JPH0792165A - 骨粗鬆症診断剤 - Google Patents
骨粗鬆症診断剤Info
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- JPH0792165A JPH0792165A JP5234648A JP23464893A JPH0792165A JP H0792165 A JPH0792165 A JP H0792165A JP 5234648 A JP5234648 A JP 5234648A JP 23464893 A JP23464893 A JP 23464893A JP H0792165 A JPH0792165 A JP H0792165A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 哺乳動物の骨特異的シアロ蛋白からなる骨粗
鬆症診断剤。 【効果】 生体から採取された体液試料と上記骨粗鬆症
診断剤とを接触させることにより該試料中に存在する該
診断剤に特異的に反応する抗体を免疫化学的に検出する
ことにより骨粗鬆症を診断することができる。
鬆症診断剤。 【効果】 生体から採取された体液試料と上記骨粗鬆症
診断剤とを接触させることにより該試料中に存在する該
診断剤に特異的に反応する抗体を免疫化学的に検出する
ことにより骨粗鬆症を診断することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は哺乳動物の骨特異的シア
ロ蛋白からなる骨粗鬆症診断剤およびこれを使用するこ
とからなる骨粗鬆症診断方法に関するものである。さら
に詳しくは、本願発明は上記蛋白質を抗原とする自己抗
体を検出することによって、骨粗鬆症の病因論に基づく
分類を可能とする新規な免疫化学的診断剤および診断方
法に関するものである。また、この方法によって分類さ
れた骨粗鬆症患者に対しては、従来と異なった治療法例
えば免疫抑制剤の利用を示唆する。
ロ蛋白からなる骨粗鬆症診断剤およびこれを使用するこ
とからなる骨粗鬆症診断方法に関するものである。さら
に詳しくは、本願発明は上記蛋白質を抗原とする自己抗
体を検出することによって、骨粗鬆症の病因論に基づく
分類を可能とする新規な免疫化学的診断剤および診断方
法に関するものである。また、この方法によって分類さ
れた骨粗鬆症患者に対しては、従来と異なった治療法例
えば免疫抑制剤の利用を示唆する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】退行期骨粗鬆症は、成
長期以降の加齡に伴う原因不明の骨量減少と、それによ
る易骨折性や腰背痛等の臨床像を呈する症侯群である。
現在行われている骨粗鬆症の診断方法としては、骨のX
線撮影(MD法)、DPA(Dual photon absorptiomet
ry)、DEXA(Dual Energy X-ray Absorptiometr
y)、CXD(Computed X-ray Densitometry)及び、低
周波超音波等による物理学的骨量測定装置による、骨塩
量、骨密度等の測定がある。これらの診断方法により、
ある年齢における個人の骨量を測定することで、将来の
骨折の可能性を判定することが可能である。すなわち、
骨密度の減少が著明であることは、将来の骨折の危険性
が高いことを示す。
長期以降の加齡に伴う原因不明の骨量減少と、それによ
る易骨折性や腰背痛等の臨床像を呈する症侯群である。
現在行われている骨粗鬆症の診断方法としては、骨のX
線撮影(MD法)、DPA(Dual photon absorptiomet
ry)、DEXA(Dual Energy X-ray Absorptiometr
y)、CXD(Computed X-ray Densitometry)及び、低
周波超音波等による物理学的骨量測定装置による、骨塩
量、骨密度等の測定がある。これらの診断方法により、
ある年齢における個人の骨量を測定することで、将来の
骨折の可能性を判定することが可能である。すなわち、
骨密度の減少が著明であることは、将来の骨折の危険性
が高いことを示す。
【0003】しかし、骨密度の低下は将来の骨折の危険
因子の一つにすぎず、多くは加齢に伴う現象、たとえ
ば、コラーゲン繊維の弾性低下、骨構造の質的劣化、筋
力低下など、によっても骨折の危険性は増大すると考え
られている。筋力低下以外のこれらの危険因子を、現時
点では非侵襲的には計測できず、将来解決すべき重要な
課題となっている。
因子の一つにすぎず、多くは加齢に伴う現象、たとえ
ば、コラーゲン繊維の弾性低下、骨構造の質的劣化、筋
力低下など、によっても骨折の危険性は増大すると考え
られている。筋力低下以外のこれらの危険因子を、現時
点では非侵襲的には計測できず、将来解決すべき重要な
課題となっている。
【0004】一方、骨粗鬆症の主たる診断法である非侵
襲的な骨密度測定法、バイオプシーによる侵襲的な骨形
態形測法は近年著しい進歩をとげてきたが、いずれの測
定法においても、単一では全ての臨床要求を満たすもの
とはいえず、目的に応じて最も適した測定法を選び、適
宜、組みあわせを試みているのが現状である。
襲的な骨密度測定法、バイオプシーによる侵襲的な骨形
態形測法は近年著しい進歩をとげてきたが、いずれの測
定法においても、単一では全ての臨床要求を満たすもの
とはいえず、目的に応じて最も適した測定法を選び、適
宜、組みあわせを試みているのが現状である。
【0005】個人における骨密度は30〜40才で最大
に達し、これを最大骨量(peak bone mass)という。骨
折の危険性は最大骨量からどのくらい時間をかけて、ど
のくらいの割合で減少したかで評価されるべきである
が、時間を遡って骨密度を測定することは不可能であ
り、測定時の絶対値で評価せざるをえない。従って、骨
密度の測定時、あるいは、それにきわめて近い過去にお
いて、骨でどのような質的変化がおこっていたかという
ことについては、従来の非侵襲的な測定法で計測するこ
とはできない。
に達し、これを最大骨量(peak bone mass)という。骨
折の危険性は最大骨量からどのくらい時間をかけて、ど
のくらいの割合で減少したかで評価されるべきである
が、時間を遡って骨密度を測定することは不可能であ
り、測定時の絶対値で評価せざるをえない。従って、骨
密度の測定時、あるいは、それにきわめて近い過去にお
いて、骨でどのような質的変化がおこっていたかという
ことについては、従来の非侵襲的な測定法で計測するこ
とはできない。
【0006】このような、骨密度測定法の欠点を補うも
のとして、骨代謝調節因子(副甲状腺ホルモン(parath
yroid hormone,PTH)、活性型ビタミン(1,25(O
H)2D3)、カルシトニンなど)、また、骨代謝回転に
伴って骨組織から遊離してくる種々の因子(アルカリフ
ォスファターゼ、酸フォスファターゼ、ピリジノリン、
デオキシピリジノリン、タイプ1プロコラーゲンペプチ
ド、オステオカルシンなど)の血中濃度あるいは尿中排
泄量を測定することで病態を把握しようとする試みがな
されているが、不十分な点が多く残されている。
のとして、骨代謝調節因子(副甲状腺ホルモン(parath
yroid hormone,PTH)、活性型ビタミン(1,25(O
H)2D3)、カルシトニンなど)、また、骨代謝回転に
伴って骨組織から遊離してくる種々の因子(アルカリフ
ォスファターゼ、酸フォスファターゼ、ピリジノリン、
デオキシピリジノリン、タイプ1プロコラーゲンペプチ
ド、オステオカルシンなど)の血中濃度あるいは尿中排
泄量を測定することで病態を把握しようとする試みがな
されているが、不十分な点が多く残されている。
【0007】退行期骨粗鬆症は、原因不明の骨量減少と
定義された症侯群であることから、病因論的に診断を下
す試みは今までなされていない。言い換えれば、病因が
特定できる二次性骨粗鬆症は退行期骨粗鬆症から除外さ
れてきた歴史がある。本発明は、この原因不明の骨粗鬆
症の一部を自己免疫関連疾患の一つとして分類し得る画
期的な診断法である。
定義された症侯群であることから、病因論的に診断を下
す試みは今までなされていない。言い換えれば、病因が
特定できる二次性骨粗鬆症は退行期骨粗鬆症から除外さ
れてきた歴史がある。本発明は、この原因不明の骨粗鬆
症の一部を自己免疫関連疾患の一つとして分類し得る画
期的な診断法である。
【0008】
【問題点を解決するための手段】骨粗鬆症は多くの自己
免疫疾患と同様に女性に多く、また免疫異常の多い老年
期に認められる。さらに、慢性関節リウマチではIL−
1等のサイトカインの大量に放出される関節腔から近い
所の骨に著明な骨量の減少を起こすことが知られてい
る。一方、マノラガス(Manolagas)等によれば、骨吸
収の主役である破骨細胞の分化誘導を担うサイトカイン
がIL−6やIL−11であることが明らかにされてい
る(Jilka et al.,Science.vol.257,p.88〜91,199
2)。
免疫疾患と同様に女性に多く、また免疫異常の多い老年
期に認められる。さらに、慢性関節リウマチではIL−
1等のサイトカインの大量に放出される関節腔から近い
所の骨に著明な骨量の減少を起こすことが知られてい
る。一方、マノラガス(Manolagas)等によれば、骨吸
収の主役である破骨細胞の分化誘導を担うサイトカイン
がIL−6やIL−11であることが明らかにされてい
る(Jilka et al.,Science.vol.257,p.88〜91,199
2)。
【0009】一方、破骨細胞は免疫担当細胞である単球
やマクロファージと起源を同一とする細胞であることも
よく知られている。このように、本来骨の機能とは直接
関係がないと考えられていたサイトカインが実は骨の代
謝に深く係わっていることが分かってきた。
やマクロファージと起源を同一とする細胞であることも
よく知られている。このように、本来骨の機能とは直接
関係がないと考えられていたサイトカインが実は骨の代
謝に深く係わっていることが分かってきた。
【0010】これらのことは、骨粗鬆症の発生に何らか
の免疫機能の異常が関与している可能性を示すものと考
えられる。また、骨髄が骨の中に存在することは骨髄で
産生される血液免疫細胞が骨の代謝回転に大切な影響を
持つことを示唆している。
の免疫機能の異常が関与している可能性を示すものと考
えられる。また、骨髄が骨の中に存在することは骨髄で
産生される血液免疫細胞が骨の代謝回転に大切な影響を
持つことを示唆している。
【0011】そこで、本発明者らは、骨粗鬆症患者の血
清に特異的に存在する骨基質蛋白質の抗体の検索を試み
た結果、骨特異的シアロ蛋白(bone sialo protein:B
SP)を抗原とする抗体が骨粗鬆症の患者血清に存在す
ることを酵素免疫法(ELISA法)によって見出し
た。BSP抗体は、正常人血清にはまったく存在しなか
ったが、驚くべきことに骨粗鬆症患者群では高頻度で検
出された。BSPはヒト骨にも比較的大量に含有される
が、このようなBSPの自己抗体はこれまで報告されて
いない。ここにおいて、本発明である骨粗鬆症の新規か
つ簡便な分別診断剤および診断方法が完成した。
清に特異的に存在する骨基質蛋白質の抗体の検索を試み
た結果、骨特異的シアロ蛋白(bone sialo protein:B
SP)を抗原とする抗体が骨粗鬆症の患者血清に存在す
ることを酵素免疫法(ELISA法)によって見出し
た。BSP抗体は、正常人血清にはまったく存在しなか
ったが、驚くべきことに骨粗鬆症患者群では高頻度で検
出された。BSPはヒト骨にも比較的大量に含有される
が、このようなBSPの自己抗体はこれまで報告されて
いない。ここにおいて、本発明である骨粗鬆症の新規か
つ簡便な分別診断剤および診断方法が完成した。
【0012】骨粗鬆症患者血清にBSP抗体が存在する
ことから、自己免疫反応が骨粗鬆症の発症あるいは病状
の進行機序に密接に関与している可能性が示唆された。
従って、従来からの骨粗鬆症の治療法に加えて、免疫抑
制剤等を使用した新しい治療法の開発が大きく期待され
るものである。
ことから、自己免疫反応が骨粗鬆症の発症あるいは病状
の進行機序に密接に関与している可能性が示唆された。
従って、従来からの骨粗鬆症の治療法に加えて、免疫抑
制剤等を使用した新しい治療法の開発が大きく期待され
るものである。
【0013】BSPに対する自己抗体の発現機序は必ず
しも明らかではないが、免疫異常が背景にあることは疑
いなく、発現したBSP抗体が、骨の細胞の微細環境で
もある骨基質の質的変化を引き起こし、病態の悪化、お
そらくは骨芽細胞による骨形成能の劣化をまねいている
ものと推察される。
しも明らかではないが、免疫異常が背景にあることは疑
いなく、発現したBSP抗体が、骨の細胞の微細環境で
もある骨基質の質的変化を引き起こし、病態の悪化、お
そらくは骨芽細胞による骨形成能の劣化をまねいている
ものと推察される。
【0014】一般に、骨密度が減少してしまってからの
骨粗鬆症の治療は効果が低いので、病態が進行する前に
診断を下せることが望ましく、そのためにはいわゆる健
常者のマススクリーニングも必須であると考えられる。
本発明のような安全性、簡便性および経済性の優れた骨
粗鬆症の診断法はこのような観点からもきわめて重要で
ある。
骨粗鬆症の治療は効果が低いので、病態が進行する前に
診断を下せることが望ましく、そのためにはいわゆる健
常者のマススクリーニングも必須であると考えられる。
本発明のような安全性、簡便性および経済性の優れた骨
粗鬆症の診断法はこのような観点からもきわめて重要で
ある。
【0015】本発明において用いられる骨特異的シアロ
蛋白質(BSP)は、哺乳動物の骨に存在することが知
られていた。特に、ウシBSPは1960年代半ばにヘ
リング(Herring)等が牛の骨から初めて精製しその性
質を調べることにより、シアル酸を多く含んだ25Kd
の蛋白質であることを明らかにした(Herring,G.M.
編のThe Biochemistry and Physiology of Bone,Vol.
I,U.S.A.Academic Press社,1972)。しかし、最近に
なって、この25Kdの蛋白質は分子量57KdのBS
Pの分解産物であることが明らかになり、(Franzen,
A. et al,Biochem.J.vol.232,p.715〜724,198
5)、さらにBSPは骨組織中に存在する非コラーゲン
性蛋白質の主たるもののひとつであることが知られるよ
うになった(Larry,W.F.et al,J.Biol.Chem.vo
l.262,p.9702〜9708,1987)。
蛋白質(BSP)は、哺乳動物の骨に存在することが知
られていた。特に、ウシBSPは1960年代半ばにヘ
リング(Herring)等が牛の骨から初めて精製しその性
質を調べることにより、シアル酸を多く含んだ25Kd
の蛋白質であることを明らかにした(Herring,G.M.
編のThe Biochemistry and Physiology of Bone,Vol.
I,U.S.A.Academic Press社,1972)。しかし、最近に
なって、この25Kdの蛋白質は分子量57KdのBS
Pの分解産物であることが明らかになり、(Franzen,
A. et al,Biochem.J.vol.232,p.715〜724,198
5)、さらにBSPは骨組織中に存在する非コラーゲン
性蛋白質の主たるもののひとつであることが知られるよ
うになった(Larry,W.F.et al,J.Biol.Chem.vo
l.262,p.9702〜9708,1987)。
【0016】当該蛋白質は骨や歯のような鉱化組織にの
み特異的に存在し(Fisher,L.W.et al,J.Biol.Ch
em.vol.258,p.12723〜12727,1983)、また、骨芽細
胞(osteoblast)、骨細胞(osteocyte)で合成されて
骨に幅広く存在している(Ohnishi,et al.J.Biol.C
hem.vol.266,p.14636〜14645,1991)。しかし、B
SPの生物学的な機能等は解明されておらず、今後の研
究課題となっている。
み特異的に存在し(Fisher,L.W.et al,J.Biol.Ch
em.vol.258,p.12723〜12727,1983)、また、骨芽細
胞(osteoblast)、骨細胞(osteocyte)で合成されて
骨に幅広く存在している(Ohnishi,et al.J.Biol.C
hem.vol.266,p.14636〜14645,1991)。しかし、B
SPの生物学的な機能等は解明されておらず、今後の研
究課題となっている。
【0017】また、当該蛋白質のN末端領域の13個の
アミノ酸配列について、ヒトおよびウシのものとの間
に、70%の相同性が観察されている(Chenu,C.et a
l.J.Bone Miner.Res.vol.7,p.47〜54,1992)。
アミノ酸配列の相同性の高さは、BSPが種間でよく保
存され、ウシのような非ヒト哺乳動物由来のBSPも、
ヒトの骨粗鬆症患者の鑑別診断に使用できることを示し
ている。
アミノ酸配列について、ヒトおよびウシのものとの間
に、70%の相同性が観察されている(Chenu,C.et a
l.J.Bone Miner.Res.vol.7,p.47〜54,1992)。
アミノ酸配列の相同性の高さは、BSPが種間でよく保
存され、ウシのような非ヒト哺乳動物由来のBSPも、
ヒトの骨粗鬆症患者の鑑別診断に使用できることを示し
ている。
【0018】このように、本発明は動物の骨組織に存在
し、ヒトの骨粗鬆症患者血清の抗体とは反応するが、正
常のヒト血清のそれとは反応しない抗原からなることを
特徴とするヒトの骨粗鬆症診断剤およびこの診断剤を使
用する診断方法からなる。
し、ヒトの骨粗鬆症患者血清の抗体とは反応するが、正
常のヒト血清のそれとは反応しない抗原からなることを
特徴とするヒトの骨粗鬆症診断剤およびこの診断剤を使
用する診断方法からなる。
【0019】この検出法の例としては、牛などの哺乳動
物の骨から抽出したBSPをイオン交換クロマトグラフ
イなどで精製し、本発明診断剤として、(1)96穴の
プラスチックマイクロプレートに精製抗原を固定し、検
査試料であるヒト血清を加えて反応させ、さらに、酵素
標識した二次抗体を反応させることにより、酵素発色を
検出装置にて検出するELISA法、(2)本発明診断
剤をプラスチックチューブに固定して、ヒト血清を反応
させ、酵素標識した二次抗体の代りにラジオアイソトー
プで標識した二次抗体を用いて反応させ、結合したアイ
ソトープの量を検出装置にて検出するRIA法、(3)
本発明診断剤を含む骨の抽出液中の蛋白質を、還元剤を
含むSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法で分子量
に従って分離し、このゲルから蛋白質をニトロセルロー
ス膜上に転写し、この膜と検査試料の血清を反応させ、
酵素あるいはアイソトープ標識した二次抗体をさらに反
応させて、反応を視覚的に識別するウエスタンブロッテ
イング(Western blotting)法等があげられる。
物の骨から抽出したBSPをイオン交換クロマトグラフ
イなどで精製し、本発明診断剤として、(1)96穴の
プラスチックマイクロプレートに精製抗原を固定し、検
査試料であるヒト血清を加えて反応させ、さらに、酵素
標識した二次抗体を反応させることにより、酵素発色を
検出装置にて検出するELISA法、(2)本発明診断
剤をプラスチックチューブに固定して、ヒト血清を反応
させ、酵素標識した二次抗体の代りにラジオアイソトー
プで標識した二次抗体を用いて反応させ、結合したアイ
ソトープの量を検出装置にて検出するRIA法、(3)
本発明診断剤を含む骨の抽出液中の蛋白質を、還元剤を
含むSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法で分子量
に従って分離し、このゲルから蛋白質をニトロセルロー
ス膜上に転写し、この膜と検査試料の血清を反応させ、
酵素あるいはアイソトープ標識した二次抗体をさらに反
応させて、反応を視覚的に識別するウエスタンブロッテ
イング(Western blotting)法等があげられる。
【0020】これらの測定方法はいずれも当業者に良く
知られており、参考すべき文献の例としては、ELIS
A法、ウエスタンブロッテイング法等を含む一般的な免
疫化学測定法についてはLefkovits & Pernis編のImmun
ological methods I,II(U.S.A.,Academic Press社、
1979、1981)、Langone & Van Vunakis編のMethodsin
Enzymology Vol.70,73,74,84(U.S.A.,Academic P
ress社、1980、1981、1982)等に詳説されている。
知られており、参考すべき文献の例としては、ELIS
A法、ウエスタンブロッテイング法等を含む一般的な免
疫化学測定法についてはLefkovits & Pernis編のImmun
ological methods I,II(U.S.A.,Academic Press社、
1979、1981)、Langone & Van Vunakis編のMethodsin
Enzymology Vol.70,73,74,84(U.S.A.,Academic P
ress社、1980、1981、1982)等に詳説されている。
【0021】酵素免疫法によって検出した結果では、1
23例中の骨粗鬆症患者血清の約20%において、45
名の健常者から得られた血清の平均値+3SD(標準偏
差)を越える吸光度(OD)が観察された。このように
骨粗鬆症においては、骨基質蛋白質(骨特異的シアロ蛋
白/BSP)に対する抗体が検出されたが、このような
所見は今まで自己免疫疾患においては報告されておら
ず、骨粗鬆症に特徴的なものである。以下に本発明を実
施例により具体的に説明する。
23例中の骨粗鬆症患者血清の約20%において、45
名の健常者から得られた血清の平均値+3SD(標準偏
差)を越える吸光度(OD)が観察された。このように
骨粗鬆症においては、骨基質蛋白質(骨特異的シアロ蛋
白/BSP)に対する抗体が検出されたが、このような
所見は今まで自己免疫疾患においては報告されておら
ず、骨粗鬆症に特徴的なものである。以下に本発明を実
施例により具体的に説明する。
【0022】
〔実施例1〕 診断剤の調製 牛の骨組織から骨特異的シアロ蛋白の抽出 (1) 原料および抽出 脱脂粉砕した牛の骨は4Mグアニジン塩酸、50mM酢
酸緩衝液、pH5.8(蛋白質分解酵素阻害剤を含む)
で4℃に24時間処理をした後、遠心分離によって得ら
れた残渣を、さらに4Mグアニジン塩酸、250mME
DTA、50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)を用
いて4℃に48時間処理して、BSPを抽出した。遠心
分離によって得られた上清は、濃縮の後BSPの精製に
用いた(グアニジン塩酸/EDTA抽出物)。 (2) 精製 i) DEAEイオン交換カラムクロマトグラフイー
(pH6.0) グアニジン塩酸/EDTA抽出物は、6M尿素、10m
Mトリス、0.1M酢酸緩衝液(pH6.0)に置き換え
た後、DEAE−Toyopearlカラム(東ソー社)によっ
て分画した。カラムに吸着した蛋白質は、0.1Mから
1.2Mの酢酸の濃度勾配で溶出した。カラム溶出物に
ついては、各フラクションの蛋白質量(吸収波長280
nm)およびシアル酸含量(過ヨウ素酸−レゾルシノー
ル反応)を測定し、シアル酸の含量の多いフラクション
をBSP画分とした。 ii) DEAEイオン交換カラムクロマトグラフイー
(pH4.0) 上記i)のBSP画分は、6M尿素、10mMトリス、
10mM塩化ナトリウム、50mM酢酸緩衝液(pH
4.0)に置き換えた後、DEAE−Toyopearlカラム
(東ソー社)で再分画した。蛋白質は、50mMから5
00mMの塩化ナトリウムの濃度勾配で溶出した。各フ
ラクションの蛋白質量およびシアル酸含量を測定し、シ
アル酸含量の高いフラクションをBSP画分とした。 iii) 逆相カラムクロマトグラフイー 上記ii)のBSP画分は、さらに、逆相カラム(C−1
8,VYDAC セパレーショングループス社)を用い
て、0〜100%のCH3CNの濃度勾配のもとに精製
した。また、SDSポリアクリルアミドゲルで電気泳動
を行い分子量及び純度を確認した。 iv) ゲル瀘過 iii)のBSP画分は、凍結乾燥を行なった後に、6M
尿素、0.5M塩化ナトリウム、10mMトリス塩酸緩
衝液(pH7.2)に溶解し、Superose12 perp60/
600(ファルマシア社)カラムでゲル瀘過を行い、さ
らに精製した。精製画分の分子量ならびに純度はSDS
ポリアクリルアミドゲルで電気泳動を行って確認した。 (3) アミノ酸分析による確認 ゲル瀘過後のBSP画分についてアミノ酸分析を行った
(PICO−TAGアミノ酸分析装置、Waters社、米
国)。精製されたBSPは既報のBSPにきわめて類似
したアミノ酸組成を示した。
酸緩衝液、pH5.8(蛋白質分解酵素阻害剤を含む)
で4℃に24時間処理をした後、遠心分離によって得ら
れた残渣を、さらに4Mグアニジン塩酸、250mME
DTA、50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)を用
いて4℃に48時間処理して、BSPを抽出した。遠心
分離によって得られた上清は、濃縮の後BSPの精製に
用いた(グアニジン塩酸/EDTA抽出物)。 (2) 精製 i) DEAEイオン交換カラムクロマトグラフイー
(pH6.0) グアニジン塩酸/EDTA抽出物は、6M尿素、10m
Mトリス、0.1M酢酸緩衝液(pH6.0)に置き換え
た後、DEAE−Toyopearlカラム(東ソー社)によっ
て分画した。カラムに吸着した蛋白質は、0.1Mから
1.2Mの酢酸の濃度勾配で溶出した。カラム溶出物に
ついては、各フラクションの蛋白質量(吸収波長280
nm)およびシアル酸含量(過ヨウ素酸−レゾルシノー
ル反応)を測定し、シアル酸の含量の多いフラクション
をBSP画分とした。 ii) DEAEイオン交換カラムクロマトグラフイー
(pH4.0) 上記i)のBSP画分は、6M尿素、10mMトリス、
10mM塩化ナトリウム、50mM酢酸緩衝液(pH
4.0)に置き換えた後、DEAE−Toyopearlカラム
(東ソー社)で再分画した。蛋白質は、50mMから5
00mMの塩化ナトリウムの濃度勾配で溶出した。各フ
ラクションの蛋白質量およびシアル酸含量を測定し、シ
アル酸含量の高いフラクションをBSP画分とした。 iii) 逆相カラムクロマトグラフイー 上記ii)のBSP画分は、さらに、逆相カラム(C−1
8,VYDAC セパレーショングループス社)を用い
て、0〜100%のCH3CNの濃度勾配のもとに精製
した。また、SDSポリアクリルアミドゲルで電気泳動
を行い分子量及び純度を確認した。 iv) ゲル瀘過 iii)のBSP画分は、凍結乾燥を行なった後に、6M
尿素、0.5M塩化ナトリウム、10mMトリス塩酸緩
衝液(pH7.2)に溶解し、Superose12 perp60/
600(ファルマシア社)カラムでゲル瀘過を行い、さ
らに精製した。精製画分の分子量ならびに純度はSDS
ポリアクリルアミドゲルで電気泳動を行って確認した。 (3) アミノ酸分析による確認 ゲル瀘過後のBSP画分についてアミノ酸分析を行った
(PICO−TAGアミノ酸分析装置、Waters社、米
国)。精製されたBSPは既報のBSPにきわめて類似
したアミノ酸組成を示した。
【0023】〔実施例2〕 酵素免疫法を用いた骨特異
的シアロ蛋白に対する自己抗体の検出 実施例1にて得られたBSP(1mg/ml)をリン酸
緩衝化生理食塩水にて20倍(50μg/ml)に希釈
し、96穴マイクロプレートに50μlずつ分注し、4
℃にて1晩放置した(コーティング操作)。つぎに、当
該蛋白をコートした本マイクロプレートを0.05%ト
ゥイーン20含有リン酸緩衝化生理食塩水にて3回洗浄
を行なった後、各穴に250μlずつ0.5%カゼイン
含有トリス緩衝化生理食塩水(pH7.4)を分注し
(ブロッキング操作)、1時間室温にて放置した。さら
に、本プレートを3回洗浄し、0.5%カゼイン含有ト
リス緩衝化生理食塩水にて200倍に希釈した骨粗鬆症
患者血清および正常者血清を50μlずつ各穴に分注
し、室温にて振とうを行ないながら3時間反応させた
(一次反応)。一次反応終了後、再度0.05%トゥイ
ーン20含有リン酸緩衝化生理食塩水にて3回洗浄を行
なった後に0.5%カゼイン含有トリス緩衝化生理食塩
水にて4000倍に希釈した抗ヒトIgG−ペルオキシ
ダーゼ標識抗体を各穴に50μlずつ分注し、室温にて
2時間反応させた(二次反応)。二次反応終了後、再度
3回の洗浄を行ない、基質液/発色剤(クロモゲンサブ
ストレート)を各穴に50μlずつ分注し、室温にて3
0分間反応させた。30分間反応後、0.5N希硫酸に
て反応を停止させて、比色計(BEP−II:Behring
社/ドイツ)にて主波長450nm、副波長650nm
にて測定を行なった。その結果を図1に示す。正常人血
清では、2例の境界例を除いて全て平均値プラス3SD
(標準偏差)の範囲内におさまったが、骨粗鬆症患者血
清では123例中25例の頻度でこの範囲を越える高い
吸光度の値が認められた。
的シアロ蛋白に対する自己抗体の検出 実施例1にて得られたBSP(1mg/ml)をリン酸
緩衝化生理食塩水にて20倍(50μg/ml)に希釈
し、96穴マイクロプレートに50μlずつ分注し、4
℃にて1晩放置した(コーティング操作)。つぎに、当
該蛋白をコートした本マイクロプレートを0.05%ト
ゥイーン20含有リン酸緩衝化生理食塩水にて3回洗浄
を行なった後、各穴に250μlずつ0.5%カゼイン
含有トリス緩衝化生理食塩水(pH7.4)を分注し
(ブロッキング操作)、1時間室温にて放置した。さら
に、本プレートを3回洗浄し、0.5%カゼイン含有ト
リス緩衝化生理食塩水にて200倍に希釈した骨粗鬆症
患者血清および正常者血清を50μlずつ各穴に分注
し、室温にて振とうを行ないながら3時間反応させた
(一次反応)。一次反応終了後、再度0.05%トゥイ
ーン20含有リン酸緩衝化生理食塩水にて3回洗浄を行
なった後に0.5%カゼイン含有トリス緩衝化生理食塩
水にて4000倍に希釈した抗ヒトIgG−ペルオキシ
ダーゼ標識抗体を各穴に50μlずつ分注し、室温にて
2時間反応させた(二次反応)。二次反応終了後、再度
3回の洗浄を行ない、基質液/発色剤(クロモゲンサブ
ストレート)を各穴に50μlずつ分注し、室温にて3
0分間反応させた。30分間反応後、0.5N希硫酸に
て反応を停止させて、比色計(BEP−II:Behring
社/ドイツ)にて主波長450nm、副波長650nm
にて測定を行なった。その結果を図1に示す。正常人血
清では、2例の境界例を除いて全て平均値プラス3SD
(標準偏差)の範囲内におさまったが、骨粗鬆症患者血
清では123例中25例の頻度でこの範囲を越える高い
吸光度の値が認められた。
【0024】〔実施例3〕 ウエスタンブロティング法
による骨特異的シアロ蛋白に対する自己抗体の検出 実施例1にて得られた骨特異的シアロ蛋白(濃度1mg
/mlのもの)50μlに2ME含有トリスSDSサン
プル処理液を50μl添加し、よく混合した後、80℃
10分間加熱還元処理を行ない、処理の終了した試料を
ゲル濃度4〜20%のグラジエントSDS−PAGEプ
レート(第一化学薬品製)に5μg/cmゲルになるよ
うな量をのせ、30mAの定電流にて電気泳動を行なっ
た。泳動の先端がゲル末端の5mmほど手前に来た時点
で電源を切り、ゲルにニトロセルロースメンブレンをの
せて、8℃の冷蔵室内にて40Vで1晩転写を行ない、
転写終了後メンブレンの端2〜3cmを切り出し、クマ
シブリリアントブルーにて蛋白染色を行ない、当該蛋白
がメンブレン上に転写されたことを確認し、メンブレン
を0.5%カゼイン含有トリス緩衝化生理食塩水に浸
し、4℃にて1晩ブロッキングを行なった。ブロッキン
グ操作の終了したメンブレンを幅4〜5mmの短冊状に
切り、ブロッキング操作に用いたカゼイン含有トリス緩
衝化生理食塩水にて400倍に希釈した患者および正常
者血清に浸し、室温にて振とうさせながら4時間一次反
応を行なった。一次反応終了後、0.05%トゥイーン
20含有リン酸緩衝化生理食塩水にてメンブレンをよく
洗浄した。次に、0.5%カゼイン含有トリス緩衝化生
理食塩水にて3000倍に希釈した抗ヒトIgG−ビオ
チン標識抗体(ウサギ)に浸し、振とうさせながら室温
にて反応をおこなった。次に、0.5%カゼイン含有ト
リス緩衝化生理食塩水にて500倍に希釈したペルオキ
シダーゼコンジュゲート−ストレプトアビジンに浸し、
振とうさせながら室温にて2時間三次反応を行ない、反
応終了後、一次反応終了時と同様に洗浄操作を行なっ
た。洗浄の終了したメンブレンに発色剤〔4クロロ−1
ナフトール(6mg/ml)メタノール溶液/30%過
酸化水素水〕を添加し、発色を行なった。その結果、骨
粗鬆症患者に特異的な分子量約58Kdのバンドが検出
された。
による骨特異的シアロ蛋白に対する自己抗体の検出 実施例1にて得られた骨特異的シアロ蛋白(濃度1mg
/mlのもの)50μlに2ME含有トリスSDSサン
プル処理液を50μl添加し、よく混合した後、80℃
10分間加熱還元処理を行ない、処理の終了した試料を
ゲル濃度4〜20%のグラジエントSDS−PAGEプ
レート(第一化学薬品製)に5μg/cmゲルになるよ
うな量をのせ、30mAの定電流にて電気泳動を行なっ
た。泳動の先端がゲル末端の5mmほど手前に来た時点
で電源を切り、ゲルにニトロセルロースメンブレンをの
せて、8℃の冷蔵室内にて40Vで1晩転写を行ない、
転写終了後メンブレンの端2〜3cmを切り出し、クマ
シブリリアントブルーにて蛋白染色を行ない、当該蛋白
がメンブレン上に転写されたことを確認し、メンブレン
を0.5%カゼイン含有トリス緩衝化生理食塩水に浸
し、4℃にて1晩ブロッキングを行なった。ブロッキン
グ操作の終了したメンブレンを幅4〜5mmの短冊状に
切り、ブロッキング操作に用いたカゼイン含有トリス緩
衝化生理食塩水にて400倍に希釈した患者および正常
者血清に浸し、室温にて振とうさせながら4時間一次反
応を行なった。一次反応終了後、0.05%トゥイーン
20含有リン酸緩衝化生理食塩水にてメンブレンをよく
洗浄した。次に、0.5%カゼイン含有トリス緩衝化生
理食塩水にて3000倍に希釈した抗ヒトIgG−ビオ
チン標識抗体(ウサギ)に浸し、振とうさせながら室温
にて反応をおこなった。次に、0.5%カゼイン含有ト
リス緩衝化生理食塩水にて500倍に希釈したペルオキ
シダーゼコンジュゲート−ストレプトアビジンに浸し、
振とうさせながら室温にて2時間三次反応を行ない、反
応終了後、一次反応終了時と同様に洗浄操作を行なっ
た。洗浄の終了したメンブレンに発色剤〔4クロロ−1
ナフトール(6mg/ml)メタノール溶液/30%過
酸化水素水〕を添加し、発色を行なった。その結果、骨
粗鬆症患者に特異的な分子量約58Kdのバンドが検出
された。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば骨粗鬆症の特異的かつ簡
便な診断剤および診断方法が提供される。本発明におい
て、牛の骨組織より抽出した骨特異的シアロ蛋白を用い
て骨粗鬆症患者血清中の自己抗体の検出を行ない、骨粗
鬆症の診断がなされる。
便な診断剤および診断方法が提供される。本発明におい
て、牛の骨組織より抽出した骨特異的シアロ蛋白を用い
て骨粗鬆症患者血清中の自己抗体の検出を行ない、骨粗
鬆症の診断がなされる。
【図1】実施例2で得られた正常人血清と骨粗鬆症患者
の血清の吸光度を示すグラフである。
の血清の吸光度を示すグラフである。
Claims (7)
- 【請求項1】 哺乳動物の骨特異的シアロ蛋白からなる
骨粗鬆症診断剤。 - 【請求項2】 骨特異的シアロ蛋白がウシ骨特異的シア
ロ蛋白である請求項1の診断剤。 - 【請求項3】 骨特異的シアロ蛋白がヒト骨特異的シア
ロ蛋白である請求項1の診断剤。 - 【請求項4】 生体から採取された体液試料と、請求項
1〜3のいずれかの項に記載の骨粗鬆症診断剤とを接触
させ、該試料中に存在する該診断剤に特異的に反応する
抗体を免疫化学的に検出することを特徴とする骨粗鬆症
の診断方法。 - 【請求項5】 免疫化学的検出法がELISAである請
求項4に記載の診断方法。 - 【請求項6】 免疫化学的検出法がRIAである請求項
4に記載の診断方法。 - 【請求項7】 免疫化学的検出法がウエスタンブロティ
ング法である請求項4に記載の診断方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5234648A JPH0792165A (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | 骨粗鬆症診断剤 |
EP94113978A EP0645629A3 (en) | 1993-09-21 | 1994-09-07 | Diagnostic agent for osteoporosis. |
KR1019940023755A KR950009257A (ko) | 1993-09-21 | 1994-09-17 | 골다공증 진단제 |
US08/305,996 US5545534A (en) | 1993-09-21 | 1994-09-19 | Method for screening for osteoporosis |
AU73028/94A AU693800B2 (en) | 1993-09-21 | 1994-09-19 | Diagnostic agents for osteoporosis |
CA002132506A CA2132506A1 (en) | 1993-09-21 | 1994-09-20 | Diagnostic agent for osteoporosis |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5234648A JPH0792165A (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | 骨粗鬆症診断剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0792165A true JPH0792165A (ja) | 1995-04-07 |
Family
ID=16974319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5234648A Pending JPH0792165A (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | 骨粗鬆症診断剤 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5545534A (ja) |
EP (1) | EP0645629A3 (ja) |
JP (1) | JPH0792165A (ja) |
KR (1) | KR950009257A (ja) |
AU (1) | AU693800B2 (ja) |
CA (1) | CA2132506A1 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5691153A (en) * | 1996-09-06 | 1997-11-25 | Creighton University | Genetic markers to detect high bone mass |
JP2001501951A (ja) * | 1996-10-07 | 2001-02-13 | スミスクライン・ビーチャム・コーポレイション | 骨形成刺激方法 |
US6995018B1 (en) * | 1999-04-09 | 2006-02-07 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services | Complex formed by N-linked glycoproteins (SIBLINGS)and Factor H |
KR20010000464A (ko) * | 2000-10-02 | 2001-01-05 | 김철주 | 골다공증 진단용 단백질칩 |
CA2760903A1 (en) | 2009-05-05 | 2010-11-11 | Irun R. Cohen | Means and methods for recognizing the development of cardiovascular disease in an individual |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB8929366D0 (en) * | 1989-12-30 | 1990-02-28 | Rowett Research Inst | Method to detect connective tissue disorder in humans and animals |
ES2103906T3 (es) * | 1992-02-27 | 1997-10-01 | Delmas Pierre Dr | Evaluacion de la fragilidad osea y prediccion del riesgo de fracturas osteoporoticas utilizando una determinacion cuantitativa de osteocalcina subcarboxilada circulante. |
EP0561297B1 (en) * | 1992-03-19 | 1998-10-14 | Hoechst Marion Roussel, Ltd. | Tissue antigen and diagnostic method for human osteoporosis using the same |
-
1993
- 1993-09-21 JP JP5234648A patent/JPH0792165A/ja active Pending
-
1994
- 1994-09-07 EP EP94113978A patent/EP0645629A3/en not_active Withdrawn
- 1994-09-17 KR KR1019940023755A patent/KR950009257A/ko not_active Application Discontinuation
- 1994-09-19 US US08/305,996 patent/US5545534A/en not_active Expired - Fee Related
- 1994-09-19 AU AU73028/94A patent/AU693800B2/en not_active Ceased
- 1994-09-20 CA CA002132506A patent/CA2132506A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR950009257A (ko) | 1995-04-21 |
EP0645629A2 (en) | 1995-03-29 |
AU7302894A (en) | 1995-04-06 |
CA2132506A1 (en) | 1995-03-22 |
US5545534A (en) | 1996-08-13 |
AU693800B2 (en) | 1998-07-09 |
EP0645629A3 (en) | 1995-11-29 |
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