JPH0793006A - 車両用電子制御装置 - Google Patents

車両用電子制御装置

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JPH0793006A
JPH0793006A JP23789393A JP23789393A JPH0793006A JP H0793006 A JPH0793006 A JP H0793006A JP 23789393 A JP23789393 A JP 23789393A JP 23789393 A JP23789393 A JP 23789393A JP H0793006 A JPH0793006 A JP H0793006A
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哲司 小崎
Hideo Wakata
秀雄 若田
Shinji Hiraiwa
伸次 平岩
Masahiro Miyoshi
昌弘 三好
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子制御装置の車両への誤組み付けの検出、
経時変化によるデータ消失の対策を行うことによって制
御装置全体としての信頼性を高める。 【構成】 車両毎の個別データであるPROMデータが
正常であるか否かの判定を行う。もしPROMデータに
異常があってその復元が不可能なときには、ステップ1
50に進んで正しいデータの送信を上位制御装置5に要
求し、受信したデータをPROM14に書き込む処理を
実行する。PROM14に記憶している個別データが経
時変化等で消失した場合には、上位制御装置5より正し
いデータを取得し、再書き込みにより個別データを復旧
させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パワートレイン系を初
めとする車両用電子制御装置であって、オプション機
能、制御バリエーションの多い制御システムにおいて、
そのバリエーションに対応するための制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用電子制御装置は、搭載され
る車両、エンジン、仕向地毎に設定されたアクチュエー
タ特性、オプション等が異なるため、それらの違いに対
応して個別に制御プログラムを作成する方法が取られ、
僅かに異なるだけの多数の品番の電子制御装置を管理す
る必要があった。このような問題を解決するために、い
くつかの方法が提案されている。例えば特開平4ー92
734号にあるように、プログラムROMに複数種類の
仕様のプログラムを記述しておき、仕様に合わせて必要
なプログラムを外部から選択する方法がある。しかしこ
の方法では既存のプログラムを統一することはできる
が、新しい仕様には対応できない。また多数の仕様を総
て記憶しておくためには、大容量の不揮発メモリが必要
となり、相当なコストの上昇を招くという問題点があ
る。
【0003】また、特開平4ー36048号には、制御
プログラムを含む共通仕様データを記憶させておく第1
のメモリと、車両毎に異なる個別データを記憶させてお
く第2のメモリとを備え、第2のメモリをワンタイムプ
ログラム対応のROMで構成すると共に、製品出荷時に
車両毎の個別データを第2のメモリに書き込む事によっ
てバリエーションを吸収しようとする方法が示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この特開平4ー360
48号の方法では、バリエーションの吸収が効率よく行
えるものの、書き込まれたデータが目的とする車両に対
して正しいものかどうかを確認する手段が無いため、車
両完成時の誤組付けの確認手続きが複雑になるという問
題がある。また、ワンタイムプログラム対応のROMに
関連する問題点としては、例えばヒューズ溶断型や接合
破壊型のものは、通常のマイクロコンピュータチップの
製造プロセスとは異なる製造プロセスで作られるため、
チップコストが上昇することが挙げられ、紫外線消去形
式などのフローティングゲート型のものは、自動車のよ
うな温度サイクルの厳しい環境下では、データの消失の
可能性があることなどが挙げられ、バリエーションの吸
収以外の点で現状の電子制御装置と同等の信頼性を得る
ことは困難である。
【0005】そこで本発明は上記問題点に鑑み、各電子
制御装置の車両への誤組み付けの検出、経時変化による
データ消失の対策を行うことによって制御装置全体とし
ての信頼性を高めることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に成された請求項1記載の車両用電子制御装置は、電気
的にデータの書き込み不能な第1のメモリと、電源オフ
時にもデータを保持し、かつデータを書き換え可能な第
2のメモリと、外部とシリアルにデータを通信する通信
手段とを備えた車両用電子制御装置において、制御プロ
グラムを含む共通仕様データを上記第1のメモリに記憶
させ、車両毎に異なる個別データを上記第2のメモリに
記憶させると共に、上記第2のメモリ内の個別データが
失われたときに、上記通信手段により、車両毎の個別デ
ータを記憶している外部の上位制御装置等から正しい個
別データを入力して、上記第2のメモリ内の個別データ
を復元するデータ復元制御手段を備えたことを特徴とす
る。
【0007】また、請求項2記載の車両用電子制御装置
は、電気的にデータの書き込み不能な第1のメモリと、
電源オフ時にもデータを保持し、かつデータを書き換え
可能な第2のメモリと、外部とシリアルにデータを通信
する通信手段とを備えた車両用電子制御装置において、
制御プログラムを含む共通仕様データを上記第1のメモ
リに記憶させ、車両毎に異なる個別データを上記第2の
メモリに記憶させると共に、上記車両毎の個別データを
記憶している外部の上位制御装置等と上記第2のメモリ
とを上記通信手段によって接続し、互いが記憶している
車両毎の個別データを比較することで、誤った車両への
組み付けを検出可能としたことを特徴とする。
【0008】上記請求項1あるいは請求項2における車
両用電子制御装置及び外部の上位制御装置等の具体例を
説明すると、外部の上位制御装置等とは、例えば車両に
搭載されているパワートレイン制御装置であり、車両用
電子制御装置がそれぞれ噴射制御装置や点火制御装置等
に該当する。また、上位制御装置の代わりに、専用の個
別データ書き込みツール等を採用しても同様の効果があ
る。
【0009】
【作用】上記構成を有する請求項1記載の車両用電子制
御装置によれば、第1のメモリが制御プログラムを含む
共通仕様データを記憶しており、第2のメモリが車両毎
に異なる個別データを記憶している。そして、データ復
元制御手段は、第2のメモリ内のデータが失われたとき
に、通信手段により、車両毎の個別データを記憶してい
る外部の上位制御装置等から正しいデータを入力して、
第2のメモリ内の個別データを復元する。
【0010】このように、第2のメモリに記憶している
個別データが経時変化等で消失した場合には、外部の上
位制御装置等より正しいデータを取得し、再書き込みに
より個別データを復旧させることができる。その結果、
制御装置全体としての信頼性を高めることが可能とな
る。
【0011】また、請求項2記載の車両用電子制御装置
によれば、外部の上位制御装置等が記憶している車両毎
の個別データと、第2のメモリが記憶している車両毎の
個別データとを比較することで、誤った車両への組み付
けを検出することができる。この誤組み付けを検出した
後は、例えば上記請求項1の機能も併せ持っていれば正
しい個別データを再書き込みすることもできるが、ハー
ド的に対応不可能な場合がある。例えば6気筒用の制御
装置を8気筒の車両に組み付けてしまった場合のよう
に、ハードウェアが異なるため個別データの更新だけで
は対応できない場合には、誤組み付けであることを報知
して、交換を促すようなことが考えられる。
【0012】このように、外部の上位制御装置等と第2
のメモリとで車両の個別データを比較する事で誤った車
両への組み付けを検出することによって、制御装置全体
としての信頼性を高めることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面に
従って説明する。図1に本発明における車両用電子制御
装置の構成を示す。本電子制御装置1は、制御演算を行
うCPU11、基本部分のプログラムを内蔵する不揮発
メモリであるROM12、演算結果などを一時的に格納
するRAM13、制御パラメータやオプション情報とい
ったバリエーションの要因となる車両毎に異なる個別デ
ータを記憶する、外部から書き込み可能な不揮発メモリ
であるPROM14、センサやアクチュエータなどの外
部装置3と接続される入出力(I/O)装置15、これ
らの各装置間を接続する内部バス16、およびCPU1
1の指示によりPROM14へデータの書き込みを実行
する書き込み装置17から構成される。なお、上記RO
M12が本発明の第1のメモリに該当し、PROM14
が本発明の第2のメモリに該当する。
【0014】また本電子制御装置1は、シリアル通信手
段4により、上位制御装置5と接続されている。ここで
電子制御装置1は、センサ信号を物理データに変換した
り、アクチュエータを目標の状態にフィードバック制御
したりするなどの、比較的単純な制御処理機能を有する
ものであるのに対し、上位制御装置5は、複数の電子制
御装置1の情報に基づく状態判定、制御目標値演算とい
った高度な処理を実行するもので、いわばマスタコンピ
ュータの役目を果たすものである。
【0015】図2に本車両用電子制御装置を、自動車の
エンジン制御を中心としたパワートレイン制御系に適用
した場合の構成例を示す。このシステム構成では、自動
車のエンジンルームに制御アクチュエータが搭載されて
いるパワートレイン系制御システムを高速LAN(Loca
l Area Network)20で結んだものであり、従来は一体
的に構成されていたパワートレイン制御装置を制御機能
毎に分割した分散型制御システムとして構成されてい
る。
【0016】(図示しない)エンジン上またはエンジン
ルーム内に、噴射制御装置22、点火制御装置23、I
/O制御装置24、ミッション制御装置25、スロット
ル制御装置26及び、車室内に搭載するパワートレイン
制御装置21が高速LAN20で接続されている。すな
わち、各制御装置22〜26がそれぞれ図1の電子制御
装置1に相当し、パワートレイン制御装置21が上位制
御装置5に相当する。またシリアル通信手段4として、
ここではLAN20を用いている。
【0017】各制御装置22〜26には、制御対象とな
るアクチュエータや個別に入力されるセンサ類が接続さ
れている。また高速のパルス信号で、エンジン制御の同
期信号であるクランク角信号は専用線27によりパワー
トレイン制御装置21、噴射制御装置22、点火制御装
置23、I/O制御装置24に分配されている。
【0018】次に図1の構成において、電子制御装置1
の作動について図3のフローチャートを基に説明する。
電子制御装置1のROM12には、基本的な制御プログ
ラムのみが搭載されており、電源が投入されると、この
プログラムを実行し、通信による車両個別情報の入力、
PROMデータの異常検出、本来の制御処理などを実行
する。
【0019】プログラムが起動すると、まずステップ1
00の初期設定を実行する。ここでは、RAM13の初
期化やI/O装置15の初期設定が行われ、さらに上位
制御装置5との通信のための設定を行い、通信が可能な
状態になった事を示すフラグを上位制御装置5に向けて
送信する。同時に製造品番のように自分に固有に与えら
れている識別コードも送信する。この識別コードによっ
て上位制御装置5は、異品の組付けを検出できる。
【0020】次にステップ110に進んで、上位制御装
置5との通信が正常に行えるか否かの判定をする。この
判定処理は、例えば自分が起動してから1sec以内
に、上位制御装置5から通信可能フラグを受信したか否
かで行う。通信が正常であると判定されたときにはステ
ップ120に進んで、PROM14が初期状態つまり何
もデータがかかれていないか否かの判定を行う。初期状
態と判定されたときには、更にステップ130に進んで
オプション情報などの個別制御情報を通信によりPRO
M14に入力する。
【0021】一方、ステップ120でPROM14が初
期状態ではないと判定されたときには、ステップ130
の処理は実行しない。次にステップ140に進んで、P
ROMデータが正常であるか否かの判定を行う。もしP
ROMデータに異常があってその復元が不可能なときに
は、ステップ150に進んで正しいデータの送信を上位
制御装置5に要求し、受信したデータをPROM14に
書き込む処理を実行する。もちろんPROMデータが正
常であれば、この処理は実行されない。
【0022】その後ステップ160に進んで、この電子
制御装置1が行うべき本来の制御処理を実行する。また
ステップ110において、通信が正常に行えないと判定
されたときには、電子制御装置1は通信に頼らない自律
制御モードステップ170に移行する。この自律制御モ
ードでは、電子制御装置1の駆動出力をOFF側に出力
し続け、不確実な制御を禁止すると共にユーザに異常を
知らせるものである。なお、電子制御装置1が図2の噴
射制御装置22、点火制御装置23のように、いかなる
時も動作が必要な装置の場合には、予め記憶されている
固定値のバックアップデータに基づき噴射、点火を実行
する。
【0023】以上のようなステップ110〜170まで
の全体処理は、0.1〜10sec程度の間隔の比較的
ゆっくりした周期で繰り返し実行される。一方ステップ
160、170の処理は、数msec〜100msec
の周期あるいは、エンジン回転信号周期などの比較的速
い周期で実行される。
【0024】次に、本発明に固有な通信による車両に関
わる個別情報を入力する手順(ステップ130)につい
て、図4のフローチャートに基づいて説明する。まずス
テップ210において、自分が何であるかを上位制御装
置5に知らせるためにノード識別コードを送信する。こ
のノード識別コードは、例えば電子制御装置1毎に固有
に設定される製造品番等を用いる。
【0025】次に、一般には個別情報が複数のデータの
集まりとなっているため、その全てのデータを送信する
事を要求するフラグを上位制御装置5に送信する(ステ
ップ220)。その後所定の時間(たとえば10mse
c)経過の後、ステップ230においてデータを受信で
きたか否かを受信フラグなどでチェックする。
【0026】ステップ230で否定判断、すなわちデー
タの受信が行われていないと判断されたときには、一時
的に通信路に障害が発生したものとみなして、ステップ
210に戻って再度送信要求を繰り返す。一方、ステッ
プ230で肯定判断、すなわちデータの受信ができた場
合には、ステップ240に進んで、受信したデータが正
常なものか否かの判定をチェックコードなどによって行
う。
【0027】このステップ240での判定は、通信路の
障害ではなく、上位制御装置5が生成したデータ列その
ものに異常があるか否かの判定である。ステップ240
で否定判断、すなわち受信データが異常と判定された場
合には、ステップ340に進んでデータが異常である事
を示すフラグを上位制御装置5に送信すると共に、ステ
ップ210に戻って再度送信を要求する。一方、ステッ
プ240で肯定判断、すなわち受信データが正常である
と判定された場合には、ステップ250に進んで、PR
OM14への書き込みデータの生成を行う。すなわち受
信データをその内容毎にPROMアドレス順への並び換
え、消失異常判定用データの作成など行う。
【0028】さらに続くステップ260でPROM14
の異常を検出するための書き込み回数カウンタCを
「0」にセットし、ステップ270で書き込み操作を実
行する。これは電子制御装置1内のI/O装置15を通
して、書き込み装置17を駆動して行われる。書き込み
終了後、書き込んだデータと書き込むデータとの比較を
行い、正しいデータが書き込まれたか否かを判定する
(ステップ280)。
【0029】ステップ280で肯定判断、すなわち書き
込まれたデータが正しければ本ルーチン(つまりステッ
プ130の処理)を終了する。しかし、正しくないと判
定されたときには、ステップ290に進んで、まず書き
込み回数カウンタCをインクリメントし、そのカウント
値Cが所定の値n(例えば5)以上であるか否かを判定
する(ステップ300)。
【0030】ステップ300で否定判断、すなわちカウ
ント値Cが所定値nに達していなければ、ステップ31
0に進んでPROM14の内容を電気的に消去し、ステ
ップ270に戻る。一方、ステップ300で肯定判断、
すなわち所定値n回以上の書き込みを繰り返しても正常
なデータが書き込まれない場合には、PROM14その
ものに異常があるものと判断し、ステップ320に進ん
で、PROM異常フラグを上位制御装置5に送信し、電
子制御装置1自身は、自律動作モード(図3のステップ
170)に移行するためのフラグをセットして(ステッ
プ330)、本ルーチンを終了する。
【0031】なお、PROMデータに異常が生じたとき
にステップ150(図3)において実行する再書き込み
処理は、図4のステップ220において特定のデータの
みを送信要求する点が異なるのみで、それ以外の処理は
共通にできる。さらに、ステップ140のPROMデー
タの正常判定について説明する。これには、多数決判定
やミラーチェックの方法が用いられる。前者の多数決判
定は、同一のデータをPROM14内の3箇所に記憶し
ておき、それらを相互に比較して2つ以上の一致が得ら
れたデータを正しいものとみなす方法である。この方法
では、一箇所のデータ異常が発生したときは残りの2箇
所のデータに書き換える事により、復元が可能である。
このとき、一般的にはPROM14への書き込みには時
間が掛かるので、制御を中断しないためには、PROM
データを一時的にRAM13に転送してそのデータで制
御を継続しながら、並行してPROM14への書き込み
を実行すれば良い。しかしこの方法であっても、同時に
2箇所以上でデータに異常が発生すれば、復元すること
はできない。
【0032】一方、後者のミラーチェックは、あるデー
タとそのビットの0,1を反転したミラーデータとを記
憶しておき、その二つのデータの排他的論理和をとった
ときに、全てのビットで論理1が得られるか否かで判定
する方法で、PROM14の使用量が少なくなる代わり
にデータの自己復元はできない。
【0033】以上のような構成、手続きにより、電子制
御装置1はバリエーション要因毎に個別に設計する必要
がなく、共通使用する事が可能となり、又バリエーショ
ンの吸収も高い信頼性を持って実現できる。なお本構成
では、上位制御装置5としてマスタコンピュータのよう
なものを想定し、その中に車両個別の制御パラメータ、
オプション情報等を集中して管理記憶させておく構成と
した。しかしバリエーションパラメータの消失が車両に
とって致命的でなく、自律動作機能などによってサービ
ス工場までの移動が可能な場合には、データの書き込み
のための処理は、専用書き込みツールとの交信によって
行っても良い。そのとき、システムが図2のようにLA
N20によって接続されている場合には、図2中に二点
鎖線で示すように、専用書き込みツール30をLAN2
0に接続して行っても良いし、通信コネクタ部分を一時
的にLAN20から切り離し、専用書き込みツール30
と個別に接続しても良い。
【0034】また、上位制御装置5と1対1接続のシス
テムあるいは、電子制御装置1が通信機能を持つだけで
単独で操作するものである場合には、専用書き込みツー
ル30と個別に接続して、データの書き込みができる。
本実施例では、電子制御装置1のPROM14は最初何
も記憶されていないものを使用する事としたが、電子制
御装置1の製造段階で予めPROM14にデータを記憶
させておいてもよい。その場合には、図3においてステ
ップ120、130の処理及びその機能を省略する事が
できる。また本実施例では、PROM14として電気的
に消去が可能なフローティングゲートタイプの物を想定
したが、ヒューズ溶断型や接合破壊型のPROM14の
ようなワンタイムプログラムのPROM14を用いて通
信による品番照合機能、PROM14によるバリエーシ
ョン吸収機能のみを使用しても良い。
【0035】このように、本実施例の車両用電子制御装
置1によれば、PROM14に記憶している車両毎に異
なる個別データが経時変化等で消失した場合には、外部
の上位制御装置5等より正しいデータを取得し、再書き
込みにより個別データを復旧させることができる。その
結果、電子制御装置1全体としての信頼性を高めること
が可能となる。
【0036】また、上位制御装置5等の記憶データと個
別電子制御装置1内のPROM14の記憶データとで車
両の個別データを比較することによって、誤った車両へ
の組み付けを検出することができ、結果として電子制御
装置1によって構成される装置全体としての信頼性を高
めることができる。
【0037】なお、上記実施例では図2に示すように、
従来は一体的に構成されていたパワートレイン制御装置
を制御機能毎に分割した分散型制御システムを例に取っ
て説明した。この分散型にした背景や理由等について以
下に補足説明をしておく。従来より、特にパワートレイ
ン制御系では、排出ガス規制や燃費規制等の対策のた
め、多くのセンサや制御アクチュエータが取り入れら
れ、非常に大規模な制御システムとなっている。そし
て、そのための電子制御装置の開発には多大な開発費用
が必要となっている。さらに、電子制御装置は、搭載さ
れる車両、エンジン、仕向地毎に、ソフトウェアを中心
として細かく仕様が設定されるため、多くのバリエーシ
ョンを生み出し、それらに対応して個別開発が行われる
ことによって開発費用の増大を助長することとなる。ま
た車両搭載の面でも、システムの大規模化で接続するワ
イヤーハーネスが非常に大きなものとなり、重量・線径
の増大から組み付け作業が著しく悪化する等の問題が生
じている。
【0038】このような問題点を解決しようとするもの
が、本分散制御であり、周辺制御装置(図2の噴射制御
装置22、点火制御装置23、I/O制御装置24、ミ
ッション制御装置25、スロットル制御装置26)は、
接続されている制御対象のアクチュエータや個別に入力
されるセンサ類に対する基本的な制御動作を実行する機
能を持つ。ここで基本的な制御動作とは、例えば同期タ
イミング信号に合わせて所定の時間パワートランジスタ
をONさせるとか、目標指令値までモータを回転させる
とか、指示されたチャネルのトランジスタをONさせる
等の比較的単純な動作を言う。
【0039】この基本動作では、制御ロジックのような
制御演算方法等は各装置毎に同一のものとなり、必要に
応じてアクチュエータの特性を反映した制御定数のよう
な制御パラメータのみが可変となる。このような変更は
図1に示したPROM14等を用いて対応できるので、
同一のハードウェアを他の仕様にも転用でき、上述した
開発費用の低減につながる。また、パワートレイン制御
装置21も、従来行っていたこのような駆動処理から解
放されるので、比較的簡単に制御プログラムを構成でき
るようになり、ハードウェアの規模も縮小できるため、
開発費用の低減ができる。
【0040】そして、上記実施例のように、パワートレ
イン制御装置21と周辺制御装置22〜26とをLAN
20で接続することにより、従来車室内にあるパワート
レイン制御装置21とエンジンルーム内にある制御アク
チュエータとを、車室を区切る隔壁を貫通させてワイヤ
ーハーネスで接続していたものが、通信線と電源線等の
一部のワイヤーハーネスのみに置き換えられる。また周
辺制御装置22〜26とその制御アクチュエータは近接
して、あるいは一体的に構成されるため、その間の接続
ワイヤーハーネス量も十分に削減できる。従って、車両
組み付け上で問題となっていたワイヤーハーネスを大幅
に削減することができるのである。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の車
両用電子制御装置によれば、車両毎に異なる個別データ
を記憶している第2のメモリ内のデータが失われたとき
に、外部の上位制御装置等から正しいデータを入力し
て、第2のメモリ内の個別データを復元する。
【0042】また、請求項2記載の車両用電子制御装置
によれば、外部の上位制御装置等が記憶している車両毎
の個別データと、第2のメモリが記憶している車両毎の
個別データとを比較することで、誤った車両への組み付
けを検出することができる。このように、電子制御装置
の車両への誤組み付けの検出、経時変化によるデータ消
失の対策を行うことによって制御装置全体としての信頼
性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である車両用電子制御装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】 本車両用電子制御装置を、自動車のエンジン
制御を中心としたパワートレイン制御系に適用した場合
の構成例を示すブロック図である。
【図3】 本実施例の電子制御装置1の作動を示すフロ
ーチャートである。
【図4】 図3のステップ130における個別情報入力
処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…車両用電子制御装置、 4…シリアル通信手段、
5…上位制御装置、11…CPU、 12…ROM(=
第1のメモリ)、 13…RAM、14…PROM(=
第2のメモリ)、 17…書き込み装置、20…LA
N、 21…パワートレイン制御装置、 22…噴射制
御装置、23…点火制御装置、 24…I/O制御装
置、 25…ミッション制御装置、26…スロットル制
御装置
フロントページの続き (72)発明者 三好 昌弘 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的にデータの書き込み不能な第1の
    メモリと、電源オフ時にもデータを保持し、かつデータ
    を書き換え可能な第2のメモリと、外部とシリアルにデ
    ータを通信する通信手段とを備えた車両用電子制御装置
    において、 制御プログラムを含む共通仕様データを上記第1のメモ
    リに記憶させ、車両毎に異なる個別データを上記第2の
    メモリに記憶させると共に、 上記第2のメモリ内の個別データが失われたときに、上
    記通信手段により、車両毎の個別データを記憶している
    外部の上位制御装置等から正しい個別データを入力し
    て、上記第2のメモリ内の個別データを復元するデータ
    復元制御手段を備えたことを特徴とする車両用電子制御
    装置。
  2. 【請求項2】 電気的にデータの書き込み不能な第1の
    メモリと、電源オフ時にもデータを保持し、かつデータ
    を書き換え可能な第2のメモリと、外部とシリアルにデ
    ータを通信する通信手段とを備えた車両用電子制御装置
    において、 制御プログラムを含む共通仕様データを上記第1のメモ
    リに記憶させ、車両毎に異なる個別データを上記第2の
    メモリに記憶させると共に、 上記車両毎の個別データを記憶している外部の上位制御
    装置等と上記第2のメモリとを上記通信手段によって接
    続し、互いが記憶している車両毎の個別データを比較す
    ることで、誤った車両への組み付けを検出可能としたこ
    とを特徴とする車両用電子制御装置。
JP23789393A 1993-09-24 1993-09-24 車両用電子制御装置 Expired - Fee Related JP3296043B2 (ja)

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