泡径と表面平滑性を調整することを見
出したのである。
表面における気泡の短径方向の径の大きさが0.005
〜0.5mm且つ表面平滑性Rmaxが5〜200μm
の熱可塑性樹脂発泡シ−トと、熱可塑性樹脂フィルムと
が積層され、前記熱可塑性樹脂発泡シ−トと前記フィル
ムの剥離強度が5〜400g/25mm幅であることを
特徴とする剥離可能な熱可塑性樹脂積層発泡シ−ト、及
び表面における気泡の短径方向の径の大きさが0.00
5〜0.5mm且つ表面平滑性Rmaxが5〜200μ
mの熱可塑性樹脂発泡シ−トと、熱可塑性樹脂フィルム
とを積層させて、前記熱可塑性樹脂発泡シ−トと前記フ
ィルムの剥離強度を5〜400g/25mm幅にするこ
とを特徴とする剥離可能な熱可塑性樹脂積層発泡シ−ト
の製造方法、及び表面における気泡の短径方向の径の大
きさが0.005〜0.5mm且つ表面平滑性Rmax
が5〜200μmの熱可塑性樹脂発泡シ−トと、熱可塑
性樹脂フィルムとが積層され、前記フィルムの剥離強度
を5〜400g/25mm幅からなる剥離可能な熱可塑
性樹脂積層発泡シ−トから熱成形されたことを特徴とす
る成形品である。
ト、発泡ポリエステル系シ−ト、或いは発泡ポリオレフ
ィン系シ−ト等の熱可塑性樹脂発泡シ−ト(以下、発泡
シ−トとする)は、一般にシ−ト表面から見て楕円形又
は円形の気泡を有しており、楕円形の場合は、長径、短
径の方向がMD、TDへ規則正しく整列している。気泡
が楕円の場合は、表面における気泡の短径方向の径が、
又は気泡が円形の場合は表面における気泡の直径が0.
005〜0.5mm且つ表面平滑性Rmaxが5〜20
0μmである。この様に規定することにより、積層され
るフィルムの剥離強度のバラツキを小さくすることが出
来たのである。この剥離強度のバラツキは、平均値の3
0%以内である。
方向の径の大きさdは、発泡シ−トの表面又は、積層さ
れている場合はフィルムを剥離し、短径方向の一直線1
0mm上にかかる気泡数を測定し、次式で算出した。但
し、低倍率の発泡シ−トの場合で、表面全体を気泡で満
たしていない場合は、表面において気泡がない非発泡の
部分の長さを合計して、式の分子の10mmから差し引
くものとする。 d=10/気泡数
値を0.005〜0.5mmとする。0.5mmを超え
る場合には、熱ロ−ルによる表面処理等を行っても表面
平滑性Rmaxを200μm以下にすることが難しい。
例えば、熱ロ−ルの温度を上げて表面平滑性を上げよう
とすれば、発泡シ−トが二次発泡してこの値が大きくな
ってしまう。この値は配合、金型、スリット、エア−冷
却等の方法によって調整することが出来る。
解析装置(明伸工機株式会社製SAS−2010)で測
定した値の最大値をRmaxとし、この値を200μm
以下にする。Rmaxの測定条件は、X軸方向の基準長
さを10mm、測定ピッチを5μ、測定速度を0.5m
m/secで求めた。そして同様の測定をY軸方向10
mm幅内で任意の5点について測定し、その5点のRm
axの平均値を算出し、これを本願の表面平滑性Rma
xの値とした。Rmaxの測定装置としては、株式会社
東京精密製のハンディサ−フ(handysurf)E
−30A等も使用できる。測定条件、測定可能範囲等は
少し異なるが、このハンディサ−フE−30Aを使用し
て測定した値も、前者の装置を使用した測定値と大きな
差はなかった。
と、剥離強度をコントロ−ルすることが難しい。表面平
滑性Rmaxを調整するには、気泡径(現在の所最小気
泡のものは5μmまで出来ている)、エア−量、熱ロ−
ル等の手段による。現在発泡体では、5μm程度のもの
が限界である。そして、熱可塑性樹脂積層発泡シ−トと
熱可塑性樹脂フィルムの剥離強度については5〜400
g/25mm幅の範囲とする。5g/25mm幅未満で
は容器として使用中に剥離してしまい、他方、400g
/25mm幅を越えると剥離しにくく、無理に剥離する
とフィルムが破れることがある。また、蓋を剥離可能に
積層する場合は、剥離強度は100g/25mm幅以上
にすることが好ましい。なお剥離強度の測定は、サンプ
ルを巾25mm、長さ110mmとし、Oriente
c Corporation製のテンシロンRTM−5
00を使用し、毎分200mmのスピ−ドで、フィルム
と発泡シ−トの端部を180度の方向に互いに引っぱり
剥離した時にチャ−ト紙に記録された値の平均値であ
る。
は、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂等を押出機内に供給し、加熱混練して溶
融し、溶融状態の樹脂中に発泡剤を添加して通常は製造
する。本発明において使用するポリスチレン系樹脂とは
スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン等のスチ
レン系ビニルモノマ−を主構成単位とする重合体を示す
もので、この発明で使用する発泡ポリスチレン系シ−ト
としてはポリスチレンホモ重合体またはスチレン系モノ
マ−を50重量%以上含有する共重合体で構成されてい
る発泡シ−トであり、スチレン系モノマ−と共重合しう
るモノマ−としてはアクリル酸、メタクリル酸もしくは
これらのエステル、アクリロニトリル、アクリルアシ
ド、メタクリルニトリル、無水マレイン等である。ま
た、ポリオレフィン系樹脂としては高密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−カルボン酸エステル共重合体、エチレン
−カルボン酸金属塩共重合体、結晶性プロピレンホモポ
リマ−、結晶性プロピレン−エチレン共重合体、結晶性
プロピレン−エチレン−ジエン三元共重合体であり、ポ
リエステル系樹脂としてはポリエチレンテレフタレ−
ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフ
タレ−トエラストマ−、結晶性ポリエステル、ポリシク
ロヘキサンテレフタレ−ト等を挙げることができる。
ン、i−ブタン、n−ブタン、i−ペンタン、n−ペン
タン、あるいはこれらの混合物、そしてN2、CO2、N
2/CO2、水、水と−OH、−COOH、−CN、−N
H3、−OSO3H、−NH、CO、NH2、−CON
H2、−COOR、−CHSO3H、−SO3H、−CO
ON4、−COONH4、の基を持つものとの混合物であ
る。また、有機系発泡剤としてアゾジカルボン酸アミ
ド、ジニトロペンタメチレンテトラミン、4、4’オキ
シビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等の発泡剤を
挙げることができる。更に、重炭酸ナトリウム及び/ま
たは重炭酸塩と、クエン酸の如き有機酸及び/又は有機
酸の塩との組合せなども使用することができる。また、
クエン酸エステル類等も使用できるが、これらは低分子
オレフィン、流パラ牛脂油等でコ−ティングして使用で
きる。その他、これらの混合物である。そして、熱可塑
性樹脂発泡シ−トの発泡倍率としては1.5〜20倍程
度である。この発泡シ−トを製造するに当たっては、樹
脂中に通常使用されている配合剤、例えば気泡調整剤、
顔料等を添加しても良い。本発明において、後に熱成形
する場合には、発泡シ−トの厚みは、0.3〜5.0m
mが通常使用される。
る熱可塑性樹脂フィルムの厚みは通常5〜500μmで
ある。厚みが5μm未満の単層フィルムを押出した場
合、ピンホ−ル等を発生しやすい。又、5μm未満の単
層フィルムを共押出しにより積層発泡シ−トを製造した
場合、フィルムが破れ穴があく場合が生じることがあ
る。また、500μmを超える場合では経済性が悪く、
熱融着により積層する場合、フィルムの熱容量が大き過
ぎて熱可塑性樹脂発泡シ−トが熱の影響を大きく受け、
成形時、熱可塑性樹脂発泡シ−トと分離する場合があ
る。
線状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度
ポリエチレン、プロピレンホモポリマ−、エチレン・プ
ロピレンランダムコポリマ−、エチレン・プロピレンブ
ロックコポリマ−、エチレン・プロピレン−ブテン−タ
−ポリマ−、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−不飽和カルボン酸エステル共重合体(例えば、エチレ
ン−メチルメタクリレ−ト共重合体)、エチレン−不飽
和カルボン酸金属塩共重合体(例えば、エチレン−アク
リル酸マグネシウム(又は亜鉛)共重合体)、プロピレ
ン−塩化ビニルコポリマ−、プロピレン−ブテンコポリ
マ−、プロピレン−無水マレイン酸コポリマ−、プロピ
レン−オレフィン共重合体(プロピレン−エチレン共重
合体、プロピレン−ブテン−1共重合体)ポリエチレン
又はポリプロピレンの不飽和カルボン酸(例えば、無水
マレイン酸)変性物、エチレン−プロピレンゴム、アタ
クチックポリプロピレン等が挙げられ、ポリエチレン、
エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン−
1共重合体及びこれら2種以上の混合物等のフィルムが
あげられる。結晶性ポリプロピレン系樹脂としては結晶
性プロピレンホモポリマ−が好適であるが、それ以外に
結晶性プロピレン−エチレン共重合体、結晶性エチレン
−プロピレン−ジエン三元共重合体等のポリプロピレン
を主とする重合体が挙げられる。また、ポリスチレン系
樹脂、ポリエステル系樹脂等、前記熱可塑性樹脂発泡体
で例示した樹脂も適宜使用できる。
予め抗菌剤例えば銀イオン、わさびからの抽出液等を混
合したフィルムやガスバリヤ性フィルムを熱可塑性樹脂
発泡シ−トに積層することが好ましい。これらのガスバ
リヤ性フィルムとしては、エチレン酢酸ビニル系共重合
体、ポリビニルアルコ−ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、塩化ビ
ニリデン系・アクリロニトリル共重合体、アクリルニト
リル系メチルメタアクリレ−ト・ブタジエン共重合体、
ナイロン6、二軸延伸ナイロン、二軸延伸ポリエチレン
テレフタレ−ト、二軸延伸ポリプロピレン、高密度ポリ
エチレン、アイオノマ−樹脂(例えば、登録商標サ−リ
ン)からなるフィルム、或は前記重合体を組み合わせた
フィルム、或は、金属蒸着フィルムの単独、もしくは、
これら複数のフィルムを積層したものが用いられる。ア
ルミ箔、またはアルミ箔を積層した熱可塑性樹脂フィル
ムを積層することもできる。
と熱可塑性樹脂フィルムとの積層には、接着剤による積
層、或いは熱ロ−ルによる積層、共押出、あるいは発泡
シ−トとフィルムの中間にTダイから押し出された溶融
状態の接着性樹脂フィルムを介して圧着積層する方法等
がある。使用しうる接着剤としては熱可塑性樹脂系接着
剤、熱可塑性エラストマ−系接着剤、感圧型接着剤、ホ
ットメルト型接着剤、ゴム系接着剤等の何れでも良い。
例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリル酸メチル共重合体及びこれらの混合物、スチレン
ブロックブタジエンブロック共重合体エラストマ−、ス
チレンブタジエン共重合体エラストマ−等を用いること
が出来る。熱圧着の場合には、熱ロ−ルで接合面の反対
側よりフィルムを加熱、圧着する。この場合、加熱、圧
着するロ−ルの表面は、クロムメッキ又はテフロンコ−
ティングを行い、加熱されたフィルムとの接着あるいは
べたつきを防止している。本発明においては、熱ロ−ル
による加熱圧着と共に、接合面を加熱装置によって加熱
することが好ましい。
場合は、バリヤフィルムを成形品の内側にすることが多
く、このフィルム上に蓋をシ−ルすることになる。この
場合、剥離強度が約100g/25mm幅未満だと、蓋
を開封する際にフィルムも蓋とともに剥がれてしまう。
このような場合には、蓋を積層する成形品の位置に凸凹
のすじを付けたり、ロ−レット加工、ナシジ(梨地模
様)加工又はリング状に溝をつけたりしておくと、成形
時にプレスされた部分だけ剥離強度が20〜200%上
がり、蓋の開封の時にフィルムが剥離しなくなる。ま
た、接着層を発泡させたり、接着層にフィラ−を混合す
れば、接着力が弱くなり、ロ−レット加工等の処理をし
た場合に、接着力の強度の差を大きくさせ易いという効
果がある。
ィルムとの積層は、共押出方法によって行っても良い。
その理由は安定性、作業性、経済性に優れるからであ
る。熱可塑性樹脂積層発泡シ−ト又はその成形品から、
熱可塑性樹脂フィルムを剥離し、発泡体の剥離表面を観
察した結果、共押出で剥離強度のバラツキを小さくする
為には、気泡径及び表面平滑性を一定範囲に制御するこ
とが重要であることが、テストを重ねることによって明
確になった。熱可塑性樹脂積層発泡シ−ト(以下原反と
いうこともある)とその成形品との剥離強度の値は、成
形方法及び成形形状により異なるが、大きな差はなく、
20%以内で一般的には成形品の方が原反より大きくな
る。
の表面における気泡の短径方向の径の大きさを0.00
5〜0.5mm且つ表面平滑性Rmaxを5〜200μ
mに制御するには、金型先端のアウトリングの円周方向
の温度バラツキを3.0℃以内、且つ押出量のバラツキ
を3%以内に制御することが好ましい。金型先端のアウ
トリングの円周方向の温度バラツキは、円周方向8点を
表面温度計で測定し、最大値と最小値との差とした。ま
た、押出時中の任意の時に、20分間連続して一分ごと
の押出量の重量を測定し、その平均値、及び最大値と最
小値との差を算出する。そして前記平均値に対する最大
値と最小値との差の割合を押出し量のバラツキとした。
そして、押出機のシリンダ−先端の温度バラツキを5.
0℃以内とすることは更に好ましい。押出機のシリンダ
−先端の温度バラツキは、シリンダ−先端の外側表面円
周方向6点を表面温度計で測定し、最大値と最小値との
差とした。また、押出量のバラツキを小さくする為に、
原料樹脂の含水量を0.1%以下におさえたり、押出機
ホッパ−取付周囲の冷却を行ったり、シリンダ−の加熱
冷却装置の長さや各加熱冷却装置間の間隔を狭くするこ
とは、特に有効である。
で冷却して気泡径を小さくすることができるが、冷却エ
ア−の温度、量を適宜調整することは有効である。共押
出し方法において熱可塑性樹脂発泡シ−トと熱可塑性樹
脂フィルム間に接着剤を介してもよく、その際、使用で
きる接着剤としてはエチレン−酢酸ビニル共重合体、メ
タアクリル酸メチル重合体等である。また、本発明にお
いては、熱可塑性樹脂フィルムを熱可塑性樹脂発泡シ−
トの両面に積層しても良い。また、発泡シ−トと異質の
樹脂の発泡シ−トとの積層発泡体についても適用でき
る。例えば、発泡ポリスチレンシ−トと発泡ポリエチレ
ンシ−トとを熱可塑性樹脂フィルムを介して貼り合わせ
成形品を製造し、使用後発泡ポリエチレンシ−トと発泡
ポリスチレンシ−トを剥離して回収する等である。フィ
ルムのバリヤを十分行えばリサイクル原料(使用済み回
収品)例えば、トレ−、丼容器等の回収原料を食品容器
用に使用することができる。フィルムは多層でも良く、
エチレン−ビニルアルコ−ル等をオレフィンの間に積層
して使用しても良い。本願の用途としては、または成形
品の用途としては、平板状パネル、装飾材、建材、自動
車天井材、包装材等がある。何れも使用後、フィルムを
剥離して本体側を再使用できる。
積層発泡シ−トの共押出によって製造する装置及びその
製法を簡単に説明する。図1において、21、22、2
3は押出機で、1、2、3は押出機の加熱シリンダ−で
ある。4、5、6は押出機のスクリュ−、7、8、9、
10、11は樹脂の通路である。12は金型で、内型と
外型とから構成されている。13は環状の金型スリット
で、14は押出発泡された熱可塑性樹脂積層発泡シ−ト
である。20は合流部である。21の押出機からは発泡
剤を含有した熱可塑性樹脂が、22の押出機からは接着
剤用原料が、23の押出機からはフィルム用原料がそれ
ぞれ合流部20に流入される。そして積層された状態で
金型12の樹脂通路を通って、金型スリット13から円
筒状に押し出される。
を具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定され
るものではない。 実施例1 MIが1.5のポリスチレン樹脂(商品名 デンカスチ
ロ−ル(DEAKASTYROL)HRM−2 電気化
学工業株式会社)100重量部に気泡調整剤として直径
約5〜15μmのタルク微粉末0.6重量部を添加し、
これを内径が90mmの押出機のホッパ−上に取り付け
られたスクリュ−式混合供給装置に投入し、均一になる
ように混和してホッパ−から押出機に供給した。押出機
のシリンダ−温度は234℃で、発泡剤としてブタンガ
ス(i−ブタン65%、n−ブタン35%)を3.6重
量%加え、67kg/hrの割合で合流部に流入した。
一方、フィルム用原料として、MIが4.0の低密度ポ
リエチレン樹脂(商品名三菱ポリエチLD LK−40
三菱油化株式会社)を内径65mmの押出機に供給し、
そして合流部に流入した。一方、接着剤用原料として、
エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量11%
商品名 EVA25K 三菱油化株式会社)を内径4
5mmの押出機に供給し、そして合流部に流入した。合
流された樹脂は、口径105mm、スリット幅0.5m
mの金型に流入され押し出され、発泡ポリスチレンと低
密度ポリエチレンフィルムが接着剤層を介在した3層積
層発泡シ−トを製造した。この時、金型スリットから出
た直後に、円筒形に押し出された積層シ−トの内側と外
側とにエア−をかけて積層発泡シ−トを冷却した。エア
−の温度は38℃、エア−量は内側が0.11Nm3/
m2、外側が0.08Nm3/m2であった。また、フィ
ルムが貼られている側の発泡シ−トの波縞の発生による
山部、谷部の気泡をできるだけ少なくする必要がある。
それは、山部と谷部とで剥離バラツキが生じるからであ
る。
に、ポリスチレン樹脂は、含水量を0.1重量%以下と
し、押出機のホッパ−取付周囲の冷却を行い、シリンダ
−の加熱冷却装置の1ゾ−ンの長さを、一般に使用され
ている600〜800mmから450mmと短くし、且
つ40mm以上あった加熱冷却用装置間の間隙を20m
m以内とした。このことにより従来は押出吐出量の変動
が3〜6%あったが、2%以内となった。また、シリン
ダ−先端の温度バラツキは2℃であった。又、金型は外
型と内型とからなり、外型と内型との間の樹脂通路にお
いて、外型の厚さは、冷却を重視する観点から通常15
〜50mmとされているが、もっと大きくする。例え
ば、金型中央部では50〜150mmとし、金型先端部
では30〜60mmとし、バンドヒ−タ−をちどり状に
取り付けた。その結果、金型円周方向の温度バラツキ
が、従来3〜5℃あったものが、1〜3℃とすることが
できた。得られた熱可塑性樹脂積層発泡シ−トの発泡層
の厚みは1.37mm、坪量は133g/m2、フィル
ム厚みは36μmであった。この積層発泡シ−トのフィ
ルムを剥して発泡体層の表面を観察したところ、気泡の
短径方向の径の大きさは0.326mm、表面平滑性R
maxは113μmで、剥離強度は平均で292g/2
5mm幅(n=5)で、剥離強度のバラツキは16.2
%であった。これを2次発泡させて、厚み3.4mmの
積層発泡シ−トを得た。発泡層とフィルムの剥離強度は
平均で284g/25mm幅(n=5)で、剥離強度の
バラツキは16.2%であった。このシ−トでグラタン
容器(155L×125W×31H)を成形したとこ
ろ、良好に成形でき、容器の底の部分の気泡の短径方向
の径の大きさは0.303mm、表面平滑性Rmaxは
109μmで、剥離強度は平均で307g/25mm幅
(n=5)であった。剥離強度のバラツキは14.5%
であった。
ロ−ル(DENKASTYROL)HRM−2 電気化
学工業株式会社)100重量部に気泡調整剤としてタル
ク1重量部を添加し、これを内径が90mmの押出機に
供給し、シリンダ−温度230℃で溶融し、これに発泡
剤としてi−ブタンを加え、押出機先端部のサ−キュラ
−金型から押出発泡してポリスチレン発泡シ−トを製造
した。その吐出量は85kg/hrであった。そして、
発泡シ−トの流れ方向とほぼ直角方向にそれぞれ130
℃に加熱された2本のロ−ルが設けられた引取機(以下
Sロ−ルという)に、発泡シ−トをS字状に巻き込ん
で、約3m/minで引き取り、次いでこの発泡シ−ト
をロ−ル状に巻き取った。この発泡シ−トの厚さは2.
2mm、坪量は240g/m2、短径方向の気泡径は
0.33mm、表面平滑性Rmaxは75μmであっ
た。このシ−トにEVA(VAC11%)/NA/EV
OH/PS(スミライト 住友ベ−クライト株式会社)
よりなる積層フィルム80μmを190℃の加熱ロ−ル
でフィルムの外側から熱圧着して、スピ−ド8m/mi
nで融着し、次いで約1秒後に21℃の冷却ロ−ルで冷
却した。 EVA エチレン酢酸ビニル共重合体 VAC 酢酸ビニル含量 NA ポリアミド EVOH エチレンビニルアルコ−ル共重合体 PS ポリスチレン 得られた積層発泡シ−トの発泡シ−トとフィルムとの剥
離強度を5回測定した。即ち、n=5で、その値は、そ
れぞれ305g/25mm幅、307g/25mm幅、
331g/25mm幅、332g/25mm幅、325
g/25mm幅であった。剥離強度の平均値は320g
/25mm幅で、剥離強度のバラツキ=(最大値−最小
値)/平均値×100=(332−305)/320×
100=8.4%であった。この積層発泡シ−トを成形
機で、ヒ−タ−温度約395℃、加熱時間5.3秒で丼
容器を成形した。成形中にフィルムが剥離することもな
く、良好に成形できた。丼容器形状、剥離強度は表1の
通りである。
ルを常温で引取った以外は同様にして行った。発泡シ−
トの厚さは2.1mm、坪量は245g/m2、短径方
向の気泡径は0.51mm、表面平滑性Rmaxは24
5μmであった。実施例2と同じフィルムを同じ条件で
融着した所、剥離強度の平均値は491g/25mm幅
であった。手でフィルムを剥すと、発泡シ−トが材料破
壊を起した。剥離強度はn=5で、それぞれの測定値は
385g/25mm幅、438g/25mm幅、550
g/25mm幅、535g/25mm幅、547g/2
5mm幅であった。剥離強度のバラツキは33.6%で
あった。この積層発泡シ−トを成形機で、ヒ−タ−温度
約395℃、加熱時間5.5秒で丼容器を成形した。剥
離強度のバラツキが大きく、剥離の調整が難しかった。
ット樹脂TR8580帝人株式会社)を乾燥後、炭酸ナ
トリウム0.1重量部、タルク0.6重量部添加し、シ
リンダ−温度270〜290℃でn−ブタンを加え、押
出機先端部のサ−キュラ−金型から押出した。そして、
105℃に加熱されたSロ−ルを用いて、約4.5m/
minで引取った。発泡シ−トの厚さは1.45mm、
坪量は262g/m2、短径方向の気泡径は0.48m
m、表面平滑性Rmaxは123μmであった。厚さ5
0μmのPETフィルム(商品名FFL 帝人株式会
社)にEVA(VAC11% 商品名三菱ポリエチ−E
VA25K 三菱油化株式会社)を15μコ−トしたも
のと上記発泡シ−トとを、135℃に加熱された熱ロ−
ルで、フィルムの外側から熱圧着し、3.6m/min
のスピ−ドで融着し、続いて約0.5秒後21℃の冷却
ロ−ルで冷却した。剥離強度の平均値は313g/25
mm幅で(n=5、それぞれ287g/25mm幅、3
18g/25mm幅、327g/25mm幅、332g
/25mm幅、301g/25mm幅)、バラツキ=
(最大値−最小値)/平均値×100=14.4%であ
った。この積層発泡シ−トを成形機で、ヒ−タ−温度約
305℃、加熱時間9.3秒でグラタン容器を成形し
た。成形中にフィルムが剥離することもなく、良好に成
形できた。表1のように剥離強度の平均は314g/2
5mm幅で、フィルムが剥離することもなかった。
ルにより常温で引き取った以外は同様にして行った。発
泡シ−トの厚さは1.55mm、坪量は267g/
m2、短径方向の気泡径は0.53mm、表面平滑性R
maxは255μmであった。このシ−トに実施例3と
同じフィルムを121℃に加熱された熱ロ−ルでフィル
ムの外側から熱圧着し、3.5m/minのスピ−ドで
融着し、続いて約0.5秒後21℃の冷却ロ−ルで冷却
した。剥離強度の平均値は345g/25mm幅(n=
5、270g/25mm幅、365g/25mm幅、3
94g/25mm幅、331g/25mm幅、365g
/25mm幅)であった。剥離強度のバラツキは35.
9%であった。この積層発泡シ−トを成形機で、ヒ−タ
−温度約298℃、加熱時間9.2秒でグラタン容器を
成形したところ、成形時にバブルが発生した。この容器
の剥離強度は、表4のようにバラツキが大きかった。
Pro−fax PF814 ハイモント社)に、気泡
調整剤(商品名ダイブロ−HC No.2 大日精化工
業株式会社)0.2重量部を添加し、内径が90mmの
押出機に供給し、シリンダ−温度230℃〜245℃で
i−ブタンを加え、66kg/hrの割合で合流部に流
入し、(一方、フィルム用原料として、)ポリスチレン
(PS)(商品名 デンカスチロ−ルHRM−2 電気
化学工業株式会社)とハイインパクトポリスチレン(H
IPS)(ブタジエン分6% 商品名 デンカスチロ−
ルHI−E−4 電気化学工業株式会社)1:1の混合
物に、顔料(黄色マスタ−バッチ)を添加し、内径が6
5mmの押出機に供給し、230℃で溶融して19kg
/hrの割合(押出量)で合流部に流入し、(又接着剤
用原料として、)エチレン−酢酸ビニル(VAC6%
商品名サンテック−EVA EF−0603旭化成株式
会社)とポリエチレン(PE)(商品名サンテック−L
D F1920 旭化成株式会社)1:1の混合物を内
径が45mmの押出機に供給し、180℃で9kg/h
rの割合で合流部に流入し、共押出して積層発泡シ−ト
を得た。また、押出変動をできるだけ少なくする為に、
樹脂は、含水量を0.1重量%以下とし、押出機のホッ
パ−取付周囲の冷却を行い、シリンダ−の加熱冷却装置
の1ゾ−ンの長さを、一般に使用されている600〜8
00mmから450mmと短くし、且つ40mm以上あ
った加熱冷却用装置間の間隙を20mm以内とした。こ
のことにより従来は押出吐出量の変動が3〜6%あった
が、2%以内となった。また、シリンダ−先端の温度バ
ラツキは2℃であった。又、金型は外型と内型とからな
り、外型と内型との間の樹脂通路において、外型の厚さ
は、冷却を重視する観点から15〜50mmとされてい
るが、もっと大きくする。例えば、金型中央部では50
〜150mmとし、金型先端部では30〜60mmと
し、バンドヒ−タ−をちどり状に取り付けた。その結
果、金型円周方向の温度バラツキが、従来3〜5℃あっ
たものが、1〜3℃とすることができた。この積層発泡
シ−トの厚さは、1.33mm、坪量は340g/m2
であった。積層発泡シ−トからフィルムを剥がした所、
短径方向の気泡径は0.50mm、発泡シ−トの表面平
滑性Rmaxは198μmであった。剥離強度は25g
/25mm幅(n=5、22g/25mm幅、25g/
25mm幅、24g/25mm幅、28g/25mm
幅、26g/25mm幅)で、剥離強度のバラツキは2
4%であった。この積層発泡シ−トを成形機で、ヒ−タ
−温度約380℃、加熱時間16.5秒でグラタン容器
を成形した。成形中にフィルムが剥離することもなく、
良好に成形できた。
せ、接着層付PP発泡シ−トを押し出した。接着層であ
るEVAを剥がし、気泡径とRmaxを測定した所、短
径方向の気泡径は、平均0.50mmであり、Rmax
は185μmであった。発泡シ−トの坪量は342g/
m2、厚み1.38mmで接着層を加えると坪量は38
8g/m2となった。この発泡シ−トの接着面にNA/
EVOH/PS(住友ベ−クライト株式会社)の73μ
mのバリヤフィルムを、85℃の熱風をシ−トとフィル
ムの接着面にかけ、195℃に加熱された熱ロ−ルでフ
ィルムの外側から3.2m/minのスピ−ドにて熱圧
着した。この積層フィルムの剥離強度は26g/25m
m幅(n=5 25g/25mm幅、29g/25mm
幅、28g/25mm幅、30g/25mm幅、31g
/25mm幅)で、バラツキは23.1%であった。こ
の積層発泡シ−トを成形機で、ヒ−タ−温度365℃、
加熱時間16.7秒でグラタン容器を成形した。成形中
にフィルムが剥離することもなく、良好に成形できた。
ングした吸水、吸油性の不織布を積層した積層フィルム
を実施例2と同じ発泡シ−トに、75℃の熱風をシ−ト
とフィルムの接着面にかけ、140℃に加熱された熱ロ
−ルでフィルムの外側から6.0m/minのスピ−ド
にて熱圧着した後、約1.5秒後に21℃に設定された
ロ−ルに接触させてフィルム側を冷却した。使用した不
織布はPP20%混合レ−ヨンで、約30g/m2のも
のを用いた。剥離強度は、132g/25mm幅(n=
5で123g/25mm幅、138g/25mm幅、1
31g/25mm幅、142g/25mm幅、128g
/25mm幅)で、バラツキは19/132×100=
14.4%であった。 EMA エチレン−アクリル酸メチル共重合体(商品名
ユカロンEMA XG−300E アクリル酸メチル
含量13% 三菱油化株式会社) PE ポリエチレン(商品名 ポリエチ−LD HE
−60 VAC含量6% 三菱油化株式会社) この積層発泡シ−トを成形機で、ヒ−タ−温度355
℃、加熱時間6.5秒でグラタン容器を成形した。成形
中にフィルムが剥離することもなく、良好に成形でき
た。
チレンを含んだフィルムの積層トレ−を市場から回収し
て洗浄し、次いで粉砕し、回収押出機でペレット化し
た。このペレットのMIは6.7(JIS−K6870
の方法で測定)でゴム分として粒径約1〜6μmのブタ
ジエンがサラミ構造状に、0.1%混っていた。このペ
レットに、粒径約1μmのタルク0.3重量部とステア
リン酸バリウム0.3重量部を加え気泡調製した。前記
原料を90mm押出機(L/D=40)に供給し、シリ
ンダ−温度230℃で溶融後、発泡剤としてノルマルブ
タン/イソブタン=6/4の比率で加え、発泡適正温度
にした後、押出機先端のサ−キュラ−金型より押出発泡
し、押出直後にシ−ト表面を0.15Nm3/m2のエア
−で冷却し、常温のSロ−ルにより3.1m/minで
引取った。発泡シ−トの厚さは1.1mm、坪量320
g/m2で、短径方向の気泡径は0.23mm、表面の
Rmaxは83μmであった。このシ−トを4日放置
後、このシ−トに、460μmの厚みのブタジエンゴム
分約6%含んだ耐衝撃性ポリスチレン樹脂フィルムを、
77℃の熱風をシ−トとフィルムの接着面にかけ、18
5℃に加熱された熱ロ−ルでフィルムの外側から7m/
minのスピ−ドにて熱圧着した後、すぐに21℃に設
定されたロ−ルに接触させてフィルム側を冷却した。結
果は表3に示す。この積層発泡シ−トを成形機で、ヒ−
タ−温度410℃、加熱時間6.8秒で丼容器を成形し
た。成形中にフィルムが剥離することもなく、良好に成
形できた。
チレンを含んだフィルムの積層トレ−を市場から回収し
て洗浄し、次いで後粉砕し、回収押出機でペレット化し
た。このペレットのMIは6.7(JIS−K6870
の方法で測定)でゴム分として粒径約1〜6μmのブタ
ジエンがサラミ構造状に、0.1%混っていた。このペ
レットに、粒径約1μmのタルク0.3重量部とステア
リン酸バリウム0.3重量部を加え気泡調製した。前記
原料を90mm押出機(L/D=40)に供給しシリン
ダ−温度230℃で溶融後発泡剤としてノルマルブタン
/イソブタン=6/4の比率で加え、発泡適正温度にし
た後、押出機先端のサ−キュラ−金型より押し出し発泡
するとほぼ同時にエア−を0.15Nm3/m2加え、常
温のSロ−ルにより3.1m/minで引取った。発泡
シ−トの厚さは1.1mm、坪量320g/m2で、短
径方向の気泡径は0.20mm、表面のRmaxは83
μmであった。このシ−トを4日放置後、このシ−トに
520μmの厚みのブタジエンゴム分約6%含んだ耐衝
撃性ポリスチレン樹脂フィルムを、80℃の熱風をシ−
トとフィルムの接着面にかけ、195℃に加熱された熱
ロ−ルでフィルムの外側から4m/minのスピ−ドに
て熱圧着した後、すぐに21℃に設定されたロ−ルに接
触させてフィルム側を冷却した。結果は表3に示す。こ
の積層発泡シ−トを成形機で、ヒ−タ−温度約410
℃、加熱時間7.6秒で丼容器を成形した。フィルムが
厚く発泡シ−トが少し熱でおかされた。以上の実施例及
び比較例の結果を表1、表2、表3及び表4に示す。
径と表面平滑性を有する熱可塑性樹脂発泡シ−トと熱可
塑性樹脂フィルムとを融着、接着剤、あるいは共押出に
よって、連続的且つ経済的に熱可塑性樹脂積層発泡シ−
トを製造することができる。また、得られた熱可塑性樹
脂積層発泡シ−ト、あるいは該熱可塑性樹脂積層発泡シ
−トから成形された成形品は、適度の剥離強度を有し、
しかも剥離強度のバラツキが小さい。従って、平板状パ
ネル、装飾材、建材、自動車用天井材、包装材、食品容
器等として使用中にフィルムが剥がれることがない。ま
た各種用途に使用した後、回収、再生する為にフィルム
を剥離する際でも、剥離中にフィルムが切断したり、全
面あるいは部分的に剥離できない等の問題もない。そし
て、原反から食品容器等を成形した後の打ち抜きシ−ト
をリサイクルする際にも、フィルムを問題なく剥がすこ
とができるという効果がある。以上の様に、本願の熱可
塑性樹脂積層発泡シ−ト、あるいは該熱可塑性樹脂積層
発泡シ−トから成形された成形品は、平板状パネル、装
飾材、建材、自動車用天井材、包装材、食品容器等とし
て好適に使用できる。
トを製造するための共押出機の説明図
押出機のスクリュ− 7,8,9,10,11 樹脂の通路 12 金型 13 環状の金型スリット 14 押出発泡された熱可塑性樹脂積層発泡シ−ト 20 合流部 21,22,
23 押出機
Claims (7)
- 【請求項1】 表面における気泡の短径方向の径の大き
さが0.005〜0.5mm且つ表面平滑性Rmaxが
5〜200μmの熱可塑性樹脂発泡シ−トと、熱可塑性
樹脂フィルムとが積層され、前記熱可塑性樹脂発泡シ−
トと前記フィルムの剥離強度が5〜400g/25mm
幅であることを特徴とする剥離可能な熱可塑性樹脂積層
発泡シ−ト。 - 【請求項2】 熱可塑性樹脂発泡シ−トと熱可塑性樹脂
フィルムとが、接着剤を介して積層されたことを特徴と
する請求項1記載の剥離可能な熱可塑性樹脂積層発泡シ
−ト。 - 【請求項3】 熱可塑性樹脂フィルムの厚みが、5〜5
00μmであることを特徴とする請求項1記載の剥離可
能な熱可塑性樹脂積層発泡シ−ト。 - 【請求項4】 表面における気泡の短径方向の径の大き
さが0.005〜0.5mm且つ表面平滑性Rmaxが
5〜200μmの熱可塑性樹脂発泡シ−トと、熱可塑性
樹脂フィルムとを融着又は接着剤により積層させて、前
記熱可塑性樹脂発泡シ−トと前記フィルムの剥離強度を
5〜400g/25mm幅にすることを特徴とする剥離
可能な熱可塑性樹脂積層発泡シ−トの製造方法。 - 【請求項5】 表面における気泡の短径方向の径の大き
さが0.005〜0.5mm且つ表面平滑性Rmaxが
5〜200μmの熱可塑性樹脂発泡シ−トと、熱可塑性
樹脂フィルムとを共押出により積層させて、前記熱可塑
性樹脂発泡シ−トと前記フィルムの剥離強度を5〜40
0g/25mm幅にすることを特徴とする剥離可能な熱
可塑性樹脂積層発泡シ−トの製造方法。 - 【請求項6】 金型先端のアウトリング表面の円周方向
の温度バラツキを3℃以内、且つ押出量のバラツキを3
%以内に制御することを特徴とする請求項5記載の剥離
可能な熱可塑性樹脂積層発泡シ−トの製造方法。 - 【請求項7】 表面における気泡の短径方向の径の大き
さが0.005〜0.5mm且つ、表面平滑性Rmax
が5〜200μmの熱可塑性樹脂発泡シ−トと、熱可塑
性樹脂フィルムとが積層され、前記熱可塑性樹脂発泡シ
−トと、前記フィルムの剥離強度が5〜400g/25
mm幅からなる剥離可能な熱可塑性樹脂積層発泡シ−ト
から熱成形されたことを特徴とする成形品。
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JP11656594A JP3028101B2 (ja) | 1993-05-28 | 1994-05-30 | 剥離可能な熱可塑性樹脂積層発泡シ−ト、その製造方法及びその成形品 |
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- 1994-05-30 JP JP11656594A patent/JP3028101B2/ja not_active Expired - Fee Related
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