JPH079616Y2 - 射出成形用金型 - Google Patents

射出成形用金型

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JPH079616Y2
JPH079616Y2 JP1989147558U JP14755889U JPH079616Y2 JP H079616 Y2 JPH079616 Y2 JP H079616Y2 JP 1989147558 U JP1989147558 U JP 1989147558U JP 14755889 U JP14755889 U JP 14755889U JP H079616 Y2 JPH079616 Y2 JP H079616Y2
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molten resin
runner
cavity
film gate
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千明 朝野
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は射出成形用金型に関し、詳しくは、ランナーか
らキャビティに導入される溶融樹脂の流量が急激に変化
しないようにした射出成形用金型に関するものである。
(従来の技術) 軽量化部分として自動車等の車両の部品に多く用いられ
るようになった樹脂成形品は、射出成形法によって得る
ことが多い。この方法では、金型に形成されたキャビテ
ィ内に、射出装置からランナーを介して溶融樹脂を射出
し、これを冷却して成形する。上記ランナーは、角筒や
円筒状に形成されているとともに、キャビティに臨む部
分の金型には、フィルム状あるいは小径の筒状の開口断
面をしたゲートが形成されている。例えば実開昭61-200
220号公報には、このような射出成形用金型におけるラ
ンナーのゲート形状を、ABS樹脂用に改良したものが記
載されている。
(考案が解決しようとする課題) ところで、上記したような従来の射出成形用金型では、
ランナー本体の端末部分に、樹脂中の空気や残留異物等
を除去するためのコールドスラグウェルと称する空所が
設けられている。しかし、ランナーのゲートがフィルム
状に形成されているフィルムゲートの場合、溶融樹脂を
射出した当初後に、キャビティへの有用樹脂の流量が瞬
間的に増大変化し、これにより、成形品の内部に残留応
力が発生したり、表面にフローマークが発生したりする
ことがあった。
このように溶融樹脂の流量を急激に変動させる原因は、
コールドスラグウェルの形状等によるものと考えられ
る。つまり、従来では、第6図(a)〜(c)に示すよ
うに、加圧された溶融樹脂は、破線の矢印で示すよう
に、スプルー35を介してランナー33の導入部分33aか
ら、左右の本体部分33bに分かれた後、その本体部分33b
の略全幅にわたり形成されているフィルムゲート37か
ら、キャビティ34内に射出される。
ところが、射出当初には、溶融樹脂が本体部分33bの左
右に分かれた後、フィルムゲート37よりも外方(溶融樹
脂の流れ方向前方)に設けられているコールドスラグウ
ェル36に到達すると、そこに蓄えられるため、その間、
上記コールドスラグウェル36の近傍のフィルムゲート37
から射出される溶融樹脂の流量は少ない。しかし、上記
コールドスラグウェル36が溶融樹脂で一旦満たされてし
まうと、それ以降は溶融樹脂はもっぱらフィルムゲート
37からキャビティ34に供給されるのみとなり、流量は多
くなり均一化される。したがって、コールドスラグウェ
ル36が溶融樹脂で満たされるときを境として、溶融樹脂
の圧力分布が本体部分33b内で不均一となり、一様な隙
間を有するフィルムゲート37からの流量が局部的に急激
に変動し、とくにコールドスラグウェル36の近傍のフィ
ルムゲート37から瞬間的に多量の溶融樹脂がキャビティ
34内に射出されることとなる。
これは、比較的に高い粘性を有する溶融樹脂がかなり大
きな加圧力で供給される一方、フィルムゲート37が両コ
ールドスラグウェル36間において一様な隙間で開口して
いるため、射出される溶融樹脂の流量が過渡的にスムー
ズに変化できないためである。このような溶融樹脂の流
量の急激な変動は、前述したように、成形品38の強度特
性や外観品質に少なからぬ影響を及ぼすこととなる。
本考案はこのような事情を考慮して、キャビティへの溶
融樹脂の流量の急激な変動を抑制することで、残留応力
を低減させるとともに、成形品の外観品質を向上させる
ようにした射出成形用金型を提供することを課題として
いる。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するための本考案の手段は、溶融樹脂を
ランナーを介してキャビティ内に導入するようにした射
出成形用金型として、上記ランナーに連続して該ランナ
ー内を流動する溶融樹脂の流れ方向に沿って形成され該
ランナー内の溶融樹脂を上記キャビティに射出供給する
ためのフィルムゲートが設けられているとともに、上記
ランナーにおける上記溶融樹脂の流れ方向の端末部分に
は、樹脂中の空気や残留異物を除去するための空所が設
けられているものとする。そして、上記空所は、上記ラ
ンナーにおける上記フィルムゲート形成部位よりも上記
溶融樹脂の流れ方向前方に位置するとともに、溶融樹脂
の流れ方向に沿って先細りとなるように形成されている
ものとする。
(作用) これにより、本考案では、フィルムゲートを有するラン
ナーの端末部分に設けられたコールドスラグウェルとし
ての空所が、フィルムゲート形成部位よりも溶融樹脂の
流れ方向前方に位置し、かつ溶融樹脂の流れ方向に沿っ
て先細りとなるように形成されているため、射出当初、
始めに導入された溶融樹脂がランナーの端末部分の空所
に到ると、該空所で淀むことなく、直ちに最寄りのフィ
ルムゲートからキャビティ内に射出される。そのため、
ランナー内における溶融樹脂の圧力変化がなくなり、当
初からほぼ均一な流量でキャビティ内に溶融樹脂が射出
される。
(考案の効果) 本考案の射出成形金型は、キャビティ内にフィルムゲー
トを介して溶融樹脂を射出するためのランナーの端末部
分にコールドスラグウェルとして設けた空所が先細り形
状に形成されているので、ランナー内での溶融樹脂の圧
力変化をなくし、キャビティに射出される溶融樹脂の流
量が急激に変動しないようにすることができる。その結
果、残留応力の発生を低減させ、かつ成形品の表面にフ
ローマーク等を発生させないようにして、成形品質の向
上を図ることができる。
(実施例) 以下に、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
本実施例に示す射出成形用金型は、キャビティに射出さ
れる溶融樹脂の流量が急激に変動しないようなランナー
形状とすることで、残留応力を低減させ、かつ成形品の
外観品質を向上させるようにしたもので、以下のように
構成されている。
第2図および第3図に示すように、射出装置(図示省
略)から加圧供給される溶融樹脂は、固定金型1内に主
要部分が形成されているランナー3を介して、上記固定
金型1と、この固定金型1に対して駆動手段(図示省
略)により進退移動する可動金型2とによって形成され
たキャビティ4内に射出される。これによって、第4図
に示すような自動車のバンパー10が成形されるようにな
っている。
上記ランナー3は、第1図(a)〜(c)に示すよう
に、上端部にスプルー5が接続される導入部分3aと、該
導入部分3aの下端に略直交して左右に延びるように形成
された本体部分3bとからなり、本体部分3bは略角筒状に
形成され、その両端末部分には、空気や残留異物を除去
するための空所を構成するコールドスラグウェル6が設
けられている。このコールドスラグウェル6は、第1図
(b)に示すように、破線の矢印で示される溶融樹脂の
流れ方向に沿って先細りとなるように、その前面に対す
る側面6aの傾斜角αが略45度以下に形成されている。そ
して、上記両コールドスラグウェル6,6(図示は片側の
み)間には、キャビティ4に対して溶融樹脂を射出供給
するための一様の小さな隙間を有して開口するフィルム
ゲート7が形成されている。
このように、ランナー本体部分3bの両端のコールドスラ
グウェル6を先細り形状としたことにより、本体部分3b
内での溶融樹脂の圧力変化をなくし、射出当初から、フ
ィルムゲート7からキャビティ4に射出される溶融樹脂
の流量をほぼ均一化して、流量変動による残留応力の発
生を低減させ、かつ成形品の外観品質を向上させるよう
にしている。
詳しく説明すると、射出装置から所定の流量で加圧供給
される溶融樹脂は、第1図(b)に破線の矢印で示すよ
うに、スプルー5からランナー3の導入部分3aを経由し
て本体部分3bの左右に分かれつつ、フィルムゲート7か
らキャビティ4内に射出されるが、残留応力を低減させ
たり、外観品質を向上させるためには、溶融樹脂がフィ
ルムゲート7から均一な流量で射出されることが望まし
い。
そこで、本実施例では、前述したように、ランナー3の
両端末部分に設けたコールドスラグウェル6を、第1図
(b)に示すように、その側面6aを先細りとなるように
傾斜させ、そこに到達した溶融樹脂の淀み量を低減させ
ることにより、フィルムゲート7から射出される溶融樹
脂の流量を安定させるようにしている。
つまり、射出当初、始めに導入された溶融樹脂は、本体
部分3bの両端末部分に到ると、その部分に形成されてい
るコールドスラグウェル6が先細り形状であるため、空
気や残留異物を収容した後、直ちに、淀むことなく、最
寄りのフィルムゲート7からキャビティ4内に射出され
る。そのため、本体部分3b内における溶融樹脂の圧力は
ほとんど変化しない。
したがって、従来のように、コールドスラグウェル6に
溶融樹脂が満たされる前後で、フィルムゲート7からの
流量が瞬間的に大きく変動する(第6図(b)参照)よ
うなことがなくなり、当初からほぼ均一な流量で、キャ
ビティ4内に溶融樹脂が射出されることになる。
なお、コールドスラグウェル6における傾斜角αは、前
述したように、45度以下の範囲で、空気や残留異物を充
分除去できる限りにおいて、できるだけ小さくする方
が、フィルムゲート7からの流量の安定化に効果的であ
ることが確認されている。
また、このように、コールドスラグウェル6の側面6aを
先細りとなるように傾斜形成することにより、可動金型
2の製作がきわめて容易となる。つまり、可動金型2に
ランナー3の本体部分3bを形成するときには、切削工具
で溝状の切削作業を行うが、その両端末部分にコールド
スラグウェル6を形成する際に、従来のように(第6図
(a),(b)参照)その隅部を直角に切削するような
深い加工をする必要がなくなり、本体部分3bを工具先端
形状に沿って傾斜した状態に切削したままで容易に仕上
げることができるためである。
さらに、ランナー3は、成形後には、成形品であるバン
パー10から取り除かれる不用部分となるため、コールド
スラグウェル6をこのように先細りに形成することによ
り、上記ランナー3を形成するための溶融樹脂量を削減
することができ、コストの低減化を図ることもできる。
第5図はランナーの異なる実施例を示し、ランナー13の
本体部分13bの厚さを、溶融樹脂の流れに沿って、全体
にわたり略数度の角度で漸減させ、つまり両端に向けて
わずかに先細りとなるように形成するとともに、コール
ドスラグウェル16の側面16aを、前実施例と同様に、先
細りとなるように傾斜させたものである。このように形
成した場合にも、前実施例と同様の効果を得ることがで
きる。なお、この場合は、溶融樹脂量をより効果的に削
減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は本考案の実施例を示し、第1図(a)
はランナーの一実施例における正面図、第1図(b)は
その平面図、第1図(c)はその側面図、第2図は第4
図におけるII1-II2-II3線矢視断面図、第3図は第2図
におけるIII-III線矢視断面図、第4図は成形品の斜視
図、第5図はランナーの異なる実施例における平面図で
ある。第6図(a)は従来の射出成形用金型におけるラ
ンナーの正面図、第6図(b)はその平面図、第6図
(c)はその側面図である。 1……射出成形用金型(固定金型)、2……射出成形用
金型(可動金型)、3,13……ランナー、4……キャビテ
ィ、6,16……コールドスラグウェル、7……フィルムゲ
ート。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融樹脂をランナーを介してキャビティ内
    に導入するようにした射出成形用金型であって、 上記ランナーに連続して該ランナー内を流動する溶融樹
    脂の流れ方向に沿って形成され該ランナー内の溶融樹脂
    を上記キャビティに射出供給するためのフィルムゲート
    が設けられているとともに、上記ランナーにおける上記
    溶融樹脂の流れ方向の端末部分には、樹脂中の空気や残
    留異物を除去するための空所が設けられており、 上記空所は、上記ランナーにおける上記フィルムゲート
    形成部位よりも上記溶融樹脂の流れ方向前方に位置する
    とともに、溶融樹脂の流れ方向に沿って先細りとなるよ
    うに形成されていることを特徴とする射出成形用金型。
JP1989147558U 1989-12-20 1989-12-20 射出成形用金型 Expired - Lifetime JPH079616Y2 (ja)

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JPH0387213U JPH0387213U (ja) 1991-09-04
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS636816U (ja) * 1986-06-26 1988-01-18
JPH0354896Y2 (ja) * 1987-02-09 1991-12-05

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JPH0387213U (ja) 1991-09-04

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