JPH0795187B2 - 透過型スクリ−ン用レンチキユラ−レンズシ−ト - Google Patents

透過型スクリ−ン用レンチキユラ−レンズシ−ト

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JPH0795187B2
JPH0795187B2 JP61308745A JP30874586A JPH0795187B2 JP H0795187 B2 JPH0795187 B2 JP H0795187B2 JP 61308745 A JP61308745 A JP 61308745A JP 30874586 A JP30874586 A JP 30874586A JP H0795187 B2 JPH0795187 B2 JP H0795187B2
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JP
Japan
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lenticular lens
lens sheet
thermoplastic resin
transparent
present
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本田  誠
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、背面側より映像を投影してスクリーンを透過
した映像を手前側から観察する、いわゆる透過型プロジ
ェクションテレビに用いられる透過型スクリーン用レン
チキュラーレンズシートに関する。
(従来の技術) 従来、プロジェクションテレビに用いられる透過型スク
リーンには各種の形式のものが提案され、幾つかのもの
は既に実用化されている。一般にプロジェクションテレ
ビは、赤、緑、青の三色のCRTから投写されるレンズを
通して出射された映像をフレネルレンズによりほぼ平行
光とし、その光を透過型スクリーンに入射してスクリー
ンにより視野角度を拡大する構造となっている。
(発明が解決しようとする問題点) 上記の視野角度を左右または上下に拡大するために、レ
ンチキュラーレンズシートが使用されており、これらの
レンチキュラーレンズシートは拡散剤を混入させた透明
熱可塑性樹脂シートの表面に多数のシリンドリカルレン
ズを設けて、該レンズ作用により左右方向の視野角度の
拡大を図り、一方、上下の視野拡大(垂直拡散性)は拡
散剤により得ているが、この垂直拡散性が不足するとい
う問題点がある。
このような問題点を解決する方法として、混入する拡散
剤の量を増加させることによってある程度垂直拡散の幅
を拡大することができるが、拡散剤の量が大になる程光
量損失が大となり、そのため垂直拡散の拡大幅に限界が
あるものであった。
従って、光量損失を最低限にしたまま、垂直拡散性を一
層向上させる技術の開発が要望されている。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は、上述の如き従来技術の要望に応えるべく鋭
意研究の結果、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、透明熱可塑性合成樹脂から押出成
形してなるシート材料であって、その中に該透明熱可塑
性樹脂と非相溶性であり且つ上記透明熱可塑性樹脂の屈
折率と略等しい屈折率を有する透明非熱可塑性樹脂ビー
ズが混入されており、該透明非熱可塑性樹脂ビーズの混
入によってレンチキュラーレンズ表面に球状凹凸形状が
付与されていることを特徴とする透過型スクリーン用レ
ンチキュラーレンズシートである。
次に本発明を本発明の一実施態様を図解的に示す添付図
面を参照して更に詳しく説明する。
第1図は本発明の透過型スクリーン用レンチキュラーレ
ンズシート10の断面を図解的に示す図であり、第2図は
上記本発明の透過型スクリーン用レンチキュラーレンズ
シート10を提供する好ましい1例の方法を図解的に示す
図である。
本発明の透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシー
ト10は、第1図の如く、透明熱可塑性樹脂1からなるシ
ート材料10であって、その中に上記透明熱可塑性樹脂1
と非相溶性であり、且つ該透明熱可塑性樹脂1の屈折率
と略等しい屈折率を有する透明非熱可塑性ビーズ2が混
入されており、該非熱可塑性ビーズ2の混入によってレ
ンチキュラーレンズ3表面に球状凹凸形状4が付与され
ていることを特徴とする透過型スクリーン用レンチキュ
ラーレンズシート10である。
上記の本発明の透過型スクリーン用レンチキュラーレン
ズシート10を形成するための透明熱可塑性樹脂1は、従
来レンチキュラーレンズシートの調製に使用されている
透明熱可塑性樹脂であって、例えば、アクリル系樹脂、
塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル−スチレ
ン共重合系樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂等がいずれも使用し得るもの
である。
上記透明熱可塑性樹脂1に混入する非熱可塑性ビーズ2
は、上記透明熱可塑性樹脂1と相溶しないこと、すなわ
ち、上記透明熱可塑性樹脂1中に混入して押出成形する
時の温度によって、透明熱可塑性樹脂1と相溶したり、
形状が失われないことが必要である。もしこれらのビー
ズ2が上記の性質を有さなければ本発明の目的は達成さ
れない。
第2には、透明非熱可塑性ビーズ2の屈折率が上記透明
熱可塑性樹脂1の屈折率と略等しいことが必要である。
両者の屈折率が大幅に異なる場合には、得られた透過型
スクリーン用レンチキュラーレンズシート10中で両者の
界面において光の反射損失が大となり、透過光量の損失
が大となって、本発明の目的が達成されなくなる。また
同様に外光反射性も大となって明室での画面のコントラ
ストが低下するので好ましくない。
上記の如き条件を有する透明非熱可塑性ビーズ2はいず
れも本発明において使用でき、例えば、前記透明熱可塑
性樹脂を架橋させて、非相溶性且つ非熱可塑性としたビ
ーズ等が使用できる。これらの非熱可塑性ビーズ2のサ
イズは2〜100μmの粒径、好ましくは10〜50μmの粒
径を有するものが好ましく、また添加量は前記透明熱可
塑性樹脂100重量部あたり約20〜60重量部の割合であ
る。
以上の如き材料からなり前記の如き構成を有する本発明
の透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシート10
は、好ましくは第2図示の如き方法によって提供され
る。
まず、所望の割合と透明熱可塑性樹脂1と透明非熱可塑
性ビーズ2とを押出機11のホッパー12中に供給し、押出
機11中で溶融混練してダイス13より、任意の幅に押出
し、一対の加熱されたレンチキュラーレンズ金型ロール
14と15との間に通して加圧するとともに厚さを揃える。
これらの厚みは所望のレンチキュラーレンズシート10の
レンチピッチにより変化するが、テレビスクリーン用の
場合には、一般的には約0.5〜3mmの厚みである。
従来技術の場合には、上記のレンチキュラーレンズ金型
ロール14および15の表面にサンドプラストやエッチング
方法により凹凸形状を形成し、これらのロール間でシー
トを押圧してシートのレンチキュラーレンズ表面に凹凸
形状を付与するものであったが、この方法ではエンボス
によって一応の凹凸形状は形成されるものの、シートが
ロール14、15から離れて冷却される間に、形成された凹
凸形状のシャープさが失われる、いわゆる成形戻りとい
う現象が生じることによってシャープや凹凸形状、特に
微細な凹凸形状は得られないものであった。
本発明では上記のいわゆる成形戻り現象を逆に利用する
ものであり、押出ダイス13から押出されたシートを加熱
ロール14と15とで押圧することによって、本発明の透過
型スクリーン用レンチキュラーレンズシート10のレンチ
キュラーレンズの形状と厚みが決定されるが、シート10
がロール14の押圧部から離れるとともに表面16は冷却さ
れ、一方その裏面17はロール15で加熱されたままである
ので、表面16ではいわゆる成形戻りが生じるが、シート
10中には前記透明非熱可塑性ビーズ2が包含されてお
り、該ビーズ2は非熱可塑性であるために軟化しておら
ず、そのために表面16の非熱可塑性ビーズ2の存在しな
い部分は凹部5となり、一方非熱可塑性ビーズ2の存在
する部分はそのままであることにより凸部6となる(第
1図参照)。
以上のようにして本発明の透過型スクリーン用レンチキ
ュラーレンズシート10のレンズ3の表面にはビーズ2の
サイズに対応したサイズの球状凹凸形状4が形成され、
またビーズ2の混入量を変化させることで球状凹凸形状
4のピッチ幅も変化させることができる。
一方、本発明の透過型スクリーン用レンチキュラーレン
ズシート10の裏面17は平滑でもよいし、レンチキュラー
レンズ形状でもよいし、ブラックストライプ用の凸部を
有してもよく、更にこれらの表面には任意の凹凸形状7
を付与してもよく、この裏面17の凹凸形状7はロール15
の表面に所望の凹凸形状を設けたりマット加工を施して
おくことによっても形成することが可能である。この裏
面17の場合には、ロール14とロール15との押圧面を過ぎ
ても裏面17はロール15の面にしばらくの間接したままで
あるので、表面16よりは成形戻りの現象は少ない。しか
しながら、それでもある程度の成形戻りが存在するため
に、例えば、第2図示の如く、本発明の透過型スクリー
ン用レンチキュラーレンズシート10をロール14、15間で
押圧して形成する際に、別の薄い透明熱可塑性樹脂フィ
ルム18をラミネートすることにより、シート10の裏面に
も任意の凹凸形状7を好ましく形成することが可能であ
る。
すなわち、薄い透明熱可塑性樹脂フィルム18として、成
形戻りの少ない重合度の異なる樹脂や一部架橋した樹脂
等を共押出して成形したアクリル系、塩化ビニル系、ス
チレン系等の樹脂フィルム18を使用することによって、
裏面17にも任意の凹凸形状7を付与することができる。
上記ラミネート用フィルム18はそれ自体が予め表面に凹
凸形状7を有するものであってもよい。この場合にはロ
ール15は表面にマット加工面等を有さないエンボスロー
ルであってもよい。
この裏面17に設ける凹凸形状7は、表面16の球状凹凸形
状4より細かいことが好ましい。すなわち、表面16と裏
面17との凹凸形状4および7が共に粗い場合には、透過
型スクリーン用レンチキュラーレンズシート10として使
用した場合には、入射光の垂直拡散作用に部分的な強弱
が生じて、画面にギラツキ等の問題が生じ易いためであ
る。
また表面16の粗い凹凸形状4の凹凸形状であるために観
客席側に向けると、外光の反射が同一方向に拡散される
ため、画面上に外光の映り込みが生じたり、また画面の
粗さが目立たり、更にその面に反射防止用の印刷を施す
場合においては、印刷適性が不足(凹部へのインキの付
着が不十分となる)することになるので、粗い凹凸面4
を有する表面16はプロジェクター側にし、細かい凹凸面
7を有する裏面17は観客側に配置して使用するのが好ま
しい。
以上の如くして本発明の透過型スクリーン用レンチキュ
ラーレンズシート10が提供されるが、本発明においては
シート10の成形時に従来と同様な拡散剤を本発明の目的
を妨げない程度の量で使用してもよいし、また表面に反
射防止用のいわゆるブラックストライプを印刷すること
も可能である。
(作用・効果) 以上の如き本発明によれば、透過型スクリーン用レンチ
キュラーレンズシートの作成において多量の拡散剤を使
用する必要なく、透過型スクリーン用レンチキュラーレ
ンズシート表面を高度に光拡散性とすることができるの
で、レンチキュラーレンズによる左右方向の拡散幅は勿
論、垂直方向の拡散幅を著しく拡大することができ、従
って透過光量の損失は著しく少なく、プロジェクション
テレビにおいて明るい画面を提供することが可能であ
る。
次に実施例および参考例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。尚、文中、部または%とあるのは重量基準で
ある。
実施例 屈折率1.49のポリメチルメタクリレート樹脂に粒径15〜
100μm(中心粒径30μm)の架橋ポリメチルメタクリ
レートビーズ45部(屈折率=1.49)および粒径37μm以
下(中心粒径20μm)のシリカ粉末2部を混合したもの
を第2図示の如くして押出し、一対の加熱ロール間で押
圧しながら、部分的に架橋させた架橋塩化ビニル樹脂を
主成分とした微小凹凸形状を有するフイルム(厚み80μ
m)を熱ラミネートし、本発明の透過型スクリーン用レ
ンチキュラーレンズシートを得た。この透過型スクリー
ン用レンチキュラーレンズシートのレンチキュラーレン
ズ表面は粗い球状凹凸形状を有し、裏面は細かい凹凸形
状を有していた。このシートをプロジェクションテレビ
のフレネルレンズ面に粗い球状凹凸形状を有する面を対
向させて配置し、出射画像の光拡散性を調べたところ、
水平拡散半値角が40度で、垂直拡散半値角が10度であ
り、利得は5.3であった。
参考例 実施例において、架橋ポリメチルメタクリレートビーズ
を使用することなく、シリカ粉末は7.5部使用し、その
他は実施例と同様にして得た比較用の透過型スクリーン
用レンチキュラーレンズシートは、水平拡散半値角が40
度であるが、垂直拡散角が10度で利得は3.8であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の透過型スクリーン用レンチキュラーレ
ンズシートの断面図を図解的に示す図であり、第2図は
本発明の透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシー
トの製造方法を図解的に示す図である。 1;透明熱可塑性樹脂、2;ビーズ、3;レンチキュラーレン
ズ、4;凹凸形状、5;凹部、6;凸部、7;凹凸形状 10;シート、11;押出機、12;ホッパー、13;ダイス、14、
15;ロール、16;表面、17;裏面、18;フイルム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明熱可塑性合成樹脂から押出成形してな
    るシート材料であって、その中に該透明熱可塑性樹脂と
    非相溶性であり且つ上記透明熱可塑性樹脂の屈折率と略
    等しい屈折率を有する透明非熱可塑性樹脂ビーズが混入
    されており、該透明非熱可塑性樹脂ビーズの混入によっ
    てレンチキュラーレンズ表面に球状凹凸形状が付与され
    ていることを特徴とする透過型スクリーン用レンチキュ
    ラーレンズシート。
  2. 【請求項2】裏面が、表面の球状凹凸形状とは異なるサ
    イズの凹凸形状を有する特許請求の範囲第(1)項に記
    載の透過型スクリーン用レンチキュラーレンズシート。
JP61308745A 1986-12-26 1986-12-26 透過型スクリ−ン用レンチキユラ−レンズシ−ト Expired - Lifetime JPH0795187B2 (ja)

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