JPH0793783B2 - サンプリング信号同期方式 - Google Patents
サンプリング信号同期方式Info
- Publication number
- JPH0793783B2 JPH0793783B2 JP61106055A JP10605586A JPH0793783B2 JP H0793783 B2 JPH0793783 B2 JP H0793783B2 JP 61106055 A JP61106055 A JP 61106055A JP 10605586 A JP10605586 A JP 10605586A JP H0793783 B2 JPH0793783 B2 JP H0793783B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- time
- sampling
- transmission
- sampling number
- station
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
- Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は遠隔地で同時にサンプリングした値を対比す
る如き用途の通信装置における同期方式、例えば送電線
の保護継電装置に利用するサンプリング信号同期方式に
関するものである。
る如き用途の通信装置における同期方式、例えば送電線
の保護継電装置に利用するサンプリング信号同期方式に
関するものである。
送電線における遠隔2点にて電流を測定し、これを比較
して異常の有無を調べるデジタル保護継電装置(キャリ
ヤリレー)が用いられるようになってきた。このような
比較式保護継電装置では、送電線の2点での電流の瞬時
値を一定周期でサンプリングしてA/D(アナログ/デジ
タル)変換した後、例えば、マイクロ波回線を用いて相
互に相手装置へ伝送し、夫々自装置の値と受信した相手
装置の値とを比較することにより送電線の系統故障を監
視している。
して異常の有無を調べるデジタル保護継電装置(キャリ
ヤリレー)が用いられるようになってきた。このような
比較式保護継電装置では、送電線の2点での電流の瞬時
値を一定周期でサンプリングしてA/D(アナログ/デジ
タル)変換した後、例えば、マイクロ波回線を用いて相
互に相手装置へ伝送し、夫々自装置の値と受信した相手
装置の値とを比較することにより送電線の系統故障を監
視している。
この場合、両装置でのサンプリングタイミングは共に同
一時刻である必要があり、また、データを送出してから
相手装置が受信するまでの時間、すなわち伝送遅延時間
は、サンプリング周期より長く、その数倍となるのが普
通である。
一時刻である必要があり、また、データを送出してから
相手装置が受信するまでの時間、すなわち伝送遅延時間
は、サンプリング周期より長く、その数倍となるのが普
通である。
従ってサンプリングタイミングには、一連の繰り返し番
号を付すこととし、両装置で同一時刻にサンプリングし
たデータには、同じ番号を付して伝送し合い、比較照合
を確実ならしめる必要がある。そして、この様な方式の
保護継電装置では、タイミングとサンプリング番号との
同期手段が非常に重要な課題となっている。この種の信
号同期方式としては、例えば特開昭50−49645号が提案
されている。以下これにつき簡単に説明する。
号を付すこととし、両装置で同一時刻にサンプリングし
たデータには、同じ番号を付して伝送し合い、比較照合
を確実ならしめる必要がある。そして、この様な方式の
保護継電装置では、タイミングとサンプリング番号との
同期手段が非常に重要な課題となっている。この種の信
号同期方式としては、例えば特開昭50−49645号が提案
されている。以下これにつき簡単に説明する。
第5図(a),(b)はこの従来の方式を示す原理説明
図である。以下、同期の主導権を握る側の装置を主局,
従属同期する側の装置を従局と呼ぶこととし、主局から
従局へ送信する特定のサンプリング番号のデータをS1、
従局から主局へ送信するものをS2とする。第5図は特定
のサンプリング番号のデータの送受信に関する時間的な
関係を示したものであり、主局から出たS1が従局に着く
までの時間と、従局から出たS2が主局に着くまでの時間
とは無視できる程度の差しか有せず、互いに等しいもの
とし、これを伝送遅延時間Tdとする。(この様に両方向
の伝送遅延時間が等しい伝送路は実際に構成できる。)
また、S1及びS2の送信周期Tは変動分を考慮したTdの最
大値の2倍以上にする。
図である。以下、同期の主導権を握る側の装置を主局,
従属同期する側の装置を従局と呼ぶこととし、主局から
従局へ送信する特定のサンプリング番号のデータをS1、
従局から主局へ送信するものをS2とする。第5図は特定
のサンプリング番号のデータの送受信に関する時間的な
関係を示したものであり、主局から出たS1が従局に着く
までの時間と、従局から出たS2が主局に着くまでの時間
とは無視できる程度の差しか有せず、互いに等しいもの
とし、これを伝送遅延時間Tdとする。(この様に両方向
の伝送遅延時間が等しい伝送路は実際に構成できる。)
また、S1及びS2の送信周期Tは変動分を考慮したTdの最
大値の2倍以上にする。
そして第5図において、主局におけるS1の送信からS2の
受信までの時間をT1として、この時間を主局にて計測
し、一方従局におけるS2の送信からS1の受信までの時間
をT2として、従局にてこの時間T2を計測する。そして、
主局は上記時間T1をデータ伝送フォーマット上に乗せ込
み、従局へ送出し、従局ではこのT1を受信する。逆に従
局は、上記時間T2を主局へ送出し、主局でこれを受信す
る。
受信までの時間をT1として、この時間を主局にて計測
し、一方従局におけるS2の送信からS1の受信までの時間
をT2として、従局にてこの時間T2を計測する。そして、
主局は上記時間T1をデータ伝送フォーマット上に乗せ込
み、従局へ送出し、従局ではこのT1を受信する。逆に従
局は、上記時間T2を主局へ送出し、主局でこれを受信す
る。
この時、第5図(a)は、主局からのS1の伝送を示す下
向きの斜線と、従局からのS2の伝送を示す上向きの斜線
とが互いに交差する場合であり、T1+T2=2Tdとなる関
係が成立しているときの時間関係を示す。また第5図
(b)はS1,S2の斜線が交差しない場合であってT1+T2
>2Tdとなる関係が成立しているときの時間関係を示
す。
向きの斜線と、従局からのS2の伝送を示す上向きの斜線
とが互いに交差する場合であり、T1+T2=2Tdとなる関
係が成立しているときの時間関係を示す。また第5図
(b)はS1,S2の斜線が交差しない場合であってT1+T2
>2Tdとなる関係が成立しているときの時間関係を示
す。
第5図(a)は、従局からのS2の送信が、主局からのS1
の送信よりも時間的に遅れている場合であり、両局での
同期をとるには図から明らかな如く従局送信部のクロッ
クパルスの位相(タイミング)を少し進めて、従局から
の送信を全体に図の白抜矢符のように左方向へ移動させ
る必要がある。すなわち、T1>T2ならば従局からの送信
を早め、逆にT1<T2ならば従局からの送信を遅らせる必
要がある。そして主局,従局のいずれか一方、又は両方
にて夫々クロックパルス位相制御を行いT1=T2とする様
に制御する。
の送信よりも時間的に遅れている場合であり、両局での
同期をとるには図から明らかな如く従局送信部のクロッ
クパルスの位相(タイミング)を少し進めて、従局から
の送信を全体に図の白抜矢符のように左方向へ移動させ
る必要がある。すなわち、T1>T2ならば従局からの送信
を早め、逆にT1<T2ならば従局からの送信を遅らせる必
要がある。そして主局,従局のいずれか一方、又は両方
にて夫々クロックパルス位相制御を行いT1=T2とする様
に制御する。
そしてT1=T2となった場合は、S1とS2がまったく同時刻
に送信されることになり、従って、その他のサンプリン
グ番号のデータの発生を含むすべての動作が主局と従局
とで同一時刻に行わせることが可能になり、サンプリン
グ信号の同期が完全となる。
に送信されることになり、従って、その他のサンプリン
グ番号のデータの発生を含むすべての動作が主局と従局
とで同一時刻に行わせることが可能になり、サンプリン
グ信号の同期が完全となる。
また、第5図(b)は前記の伝送を示す斜線がまったく
交差しない場合であり、この場合はT1+T2=T+2Tdな
る関係が常に成立する。そして、従局のS2の送信は、こ
の第5図(b)の場合は同図の白抜矢符のように左方向
へ移動させた方が同期状態により早く到達できることが
明らかである。
交差しない場合であり、この場合はT1+T2=T+2Tdな
る関係が常に成立する。そして、従局のS2の送信は、こ
の第5図(b)の場合は同図の白抜矢符のように左方向
へ移動させた方が同期状態により早く到達できることが
明らかである。
ここで注目すべきことは、第5図(a)の場合は、T1>
T2で左方向へ、またT1<T2で右方向へ各々移動させる従
局S2の送信を、同図(b)の場合ではT1<T2で左方向
へ、またT1>T2で右方向へ各々移動させなければならな
いことである。しかし前記した前提条件によりこの問題
を容易に解決することができる。すなわち、同図(a)
ではT1+T2=2TdからT1+T2<Tとなり、また同図
(b)ではT1+T2=T+2TdからT1+T2>Tとなるので
排他的論理和回路により制御条件を反転させてやればよ
い。
T2で左方向へ、またT1<T2で右方向へ各々移動させる従
局S2の送信を、同図(b)の場合ではT1<T2で左方向
へ、またT1>T2で右方向へ各々移動させなければならな
いことである。しかし前記した前提条件によりこの問題
を容易に解決することができる。すなわち、同図(a)
ではT1+T2=2TdからT1+T2<Tとなり、また同図
(b)ではT1+T2=T+2TdからT1+T2>Tとなるので
排他的論理和回路により制御条件を反転させてやればよ
い。
さて上記の方法にて、あらかじめ定められた特定の同一
サンプリング番号のデータS1,S2の送信タイミング、従
ってこれと同期させるべき主局,従局のサンプリングタ
イミングを一致させる。このとき、主局または従局のい
ずれかでサンプリングタイミングを合せる為に、クロッ
クパルスの位相を進め、或いは遅らせるが、この調整時
間幅は、特定のサンプリング番号のデータS1,S2の送信
する周期Tの最大1/2の時間である。この両局のサンプ
リングタイミングの時間差をタイミングの一致調整のた
めに一度にずらすこととする場合はデータ送信タイミン
グを急激に変化させる事になり、受信端側にて受信デー
タエラーを生じるから実際上は受信データエラーを生じ
ない範囲の極めて短い時間ずつサンプリングタイミング
をずらす処理を複数回繰返して所期の調整を行う。この
為、サンプリング信号の同期をとるのに長時間を要して
いた。特に調整時間幅がT/2に及ぶので、場合によって
は調整完了までの時間は極めて長いものとなる。
サンプリング番号のデータS1,S2の送信タイミング、従
ってこれと同期させるべき主局,従局のサンプリングタ
イミングを一致させる。このとき、主局または従局のい
ずれかでサンプリングタイミングを合せる為に、クロッ
クパルスの位相を進め、或いは遅らせるが、この調整時
間幅は、特定のサンプリング番号のデータS1,S2の送信
する周期Tの最大1/2の時間である。この両局のサンプ
リングタイミングの時間差をタイミングの一致調整のた
めに一度にずらすこととする場合はデータ送信タイミン
グを急激に変化させる事になり、受信端側にて受信デー
タエラーを生じるから実際上は受信データエラーを生じ
ない範囲の極めて短い時間ずつサンプリングタイミング
をずらす処理を複数回繰返して所期の調整を行う。この
為、サンプリング信号の同期をとるのに長時間を要して
いた。特に調整時間幅がT/2に及ぶので、場合によって
は調整完了までの時間は極めて長いものとなる。
また、サンプリング信号の同期をとる為に必要な時間、
すなわち自局が特定サンプリング番号のデータS1または
S2を送信してから、相手局の同一サンプリング番号のデ
ータS2またはS1を受信するまでの時間の計測には、特定
サンプリング番号のデータを送信する周期Tの時間を計
測できるものである事が必要である。時間計測精度にも
よるが、比較的大きいビット数の時間計測用カウンタが
必要である。従って、相手局へ送信する時間データ(T1
またはT2)のビット数も多く、伝送フォーマット上に多
くのビット数を占有するという不都合がある。
すなわち自局が特定サンプリング番号のデータS1または
S2を送信してから、相手局の同一サンプリング番号のデ
ータS2またはS1を受信するまでの時間の計測には、特定
サンプリング番号のデータを送信する周期Tの時間を計
測できるものである事が必要である。時間計測精度にも
よるが、比較的大きいビット数の時間計測用カウンタが
必要である。従って、相手局へ送信する時間データ(T1
またはT2)のビット数も多く、伝送フォーマット上に多
くのビット数を占有するという不都合がある。
本発明は斯かる問題点を解決するためになされたもので
あり、主局および従局のサンプリングタイミング及びサ
ンプリング番号を、短時間で一致させるとともに、時間
計測も短時間でよく、時間データのビット数を短くして
伝送効率を高め得るサンプリング信号同期方式を提供す
ることを目的としている。
あり、主局および従局のサンプリングタイミング及びサ
ンプリング番号を、短時間で一致させるとともに、時間
計測も短時間でよく、時間データのビット数を短くして
伝送効率を高め得るサンプリング信号同期方式を提供す
ることを目的としている。
本発明は一局が発する信号の他局における受信時点と、
該他局における直前の送信時点又はサンプリングタイミ
ングとの時間差を求め、この時間差と、データの受信時
点のサンプリング番号とを前記一局へ返信し、この返信
情報と、該一局におけるこの返信情報の受信タイミン
グ、つまり直前の送信時点又はサンプリングタイミング
との時間差及び当該受信時点のサンプリング番号等とに
基づき、いずれかの局にてまずサンプリング番号の補正
を行う粗調制御を行い、次いでサンプリングタイミング
を一致させるべき微調制御を行う方式である。
該他局における直前の送信時点又はサンプリングタイミ
ングとの時間差を求め、この時間差と、データの受信時
点のサンプリング番号とを前記一局へ返信し、この返信
情報と、該一局におけるこの返信情報の受信タイミン
グ、つまり直前の送信時点又はサンプリングタイミング
との時間差及び当該受信時点のサンプリング番号等とに
基づき、いずれかの局にてまずサンプリング番号の補正
を行う粗調制御を行い、次いでサンプリングタイミング
を一致させるべき微調制御を行う方式である。
一局が信号を送信し、これを他局が受けとって、その受
信時のサンプリング番号を返信してくる。この返信情報
を一局に受信した時点のサンプリング番号と他局の上記
サンプリング番号とにて、まずサンプリング番号を略一
致させる粗調制御を行う。そして両局におけるデータ受
信時点と、直前の送信時点又はサンプリングタイミング
との時間差を微調整情報としてサンプリングタイミング
の一致を行わせる。上記時間差の計時はサンプリング周
期より短い時間行われる。
信時のサンプリング番号を返信してくる。この返信情報
を一局に受信した時点のサンプリング番号と他局の上記
サンプリング番号とにて、まずサンプリング番号を略一
致させる粗調制御を行う。そして両局におけるデータ受
信時点と、直前の送信時点又はサンプリングタイミング
との時間差を微調整情報としてサンプリングタイミング
の一致を行わせる。上記時間差の計時はサンプリング周
期より短い時間行われる。
以下本発明をその実施例を示す図面に基づいて詳述す
る。第1図は主局Aと従局Bとの間の送受信状態を示す
タイミングチャートである。主局A,従局BはTを周期と
してサンプリング番号を発生し、ここでは電力系統の周
波数(50Hzまたは60Hz)における1サイクル(電気角36
0度相当)である。T0はサンプリングタイミングの周期
であり、ここでは電気角30度とする。従ってT=12×T0
となり、サンプリング番号はサンプリングタイミングご
とに0,1,2…11と変化していく。また説明の便宜上、サ
ンプリングタイミングと送信タイミングを同一とする。
る。第1図は主局Aと従局Bとの間の送受信状態を示す
タイミングチャートである。主局A,従局BはTを周期と
してサンプリング番号を発生し、ここでは電力系統の周
波数(50Hzまたは60Hz)における1サイクル(電気角36
0度相当)である。T0はサンプリングタイミングの周期
であり、ここでは電気角30度とする。従ってT=12×T0
となり、サンプリング番号はサンプリングタイミングご
とに0,1,2…11と変化していく。また説明の便宜上、サ
ンプリングタイミングと送信タイミングを同一とする。
そして特定のサンプリング番号のデータを主,従局間に
て送受するが、ここでは主局Aから従局Bへ送信するも
のとし、これをS1とする。そして第1図においては、上
記特定サンプリング番号を「0」としている。
て送受するが、ここでは主局Aから従局Bへ送信するも
のとし、これをS1とする。そして第1図においては、上
記特定サンプリング番号を「0」としている。
主局Aから出たデータS1が従局Bに着くまでの時間と、
従局Bから出たデータが主局に着くまでの時間とが、事
実上無視できる程度の差を有するだけであるので、これ
らを互いに等しいものとし、これを伝送遅延時間Tdとす
る。両局での同期がとれていない第1図の状態下では両
局のサンプリング番号は例えば6だけずれており、サン
プリングタイミングはΔTだけずれている。
従局Bから出たデータが主局に着くまでの時間とが、事
実上無視できる程度の差を有するだけであるので、これ
らを互いに等しいものとし、これを伝送遅延時間Tdとす
る。両局での同期がとれていない第1図の状態下では両
局のサンプリング番号は例えば6だけずれており、サン
プリングタイミングはΔTだけずれている。
次に本発明方式を第1図と、主局A,従局Bの送受信,デ
ータ処理手順を示す第2図のフローチャートにより説明
する。
ータ処理手順を示す第2図のフローチャートにより説明
する。
主局Aからは、一定周期(T=12×T0)毎に特定サンプ
リング番号「0」のデータS1が送信される。主局Aから
送信されたS1は、伝送遅延時間Td後に、従局Bに着信す
る。この時、従局Bでは、各サンプリングタイミングの
うちでS1を受信する直前のサンプリングタイミングから
S1を受信するまでの時間をTsとして計測する。これはサ
ンプリングタイミングごとにリセットされるカウンタに
て適宜のクロックを計数させ、受信時に計数を停止する
ことで実施できる。そして従局Bでは、主局AからのS1
を受信すると、必ず次のサンプリングタイミングの主局
Aへの送信データにS1受信時点を表す情報RA1と上記Ts
とを乗せて送信する。S1の受信時点を表す情報RA1とし
てはその時点におけるサンプリング番号「9」を用い、
従局Bはサンプリング番号「10」の送信データにサンプ
リング番号RA1「9」及びTsを乗せて主局Aへ送信す
る。
リング番号「0」のデータS1が送信される。主局Aから
送信されたS1は、伝送遅延時間Td後に、従局Bに着信す
る。この時、従局Bでは、各サンプリングタイミングの
うちでS1を受信する直前のサンプリングタイミングから
S1を受信するまでの時間をTsとして計測する。これはサ
ンプリングタイミングごとにリセットされるカウンタに
て適宜のクロックを計数させ、受信時に計数を停止する
ことで実施できる。そして従局Bでは、主局AからのS1
を受信すると、必ず次のサンプリングタイミングの主局
Aへの送信データにS1受信時点を表す情報RA1と上記Ts
とを乗せて送信する。S1の受信時点を表す情報RA1とし
てはその時点におけるサンプリング番号「9」を用い、
従局Bはサンプリング番号「10」の送信データにサンプ
リング番号RA1「9」及びTsを乗せて主局Aへ送信す
る。
主局Aでは、従局Bからのサンプリング番号RA1「9」
および計測時間Tsを受信する。主局Aはこの受信時にお
ける自局のサンプリング番号SA2、ここでは「7」を特
定して記憶するとともに、各サンプリングタイミングの
うち、従局Bからのサンプリング番号RA1「9」が着信
する直前のサンプリングタイミングから、サンプリング
番号RA1を含むデータを受信するまでの時間をTMとして
計測する。この計測手段は従局BのTs計測手段と同様で
ある。
および計測時間Tsを受信する。主局Aはこの受信時にお
ける自局のサンプリング番号SA2、ここでは「7」を特
定して記憶するとともに、各サンプリングタイミングの
うち、従局Bからのサンプリング番号RA1「9」が着信
する直前のサンプリングタイミングから、サンプリング
番号RA1を含むデータを受信するまでの時間をTMとして
計測する。この計測手段は従局BのTs計測手段と同様で
ある。
次に主局Aのサンプリング番号と従局Bのサンプリング
番号との差εは(1)式にて表わされる。
番号との差εは(1)式にて表わされる。
右辺第1項は12を除数とする剰余数である。第1図の例
では ε=(7−9)12−7/2 …(2) となる。εの値と主,従局のサンプリング番号のずれと
の関係は第1表のとおりである。
では ε=(7−9)12−7/2 …(2) となる。εの値と主,従局のサンプリング番号のずれと
の関係は第1表のとおりである。
而してサンプリング番号の補正値は整数でなければなら
ないのでその補正値ε′を(3)式によって算出する。
ないのでその補正値ε′を(3)式によって算出する。
ここに右辺第2項は 内の四捨五入した整数値を表す。従って第1図の例では
ε′=−6となる。
ε′=−6となる。
次に(3)式により算出されたサンプリング番号差分だ
け主局Aのサンプリング番号に対して補正を行うことに
よって主局A,従局B間のサンプリング番号差を0から+
1とする。ここに番号差が0〜+1の差となるのは
(3)式の第2項にて整数化を行うためである。第1図
の場合、ε′=−6だけ主局Aのサンプリング番号を減
ずること、つまり6を加えることにより、従局Bのサン
プリング番号との差が0から+1の差になるのである。
第3図はこの補正後のサンプリング番号を示している。
加算値が12を越えた場合は12の剰余を用いる。
け主局Aのサンプリング番号に対して補正を行うことに
よって主局A,従局B間のサンプリング番号差を0から+
1とする。ここに番号差が0〜+1の差となるのは
(3)式の第2項にて整数化を行うためである。第1図
の場合、ε′=−6だけ主局Aのサンプリング番号を減
ずること、つまり6を加えることにより、従局Bのサン
プリング番号との差が0から+1の差になるのである。
第3図はこの補正後のサンプリング番号を示している。
加算値が12を越えた場合は12の剰余を用いる。
なお(3)式のε′を用いてε″=ε′−1なる演算に
より得られたε″をもとにサンプリング番号の補正を行
ってもさしつかえない。この場合、補正後の主局と従局
のサンプリング番号差は0又は−1の差となる。即ち
ε″=−6−1=−7であるから補正すべき番号「8」
から「−7」を減じると15→3となり、「8」に替えて
爾後「3」が用いられる。
より得られたε″をもとにサンプリング番号の補正を行
ってもさしつかえない。この場合、補正後の主局と従局
のサンプリング番号差は0又は−1の差となる。即ち
ε″=−6−1=−7であるから補正すべき番号「8」
から「−7」を減じると15→3となり、「8」に替えて
爾後「3」が用いられる。
さて上述の如き粗調制御後、主局−従局の各々のサンプ
リングタイミングを合致させる微調制御を行う。
リングタイミングを合致させる微調制御を行う。
第1図に明らかなように伝送遅延時間Td,計測時間TM,T
sの間には次の関係が常に成立する。
sの間には次の関係が常に成立する。
但し、nはS1送信時に至近する従局のサンプリングタイ
ミングから、Ts計時基準のサンプリングタイミングまで
のサンプリング周期数 mはRA1送信時に至近する主局のサンプリングタイミン
グからTM計時基準のサンプリングタイミングまでのサ
ンプリング周期数 (4),(5)式よりΔTを求めると サンプリングタイミング差ΔTの絶対値はT0/2以内であ
るから(6)式の右辺第1項の(n−m)は0,±1のい
ずれかの値しかとり得ない。
ミングから、Ts計時基準のサンプリングタイミングまで
のサンプリング周期数 mはRA1送信時に至近する主局のサンプリングタイミン
グからTM計時基準のサンプリングタイミングまでのサ
ンプリング周期数 (4),(5)式よりΔTを求めると サンプリングタイミング差ΔTの絶対値はT0/2以内であ
るから(6)式の右辺第1項の(n−m)は0,±1のい
ずれかの値しかとり得ない。
従って、(6)式に於いてサンプリングタイミング差Δ
Tを零にするためには、 Ts=TM (n−m=0の場合)…(7) T0+Ts=TM (n−m=1の場合)…(8) T0+TM=Ts (n−m=−1の場合)…(9) のうちいずれかの演算式を満足するように主局のサンプ
リングタイミングを進遅制御すると、その同期がとれる
ことになる。
Tを零にするためには、 Ts=TM (n−m=0の場合)…(7) T0+Ts=TM (n−m=1の場合)…(8) T0+TM=Ts (n−m=−1の場合)…(9) のうちいずれかの演算式を満足するように主局のサンプ
リングタイミングを進遅制御すると、その同期がとれる
ことになる。
主局はこのような原理に基づくサンプリングタイミング
の制御を行う。即ち粗調制御後には第4図に示すように n=RA1 m=SA2−(RA1+1) となるので n−m=2RA1−(SA2−1) …(10) となる。
の制御を行う。即ち粗調制御後には第4図に示すように n=RA1 m=SA2−(RA1+1) となるので n−m=2RA1−(SA2−1) …(10) となる。
この例では粗調制御後にはSA2=7,RA1=3であるからn
−m=0となり、微調制御としては(7)式のTs=TM
となるように、主局のサンプリングタイミングの位相制
御を行う。その進遅はTsとTMの大小関係に基づいて定
めればよく、この例ではTs>TMであるので、主局のサ
ンプリングタイミングを進める。
−m=0となり、微調制御としては(7)式のTs=TM
となるように、主局のサンプリングタイミングの位相制
御を行う。その進遅はTsとTMの大小関係に基づいて定
めればよく、この例ではTs>TMであるので、主局のサ
ンプリングタイミングを進める。
以上の微調制御によりサンプリングタイミングが両局に
て一致し、またこれに伴いサンプリング番号の差も0と
なる。
て一致し、またこれに伴いサンプリング番号の差も0と
なる。
なお、上記実施例では主局に於いてサンプリングタイミ
ング及びサンプリング番号を制御したが、第1図に2点
鎖線で示すように従局側から特定サンプリング番号のデ
ータを発して同様の演算制御を実施することも可能であ
り、上記実施例と全く同様の効果を奏する。また主局・
従局、両局に於いて、同様の演算を実施し、各々自局に
於いてサンプリングタイミングを制御すれば、サンプリ
ングタイミングの同期に要する時間は1/2となり、なお
一層高速に同期させることができる。但しサンプリング
番号の同期については主局又は従局いずれかにおいて制
御を行う必要がある。
ング及びサンプリング番号を制御したが、第1図に2点
鎖線で示すように従局側から特定サンプリング番号のデ
ータを発して同様の演算制御を実施することも可能であ
り、上記実施例と全く同様の効果を奏する。また主局・
従局、両局に於いて、同様の演算を実施し、各々自局に
於いてサンプリングタイミングを制御すれば、サンプリ
ングタイミングの同期に要する時間は1/2となり、なお
一層高速に同期させることができる。但しサンプリング
番号の同期については主局又は従局いずれかにおいて制
御を行う必要がある。
また上記実施例では、主局・従局の2局間の場合につい
て説明したが本発明は3局間以上の場合であっても適用
でき、例えば3局間ではまず、2局間に於いて上記実施
例と同一制御により同期をとった上で残りの1局と既に
同期のとれた2局の内の1局との間で同制御により同期
をとればよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
て説明したが本発明は3局間以上の場合であっても適用
でき、例えば3局間ではまず、2局間に於いて上記実施
例と同一制御により同期をとった上で残りの1局と既に
同期のとれた2局の内の1局との間で同制御により同期
をとればよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
また、上記実施例の説明では便宜上、主局から従局への
データS1の送信時点を特定サンプリング番号「0」とし
ているが、他のサンプリング番号であってもよい。この
場合のサンプリング番号をSA1とすると上記(1)式及
び(3)式は次のように改められる。
データS1の送信時点を特定サンプリング番号「0」とし
ているが、他のサンプリング番号であってもよい。この
場合のサンプリング番号をSA1とすると上記(1)式及
び(3)式は次のように改められる。
要するに(1),(1)′,(3),(3)′式の右辺
第2項の分子は主局の発信時点と受信時点のサンプリン
グ番号の差を示すものである。
第2項の分子は主局の発信時点と受信時点のサンプリン
グ番号の差を示すものである。
更に、本発明は保護継電装置に限らず遠隔2点間で、同
時刻性の必要な、例えば地震計、標準時計等にも適用で
きることは言うまでもない。
時刻性の必要な、例えば地震計、標準時計等にも適用で
きることは言うまでもない。
以上のようにこの発明によれば、サンプリング番号の補
正を速やかに行うことができる。またサンプリングタイ
ミング同期の為の測定時間を最小サンプリング間隔T0以
下の時間データとでき、時間測定データのビット数も少
なくなり、その計時用回路も少なくてすむ。さらに、相
互に伝送し合う時間データのビット数も少なくてよく、
データ伝送の効率を高める事が出来る。
正を速やかに行うことができる。またサンプリングタイ
ミング同期の為の測定時間を最小サンプリング間隔T0以
下の時間データとでき、時間測定データのビット数も少
なくなり、その計時用回路も少なくてすむ。さらに、相
互に伝送し合う時間データのビット数も少なくてよく、
データ伝送の効率を高める事が出来る。
更に、同期制御が粗調整と微調整に分割して行われる
為、主局−従局間のサンプリングタイミングを一致させ
る時間が大幅に短縮でき同期引込みを速やかにとれる効
果がある。
為、主局−従局間のサンプリングタイミングを一致させ
る時間が大幅に短縮でき同期引込みを速やかにとれる効
果がある。
第1図は本発明の同期方式の説明のためのタイムチャー
ト、第2図は主局,従局の送受信,データ処理手順を示
すフローチャート、第3,4図は粗調制御,微調制御の説
明のためのタイムチャート、第5図は従来方式の原理説
明図である。 A……主局、B……従局
ト、第2図は主局,従局の送受信,データ処理手順を示
すフローチャート、第3,4図は粗調制御,微調制御の説
明のためのタイムチャート、第5図は従来方式の原理説
明図である。 A……主局、B……従局
Claims (1)
- 【請求項1】2装置夫々にて等間隔でサンプリングして
得たサンプリング信号を、これと同周期で変化し、且つ
周期的に反復発生するサンプリング番号を含む共通の伝
送フォーマットにてサンプリングと同周期で2装置間で
送受信する通信系統における同期方式において、 サンプリング番号の反復周期を2装置間での伝送遅延時
間の2倍より長くすること、 信号を一装置から送信して他装置にて受信させた場合
に、 当該受信時点と該他装置の直前の信号送信時点との間の
時間TSを該他装置にて測定すること、 前記他装置は、前記受信時点に係るサンプリング番号RA
1及び前記時間の測定値TSを前記一装置へ送信するこ
と、 前記一装置は、前記他装置からの送信信号の受信時点と
直前の信号送信時点との間の時間TMを測定すること、 前記一装置にて、前記他装置からの送信信号の受信時点
に係るサンプリング番号SA2と、前記他装置から送信さ
れてきたサンプリング番号RA1と、前記一装置の送信時
点のサンプリング番号と受信時点のサンプリング番号SA
2との差とに基づき、両装置が発生するサンプリング番
号を一致させるべく該一装置又は他装置のサンプリング
番号を補正し、次いで前記一装置及び他装置がそれぞれ
測定した測定時間TS,TMに基づき各装置における同サン
プリング番号の発生に係るサンプリングタイミングの時
間差を零にすべく該一装置又は他装置のサンプリングタ
イミングを調整することを含むことを特徴とするサンプ
リング信号同期方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61106055A JPH0793783B2 (ja) | 1986-05-07 | 1986-05-07 | サンプリング信号同期方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61106055A JPH0793783B2 (ja) | 1986-05-07 | 1986-05-07 | サンプリング信号同期方式 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62262614A JPS62262614A (ja) | 1987-11-14 |
JPH0793783B2 true JPH0793783B2 (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=14423931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61106055A Expired - Lifetime JPH0793783B2 (ja) | 1986-05-07 | 1986-05-07 | サンプリング信号同期方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0793783B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113300324B (zh) * | 2021-05-14 | 2023-11-14 | 许继集团有限公司 | 一种纵联差动保护同步方法及装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6039310A (ja) * | 1983-08-12 | 1985-03-01 | 株式会社東芝 | サンプリング同期方法 |
-
1986
- 1986-05-07 JP JP61106055A patent/JPH0793783B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62262614A (ja) | 1987-11-14 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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