JPH0794521B2 - 紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物 - Google Patents

紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物

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JPH0794521B2
JPH0794521B2 JP62284444A JP28444487A JPH0794521B2 JP H0794521 B2 JPH0794521 B2 JP H0794521B2 JP 62284444 A JP62284444 A JP 62284444A JP 28444487 A JP28444487 A JP 28444487A JP H0794521 B2 JPH0794521 B2 JP H0794521B2
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郁朗 森
温 栗田
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東芝シリコーン株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は紫外線照射により硬化してゲル状、ゴム状およ
び樹脂状となるポリオルガノシロキサン組成物に関し、
更に詳しくは、半導体の接合部を被覆保護したり、ポッ
ティングなどの方法で半導体装置の樹脂封止をしたりす
る半導体コーティング材、または混成集積回路やプリン
ト配線基板上に各種電気部品を実装するアッセンブリ工
程において、部品の仮固定をする一時的固定材として有
用な紫外線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物に関す
る。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
ポリオルガノシロキサンは、電気絶縁性、耐熱性、防湿
性など優れた性質を有するため、電気・電子分野、光
学、オプトエレクトロニクス、センサーなどの分野でコ
ーティング材やポッティング材などの用途に広く使用さ
れている。中でも紫外線照射によって硬化するポリオル
ガノシロキサン組成物は、加熱を必要とせず、短時間
で、反応副生物の悪影響を心配することもなく処理でき
ることから、特にこの分野における用途が広がってい
る。
シリコーンゴム組成物を紫外線で硬化させて、半導体の
接合部等を被覆保護する技術は既知である。そのような
シリコーンゴム組成物として、(1)米国特許第3,726,
710号は、ビニル基含有ポリオルガノシロキサンに各種
の増感剤を添加したもので、高強度紫外線照射で硬化す
る組成物を提示している。しかし、この組成物の硬化は
表面のみにとどまり、内部まで均一に硬化しないという
欠点があった。(2)また、米国特許第3,816,282号
は、メルカプト基含有ポリオルガノシロキサン、ポリメ
チルビニルシロキサンおよび各種の有機過酸化物から成
り、付加架橋する組成物を提示している。しかし、この
組成物の欠点として、保存安定性が悪く室温においても
ゲル化が進行してしまうということ、メルカプト基含有
ポリオルガノシロキサンの合成に多段階の工程を要する
こと、メルカプト基特有の悪臭を放ち、また、シリコー
ン特有の耐熱性も失われていること、そして接着性に関
しては金属基板での接着性は良好であるが、加熱によっ
て金属を硫化物に変換してしまうということなどが挙げ
られる。(3)また、特公昭52−40334号公報は、ビニ
ル基含有ポリオルガノシロキサンとポリオルガノハイド
ロジェンシロキサンとを増感剤の存在下に付加架橋させ
る組成物を示しているが、これも硬化が表面のみにとど
まり、内部まで硬化しないうえに、発泡現象を引き起こ
すという欠点を有している。(4)また、特開昭48−19
682号公報は、アクリル系不飽和基含有ポリオルガノシ
ロキサンおよび増感剤から成る組成物を提案している。
しかし、これは優れた感光効果を持つ反面、酸素の影響
を受けやすく、感光性の経時変化および暗減衰が大きい
という欠点があり、その上、アクリル系不飽和基含有ポ
リオルガノシロキサンの合成に多段階を必要とし、得ら
れたシリコーンの耐熱性が悪いという欠点もあった。
(5)また、特開昭54−69197号公報は、アジド基含有
ポリオルガノシロキサン、ビニル基含有ポリオルガノシ
ロキサンおよび有機過酸化物から成る組成物を提案して
いる。これは、優れた感光効果をもち、酸素の影響も受
けず、感光性の経時変化も少ないという利点があった
が、黄変するという欠点があった。(6)また、特開昭
55−125123号公報は、ビニル基含有ポリオルガノシロキ
サンあるいはビニル基含有ポリオルガノシロキサンと有
機過酸化物とから成る組成物に、波長100〜300nmの紫外
線を照射して硬化する方法を提案している。しかしこの
方法は酸素の影響を受けやすく、硬化時間が長く、不完
全なものであった。(7)また、特開昭58−89650号公
報はケイ素原子に結合したビニル基と水素基を同一分子
中にもつポリオルガノハイドロジェンシロキサンに低分
子ポリビニルメチルシロキサンとtert−ブチルペルオキ
シベンゾエートを加えることにより、内部から表面まで
均一に硬化させ、各種基板に接着させる方法を提案して
いる。しかしこの方法は、基板上に塗布された皮膜が紫
外線を照射するまでに長時間放置されると、tert−ブチ
ルペルオキシベンゾエートが揮散する為に、薄膜では硬
化しなくなる一方、厚膜部では、硬化が甘く不十分とな
り、硬化物の物性が出なくなるという欠点があった。ま
た、tert−ブチルペルオキシベンゾエートまたはその分
解生成物の臭いが人によっては著しく不快である、とい
う指摘があり、大きな問題となっていた。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上記の問題点を解消し、特に塗布して
から紫外線を照射するまでに長時間経過した後も良好な
硬化性を有し、かつ不快とされる臭いの改善された紫外
線硬化型ポリオルガノシロキサン組成物を提供すること
である。
〔発明の構成〕
本発明者等はこれらの目的を達成すべく、鋭意研究を重
ねた結果、分子中にビニル基を所要量含有するポリビニ
ルオルガノシロキサンに炭素数が5個以上の脂肪族アル
コールのペルオキシエステルと、ケトン類の如き増感剤
を加えることにより、塗布後長時間経過後も良好な硬化
性を有し、不快臭も改善されることを見出し、本発明を
なすに至った。
即ち、本発明は、 (A)平均組成式 (式中,R1はビニル基を除く置換または非置換の1価の
炭化水素基を表し、aは0.01≦a≦1、bは0≦b<
3、(a+b)は1≦a+b≦3である)で表されるポ
リオルガノシロキサン 100重量部、 (B)一般式 R2−O−O−C−O−R3 (式中,R2は炭素数が5〜12である置換または非置換の
1価の脂肪族炭化水素基、R3は置換または非置換の1価
の芳香族炭化水素基を表す)で表されるペルオキシエス
テル 0.1〜10.0重量部、 および (C)増感剤 0.01〜5.0重量部 から成ることを特徴とする紫外線硬化型ポリオルガノシ
ロキサン組成物に関するものである。
本発明における(A)成分のポリオルガノシロキサン
は、上記した平均組成式で示されるもので、式中のR1
ビニル基以外の置換または非置換の1価炭化水素基を表
し、これにはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、イソブチル基、アミル基、ヘキシル基、オクタデシ
ル基などのアルキル基、アリル基、シクロヘキセニル基
などのアルケニル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基などのシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基
などのアリール基、ベンジル基、β−フェニルエチル基
などのアラルキル基、トリル基、キシリル基、メシチル
基などのアルカリル基、あるいはこれらの基の水素原子
の1部もしくは全部がハロゲン原子などで置換された
基、例えば3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロ
ロプロピル基、クロロメチル基、クロロフェニル基、ジ
ブロモフェニル基などが例示される。
なお、本発明においては、ケイ素原子に結合するビニル
基以外の置換または非置換の一価炭化水素基(R1)のす
べてがメチル基であるか、もしくはそれがメチル基とフ
ェニル基からなるものであることが好ましく、該R1がメ
チル基とフェニル基からなる場合には、ケイ素原子1個
当たりのフェニル基の数が0.0001〜0.1個の範囲、好ま
しくは0.0002〜0.03個の範囲である。
これはフェニル基を導入することにより、特にシロキサ
ンの被覆が薄いものである場合には光硬化時間を著しく
短縮することができるが、反面、フェニル基の量をあま
り多くするとシロキサンの光透過性が悪くなり、比較的
厚物の硬化物が得られにくくなるからである。
(A)成分中のケイ素原子1個当たりのビニル基数aは
前述の0.01≦a≦1の範囲になければならない。aが0.
01未満では硬化性が不十分であり、またaが1を超えて
も十分な効果が得られないだけでなく、機械特性や耐熱
性に悪影響があって好ましくない。また、ビニル基以外
の炭化水素基の数bも前述の0≦b<3の範囲とされ
る。特にビニル基の基数は全有機基の50%以下であるこ
とが好ましく、また25℃における粘度が100cSt以上であ
ることが好ましく、100cSt未満の粘度では硬化性、硬化
物の特性において不十分である。ビニル基の基数および
粘度が上記の範囲に含まれない領域では、上記したよう
に硬化時間が長くなったり、耐熱性が悪くなったり、硬
化物がもろくなったりする。なお、合成の容易さ、耐熱
性、可撓性、架橋効率などの点から、ビニル基は全有機
基中0.02〜10%であることが好ましく、また粘度は500c
St以上であることが好ましい。
(A)成分の主鎖の構造は、鎖状、環状、分岐状のいず
れでもよく、また一種のポリオルガノシロキサンでも2
種以上のものの混合物であってもよい。
本発明における(B)成分のペルオキシエステルは紫外
線を照射したときに分解してラジカルを発生し、上記
(A)成分を硬化させるものである。
式中のR2は、上記のポリオルガノシロキサンとの相溶性
を付与させるもので、置換または非置換の1価の脂肪族
炭化水素基であり、全炭素数が5〜12の範囲のものであ
る。構造的には特に制限されるものではないが、合成の
し易さ、及び相溶性の点から全炭素数は5〜8で、例え
ばtert−ペンチル基、tert−ヘキシル基、tert−オクチ
ル基などが好ましいが、揮散性を抑える、不快臭を無く
すなどの点からは、tert−ヘキシル基がとりわけ好まし
い。
また、式中のR3は置換または非置換の1価の芳香族炭化
水素基で、特にそれ以上に制限されるものではないが、
反応効率の点でベンゼン核を有するものが好ましい。
本発明のペルオキシエステは、上記のポリオルガノシロ
キサンに相溶性があり、しかも着色のないものであり、
tert−ヘキシルペルオキシベンゾエート、tert−オクチ
ルペルオキシベンゾエート、tert−ヘキシルペルオキシ
−4−クロロベンゾエート、tert−ヘキシルペルオキシ
−2,4−ジクロロベンゾエート、tert−ヘキシルペルオ
キシ−4−トルオエートなどが例示される。これらのペ
ルオキシエステルの中で、特に性状が液状で相溶性に優
れ、合成も容易で、常温での蒸気圧も低い点からtert−
ヘキシルペルオキシベンゾエートが好ましい。
(B)成分のペルオキシエステルの配合量は、(A)成
分100重量部に対して0.1〜10.0重量部であり、0.1〜5.0
重量部が好ましい。配合量が0.1重量部未満では、硬化
速度が遅く、十分な架橋構造が得られない。また、10.0
重量部を越えて添加しても、期待する効果が得られな
い。
(C)成分の増感剤は、照射される紫外線のエネルギー
を吸収し、それをペルオキシエステルに伝達することに
より、ペルオキシエステルのラジカル発生を助け、光エ
ネルギーを有効利用して、(A)成分を効率良く硬化さ
せるために添加されるものである。特に厚膜での硬化に
おいてはその深部の硬化性を改善する働きがあり、ペル
オキシエステル単独より、これを併用した場合の方が、
その硬化の速さおよび硬化物特性などにおいて優れた結
果を与える。
本発明の増感剤は、ナフタレン、アントラセンのような
炭化水素類;ニトロベンゼン、p−ニトロジフェニル、
p−ニトロアニリン、2−クロロ−4−ニトロアニリ
ン、p−ニトロフェノール、2,4,6−トリニトロフェノ
ールのようなアミノ、ニトロ、フェノール性化合物;ベ
ンズアルデヒド、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベ
ンジル、p,p′−テトラメチルジアミノベンゾフェノン
のようなケトン類;ベンゾキノン、1,2−ナフトキノ
ン、アントラキノンのようなキノン類;アントロンのよ
うなアントロン類が例示されるが、とりわけカルボニル
化合物が好ましい。
これらのカルボニル化合物を具体的に例示すると、アセ
トフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、4,
4′−ジクロロベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−
n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、
4′−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プ
ロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピ
オフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−
tert−ブチルトリクロアセトフェノン、p−tert−ブチ
ルジクロロアセトフェノン、2,2′−ジエトキシアセト
フェノン、ベンジルジメチルケタール、o−ベンゾイル
安息香酸メチルなどが挙げられる。これらの中で、ポリ
オルガノシロキサンへの相溶性や配合のし易さなどの点
から、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェ
ノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン
イソブチルエーテル、4′−イソプロピル−2−ヒドロ
キシ−2−メチル−プロピオフェノン、2−ヒドロキシ
−2−メチル−プロピオフェノン、o−ベンゾイル安息
香酸メチルが特に好ましい。
(C)成分の増感剤の配合量は(A)成分100重量部に
対して0.01〜5.0重量部であり、0.05〜2.0重量部が好ま
しい。配合量が0.01重量部未満では十分な光硬化の助長
が行えず、硬化速度が遅く、十分な架橋構造が特に厚膜
において得られない。また、5.0重量部を越えて添加し
ても、特に効果が上がることもなく、また、逆に光エネ
ルギーを吸収しすぎて、硬化速度を遅くしたり、硬化を
阻害する。加えて、ポリオルガノシロキサンとの相溶性
から白濁や分散不良を起こすこともある。
(C)成分の増感剤は単独でもあるいは2種以上を組み
合わせて添加しても良く、また添加方法としては、液状
のものはそのままか他の溶剤に溶かして、固体のものは
溶剤や他の増感剤あるいはペルオキシエステルに溶かす
か、もしくはその融点以上に温めて、ポリオルガノシロ
キサンの一部によく分散させて、添加すると良い。
本発明の組成物は、上記したようなビニル基を含有する
ポリオルガノシロキサンとペルオキシエステルおよび増
感剤とから成っていて、紫外線を照射して硬化させるも
のである。使用される光源については特に制限されるも
のではないが、実用上には高圧水銀ランプが好適であ
る。
なお、硬化物の機械的強度をさらに向上させるために、
必要に応じて煙霧質シリカ、沈澱シリカ、焼成シリカ、
シリカエアロゲルなどを加えても何らさしつかえない。
これらのシリカは単独で用いても2種以上を混合して用
いてもよく、また、そのまま用いても、表面をポリジメ
チルシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサ
ン、ヘキサメチルジシラザンのような有機ケイ素化合物
で処理して用いてもよい。
〔発明の効果〕
本発明の組成物は、半導体の接合部を被覆保護したり、
ポッティングなどの方法で半導体装置の樹脂封止をした
りする半導体コーティング剤、または混成集積回路やプ
リント配線基板上に各種電気部品を実装するアッセンブ
リ工程において、部品の仮固定をする一時的固定材とし
て利用するのに好適である。そしてこれは塗布後、紫外
線照射までの間に長時間放置されても良好に硬化するた
めに、作業性において格段に改善され、かつ従来あった
不快臭も著しく改善されたものである。
〔実 施 例〕
以下、本発明を実施例により説明する。実施例中「部」
は全て重量部を示す。
実施例 1 分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、メチル
ビニルシロキシ単位を8.0モル%含有する25℃における
粘度が7,000cStのポリジメチルシロキサン100部にtert
−ヘキシルペルオキシベンゾエート4部と50℃で融解さ
せたベンゾフェノン1部とを加え、万能混練機で均一に
分散させて試料1とした。これをテフロンコートしたス
テンレス基板上に0.2mm及び2mmの厚さに塗布し、常温で
所定時間放置した後、160W/cmのオゾン発生高圧水銀ラ
ンプ(ウシオ電機社製UV−7000)で10cmの距離から20秒
間照射したところ、すべて良好に硬化しゴム状となっ
た。塗布後、紫外線照射まで所定時間放置した場合の各
々の硬化性の測定結果を第1表に示した。
比較例 1 実施例1で用いたのと同じポリジメチルシロキサン100
部に、tert−ブチルペルオキシベンゾエート4部とベン
ゾフェノン1部を加え、万能混練機で均一に分散させ試
料2とした。これをテフロンコートしたステンレス基板
上に同じく0.2mmおよび2.0mmの厚さに塗布し、所定時間
放置した後、実施例1と同様に紫外線照射を行った結果
は第1表に示したとおりであった。
実施例 2 分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された
25℃における粘度が3,000cStのポリジメチルシロキサン
80部と煙霧質シリカ(アエロジル200、日本アエロジル
社製)の表面をヘキサメチルジシラザンで処理した充填
剤3部を万能混練機で均一に分散させた。これに分子鎖
両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、メチルビニ
ルシロキシ単位を10モル%含有する25℃における粘度が
12,000cStのポリジメチルシロキサン20部、tert−ヘキ
シルペルオキシベンゾエート4部とアセトフェノン1部
を加え、均一に分散させ、試料3とした。これをガラス
エポキシ基板に銅配線パターンとソルダーレジストコー
トしたプリント配線基板上に、膜厚がそれぞれ0.4mmお
よび2.5mmとなるように塗布し、48時間室温で放置した
後、実施例1と同様にして紫外線照射を行った。0.4mm
厚および2.5mm厚の両塗布部共塗布直後と全く同様に良
好に硬化し、ゴム状となった。そしてガラスエポキシ基
板、銅メッキ部およびソルダーレジストコート部にも良
好に接着することが確かめられた。
比較例 2 実施例2における試料3の組成のうち、ペルオキシエス
テルをtert−ブチルペルオキシエステルの同量で置き換
えたものを調製し、試料4とした。塗布後48時間室温放
置後実施例1と同様の条件で紫外線照射したところ、0.
4mm厚の薄膜部は全く硬化せずべとついた。た、2.5mm厚
の塗布部分は、表面はタックもなく、良好に硬化しゴム
状となったが、基板との界面部では一部未硬化であった
り、ゲル状であったり、十分硬化しないことが確かめら
れた。
実施例 3 分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖され、メ
チルフェニルシロキシ単位を3モル%含有する25℃にお
ける粘度が6,000cStのポリジメチルシロキサン60部に、
表面をオクタメチルシクロテトラシロキサンで処理した
煙霧質シリカ9部を万能混練機で均一に分散させた。こ
れに、分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、
メチルビニルシロキシ単位を30モル%含有する25℃にお
ける粘度が7,000cStのポリジメチルシロキサン40部、te
rt−ヘキシルペルオキシベンゾエート5部、50℃で融解
したベンゾフェノン0.8部、2−ヒドロキシ−2−メチ
ル−プロピオフェノン(Darocurel 173,Merck社製)0.4
部およびポリエチレングリコール(ユニオックスUS−
5、日本油脂社製)0.2部を加え、均一に分散させ試料
5とした。これは流動性のないペースト状の組成物で、
紙−フェノール基板上に平均0.5mm厚となるように塗布
し、室温で72時間放置した後、タンタル電解コンデンサ
の角型チップやリードレスセラミックコンデンサの丸型
チップを乗せ、実施例1の条件で紫外線照射したとこ
ろ、良好に硬化し、チップ部品を固定した。尚、硬化物
はゴム状であり、基板およびチップ部品と良好に接着し
た。
比較例 3 実施例3の試料5のペルオキシエステルをtert−ブチル
ペルオキシベンゾエートに置き換え、ベンゾフェノンお
よび2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノンを
除いた組成物を調製し、試料6とした。これを紙フェノ
ール基板上に0.5mm厚で塗布したものを72時間室温で放
置したものに、実施例3のチップ部品をのせ実施例1の
条件で紫外線照射したところ、全く硬化せずべたつくだ
けでチップ部品を固定するに至らなかった。
実施例 4 分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖され、メ
チルフェニルシロキシ単位を5モル%含有する25℃にお
ける粘度が1,000cStのジメチルポリシロキサン50部に表
面をヘキサメチルジシラザンで処理した煙霧質シリカ8
部を万能混練機で均一に分散させた。これに平均組成で
トリメチルシロキシ基2.7モル%、ジメチルビニルシロ
キシ基1.3モル%、ビニルメチルシロキシ基0.4モル%、
シリケート基(SiO2)3.6モル%およびジメチルシロキ
シ基92モル%より成るポリオルガノシロキサン50部を均
一になるように加えた。更にtert−オクチルペルオキシ
ベンゾエート4部、ベンゾフェノン1部および実施例3
で用いたポリエチレングリコール0.15部を加え、試料7
を調製した。これをガラスエポキシ基板に0.4mm厚に塗
布し、72時間後に実施例1に準じて紫外線照射したとこ
ろ、良好に硬化してエラストマーとなった。ガラスエポ
キシ基板へも良好に接着した。
比較例 4 実施例4で調製したベースコンパウンドにペルオキシエ
ステルおよびベンゾフェノンに代えて、ジアルキルパー
オキサイドの2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペ
ルオキシ)ヘキシン−3を4部加えて均一に分散させ試
料8とした。これをガラスエポキシ基板上に0.4mm厚で
塗布し、48時間放置したところ、実施例1の条件による
紫外線照射で硬化しなかった。
参 考 例 試料1,3,5,7及び2,4,6を紫外線照射前後において臭いを
比較した。10人のモニターにより、臭いが不快とするも
のをC,やや不快であるものをB,あまり気にならないもの
をAとして調査した結果を第2表に示した。本発明によ
る実施例で不快臭が改善されていることが認められた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)平均組成式 (式中,R1はビニル基を除く置換または非置換の1価の
    炭化水素基を表し、aは0.01≦a≦1、bは0≦b<
    3、(a+b)は1≦a+b≦3である)で表されるポ
    リオルガノシロキサン 100重量部、 (B)一般式 R2−O−O−C−O−R3 (式中,R2は炭素数が5〜12である置換または非置換の
    1価の脂肪族炭化水素基、R3は置換または非置換の1価
    の芳香族炭化水素基を表す)で表されるペルオキシエス
    テル 0.1〜10.0重量部、 および (C)増感剤 0.01〜5.0重量部 から成ることを特徴とする紫外線硬化型ポリオルガノシ
    ロキサン組成物。
  2. 【請求項2】(A)のポリオルガノシロキサンが25℃に
    おいて、100cSt以上の粘度を有する特許請求の範囲第1
    項記載のポリオルガノシロキサン組成物。
  3. 【請求項3】R1がメチル基またはフェニル基である特許
    請求の範囲第1項記載のポリオルガノシロキサン組成
    物。
  4. 【請求項4】R2がtert−ヘキシル基又はtert−オクチル
    基である特許請求の範囲第1項記載のポリオルガノシロ
    キサン組成物。
  5. 【請求項5】(B)のペルオキシエステルが、tert−ヘ
    キシルペルオキシベンゾエート又はtert−オクチルペル
    オキシベンゾエートである特許請求の範囲第1項記載の
    ポリオルガノシロキサン組成物。
  6. 【請求項6】(C)の増感剤がケトン類である特許請求
    の範囲第1項記載のポリオルガノシロキサン組成物。
  7. 【請求項7】(C)の増感剤がアセトフェノン、プロピ
    オフェノン、ベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイルお
    よびそれらの誘導体から選ばれる1種又は2種以上であ
    る特許請求の範囲第1項記載のポリオルガノシロキサン
    組成物。
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