JPH0794576A - 静電吸着装置 - Google Patents

静電吸着装置

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JPH0794576A
JPH0794576A JP23377093A JP23377093A JPH0794576A JP H0794576 A JPH0794576 A JP H0794576A JP 23377093 A JP23377093 A JP 23377093A JP 23377093 A JP23377093 A JP 23377093A JP H0794576 A JPH0794576 A JP H0794576A
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insulator
electrostatic
attracting
wafer
attraction
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Akihiro Hasegawa
明広 長谷川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静電吸着装置に関し,片剥がれ防止を目的と
する。 【構成】 吸着された被支持体4を剥離する機構を有す
る静電吸着装置において,吸着面の中央部は,吸引電極
2からの漏洩電流により吸着面に真電荷を蓄積してジョ
ンソンラーベック力を発生する低抵抗型静電吸着部を構
成し,吸着面の周辺部の少なくとも一部は,吸引電極2
の印加電圧の消滅とともに吸着力が消滅する高抵抗型静
電吸着部を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,静電気により吸着され
た被支持体を物理的に剥離する機構を有する静電吸着装
置に関する。
【0002】半導体装置の製造装置におけるウエーハの
保持は,ウエーハ表面の傷及び汚染を防止するために,
真空チャック又は静電吸着装置が用いられる。とくに,
静電吸着装置は,真空チャックと異なり真空又は低圧下
でも使用できることから,真空又は低圧下でウエーハを
処理する装置,例えば低圧化学的気相堆積装置,各種の
プラズマ処理装置,電子ビーム露光装置において頻繁に
用いられている。
【0003】かかる静電吸着装置は,ウエーハを処理し
た後に,吸着されたウエーハを静電吸着装置から確実に
分離するため,機械的に剥離する機構,例えばウエーハ
裏面を押圧するリフトピン,或いはウエーハの背面圧力
を上昇する噴気口を有する。
【0004】しかし,静電吸着装置では,ウエーハを剥
離する際に吸着面の残留電荷に起因して吸着面の周辺に
ウエーハの片側が付着して他方の側のみが剥がれる,い
わゆる「片剥がれ」を起こす場合がある。この「片剥が
れ」は,ウエーハの搬送の障害となるため,「片剥が
れ」を生じた装置は,運転を中断してウエーハを正常位
置に戻した後,運転を回復しなければならない。このた
め,装置の運転効率が悪化する。
【0005】そこで,「片剥がれ」を生ずることのない
静電吸着装置の開発が強く要望されている。
【0006】
【従来の技術】従来の静電吸着装置には,高抵抗型静電
吸着装置と低抵抗型静電吸着装置とがあり,それぞれ吸
着作用を異にする。
【0007】高抵抗型静電吸着装置は,体積抵抗率の高
い絶縁体中に吸引電極が埋設されており,吸引電極と被
支持体との間に高電圧を印加したとき,静電界によって
絶縁体表面及び被支持体表面に誘起される分極電荷の間
に働くクーロン力により被支持体を絶縁体表面に吸着,
支持する装置である。
【0008】この高抵抗型静電吸着装置では,吸引電極
の印加電圧の消滅と同時に分極電荷も消失し吸着力は瞬
時に消滅する。このため,吸着,分離の応答が速い。し
かし,吸着力を大きくするには高電圧を必要とし,一
方,高電圧を印加するため絶縁体を厚くするとクーロン
力が弱くなることから,現実には吸着力が制限され,半
導体製造装置の吸着装置として十分な吸着力を実現する
ことは困難である。
【0009】吸着装置として十分な吸着力は低抵抗型静
電吸着装置により実現される。低抵抗型静電吸着装置
は,体積抵抗率の低い絶縁体中に吸引電極が埋設されて
おり,吸引電極相互間又は吸引電極と被支持体間に高電
圧を印加したとき被支持体を通して吸引電極相互間又は
吸引電極と被支持体間に漏洩電流が流れ,絶縁体表面及
びウエーハ表面に真電荷を蓄積する。このため,この絶
縁体表面及び被支持体表面に蓄積された真電荷に起因す
る吸引力,即ちジョンソンラーベック力を生ずる。この
ジョンソンラーベック力は通常は高抵抗型静電装置で生
ずるクーロン力に比して大きいから,低抵抗型静電吸着
装置は半導体装置に用いるに十分な大きさの吸着力を実
現できるのである。
【0010】しかし,ジョンソンラーベック力は,絶縁
体の表面に蓄積された真電荷により生ずる吸着力である
から,吸引電極の印加電圧が消滅しても完全に消失する
までは相当の時間を要する。このため,低抵抗型静電吸
着装置では印加電圧を遮断した後,早急に被支持体を絶
縁体から分離するために,機械的な剥離機構が用いられ
る。
【0011】以下,かかる被支持体を剥離する機構を有
する従来の低抵抗型静電吸着装置について従来例を参照
して説明する。図3は従来の静電吸着装置の断面図であ
り,図3(a)は,従来の低抵抗型静電吸着装置の主要
部の側断面図を,図3(b),(c)は,被支持体の剥
離機構としてそれぞれリフトピン,噴気口を用いた場合
に生ずる「片剥がれ」を表している。
【0012】従来の低抵抗型静電吸着装置は,図3
(a)を参照して,アルミニウム板からなる試料台3
と,その上に載設された板状の絶縁体1と,絶縁体1中
に埋設された金属薄板からなる吸引電極2とを有する。
【0013】絶縁体1は,ジョンソンラーベック力を生
じ得る体積抵抗率,例えば2×10 12Ω・cmのセラミッ
クスからなり,上面に被支持体であるウエーハ4aが載
置される。
【0014】吸引電極2は,例えば2分割され,その一
方に正の,他方に負の電圧が直流高圧電源9から印加さ
れ,ウエーハをジョンソンラーベック力にクーロン力を
加えた力で絶縁体1表面に吸着する。
【0015】絶縁体1及び試料台2には,これらを貫通
する複数の貫通孔5が設けられ,その貫通孔5内を上下
自由に移動するリフトピン6が設けられる。このリフト
ピンは,上昇して絶縁体2上に載置されたウエーハ4a
に当接し,ウエーハ4aを絶縁体2から持ち上げて絶縁
体2表面から剥離する。
【0016】かかるウエーハ4aの剥離の際に,図3
(b)を参照して,リフトピンにより持ち上げられたウ
エーハ4aが傾き,ウエーハ4aの周辺部の一部が絶縁
体1の周辺部の表面に接触し,吸着されて,ウエーハ4
aが傾いたまま絶縁体1表面と斜めに剥離される,いわ
ゆる「片剥がれ」を起こすことがある。
【0017】この「片剥がれ」は,ジョンソンラーベッ
ク力の原因となる絶縁体1表面及びウエーハ表面に蓄積
されていた真電荷が,ウエーハ4aの傾きにともない絶
縁体1とウエーハ4aとの間隔が狭くなった周辺の一部
に移動し集積する結果,ウエーハの周辺の一部にのみ強
く吸着力が働くため生じたものである。
【0018】「片剥がれ」を生じた場合ウエーハの自動
搬送ができなくなるので,半導体製造装置の運転を中止
し,剥離を再試行するか又は蓄積された真電荷が放電さ
れるまで待たねばならない。従って,従来「片剥がれ」
が半導体製造装置の運転効率を劣化させていた。
【0019】また,「片剥がれ」は,ウエーハの背圧を
高めて剥離する装置についても上記と同様に生ずる。ウ
エーハの背圧を高めて剥離する静電吸着装置では,図3
(c)を参照して,ウエーハ4a表面への塵埃の堆積を
防止するために,ウエーハ4aの表面を下にしてウエー
ハ4aの裏面を吸着する。
【0020】この静電吸着装置は,試料台3,吸引電極
2,絶縁体1を既述の図3(a)に示す従来例の静電吸
着装置と上下を反対にして構成する。ただし,リフトピ
ン6と貫通孔5に代えて,通常はその貫通孔5と同じ位
置に,ウエーハ4aの裏面にガスを導入するための噴気
口7が試料台3,吸引電極2,絶縁体1を貫通して設け
られる。
【0021】吸引電極2の電圧を0Vとしたのち,残留
する真電荷によって吸着されているウエーハ4aを,噴
気口7からガスを導入して背圧を高くすることで絶縁体
1から剥離し,下方に配設されたウエーハ受け具8内に
落とす。しかし,ウエーハ4aが剥離するとき,ウエー
ハ4aが傾いて電荷が一端に集積し,その一端でウエー
ハ4aと絶縁体とが吸着するため,「片剥がれ」を生ず
る。
【0022】上述した「片剥がれ」は,機械的剥離機構
のウエーハの押圧点を,ウエーハ周辺部に配設すること
で防止することができる。しかし,押圧点を周辺部に配
設すると,小さいウエーハには適用できないという問題
が生ずる。従って,多様な被支持体にそのまま適用でき
るようにするために,押圧点は比較的中央部に設ける必
要がある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上述したように,従来
の低抵抗型静電吸着装置では,ウエーハを機械的に剥離
する際,電荷が残留するために「片剥がれ」を生じて装
置の運転効率が劣化するという問題がある。
【0024】また,高抵抗型静電吸着装置では,「片剥
がれ」を回避できるものの吸着力が弱いという欠点があ
る。本発明は,吸着面の中央部を低抵抗型静電吸着部と
して強い吸着力を担保し,他方,吸着面の周辺部に高抵
抗型静電吸着部を配設することで吸着面端部に電荷が残
留することを防止し,これにより「片剥がれ」を起こさ
ない静電吸着装置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の第一実施
例断面図であり,静電吸着装置の主要部の側断面を表し
ている。
【0026】上記課題を解決するための本発明の静電吸
着装置は,図1を参照して,絶縁体1中に少なくとも一
部が埋設された吸引電極2と,該吸引電極2に印加され
た高電圧により該絶縁体1に設けられた吸着面上に吸着
された被支持体4を剥離する機構とを有する静電吸着装
置において,該吸着面の中央部は,該吸引電極2からの
漏洩電流により該吸着面に真電荷を蓄積してジョンソン
ラーベック力を発生する低抵抗型静電吸着部を構成し,
該吸着面の周辺部の少なくとも一部は,該吸引電極2の
印加電圧の消滅とともに吸着力が消滅する高抵抗型静電
吸着部を構成することを特徴として構成する。
【0027】
【作用】本発明の構成では,吸着面の中央部に低抵抗型
の静電吸着部が配設され,吸着面の周辺部に高抵抗型の
静電吸着部が配設される。
【0028】低抵抗型の静電吸着部は,クーロン力に加
えて真電荷の蓄積によるジョンソンラーベック力を吸着
力として利用することから,強力な吸着力を有する。そ
の一方では,吸引電極電圧を除去した後も,残留電荷に
よる吸着力が残存する。
【0029】他方,高抵抗型の静電吸着部は,残留電荷
を残さないから,吸着力は吸引電極電圧の除去と同時に
消滅する。本構成では,残留電荷により剥離時に残る吸
着力は,吸着面中央部の制限された領域に形成された低
抵抗型静電吸着部においてのみ生ずる。従って,剥離の
際に,吸着力はウエーハ中央部にのみ働き,周辺部には
吸着力が存在しない。このため,機械的剥離機構を用い
て被支持体を剥離するとき,被支持体周辺に強い吸着力
が働き被支持体が傾く事態を避けることができる。即
ち,本構成により「片剥がれ」を防止できる。
【0030】なお,高抵抗型静電吸着部は,絶縁体の体
積抵抗率が大きいので低抵抗型静電吸着部に蓄積された
電荷が吸着面の周辺部に移動することはない。従って,
被支持体の僅かな傾きが電荷移動を誘起し,さらに傾き
を大きくするという,残留電荷の移動・蓄積と被支持体
の傾斜との相互作用が阻止されるから,かかる電荷移動
に伴う「片剥がれ」発生の危険もない。
【0031】高抵抗型及び低抵抗型の別は,絶縁体の体
積抵抗率の大小により定まる。高抵抗型は,体積抵抗率
が1013Ω・cm以上の絶縁体を用いることで実現され,
低抵抗型は1014Ω・cm以下の絶縁体を用いることで実
現される。ここで,1013〜1014Ω・cmの絶縁体を用
いたとき,本構成においては,絶縁体の体積抵抗率の相
対的大きさにより,低抵抗型又は高抵抗型として機能す
る。
【0032】本構成に係る低抵抗型又は高抵抗型の混在
する静電吸着装置は,異なる体積抵抗率の絶縁体の組み
合わせにより,又は絶縁体の体積抵抗率に分布を設ける
ことにより形成することができる。
【0033】低抵抗型又は高抵抗型の配列は,例えば,
円板状絶縁体について,その周辺を円環板状の体積抵抗
率の大きな絶縁体で構成し,中央部を円板状の体積抵抗
率の小さな絶縁体で構成する。或いは,円環板に代え
て,絶縁体周辺部のとくに被支持体が密着し易い位置に
島状に低抵抗型の静電吸着部を設けることもできる。
【0034】
【実施例】本発明を,実施例を参照して説明する。本発
明の第一実施例は,単一の電極を有する静電吸着装置に
関する。
【0035】第一実施例では,図1を参照して,アルミ
ニウムからなる円板状の試料台3上に例えば直径14cm
の円板状の絶縁体1を密着して載設する。絶縁体1の外
周部は,内周の直径10cmの環状円板形の高抵抗絶縁体
1bから構成される。この高抵抗絶縁体1bは,体積抵
抗率が測定限界1×1014Ω・cmを超える絶縁物,例え
ばセラミックスからなる。
【0036】絶縁体1の中心部は,高抵抗絶縁体1bの
内周に嵌合する円板形の低抵抗絶縁体1aから構成され
る。この低抵抗絶縁体1aは,例えば体積抵抗率が2×
10 12Ω・cmのセラミックスで製作される。なお,高抵
抗絶縁体1bと低抵抗絶縁体1aとを一体として焼成し
て絶縁体1を成形することもできる。
【0037】セラミックスは,体積抵抗率の制御がし易
く,また半導体製造装置に用いたときに化学的に安定で
ありかつ熱伝導が良く放熱に優れるという利点がある。
勿論,通常用いられる他の絶縁材料,例えば導電性の粉
末を混入したゴムを用いることもできる。
【0038】吸引電極2は,2枚の半円状金属薄板を直
径で2分割された円板形となるように絶縁体1中に埋込
まれ,それぞれ正負電極となり,直流高圧電源9から正
負の高電圧が印加される。この円板型の吸引電極2の中
央部分は低抵抗絶縁体1a中に埋め込まれ,外周部分は
高抵抗絶縁体1b中に延在する。従って,中央部の低抵
抗絶縁体1a表面が低抵抗型静電吸着部の吸着面とな
り,外周部の高抵抗絶縁体1b表面が高抵抗型静電吸着
部の吸着面となる。
【0039】上述した試料台3,絶縁体1及び吸引電極
2を貫通する貫通孔5が,吸着面の中心から例えば半径
4cmの円上でその円を4分割する位置に設けられる。さ
らに, 貫通孔5内を上下に移動するリフトピン6が設け
られる。絶縁体1の上面に吸着された被支持体4,例え
ばウエーハ4aは,吸引電極2電圧の除去後,上昇する
リフトピン6に裏面から当接,押上られて絶縁体1から
剥離される。
【0040】本実施例に係る静電吸着装置をプラズマエ
ッチング装置に適用した。そこで,吸引電極2に±10
00Vの電圧を印加し,直径150mmのシリコンウエー
ハ4aを10分間吸着した。続いて,電圧を除去した
後,リフトピン6の上昇によりウエーハ4aを剥離し
た。上記吸着,剥離を100回試行した結果,「片剥が
れ」は皆無であった。この結果は,同様の試行結果で4
2回の「片剥がれ」を生じた従来の装置を大幅に改善し
ている。なお,吸引電極2電圧は,通常±500V程度
で使用することができるから,「片剥がれ」の危険は上
記試行よりさらに少ない。
【0041】本発明の第二実施例は,低抵抗型と高抵抗
型との吸引電極を別個に設けた静電吸着装置に関する。
図2は,本発明の第二実施例断面図であり,静電吸着装
置の主要部の側断面を表している。
【0042】図2を参照して,本実施例は,吸着電極2
を除く他の構造,例えば試料台3,絶縁体1,及び被支
持体の剥離機構は第一実施例と同様である。吸着電極2
は,円板を同心円の小円板と環状円板とに分割し,さら
に小円板をその直径で2分割した3つの電極を絶縁体1
に埋め込み構成される。即ち,吸着電極2は,小円板を
2分割した中央電極2a,及び中央電極2aを環状に取
り巻く周辺電極2bとから構成される。
【0043】中央電極2aは,低抵抗絶縁体1a中に埋
設され,直流高圧電源9から正負の電圧が印加される。
なお,中央電極2aと周辺電極2bの間隙を絶縁抵抗の
大きな高抵抗絶縁体で絶縁して信頼性を向上するため
に,外周の一部を高抵抗絶縁体2a中に延在させてもよ
い。
【0044】周辺電極2bは,高抵抗絶縁体1b中に埋
設され,中央電極2aの電源とは別の静電圧電源10か
ら高圧電圧が印加される。勿論,漏洩電流又は吸着力の
分布に問題が無ければ,低抵抗絶縁体1a中に延在させ
ることもできる。
【0045】本実施例では,中央電極2aに±500V
を印加し,周辺電極2bに接地に対して+1000Vを
印加した。この条件で,実施例と同様の吸着,剥離の試
行を100回繰り返した結果,「片剥がれ」を生じなか
った。
【0046】本実施例の構造では,ジョンソンラーベッ
ク力とクーロン力との和で生ずる低抵抗型静電吸着部の
吸着力と,クーロン力を主とする高抵抗型静電吸着部の
吸着力とを各別に制御できるので,必要な強さのかつ好
ましい分布の吸着力分布を容易に実現できる。さらに,
高抵抗型静電吸着部の漏洩電流を小さくできるから,電
源が簡単になる。
【0047】なお,上述した本発明の実施例において,
絶縁体を,断面凹状の高抵抗絶縁体と,その上面の窪み
を埋め込む低抵抗絶縁体とから構成することもできる。
また,高抵抗型静電吸着部を島状に配置することもでき
るのは当然である。
【0048】以上述べた本発明に係る実施例は,低圧型
のプラズマエッチング装置に用いられるウエーハ保持装
置の例であるが,他の低圧型の半導体製造装置,例えば
低圧型のプラズマアッシャー,低圧型のCVD装置,ス
バッタ装置,イオンミリング装置のウエーハ保持に用い
ることができる。
【0049】さらに,常圧で処理する半導体製造装置,
例えば光露光装置,常圧CVD装置,熱処理装置,スピ
ナーのウエーハ保持にも利用することができる。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば,低抵抗型静電吸着部を
吸着面の中央に配設して強い吸着力を生じさせ,一方吸
着面周辺に高抵抗型静電吸着部を配設することで吸着面
の周辺部に残留電荷を発生させないので,「片剥がれ」
が起こらずかつ吸着力の強い静電吸着装置を提供するこ
とができ,半導体製造装置の性能向上に寄与するところ
が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施例断面図
【図2】 本発明の第二実施例断面図
【図3】 従来の静電吸着装置の断面図
【符号の説明】
1 絶縁体 1a 低抵抗絶縁体 1b 高抵抗絶縁体 2 吸引電極 2a 中央電極 2b 周辺電極 3 試料台 4 被支持体 4a ウエーハ 5 貫通孔 6 リフトピン 7 噴気口 8 ウエーハ受け具 9 直流高圧電源 10 静電圧電源

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体(1)中に少なくとも一部が埋設
    された吸引電極(2)と,該吸引電極(2)に印加され
    た高電圧により該絶縁体(1)に設けられた吸着面上に
    吸着された被支持体(4)を剥離する機構とを有する静
    電吸着装置において, 該吸着面の中央部は,該吸引電極(2)からの漏洩電流
    により該吸着面に真電荷を蓄積してジョンソンラーベッ
    ク力を発生する低抵抗型静電吸着部を構成し, 該吸着面の周辺部の少なくとも一部は,該吸引電極
    (2)の印加電圧の消滅とともに吸着力が消滅する高抵
    抗型静電吸着部を構成することを特徴とする静電吸着装
    置。
JP23377093A 1993-09-20 1993-09-20 静電吸着装置 Withdrawn JPH0794576A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6891263B2 (en) 2000-02-07 2005-05-10 Ibiden Co., Ltd. Ceramic substrate for a semiconductor production/inspection device
US7011874B2 (en) 2000-02-08 2006-03-14 Ibiden Co., Ltd. Ceramic substrate for semiconductor production and inspection devices
WO2013076755A1 (ja) * 2011-11-22 2013-05-30 パイオニア株式会社 静電アクチュエーター、可変容量コンデンサーおよび電気スイッチ
JP2013539913A (ja) * 2010-09-17 2013-10-28 ラム リサーチ コーポレーション リフトピンを用いた静電デチャックのための極性領域

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