JPH0792617A - フイルムパトローネ - Google Patents

フイルムパトローネ

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Publication number
JPH0792617A
JPH0792617A JP23820693A JP23820693A JPH0792617A JP H0792617 A JPH0792617 A JP H0792617A JP 23820693 A JP23820693 A JP 23820693A JP 23820693 A JP23820693 A JP 23820693A JP H0792617 A JPH0792617 A JP H0792617A
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JP
Japan
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film
cartridge
spool shaft
main body
flange
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP23820693A
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English (en)
Inventor
Naohiro Tsuchida
直弘 土田
Tamotsu Koiwai
保 小岩井
Shinya Takahashi
真也 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0792617A publication Critical patent/JPH0792617A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、フイルムパトローネ内に先端部ま
で収納されたロールフイルムの送り出しおよび巻戻しを
確実に行い、また、フイルムに与える抵抗力を少なくし
て、その動作時の負荷を小さくしたフイルムパトローネ
を提供する。 【構成】 遮光性を有するパトローネ本体2と、このパ
トローネ本体2の内部に回転自在に収納されたスプール
軸4と、このスプール軸4に巻回されたフイルム3の巻
き緩みを防止する、パトローネ本体2に設けられたリブ
8,9とを具備し、該リブ8,9とフイルムとの間に生
ずる摩擦係数μ1よりも、フイルム同士の間の摩擦係数
μ2の方を大きくしたことを特徴とするフイルムパトロ
ーネ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、フイルムパトロー
ネ、詳しくは35mm幅等の写真フイルムをロール状に
収納したフイルムパトローネ内のスプール軸を回転させ
ることによって、フイルム先端部をパトローネ本体外に
送り出すようにしたフイルムパトローネに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】フイルムの先端部がパトローネ内部に収
納されているフイルムパトローネのフイルム送り出し機
構については、従来より種々の提案がなされている。例
えば、特開平3−155544号公報で開示されている
フイルムパトローネは、フイルムパトローネ本体内に、
フイルムをロール状に巻回されたスプール軸を回転自在
に収納し、該スプール軸に巻回されたロールフイルムの
隣接するフイルムの周面同士を弱く接着させておき、該
スプール軸を回転させることによってスプール軸の回転
力をフイルム先端部に伝達し、フイルム同士の接着を剥
しながらフイルムパトローネ本体外にフイルムを送り出
すようにしたものである。
【0003】また、特開平3−260642号公報で開
示されているフイルムパトローネは、パトローネ内壁面
のリブとそのリブに接触するフイルムとの摩擦係数を
0.25以下にして、スプール軸を回転させ、パトロー
ネ内に収納されたフイルムをパトローネ本体外に送り出
すようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開平
3−155544号公報で開示されている手段は、パト
ローネ本体内のロール状に収納したフイルム同士を接着
しているため、フイルムの巻上げの際に、その接着剤の
接着力によって巻上げ抵抗が大きくなってしまう。さら
に、接着剤を剥しながらフイルムをパトローネ本体外に
送り出すようにしているため、フイルムから剥げ落ちた
接着剤がカメラ内部に付着することもあり具合が悪い。
【0005】一方、上記特開平3−260642号公報
で開示されているフイルムパトローネでは、パトローネ
の内壁面のリブとフイルムとの摩擦係数よりも、フイル
ム同士の摩擦係数が小さくなった場合には、フイルム間
で滑りが生じるためパトローネ内に収納されているフイ
ルムをパトローネ本体外に送り出せなくなる。
【0006】本発明の目的は、上述の従来の問題点を解
消し、パトローネ内に収納されたフイルムのパトローネ
本体外への送り出しおよび巻戻しを確実に行うことがで
き、その動作時の負荷も低負荷となるようなフイルムパ
トローネを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるフイルムパ
トローネは、遮光性を有するパトローネ本体と、このパ
トローネ本体内に回転自在に収納されたスプール軸と、
このスプール軸に巻回されたフイルムと、このフイルム
の巻き緩みを防止する防止手段とを具備しており、上記
防止手段とフイルムとの間の摩擦係数よりも、フイルム
同士の摩擦係数を大きくしたことを特徴とする。
【0008】
【作用】フイルムパトローネ内の、フイルムがロール状
に巻回されたスプール軸を、フイルム送り出し方向に回
転させるとフイルム同士の間に生ずる摩擦係数μ2によ
って、フイルム自体に上記回転力が加わる。フイルム最
外周部にはパトローネ内壁面側との摩擦係数μ1の摩擦
抵抗が発生するが、μ1<μ2の関係にあるので、フイル
ムはパトローネ本体外に確実に送り出される。
【0009】
【実施例】以下、図示の実施例によって本発明を説明す
る。図1〜図3は、本発明の第1実施例を示すフイルム
パトローネである。図1および図2に示すように、フイ
ルムパトローネ1は、両端開口面がそれぞれ閉蓋された
筒体形状に形成された遮光性のパトローネ本体2と、そ
の内部の中心軸上に、管軸で形成され回転自在に配置さ
れたスプール軸4によって構成されている。上記パトロ
ーネ本体2は、例えばプラスチック等で形成された2つ
の割型からなるパトローネ本体部材2a,2bを接合す
ることにより構成されており、その両端面の閉蓋された
中心部には、上記スプール軸4の両端部がそれぞれ露呈
する円形開口が設けられている。この円形開口に両端部
をそれぞれ回転自在に支持された該スプール軸4のパト
ローネ内の両端には円盤形状のフランジ5が、パトロー
ネ本体2と一体的に形成されている。そして、パトロー
ネ内の上記スプール軸4の周面には、撮影用の写真フイ
ルム3がその終端部を該スプール軸4に固着してロール
状に巻回されてパトローネ内に収納されている。
【0010】また、上記パトローネ本体2には、フイル
ム3をパトローネ本体外に送り出し、あるいはパトロー
ネ内に巻戻しをするためのフイルム出入口部6が、その
胴周の一部に中心軸に平行して設けられている。このフ
イルム出入口部6は、上記したパトローネ本体部材2
a,2bに一体に形成されたフイルム出入口端部6a,
6bによって形成されている。このフイルム出入口端部
6a,6bの内面側には、フイルムパトローネ内部の遮
光性を保持するため、外光入射防止用の周知の部材であ
る、例えばテレンプ布等の遮光部材が貼付されている
が、図1〜図2においては煩雑化を避けるために、その
図示を省略している。
【0011】そして、上記パトローネ本体2の内壁面に
はリング状の案内リブ8,9が、フイルムの露光範囲外
の両端部寄りの2カ所に対向するように配設されてい
る。なお、このリブ8,9は、パトローネ本体部材2
a,2bと一体的に形成され、パトローネ本体2の内部
にロール状に巻回されて収納されているフイルム3の最
外周面と接触している。また、上記フイルム出入口部6
の一方のフイルム出入口端部6bの奥部には、上記スプ
ール軸4にロール状に巻回されているフイルム3の先端
部を、ロール状態から分離させるための先端分離爪7が
設けられている。
【0012】以上のように構成された、本発明の第1実
施例のフイルムパトローネのフイルム送り出し機構につ
いて、その動作を以下に説明する。パトローネ本体2内
のスプール軸4を、図2において時計方向に回転させる
(フイルムを送り出す方向に回転させる)と、該スプー
ル軸4にロール状に巻回されて収納されているフイルム
3が、該スプール軸4と共に回転する。このフイルム送
り出しの初期状態およびフイルム巻戻しの最終状態にお
いては、上記リブ8,9はロール状に巻回されたフイル
ム3がスプール軸4に対して巻き緩むことを防いでい
る。
【0013】そして、スプール軸4がフイルム3と共に
回転している途中、少なくとも1回転する間に、上記先
端分離爪7によってフイルム3の先端部が、ロール状態
から分離されてフイルム出入口端部6a,6bの間を通
り、パトローネ本体2のフイルム出入口部6から外部に
送り出される。
【0014】図3は、前記パトローネ1の要部の断面を
拡大したものである。この図3において、上述したフイ
ルムの巻き緩みを規制するリブ8,9とフイルム3の最
外周面が接触するリブ8,9側の面をフイルム接触面2
5、該フイルム接触面25と接触するフイルム3側の最
外周部の面を26、該フイルム3の最外周部の面26の
フイルム3の裏側の面を27、該フイルム3の裏側の面
27と接触するフイルム3の外周面を28とする。な
お、本来ならばリブ8,9とフイルム3は接触している
が、この図3においては説明の便宜上、スプール軸4に
ロール状に巻回されたフイルム3の巻き付け状態に隙間
を生じさせて示している。
【0015】まず、スプール軸4に与えられた回転力
が、同軸4に固着されたフイルム3の終端部に伝えら
れ、該スプール軸4にロール状に巻回されたフイルム3
同士の間に生じる摩擦力によって、順にフイルム最外周
部に伝達される。これを図3において具体的に説明する
と、上記フイルム3の最外周部の裏側の面27と、これ
に対向するフイルム面28との間に摩擦力が働き、フイ
ルム3の先端部に回転力が伝達される。このとき、フイ
ルム3の最外周部の面26は、リブ8,9のフイルム接
触面25と接触しており、フイルム接触面25とフイル
ム最外周部面26との間に滑りが生じ摩擦抵抗が発生す
る。ここで、フイルム3の先端部がパトローネ本体2外
に送り出されるためには、上記フイルム接触面25とフ
イルム最外周部面26との間に発生する摩擦抵抗μ1よ
りも大きな摩擦抵抗μ2をフイルム面27とフイルム面
28の間を含むスプール軸4までのすべてのフイルム面
間に発生させる必要がある。もし、フイルム接触面25
とフイルム最外周面26との間に発生する摩擦抵抗μ1
が、フイルム面27とフイルム面28との間のフイルム
間の摩擦抵抗μ2よりも大きい場合には、フイルム接触
面25とフイルム最外周面26との間には滑りが発生せ
ず、かつ、フイルム面27とフイルム面28との間のフ
イルム間では滑りが発生してしまい、フイルム3の先端
部をパトローネ本体2外に送り出すことができない。
【0016】ところで、摩擦抵抗Fは、抗力N、摩擦係
数μとすると、次式であらわすことができる。すなわ
ち、 F=μ・N ……… (1) である。ここで、図3におけるフイルム接触面25とフ
イルム最外周面26、およびフイルム面27とフイルム
面28の抗力Nは同じであるとみなすことができるの
で、上記の(1)式により、摩擦抵抗Fの大小は摩擦係数
μによって決定されることがわかる。
【0017】そこで、これを立証するために、リブ8,
9とフイルム3の間の摩擦係数μ1=0.28、フイル
ム3同士の間の摩擦係数μ2=0.22に設定してフイ
ルム送り出し実験を行ったところ、フイルム3はパトロ
ーネ本体2の内部で詰まってしまいフイルム3をパトロ
ーネ本体2の外部へ送り出すことができなかった。
【0018】次に、リブ8,9とフイルム3の間の摩擦
係数μ1=0.19、フイルム3同士の間の摩擦係数μ2
=0.22に設定を変更して、同様のフイルム送り出し
実験を行ったところ、フイルム3はパトローネ本体2の
外部へ送り出すことができた。
【0019】このように、フイルム3の巻き緩みを防ぐ
ためのリブ8,9とフイルム3の間に生ずる摩擦係数μ
1よりも、フイルム3同士の間に生ずる摩擦係数μ2を大
きくすることにより(μ1<μ2)、スプール軸4の回転
力がフイルム3の先端部に伝達され、これをパトローネ
本体2外へと送り出すことが可能となる。
【0020】また、前述した通り、図1および図2では
図示していないが、フイルム出入口端部6a,6bには
外光入射防止用に遮光部材が配設され、例えばテレンプ
布などがフイルム出入口端部6a,6bの内面に貼り付
けられている。従って、フイルム3の先端部がパトロー
ネ本体2外へ送り出される際に、この遮光部材への突入
抵抗、および通過抵抗を考慮に入れる必要がある。そし
て、フイルム3を送り出す際にスプール軸4を回転させ
るのに必要な軸トルクTを小さくし、スムーズにフイル
ム3を送り出すためには、リブ8,9とフイルム3との
間の摩擦係数μ1と、フイルム3同士の間の摩擦係数μ2
の差を0.15以上にすることが望ましく、また、さら
にカメラ内のフイルム走行抵抗を考慮に入れると、フイ
ルム3同士の間の摩擦係数μ2は0.4〜0.5程度が
望ましい値であることが判った。
【0021】この実験によれば、リブ8,9とフイルム
3との間の摩擦係数μ1=0.28、フイルム3同士の
間の摩擦係数μ2=0.43に設定したフイルム送り出
しの際のスプール軸4の回転軸トルクTを測定したとこ
ろ、T=250gcm以下になることが確認されてい
る。
【0022】また、小さな軸トルクでフイルムを送り出
すことにより、スプール軸4にロール状に巻回されたフ
イルム3が、スプール軸4の回転によりパトローネ本体
2外に徐々に送り出され、スプール軸4とフイルム3の
最内周部との間に3〜4mmの隙間が生じても、スプー
ル軸4に固着されたフイルム3の終端部が反転すること
なくフイルムを確実に送り出すことができる。
【0023】次に、図4〜図6に示す本発明の第2実施
例について説明する。図4および図5に示すように、こ
の第2実施例のフイルムパトローネ1Aも、前記第1実
施例のフイルムパトローネ1と同様に両端開口面がそれ
ぞれ閉蓋された筒体形状に形成された遮光性のパトロー
ネ本体2と、このパトローネ本体2の内部の中心軸上に
回転自在にスプール軸4が配置されている。上記パトロ
ーネ本体2は、例えばプラスチック等で形成された2つ
の割型からなるパトローネ本体部材2a,2bを接合す
ることにより構成されており、その両端面の閉蓋された
中心部には、スプール軸4の両端部が露呈する円形開口
が形成されている。そして、パトローネ本体2の胴周の
一部には、フイルム3を送り出し、または巻戻しをする
ためのフイルム出入口部6が、上記パトローネ本体部材
2a,2bに一体に形成されたフイルム出入口端部6
a,6bによって配置されている。該フイルム出入口端
部6a,6bには、パトローネ1A内部の遮光性を保持
するために外光入射防止用に、例えばテレンプ布等の周
知の遮光部材14が貼られている。
【0024】そして、管軸状に形成されたスプール軸4
の周面には、フイルム3がその終端部を固着してロール
状に巻回されている。該スプール軸4の一端には、一体
的に形成された円盤状のフランジ5が、他端には、一体
的に形成された固定フランジ17が、それぞれパトロー
ネ本体2の両端の閉蓋に対向して配設されている。ま
た、この固定フランジ17の同一平面上に対向して、上
記スプール軸4とは別体に形成された可動フランジ12
が、スプール軸4の端部に回転自在に配置されている。
【0025】上記フランジ5は、内側面5bの外周縁部
に内方に向けて突出したフイルム押圧部5aが形成され
ており、上記スプール軸4に巻回されたフイルム3の外
側縁部に上記フイルム押圧部5aが圧接するようになっ
ている。
【0026】上記固定フランジ17は、上記スプール軸
4の周囲を3等分した位置に、中心軸に対しそれぞれ半
径方向の外方に向かって伸び出した3枚の扇形状の羽根
カム部17a,17b,17cで形成されている。この
羽根カム部17a,17b,17cのそれぞれには、フ
イルム3の送り出し回転方向と同じ側の一側縁部に、フ
ランジ傾斜カム部7a,7b,7cが形成されている。
このフランジ傾斜カム部7a,7b,7cは、上記可動
フランジ12をスプール軸4のスラスト方向へ移動させ
る向きの傾斜方向に形成されており、また、他の側縁部
はスラスト方向に対して垂直となる向きにフランジ係合
部15a,15b,15cが形成されている。
【0027】一方、この固定フランジ17に対向して配
設される可動フランジ12は、上記フランジ5と同径の
円盤形状に形成され、内方部には上記固定フランジ17
に対向する開孔が穿設されている。即ち、中心部に上記
スプール軸4の外周形状より若干大きい円形開孔が穿設
され、該円形開孔の周りに上記羽根カム部17a,17
b,17cの形状より若干大きい形状の係合孔部12
a,12b,12cが穿設されている。そして、この可
動フランジ12は、上記羽根カム部17a,17b,1
7cに上記係合孔部12a,12b,12cが緩く遊嵌
した状態で、上記スプール軸4の他端近傍に配置され
る。
【0028】この遊嵌した状態で上記羽根カム部17
a,17b,17cのフランジカム部7a,7b,7c
に対向した係合孔部12a,12b,12cの一方の内
側面には、上記フランジ傾斜カム部7a,7b,7cに
当接する傾斜方向の受動カム部10a,10b,10c
が形成されている。また、上記フランジ係合部15a,
15b,15cに対向する他の内側面には、該フランジ
係合部15a,15b,15cに当接するように垂直面
からなるスプール係合部16a,16b,16cが形成
されている。
【0029】従って、上記羽根カム部17a,17b,
17cに上記可動フランジ12の係合孔部12a,12
b,12cが遊嵌して、フランジ傾斜カム部7a,7
b,7cと受動カム部10a,10b,10cとが当接
する方向、即ちフイルム送り出し方向に上記スプール軸
4が回転すると、可動フランジ12は同方向へと回転
し、かつ傾斜カム部7a,7b,7cによって受動カム
部10a,10b,10cが押圧され、可動フランジ1
2はスプール軸4に巻回されているフイルム3に向けて
スラスト方向へ移動する動作を行う。
【0030】このように上記固定フランジ17の羽根カ
ム部17a,17b,17cと、上記可動フランジ12
の係合孔部12a,12b,12cとには、それぞれ傾
斜カム部7a,7b,7cと受動カム部10a,10
b,10cからなるカム手段が形成されている。
【0031】また、上記可動フランジ12は、上記フラ
ンジ5と同様に、内側面11bの外周縁部に内方に向け
て突出したフイルム押圧部11aが形成されており、ス
プール軸4に巻回されたフイルム3の外側縁部がフイル
ム押圧部11aに当接するようになっている(図5参
照)。
【0032】さらに、可動フランジ12には、その外周
の3等分位置に外方に向かって突出する摺接部18a,
18b,18cが形成されている。該摺接部18a,1
8b,18cは、可動フランジ12の内方部の対向する
位置に穿設された円弧状孔によって弾性を有し、パトロ
ーネ本体2の内壁面に当接して弱い摩擦を生じるように
なっている。
【0033】一方、上記パトローネ本体2の内壁面に
は、該内壁面に一体的に設けられたリング状の案内リブ
8,9が、フイルムの露光範囲外の両端部寄りの2カ所
に対向するように配設されている。また、上記フイルム
出入口部6の一方のフイルム出入口端部6bに形成され
ているリブ8,9は、スプール軸4にロール状に巻回さ
れたフイルム3の先端部を、ロール状態から分離させる
ようにもなっている。
【0034】以上のように構成された、該第2実施例の
フイルムパトローネのフイルム送り出し機構について、
その動作を図6において説明する。まず、スプール軸4
をフイルムの送り出し方向に回転をさせると、スプール
軸4に一体に形成されているフランジ5と固定フランジ
17とが共に図6における矢印r1の円周方向に回転を
始める。上記可動フランジ12は、前述した通り摺接部
18a,18b,18cによってパトローネ本体2の内
壁面に対して弱い摩擦が生じているので、スプール軸4
のフランジ傾斜カム部7a,7b,7cと、可動フラン
ジ12の受動カム部10a,10b,10cとが当接す
るまで、この可動フランジ12は静止している。スプー
ル軸4の回転によりフランジ傾斜カム部7a,7b,7
cが受動カム部10a,10b,10cとに、それぞれ
当接して、これを押圧すると、上記可動フランジ12は
矢印s1のスラスト方向に移動を始める。そして、フラ
ンジ5と可動フランジ12とでフイルム3を挟持し、該
フランジ5および12の回転によって、フイルム3はパ
トローネ本体2外へ送り出される。
【0035】また、この第2実施例においては、図5に
示すようにフイルム3の先端部は、その幅方向の形状
が、他の部分よりも幾分狭く形成されており、スプール
軸4に巻回されているフイルム3をロール状態から分離
し易いようになっていると共に、上記案内リブ8,9に
よってフイルム出入口部6の方向に分離させ、フイルム
3をパトローネ本体2外へ送り出し易くなっている。
【0036】さらに、上記可動フランジ12は、摺動部
18a,18b,18cを一体的に形成し、同一の弾性
を有してパトローネ本体2に対して弱い摩擦を生じさせ
ているが、摺動部18a,18b,18cを別の弾性を
有する部材で形成して、上記可動フランジ12の外周に
配設しても同様である。また、摺動部18a,18b,
18cを、パトローネ本体2の可動フランジ12の外周
に対向する位置に配設しても同様である。
【0037】上記フイルム3を挟持するフランジ5の押
圧部5aと、可動フランジ12の押圧部11aは、それ
ぞれ該フランジ5および可動フランジ12と一体的に形
成されているが、該押圧部5a,11aだけを、例えば
ゴム等のフイルム3に対して摩擦力の大きい部材として
も同様である。
【0038】上述のように動作する第2実施例のフイル
ムパトローネ1Aでは、その内部にロール状に巻回され
たフイルム3をパトローネ本体2外へ送り出す場合に、
外部からの振動や衝撃などが加わるなどした結果、スプ
ール軸4への巻き緩みが発生し、フイルム3の最外周部
がフランジ5と可動フランジ12の挟持範囲から外れて
しまい挟持できなくなってもパトローネ本体2の内壁面
に形成されたリブ8,9により、フイルム3の巻き緩み
が所定量で抑えられ、上記リブ8,9とフイルム3の間
の摩擦係数μ1よりも、フイルム同士の間の摩擦係数μ2
の方が大きいので、スプール軸4の回転力がフランジ5
と可動フランジ12を介して、フイルム3の内周部に伝
達され、フイルム同士の間の摩擦によりフイルム3の最
外周部に伝達される。該フイルム最外周部においては、
リブ8,9と当接し滑りながらパトローネ本体2外へと
確実に送り出されることとなる。
【0039】また、この第2実施例ではフランジ5と可
動フランジ12の挟持によって、スプール軸4の回転力
をフイルム3に伝達しているので、確実にフイルム挟持
が行われるフイルム位置からフイルム先端部までの範
囲、例えば図3において具体的に説明すると、フイルム
最外周面26とフイルム面27を形成するフイルム位置
が、フランジ5と可動フランジ12の挟持範囲から外れ
て、フイルム面28を形成するフイルム位置が挟持され
ているとすると、フイルム先端部からフイルム面28を
形成するフイルム位置までの範囲で、リブ8,9とフイ
ルム3との間の摩擦係数μ1よりもフイルム同士の間の
摩擦係数μ2を大きくすればよく、フイルム全部を該当
させる必要がないため効率がよい。つまり、フイルム先
端部からフイルム挟持が確実に行われるまでの部分だけ
を別の材質で形成し、フイルムリーダー部としても同様
の効果が得られる。
【0040】次に、図7〜図11に示す本発明の第3実
施例について説明する。図7は、この第3実施例のフイ
ルムパトローネ1Bの分解斜視図であり、図9は、この
第3実施例のフイルムパトローネ1Bの縦断面図であ
る。図7〜図9に示すように、パトローネ本体2は、全
体として両端開口面が閉蓋された筒体形状を構成する上
ケースと下ケースで形成されるパトローネ本体部材2
a,2bでなり、両部材2a,2bは、例えばプラスチ
ック等で形成された2つの割型を接合することによって
形成される。該両部材2a,2bの接合部には、フイル
ム3の送り出し、または巻戻しの際の通路となるフイル
ム出入口部6が設けられている。なお、前述の第1,第
2実施例と同様に該フイルム出入口部6の内側部分には
遮光のため外光入射防止用の周知の部材、例えばテレン
プ布等が貼り付けられているが、図面上においては煩雑
化を避けるために、その図示を省略している。
【0041】上記パトローネ本体2の内部の中心軸上に
は、スプール軸4が回転自在に配置されており、その両
端部には1対の円盤からなるフランジ5A,5Bが嵌め
込まれている。該フランジ5A,5Bの外周には互いに
対向しあう向きに舌片状の規制枠19a,19bが突設
され、該規制枠19a,19bは、図8にも示すように
ロール状に巻回されたフイルム3の最外周面を両側縁か
ら部分的に包み込んで、その巻径を規制し、スプール軸
4からロールフイルム3が巻緩むことを防いでいる。
【0042】また、図8において示すように、上記フラ
ンジ5A,5Bには一体的に突起20a,20bが設け
られており、パトローネ本体2の内壁に形成された凹部
23に嵌合している。従って、フランジ5A,5Bはス
プール軸4に対して回転することも軸方向に移動するこ
ともない。なお、上記フランジ5A,5Bの間隔は、ロ
ールフイルム3の幅寸法に等しいか、あるいはわずかに
広い程度である。
【0043】上記規制枠19a,19bの一部には、図
7に示すように、フイルム出入口部6に対向する位置
に、それぞれ誘導間隙24a,24bが形成されてい
る。この誘導間隙の一方の24aの下部には、図9に示
すように、爪状に形成された先端分離爪7Aが配設され
ている。そして、スプール軸4を回転した場合に、該ス
プール軸4に巻回されたフイルム3が共に回転する際
に、フイルム先端部が少なくとも1周する間に、上記誘
導間隙24a,24bに達すると、先端分離爪7Aによ
ってフイルム先端部は、誘導間隙24a,24bの間に
誘導され、フイルム出入口部6に向かって移動し、パト
ローネ本体2外に送り出されることとなる。なお、スプ
ール軸4とフイルム3が回転しても、上記フランジ5
A,5Bは回転しないことから、フイルム3の外周面や
端面とフランジ5A,5Bの内面とが摺接しあうことに
なる。
【0044】このように構成された本発明の第3実施例
の動作を説明すると、フイルム3の最外周の両端縁部
は、1対のフランジ5A,5Bの外周に形成された規制
枠19a,19bで抑えられているので、スプール軸4
をフイルムの送り出し方向に回転させても、フイルム3
はスプール軸4から巻き緩むことがない。また、フラン
ジ5A,5Bのそれぞれに形成されている突起20a,
20bは、パトローネ本体2の内壁に形成した凹部23
に嵌合しているので、スプール軸4とフイルム3が回転
しても、フランジ5A,5Bは回転することがなく、誘
導間隙24a,24bは、常にフイルム出入口部6に対
向する位置にあることになる。
【0045】スプール軸4を送り出し方向に回転してゆ
く過程で、フイルム先端部は先端分離爪7Aによってフ
イルム3の最外周部から分離され、誘導間隙24a、2
4bから突出する。引き続きスプール軸4の回転を継続
すると、誘導間隙24a,24b間からフイルム3が導
き出されるようになって、フイルム先端部はフイルム出
入口部6からパトローネ本体2外に送り出される。
【0046】図11は、図8の要部を部分的に拡大した
ものである。図11に示すように、上記規制枠19a,
19bのフイルム3と接触する面をフイルム接触面2
5、フイルム3の最外周部の面で該フイルム接触面25
と接するフイルム面をフイルム最外周部面26、該フイ
ルム最外周部面26の裏側の面をフイルム面27、該フ
イルム面27と接するフイルム面をフイルム面28とす
る。なお、規制枠19a,19bのフイルム接触面25
とフイルム面の間、および各フイルム間は、本来接触し
ているのであるが、図11においては前述の図3と同様
に説明の便宜上、隙間を設けて図示してある。
【0047】フイルム面27とフイルム面28との摩擦
を含むフイルム同士の間の摩擦係数μ2が、上記規制枠
19a,19bのフイルム接触面25とフイルム最外周
部面26との間の摩擦係数μ1より小さい場合には、ス
プール軸4をフイルム送り出し方向に回転させてもフイ
ルム最外周部面26を持つフイルム最外周部はフイルム
接触面25を持つ規制枠19a,19bに対して摺動せ
ず、フイルム面27とフイルム面28の間で滑りが生じ
パトローネ本体2内でフイルム3が詰まってしまいフイ
ルム3を送り出すことができないが、フイルム同士の間
の摩擦係数μ2が、規制枠19a,19bのフイルム接
触面25とフイルム最外周部面26との間の摩擦係数μ
1より大きくすることによって確実なフイルム送り出し
が可能となる。
【0048】なお、フランジ5A,5Bを回転させない
ための上記突起20a,20bは、規制枠19a,19
bの外周面に設けたが、これは図10に示すように、フ
ランジ5A,5Bの対向するパトローネ本体2の閉蓋面
に突起21a,21bを設け、フランジ5A,5Bにこ
の突起21a,21bが嵌入する凹部22,22を設け
てもよい。
【0049】以上説明したように、第1,第2実施例の
リブ8,9、および第3実施例の規制枠19a,19b
などのようにフイルム3の巻き緩みを防ぐ部材は、パト
ローネ本体2の内壁自体によっても、フランジ等によっ
ても同様の効果を得られるので、フイルム3の巻き緩み
を防ぐための部材であれば、その部材の形成される位置
には規制されることはない。また、本発明の第1〜第3
実施例でも示したように、フイルム最外周部とフイルム
3の巻き緩み規制部材とがフイルム送り出しの際に摺動
するタイプのフイルムパトローネについて、すべてに有
効であってフイルム3を確実にパトローネ本体2外に送
り出すことができ、その動作時の負荷も極めて低いもの
とすることができる。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、パト
ローネ内部に収納され、フイルムが巻回されたスプール
軸を回転させることによって、該フイルムの先端部をフ
イルムパトローネ本体外に送り出すようにしたフイルム
パトローネにおいて、パトローネ内部のフイルムの巻き
緩みを防ぐ手段を設け、このフイルムの巻き緩みを防ぐ
ための手段を形成する部材とフイルムとの間の摩擦係数
μ1よりも、フイルム同士の間に生ずる摩擦係数μ2を大
きくしたことによって、パトローネ内のフイルムをパト
ローネ本体外に確実に送り出すことができ、またその動
作時の負荷も低負荷となるようなフイルムパトローネを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すフイルムパトローネ
の一部を破いて示した斜視図。
【図2】上記図1のフイルムパトローネの中央縦断面
図。
【図3】上記図2のフイルムパトローネの要部拡大断面
図。
【図4】本発明の第2実施例を示すフイルムパトローネ
の分解斜視図。
【図5】上記図4のフイルムパトローネの拡大横断面
図。
【図6】上記図4のフイルムパトローネにおける、フイ
ルム送出時のスプールとフランジの動作を説明するため
の要部正面図。
【図7】本発明の第3実施例を示すフイルムパトローネ
の分解斜視図。
【図8】上記図7のフイルムパトローネの中央横断面
図。
【図9】上記図7のフイルムパトローネの中央縦断面
図。
【図10】上記第3実施例におけるフランジ固定手段の
他の例を示すフイルムパトローネの中央横断面図。
【図11】上記図8のフイルムパトローネの要部拡大断
面図。
【符号の説明】
2 ………パトローネ本体 3 ………フイルム 4 ………スプール軸 5,5A,5B………フランジ 7,7A………先端分離爪 8,9……リブ(巻き緩み防止手段) 19a,19b………規制枠(巻き緩み防止手段) μ1 ………巻き緩み防止手段(リブ)とフイルムとの間
の摩擦係数 μ2 ………フイルム同士の間の摩擦係数

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮光性を有するパトローネ本体と、 このパトローネ本体内に回転自在に収納されたスプール
    軸と、 このスプール軸に巻回されたフイルムと、 このフイルムの巻き緩みを防止する防止手段と、 を具備しており、上記防止手段とフイルムとの間の摩擦
    係数よりも、フイルム同士の摩擦係数を大きくしたこと
    を特徴とするフイルムパトローネ。
JP23820693A 1993-09-24 1993-09-24 フイルムパトローネ Withdrawn JPH0792617A (ja)

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