JPH0792558A - カメラのフィルムカウンター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転指針式表示器とディジタル表示器により
撮影枚数、フィルムの状態を明確に表示する。 【構成】 目盛板上を回転駆動される指針１２ａにより
フィルムに関する情報を表示する第１の表示部１２と、
数値および記号によりフィルムに関する情報を表示する
第２の表示部２とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フィルムに関する情報
を表示するカメラのフィルムカウンターに関する。

【０００２】

【従来の技術とその問題点】目盛板と、その目盛板上を
ステッピングモーターにより回転駆動される指針とを備
えた回転指針式表示器により撮影枚数を表示するフィル
ムカウンターが知られている（例えば、特開平５−１５
０３０７号公報参照）。また、ＬＣＤなどのディジタル
表示器により撮影枚数を表示するフィルムカウンターも
知られている。

【０００３】ところで、前者の回転指針式表示器では、
カメラの小形化にともなって表示器を小さくすると撮影
枚数が見づらくなるという問題がある。さらに、駆動機
構を簡略化するために一方向しか回転しないようにする
と、指針を逆転させることができないのでフィルムの巻
き戻し中を表示できないという問題もある。また、後者
のディジタル表示器では、フィルムの巻き戻しモードに
おいて表示枚数のカウントダウンを行なっていないの
で、巻き戻し中も最後の撮影枚数を表示したままとな
り、使用者に違和感を与えるという問題がある。

【０００４】本発明の目的は、回転指針式表示器とディ
ジタル表示器により撮影枚数およびフィルムの状態を明
確に表示することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】一実施例を示す図６に対
応づけて本発明を説明すると、請求項１の発明は、目盛
板上を回転駆動される指針１２ａによりフィルムに関す
る情報を表示する第１の表示部１２と、数値および記号
によりフィルムに関する情報を表示する第２の表示部２
とを備え、これにより、上記目的を達成する。また、請
求項２のカメラのフィルムカウンターの第１の表示部１
２は目盛板上にフィルムの巻き戻し中を示す巻き戻し指
標１２ｃを有し、フィルムの巻き戻し時に、第１の表示
部１２の指針１２ａを巻き戻し指標１２ｃに設定すると
ともに、第２の表示部２の表示枚数をカウントダウンす
るようにしたものである。

【０００６】

【作用】第１の表示部１２では枚数目盛板上を回転する
指針によりアナログ的に撮影枚数を表示するとともに、
第２の表示部２では数値および記号によりディジタル的
に撮影枚数を表示する。また、巻き戻し時は、第１の表
示部１２の指針１２ａを巻き戻し指標１２ｃに設定する
とともに、第２の表示部２の表示枚数をカウントダウン
する。これにより、撮影枚数およびフィルムの状態を容
易に且つ正確に認識できる。

【０００７】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段および作用の項では、本発明を分り
やすくするために実施例の図を用いたが、これにより本
発明が実施例に限定されるものではない。

【０００８】

【実施例】図１は一実施例の表示装置を備えたカメラの
上面図である。カメラの上面には、目盛板上を回転する
指針により各種情報をアナログ的に表示する回転指針式
表示器１と、各種情報を数値および記号を用いてディジ
タル的に表示するＬＣＤ表示器２と、各種露出モードを
設定するためのモードセレクター３と、回転指針式表示
器１に各種撮影情報を設定するためのコマンドダイアル
４と、ＡＦモードボタン５と、セルフモードボタン６
と、露出補正モードボタン７と、レリーズボタン８が設
けられる。モードセレクター３を指標Ｐに設定するとプ
ログラム自動露出モードが設定され、指標Ａに設定する
と絞り優先露出モードが設定され、さらに指標Ｔに設定
するとシャッター速度優先露出モードが設定される。

【０００９】図２は回転指針式表示器１およびＬＣＤ表
示器２の詳細図であり、プログラム自動露出モードが設
定され、フィルムが装填されていない状態を示す。回転
指針式表示器１は、プログラムモードおよび絞り表示部
１１と、フィルムカウンター、セルフタイマーおよび巻
き戻しモード表示部１２と、ＡＦモードおよび撮影距離
表示部１３と、露出補正表示部１４とを備えている。カ
メラにフィルムが装填されていないと、回転指針式表示
器１の表示部１２の指針１２ａはエンプティー指標２１
ｂを指し、ＬＣＤ表示器２にはエンプティーマークＥが
表示される。

【００１０】ＡＦモードボタン５を押しながらコマンド
ダイアル４を回転すると、回転方向と回転量に応じて表
示部１３の指針１３ａが回転し、任意の撮影距離に設定
することができる。また、セルフモードボタン６を押し
ながらコマンドダイアル４を回転すると、表示部１２の
指針１２ａが回転し、フィルムカウンターモード、巻き
戻しモードおよびセルフタイマーモードを設定すること
ができる。さらに、露出補正モードボタン７を押しなが
らコマンドダイアル４を回転すると、回転方向と回転量
に応じて表示部１４の指針１４ａが回転し、露出補正値
を設定することができる。なお、表示部１１の指針１１
ａは被写界の測光結果に基づいて算出された絞り値を表
示する。

【００１１】図３は一実施例の構成を示すブロック図で
ある。スイッチ８ａ，８ｂはレリーズボタン８に連動す
るスイッチであり、スイッチ８ａはレリーズボタン８が
半押しされたときにオンし、スイッチ８ｂはレリーズボ
タン８が全押しされたときにオンする。スイッチ５ａは
ＡＦモードボタン５に連動するスイッチであり、ＡＦモ
ードボタン５が押されるとオンする。スイッチ６ａはセ
ルフモードボタン６に連動するスイッチであり、セルフ
モードボタン６が押されたときにオンする。スイッチ７
ａは露出補正モードボタン７に連動するスイッチであ
り、露出補正モードボタン７が押されるとオンする。ス
イッチ９ａは不図示のフィルム途中巻き戻しボタンに連
動するスイッチであり、フィルムに未撮影駒を残したま
ま途中巻き戻しを行なうために途中巻き戻しボタンが押
されるとスイッチ９ａがオンする。パルス発生器４ａは
コマンドダイアル４に連動し、その回転方向と回転量に
応じたパルス信号を出力する。また、パルス発生器１６
は例えばフィルム給送にともなって回転するスプロケッ
トに連動して回転し、回転方向と回転量に応じたパルス
信号を出力する。

【００１２】駆動回路１１ｄは指針１１ａを回転駆動す
るステッピングモーター１１ｍを駆動し、駆動回路１２
ｄは指針１２ａを回転駆動するステッピングモーター１
２ｍを駆動する。また、駆動回路１３ｄは指針１３ａを
回転駆動するステッピングモーター１３ｍを駆動し、駆
動回路１４ｄは指針１４ａを回転駆動するステッピング
モーター１４ｍを駆動する。さらに、駆動回路１５ｄは
フィルム給送モーター１５ｍを駆動し、駆動回路２ｄは
ＬＣＤ表示器２を駆動する。制御回路１０は、マイクロ
コンピューターおよびその周辺部品から構成され、スイ
ッチ５ａ〜９ａ，８ｂ、パルス発生器４ａからの各種情
報を入力し、駆動回路２ｄ，１１ｄ〜１４ｄを制御して
回転指針式表示器１およびＬＣＤ表示器２に各種情報を
表示するとともに、駆動回路１５ｄを制御してフィルム
の給送を行なう。制御回路１０はまた、パルス発生器１
６から出力されるパルス信号をカウントし、フィルム枚
数を検出する。

【００１３】図４は制御回路１０の制御プログラムを示
すフローチャートである。このフローチャートにより、
実施例の動作を説明する。制御回路１０は、スイッチ８
ａによりレリーズボタン８が半押しされるとこの制御プ
ログラムの実行を開始する。ステップＳ１において、不
図示の測距装置により被写体までの撮影距離を検出し、
駆動回路１３ｄを制御して指針１３ａを検出した撮影距
離の位置まで駆動する。続くステップＳ２で、不図示の
測光装置により被写体輝度を検出し、露出演算を行なっ
て絞りを算出する。そして、駆動回路１１ｄを制御して
指針１１ａを算出した絞り値まで駆動する。

【００１４】ステップＳ３で、スイッチ８ｂによりシャ
ッターがレリーズされたか否かを判別し、レリーズされ
るとステップＳ４へ進み、そうでなければステップＳ８
へ進む。ステップＳ４では不図示のシャッター機構部に
よりフィルムの露光を行なってステップＳ５へ進む。ス
テップＳ５において、フィルムの撮影が完了したか否か
を判別し、完了したらステップＳ９へ進み、未露光駒が
残っていればステップＳ６へ進む。未露光駒が残ってい
るときは、ステップＳ６で駆動回路１５ｄを制御してフ
ィルム給送モーター１５ｍによりフィルムの１駒巻上げ
を行なう。続くステップＳ７で、回転指針式表示器１の
表示部１２およびＬＣＤ表示器２に撮影枚数を表示す
る。今、フィルム給送後の撮影枚数が２４枚目であると
すると、図５に示すように、駆動回路１２ｄを制御して
指針１２ａを２４枚目の位置まで駆動するとともに、駆
動回路２ｄを制御してＬＣＤ表示器２に「２４」を表示
する。

【００１５】ステップＳ８で、スイッチ９ａにより途中
巻き戻しボタンが押されたか否かを判別し、途中巻き戻
しボタンが押されたらステップＳ９へ進み、そうでなけ
れば処理を終了する。フィルムの撮影が完了したとき、
または撮影途中で途中巻き戻しボタンが押されたとき
は、ステップＳ９で、駆動回路１５ｄを制御してフィル
ムの巻き戻しを開始する。続くステップＳ１０で、回転
指針式表示器１の表示部１２の指針１２ａを巻き戻し指
標１２ｃの位置まで駆動するとともに、ＬＣＤ表示器２
に巻き戻しにともなって減少するフィルム枚数を表示す
る。ステップＳ１１で、フィルムの巻き戻しが完了した
か否かを判別し、完了したらステップＳ１２へ進み、完
了していなければステップＳ１０へ戻る。ステップＳ１
２では、駆動回路１５ｄを制御してフィルム給送モータ
１５ｍを停止する。さらに、図２に示すように、駆動回
路１２ｄを制御して表示部１２の指針１２ａをエンプテ
ィー指標１２ｂまで駆動するとともに、駆動回路２ｄを
制御してＬＣＤ表示器２にエンプティーマーク「Ｅ」を
表示する。

【００１６】なお、表示部１２の目盛板の形態、エンプ
ティー指標１２ｂ、巻き戻し指標１２ｃなどは上記実施
例に限定されない。

【００１７】以上の実施例の構成において、回転指針式
表示器１の表示部１２が第１の表示部を、ＬＣＤ表示器
２が第２の表示部をそれぞれ構成する。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、フ
ィルムカウンターに回転指針式の表示部とディジタル式
の表示部とを設けたので、撮影枚数およびフィルムの状
態を容易に且つ正確に認識できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例の表示器を備えたカメラの上面図。

【図２】回転指針式表示器およびＬＣＤ表示器の詳細
図。

【図３】一実施例の構成を示すブロック図。

【図４】制御回路のマイクロコンピューターにより実行
される制御プログラムを示すフローチャート。

【図５】撮影途中の回転指針式表示器およびＬＣＤ表示
器の表示例を示す図。

【図６】フィルム巻き戻し途中の回転指針式表示器およ
びＬＣＤ表示器の表示例を示す図。

【符号の説明】

１ 回転指針式表示器 ２ ＬＣＤ表示器 ２ｄ 駆動回路 ３ モードセレクター ４ コマンドダイアル ４ａ パルス発生器 ５ ＡＦモードボタン ５ａ スイッチ ６ セルフモードボタン ６ａ スイッチ ７ 露出補正モードボタン ７ａ スイッチ ８ レリーズボタン ８ａ，８ｂ，９ａ スイッチ １０ 制御回路 １１〜１４ 表示部 １１ａ〜１４ａ 指針 １１ｄ〜１５ｄ 駆動回路 １１ｍ〜１４ｍ ステッピングモーター １２ｂ エンプティー指標 １２ｃ 巻き戻し指標 １５ｍ フィルム給送モーター １６ パルス発生器

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 目盛板上を回転駆動される指針によりフ
   ィルムに関する情報を表示する第１の表示部と、 数値および記号によりフィルムに関する情報を表示する
   第２の表示部とを備えることを特徴とするカメラのフィ
   ルムカウンター。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のカメラのフィルムカウ
   ンターにおいて、 前記第１の表示部は前記目盛板上にフィルムの巻き戻し
   中を示す巻き戻し指標を有し、 フィルムの巻き戻し時に、前記第１の表示部は前記指針
   を前記巻き戻し指標に設定するとともに、前記第２の表
   示部は表示枚数をカウントダウンすることを特徴とする
   カメラのフィルムカウンター。