JPH0794492A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH0794492A
JPH0794492A JP5506494A JP5506494A JPH0794492A JP H0794492 A JPH0794492 A JP H0794492A JP 5506494 A JP5506494 A JP 5506494A JP 5506494 A JP5506494 A JP 5506494A JP H0794492 A JPH0794492 A JP H0794492A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 これまで微細加工が極めて困難であった白
金、銅等の貴金属薄膜のドライエッチングにおいて、高
異方性エッチングを容易に実現する。 【構成】 銅膜等の微細加工において、塩素等のハロゲ
ンガス、ヘキサフルオロアセチルアセトン(hfac)
などのβ−ジケトン、ハロゲン化合物に対し還元性のあ
るアンモニア等を含むガスを用いてドライエッチングす
る。その際、プラズマはパルス変調放電で生成し、ハロ
ゲンガスの供給はパルス変調放電に同調させるように行
う。またパルス幅は、銅膜中のハロゲン元素の拡散によ
りサイドエッチングが入らないように設定する。銅膜の
表面には、ハロゲン元素によりハロゲン化合物が形成さ
れ、さらに還元性ガス、β−ジケトンとハロゲン化合物
の反応により飽和蒸気圧の高い銅錯体が形成・蒸発す
る。以上のサイクルを銅膜が完全にエッチング除去され
るまで繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造方法
に関し、特に貴金属薄膜を微細加工できる半導体装置の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、半導体素子における配線材料とし
て多くの金属が用いられている。金属の微細加工はドラ
イエッチングによって行われる。金属のドライエッチン
グは主にハロゲン系ガスが用いられ、金属ハロゲン化合
物を生成し、そのハロゲン化合物がもつ蒸気圧に従って
蒸発し、その結果、金属の微細加工が実現できる。アル
ミニウム、タングステン等、そのハロゲン蒸気圧が比較
的高いものは容易に蒸発するため、微細加工は容易であ
る。これら微細加工の容易な配線材料のひとつであるア
ルミニウムは、近年の半導体素子の著しい微細化に伴
い、幾つかの問題点が生じてきた。ひとつは、ストレス
により配線が断線するストレスマイグレーションであ
り、もうひとつは配線を流れる電流に起因したエレクト
ロマイグレーションである。さらに、半導体素子の高速
動作を遮る配線遅延の問題も無視できなくなっており、
ストレスマイグレーション、エレクトロマイグレーショ
ンの問題解決の他、より低抵抗の配線材料が要求されて
いる。
【0003】上記の諸問題点に対し、次世代半導体素子
の配線材料として銀や銅を用いることが検討されてい
る。しかしながら、これらの金属のドライエッチングに
よる微細加工プロセスの実用的な技術は未だ確立されて
いない。これは、銀や銅のハロゲン化合物の蒸気圧が極
端に低いことに起因する。そのため、基板を加熱(30
0℃程度)して蒸気圧の低いハロゲン化合物の蒸発を助
ける方法がいくつか報告されている。しかしながら、こ
れらの加熱による方法では、微細加工に用いるパターニ
ングマスクが加熱に耐えられるものであることが必要で
あり、耐熱性のあるマスク材料を選択しなければならな
い。耐熱性マスク材料としてはシリコン酸化膜、シリコ
ン窒化膜等があるが、この耐熱性マスクを形成するには
レジストマスクを用いて耐熱性材料膜をエッチング加工
しなければならず、プロセス工程の増加を招く。また、
加熱により基板から蒸発した前記ハロゲン化合物は、真
空ポンプによりエッチング装置外へ排気されなければな
らないが、多くは温度の低いドライエッチング装置内壁
に堆積し、発塵の原因となる。
【0004】一方、比較的低温領域において、蒸気圧が
高い金属化合物として金属錯体を形成させ、これを金属
薄膜表面から蒸発させて除去するドライエッチング方法
がある。例えば特開平1−215986号公報では、銅
薄膜上にエッチングマスク材でパターニングが施された
試料を試料温度100〜200℃程度に保ちながら、希
ガスまたはハロゲンガスプラズマ中のイオンで一定時間
イオン照射を施す。前記イオンは、銅薄膜に対し垂直に
入射するため、マスク材に被覆されていない銅薄膜表面
は、希ガスイオン照射の場合は表面が活性化され、ま
た、ハロゲンイオン照射の場合はハロゲン化合物が形成
される。表面の活性化、またはハロゲン化合物の形成
後、プラズマ放電を停止し、ガス供給・排気も順次停止
する。次に銅と錯体を形成しうる反応ガス、例えばアセ
チルアセトンまたはトリクオルアセチルアセトンを導入
することにより、活性化した銅薄膜表面の銅、または銅
ハロゲン化合物と前記反応ガスが反応し、飽和蒸気圧の
高い銅錯体の形成、および銅錯体の蒸発が生じる。この
状態で一定時間処理した後、反応ガスの供給・排気を停
止する。その後、再度、希ガスまたはハロゲンガスプラ
ズマを生成し、プラズマ中のイオン照射により銅薄膜表
面に残留している銅錯体を物理的にスパッタリングして
気相中に除去する。銅錯体が除去された銅薄膜表面は、
再び希ガスまたはハロゲンガスによって活性化、または
ハロゲン化合物の形成が生じる。以下、銅薄膜が完全に
エッチング除去されるまで同様の操作を繰り返すことに
より、サイドエッチングの少ないパターン加工が可能と
なる。さらに、アセチルアセトンまたはトリクルオルア
セチルアセトンの存在下に希ガスまたはハロゲンプラズ
マを生成させて希ガスイオン、またはハロゲンイオンを
銅薄膜に照射するエッチング方法でも同じ目的が達成さ
れる。
【0005】しかしながら、この特開平1−21598
6号公報では、例えば希ガスイオン照射による銅薄膜表
面の活性化状態は、プラズマ放電の停止、ガス供給・排
気の順次停止、次工程のアセチルアセトン等の反応ガス
の導入までの間持続することはなく、銅薄膜表面に銅錯
体を形成する可能性は極めて低い。また、ハロゲンイオ
ン照射処理により銅薄膜表面にハロゲン化合物を形成す
る場合、ハロゲン原子、特に塩素原子や臭素原子は銅薄
膜中を容易に拡散しやすい性質がある。例えば、試料温
度を100〜200℃、圧力を10mTorr以上のエ
ッチング条件下で、ハロゲンイオン照射時間が長くなる
と、ハロゲン化合物はマスク材で被覆されていない銅薄
膜表面に限らず、マスク材直下および銅薄膜中にも容易
に形成され得る。すなわち、サイドエッチングの要因と
なる。よって、引き続くアセチルアセトン等の反応ガス
による銅錯体の形成・蒸発、イオン照射による銅錯体の
物理的スパッタリングを施しても、必ずしもサイドエッ
チングの少ないパターン加工が実現できるとは限らな
い。また、アセチルアセトン等の反応ガスの存在下で希
ガスまたはハロゲン系ガスプラズマを生成させる場合、
プラズマ中の高速電子と反応ガスの衝突により反応ガス
が解離して銅薄膜表面に解離物質が堆積し、エッチング
進行を妨害する恐れがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の貴金属のドライエッチングによる微細加工では、蒸
気圧の極端に低い金属ハロゲン化合物が形成されるとき
は、その微細加工は極めて困難なものとなる。また、特
開平1−215986号公報の飽和蒸気圧の高い金属錯
体を形成・蒸発させる技術においても、その方法の最適
化を図らないとサイドエッチングの少ないパターン形成
は極めて難しい。本発明の目的は、貴金属のドライエッ
チング微細加工において、高異方性エッチングを容易に
実現することのできる半導体装置の製造方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に形成
された貴金属薄膜を、ドライエッチング法により所望パ
ターンに加工する薄膜パターン形成方法において、貴金
属薄膜上にエッチングマスクパターンを形成する工程
と、次いでフッ素、塩素、臭素または沃素を少なくとも
ひとつ含むハロゲン系ガスと、前記貴金属と金属錯体を
形成するβ−ジケトンと、ハロゲン化合物に体して還元
性のあるガスとの存在下で前記貴金属薄膜をドライエッ
チングする工程とを備えてなることを特徴とする半導体
装置の製造方法である。
【0008】また、貴金属薄膜のドライエッチング工程
では、プラズマをパルス変調放電で生成し、該パルス変
調放電に同調させてパルス印加時にはハロゲン系ガスを
導入し、次いでパルスオフ時には前記ハロゲン系ガスの
供給を停止してβ−ジケトンおよび還元性ガスを導入
し、所定時間経過後、β−ジケトンの供給を停止し、再
びパルス印加と前記ハロゲン系ガス導入を行うという一
連のサイクルを、前記貴金属薄膜が完全にエッチング除
去されるまで繰り返し行うことを好適とする。
【0009】
【作用】本発明の作用について、銅薄膜のドライエッチ
ングを例にとって説明する。ハロゲンガスプラズマでド
ライエッチングを施すと、銅薄膜は容易に銅ハロゲン化
合物になる。ハロゲン元素が特に塩素原子や臭素原子の
場合、これらの原子は銅薄膜の深さ方向、および横方向
に容易に拡散しやすい。例えば、図2は塩素プラズマお
よび塩素ガスで銅薄膜をエッチングした際のエッチング
処理時間と塩素原子の銅薄膜深さ方向の拡散長の自乗と
の関係を示したものである。エッチングは圧力20mT
orr、銅薄膜温度100℃で行われた。図中、○は塩
素プラズマの場合、□は塩素ガスの場合をそれぞれ示
す。最小自乗法により得られた直線の傾きから拡散定数
を導くと、塩素プラズマ放電の場合、2.3×10-10
cm2/sec、塩素ガスの場合、7.3×10-11cm
2/secとなった。拡散定数のプラズマ放電とガスに
よる違いは、イオン照射の有無による違いと考えられ
る。よって、塩素ガスによる時の拡散定数は、イオン照
射の影響が少ないと考えられる銅薄膜横方向の塩素原子
拡散定数の近似値を取ると考えられる。図2から得られ
た拡散定数を用いて、表1に深さ方向、および横方向の
塩素原子拡散長を放電時間10-2〜10秒の領域で示
す。
【0010】
【表1】 ───────────────────────────────── パルス幅(sec) 深さ拡散長(nm) 横拡散長(nm) ───────────────────────────────── 10-2 21.4 12.1 10-1 46.3 38.3 1 214 121 5 480 270 10 678 382 ─────────────────────────────────
【0011】表1からわかるように、放電時間が1秒に
達すると、横方向拡散長は、121nmとなり、塩化銅
の形成はパターンマスク下まで及ぶことが推測される。
そこで、放電時間を10-1秒以下に設定し、かつハロゲ
ンガス供給をこのパルス変調放電に同調させるように供
給することによって、ハロゲン元素の横方向拡散を極力
抑えることができる。よって、原理上サイドエッチング
量は40nm以下に抑えることが可能である。図1は、
パルス印加およびプロセスガス供給のタイムサイクルを
示したものである。プラズマ放電のための印加パワーに
おいて、パルス幅の設定は、許容できるサイドエッチ量
とハロゲン元素の横方向拡散長が同程度になるように調
整する。例えば、表1から得られた横方向拡散長では、
パルス幅は10-1秒以下にするのが望ましい。一方、ハ
ロゲン供給時間は前記パルス幅と同等にし、かつ同調さ
せる。すると、銅薄膜表面およびハロゲン元素の深さ拡
散長程度の深さの領域にのみ銅ハロゲン化合物が形成さ
れる。このハロゲン化合物は、飽和蒸気圧が極めて低い
ため蒸発しない。次に、パルス印加終了後、ただちにハ
ロゲンの供給を停止すると同時にβ−ジケトンおよび還
元性ガス、例えばアンモニアを供給する。パルスオフ時
間は、塩素ガスの反応容器平均滞在時間以上に設定す
る。反応容器中の塩素ガスは指数関数的に減少する一
方、アンモニアとβ−ジケトンの作用により、ハロゲン
化合物は飽和蒸気圧の高い金属錯体に変わる。その反応
式は、
【0012】
【化1】Cu+Xn→CuXn (1)
【0013】
【化2】 CuXn+nHA+NH3→CuAn+NH4X (2)
【0014】となる。表記文字のXはハロゲン元素、H
Aは水素付加されたβ−ジケトン、nは係数である。ハ
ロゲンガスに塩素(Cl2)、β−ジケトンにヘキサフ
ルオロアセチルアセトン((CF3CO)2CH2、略式
記号:hfac、以後hfacと称する。)を選ぶと、
(1)式に従って銅(Cu)は塩化され、CuCl
y(y≦2)となる。この塩化物とアンモニア(NH3
が反応するとCuから塩素原子が奪われ、NH3は塩化
アンモニウム(NH4Cl)となる。裸になったCuは
hfacと容易に反応する((2)式を参照)。最終的
にCuは、(1)、(2)の反応を経て金属錯体のCu
(hfac)2になる。Cu(hfac)2の揮発性を図
3に示す。図3はCu(hfac)2の他に、Pt(h
fac)2および他のβ−ジケトンであるジピバロイル
メタン([(CH33CCO]2CH2、略式記号:dp
m、以後dpmと称する。)とCuとの金属錯体Cu
(dpm)2に関して行った熱重量測定結果である。図
3より、大気圧下で、Cu(hfac)2は約60℃か
ら蒸発し始めることがわかる。また、Cu(dpm)2
は約155℃から蒸発し始める。
【0015】次のパルスが印加されると同時に、アンモ
ニアとβ−ジケトンの供給を停止し、再びハロゲンガス
を導入する。図1に示されているように、反応容器中の
アンモニアやβ−ジケトンも指数関数的に減少するが、
パルス印加時に残留したアンモニアやβ−ジケトンはプ
ラズマ中の電子衝突により解離し、これら低次の解離物
は金属薄膜のパターン底面や側壁に堆積する。しかし、
引き続くハロゲンイオン照射によりパターン底面の堆積
物は物理的にスパッタリングされ、かつ除去される。パ
ターン側壁の堆積物はイオン照射の影響を受けることが
少なく、また塩素ラジカルと金属の反応を防止し、異方
性エッチングを実現するのに必要な側壁保護膜の役割を
果たすことが期待できる。以上のサイクルを金属薄膜が
完全にエッチング除去されるまで繰り返し行うことによ
り、サイドエッチングの少ない高異方性エッチングを容
易に実現できる。
【0016】一方、白金薄膜のドライエッチングの場
合、白金ハロゲン化合物は薄膜表面にのみ形成され、銅
ハロゲン化合物の場合と異なり薄膜中に形成されること
はない。従って、図1のパルス印加時間は任意に設定で
きる。銅薄膜のドライエッチングと同様に、パルス変調
放電で生成したプラズマを用いてハロゲン系ガスにより
白金ハロゲン化合物を形成し、引き続くβ−ジケトンお
よび還元性ガスの作用により白金錯体が形成され白金薄
膜表面から蒸発する。これらの反応式は(1)、(2)
式と同様に、
【0017】
【化3】Pt+Xn→PtXn (3)
【0018】
【化4】 PtXn+nHA+NH3→PtAn+NH4X (4)
【0019】となる。β−ジケトンとしてhfacを選
択すると、Pt(hfac)2が形成される。Pt(h
fac)2の揮発性を図3に示す。Pt(hfac)2
約155℃から蒸発し始めることがわかる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の半導体装置の製造方法の実施
例について図面を参照して説明する。 実施例1 図4は、本実施例による半導体装置の製造方法の工程断
面図である。シリコン基板1にチタンタングステン膜
2、銅膜3、窒化チタン膜4をスパッタ法により次々に
成膜した後、シリコン窒化膜5を化学気相成長法により
窒化チタン膜4上に成膜する。それぞれの膜厚は、チタ
ンタングステン膜50nm、銅膜400nm、窒化チタ
ン膜20nm、シリコン窒化膜250nmとした。次
に、感光材料をシリコン窒化膜5上に塗布し、Kr−F
エキシマレーザ露光装置を用いてレジストマスク6のパ
ターニングを行った。露光・現像後、ラインおよびスペ
ース幅が0.25μmから1.0μmのレジストマスク
が形成された(図4(a))。反応性イオンエッチング
法によりCF4ガスでシリコン窒化膜5のドライエッチ
ングを行うことによりレジストマスク6のパターンがシ
リコン窒化膜5に転写される。その後、酸素プラズマア
ッシング法によりレジストマスク6を剥離する(図4
(b))。同様に、反応性イオンエッチング法によりS
6ガスでシリコン窒化膜5をマスクに用いて窒化チタ
ン膜4のドライエッチングを行う(図4(c))。この
エッチングによりシリコン窒化膜5もエッチング侵食さ
れるが、窒化チタン膜4の膜厚がシリコン窒化膜の膜厚
の1/10以下なので、次工程の銅膜エッチングに影響
を与えることはない。
【0021】銅膜3のエッチングは、あらかじめエッチ
ングされたシリコン窒化膜5と窒化チタン膜3をマスク
に用いて行われる。プラズマは、2.45GHzのマイ
クロ波を矩形波でパルス変調を施したECR(Electron
Cyclotron Resonance)放電により生成される。パルス
幅はサイドエッチング量がマスク幅の約1/10程度と
なるように設定する必要があり、この設定は、基板温度
とハロゲンガス圧力に依存する。本実施例では、基板温
度100℃、ガス圧力1mTorrで行われた。その時
のパルス幅は1〜10秒の範囲で選択した。また、繰り
返し周期も数〜数十秒の範囲で選択した。また、銅薄膜
3のエッチングに用いられるガス系は塩素、アンモニ
ア、hfacの3種類であり、各ガスの流量比は塩素:
アンモニア:hfac=1:0.1〜1:0.1〜1と
する。パルス変調放電を行うことにより銅膜3の表面上
では、作用の項の(1)、(2)式に従いCuClx
形成およびhfacによるCu(hfac)2の形成・
蒸発が起こり、エッチングが進行する。銅膜3が完全に
エッチング除去されるまでパルス変調放電を繰り返した
(図4(d))。これにより、0.25μm幅の銅膜
3のパターンが形成され、サイドエッチング量20nm
程度の異方性形状を得ることができた。その後、チタン
タングステン膜2を反応性イオンエッチング法によりS
6ガスでエッチングすることにより、銅配線が形成さ
れた(図4(e))。なお、フッ素原子は塩素原子のよ
うに銅膜中に容易に拡散することはないので、チタンタ
ングステン膜2のエッチング後に銅配線中にフッ素化合
物が形成されることはない。
【0022】実施例2 図5は、本実施例による半導体装置の製造方法の工程断
面図である。シリコン基板11上にシリコン酸化膜12
を化学気相成長法により堆積させ、さらにスパッタ法に
より白金膜13を70nm程度成膜する。次に、感光材
料を白金膜13上に塗布し光露光装置を用いてレジスト
マスク14のパターニングを行う(図5(a))。次
に、実施例1と同様の装置を使用して白金膜13をエッ
チングする。パルス幅および繰り返し周期は、任意の時
間でよい。本実施例では、パルス幅10秒、繰り返し周
期20秒とした。エッチングに用いるガス、ガス流量比
およびその他のエッチング条件は実施例1と同等でよ
い。白金は作用の項の(3)、(4)式に従い、図3に
示した揮発性をもって、白金膜13から蒸発する。白金
膜13が完全にエッチング除去されるまでパルス放電を
繰り返す。白金膜13のエッチング終了後、酸素プラズ
マアッシング法によりレジストマスク14を剥離する
と、白金薄膜パターンが形成される(図5(b))。
【0023】本実施例では、β−ジケトンとしてhfa
cを用いたが、蒸気圧の高い金属錯体を作る他のβ−ジ
ケトン、例えばdpm等を用いても良い。また、ハロゲ
ンガスに塩素を用いたが、フッ素、臭素、沃素およびこ
れらの化合物を用いても良い。また、ドライエッチング
装置として、ECRプラズマ放電を利用したが、本発明
はプラズマ放電形式に依存するものではない。また、実
施例において、白金および銅薄膜を用いたが、パターニ
ングすべき薄膜として、白金および銅を主成分とする薄
膜においても本発明の効果は変わらない。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、従来の貴金属のドラ
イエッチングによる微細加工では、蒸気圧の極端に低い
金属ハロゲン化合物が形成されるときは、その微細加工
は極めて困難なものとなる。また、飽和蒸気圧の高い金
属錯体を形成・蒸発させても、その方法の最適化を図ら
ないとサイドエッチングの少ないパターン形成は極めて
難しい。それに対して、本発明では、ハロゲン系ガス、
還元性ガス、β−ジケトンのガス系を用い、またプラズ
マ放電はパルス変調放電を行い、かつ前記ガス系は、前
記パルス変調放電に同調させるようにガス供給を行うこ
とにより、サイドエッチングの少ない高異方性のエッチ
ングを容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパルス印加およびプロセスガス供
給のタイムサイクルを示す図である。
【図2】エッチング処理時間と銅薄膜深さ方向塩素原子
拡散長の自乗との関係を示す図である。
【図3】Cu(hfac)2、Cu(dpm)2およびP
t(hfac)2の熱重量測定結果を示す図である。
【図4】本発明による半導体装置の製造方法の一例の工
程断面図である。
【図5】本発明による半導体装置の製造方法の別の一例
の工程断面図である。
【符号の説明】
1、11 シリコン基板 2 チタンタングステン膜 3 銅膜 4 窒化チタン膜 5 シリコン窒化膜 6、14 レジストマスク 12 シリコン酸化膜 13 白金膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された貴金属薄膜を、ドラ
    イエッチング法により所望パターンに加工する薄膜パタ
    ーン形成方法において、貴金属薄膜上にエッチングマス
    クパターンを形成する工程と、次いでフッ素、塩素、臭
    素または沃素を少なくともひとつ含むハロゲン系ガス
    と、前記貴金属と金属錯体を形成するβ−ジケトンと、
    ハロゲン化合物に対して還元性のあるガスとの存在下で
    前記貴金属薄膜をドライエッチングする工程とを備えて
    なることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 貴金属薄膜のドライエッチング工程で、
    プラズマをパルス変調放電で生成し、該パルス変調放電
    に同調させてパルス印加時にはハロゲン系ガスを導入
    し、次いでパルスオフ時には前記ハロゲン系ガスの供給
    を停止してβ−ジケトンおよび還元性ガスを導入し、所
    定時間経過後、β−ジケトンの供給を停止し、再びパル
    ス印加と前記ハロゲン系ガス導入を行うという一連のサ
    イクルを、前記貴金属薄膜が完全にエッチング除去され
    るまで繰り返し行う請求項1記載の半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 パルス変調放電のパルス幅は、貴金属薄
    膜表面およびその近傍にのみハロゲン化合物が形成され
    るように設定する請求項2記載の半導体装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 貴金属薄膜が銅である請求項3記載の半
    導体装置の製造方法。
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Cited By (9)

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