JPH079481A - 密封接合構造 - Google Patents

密封接合構造

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JPH079481A
JPH079481A JP5150603A JP15060393A JPH079481A JP H079481 A JPH079481 A JP H079481A JP 5150603 A JP5150603 A JP 5150603A JP 15060393 A JP15060393 A JP 15060393A JP H079481 A JPH079481 A JP H079481A
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joint
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Gasket Seals (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形体相互を、繰り返し開閉自在に、しかも
良好な密封状態で接合することが可能な密封接合構造を
提供すること。 【構成】 第1成形体2の第1接合片6と、第2成形体
4の第2接合片8とを密封状態に接合する密封接合構造
である。少なくとも第2成形体4の第2接合片8が、反
応射出成形法により得られるポリノルボルネン系樹脂で
構成されている。第2接合片8の接合面には、弾力性を
有するシール部材11を収容するための溝12が形成し
てあり、この溝12に沿って、シール部材11が収容さ
れ、このシール部材11が圧縮されるように、第1接合
片6と第2接合片8とが、ボルト16およびナット18
により締結されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば合成樹脂製の
中空成形体を構成するために合成樹脂製半割成形体に設
けられたフランジなどの接合片相互を、密封状態で接合
するための密封接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】密封性が要求される中空体においては、
中空体の大きさや形状などが原因で、中空体を単一の成
形体で成形することができない場合がある。このような
場合には、複数の部材を密封的に接合する方法が採用さ
れている。
【0003】例えば、金属成形体相互を密封状態で接合
する場合には、金属成形体に形成されたフランジの接合
面に、Oリング溝を形成し、このOリング溝内にOリン
グなどのシール部材を収容し、シール部材が圧縮される
ように、フランジ相互を、ボルトなどの締結手段で締結
する密封接合構造は既に知られている。
【0004】しかしながら、金属成形体は、重いことお
よび切削加工が困難であることなどの欠点を有すること
から、近年では、従来金属で成形していた成形体を合成
樹脂で成形しようとする試みが盛んである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】合成樹脂製半割成形体
を密封的に接合する構造として、上述したような金属成
形体相互を密封的に接合する技術を応用することも考え
られるが、合成樹脂成形体では、以下のような問題点を
有することから実用化されていない。
【0006】第1に、接合される成形体相互を熱可塑性
樹脂などの柔軟な材料で構成しようとしても樹脂の強度
が低いために、ボルトによる締め付け力がボルト周辺に
しか作用しないため、Oリングなどのシール材を良好に
圧縮することができず、シールが弱く漏れが生じるおそ
れがある。
【0007】第2に、接合される成形体相互をウレタン
樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂で構成しようと
しても、フランジ部をシール材を収容する溝深さ以上に
厚く成形する必要があり、製造時に割れなどが発生する
おそれがある。仮に製造時に割れが生じることなく、肉
厚に成形できたとしても、フランジ部は、成形体の開け
閉めに応じて、ボルトによる締め付けと解除とが繰り返
される部分なので、使用時において割れが生じるおそれ
がある。
【0008】第3に、接合される成形体相互をSMC
(シールモールディングコンパウンド)などのFRP
(繊維強化プラスチック)で構成すれば、得られる成形
品の機械的強度は十分であり、フランジ部に割れや漏れ
などの問題は生じないが、溝や穴のある厚肉の成形体を
FRPで製造するには、作業が煩雑で、製造に時間がか
かり、多量生産に向かず、実用的でない。
【0009】そのため、従来は、接合される成形体相互
を、合成樹脂で成形し、これらの接合面に、シーリング
コンパウンドやグリースを塗布し、クランプなどの締結
手段で軽く接合する構造が一般的であった。ところが、
この方法では、接合部での密封性にむらが生じ易く、ま
たグリース等を使用するため接合部の開閉作業に多大の
時間と労力とを必要とした。
【0010】なお、特開平4−331,115号公報お
よび特開平5−112,306号公報には、合成樹脂製
半割成形体相互の接合部であるフランジ部に、接合用の
樹脂を射出成形し、これらを接合する構造が開示されて
いる。しかしながら、この方法では、比較的大型の成形
体相互の接合を行なう場合、設備が大型になると共に、
作業が煩雑になり、実用的でないという課題を有してい
る。また、この構造では、いったん接合した場合には、
再度開閉して使用することが困難であるという課題を有
している。
【0011】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、合成樹脂製の成形体相互を、繰り返し開閉自在に、
しかも良好な密封状態で接合することが可能な密封接合
構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の密封接合構造は、第1成形体の第1接合片
と、第2成形体の第2接合片とを密封状態に接合する密
封接合構造において、少なくとも第2成形体の第2接合
片が、反応射出成形法により得られるポリノルボルネン
系樹脂で構成され、前記第2接合片の接合面には、弾力
性を有するシール部材を収容するための溝が形成してあ
り、この溝に沿って、シール部材が収容され、このシー
ル部材が圧縮されるように、前記第1接合片と第2接合
片とが、ボルトなどの締結手段により締結されているこ
とを特徴とする。
【0013】第1成形体の材質は、その成形体が用いら
れる使用温度における耐熱性、加圧・減圧などの圧力条
件に耐え得るものであれば、金属、合成樹脂、ガラス、
セラミックなど、特に限定されないが、好ましくは金
属、合成樹脂、さらに好ましくは、軽量で大型成形に適
したノルボルネン系樹脂がよい。
【0014】本発明では、少なくとも第2成形体は、反
応射出成形法によって得られるポリノルボルネン系樹脂
で構成される。特に、エラストマーで改質されたノルボ
ルネン系モノマーの開環重合体で構成されたものが好ま
しい。エラストマーとしては、例えば、ポリブタジエ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、スチレ
ン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SB
S)、ポリイソプレン、スチレン−イソプレン−スチレ
ンブロック共重合体(SIS)、エチレン−プロピレン
−ジエンターポリマー(EPT)などを挙げることがで
きる。
【0015】エラストマーの配合割合は、ノルボルネン
系モノマー100重量部に対して、1〜20重量部、好
ましくは2〜15重量部である。エラストマーの配合割
合が少ないと、可撓性が低下する。逆に、エラストマー
の配合割合が多すぎると、ガラス転移温度が低下し、か
つ、強度が低下するので好ましくない。
【0016】本発明において使用するモノマーは、ジシ
クロペンタジエンやジヒドロジシクロペンタジエン、テ
トラシクロドデセン、トリシクロペンタジエン等のノル
ボルネン環を有するシクロオレフィンである。本発明に
おいて使用するメタセシス触媒は、六塩化タングステ
ン、トリドデシルアンモニウムモリブデート、トリ(ト
リデシル)アンモニウムモリブデート等のノルボルネン
系モノマーの塊状重合用触媒として公知のメタセシス触
媒であれば何れでも良く、特に制限はない。
【0017】活性剤(共触媒)としては、エチルアルミ
ニウムジクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド等の
アルキルアルミニウムハライド、これらのアルコキシア
ルキルアルミニウムハライド、有機スズ化合物等が挙げ
られる。反応射出成形に際しては、ノルボルネン系モノ
マー、メタセシス触媒及び活性剤を主材とする反応射出
成形用材料をノルボルネン系モノマーとメタセシス触媒
とよりなる液と、前記のノルボルネン系モノマーと活性
剤とよりなる液との安定な2液に分けて別の容器に入
れ、この2液を混合し、次いで、金型のキャビティ内に
注入し、キャビティ内で塊状重合して、第2成形体を得
る。第1成形体2が、ノルボルネン系樹脂である場合に
は、その成形も同様にして行なうことができる。
【0018】シール部材としては、ポリノルボルネン系
樹脂より柔軟な素材のシール部材を用いることが好まし
く、金属部材の接合構造に用いるガスケットのような硬
いシール部材を用いることは好ましくない。シール部材
の素材としては、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニト
リルゴム、天然ゴムなどのゴム材、あるいはゴム材の発
泡体が用いられ、好ましくは、柔軟性に優れたブチルゴ
ムがよい。
【0019】締結手段は、ボルトナットによるものの
他、スプリングなどの弾性を利用したもの、形状記憶材
料の熱などによる回復性を利用して接合片を挟持するも
のが挙げられる。
【0020】
【作用】従来は、ポリノルボルネン系樹脂も合成樹脂の
一種であるため、密封的に接合する構造部分に採用する
ことはできないと考えられていた。しかしながら、ポリ
ノルボルネン系樹脂は、機械的強度に優れ、反応射出成
形法(RIM法)により大型の成形品を容易に成形でき
る上、厚肉で複雑な形状の成形体の成形でも容易である
ので、接合部となる接合片が、シール材を収容するため
の溝を形成するように厚肉となっても、割れなどを生じ
ることなく容易に成形することができる。また、ポリノ
ルボルネン系樹脂は、切削加工性が良好であるため、溝
は切削加工によっても容易に形成することができる。
【0021】さらに、ポリノルボルネン系樹脂は、熱硬
化性樹脂であるにもかかわらず、ゴム弾性も有するた
め、ボルトなどによる繰り返し開閉荷重、加圧減圧によ
る変形荷重にも十分耐えることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づき詳
細に説明する。図1は本発明の一実施例に係る合成樹脂
成形体の密封接合構造の要部を示す断面図、図2は図1
に示す一方の成形体の接合片の要部を示す斜視図、図3
は図2に示す接合片を有する成形体の製造方法を示す金
型の断面図、図4,5はそれぞれ本発明の他の実施例に
係る合成樹脂成形体の密封接合構造の要部を示す断面
図、図6(A),(B)および(C)は本発明のさらに
具体的な実施例に係る成形体の密封接合構造の断面図お
よび側面図である。
【0023】図1に示す密封接合構造では、第1成形体
2と、第2成形体4とを有し、これら成形体2,4の接
合端部に、成形体2,4に対して外側に突出するフラン
ジ状の接合片6,8がそれぞれ形成してある。第1成形
体2と第2成形体4とを、接合片6,8で接合すること
により、内部10が中空の中空体を構成することができ
る。第1成形体2と第2成形体4とを接合することによ
り形成される中空体としては、特に限定されないが、た
とえばポンプのケーシング、タンク、中空容器、中空パ
イプなどを例示することができる。
【0024】中空体の内部を密封状態にするため、接合
片6,8の少なくともいずれか一方の接合面(図示する
例では、接合片8の側)には、たとえば図2に示すよう
に、Oリングなどのシール部材11を収容するための溝
12が、接合片8の長手方向に沿って形成してある。溝
12の形状および大きさは、収容されるシール部材11
の形状および大きさに応じて決定され、第1接合片6と
第2接合片8との締結により、シール部材11が押し潰
されるような断面形状に設計される。この溝12は、第
2接合片8を第2成形体4と共に後述する反応射出成形
により成形する際に同時に形成することもできるが、機
械加工により形成することもできる。機械加工は、ドリ
ル加工、フライス加工など、一般の機械加工法を用いる
ことができる。
【0025】シール部材11としては、たとえばブチル
ゴムで構成されるOリングなどが用いられる。第1接合
片6および第2接合片8の肉厚tおよび突出高さhは、
得ようとする中空体の形状および構造に応じて自由に設
計することができる。ただし、シール部材11を収容す
るための溝12が形成される第2接合片8の肉厚は、溝
12が形成されることを考慮して厚肉に形成する必要が
ある。本実施例では、第1接合片6および第2接合片8
は、反応射出成形法で得られるポリノルボルネン系樹脂
で構成されることから、肉厚tは、10mm以上でも良好
に成形することができる。
【0026】第1接合片6および第2接合片8には、そ
の長手方向に沿って所定の間隔で、対応する位置にボル
ト孔14が形成される。ボルト孔14は、成形時に形成
されるが、ドリル加工などの一般の機械加工を用い、成
形後に形成することもできる。
【0027】第1接合片6および第2接合片8に形成し
てあるボルト孔14には、締結手段としてのボルト16
が通され、ボルト16に対してナット18を締め付ける
ことにより、接合片相互は締結され、その間に介在され
たシール部材11は、溝12内で押し潰され、シール特
性を発揮する。その結果、成形体2,4を接合すること
によって得られる中空体の内部10は、外部に対して密
封状態となる。中空体の内部10は、外部に対して減圧
状態でも、加圧状態であっても良い。本実施例によれ
ば、外部に対して−1〜10Kg/cm2 程度以上の圧
力差(減圧状態も含む)でも密封状態が保持される。
【0028】本実施例では、第1接合体2および第2接
合体4が、反応射出成形法によって得られるポリノルボ
ルネン系樹脂で構成されるが、本発明においては、少な
くとも溝12が形成される第2接合片を有する第2成形
体が、反応射出成形法によって得られるポリノルボルネ
ン系樹脂で構成されれば良い。第1成形体の材質は、そ
の成形体が用いられる使用温度における耐熱性、加圧・
減圧などの圧力条件に耐え得るものであれば、金属、合
成樹脂、ガラス、セラミックなどで構成することができ
る。
【0029】本発明において特に好ましく用いられるポ
リノルボルネン系樹脂としては、エラストマーで改質さ
れた三環体以上のノルボルネン系モノマーの開環重合体
で構成され、該重合体の熱変形温度が100℃以上、破
断時伸びが10〜100%のものが好ましい。
【0030】反応射出成形に際しては、ノルボルネン系
モノマー、メタセシス触媒及び活性剤を主材とする反応
射出成形用材料をノルボルネン系モノマーとメタセシス
触媒とよりなる液と、前記のノルボルネン系モノマーと
活性剤とよりなる液との安定な2液に分けて別の容器に
入れ、この2液を混合し、次いで、たとえば図3に示す
金型20,22のキャビティ24内に注入口26から注
入し、キャビティ24内で塊状重合して、第2成形体4
を得る。第1成形体2が、ノルボルネン系樹脂である場
合には、その成形も同様にして行なうことができる。
【0031】本発明において使用する金型20,22と
しては、反応射出成形が低圧で行われるため、通常の射
出成形に用いる金型の他、安価で軽量なものを用いるこ
ともできる。図3に示す金型20,22を用いて第2成
形体4を成形する場合には、金型20に対して溝形状形
成のための溝用凸部28をキャビティ側に突出するよう
に形成し、得られる第2成形体4の接合片8の接合面
に、シール部材を収容するための溝12を同時に形成す
ることもできる。また、いずれかの金型20,22に対
し、ボルト穴形成のためのボルト穴用凸部29を周方向
に断続的に形成することもできる。なお、前述したよう
に、溝12またはボルト穴14は、機械加工で形成する
こともできる。その場合には、金型20または22に凸
部28または29を形成する必要はない。
【0032】このようにして得られた第2成形体に、金
属平板または第1成形体と同様にポリノルボルネン系樹
脂で構成された第1成形体を組み合わせることで、中空
体が得られる。このようにして中空体を作成すると、金
属に溝加工を施す作業を必要とすることなく、容易に密
封接合構造の中空体を得ることができる。
【0033】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。図4に示す実施例では、中空体を構成するための第
1成形体2aと第2成形体4aとの各々の接合部に、成
形体2a,4aの平面方向に沿って伸びる第1接合片6
aおよび第2接合片8aを形成し、これら接合片6a,
8aを折り重なるように接合してある。また、一方の第
2接合片の接合面に形成してある溝12a内には、Oリ
ングなどで構成されるシール部材11a以外に、シール
部材11aのシール効果を助けるバックアップリングを
収容してある。
【0034】第1接合片6aと第2接合片8aとは、ボ
ルト孔14に挿通されたボルト16に対してナット18
を螺合させることにより接合され、その結果、Oリング
などで構成されるシール部材11aが圧縮され、第1成
形体2aと第2成形体4aとを接合して得られる中空体
の内部を密封する。
【0035】本実施例においては、第1成形体2aおよ
び第2成形体4aは、上述した反応射出成形によって得
られるポリノルボルネン系樹脂で構成され、従来では不
可能と考えられていた合成樹脂成形体による密封接合構
造が可能となっている。図5は、本発明のさらにその他
の実施例を示し、接合部であるフランジ状の第1接合片
部6bおよび第2接合片8bのみを、反応射出成形法で
得られるポリノルボルネン系樹脂で構成してある。第1
接合片6bおよび第2接合片8bにそれぞれ連結される
第1成形体2bおよび第2成形体4bは、たとえば熱可
塑性樹脂で構成することも可能である。
【0036】第1成形体2bおよび第2成形体4bの接
続端部は、それぞれ外方にフランジ状に押し広げられ、
第1接合片6bおよび第2接合片8bの内側に形成して
ある凹部34内に係合する。一方の第2接合片8bの接
合面には、シール部材11bを収容するための溝12b
が形成してある。また、両接合片6b,8bの溝12b
の外側には、ボルト孔14が形成してあり、このボルト
孔14内にボルト16を通し、ナット18をボルト16
に螺合して締め付けることで、両接合片6b,8bが接
合される。両接合片6b,8bが接合されれば、両成形
体2b,4bも接合される。また、その際に、シール部
材11bが圧縮されることにより、成形体2b,4bの
内部は外部に対して密封される。なお、成形体2b,4
bのフランジ部と各接合片6b,8bとの間にも、シー
ル部材36を装着し、シールの確実性を向上させる。
【0037】この実施例でも、成形体2b,4b相互を
密封的に接合することが可能になる。しかも、この実施
例では、成形体2b,4bは、ポリノルボルネン系樹脂
以外で構成しても良い。次に、本発明のさらに具体的な
実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に
限定されない。
【0038】実施例1 ジシクロペンタジエン(DCP)85%と、非対称型シ
クロペンタジエン三量体15%を用い、これにスチレン
−イソプレン−スチレンブロック共重合体(クレイトン
1170、シェル社製)を5%とフェノール系の酸化防
止剤であるイルガノックス1010(チバガイギー社
製)を2%溶解させ、これを2つの容器に入れ、一方に
はモノマーに対しジエチルアルミニウムクロリド(DE
AC)を40ミリモル濃度、n−プロパノールを44ミ
リモル濃度、四塩化ケイ素を20ミリモル濃度となるよ
うに添加した(A液)。他方には、モノマーに対しトリ
(トリデシル)アンモニウムモリブデートを10ミリモ
ル濃度となるように添加した(B液)。
【0039】A液およびB液をそれぞれギヤーポンプに
て1対1の容積比となるようにパワーミキサーに送液
し、次いで、凸状金型と凹状金型により形成した金型の
空間内に、金型温度70℃で、注入した。金型内で3分
間反応を行なった。これらの一連の操作は窒素雰囲気下
で行なった。
【0040】そして、図6(A)に示す形状の合成樹脂
製タンク成形体40,42を得た。これらタンク成形体
40,42の肉厚は、約9mmであり、フランジ部48,
49a,49bの肉厚は約15mmであった。フランジ部
48の接合面およびフランジ部49aまたは49bの接
合面には、幅6mm、深さ5mmのOリング溝を形成した。
これらタンク成形体40,42を、鉄板44,46間に
組み合わせ、タンクを構成した。タンクの高さは約15
00mmであり、タンクの外径は約900mmであった。ま
た、タンクの容積は、約0.75m3 であった。成形体
42のフランジ部48と鉄板46との間およびフランジ
部49a,49bの間には、ブチルゴムで構成された直
径8mmのOリングを介在させた。鉄板44,46および
フランジ部48の締結と、フランジ部49a,49bの
締結とに用いたボルトのサイズは、M12であり、ボル
トピッチは、150mmであった。
【0041】このタンク内に、12Kg/cm2 の加圧
水を封入し、シール性を調べたところ、どこからも漏れ
は生じなかった。実施例2 実施例1で用いたタンクの内部に加圧水を入れることな
く、タンク内部を真空ポンプで引き、タンク内部を26
0mmHgに減圧した。
【0042】弁を閉じてタンクのシール性を調べたとこ
ろ、減圧状態は保持され、どこからも漏れは生じなかっ
た。実施例3 図6(B)に示す形状のタンク成形体50,52を、実
施例1に示す方法と同様な反応射出成形法で得た。タン
ク成形体50,52の肉厚は、約9mmであり、フランジ
部54a,54bの肉厚は、約15mm(合計30mm)で
あった。これらタンク成形体50,52の接合部である
フランジ部54a,54bのいずれか一方の接合面に
は、幅7mm、深さ9mmのOリング溝を形成した。これら
タンク成形体50,52を、フランジ部54a,54b
で接合し、タンクを構成した。
【0043】タンクの縦径d1は約1800mmであり、
タンクの長さb1は約3000mmであった。また、タン
クの容積は、約5m3 であった。フランジ部54a,5
4b間には、ブチルゴムで構成された直径10mmのOリ
ングを介在させた。フランジ54a,54bの締結に用
いたボルトのサイズは、M10であり、ボルトピッチ
は、150mmであった。
【0044】このタンク内に、水頭H1が約1メートル
(1Kg/cm2 に相当する)の加圧水を封入し、シー
ル性を調べたところ、どこからも漏れが生じなかった。実施例4 図6(C)に示す形状のタンク成形体60,62,6
4,66,68を、実施例1に示す方法と同様な反応射
出成形法で得た。タンク成形体の肉厚は、約9mmであ
り、フランジ部の肉厚は、約15mm(合計30mm)であ
った。これらタンク成形体の接合部であるフランジ部の
いずれか一方の接合面には、幅9mm、深さ10mmのOリ
ング溝を形成した。これらタンク成形体60,62,6
4,66,68を、フランジ部70a,70b,72
a,72b,74a,74b,76a,76bで接合
し、タンクを構成した。
【0045】タンクの縦径d2は約2000mmであり、
タンクの長さb2は約4000mmであった。また、タン
クの容積は、12m3 であった。各フランジ部70a,
70b,72a,72b,74a,74b,76a,7
6b間には、ブチルゴムで構成された直径12mmのOリ
ングを介在させた。各フランジの締結に用いたボルトの
サイズは、M12であり、ボルトピッチは、150mmで
あった。
【0046】このタンク内に、水頭H2が約1メートル
(1Kg/cm2 に相当する)の加圧水を封入し、シー
ル性を調べたところ、どこからも漏れが生じなかった。
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、比較的大型の成形体でも、繰り返し開閉自在に、し
かも良好な密封状態で接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係る成形体の密封接
合構造の要部を示す断面図である。
【図2】図2は図1に示す一方の成形体の接合片の要部
を示す斜視図である。
【図3】図3は図2に示す接合片を有する成形体の製造
方法を示す金型の断面図である。
【図4】図4は本発明の他の実施例に係る成形体の密封
接合構造の要部を示す断面図である。
【図5】図5は本発明のさらにその他の実施例に係る成
形体の密封接合構造の要部を示す断面図である。
【図6】図6(A),(B)および(C)は本発明のさ
らに具体的な実施例に係る成形体の密封接合構造の断面
図および側面図である。
【符号の説明】
2,2a,2b… 第1成形体 4,4a,4b… 第2成形体 6,6a,6b… 第1接合片 8,8a,8b… 第2接合片 10… 内部 11,11a,11b… シール部材 12,12a,12b… 溝 14… ボルト孔 16… ボルト 18… ナット 40,42,50,52,60,62,64,66,6
8… タンク成形体 48,49a,49b,54a,54b,70a,70
b,72a,72b,74a,74b,76a,76b
… フランジ部 44,46… 鉄板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1成形体の第1接合片と、第2成形体
    の第2接合片とを密封状態に接合する密封接合構造にお
    いて、 少なくとも第2成形体の第2接合片が、反応射出成形法
    により得られるポリノルボルネン系樹脂で構成され、 前記第2接合片の接合面には、弾力性を有するシール部
    材を収容するための溝が形成してあり、この溝に沿っ
    て、シール部材が収容され、このシール部材が圧縮され
    るように、前記第1接合片と第2接合片とが、締結手段
    により締結されていることを特徴とする密封接合構造。
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