JPH0792838A - トナー定着用加熱ローラ - Google Patents

トナー定着用加熱ローラ

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JPH0792838A
JPH0792838A JP23675193A JP23675193A JPH0792838A JP H0792838 A JPH0792838 A JP H0792838A JP 23675193 A JP23675193 A JP 23675193A JP 23675193 A JP23675193 A JP 23675193A JP H0792838 A JPH0792838 A JP H0792838A
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和徳 細見
Yoshiharu Ogawa
善晴 小川
Masato Sano
正人 佐野
Tatsuo Kono
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Noritake Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱ローラの軸方向に比較的均一な温度分布
が得られると共に、定着時の加熱・加圧が比較的均一に
行われるトナー定着用加熱ローラを提供する。 【構成】 Au系レジネートペーストを印刷した抵抗体
転写紙を硬質ガラス円筒(電気絶縁性基体)に貼り付け
て転写し、乾燥、焼成することにより、硬質ガラス円筒
に抵抗体を固着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電複写機等に用いられ
るトナー定着用加熱ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】トナー画像を紙等に転写した後に定着す
る複写機が知られている。一般に、このような複写機に
おいては、トナーが転写された紙等に複写機内に備えら
れた加熱ローラと加圧ローラとの間を通過させることに
より、加熱と同時に加圧をして、トナーを紙等に定着さ
せることが行われている。従来、上記加熱ローラには、
内部に加熱源としてハロゲンランプ等を備えた円筒状の
アルミニウム等が用いられていた。
【0003】しかしながら、上記のアルミニウム製の加
熱ローラは、内部に備えられたハロゲンランプ等の輻射
熱によって加熱ローラの表面の温度を上昇させる構造で
あるため、加熱ローラ表面全面を定着に必要な所定の温
度にするには1乃至10分程度の長時間を要すると共
に、熱容量が大きいため加熱に多大な電力が必要である
という問題があった。そこで、特開昭63−15858
3号公報に開示されているように、金属粉体とガラスバ
インダを含む厚膜ペーストを用いて転写紙等に形成した
抵抗発熱体パターンをセラミックスや絶縁体皮膜を有す
る金属体等の表面に転写して焼成し、厚膜抵抗発熱体を
固着させる技術が提案されている。このような技術によ
れば、加熱ローラが直接発熱させられるため表面温度を
上昇させるための時間が短縮されると共に、加熱に必要
な電力が低減される。
【0004】
【発明が解決すべき課題】ところが、上記公報に開示さ
れている技術では、抵抗発熱体のパターンが厚膜ペース
トを印刷することにより形成されているため、表面粗さ
が例えばRa(JIS B0601で規定)で1μm以
上と粗く、また、膜厚が10乃至20μm以上と厚くな
って抵抗発熱体が固着されている部分と固着されていな
い部分とでは大きな凹凸が生じる。このため、定着時の
加熱・加圧が均一に行われ得ず、トナーの定着ムラが発
生するという問題があった。なお、上記の膜厚に起因す
る凹凸は、抵抗発熱体が固着されていない部分がないよ
うに、円筒状絶縁性基体の外周面の全面に抵抗発熱体を
固着すれば解消することが可能であるが、その場合に
は、加熱ローラの中央部と周辺部とでは放熱量が異なっ
て加熱ローラの軸方向に均一な温度分布が得られず、ト
ナーの定着ムラが発生するという問題が生じる。
【0005】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は加熱ローラの軸方向に比較
的均一な温度分布が得られると共に、定着時の加熱・加
圧が比較的均一に行われて定着ムラの発生を防止し得る
トナー定着用加熱ローラを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは、円筒状の電気絶縁性
基体の外周表面上に抵抗発熱体層が形成されたトナー定
着用加熱ローラにおいて、その抵抗発熱体層を、電気絶
縁性基体の外周面上に金属有機化合物を含む液状または
ペースト状物から形成された膜を加熱して生成される薄
膜金属により構成したことにある。
【0007】
【作用および発明の効果】このようにすれば、金属有機
化合物を含む液状またはペースト状物から形成された膜
が加熱されることにより、比較的薄く且つ表面粗さの良
い抵抗発熱体層が電気絶縁性基体の表面に形成されるた
め、加熱ローラの表面の凹凸が小さくなり、定着時の加
熱・加圧が均一に行われる。上記金属有機化合物を含む
液状またはペースト状物とは、一般にレジネートと呼ば
れるものであって、単にM.O.C.(Metal-Organic Compoun
d)とも呼ばれることもあるが、以下の説明においてはレ
ジネートの語を用いる。レジネートは、液状またはペー
スト状であって金属が有機物と化学的に結合できる程度
に極めて微細になっているため、薄い膜厚が得られると
共に良い表面粗さが得られるのである。また、レジネー
ト膜は乾燥後の厚みに対する加熱・固着後の厚みの比が
1/5以下になるため、一層良好な表面粗さが得られ
る。なお、レジネート膜から得られた抵抗発熱体層は、
金属が原子レベルで結合しているため、使用時の熱応力
による断線が生じ難く、上記のように薄い膜厚で使用す
ることが可能である。一方、従来のように厚膜ペースト
を用いて形成した場合は抵抗発熱体層の金属はガラス成
分によって結合されることにより粒子レベルで互いに接
触しているだけであるため、熱応力に対する抵抗力が低
く、前記のような膜厚以下にすることが困難であったの
である。また、抵抗発熱体層がきわめて薄いため、抵抗
発熱体層を軸方向の温度分布を比較的均一にするために
両端部程配線密度の高いパターンに形成した場合にも、
固着されている部分と固着されていない部分との凹凸が
小さく、また、抵抗発熱体層を中央部分のみ積層するこ
とにより上記温度分布を比較的均一にした場合にも、厚
みの絶対値が小さいために、積層部分と積層されない部
分との間の凹凸がきわめて小さい。したがって、加熱・
加圧を比較的均一に行いながら、軸方向の温度分布を比
較的均一にして定着ムラの発生を防止することが可能で
ある。
【0008】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を参照して説
明する。
【0009】図1は、本発明の一実施例のトナー定着用
加熱ローラを製造する工程流れ図である。表1のNo.1〜
No.14 の組成のAu(金)系レジネートペーストを作製
し、転写紙に例えばスクリーン印刷により所定のパター
ンで4〜5μmの厚さに印刷して乾燥し、更にその上に
トップコートとして例えば合成セルロースペースト或い
は合成アクリルペーストを印刷して乾燥し、抵抗体パタ
ーンが印刷された抵抗体転写紙を作製した。なお、Au
系レジネートペーストは、図2に示すように、主成分と
してAuを、および、添加物成分としてPd(パラジウ
ム)、Pt(白金)、Bi(ビスマス)、Rh(ロジウ
ム)、Cr(クロム)、V(バナジウム)、Sn
(錫)、Cu(銅)、Pb(鉛)等をそれぞれ溶解して
有機結合物と反応させることにより生成されるレジネー
ト(金属有機化合物:Metal-Organic-Compound:MO
C)を、ホウケイ酸系ガラス或いはホウケイ酸鉛系ガラ
スパウダーおよび、テレピン油或いはターピネオール等
の溶剤と共に混合・混練することにより得られるもので
ある。また、上記添加物成分としての金属の内、Bi、
Rh、Cr、V、Sn等は、レジネートの他に酸化物パ
ウダの形態で混合されることもある。また、上記MOC
としては、(C7 15S)n −M,(C1225S)n
M(Mは金属、nは任意の自然数を表す。Auにおいて
はn=1)等の金属メルカプチドや、或いは、アビエチ
ン酸(C20302 )の何れかの基に−SMが結合した
金属樹脂硫化バルサム等が用いられる。
【0010】
【表1】
【0011】次に、例えば全長260mm、外径10m
m、肉厚1.5乃至3.0mm程度の寸法の引き抜き加
工により製造された硬質ガラス(例えばNa2 O 4.
4wt%,B2 3 11.9wt%,SiO2 80.
6wt%および少量のAl23 ,アルカリ土類酸化物
を含む組成から成り、その特性が熱伝導率0.0026
cal/sec・cm・℃,比熱0.23 cal/g・℃,軟化点8
20℃程度のガラス等)製円筒を用意し、前記抵抗体転
写紙を所定寸法に切断し、溶解液に浸した後に貼り付
け、硬質ガラス製円筒の外周面全周に前記抵抗体パター
ンを転写した。この抵抗体パターンが転写された硬質ガ
ラス製円筒を乾燥・焼成して、抵抗体パターンの第一層
を固着した。更に、同様にして第一層上に第二層を固着
した。なお、抵抗体転写紙を貼り付け、転写する際に転
写紙の合わせ目が生じるが、上記第一層と第二層の合わ
せ目はそれぞれ外周面上で180°異なる位置にされて
いる。また、本実施例においては、上記硬質ガラス円筒
が電気絶縁性基体に相当する。
【0012】次に、Ag(銀)またはAg−Pd,Ag
−Pt厚膜ペーストを用意し、例えばスクリーン印刷で
別の転写紙に10〜20μmの厚さで印刷して乾燥し、
更にAg膜上に前記の抵抗体転写紙と同様にトップコー
トを施して電極転写紙を作製した。この電極転写紙を所
定寸法に切断して溶解液に浸した後、上記の抵抗体が固
着された硬質ガラス円筒の両端部側の外周面に貼り付
け、電極を転写した。これを所定の条件で乾燥・焼成し
て固着し、更に硬質ガラス円筒の外周面の前記抵抗体が
固着された部分に厚さ20〜25μm程度のフッ素樹脂
(例えばポリテトラフルオロエチレン)皮膜を形成し
て、図3に示すようなトナー定着用加熱ローラ10を得
た。以上のようにして得られたトナー定着用加熱ローラ
10は、図3に示すように、硬質ガラス円筒12の外周
面上に、その両端部に一対の電極14が、一対の電極1
4の中間部に抵抗体16とその抵抗体16を覆うフッ素
樹脂皮膜18が固着されており、抵抗体16はらせん状
とされて、その両端部が電極14に接続されている。な
お、フッ素樹脂皮膜は、複写機において加熱・加圧され
た際に抵抗体を保護すると共に、トナーの付着を防止す
るものである。
【0013】図4は、上記トナー定着用加熱ローラが適
用された複写機のトナー定着部の要部断面を模式的に示
す図である。図において、上下に所定の間隔をもって固
定されたハウジング20,22内に、上記トナー定着用
加熱ローラ10とアルミニウム製円柱24の外周面にシ
リコーンゴム26が固着されて成る加圧ローラ28とが
図示しない軸受けにより回転可能に取り付けられてお
り、トナー定着用加熱ローラ10および加圧ローラ28
は所定の力で互いに押圧されている。また、ハウジング
20の内周面とトナー定着用加熱ローラ10の外周面と
の間隔は約1mm程度と小さくされており、ハウジング
20の外部から内周面に貫通して設けられた貫通穴に熱
電対30が取り付けられて、内部の温度を検出し、図示
しない制御回路によりトナー定着用加熱ローラ10に印
加される電圧が制御され、その表面温度が適正な温度に
保たれるようにされている。そして、図示しない転写装
置によりトナーが転写された紙32等が搬入口34から
送り込まれると、トナー定着用加熱ローラ10および加
圧ローラ28間で加熱されつつ加圧されて、その紙32
等にトナーが定着させられるのである。
【0014】ここで、上記トナー定着用加熱ローラ10
の加熱性能を確認するため以下の評価を行った。なお、
基本特性は、硬質ガラスとの接着性が良好であったNo.5
のAu系レジネートペーストを用いたもので測定した。
その結果、電極部の膜厚はd≒15μm、抵抗率はρ≒
8×10-5Ω・cm(すなわち、シート抵抗値RS ≒5
0mΩ/□)、抵抗体部の膜厚はd≒0・5μm、表面
粗さはRaで0.05〜0.3μm、抵抗率ρ≒1.3
×10-4Ω・cm(すなわち、シート抵抗RS≒2.6
Ω/□)であり、トナー定着用加熱ローラ10の全抵抗
(すなわち一対の電極14間の抵抗値)は19.7Ωで
あった。次いで、両端部の電極14に電圧を印加して温
度立ち上がり特性を評価した。その結果、図5に示すよ
うに90V(すなわち411W)以上の電圧を印加すれ
ば、10秒以内に所定の温度すなわちトナー定着に必要
な180±20℃の温度に到達し、70V(すなわち2
50W)程度の電圧でも12秒程度、50V(すなわち
127W)程度の電圧であれば30秒程度で所定の温度
に到達することが確認された。
【0015】すなわち、本実施例のトナー定着用加熱ロ
ーラ10は、レジネート膜から形成された薄膜金属によ
り抵抗体16が構成されているため、図3に示すような
パターンに抵抗体16を作製しても、抵抗体16が固着
されている部分と固着されていない部分の凹凸は抵抗体
16の厚み分すなわち約0.5μmに過ぎず、また、レ
ジネートペーストがきわめて微細な金属粒子により構成
されていることから上記のような良好な表面粗さが得ら
れるため、トナーが転写された紙32等を加熱・加圧す
る際に紙等の側に与えられる熱量、圧力が比較的均一に
なって、トナーの定着ムラが回避されるのである。な
お、図3に示す抵抗体16のパターンは、抵抗体16の
端部側の密度を中央よりも密にしてトナー定着用加熱ロ
ーラ10の端部側の放熱量を補い、軸心方向に比較的均
一な温度分布が得られるように形成されたものである
が、上述のように抵抗体16のパターンによる凹凸がき
わめて小さいために、加熱・加圧を比較的均一に行いな
がら、軸心方向の温度分布を比較的均一にすることが可
能とされるのである。
【0016】また、上記のように、抵抗体16が極めて
薄いため、用いられる金属が比較的少量となり、比較的
低コストでトナー定着用加熱ローラ10を得ることが可
能となる。
【0017】なお、本実施例においては、Auは導電成
分であり、添加物であるPd,Ptは高抵抗導電成分と
して、Bi,Rh,Cr,V,Snは硬質ガラス円筒と
の接着力を高めると共に抵抗体の機械的強度を高める成
分として、ホウケイ酸系ガラス或いはホウケイ酸鉛系ガ
ラスは抵抗体の抵抗値を高くすると共に硬質ガラス円筒
12との接着力を高める成分としてそれぞれ添加されて
いる。
【0018】次に、本発明の他の実施例を説明する。
【0019】前述の実施例のAu系レジネートペースト
に代えて、表2のNo.1〜No.4の組成のRu(ルテニウ
ム)系レジネートペーストを用いた他は同様にして、厚
さ5〜7μmの抵抗体ペーストが印刷された抵抗体転写
紙を作製した。なお、Ru系レジネートペーストは、主
成分としてRuおよび、添加物成分としてPb(鉛)、
B(ホウ素)、Si(ケイ素)、Bi等を用いた他は前
記実施例と同様にして得られるものである。また、本実
施例においても前記の実施例と同様なMOCが用いられ
るが、RuのMOCとしては金属樹脂硫化バルサムに代
えてRuオクタネート〔(C8 15COO)3 Ru〕が
用いられ、金属メルカプチドとしては、前記の化学式に
おいてn=3のものが用いられる。
【0020】
【表2】
【0021】次に、前記実施例と同様な硬質ガラス製円
筒を用意し、上記抵抗体転写紙を所定寸法に切断し、溶
解液に浸した後に貼り付け、硬質ガラス製円筒の外周面
全周に前記抵抗体を転写した。この抵抗体が転写された
硬質ガラス製円筒を乾燥・焼成して、抵抗体の第一層を
固着した。更に、同様にして第一層上中央部に抵抗体の
第二層を固着した。
【0022】次に、前述の実施例と同様にして、電極を
固着し、フッ素樹脂皮膜を形成して図6に示すようなト
ナー定着用加熱ローラ36を得た。トナー定着用加熱ロ
ーラ36は、図7に断面を示すように、硬質ガラス円筒
38の外周表面に、両端部に一対の電極40が、一対の
電極40の中間部にフッ素樹脂皮膜42に覆われた二層
構造の抵抗体44がそれぞれ固着されて構成されてい
る。第一層抵抗体44aは、硬質ガラス円筒38の一対
の電極40間を覆うように設けられ、両端部が電極40
に接続されている。一方、第二層抵抗体44bは、電極
14の端部との間に図に示すように所定の間隔が生じる
ように設けられており、抵抗体44の中央部が端部に比
較して厚く、例えば中央部が1.5μm程度、端部が
0.5μm程度にされている。また、本実施例において
も、抵抗体44の表面粗さはRaで0.05〜0.15
μm程度と良好であった。
【0023】上記トナー定着用加熱ローラ36も、前述
の実施例と同様な特性を有し、同様な複写機に用いられ
得るものであり、本実施例においては、中央部の抵抗体
部を端部に比較して厚くすることにより軸心方向の温度
分布が略均一にされている。
【0024】なお、本実施例においては、Ruは導電成
分であり、添加物のPb,B,Si,Biは硬質ガラス
円筒38との接着強度を高めると共に抵抗体44の機械
的強度を高める成分として添加されている。
【0025】以上、本発明の一実施例を詳細に説明した
が、本発明は更に別の態様でも実施される。
【0026】例えば、抵抗体16,44を形成するレジ
ネートペーストは、実施例のAu系レジネートペースト
およびRu系レジネートペーストに限られず、Pt,P
d,Ag等の他の導電成分を主成分とするものでもよ
く、また、添加物成分としてはCd(カドミウム)等が
用いられ得る。各成分は、トナー定着用加熱ローラとし
ての特性を損なわない範囲で、レジネートの形態の他
に、金属酸化物パウダ或いは単に金属パウダの形態で混
合され得る。なお、パウダ類の添加量は少ない方が焼成
時の収縮が大きく、本発明の効果が一層期待できる。
【0027】また、電気絶縁性基体としては、硬質ガラ
ス12,38の他にアルミナ、ムライト、ジルコニア等
のセラミックスや、絶縁皮膜を有するアルミニウム、ス
テンレス等の金属も用いられ得る。但し、本発明におい
ては、発熱は電気絶縁性基体の表面で行われるため、放
熱によって表面温度上昇の速度が損なわれないように熱
伝導率の低い材料を用いることが好ましく、実施例で用
いた硬質ガラス12,38やジルコニア等の低熱伝導率
材料が望ましい。
【0028】また、実施例においては、レジネートを二
層積層して(但し、第二実施例においては部分的に一
層)形成したが、一層でも良く、或いは反対に三層以上
の積層としても良い。積層数は、必要な膜強度および抵
抗値、発熱特性等により適宜決定されるものである。
【0029】また、レジネート膜の電気絶縁性基体上へ
の形成方法は、実施例で示した湿式転写法の他に、乾式
転写法、曲面印刷機による電気絶縁性基体上への直接印
刷等によっても良い。
【0030】また、実施例においては、抵抗体と電極と
の焼成時の反応を避けるために、抵抗体転写紙と電極転
写紙とを別々に作製し、順次転写・焼成する工程をとっ
たが、焼成時の反応が問題とならない材料を抵抗体と電
極に用いた場合には、一枚の転写紙に両者を印刷して転
写・加熱工程を簡単にすることも可能である。
【0031】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の製造工程を示す工程流れ図
である。
【図2】図1の工程において用いられるレジネートペー
ストの製造工程を示す工程流れ図である。
【図3】図1の工程により製造されたトナー定着用加熱
ローラの一例を示す図である。
【図4】図3のトナー定着用加熱ローラが適用された静
電複写機のトナー定着部の要部断面を模式的に示す図で
ある。
【図5】図3のトナー定着用加熱ローラに電圧を印加し
た場合の表面温度特性を示す図である。
【図6】本発明のトナー定着用加熱ローラの別の一例を
示す図である。
【図7】図6のトナー定着用加熱ローラの断面を模式的
に示す図である。
【符号の説明】
10:トナー定着用加熱ローラ 12:硬質ガラス円筒(電気絶縁性基体) 14:電極 16:抵抗体 18:フッ素樹脂皮膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 善晴 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)発明者 佐野 正人 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)発明者 河野 辰男 福岡県朝倉郡夜須町大字三並字八ツ並2160 番地九州ノリタケ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の電気絶縁性基体の外周表面上に
    抵抗発熱体層が形成されたトナー定着用加熱ローラにお
    いて、 該抵抗発熱体層を、該電気絶縁性基体の外周面上に金属
    有機化合物を含む液状またはペースト状物から形成され
    た膜を加熱して生成される薄膜金属により構成したこと
    を特徴とするトナー定着用加熱ローラ。
JP5236751A 1993-09-22 1993-09-22 トナー定着用加熱ローラ Expired - Lifetime JP2862465B2 (ja)

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