JPH0794952A - 周波数変換回路 - Google Patents

周波数変換回路

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JPH0794952A
JPH0794952A JP23528793A JP23528793A JPH0794952A JP H0794952 A JPH0794952 A JP H0794952A JP 23528793 A JP23528793 A JP 23528793A JP 23528793 A JP23528793 A JP 23528793A JP H0794952 A JPH0794952 A JP H0794952A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】隣接チャンネル信号により生じるベースバンド
帯域の歪み信号の出力を低減する周波数変換回路を提供
する。 【構成】アンテナで受信された無線周波数帯域の受信信
号と、この受信信号とほぼ同じ周波数の局部発振信号と
を周波数変換することにより基底帯域の信号を出力する
周波数変換回路において、前記基底帯域の信号成分を遮
断するとともに、前記無線周波数帯域の受信信号成分を
透過する容量素子を含むトランジスタ回路を具備したこ
とと特徴とする周波数変換回路。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は携帯電話、自動車電話、
ページャなどに用いられるダイレクト・コンバージョン
受信機の直交復調器を構成する周波数変換回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ダイレクトコンバージョン受信方式は受
信した高周波(RF)信号を、これとほぼ同じ周波数を
持つ局部発信発振器信号によってミキシングし、直接ベ
ースバンドに周波数変換して検波を行う受信方式であ
る。図11にダイレクトコンバージョン受信機の構成例
を示す。アンテナ901より受信された受信信号はRF
フィルタ902を通過後、RFアンプ903で増幅さ
れ、2チャネルに分けられ、周波数変換回路904、9
05において、局部発振器907からの、受信信号とほ
ぼ同じ周波数を持つ搬送波とミキシングされる。この局
部発振器は第1の周波数変換回路304、及び90°移
相器906を介して第2の周波数変換回路9305にそ
れぞれ接続されている。受信信号は第1、第2の周波数
変換回路によって90°の位相関係にあるベースバンド
信号に変換され、チャンネル選択フィルタ908、90
9を通過後、ベースバンドアンプによって増幅され、検
波される(910)。
【0003】ダイレクトコンバージョン受信方式は、受
信信号を直接ベースバンドに周波数変換するため、中間
周波数を持たず、原理的にイメージ応答が存在しないこ
とにより、スーパーヘテロダイン方式のRF段に通常使
用されているイメージ除去用の急峻なフィルタが不要で
あること、ベースバンドのチャンネル選択用のフィルタ
がLSI化可能なこと、などの理由により近年のLSI
の進歩とともに、受信機の小形化を実現できる受信方式
として注目されている。
【0004】次に、このダイレクトコンバージョン受信
機で使用される周波数変換回路について説明する。この
様な受信機で使用される周波数変換器として従来から良
く知られている回路にシングルバランス乗算器がある。
この回路を図12に示す。ここでは図11に示した2つ
の周波数変換回路904、905のうち904について
説明するが、905も動作は同じである。
【0005】図12で入力ポート1001、1002は
無線周波数信号の入力ポートである。ポート1002か
ら入力される信号はトランジスタ1005、1006で
構成される差動対をスイッチング動作させるために大き
な振幅が求められ、通常は局部発振器907からの基準
搬送波信号912を入力する。一方、ポート1001に
は、通常基準信号よりもレベルの微弱な受信信号911
が入力される。受信信号はトランジスタ1004、10
05、1006で構成されるシングルバランス乗算器に
送られ、ポート1002に与えられる局部発振器からの
基準信号と混合されて、ベースバンド周波数信号に変換
され、ポート1003から出力される。
【0006】ここで、トランジスタ1004単体につい
てベース交流電圧とコレクタ交流電流の関係は、 ic =Ic ×{exp(vbe/VT )-1} =I c ×{(vbe/VT )+(vbe/VT ) 2 /2+(v be/VT ) 3 /6+...} (1) で表される。但し、vbeはベース交流電圧、VT は
トランジスタのスレショールド電圧、Ic はコレクタ
直流電流、ic はコレクタ交流電流である。
【0007】ところで、受信信号入力ポート1001か
ら入力される受信信号には図13に示されるように、所
望信号1101の他にシステム内の隣接チャンネル信号
1102が含まれている。これらの隣接チャネル信号
は、周波数変換回路の前段に設置されたRFフィルタ9
02では通常遮断できない。従って、式(1)のn乗項
(n≧2)のため、コレクタ交流電流には、無線周波数
の信号の他に、歪み信号が生ずる。
【0008】例として図14により、2乗項による歪み
信号生成について説明を行う。1201は無線周波数の
所望波、また1202は前記所望波の隣接チャンネル信
号である。隣接チャンネル信号1202の帯域内周波数
のうち、周波数f1の成分1203およびf2の成分120
4(f1>f2)は、トランジスタ1004において、式
(1)の(vbe/VT ) 2 /2の項により、f1の成分1
203とf2の成分1204の積の結果が周波数f1+f2と
周波数f1−f2に2次歪み成分1205と1206として
出力される。
【0009】前記2次歪み成分1205、1206は、
トランジスタ1005と1006により構成される差動
対をとおり、平衡出力ポート1003から出力される。
ここで、2次歪み信号1205、1206は、ポート1
003では同相信号であるため差動対の動作が完全にバ
ランスの取れた状態ならば、相殺され出力されない。
【0010】しかし、実際にはトランジスタや受動素子
特性のバラツキにより、完全にバランスの取れた状態は
実現できない。例えば、トランジスタの飽和電流の大き
さが±5%ずれると差動対を構成する2つトランジスタ
のベース間に5mV程度のDCオフセットが生じてしま
う。また、飽和電流値のバラツキはトランジスタの面積
にもよるが、典型的には±1%〜±10%のずれがあ
る。したがってこの差動対のアンバランスのため、平衡
出力ポート1003において2つのポートにそれぞれ出
力される信号の相対的な位相がずれ、ポート1003で
相殺することができず、2次歪み信号1205、120
6はポート1003から出力されてしまう。 ここで、
周波数f1+f2の2次歪み信号1206については、次段
のベースバンドフィルタ908で遮断されるため、検波
回路910には影響を与えない。しかし、周波数f1−f2
の2次歪み信号1205はベースバンドフィルタ908
の透過帯域内の周波数信号なので前記、ベースバンドフ
ィルタ908を通過し、検波回路910には影響を与え
る。
【0011】また、2次歪み信号1205と同じ原因
で、信号1202の帯域内のすべての周波数成分によ
り、ベースバンド周波数に所望波1208の2倍の周波
数帯域の2次歪み信号1207が出力される。ダイレク
トコンバージョン方式では、所望受信信号をベースバン
ドに周波数変換するため、出力ポート1003において
所望信号1208と前記歪み信号1207は重なり、そ
の結果受信機のCIRが劣化してしまっていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の周波数変換回路では、受信信号の隣接チャンネル
信号などにより、入力段トランジスタから、所望出力信
号と同じ帯域の歪み信号が生じ、出力ポートから所望信
号と重複して出力されるために、ダイレクトコンバージ
ョン方式の受信機ではCIRが劣化してしまっていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、アンテナで受信された無線周波数帯域の
受信信号と、この受信信号とほぼ同じ周波数の局部発振
信号とを周波数変換することにより基底帯域の信号を出
力する周波数変換回路において、前記基底帯域の信号成
分を遮断するとともに、前記無線周波数帯域の受信信号
成分を透過する容量素子を含むトランジスタ回路を具備
したことと特徴とする周波数変換回路を提供する。
【0014】また、アンテナで受信された受信信号とほ
ぼ同じ周波数の局部発振信号を入力し、低周波数信号を
出力する周波数変換回路において、受信信号の入力ポー
トと出力ポートの間に1つまたは複数の前記低周波数信
号を遮断し、かつ前記受信信号を透過する手段を具備す
る周波数変換回路を提供する。
【0015】
【作用】本発明によれば、受信信号の入力ポートと出力
ポートとの間に低周波数成分を遮断し、無線周波数領域
の受信信号成分のみを増幅、透過するトランジスタ回路
を設けることにより、低域周波数領域における所望波の
周波数に近接し、アンテナと周波数変換回路の間に具備
されるフィルタで遮断できない干渉信号により生ずるベ
ースバンド周波数の歪み信号を低減でき、受信機のCI
Rの劣化を防ぐことができる。
【0016】
【実施例】本発明の第1の実施例を図1にしたがって説
明する。まず、回路構成について説明する。108、1
09は直流電流源回路で、108はトランジスタ103
に、109はトランジスタ104、105にそれぞれ直
流バイアス電流を供給する。107は容量素子で、受信
周波数の信号は透過し、直流信号およびベースバンド周
波数の信号は十分減衰できる容量値に設定する。電流源
108は交流的にインピーダンスを高くするため、例え
ば図2(a)〜(e)に示す電流源回路を用いるが、同
様な効果をもつ他の構成の回路を用いてもよい。また、
抵抗素子に置き換えても良い。同様に、電流源109は
例えば図3(a)〜(e)に示す電流源回路が用いられ
るが、同様な効果をもつ他の構成の回路を用いてもよ
い。また、抵抗素子に置き換えても良い。負荷110、
111は、抵抗素子で構成されるが、114の部分を図
4に示すような能動素子により構成された能動負荷に置
き換えても良い。抵抗112は、トランジスタ104の
温度特性によるバイアス電流の変動を抑えるためにエミ
ッタと接地面の間に挿入されるが、周波数変換回路の高
周波動作を良好にするために、抵抗112に並列に、容
量素子113を接続してもよい。
【0017】次に本回路の動作について説明する。ポー
ト101には受信信号が入力され、ポート102には局
部発振器907から出力された所望受信信号の搬送周波
数にほぼ等しい周波数の信号が入力される。そして、ト
ランジスタ104,105,106から構成される乗算
器によって、受信信号と局部発振信号とは乗算され、受
信信号はベースバンド周波数信号に変換され、ポート1
03から出力される。このとき受信信号には所望信号の
他に隣接チャンネル信号が含まれるためトランジスタ1
04において式(1)より歪み信号が発生する。例えば
2乗項によりベースバンド周波数と受信信号の2倍の周
波数に歪み信号は生じる。このような歪み信号のうち、
ベースバンド周波数帯域に生じた信号は容量素子107
により遮断する。このため、トランジスタ105、10
6により構成される差動対がアンバランスであっても、
トランジスタ104から発生するベースバンド周波数の
歪み信号はポート103からは出力されず、受信機のC
IRの劣化を防ぐことができる。また図15に示すよう
に周波数回路後段のチャンネル選択フィルタにより、所
望チャンネル1301以外の帯域は全て遮断されるの
で、容量素子107の容量は、チャンネル選択フィルタ
の遮断周波数に少なくとも等しいか、もしくはより高い
周波数の信号を透過し、それ以外の周波数の信号を十分
に遮断できる値にすればよい。また、実施例はトランジ
スタにバイポーラトランジスタを用いて説明したが、電
界効果トランジスタを用いてもよい。
【0018】本発明の第2の実施例を図5によって説明
する。本実施例で説明する周波数変換回路の基本的な動
作は、第1の実施例で説明した周波数変換回路とほぼ同
じなので、第1の実施例と異なる部分について述べる。
まず、回路構成について説明する。電流源508はトラ
ンジスタ504に電流を供給する。電流源508の回路
構成は、第1の実施例で述べた電流源109と同じ構成
でよい。トランジスタ504のエミッタは容量素子50
7を通してトランジスタ505、506により構成され
る差動対のエミッタと接続される。つぎに動作について
説明する。ポート501には受信信号が入力される。こ
のとき受信信号には所望信号の他に隣接チャンネル信号
が含まれるためトランジスタ504において歪み信号が
発生する。このような歪み信号のうち、ベースバンド周
波数帯域に生じた信号を容量素子507により遮断し、
ポート503からの出力を防ぎ、受信機のCIRの劣化
を抑える。さらに、本実施例の回路は受信信号の入力ポ
ート501の入力インピーダンスを高くできる効果があ
る。また、実施例はトランジスタにバイポーラトランジ
スタを用いて説明したが、電界効果トランジスタを用い
てもよい。
【0019】本発明の第3の実施例を図6によって説明
する。本実施例で説明する周波数変換回路の基本的な動
作は、第1の実施例で説明した周波数変換回路とほぼ同
じなので、第1の実施例と異なる部分について述べる。
まず、回路構成について説明する。電流源609は、ト
ランジスタ604、605に直流電流を供給する。ま
た、電流源610は、トランジスタ606、607で構
成される差動対に直流電流を供給する。電流源609は
第1の実施例で述べた電流源108と同じ構成でよい。
同様に電流源610は第1の実施例で述べた電流源10
9と同じ構成でよい。トランジスタ604とコレクタと
トランジスタ605のエミッタを接続され、トランジス
タ605のコレクタには電流源609を接続される。ま
た、容量素子608は、トランジスタ605のコレクタ
とトランジスタ606、607により構成される差動対
のエミッタに挿入される。さらに、トランジスタ605
のベースは容量素子613により、受信周波数に対し、
高周波的に接地される。
【0020】つぎに動作について説明する。ポート60
1には受信信号が入力される。このとき、受信信号には
所望信号の他に隣接チャンネル信号が含まれるためトラ
ンジスタ604、605により、ベースバンド周波数の
歪み信号が発生する。しかし、このような歪み信号は、
容量素子608により遮断されるため、ポート603か
らは出力されず、受信機のCIRの劣化を防ぐことがで
きる。また、特願平3−29862で述べられているよ
うに、ダイレクトコンバージョン受信方式で使用する周
波数変換回路では、局部発振信号の受信信号入力端60
1からの漏洩が問題になるが、ベースを接地したトラン
ジスタ605のコレクタからエミッタへ伝達される信号
は減衰をうけるため、本実施例の回路では局部発振信号
の受信信号入力端601からの漏洩を抑える効果もも
つ。また、実施例はトランジスタにバイポーラトランジ
スタを用いて説明したが、電界効果トランジスタを用い
てもよい。
【0021】本発明の第4の実施例を図7によって説明
する。本実施例で説明する周波数変換回路の基本的な動
作は、第1の実施例で説明した周波数変換回路とほぼ同
じなので、第1の実施例と異なる部分について述べる。
まず回路構成について説明する。電流源709は、トラ
ンジスタ704、705で構成される差動対に直流電流
を供給する。同様に電流源710は、トランジスタ70
6、707で構成される差動対に直流電流を供給する。
電流源709、710は第1の実施例で述べた電流源1
09と同じ構成でよい。トランジスタ704、705の
コレクタにはそれぞれ抵抗711、712が接続され、
それぞれトランジスタ704、705にバイアス電流と
バイアス電圧を与える。711、712は、図4(a)
に示すような能動素子による構成であってもよい。トラ
ンジスタ704のベースは受信信号の入力ポート701
に接続され、トランジスタ705のベースは容量素子7
15により、受信信号の周波数に対し、高周波的に接地
する。ここで、高周波的に接地を行う代わりに、トラン
ジスタ705のベースも受信信号の入力ポートとし、受
信信号を平衡入力してもよい。トランジスタ705のコ
レクタとトランジスタ706、707により構成される
差動対のエミッタは容量素子708を通して接続される
が、トランジスタ705のコレクタではなく、トランジ
スタ704のコレクタに接続してもよい。
【0022】次に本回路の動作について説明する。ポー
ト701には受信信号が入力され、ポート702には局
部発振器307から出力された所望受信信号の搬送周波
数にほぼ等しい周波数の信号が入力される。そして、ト
ランジスタ704,705,706から構成される、乗
算器によって、受信信号と局部発振信号とは乗算され、
受信信号はベースバンド周波数信号に変換され、ポート
103から出力される。このとき第1の実施例と同じで
受信信号に含まれる隣接チャンネル信号により、トラン
ジスタ704、705でベースバンド周波数の歪み信号
が発生する。このようにして生じた歪み信号を容量素子
107により遮断し、ポート103から出力されること
を防ぎ、受信機のCIRの劣化を抑える。また、第1の
実施例と異なり、トランジスタ704、705に流れる
直流電流の大きさは電流源回路709で設定されるた
め、704、705の温度特性の影響を請けにくい。ま
た、トランジスタ704、705では差動対動作を行わ
せるため、エミッタ接続した点を交流的な接地点にする
ことができ、高周波動作を向上させるために必要な容量
素子が不要となる。さらに、トランジスタ705が第3
の実施例で述べたトランジスタ605と同じ動作をする
ため、局部発振信号が受信信号入力701から漏洩する
ことを抑圧する効果がある。また、実施例はトランジス
タにバイポーラトランジスタを用いて説明したが、電界
効果トランジスタを用いてもよい。
【0023】本発明の第5の実施例を図8によって説明
する。本実施例で説明する周波数変換回路の基本的な動
作は、第1の実施例で説明した周波数変換回路とほぼ同
じなので、第1の実施例と異なる部分について述べる。
まず、回路構成について説明する。電流源812は、ト
ランジスタ804、805で構成される差動対に直流電
流を供給する。同様に、電流源813は、トランジスタ
806、807により構成させる差動対、814は80
8、809に直流電流を供給する。電流源812、81
3、814は、第1の実施例の説明で述べた電流源10
9と同じ構成でよい。抵抗815、816はそれぞれト
ランジスタ804と805にバイアス電流とコレクタバ
イアス電圧を与えるが、第3の実施例の説明で述べた図
4(a)に示すような能動素子による構成であってもよ
い。容量素子810、811は受信周波数の信号は透過
し、直流信号およびベースバンド周波数の信号は十分減
衰できる容量値に設定する。
【0024】次に本回路の動作について説明する。ポー
ト801には受信信号が平衡入力され、ポート802に
は局部発振器307から出力された所望受信信号の搬送
周波数にほぼ等しい周波数の信号が平衡入力される。そ
して、3つのトランジスタ差動対で構成される乗算器に
よって、受信信号と局部発振信号とは乗算され、受信信
号はベースバンド周波数信号に変換され、ポート803
から出力される。このとき第1の実施例と同様に受信信
号に含まれる隣接チャンネル信号により、トランジスタ
804、805でベースバンド周波数の歪み信号が発生
する。このようにして生じた歪み信号を容量素子81
0、811により遮断し、ポート803から出力される
ことを防ぎ、受信機のCIRの劣化を抑えることができ
る。また、本実施例の回路は、ポート801も差動対に
入力されるため、入力信号の大きさに制限はなく、ポー
ト801を局部発信信号入力、ポート802を受信信号
入力にしてもよい。また実施例はトランジスタにバイポ
ーラトランジスタを用いて説明したが、電界効果トラン
ジスタを用いてもよい。
【0025】本発明の第6の実施例を図9にしたがって
説明する。まず回路構成について説明する。1409は
電流源回路でトランジスタ1404に直流バイアスを供
給する。第1の信号源1401からの交流信号はトラン
ジスタ1404のベース電極に供給され、トランジスタ
1404のコレクタ電流は差動トランジスタ1405、
1406のエミッタ電極に流れる。第2の信号源140
2からの交流信号は差動トランジスタ1405、140
6のベース電極間に供給され、トランジスタ1404と
差動トランジスタ1405、1406とで乗算動作を行
なうことにより、出力端子1403から周波数変換後の
信号が出力される。
【0026】ここでトランジスタ1404のエミッタ電
極に、電流源回路1409と並列に容量素子1410を
接続することにより、受信周波数付近の高周波信号は容
量素子1410を介してアースに流れ、ベースバンド帯
域の低周波信号のみが遮断される。容量素子1410と
並列の電流源回路はトランジスタ1404との接続点側
からみたインピーダンスが高いため、低周波領域におい
てはトランジスタ1404の利得が低く、高周波領域に
おいてはトランジスタ1404の利得が高くなるよう動
作する。したがって低周波領域で歪み成分が存在する場
合にも低周波領域の歪み成分の利得を抑えつつ、高周波
領域の受信信号成分のみを増幅することが可能となる。
【0027】次に本発明の第7の実施例を図10にした
がって説明する。1512、1513は電流源回路でそ
れぞれトランジスタ1504、1505に直流バイアス
を供給する。第1の信号源1501はトランジスタ15
04、1505のベース電極間に交流信号を供給し、ト
ランジスタ1504、1505のコレクタ電流はそれぞ
れ差動トランジスタ1506、1507及び1508、
1509のエミッタ電極に流れる。第2の信号源150
2からの交流信号は差動トランジスタ1506、150
7及び1508、1509のベース電極間に供給され、
トランジスタ1504、1505とそれぞれ乗算動作を
行なう。差動トランジスタの1506と1508及び1
507と1509どうしが、それぞれコレクタ電極を接
続され、出力端子1503から周波数変換後の信号が出
力される。
【0028】トランジスタ1504、1505のエミッ
タ電極間に容量素子1514が接続されており、これに
より高周波領域においてはエミッタ電極間が短絡されて
いるとともに、低周波領域においてはエミッタ電極が開
放されているように動作する。また電流源回路151
2、1513の出力インピーダンスが高いため、低周波
領域においてはトランジスタ1504、1505の利得
が低く、高周波領域においてはトランジスタ1504、
1505の利得が高くなる。したがって低周波領域の歪
み成分を増幅することなく、高周波領域の信号成分のみ
を増幅するため、歪みの発生を抑制した周波数変換回路
を提供することができる。
【0029】以上まとめると、本発明はアンテナから入
力された無線周波数の信号と無線周波数の信号と同じも
しくは近接する周波数の局部発振器からの出力信号を混
合し、ベースバンド帯域に所望波を出力する周波数変換
回路において、受信信号の入力を受けるトランジスタと
局部発振信号を受けるトランジスタの間に、容量素子を
挿入することで、隣接チャンネル信号によりベースバン
ド帯域に生じる歪み信号を遮断し、出力されることを抑
え、受信機の受信感度特性を良好にすることが可能とな
る。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明の周波数変換回路
は、回路中にシステムで用いられるチャンネル間隔の1
/2の周波数以下の周波数の信号を遮断し、それ以外の
周波数の信号を透過できる容量素子を挿入することによ
り、所望チャンネルの周波数に生じる歪み信号の出力を
抑え、受信機のCIRの劣化を防ぐ効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る周波数変換回路の第1の実施例を
説明するための図
【図2】本発明に係る周波数変換回路に用いる電流源回
路の例を示すための図
【図3】本発明に係る周波数変換回路に用いる電流源回
路の例を示すための図
【図4】本発明に係る周波数変換回路に用いる能動負荷
回路の例を示すための図
【図5】本発明に係る周波数変換回路の第2の実施例を
説明するための図
【図6】本発明に係る周波数変換回路の第3の実施例を
説明するための図
【図7】本発明に係る周波数変換回路の第4の実施例を
説明するための図
【図8】本発明に係る周波数変換回路の第5の実施例を
説明するための図
【図9】本発明に係る周波数変換回路の第6の実施例を
説明するための図
【図10】本発明に係る周波数変換回路の第7の実施例
を説明するための図
【図11】ダイレクトコンバージョン受信機のブロック
【図12】従来の周波数変換回路を説明するための図
【図13】隣接チャンネル信号を説明するための図
【図14】ベースバンド帯域への歪み出力を説明するた
めの図
【図15】低域遮断フィルタの遮断周波数を説明するた
めの図
【符号の説明】
101、102…入力ポート、103…出力ポート 104、105、106…トランジスタ、107、11
3…容量素子 108、109…電流源、110、111、112…抵
抗素子 114…図4の回路に置き換えられる部分 201…電源電圧ポート 202、203…電流取り出しまたは参照電流を入力す
るポート 204、205、206…抵抗素子 207、208、209、210…トランジスタ 301、302…電流取り出しまたは参照電流を入力す
るポート 303、304、305…抵抗素子 306、307、308、309…トランジスタ 401、402…抵抗素子、403、404…トランジ
スタ 405…出力ポート 501、502…入力ポート、503…出力ポート 504、505、506…トランジスタ、507…容量
素子 508、509…電流源、510、511…抵抗素子 512…図4の回路に置き換えられる部分 601、602…入力ポート、603…出力ポート 604、605、606、607…トランジスタ 608、614、615…容量素子、609、610…
電流源 611、612、613…抵抗素子 616…図4の回路に置き換えられる部分 701、702…入力ポート、703…出力ポート 704、705、706、707…トランジスタ、70
8、715…容量素子、709、710…電流源 711、712、713、714…抵抗素子 716、717…図4の回路に置き換えられる部分 801、802…入力ポート、803…出力ポート 804、805、806、807、808、809…ト
ランジスタ 810、811…容量素子、812、813、814…
電流源 815、816、817、818…抵抗素子、819、
820…図4の回路に置き換えられる部分 901…アンテナ、902…RFフィルタ、903…R
Fアンプ 904、905…周波数変換回路 906…90°移相回路、907…局部発振器、908、
909…ベースバンドフィルタ、910…検波部 911…受信信号、912…局部発振信号 1001、1002…入力ポート、1003…出力ポー
ト 1004、1005、1006…トランジスタ、100
7、1008、1009…抵抗素子、1010…容量素
子 1101…所望信号、1102…隣接チャンネル信号、
1103…帯域外干渉信号、1104…RFフィルタの
特性 1201…所望信号、1202…隣接チャンネル信号、
1203、1204…隣接チャンネル信号の1周波数成
分 1205…1203、1204により生じた歪み成分 1206…502により生じた2次歪み信号、1207
…周波数変換後の所望信号 1301…所望信号、1302…隣接チャンネル信号 1303…ベースバンド歪み信号、1304…チャンネ
ル選択フィルタの特性 1305…低域遮断フィルタの特性、1306…チャン
ネル間隔

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アンテナで受信された無線周波数帯域の受
    信信号と、この受信信号とほぼ同じ周波数の局部発振信
    号とを周波数変換することにより基底帯域の信号を出力
    する周波数変換回路において、前記基底帯域の信号成分
    を遮断するとともに、前記無線周波数帯域の受信信号成
    分を透過する容量素子を含むトランジスタ回路を具備し
    たことと特徴とする周波数変換回路。
  2. 【請求項2】アンテナで受信された受信信号と前記受信
    信号とほぼ同じ周波数の局部発振信号を入力し、低周波
    数信号を出力する周波数変換回路において、受信信号を
    入力するトランジスタと局部発振信号を入力するトラン
    ジスタとの間に、前記受信信号を入力するトランジスタ
    により生じるベースバンド周波数の歪み信号を遮断し、
    受信周波数の信号を透過する特性をもつ容量素子が具備
    されることを特徴とする周波数変換回路。
  3. 【請求項3】第1、第2のトランジスタから構成される
    差動対を具備し、前記差動対のエミッタに第1の電流源
    回路が接続され、また、前記差動対を構成するトランジ
    スタとは異なる第3のトランジスタのコレクタに第2の
    電流源回路が接続され、前記差動対のエミッタと第3の
    トランジスタのコレクタの間に容量素子を具備し、前記
    差動対を構成するトランジスタのベースに局部発振信号
    入力ポートが接続され、前記第3のトランジスタのベー
    スに受信信号入力ポートが接続されることを特徴とする
    請求項2の周波数変換回路。
  4. 【請求項4】第1、第2のトランジスタから構成される
    差動対を具備し、前記差動対のエミッタに第1の電流源
    回路が接続され、また、前記差動対を構成するトランジ
    スタとは異なる第3のトランジスタのエミッタに第2の
    電流源回路が接続され、前記差動対のエミッタと第3の
    トランジスタのエミッタの間に容量素子を具備し、前記
    差動対を構成するトランジスタのベースに局部発振信号
    入力ポートが接続され、前記第3のトランジスタのベー
    スに受信信号入力ポートが接続されることを特徴とする
    請求項2の周波数変換回路。
  5. 【請求項5】第1、第2のトランジスタから構成される
    差動対を具備し、前記差動対のエミッタに第1の電流源
    回路が接続され、また、前記差動対を構成するトランジ
    スタとは異なり、コレクタに電流源が接続され、ベース
    を容量素子によって高周波的に接地した第3のトランジ
    スタと前記第3のトランジスタのエミッタにコレクタを
    接続した第4のトランジスタからなり、前記第3のトラ
    ンジスタのコレクタと前記差動対のエミッタの間に容量
    素子を具備し、前記差動対を構成するトランジスタのベ
    ースに局部発振信号入力ポートが接続され、前記第3ト
    ランジスタに受信信号入力ポートが接続されることを特
    徴とする請求項2の周波数変換回路。
  6. 【請求項6】第1、第2のトランジスタから構成される
    第1の差動対を具備し、前記第1の差動対のエミッタに
    第1の電流源回路が接続され、また、前記差動対を構成
    するトランジスタとは異なる第3、第4のトランジスタ
    から構成される第2の差動対を具備し、前記第2の差動
    対のエミッタに第2の電流源回路が接続され、第2の差
    動対のコレクタの一つと前記第1の差動対のエミッタの
    間に容量素子を具備し、前記第1の差動対を構成するト
    ランジスタのベースに局部発振信号入力ポートが接続さ
    れ、前記第2の差動対を構成する第3のトランジスタの
    ベースまたは第4のトランジスタのベースもしくはその
    両方に受信信号入力ポートが接続されることを特徴とす
    る請求項2の周波数変換回路。
  7. 【請求項7】少なくとも3組のトランジスタ差動対から
    構成され、前記トランジスタ差動対のエミッタには電流
    源回路が接続され、前記差動対のうち第1の差動対を構
    成する第1、第2のトランジスタのうち第1のトランジ
    スタのコレクタと第2の差動対のエミッタの間に容量素
    子が具備され、また第2のトランジスタのコレクタと第
    3の差動対のエミッタの間に容量素子が具備され、第1
    の差動対を構成するトランジスタのベースが受信信号の
    入力ポートに接続され、第2、第3の差動対を構成する
    トランジスタのベースが、局部発振信号入力ポートに接
    続されていることを特徴とする請求項2の周波数変換回
    路。
  8. 【請求項8】前記第1の差動対を構成するトランジスタ
    のベースが局部発信信号の入力ポートに接続され、第
    2、第3の差動対を構成するトランジスタのベースが、
    受信信号入力ポートに接続されていることを特徴とする
    請求項7の周波数変換回路。
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