JPH0796325A - 冷延鋼板の残留応力低減方法 - Google Patents

冷延鋼板の残留応力低減方法

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Publication number
JPH0796325A
JPH0796325A JP24276293A JP24276293A JPH0796325A JP H0796325 A JPH0796325 A JP H0796325A JP 24276293 A JP24276293 A JP 24276293A JP 24276293 A JP24276293 A JP 24276293A JP H0796325 A JPH0796325 A JP H0796325A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
steel sheet
rolled steel
warp
residual stress
Prior art date
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Pending
Application number
JP24276293A
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English (en)
Inventor
Michio Yamashita
道雄 山下
Kunio Isobe
邦夫 磯辺
Makoto Kobayashi
真 小林
Teruhiro Saito
輝弘 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
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Publication of JPH0796325A publication Critical patent/JPH0796325A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 反り矯正ユニットの入側および出側にブライ
ドルロール群をそれぞれ配置してなるテンションレベラ
ーを用いて冷延鋼板の残留応力を低減するに際し、入側
および出側のブライドルロール群の相互間で、冷延鋼板
に対して降伏伸びを超える伸びを与えるとともに、反り
矯正ユニットでは、直径50mm以上の矯正ロールにて入側
ブライドルロール群の最終ロールの曲げ方向とは逆向き
に該冷延鋼板に曲げを付与して反りの矯正を行うように
する。 【効果】 残留応力が低減され、かつ形状の良好な冷延
鋼板を安定して得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テンションレベラーを
使用して冷延鋼板の残留応力を低減する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】電子機器部品のように、冷延鋼板の表・
裏面にエッチング加工を施したり、孔開け加工を施すも
のでは、その冷延鋼板自体には反りがなく平たんな板で
あっても、表・裏面に施すエッチング量や開口する孔の
大きさの差によって、開放される残留応力が板の表裏で
差を生じるために、大きな反りが発生することがあっ
た。
【0003】このような製品板に生じる大きな反りを防
止するには、冷延鋼板の残留応力を予め低減しておくこ
とが有効であって、かかる残留応力を低減させる従来法
としては、該冷延鋼板に対して引張を加えるのが一般的
であった (最新塑性加工要覧:第253 頁参照、社団法
人,日本塑性加工学会発行)。
【0004】しかしながら、鋼板に引張を加えて残留応
力を低減させる従来法では操業上、以下に述べるような
問題が残されていた。
【0005】すなわち、冷延鋼板の残留応力を低減する
ためには、材料を全面降伏させることが必須であって、
そのためには、張力を降伏応力に対応する値にまで付加
する必要があるが、このような高張力下では少しの外乱
があっても板が破断するトラブルが発生する危険があっ
た。
【0006】また、鋼板に対して単純な引張を加えると
はいっても、実際はブライドルロールに巻き付けるもの
であるから、必ず巻きぐせがつき、その出側での反りの
発生は避けられなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、平た
んな形状を有し、残留応力の極めて軽減された冷延鋼板
を得ることができる方法を提案するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、反
り矯正ユニットの入側および出側にブライドルロール群
をそれぞれ配置してなるテンションレベラーを用いて冷
延鋼板の残留応力を低減するに際し、入側および出側の
ブライドルロール群の相互間で、冷延鋼板に対して降伏
伸びを超える伸びを与えるとともに、反り矯正ユニット
において、直径50mm以上の矯正ロールにて入側ブライド
ルロール群の最終ロールの曲げ方向とは逆向きに該冷延
鋼板に曲げを付与して反りの矯正を行うことを特徴とす
る冷延鋼板の残留応力低減方法である。
【0009】図1は、本発明を実施するのに用いて好適
なテンションレベラーの構成例を示したものである。図
中1は冷延鋼板、2は反り矯正ユニットであって、この
矯正ユニット2には直径が50mm以上である矯正ロールが
配置される。また、3a, 3bは反り矯正ユニット2の
入側および出側に配置されるブライドルロール群 (ブラ
イドルロール群3aを以下は「入側ブライドルロール群
3a」と、また、ブライドルロール群3bを以下は「出
側ブライドルロール群3b」と記す。) 、4a, 4bは
主駆動源M1 を有し、各ブライドルロール群3a, 3b
に対応して配置される動力分配装置であって、この動力
分配装置4a,4bには駆動源M2 にて駆動可能な異速
制御のための差動装置5が接続される。
【0010】図1に示した構成を有するテンションレベ
ラーは、入側ブライドルロール群3aと出側ブライドル
ロール群3bの相互間を差動装置5を介して機械的に連
結し鋼板1に速度差をつけることができるようになって
おり、これによって該鋼板に対して降伏伸びを超えるよ
うな伸びを与えることができる。これと同時に、反り矯
正ユニット2においては、直径が50mm以上の矯正ロール
にて入側ブライドルロール群の最終ロールの曲げ方向と
は逆向きに曲げを付与することによって、反りの矯正を
行う。
【0011】
【作用】さて、鋼板に対して0.5 %以上の引張りひずみ
を付与すると、図2に示すように、その鋼板の残留応力
は大幅に低減させることが可能である。また、図2にお
ける材料の長手方向の応力とひずみの関係を図3に示す
ように、鋼板に0.5 %以上の引張りひずみを付与するこ
との意味は、材料を完全な降伏状態にすることに対応す
るものであって、例えば図4に示すような設備 (ブライ
ドルロール間で鋼板に引張りを与えることができる設備
)にて、板厚の全面を連続的に降伏させると、板厚全面
にわたって降伏応力値に対応する長手方向応力となるた
め、その引張りひずみの除去後(除荷後)はほとんど残
留応力のない板とすることができる。
【0012】しかしながら、鋼板に対して単に引張りを
加えるだけでは、残留応力を低減することはできても、
板が破断するトラブルが発生するおそれがある他、板の
反りが避けられないのは前述したとおりである。
【0013】とくに、引張りによる板の破断は、残留応
力をなくすために材料を完全に降伏状態にしているため
に起こるものである。すなわち、このような状態では、
図5aに示すように、伸び率の変化に対して張力の変化
が少なくなっており、張力の変動で板の伸び率が大幅に
変化する不安定さがあり、これが原因になって板が破断
するのである。
【0014】また、ブライドルロール群による板の引張
りで反りが発生するのは、入側ブライドルロール群にお
いては各ロールを通過するたびに張力が増加していく結
果、その最終ロールでは最も大きな張力がかかった状態
で曲げを受け、ここでのみ塑性変形が進むことになるか
らである (よほど薄い板でないかぎり、入側ブライドル
ロール群の最終ロールで反りを発生させる。) 。
【0015】結局、板の全面降伏状態で安定的に制御す
るためには、図5bに示すように、伸び率で制御するの
が有効であり、この伸び率で制御すれば、伸び率が多少
変動してもその変化に対して応力の変化が少ないため、
張力の変動も少なくてすみ、板が破断するようなことは
殆どなくなることが判った。
【0016】本発明は、入側ブライドルロール群3aお
よび出側ブライドルロール群3bの速度差で、しかも機
械的に偏差を与えて板のひずみを制御するもの (入側,
出側ブライドルロール群のそれぞれで速度制御を行って
異速を与える場合や、直接、レベラーの入側, 出側の板
速を測定して制御する場合も含む) であって、これによ
れば、板が破断するような危険は確実に回避できる。
【0017】また、本発明では、上記の操作とともに、
入側ブライドルロール群3aの最終ロールでの曲げとは
逆向きの曲げを、反り矯正ユニット2の矯正ロール (レ
ベラーロール) で付与するようにしたので、板の反りに
関しても極めて軽減されたものとなる。
【0018】本発明では、反り矯正ユニット2での板の
曲げを直径が50mm以上になるロールを用いて行うことと
したが、その理由は、直径が50mm以上になるロールを用
いるとインターメッシュ量 (鋼板のパスラインに対する
ロールの押し込み量) が0.1mm以上になり、高速通板に
よる板のばたつきがあっても安定した曲率で板に曲げを
付与することができるからである。図6に、インターメ
ッシュ量とロール径の関係を示す。
【0019】反り矯正ユニット2に配置される矯正ロー
ルは、とくに、本発明を実施するために新たに設置する
必要はなく、通常のテンションレベラーの設備を適用す
ることができる。たとえば、テンションレベラーに配置
されているロール群のなかで、後段に配置されている反
り矯正用のロールで直径50mm以上で逆方向に曲げを付与
できるロールを選定することによって実現できる。
【0020】
【実施例】板厚0.3 mm、板幅800 mmになる冷延鋼板 (鋼
種:SPCC )の残留応力を、図1に示したような設備
を用いて低減すべく、板の設定伸び率を0.5 %とする操
業を行い、残留応力の低減状況および板の反り状況につ
いて調査した。
【0021】その結果を、張力制御を基本としてブライ
ドルロールのみで引張りを行った場合 (従来法) の結果
とともに図7に示す。
【0022】冷延鋼板の残留応力については、本発明
法、従来法とも十分な低減がみられたが、板の反りにつ
いては、従来法では1m当たり20mm以上であるのに対し
て本発明法では5mm以下であって、板形状も極めて良好
であった。また、板を加速した場合について、従来法で
は張力が乱れ破断に至ったのに対し、本発明法ではその
ような破断は発生せず、安定した操業ができることが確
かめられた。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
残留応が低減減され、かつ形状の良好な冷延鋼板を安定
して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施するのに好適な設備の構成を示
した図である。
【図2】残留応力と引張りひずみの関係を示した図であ
る。
【図3】応力と引張りひずみの関係を示したグラフであ
る。
【図4】板に連続的に引張りを加える装置の模式図であ
る。
【図5】(a), (b)は、制御方式の違いによる安定性を比
較して示した図である。
【図6】インターメッシュ量とロール径の関係を示した
グラフである。
【図7】ライン速度、残留応力、反りの変動状況を示し
た図である。
【符号の説明】
1 冷延鋼板 2 反り矯正ユニット 3a 入側ブライドルロール群 3b 出側ブライドルロール群 4a 動力分配装置 4b 動力分配装置 5 差動装置
フロントページの続き (72)発明者 小林 真 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 斉藤 輝弘 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反り矯正ユニットの入側および出側にブラ
    イドルロール群をそれぞれ配置してなるテンションレベ
    ラーを用いて冷延鋼板の残留応力を低減するに当たり、 入側および出側のブライドルロール群の相互間で、冷延
    鋼板に対して降伏伸びを超える伸びを与えるとともに、
    反り矯正ユニットにおいて、直径50mm以上の矯正ロール
    にて入側ブライドルロール群の最終ロールの曲げ方向と
    は逆向きに該冷延鋼板に曲げを付与して反りの矯正を行
    うことを特徴とする冷延鋼板の残留応力低減方法。
JP24276293A 1993-09-29 1993-09-29 冷延鋼板の残留応力低減方法 Pending JPH0796325A (ja)

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