JPH0796562A - 透明インサ−トゴム片を一体化した靴底の成形法 - Google Patents

透明インサ−トゴム片を一体化した靴底の成形法

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JPH0796562A
JPH0796562A JP5265693A JP26569393A JPH0796562A JP H0796562 A JPH0796562 A JP H0796562A JP 5265693 A JP5265693 A JP 5265693A JP 26569393 A JP26569393 A JP 26569393A JP H0796562 A JPH0796562 A JP H0796562A
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】透明性に優れたゴム製のインサ−ト片と靴底主
体との接着強度に優れた透明インサ−トゴム片を一体化
した靴底を得る。 【構成】沃素価が10〜35のENB系のEPDMを主
成分とする有機過酸化物架橋系の透明性の未架橋ゴム製
のインサ−ト部材1を成形型3のインサ−ト室31にセ
ットする。インサ−ト室31の周囲にジエン系のゴムを
主成分とする硫黄架橋系の着色された未架橋ゴム製の靴
底主体成形材2をセットする。透明インサ−ト部材1と
靴底主体成形材2とを加熱、加圧することによって、架
橋一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、透明インサ−トゴム
片を一体化した靴底の成形法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、透明な塩化ビニル製のインサ−ト
片を部分的に着色された塩化ビニル製の靴底主体にイン
サ−ト成形し、この透明なインサ−ト片を透して靴底上
面に設置された装飾片衝撃吸収材等を透視するようにし
た靴底は一般に周知である。しかしながら塩化ビニル製
の靴底は、防滑性、ゴム弾性、機械的強度という点より
運動用の靴底としては不十分であり、テニス、ジョギン
グ、サッカ−等の運動靴底としては不向きで、従来より
運動靴底としては硫黄架橋の汎用ゴム製の靴底が賞用さ
れている。特許出願人はこれらのゴム製靴底において部
分的に透明ゴム製のインサ−ト片を架橋一体化したもの
について色々と検討したが、硫黄架橋のインサ−ト片で
は褐色半透明性のものしか得られず、パ−オキサイド架
橋のものは透明性には優れているが引っ張り強さ、伸
び、弾性、耐摩耗性等の機械的強度が悪く、運動靴底主
体としては物性上問題が有り、しかも架橋速度が靴底主
体部と比較して遅く、硫黄架橋の靴底と一体化するに当
たって、架橋速度のずれによって接合部での接着性に問
題があった。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】この発明は、透明性に
優れたゴム製のインサ−ト片と、靴底主体との接着強度
に優れた透明インサ−トゴム片を一体化して、靴底を簡
単な方法で提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】以下この発明の実施状態
を示す図面によって説明すれば、この発明は沃素価が1
0〜35のENB系のEPDMを主成分とする有機過酸
化物架橋系の透明性の未架橋ゴム製のインサ−ト部材1
を成形型3のインサ−ト室31にセットするとともに、
このインサ−ト室31の周囲にジエン系のゴムを主成分
とする硫黄架橋系の着色された未架橋ゴム製の靴底主体
成形材2をセットし、透明インサ−ト部材1と靴底主体
成形材2とを加熱、加圧することによって架橋一体化す
ることを特徴とする透明インサ−トゴム片を一体化した
靴底の成形法を発明の要旨とするものである。
【0005】この発明においてENB系のEPDMは、
エチレンとプロピレンの共重合体にさらに第3成分とし
て5−エチリデン、2−ノルボネンを共重合させたもの
で、その沃素価が10〜35のものはジエンゴムと同等
な架橋速度を有し、ジエンゴムとのブレンド性に優れた
ものとして知られている。この発明においてENB系の
EPDMの沃素価を10〜35に限定したのは、沃素価
がそれ以下となれば、ジエン系ゴムと比較して架橋速度
が遅くなりすぎ、これをジエン系ゴムを主成分とする靴
底主体成形材2と架橋一体化する場合、靴底主体成形材
2との接着性が低下する欠点があり、また沃素価がそれ
以上となれば、接合面で靴底主体成形材2中に配合され
た硫黄によって、インサ−ト部材1中のEPDMのEN
B部が優先的に架橋されて有機過酸化物の活性化が阻止
され、エチレン、プロピレンの共重合体の架橋が抑止さ
れ、靴底主体成形材2とインサ−ト部材1を架橋一体化
する際、結果的に靴底主体成形材2とインサ−ト部材1
との接着性が低下する欠点がある。この発明において、
インサ−ト部材1を構成するENB系のEPDMに添加
される架橋剤としては、ベンゾイルパ−オキサイド、シ
クミルパ−オキサイド、ジ−t−ブチルパ−オキサイ
ド、t−ブチル−クミルパ−オキサイド、ジアセチルパ
−オキサイド、t−ブチルパ−アセテ−ト、t−ブチル
パ−ベンゾエ−ト、ミクロヘキサノンパ−オキサイド、
t−ブチルハイドロパ−オキサイド、2.5−ビス(t
−ブチルパ−オキシ)25−ビス(t−ブチルパ−オキ
シ)2.5−ジメチルヘキサン、1.4−ビス(t−ブ
チルパ−オキシイソプロピル)ベンゼン、2.5−ジメ
チル−2.5ジ(t−ブチルパ−オキシ)ヘキサン等の
パ−オキサイド、ハイドロパ−オキサイド等の有機過酸
化物が使用される。そしてその外、架橋助剤、活性剤、
加工助剤、ホワイトカ−ボン、炭酸マグネシウム等の透
明性充填剤、少量の着色剤等が添加され、このようにし
て準備された各成分は、バンバリ−ミキサ−、ヘンシェ
ルミキサ−、ミキシングロ−ル、ニ−タ−等の混合機に
よって均一に混合され、シ−テングされ、インサ−ト室
31の形状に対応してインサ−ト部材1として裁断形成
される。
【0006】この発明において靴底主体成形材2は、通
常の靴底の成形に使用される天然ゴム、イソプレンゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、アクリ
ロニトリルブタジエンゴム等のジエン系ゴムの一種また
は2種以上の混合物を主成分とし、これに架橋剤として
硫黄、その他架橋助剤、架橋促進剤、充填剤、加工助
剤、安定剤、老化防止剤等の常用のゴム配合薬品を添加
して準備された各成分は、バンバリ−ミキサ−、ヘンシ
ェルミキサ−、ミキシングロ−ル、ニ−ダ−等の一般の
混合機によって均一にシ−テングされ、靴底主体成形材
2として裁断形成される。
【0007】このようにして準備された未架橋ゴム製の
インサ−ト部材1を、成形型3のインサ−ト室31にセ
ットし、このインサ−ト室31の周囲に未架橋ゴム製の
靴底主体成形材2をセットし、常法によって上型4を成
形型3に嵌合して加熱、加圧して、インサ−ト部材1と
靴底主体成形材2を、架橋一体化することによって透明
インサ−トゴム片を一体化した靴底が成形される。
【0008】この発明において、インサ−ト部材1を靴
底主体成形材2よりも厚肉に形成しておけば、上型4で
インサ−ト部材1が靴底主体成形材2より先に加圧さ
れ、インサ−ト部材1の周辺部11がインサ−ト室31
から流出された隣接した靴底主体成形材2の上面に積層
され、着色された靴底主体成形材2がインサ−ト室31
に流入されることがないので、完成品において透明イン
サ−ト片が着色された靴底主体成形材2で汚染されるこ
とがない。
【0009】
【実施例】第1表実施例1〜3に示す各成分を混練ロ−
ルによって混練して、厚み3.5mmの未架橋ゴム生地
をシ−テングし、これをインサ−ト室31の形状に対応
して、インサ−ト部材1を裁断形成した。これとは別途
に、次に示す靴底主体成形材配合によって混練ロ−ルに
よって混練し、厚み3.5mmの未架橋ゴム生地をシ−
テングし、靴底主体形状に対応して靴底主体成形材2を
裁断形成した。 靴底主体成形材配合 天然ゴム 50重量部 スチレンブタジエンゴム 35重量部 ブタジエンゴム 15重量部 ホワイトカ−ボン(充填剤) 35重量部 ステアリン酸(加工助剤) 1重量部 スピンドル油(加工助剤) 3重量部 亜鉛華(架橋助剤) 3重量部 架橋促進剤 1.7重量部 老化防止剤 1.5重量部 硫黄 2重量部 カ−ボンマスタ−(着色剤) 5重量部 そしてインサ−ト部材1を、成形型3のインサ−ト室3
1にセットし、インサ−ト室31の周囲に靴底主体成形
材2をセットし、常法によってインサ−ト部材1と靴底
主体成形材2を160℃ 6kg/cm2で10分間加
熱、加圧してインサ−ト部材1と靴底主体成形材2とを
架橋一体化して、この発明による透明ゴム片を一体化し
た靴底を得る。このようにして得られた靴底を、第1表
比較例1,2の配合によって、同様にして形成されたイ
ンサ−ト部材実施例に使用された上記の配合によって準
備された靴底主体成形材とによって形成された靴底と、
インサ−トゴム片の透明性、インサ−トゴム片と靴底主
体との接着強度を比較して第1表下段に示す。 ×褐色に変色(特に接合部周辺での変色が甚だしい) 注2 透明インサ−ト部材1と靴底主体2との接合部が
中央になるようにJISK6301引張試験に準拠して
ダンベル1号型に試験片を準備し、ショッパ−式張試験
機を使用して500±25mm/秒の速度で引張り、接
着面の断裂強度を測定、 判定結果 ○ 30kgf/cm2以上 × 30kgf/cm2未満
【0010】
【発明の作用効果】第1表下段の比較表からも判明する
ように、本発明によって透明性に優れしかも靴底主体と
の接着強度に優れた、透明インサ−トゴム片を一体化し
た靴底を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による靴底の成形状態を示す要部断面
図である。
【符号の説明】
1.インサ−ト部材 2.靴底主体成形
材 3.成形型 31…インサ−ト
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:20 B29L 31:50

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】沃素価が10〜35のENB系のEPDM
    を主成分とする有機過酸化物架橋系の透明性の未架橋ゴ
    ム製のインサ−ト部材1を成形型3のインサ−ト室31
    にセットするとともに、このインサ−ト室31の周囲に
    ジエン系のゴムを主成分とする硫黄架橋系の着色された
    未架橋ゴム製の靴底主体成形材2をセットし、透明イン
    サ−ト部材1と靴底主体成形材2とを加熱、加圧するこ
    とによって架橋一体化することを特徴とする透明インサ
    −トゴム片を一体化した靴底の成形法。
JP5265693A 1993-09-28 1993-09-28 透明インサ−トゴム片を一体化した靴底の成形法 Expired - Lifetime JP2589648B2 (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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