JPH0792809B2 - タイミング制限を受ける論理回路網の総電力を最小化するコンピュータ・ベースの方法 - Google Patents

タイミング制限を受ける論理回路網の総電力を最小化するコンピュータ・ベースの方法

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JPH0792809B2
JPH0792809B2 JP4128349A JP12834992A JPH0792809B2 JP H0792809 B2 JPH0792809 B2 JP H0792809B2 JP 4128349 A JP4128349 A JP 4128349A JP 12834992 A JP12834992 A JP 12834992A JP H0792809 B2 JPH0792809 B2 JP H0792809B2
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集積回路の設計および
製造に関し、特に、論理回路網内の電力最小化方法およ
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電力消費および信号遅延は、高性能超大
規模集積回路(VLSI)の設計にとって極めて重要で
ある。本明細書では、“VLSI回路”,“VLSIチ
ップ”,“論理回路網”,および“集積回路”の単語を
適宜使用する。集積回路の大きさおよび複雑さは日毎に
増大し、タイミング制限を同時に満たしながら電力消費
を最小化することは益々重要になっている。VLSIチ
ップは幾十万のトランジスタを有している。VLSIチ
ップに関するタイミング遅延および電力消費は、VLS
Iチップの複雑さに正比例する。
【0003】各VLSIチップは1以上の相互接続回路
素子からなっている。これらの相互接続回路素子は、特
定の論理機能を実施する種々の論理結合を構成する。各
論理結合は、予め定められた定義の論理ブロックとして
識別される。論理ブロック内の各回路素子は、電力値と
遅延値を割り当てられている。論理ブロックは、適切な
電力レベルを選択し、予め定められたシステム・タイミ
ング・パラメータを得ることができる能力を有する製造
者によって与えられる。
【0004】一般的に、すべての回路および/または回
路網は、電力と遅延に関して越えることのできない特殊
な条件を有している。例えば、電力は、回路の固有遅延
が広がるか、または、回路網の総電力限界が越えられる
まで、絶えず増大する。タイミング要件が破られると、
回路遅延すなわちタイミング遅延は、要求到達時間(R
AT:required arrival time)
が満たされるか、または、上述の条件が達成されるまで
(この時点では、RATは電力の増大によって満たされ
ない)、VLSI回路の電力増大によって減少させるこ
とができる。結果的に、タイミング要件は、一般的に、
電力を犠牲にして達成される。しかし、個々の回路の電
力レベルを各々最高電力レベルに設定することは、必要
でもなければ望ましくもない。そのため、問題は、論理
回路網の全タイミング制限に一致して、論理ブロックの
所定の組合せに対する総電力を最小化することである。
【0005】分析的電力技術およびタイミング技術は、
The Fourteenth Design Aut
omation Conference(June 2
0−22, 1977)において提出された、A.
E. Ruehli, P.K. Wolff, S
r., and G. Goertzel of th
e IBM Thomas J. Watson Re
search Centerの論文“Analytic
al Power/Timing Optimizat
ion Technique for Digital
System”に説明されている。この論文は、シス
テム・タイミングを満たし、デジタル論理回路の電力最
小化を達成する論理ゲート遅延割当方法を記述してい
る。しかし、この方法は、分析を実施するために電力モ
デルおよび遅延モデルという、極端に単純な前提を必要
としている。これらの単純化は、電力の最小化と遅延制
限の充足の精度、および基本アルゴリズムの収束安定性
を大きく削減し、大規模・高性能回路設計へのアプロー
チを困難にする。
【0006】他の従来のアプローチは、論理ブロック単
位で電力を最小化しようとする手法が主であり、論理回
路網全体を考えて電力を最小化する手法は少なかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、VLSI
回路において全システム・タイミング要件を維持しなが
ら、電力レベルを最小にする必要性が存在する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、タイミング制
限を受ける論理回路網の総電力を最小化する新しい改良
された方法および装置を提供する。本発明の方法は、論
理ブロックに関連して使用することができる。論理ブロ
ックの結合が論理回路網を構成している。論理ブロック
は回路素子(例えば、トランジスタまたは論理ゲート)
または回路素子のセットからなる。信号は回路網のソー
スからシンクに伝わるが、その信号は特定の要求到達時
間(RAT)内に、個々のシンクに到着しなければなら
ない。タイミング制限を伴う電力最小化の問題は、RA
T要件を満たし、回路網によって消費される総電力が最
小となるように、回路網内の各論理ブロックに電力を割
り当てることである。
【0009】本発明は次のように動作する。(1)要求
到達時間が満たされるか否かを判定し、(2)シンクの
到達時間要件が満たされ、すべてのエッジセグメントが
最大の可能遅延となるように、各遅延セグメントに遅延
を割り当て、(3)全回路網遅延をDELTAだけ増大
させ、全1次電力減少を最大化するように、回路網を電
力減少させ、(4)全回路網遅延をDELTAだけ減少
させ、総1次電力増大を最小化するように、回路網を電
力増大させ、(5)総電力が同じであるかどうかをチェ
ックし、もしそうならそれに応じてDELTAを減少さ
せ、さらに、ステップ(3)〜(5)をDELTAが0
になるまで繰り返す。
【0010】
【実施例】I.本発明の環境 図1は本発明の好適な実施例が動作する環境を示す。本
発明の好適な実施例はアプリケーション・プログラム1
02を含んでいる。アプリケーション・プログラム10
2は本発明の電力最小化ソフトウェアを示す。
【0011】本発明の好適な実施例はコンピュータ・プ
ラットホーム104で動作する。コンピュータ・プラッ
トホーム104は、1以上の中央処理装置(CPU)1
16と、ランダムアクセスメモリ(RAM)114と、
入出力インタフェース118とを含むハードウェア・ユ
ニット112を有する。コンピュータ・プラットホーム
104はオペレーティング・システム108を含み、マ
イクロ命令コード110を含むことができる。コンピュ
ータ援用設計自動化システム103およびチップ製造シ
ステム105。ターミナル126,データ記憶装置13
0,およびプリンタ装置134のような種々の周辺要素
をコンピュータ・プラットホームに接続することができ
る。
【0012】本発明の好適な実施例において、コンピュ
ータ・プラットホーム104は任意のインターナショナ
ル・ビジネス・マシーンズ(IBM)3090メインフ
レームRS6000ワークステーション、または、In
tel80386または80486マイクロプロセッサ
に基づくPS/2パーソナルシステムである。オペレー
ティング・システムはIBM AIXオペレーティング
・システムである。アプリケーション・プログラム10
2はC言語で書かれている。 II.本発明が利用する基本技術および理論の説明 一般的に、論理回路網は論理ブロックのセットを含んで
いる。論理ブロックは1以上の回路素子から構成され
る。各論理ブロックは入力と出力のセットを有してい
る。典型的な論理ブロックはトランジスタ,ANDゲー
ト,ORゲート,インバータ,マルチプレクサ,レジス
タ,ドライバ,データパスおよび/またはランダム論理
マクロである。論理ブロックは出力から入力まで相互接
続されて、論理回路網を構成する。
【0013】本発明を図2を用いて説明する。図2は論
理ブロックA 202a,B 202b,…,G 20
2gを有する代表的論理回路網200を示す。Ai1
204a,Bi1 204b,Ci1 204c,Ci
2 205c,…,Gi1204g,Gi2 205g
は論理ブロック202の入力、Ao1 206a,Bo
1 206b,…,Go1 206gは論理ブロック2
02の出力である。
【0014】遅延セグメントはその電力と遅延を調整す
ることができる要素である。遅延セグメントは、1つの
回路素子または回路素子のセットである。論理ブロック
202の外部では、信号が出力206から、外部遅延セ
グメントを通って、入力204および205へ伝わる。
例えば(Ao1 206a,Bi1 204b)および
(Ao1 206a,Ci1 204c)である。各論
理ブロック202において、信号は内部遅延セグメント
を通じて内部を伝播する。論理ブロック202d内の
(例えば)内部遅延セグメント216は、入力205d
から、入力205dに論理的に依存している出力206
dへと向う。
【0015】内部および外部遅延セグメントは有向非周
期グラフ、すなわち遅延グラフを構成する。図3は図2
に示した回路網の遅延グラフ275の例を示す。一般性
を失うことなく次のことが指摘されねばならない。遅延
グラフはレジスタ要素220に関する遅延セグメントを
排除することにより単純化される(図3参照)。有向グ
ラフを説明するために、補助としてソースノードおよび
シンクノードを定義する。有向グラフのノード280は
論理ブロック202の入力204および205、または
出力206であり、エッジ290〜299は(外部また
は内部)遅延セグメントである。ソースノードは論理回
路網の初期入力(例えば入力204aおよび205c)
とレジスタ出力に始まり、シンクノードは論理回路網の
初期出力とレジスタ入力(例えば出力206fと206
g)に終る。有向グラフ275は論理回路網200の遅
延グラフ275とも呼ばれる。
【0016】チップ設計者は、遅延グラフ275の各ノ
ード280で、到達時間を割り当てる、すなわちアロケ
ートする。到達時間は、信号が最左端出力から最右端入
力まで伝わるのに必要な時間である。遅延グラフ275
の各エッジ290は、信号を対応する遅延セグメントを
通じて伝搬させる時間である遅延を割り当てられる。
【0017】論理ブロック202の外部接続に対して、
1次的に、遅延セグメントの遅延は接続の長さ,静電容
量,および抵抗と、後続回路の入力容量とに依存する。
2次的に、遅延は駆動回路の電力に依存し、信号の後続
回路への遷移時間、したがって後続回路の遅延に影響を
与える。論理ブロック202の内部遅延セグメントに対
し、1次的に、遅延は論理ブロック202の基本回路の
ゲート遅延,デバイスサイズ,電力消費量により支配さ
れる。2次的に、遅延は出力での負荷と、遅延セグメン
トの入力での信号遷移時間とに依存し、出力接続部の遅
延にも影響を及ぼす。2次的な影響を説明すると、遅延
セグメントの遅延はその前後の遅延セグメントの遅延に
よって計算される。ブロック間接続の容量および抵抗が
与えられると、論理ブロックの遅延はその前後のブロッ
ク双方に依存し、論理ブロック内の遅延セグメントだけ
が考慮の対象となる。
【0018】1次的に、遅延セグメントは遅延に関して
は互いに独立に扱われる。論理ブロックまたは内部遅延
セグメントの遅延および電力は、凸型の単調減少関数に
よってモデル化される。論理回路網200の遅延は、論
理ブロック202の基本回路およびデバイスに、より多
くの電力が供給されるにつれ、または、論理ブロック2
02の基本回路およびデバイスの面積が増大するにつれ
減少する。回路の電力および面積は互いに比例すると考
えられる。もし回路デバイスが1方向にのみ構成される
なら、電力および回路長(または幅)は互いに比例する
と考えられる。回路網200の電力を最小化すること
は、面積の最小化に直接関連し、このようにして全シス
テムの密度,配線,性能を改良できる。さらに、各回路
デバイスには電力と無関係な最小の固有遅延が存在す
る。
【0019】次の式は面積−電力−遅延特性を表すのに
用いることができる。A,A′,およびBは定数であ
る。
【0020】(1)電力=A/(遅延−B) (2)面積=A′/(遅延−B) これらの式は電力−遅延関係を表すのに有用である。電
力および遅延の凸関数補間を伴う、電力および遅延の個
別テーブル、および他の類似のものを電力−遅延関係を
判定するのにも用いることができる。電力−遅延のトレ
ードオフに基づいて、タイミング制限に従属する論理回
路網の総電力を最小化する本発明の処理を以下に説明す
る。
【0021】一般的に、遅延グラフ275は関係GD
(VD ,ED )で表わされ、VD はノードの集合、ED
はエッジの集合である。遅延グラフ275の各有向エッ
ジに対し、後のノード(nsucc)への到達時間(a
t)は少なくとも前のノード(npred)への到達時
間と、エッジ=(npred,nsucc)によって表
される遅延セグメントの遅延との和とならねばならな
い。式(3)はこの関係を表す。
【0022】
【数1】 (3)at(nsucc)≧at(npred) +delay(npred,nsucc), ∀(npred,nsucc)∈ED 式∀(npred,nsucc)∈EDは、エッジED
集合を表わし、これはすべてのnに対するエッジ(np
red,nsucc)を含むことを表す。以後現われる
集合式も、記号∈の右側に示された記号表示の集合を表
わしている。
【0023】遅延グラフ275に対する境界条件は次の
ように設定される。各ソース(例えば212のレジスタ
出力、または、例えば204a,205cの論理回路網
入力)への到達時間は、回路網200のソース到達時間
(SAT)に等しい。RATは論理回路網200上の制
約である。論理回路網200内の論理ブロック202の
各々には、制約(RAT)を満たすために特定の遅延が
アロケートされる。
【0024】
【数2】
【0025】各シンク(例えば208のレジスタ入力,
または例えば206f,206gの論理回路網出力)に
対し、到達時間は、多くとも、論理回路網200の要求
到達時間(RAT)に等しくなければならない。
【0026】
【数3】
【0027】上述の|ED |+|SOURCE|+|S
INK|という式は、論理回路網200のタイミング要
件を特定する。
【0028】電力最適化目標は式(6)によって与えら
れる。
【0029】
【数4】
【0030】これは非線形目的関数および線形制約に関
する最適化問題である。 III.本発明の方法の説明 図4は一般的に、本発明の電力最小化処理の動作を説明
する全論理フローチャート300を示す。この処理30
0はアプリケーション・プログラム102とコンピュー
タ援用設計自動化システム103において具体化され
る。一般的に、図4に示した処理300は、論理回路網
200の現遅延、および、論理回路網200の現電力レ
ベルを表すデータを受け取る。遅延と電力は独立であ
り、それぞれ資源に従属すると考えられる。論理回路網
200内の回路素子は、回路素子により消費される独立
資源の量の非線形関数である量において、独立資源(伝
播時間)および従属資源(電力)を消費する。処理30
0は、確立されたタイミング制限を満たしつつ、回路網
200の総電力が最小で論理回路網200内の論理ブロ
ックに対する、より効率的な電力遅延動作点を生成す
る。
【0031】図4において、処理300は開始命令30
2に始まり、2つの個別の初期化ステップ304,30
6が続く。第1のステップ304は要求到達時間(RA
T)チェックである。
【0032】図5は図4のブロック304の動作を表す
詳細フローチャート325である。フローチャート32
5はRATチェック304の動作を略述する。RATチ
ェック304は設計者が特定したRATが満たされるか
どうかを判定する。
【0033】ステップ332では、回路網の設計者は理
想的な、および/または、好適なRATを与えるか、あ
るいは、全体としての論理回路網200および個々のシ
ンクに対する制約を与える。
【0034】ステップ334で、すべてのエッジセグメ
ントを最小の可能遅延に設定する。
【0035】ステップ338で、タイミング分析を行
い、理想的または好適なRATが満たされるか否かを判
定する。
【0036】ステップ340でもし所定のRATが満た
されないなら、ステップ342でタイミング要件を満た
すためにRATは変更されねばならない。RATチェッ
ク325は全体として全回路に実施され、与えられたR
ATが満たされないとステップ340で判定されたとき
のみ、ステップ342で論理回路網200内の個々のシ
ンクに対する変更が行われる。具体的には、ステップ3
42でRATは、所定の固有RATを満たすことができ
ないシンクに対して増大される。例えば、RATは、上
述のチェックを行った後の実際の到達時間と、要求到達
時間との間の差に等しい量だけ増大される。集積チップ
設計に従事する当業者に周知の任意の標準タイミング分
析処理を、本発明に用いることができる。
【0037】図6はブロック306に示した第2の初期
化ステップを表す詳細フローチャート350である。ス
テップ360は、論理回路網200の資源消費要素中の
独立資源をアロケートすること、言い換えれば、各遅延
セグメントに遅延を割り当てることを含む。各遅延セグ
メントは例えば、シンクにおける到達時間要件が満たさ
れるように、従って、次式が成立し、
【0038】
【数5】 at(n)≦RAT(n),∀n∈SINK
【0039】且つΣe delay(e)が最大になるよ
うに割り当てられる。しかしこれは、最初は、RATを
満たしながら、全エッジセグメントに最大可能な遅延を
設定するに等しい。もし遅延セグメントに対する遅延が
ステップ360において知られていない場合、
【0040】
【数6】
【0041】である。しかし、もし初期遅延が各遅延セ
グメントに与えられるなら、いくつかのエッジの遅延を
RATを満たすように変更する。その処理は次の通りで
ある。
【0042】
【数7】
【0043】ステップ370でDELTAの値を設定す
る。DELTAは任意の値に設定できるが、説明のため
DELTAは
【0044】
【数8】
【0045】に設定される。
【0046】処理300はブロック306から次のブロ
ック308に進み、全回路網の電力減少処理450を実
施する。電力減少処理308は全回路網遅延がDELT
Aだけ増大するように行われ、総1次電力減少
【0047】
【数9】
【0048】が最大化される。(dP/dD)D=d0(e)
は電力−遅延特性における遅延セグメントeに対するD
=d0での微分係数であり、Δdelay(e)はeに
対するD=d0からの遅延増大である。電力減少処理4
50は以下に図8を用いて詳述する。処理308は特定
の量、例えばDELTAだけ制約(RAT)を摂動する
とみなせる。このように、Epが遅延増大を伴う摂動さ
れた資源消費要素の集合であり、かつd(e)≦d
o (e)であるとき、従属資源が値
【0049】
【数10】
【0050】によって変更(改良)されるように、独立
資源の量を資源消費要素の少なくとも1つにおいて摂動
させる。
【0051】処理300はブロック308からブロック
310に向い、この中で回路網の電力増大のための処理
400が実施される。電力増大処理310の目的は電力
減少処理308と正確に対照をなす。したがって、全回
路網遅延はDELTAだけ減少し、一方では総1次電力
増大
【0052】
【数11】
【0053】が最小化される。(dP/dD)D=d0(e)
は、電力−遅延特性上で遅延セグメントeに対するD=
d0での微分係数であり、Δdelay(e)はeに対
するD=d0からの遅延減少である。電力増大処理31
0は図7を用いて以下に詳述する。処理310は特定量
だけ制約(RAT)を摂動するとみなすこともできる。
電力減少処理と同様、この量は例えば、DELTAに等
しくできる。このように、Epが遅延減少を伴う摂動さ
れた資源消費要素の集合であり、d(e)≦do(e)
であるとき、値
【0054】
【数12】
【0055】だけ従属資源が変更(改悪)されるよう
に、独立資源の量を、少なくとも1つの資源消費要素に
おいて摂動させる。
【0056】上述の電力減少処理308および電力増大
処理310は、論理回路網200によって消費された従
属資源に等しい目的変数を定めることである。言い換え
れば、論理回路網の総電力は、電力減少処理308およ
び電力増大処理310が行われる前に節約される。電力
減少処理308の目的は、実質的に目的変数の値を量P
downだけ改良することである。一方、電力増大処理31
0の目的は、目的変数の値を|Pdown|より少ない量P
upだけ改悪することである。
【0057】このように、ブロック312に見るよう
に、論理回路網の総電力が測定される。もし総電力が同
じであれば、DELTAが減少される。このような減少
の例として、DELTAをDELTA/2に減少させる
ことが挙げられる。しかし、もし総電力が同じでなけれ
ば、処理300はDELTAを減少させず、313を経
てブロック316へ向う。
【0058】処理はブロック316へ向い、DELTA
が0になったか否かを判定する。別の実施例では、処理
は、DELTAがある低い限界値に達したかそれ以下に
なったかを判定する。もしDELTA=0なら、処理は
318に向う。しかし、DELTAが0でない場合、処
理は322から308に戻り、上述の処理を続行する。
セクションVIIで説明される例から、DELTAが常
に0に達し、処理300は必ず終了することが明らかに
なるであろう。
【0059】処理300は繰り返しブロック308およ
び310を通り、全タイミング要件を満たしながら電力
を削減する。
【0060】最後に、処理はブロック318に向う。一
旦、処理300が、どんな最適電力値および遅延値が論
理回路網に対して存在するかを判定したら、回路網の各
遅延セグメントは、総電力が最小になり全タイミング要
件が満たされるように、電力値および遅延値を割り当て
る。このステップはチップ製造プロセスの重要部分であ
る。ステップ318が完了したら、処理300は320
で終了する。
【0061】ブロック308と310の順序は交換可能
である。したがって、処理はどちらの処理−−電力減少
処理308と電力増大処理310−−が最初に実行され
るかにかかわらず、等しく良好に動作する。図4は説明
のためにのみ電力減少308シーケンスを最初に有して
いる。 IV.電力−遅延トレードオフ 図2に示したような回路接続の論理回路網200を与え
ると、回路網の各シンクへの到達時間は、回路のサブセ
ットの電力を増大させることにより減少させることがで
きる。電力増大処理310および電力減少処理308は
それぞれ、回路網200内の回路サブセットの電力を、
各回路網出力それぞれにおける到達時間を特定の量だけ
減少または増大させるように、増大または減少させる方
法を与える。回路の遅延−電力特性を考慮すると、到達
時間を最小の総電力増大の方向に減少させることができ
る。典型的なシナリオは次の通りである。目標サイクル
時間要件を越えるチップ設計を与えられると、全目標サ
イクル時間を満たすように回路のサブセットをスピード
アップするために処理310を実行する。 A.電力増大処理のための基本理論 一般的に、回路網のタイミングが、
【0062】
【数13】
【0063】によって示される量だけSINK(GD
中の各シンクでオフになるチップ設計が与えられると、
設計者または製造者は論理ブロックまたは遅延セグメン
トの部分集合を選択し、ブロックの遅延を減少させるよ
うに電力増大し、DELTA(SINK)によって与え
られる量だけ連続的に回路網遅延を減少させ、タイミン
グ要件を満たす。
【0064】Δatを到達時間の減少とし、Δdela
yを遅延セグメントにおける遅延の減少とすると、回路
網遅延を少なくともDELTA(SINK)だけ減少さ
せるのに必要なタイミング仕様の集合は次式によって与
えられる。
【0065】
【数14】
【0066】式(8)は境界条件であり、各SOURC
Eノード(例えば204a、205c)への到着時間の
減少がないこと、換言すれば、SOURCEノードへの
到着時間は変わらないことを示している。指摘しておか
ねばならないのは、Δdelayはこの公式化において
外部接続に対し0に等しくなることである。
【0067】電力増大(すなわち遅延減少)のために選
択された遅延セグメントの部分集合は、総1次電力増大
を最小化する集合である。図9に示すように、遅延セグ
メントの1次電力増大ΔPは、電力−遅延特性時間内の
遅延動作点D=d0における微分係数dP/dD×遅延
の減少ΔDであり、式(10)に示す。
【0068】 (10)ΔP=(dP/dD)D=d0ΔD 式(10)は、第9図からわかるように、動作点D=d
0において回路網の遅延をDELTA(SINK)だけ
減少させるようにした時の1次電力増大ΔPの関係を示
している。タイミング要件を満たす回路網の電力増大の
目的は次の通りである。
【0069】
【数15】
【0070】式(11)の解は各遅延セグメントの電力
増大(遅延減少)を与える。最適化問題は、シンプレッ
クス・アルゴリズム、またはインテリアポイント技術、
または本問題の特殊行列および回路網構造を利用するヒ
ューリスティックのような標準線形プログラミング技術
を用いて解くことができる。
【0071】本発明は、開示された発明と結合して用い
られる既知のまたは将来発展するであろう最適化技術の
任意の形態を使用することを意図している。 B.電力増大処理 図7は図4のブロック310の動作を表す詳細フローチ
ャートで、回路網の電力増大処理の動作を略述する。図
7においてデータがブロック406に到達し、電力,遅
延,dP/dDのすべてが計算される。これらの値は、
遅延グラフGD の各エッジの遅延動作点D=d0ですべ
て計算される。
【0072】次に、処理はブロック408に向い、タイ
ミング制限がGD の各エッジに対し設定される。タイミ
ング制限は式(7)が示す。ブロック410は境界条件
である前述の式(8)および(9)を、各SOURCE
ノードへの到達時間に対し、および各SINKノードへ
の要求到達時間に対し設定する。最後にブロック412
は、総1次電力増大が最小化されるようにDELTA
(SINK)だけ回路網遅延を減少させるために、電力
増大ΔPおよび/または各遅延セグメントに対するΔD
の減少がどれほどであるか判定する。
【0073】電力増大シーケンスについての上記記述
は、処理400が、電力最小化処理300に一致して行
われる場合、如何に実施されるかについての説明であ
る。しかし、電力最小化処理300とは無関係に電力増
大処理を用いることは可能である。電力増大処理は図1
1に示す。処理700は処理400と全く同じである
が、ブロック702,704,706,715,716
が付加されている。
【0074】この処理は開始命令702に始まる。ブロ
ック704は回路網上でタイミング分析を行うステップ
を示す。論理はブロック704からブロック706に向
い、個々のシンク各々で越えられる到達時間量が計算さ
れる。この値はDELTA(SINK)で表される。こ
の点から先は、処理700は図7を用いて説明したのと
全く同じである。ブロック715で、電力および遅延の
新しい値を、回路網の各エッジセグメントに割り当て
る。 C.電力減少処理のための基本理論 電力を低下させるためにDELTA(SINK)だけ回
路網をスローダウンさせる場合、上述の処理400はわ
ずかな変更を受ける。Δatを到達時間の増大とし、Δ
delayを遅延セグメントにおける遅延増大とする。
多くてDELTA(SINK)だけ回路網遅延をスロー
ダウンさせるのに必要なタイミング仕様の集合は次の通
りである。
【0075】
【数16】
【0076】この場合、電力の減少によって回路網の遅
延が増大するが、後のノードへの到達時間の増大分Δa
t(nsucc)は、前のノードへの到達時間の増大分
Δat(npred)と、エッジ(npred,nsu
cc)によって表される遅延セグメントの遅延の増大分
Δdelay(npred,nsucc)との和以上で
ある必要がある。さもないと、式(3)の基本的条件が
満たされなくなる可能性がある。式(12)は、このこ
とを示している。電力減少(または遅延増大)のために
選択された遅延セグメントの部分集合は、総1次電力減
少を最大化する集合である。図9に示すように、遅延セ
グメントの1次電力減少ΔPは、式(15)が示すよう
に、電力−遅延特性時間内の遅延動作点D=d0におけ
る微分係数dP/dD×遅延増大ΔDである。
【0077】(15)ΔP=(dP/dD)D=d0ΔD タイミング要件を満たすために回路網を電力減少する目
的は次の通りである。
【0078】
【数17】
【0079】これより各遅延セグメントに対して総1次
電力が最大化される。
【0080】電力増大処理に対して上述したように、最
適化問題はシンプレックス・アルゴリズム,インテリア
ポイント技術,またはヒューリスティックのような標準
線形プログラミング技術を用いて解くことができる。解
は電力の減少(遅延の増大)を各遅延セグメントに与え
る。 D.電力減少処理 図8は図4のブロック308の動作を描く詳細フローチ
ャート350であり、回路網を電力減少させる処理の動
作を略述する。
【0081】回路網を電力減少させる処理は、図7およ
びそれに付随する記述で説明したように、ブロック45
8,460,462以外は、回路網を電力増大する処理
と全く同じである。ブロック458は遅延グラフGD
各エッジに対するタイミング制限、 Δat(nsucc)≧Δat(npred)+Δde
lay(npred,nsucc) を設定する。ブロック460は式(13)および(1
4)に基づく境界条件を示す。ブロック462は、電力
減少ΔPおよび/または遅延増大ΔDが、総1次電力減
少が最大化されるように、DELTA(SINK)だけ
回路網遅延を増大させるために、各遅延セグメントに対
してどんな値をとるかを判定する。
【0082】独立の電力増大処理700と同様、電力減
少処理は電力最小化処理300とは独立に用いることが
できる。独立の電力減少処理は図12に示す。また、電
力減少処理450と独立の電力減少処理750の唯一の
相違は、ブロック752,754,756,766であ
る。これらのブロックは上述の独立の電力減少処理70
0のブロックと全く同じである。 V.電力最適化および切断集合 電力増大処理と電力減少処理に用いられる部分集合は、
それぞれ典型的に異なる部分集合である。この特性は上
述の処理300が、全論理回路網に用いられる電力を究
極に減少させ、最小化することを許容するものである。
上述の電力増大処理308および電力減少処理310に
用いられる部分集合は、下記のように確認される。本発
明は、開示された本発明と組合せて使用される部分集合
を決定するために、既知あるいは将来発展すると予想さ
れるどんな形態の技術の使用も意図している。
【0083】一般的に、論理回路網の入力から出力まで
には複数の異なるパスが存在する。各パスは異なる回路
素子の集合を含んでいる。異なるすべてのパスの中で、
最大のパス遅延は論理回路網の総遅延を決定する。各固
有パスに対するパス遅延は、そのパスに存在する各遅延
セグメントにおける遅延の合計である。
【0084】切断集合は、すべてのパスを一度に切断す
る回路の集合である。電力最適化処理は2種類の切断集
合、(1)L集合および(2)M集合を用いる。Lおよ
びM集合は上述の電力最小化処理を実施するより一般的
な手段である。L集合は電力増大される回路の集合また
は遅延セグメントの集合であり、M集合は電力減少され
る回路の集合である。L集合は論理回路網内の各パスを
少なくとも一度切断し、M集合は論理回路網内の各パス
を多くとも一度切断する。
【0085】説明のために電力減少処理450を考え
る。電力減少は遅延の増大を許容することと同じであ
る。本発明の目的の1つは所定のRATを満たすことな
ので、回路網はすべてのクリティカル・パスの2度以上
の増大を許容することができない。遅延は回路網を電力
減少させるときに固有に増大する。このため、各特定の
回路において2度以上遅延を増大させる必要はない。一
方、電力増大を行うときは、いくつかのパスが2度以上
遅延を減少させなければならないことを考慮する必要は
ない。LC は以下を最小化するL切断集合とする。
【0086】
【数18】
【0087】MC は以下を最大化するM切断集合とす
る。
【0088】
【数19】
【0089】基本概念は、上述の電力増大処理および電
力減少処理の際、遅延が同じで総電力が最小化されるよ
うに、一方の部分集合の集合と他方の部分集合の集合の
トレードオフが存在することである。
【0090】線形プログラミング技術はL集合およびM
集合を確認するために実施される。上述の処理は論理回
路網が比較的小さいとき良好に動作する。しかし回路網
が大きくなると(例えば、遅延セグメントが約10,0
00個)、計算時間が増大する。その結果、ヒューリス
ティックまたは他の発展アルゴリズムが、大規模回路網
の部分集合を分離させる好適な方法となる。 VI.全論理回路網の遅延−電力トレードオフ 最後に、図13に示すような1つの最終ステップが存在
する。ときどき、電力の節約または増大におけるRAT
の増大または減少により、劇的に有利な回路網が存在す
る。ステップ810はRATを増大または減少させるス
テップと、この新しいRATに対して図4に示すような
最小化処理を繰り返すステップとを含んでいる。これ
は、遅延の増大または減少が全論理回路網に対する電力
の相当の節約、すなわち最小の増大を与えるか否かを見
るチェックにより、本発明に完全なサークルをもたら
す。これは基本的に電力を遅延とトレードオフする上述
の処理300とは反対に、遅延を電力とトレードオフす
る効果を持つ。
【0091】このため、電力の最小増大を伴うより高速
な回路網(より小さいRAT)を得るか、または電力の
最大減少を伴うより低速な回路網(より大きいRAT)
を得ることができる。 VII.本発明の2つの実施例 表1は図10に示した論理回路網の電力増大および電力
減少を上述のように繰り返す実施の結果を示す。この繰
り返しはより小さな電力レベルを得ることに成功してい
る。第1列(Delta arrTime)はDELT
Aの初期値を190に設定することを示す。遅延の増大
は電力減少と同じであり、遅延の減少は電力増大と同じ
である。さらに、DELTA値の前のプラス符号(+)
は電力減少動作を意味し、マイナス符号(−)は電力増
大動作を意味する。
【0092】
【表1】
【0093】第2,3,4列(a,b,c)は各個別論
理ブロック602a〜602gにおける遅延を示してい
る。第5列(電力)は回路網における総電力を示す。総
電力は処理が電力増大モードにあるか電力減少モードに
あるかによって増大したり減少したりする。各外部論理
ブロック間接続における遅延は20である。
【0094】第6列(RAT)は各反復ステップにおけ
る要求到達時間を示す。この例では全RATは380に
設定される。電力減少モードのときは、全回路網遅延は
DELTAだけ増大する。典型的な開始DELTAは半
分に分割されたRATである。このため、表1の第1電
力減少シーケンスに示すように、DELTAは190に
設定され、全回路網遅延が570(380+190)に
増大し、総1次電力減少は最大化される。しかし、所定
のRATより少ない任意の値が開始DELTAに用いら
れることに留意すべきである。総1次電力低下は155
704から95384である。
【0095】処理は、第1電力増大シーケンスの際、D
ELTA(190)だけ全回路網遅延を減少させること
により続行され、その結果総1次電力における増大が最
小になる。この処理はDELTAが0に等しくなるまで
続き、0になると総電力は最小化され、全タイミング要
件が満たされる。この場合、総電力は7.77%減少
し、380のRATは満たされる。
【0096】注目すべきは、図4に示した処理が、パワ
ーレベルが同じ312であるか否かを判定するために要
求されていることである。表1に示した例において、電
力レベルは、与えられたDELTA内で決して同じでな
いことがわかる。しかし、電力が同じである場合の繰り
返しは、簡略化のために表から除去されている(こうし
て、DELTA=±190で電力増大および電力減少の
繰り返しが行われ、電力は同じでままある)。
【0097】表1の例は特定の開始点(delay=
(100,100,100))における処理を完了した
結果を示す。電力の減少は7.77%である。表1に示
すように、最終遅延は(133,96,71)である。
【0098】実現可能な電力減少の割合は、開始点に依
存する。しかし、最終電力レベルは開始点によらず比較
的一貫している。最初、総電力が非常に高くなる非常に
不良な設計で始めることも可能である。例えば、図10
の個々の論理ブロック(a,b,c)それぞれに対し
て、開始点が最初、delay=(278,11,1
1)に設定されるとする。総電力の改良は、60299
98から144480であり、節約は4073%であ
る。しかし、最終総電力はほぼ同じか、あるいは無視で
きる丸め誤差内にある。図10の単純な回路網に対する
正確な最適解は、算術計算により(132.3,96.
5,71.2)と表される。しかし、より複雑な回路で
は、最適解は手で計算できない。よって、本発明が必要
になる。
【0099】
【表2】
【0100】表2は電力増大および電力減少シーケンス
を一度実行した例における部分集合(切断集合)の使用
を示す。表2に示した論理ブロックは図2に示した論理
ブロックと、図3に示した遅延グラフに関係する。
【0101】表2の上部はx印を付けた遅延セグメント
のM集合に関する電力減少シーケンスを示す。この遅延
セグメントの集合のみが電力減少され、集合内の各遅延
セグメントの各々の遅延が増大する。
【0102】DELTAは10に設定する。表は電力減
少シーケンスの前の遅延Dを示し、電力減少シーケンス
の後の遅延D′を示す。表は電力が366081から3
30282に低下し、遅延セグメントのM集合は遅延が
10だけ増大したことを示す。
【0103】表2の下部はx印を付けた遅延セグメント
のL集合に関する電力増大シーケンスを示す。またして
も、この遅延セグメントの集合だけが電力増大される。
注目すべきは、この集合が電力減少処理に用いたM集合
とは異なっていることである。しかし、一般的に、L集
合およびM集合は共通の要素を有する。表2は電力が3
30282から348060に増大し、選択された遅延
セグメントが各々遅延を10だけ減少させたことを示
す。
【0104】この電力増大および電力減少の1シーケン
スは、総電力がどのように減少され(366081から
348060になった)、全回路網のタイミング遅延
が、上述の処理が始まるときと同じであることを示す。
【0105】上述のシーケンスは複数回実施される。反
復は、DELTAが減少され上述の処理が再び始まって
電力のさらなる減少がなくなるまで続く。
【0106】
【表3】
【0107】表3は図2の論理回路網および図3の遅延
グラフ上で、本発明の電力最小化処理300を完全に実
施した他の表である。第1列はどの反復が実施されたか
を示す。第2列は特定の反復にDELTAが用いられた
ことを示す。第3列は特定の反復が生成した電力の差を
示す。最後に、第4列は論理回路網200への総電力を
示す。図示のように、1から14までの反復は、より少
ない電力レベルの生成に成功している。前述のように、
同じDELTAが時として2度以上使用される。例え
ば、反復6,7,8は9と同じDELTAを使用してい
る。遅延の増大は電力減少と同じであり、遅延の減少は
電力増大と同じである。論理回路網の総電力の減少は、
最後の列に見られる。
【0108】
【表4】
【0109】表4は3つの分離された別個の開始点での
処理結果を示す。これによると、どの開始点が使用され
たかによって、電力改善(%)に対する3つの違った値
が存在する(例えば、ランダムに選択された開始点では
改良は1721%)。しかし、処理300は論理回路網
の最終電力が開始点によらず同じであるという結果とな
っている。
【0110】
【発明の効果】本発明により、VLSI回路において全
システム・タイミング要件を維持しながら、電力レベル
を最小にする新しい改良された方法および装置が提供さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の環境を示すブロック図である。
【図2】第1の論理回路網の略図である。
【図3】有向遅延グラフである。
【図4】本発明の電力最小化方法のフローチャートであ
る。
【図5】RATチェックのフローチャートである。
【図6】初期化のフローチャートである。
【図7】本発明の電力減少方法のフローチャートであ
る。
【図8】本発明の電力増大方法のフローチャートであ
る。
【図9】電力−遅延特性グラフである。
【図10】第2の論理回路網の略図である。
【図11】電力増大方法のフローチャートである。
【図12】電力減少方法のフローチャートである。
【図13】本発明の遅延−電力トレードオフ処理のフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
102 アプリケーション・プログラム 103 コンピュータ援用設計自動化システム 105 チップ製造機能(システム) 108 オペレーティング・システム 110 マクロ命令コード 114 RAM 116 CPU 118 I/Oインタフェース 126 ターミナル 130 データ記憶 134 プリンタ 200 代表的論理回路網 202 論理ブロック 204,205 論理ブロック202の入力 206 論理ブロック202の出力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 8832−4M H01L 21/82 C 8839−5J H03K 19/00 101 D (72)発明者 ウィング・キン・ルック アメリカ合衆国 ニューヨーク州 ヨーク タウン ハイツ バリー コート 2542 (72)発明者 ドナルド・ティー・タング アメリカ合衆国 ニューヨーク州 マウン ト キスコアール アール #1 フォッ クス デン ロード 49 (56)参考文献 特開 昭61−283220(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1以上の回路素子を含みタイミング制限を
    受ける論理回路網の総電力を最小化するコンピュータ・
    ベースの方法において、 (a)全回路網遅延が所定量だけ増大するように上記論
    理回路網の電力を減少させたときに、総1次電力減少が
    最大になるように、上記タイミング制限を満たす範囲内
    で、上記論理回路網の論理ブロックの電力及び遅延を割
    り当てるステップと、 (b)上記全回路網遅延が上記所定量だけ減少するよう
    に上記論理回路網の電力を増大させたときに、総1次電
    力増大が最小になるように、上記タイミング制限を満た
    す範囲内で、上記論理回路網の論理ブロックの電力及び
    遅延を割り当てるステップと、 (c)上記最大の総1次電力減少及び上記最小の総1次
    電力増大に基づいて電力遅延動作点を設定するステップ
    とを含む、 タイミング制限を受ける論理回路網の総電力を最小化す
    るコンピュータ・ベースの方法。
JP4128349A 1991-06-12 1992-05-21 タイミング制限を受ける論理回路網の総電力を最小化するコンピュータ・ベースの方法 Expired - Lifetime JPH0792809B2 (ja)

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