JPH0791967A - 偏光子を使わない光ファイバジャイロ - Google Patents

偏光子を使わない光ファイバジャイロ

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JPH0791967A
JPH0791967A JP26417193A JP26417193A JPH0791967A JP H0791967 A JPH0791967 A JP H0791967A JP 26417193 A JP26417193 A JP 26417193A JP 26417193 A JP26417193 A JP 26417193A JP H0791967 A JPH0791967 A JP H0791967A
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JP
Japan
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light
fiber
coupler
depolarizer
fiber coil
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Application number
JP26417193A
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English (en)
Inventor
Yozo Nishiura
洋三 西浦
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバジャイロは、光源とファイバコイ
ルを結ぶ光路に2つのカップラと、カップラの間に設け
られる偏光子を必要とした。偏光子を不要とする光ファ
イバジャイロを提供することが目的である。 【構成】 2つのカップラの間に一つのデポラライザを
設け、さらにファイバコイルの近傍またはファイバコイ
ルの内部にもう一つのデポラライザを設ける。偏光子が
ないことにより、右廻り光左廻り光の遷移において反対
称の成分が発生しこれがドリフトの原因になる。デポラ
ライザを2つ設けることにより、反対称成分を除くこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は偏光子を用いない光フ
ァイバジャイロに関する。光ファイバジャイロはファイ
バコイルの中を伝搬する右廻り光左廻り光の位相差を干
渉光出力を測定することによって求めファイバコイルの
角速度を求めるものである。これは自動車、船舶、航空
機など運動体の回転運動をモニタするために用いること
ができる。
【0002】
【従来の技術】光ファイバジャイロは長いファイバをコ
イル状に巻いたファイバコイルを角速度センサとして用
いる。これが偏波面を保存できるファイバで構成されて
いる時は、偏波面回転が起こらないから問題がない。し
かし偏波面保存光ファイバは高価であり、ファイバコイ
ルは数百mものファイバを必要とするので大層高価なも
のになってしまう。であるから、単なるシングルモ−ド
ファイバを用いてファイバコイルを作ることが多い。
【0003】光ファイバジャイロは同一の光源から出た
光を2つに分岐してファイバコイルの両端に入れ、これ
を右廻り光左廻り光として伝搬させ、受光素子で両者を
干渉させこれの強度を求めるようになっている。ふたつ
の光が干渉するのであるから当然偏波面が同一でなけれ
ばならない。光源から出射したままの光を2分岐しても
ファイバコイルを伝搬し戻ってくる光が同一の偏波面を
持つとは限らない。そこで光源から出た光を偏光子に通
し、これの偏波面を一定方向に固定し、左廻り光右廻り
光の偏波面を同一にする様にしている。この偏光子は二
つのカップラ(光分岐合流素子)の中間に設けられる。
これは光源から出た光を一定偏波にする作用がありファ
イバコイルを伝搬した後の光がこれを反対方向に通る時
も当然偏光子として機能する。もしもファイバコイルで
光の偏波面が回転しなければ、戻り光は偏光子の透過軸
と同一方向の偏波面を持ち、これを100%の透過率で
通過できる筈である。
【0004】しかし一般にシングルモ−ドファイバは幾
何学的に軸対称であるため、光の偏波面の回転を止める
ことができない。屈折率のゆらぎ、外部応力、磁場など
の影響で偶然的に偏波面回転が起こる。ためにファイバ
コイルを伝搬した後の戻り光の偏波面が偏光子の透過軸
に必ずしも平行にならない。ときとして偏波面が透過軸
と直角になったりする。こうなると、もはや偏光子を通
ることができず出力光が消失する。そこまで行かなくて
も偏波面の回転により出力光の強度が変動する。これを
fadingと言っている。
【0005】戻り光が偏光子を通過できるために、デポ
ラライザをファイバとカップラの間に挿入するというこ
とが行われる。デポラライザは光の偏波面を全周360
°の中で等確率にするためのものである。偏波面は全周
に渡って等確率で存在する状態を無偏光といっている。
デポラライザは任意の偏波面の光を無偏光にするための
デバイスである。デポラライザは厚みが1:2で複屈折
性のある結晶二つを主軸が45°異なるように接着した
Lyotデポラライザというものが良く知られている。
これは嵩高いし、ファイバを途中で切断してレンズ系で
光を平行光に拡大して通さなくてはならない。ファイバ
光学系との相性が良くない。そこで複屈折性ファイバ2
本を主軸が45°捩じれたように接続することによりフ
ァイバ型のデポラライザが作られる。
【0006】シングルモ−ドファイバを用いる光ファイ
バジャイロでは、偏光子を途中に挿入するので必ずデポ
ラライザを必要とする。デポラライザを通った光は必ず
そのパワ−の半分が偏光子を反対方向に通過できるので
ある。ために前述のfadingの問題が回避できる。偏光子
をファイバ経路の中に挿入するのは、偏波面の方向を一
定にするためであるが、偏光子の挿入が従来の光ファイ
バジャイロに幾つかの問題を引き起こしている。まず偏
光子が嵩高い素子であり、ファイバ系に馴染み難いとい
うことがある。結晶の複屈折性を利用した偏光子はファ
イバよりもずっと寸法が大きく、ファイバを切断してレ
ンズ系を用いてファイバと結合する必要がある。また金
属誘電体多層膜を用いたものもあるが、これとてファイ
バを切断して多層膜の端面に接続しなければならない。
【0007】ファイバ型の偏光子も提案されている。こ
れは偏波面保存光ファイバを小さい径のコイル状に巻き
回し、偏波面の違う光が異なる放射モ−ドにあることを
利用し一方の偏波面の光を減衰させるのである。これは
ファイバであるから光ファイバジャイロに相応しい。し
かし長い偏波面保存光ファイバを必要とするので高価に
なる。さらにまた接続の工数が増える。接続点での損失
がある。このような欠点があり、本発明者は偏光子を光
ファイバジャイロから除去することを試みている。偏光
子がなければ前述のような偏光子に由来する欠点を除く
ことができる筈である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】偏光子のない光ファイ
バジャイロとして、本発明者は既に、特願平1−291
631号をを提案している。図2に概略の構成を示す。
これは従来の光ファイバジャイロの偏光子を設けた部分
にデポラライザを設けたものである。従来法のように偏
光子で直線偏光にするのではなく、反対に無偏光にする
のである。無偏光にするのであるから、どの方向に偏波
面を持つ光も等確率で存在する訳である。
【0009】光源から出射された光は、第1のファイバ
カップラを通過し、デポラライザを通り無偏光になって
第2ファイバカップラを通過し2つに分岐した後、ファ
イバコイルの中を左廻り光右廻り光として伝搬する。位
相変調器があって、何れの光も位相変調される。×印は
接続点を示す。シングルモ−ドファイバを通過する時に
偏波面回転が起こるとしてもこれは相反的に起こる。始
めから無偏光であれば、これらの干渉光を2乗検波した
ものはファイバ長の揺らぎの影響を受けない。ために干
渉光強度が、偏波面回転の位置や位相定数の揺らぎを含
まず。fadingといった出力のドリフトのない結果が得ら
れる。
【0010】これは二つのファイバカップラの中間にデ
ポラライザを入れたものである。しかしこの無偏光子型
の光ファイバジャイロには尚次の難点があった。 出力のドリフトが大きい。実際にドリフトを測定する
と、10°/sec を越える大きいドリフトが観測され
た。 偶数倍高調波や直流成分(DC)の変動が大きい。オ
ッシロスコ−プで各成分波の大きさをモニタしながらコ
イルの外周を指で押さえて力を加えて歪ませてゆくと、
4倍高調波が減少し、一度0になり、その後逆相で振幅
が増加してくる。同時に直流成分もどんどん増加する。
【0011】一方、位相変調度ξ=1.8に(J
1(ξ) が極大になる)固定するように位相変調度を制御
し、同様に実験を行うと、2倍高調波がの4倍高調波
と同様に歪みに応じて減少し0になり、逆相で増大に転
じる。しかし直流成分の変化は小さくなる。 いずれの場合も基本波成分の変化は僅かであった。角
速度換算で2°/sec 程度であった。偶数倍高調波が大
きく最大値から0まで変動しているのに比較して変動が
少ない。光路差の変化を考えると、振幅が最大値から0
まで変化するのに等価な角速度は277°/sec であ
る。
【0012】このような難点のあることが分かった。こ
の理由は、光をカップラの中間点で無偏光にすることに
より、ファイバコイル中で偏波面回転が起こった時、奇
数倍高調波の非相反成分は打ち消されるが、偶数倍高調
波の非相反成分が残るからである、と考えられる。また
奇数次の非相反成分が打ち消されるためには、デポララ
イザが理想的な特性を持つものでなければならない。偶
数倍の高調波の非相反成分も打ち消され、デポラライザ
の特性が不完全でも完全に非相反成分が打ち消されるよ
うにした、偏光子のない光ファイバジャイロを提供する
ことが本発明の目的である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバジャ
イロは、デポラライザを第1、第2のカップラの間だけ
でなく、これに加えて第2のカップラとファイバコイル
の間に挿入したものである。つまり図1に示すように、
デポラライザを二つ持ち、偏光子を持たない光ファイバ
ジャイロである。
【0014】この図において、光源は単色光を出す発光
素子である。光源からの光が第1のファイバカップラを
通り、さらに第1のデポラライザを通過する。これが第
2のファイバカップラを通って2分岐して、ファイバコ
イルに入る。この第2のデポラライザを挿入した点が新
規である。位相変調器は位相変調方式の場合に必要であ
る。本発明は位相変調方式に限定されない。この構造で
第2のデポラライザを追加したことにより、偶数倍高調
波の非相反成分を打ち消すことが可能になる。
【0015】
【作用】偏光子を持つ場合は、このような位置にデポラ
ライザを入れたものは既に幾つか提案されているが、偏
光子の存在しないものでは初めてである。シングルモ−
ドファイバであるから、偏波面の異なる2つのモ−ドが
ファイバの中を伝搬する。このモ−ドは偏波面の方向を
x、yで表しこれで区別する。また偏波面が最終的には
回転しない光成分をAで示す。また偏波面回転が起こる
ものをBで表現する。非相反成分というのはBから発生
する。
【0016】図3は偏波面回転を示す概略図である。偏
波面が違えばファイバコイル内での経路が違う。従って
位相定数も異なる。経路の長さと位相定数の両方が異な
る。また同一の偏波面を持つ光の間でのみ干渉が起こ
る。偏波面回転というのは偏波面が90度回転し、x偏
波が、y偏波にあるいはその逆になることを言う。ここ
では偏波面回転が全く起こらないもの、2回起こって元
の偏波面に戻るもの、偏波面回転が1度だけ起こりその
ためにx偏波からy偏波に、y偏波からx偏波に変換さ
れるものを考える。
【0017】図3において、左列は右廻り光を示す。右
列は左廻り光を示す。それぞれにおいて横の線がファイ
バコイル中の経路を示す。端点がA、Bで中間点がC、
Dである。2本の横線があるが上はX偏波であることを
示す。下の線はY偏波であることを示す。X偏波の位相
定数はkとし、Y偏波の位相定数はhとする。また偏波
面回転は中間の2箇所C、Dのみで起こり得て、遷移の
確率をαとβとする。相反性があるから、C点でのX偏
波からY偏波への遷移もY偏波からX偏波への遷移も同
じαであるとする。AC間をs、CD間をm、DB間を
nで表す。
【0018】X偏波の右廻り光の初期振幅つまりファイ
バコイルの始点での振幅をx1 で表現する。Y偏波の右
廻り光の初期振幅をy1 とする。サフィックス1は右廻
り光を、2は左廻り光を意味する。X偏波の左廻り光の
初期振幅つまりファイバコイルのもう一つの始点での振
幅をx2 で表現する。Y偏波の右廻り光の初期振幅をy
2 とする。
【0019】[1.右廻り光の伝搬] [aの場合] (a)はX偏波の右廻り光が最後も右廻
り光としてファイバコイルを通過したものである。真っ
すぐ偏波面回転なしに通過したものは、位相定数がkで
あり、光路長がs+m+nである。初期振幅がx1 であ
るから、ファイバコイルを伝搬するときの光路長による
位相変化f1 はk(s+m+n)である。この他に、−
ωt+Δθ/2の位相変化があるがこれは右廻り光に共
通の変化である。またC点での遷移の確率振幅がαであ
るから非遷移の確率振幅が(1−α)である。D点での
非遷移の確率振幅は(1−β)である。ファイバ中の屈
折率揺らぎや不純物等による散乱、吸収がないと仮定す
る。この無回転の波が伝搬後B点に到達した時の波動関
数は、x1 σexp(jf1 )である。ただしσは(1
−α)と(1−β)の積の平方根である。
【0020】また、C点でY偏波に変わりD点でX偏波
に変わった波の全位相変化f2 はks+hm+knであ
る。B点での波動関数はx1 ρexp(jf2 )であ
る。ρは2回変化の確率振幅でαとβの積の平方根であ
る。結局始めにX偏波であり最後にもX偏波である波の
波動関数をX1Aとする。サフィックスのAは偏波面が最
終的に回転しないものを意味する。X1Aは、前記の二つ
の波動関数の和であるから、
【0021】 X1A=x1 〔σexp(jf1 )+ρexp(jf2 )〕 (1) σ={(1−α)(1−β)}1/2 (2) ρ=(αβ)1/2 (3)
【0022】 f1 =ks+km+kn−ωt+Δθ/2+bsin Ω(t+τ)(4) f2 =ks+hm+kn−ωt+Δθ/2+bsin Ω(t+τ)(5)
【0023】となる。光路長f1 とf2 の相違は、後者
の波が途中で偏波面回転し位相定数が部分的に変化した
ことによる。Δθはファイバコイルの回転による位相差
で右廻り光と左廻り光にそれぞれΔθ/2と−Δθ/2
に振り分けている。bsin Ω(t+τ)は位相変調によ
る項である。bが位相変調の振幅である。τはファイバ
コイルを光が通過するのに要する時間である。Ωは位相
変調の角周波数である。ωは光の角周波数である。tは
時間パラメ−タである。
【0024】[bの場合] 図3の(b)に示すような
波動関数の変化を次に考える。これは右廻り光で始めY
偏波であり伝搬後もY偏波であるものである。途中で偏
波面が90度回転するものと回転しないものの和であ
る。前例とほぼ同様に、y1 を始端での光の振幅、Y1A
をこの光がファイバコイルを右廻り光として伝搬した後
の振幅を示すものとする。
【0025】 Y1A=y1 〔σexp(jf3 )+ρexp(jf4 )〕 (6) f3 =hs+hm+hn−ωt+Δθ/2+bsin Ω(t+τ)(7) f4 =hs+km+hn−ωt+Δθ/2+bsin Ω(t+τ)(8)
【0026】光路長の式f3 、f4 は、前記のf1 、f
2 の式でkとhを置き換えたものである。X偏波の位相
定数がkで、Y偏波の位相定数がhであるのでこれは当
然のことである。
【0027】[cの場合] 次に偏波面回転が最終的に
起こってしまうものについて考える。図3(c)であ
る。もとはX偏波であり初期振幅はx1 である。一つは
点CでY偏波となり、もう一つの波は点DでY偏波とな
る。この後はY偏波のまま終端に達する。この振幅をY
1Bで表現する。サフィックスのBが偏波面回転成分であ
ることを意味する。前者の遷移確率がα(1−β)の平
方根に、後者の遷移確率が(1−α)βの平方根にな
る。その他実効的光路長も少し違う。
【0028】 Y1B=x1 〔ζexp(jf5 )+ηexp(jf6 )〕 (9) ζ={α(1−β)}1/2 (10) η={(1−α)β}1/2 (11)
【0029】 f5 =ks+hm+hn−ωt+Δθ/2+bsin Ω(t+τ)(12) f6 =ks+km+hn−ωt+Δθ/2+bsin Ω(t+τ)(13)
【0030】f5 は点CまでX偏波であるからksであ
り、点CでY偏波に変化するので以後は位相定数がhに
なり、hm+hnとなる。f6 は点DまでX偏波である
からks+kmであり、点DでY偏波に変化するのでこ
こから位相定数がhになりhnとなる。
【0031】[dの場合] (d)はY偏波であったも
のが偏波面回転しX偏波としてファイバコイルを出るも
のである。始めの振幅はy1 である。最終的な振幅をX
1Bで表現する。サフィックスの1は右廻り光でありBは
偏波面回転したことを表している。これは(c)と全く
正反対の場合である。
【0032】 X1B=y1 〔ζexp(jf7 )+ηexp(jf8 )〕 (14) ζ={α(1−β)}1/2 (15) η={(1−α)β}1/2 (16)
【0033】 f7 =hs+km+kn−ωt+Δθ/2+bsin Ω(t+τ)(17) f8 =hs+hm+kn−ωt+Δθ/2+bsin Ω(t+τ)(18)
【0034】[2.左廻り光の伝搬]左廻り光のファイ
バコイル中の伝搬についても全く同様に考えることがで
きる。左廻り光のX偏波、Y偏波の初期振幅はx2 、y
2 と書く。2は左廻り光という意味である。偏波面回転
の確率については相反性が成り立つので、点Dでの確率
がβ、点Cでの確率がαである。
【0035】[eの場合] (e)はX偏波であるもの
が左廻り光とし伝搬しX偏波として終端に至ったもので
ある。
【0036】 X2A=x2 〔σexp(jg1 )+ρexp(jg2 )〕 (19) g1 =ks+km+kn−ωt−Δθ/2+bsin Ω(t)(20) g2 =ks+hm+kn−ωt−Δθ/2+bsin Ω(t)(21)
【0037】左廻り光の光路長はgで表現する。位相定
数に関する部分は(a)の場合と同じであるが、位相差
Δθ/2の符号がマイナスになっている。これは位相差
Δθを左廻り光左廻り光に振り分けたからである。これ
は信号部分であるが本発明にはあまり関係ない。位相変
調の項はτの部分がない。右廻り光は始めに位相変調を
受けるのでτがある。τは光がファイバコイルを通過す
るのに要する時間である。左廻り光は後で位相変調を受
けるのでτがない。このような違いは測定には重要な役
割を果たすが本発明ではあまり重要でない。
【0038】[fの場合] (f)はY偏波であるもの
が左廻り光とし伝搬しY偏波として終端に至ったもので
ある。
【0039】 Y2A=y2 〔σexp(jg3 )+ρexp(jg4 )〕 (22) g3 =hs+hm+hn−ωt−Δθ/2+bsin Ω(t)(23) g4 =hs+km+hn−ωt−Δθ/2+bsin Ω(t)(24)
【0040】[gの場合] (g)はX偏波であるもの
が左廻り光とし伝搬し偏波面回転してY偏波として終端
に至ったものである。
【0041】 Y2B=x2 〔ζexp(jg7 )+ηexp(jg8 )〕 (25) g7 =hs+km+kn−ωt−Δθ/2+bsin Ω(t)(26) g8 =hs+hm+kn−ωt−Δθ/2+bsin Ω(t)(27)
【0042】[hの場合] (h)はY偏波であるもの
が左廻り光とし伝搬し偏波面回転してX偏波として終端
に至ったものである。
【0043】 X2B=y2 〔ζexp(jg5 )+ηexp(jg6 )〕 (28) g5 =ks+hm+hn−ωt−Δθ/2+bsin Ω(t)(29) g6 =ks+km+hn−ωt−Δθ/2+bsin Ω(t)(30)
【0044】[受光素子での干渉光の強度]受光素子で
はX偏波の波動関数の和の2乗とY偏波の波動関数の和
の2乗を検出する。X偏波の波動関数は図3のa、d、
e、hから出てくる。Y偏波はb、c、f、gから出
る。X偏波とY偏波は偏波面が直交するので干渉はしな
い。干渉光の出力Iは、
【0045】 I=|X1A+X2A+X1B+X2B2 +|Y1A+Y2A+Y1B+Y2B2 (31)
【0046】である。ここで本発明の独自性を少し説明
する。通常の光ファイバジャイロならば偏光子を置いて
入出射光を一定方向の直線偏光にするので、右廻り光左
廻り光ともに始めと終わりはX偏波になっている。だか
ら図3のb、c、d、f、g、hなどの項は始めから存
在しない。つまりY1A、Y1B、X1B、Y2A、Y2B、X2B
が存在しない。しかし本発明では偏光子を入れないから
この6項が新たに付け加わる。
【0047】各成分の2乗は時間的な変動がなく位相変
調の成分も持たない。直流成分である。これが必要なこ
ともあるが干渉光を考える時は無関係である。干渉は交
差項(クロスタ−ム)から出てくるからである。そこで
上式の交差項をIC とする。これは、
【0048】 IC /2=X1A2A+X1B2B+X1A1B+X2A2B+X1A2B+X2A1B +Y1A2A+Y1B2B+Y1A1B+Y2A2B+Y1A2B+Y2A1B (32)
【0049】である。但しこれは実際には複素数であ
り、X1A2Aと書いているのは、一方と他方の複素共役
の積の和の半分である。複素共役の記号「*」を1/4
角に表記できないのでここでは複素共役の記号を用いる
ことができない。これらを6つの群に分ける。
【0050】I1 =X1A2A+Y1A2A (33) I2 =X1B2B+Y1B2B (34) I3 =X1A1B+Y1A1B (35)
【0051】I4 =X2A2B+Y2A2B (36) I5 =X1A2B+Y1A2B (37) I6 =X2A1B+Y2A1B (38)
【0052】このうち第1群のX1A2Aは従来の偏光子
を入れて直線偏光にしてからファイバコイルに通すよう
にする光ファイバジャイロにも現れるものである。これ
から信号を取り出すことはできる。相反性に問題がな
い。同様にY1A2Aは偏光子の方向をそれと90度食い
違うように置いた時に現れるものである。偏光子があれ
ばこれは現れない項である。これも相反性に問題がな
い。しかしこれらの項については後に述べる。
【0053】第2群X1B2B、Y1B2Bは偏波面回転が
ファイバコイル中で起こるから発生するものである。こ
れらは図3で示すように偏波面の回転があるので位相定
数にかかる光路の長さが少しずつ違うために、2乗検波
したとき信号成分以外に光路長の差が含まれる。このよ
うな項が残ると位相差Δθを正確に求めることが難し
い。(32)式の第2項X1B2Bは、
【0054】 X1B2B=y12 〔ζ2cos(f7 −g5 )+ζηcos (f7 −g6 )+ζηco s (f8 −g5 )+η2cos(f8 −g6 )〕 (39)
【0055】となる。cos の中の位相の差は次のように
書ける。
【0056】 f7 −g5 =(hs+km+kn)−(ks+hm+hn)+q =(k−h)(−s+m+n)+q=−S+M+N+q (40)
【0057】 f7 −g6 =(hs+km+kn)−(ks+km+hn)+q =(k−h)(−s+n)+q=−S+N+q (41)
【0058】 f8 −g5 =(hs+hm+kn)−(ks+hm+hn)+q =(k−h)(−s+n)+q=−S+N+q (42)
【0059】 f8 −g6 =(hs+hm+kn)−(ks+km+hn)+q =(k−h)(−s−m+n)+q=−S−M+N+q (43)
【0060】 q=Δθ+ξcos (Ωt+Ωτ/2) (44) ξ=2bsin (Ωτ/2) (45)
【0061】 (k−h)s=S,(k−h)m=M,(k−h)n=N (46)
【0062】(k−h)はファイバコイル中での複屈折
性を示しこれに経路の長さを掛けているので、S、M、
Nは複屈折性に因る位相差である。qが信号を担う部分
である。位相変調している場合はこのようにΩの角周波
数で位相が変調される。ξが変調度である。同様に、
(32)式の第4項Y1B2Bは、
【0063】 Y1B2B=x12 〔ζ2cos(f5 −g7 )+ζηcos (f5 −g8 ) +ζηcos (f6 −g7 )+η2cos(f6 −g8 )〕 (47)
【0064】となる。cos の中の位相の差は次のように
書ける。
【0065】 f5 −g7 =(ks+hm+hn)−(hs+km+kn)+q =(k−h)(s−m−n)+q=S−M−N+q (48)
【0066】 f5 −g8 =(ks+hm+hn)−(hs+hm+kn)+q =(k−h)(s−n)+q=S−N+q (49)
【0067】 f6 −g7 =(ks+km+hn)−(hs+km+kn)+q =(k−h)(s−n)+q=S−N+q (50)
【0068】 f6 −g8 =(ks+km+hn)−(hs+hm+kn)+q =(k−h)(s+m−n)+q=S+M−N+q (51)
【0069】となる。従ってI2 は、
【0070】 I2 =X1B2B+Y1B2B=y12 〔ζ2cos(−S+M+N+q)+2ζηco s (−S+N+q)+η2cos(−S−M+N+q)〕+x12 〔ζ2cos(S− M−N+q)+2ζηcos (S−N+q)+η2cos(S+M−N+q)〕(52)
【0071】となる。ζやηは偏波面回転の遷移確率に
よるパラメ−タであるから独立のパラメ−タである。q
は信号であるが、これから見ればM、S、Nの位相はノ
イズである。cos qの形であれば、これをベッセル函数
で展開したものが、同期検波によって得られ、基本波と
高調波から回転による位相差を求めることができる。
【0072】位相変調の場合これらのノイズ位相がある
と、展開式がsin qを含み回転角速度が0であっても出
力が発生する。sin qの項が完全に消失するときのみノ
イズのない信号が得られる。通常の測定の際に主な信号
となるI1 の項は同様な符号を用いて、
【0073】 I1 =X1A2A+Y1A2A =(x12 +y12 )〔σ2 +2σρcos M+ρ2 〕 (53)
【0074】これが主信号部である。偏光子を使うとy
12 の項が消失し単にx12 だけの項となるが、本
発明は偏光子を使わないのでy12 が現れる。
【0075】 I3 =X1A1B+Y1A1B =2x11 〔σζcos S+σηcos (S+M)+ρζcos (S−M)+ρ ηcos S〕 (54)
【0076】これは信号成分qを含まない。ζとηを1
次式で含むので偏波面回転が起こることによって発生す
る直流成分である。偏光子があれば発生しない項であ
る。
【0077】 I4 =X2A2B+Y2A2B=2x22 〔σζcos (M+N)+σηcos N+ζ ρcos N+ρηcos (M−N)〕 (55)
【0078】これも信号成分qを含まず直流成分であ
る。偏波面回転を条件として発生する項である。これも
偏光子があれば存在しない項である。本発明だから出て
くるのである。
【0079】 I5 =X1A2B+Y1A2B=x12 〔σζcos (M+N+q)+(ση+ρζ )cos (N+q)+ρηcos (−M+N+q)〕+y12 〔σζcos (−M− N+q)+(ση+ρζ)cos (−N+q)+ρηcos (M−N+q)〕 (56)
【0080】これは信号成分qを含む項である。これも
偏光子を用いると出てこない項であり本発明に特有の項
である。
【0081】 I6 =X2A1B+Y2A1B=x21 〔σζcos (−S+q)+σηcos (−S −M+q)+ζρcos (−S+M+q)+ρηcos (−S+q)〕+x12 〔 σζcos (S+q)+σηcos (S+M+q)+ζρcos (S−M+q)+ρη cos (S+q)〕 (57)
【0082】こうして6つの項I1 〜I6 が求まった。
これは振幅x1 、y1 、x2 、y2 の積に関して対称の
項Kと反対称の項Lとに分けることができる。Ij =K
j +Lj として、まず対称な部分は、
【0083】 K1 =(x12 +y12 )〔σ2 +2σρcos M+ρ2 〕cos q(58) K2 =(y12 +x12 )〔ζ2cos(S−M−N)+2ζηcos (S−N) +η2cos(S+M−N)〕cos q (59)
【0084】 K3 =2x11 〔(σζ+ρη)cos S+σηcos (S+M)+ρζcos (S −M)〕 (60)
【0085】 K4 =2x22 〔σζcos (M+N)+(ση+ρζ)cos N+ρηcos (M −N)〕 (61)
【0086】 K5 =(x12 +y12 )〔σζcos (M+N)+(ση+ρζ)cos N+ ρηcos (M−N)〕cos q (62)
【0087】 K6 =(x21 +x12 )〔(σζ+ρη)cos S+σηcos (S+M)+ ζρcos (S−M)〕cos q (63)
【0088】この内K3 、K4 は偏波面回転によって発
生する直流成分である。その他はcosqを含むのでこれ
をベッセル函数で展開すると通常の位相変調方式の出力
によく似た式が得られる。さて反対称の式は次のように
なる。
【0089】 L1 =0 (64) L2 =(y12 −x12 )〔ζ2sin(S−M−N)+2ζηsin (S−N) +η2sin(S+M−N)〕sin q (65)
【0090】 L3 =0 (66) L4 =0 (67) L5 =(x12 −y12 )〔σζsin (−M−N)+(ση+ρζ)sin ( −N)+ρηsin (M−N)〕sin q (68)
【0091】 L6 =(x21 −x12 )〔(σζ+ρη)sin S+σηsin (S+M)+ ζρsin (S−M)〕sin q (69)
【0092】もしも反対称成分がなければ、cos qだけ
を含むことになるから、これを展開すると良く知られた
ベッセル函数の展開になる。つまりqはΔθ+ξcos
(Ωt)である。ξはここでは位相変調度であり、これ
までの式の中の遷移確率を示すξとは異なる。cos qを
ベッセル函数展開して、偶数次はcos Δθが係数として
付き、奇数次はsin Δθが係数として付く。
【0093】 cos q=cos Δθ〔J0(ξ) +2Σn=1 (−1)n2n( ξ)cos2mΩt〕 −sin Δθ〔2Σn=0 (−1)n cos (2n+1)Ωt〕 (70)
【0094】となる。Σの積算は上の式についてはn=
1から無限大まで、下の式についてはn=0から無限大
までである。無限大を1/4角にできないので記載を略
す。もしもcos qだけであればこれの展開は通常の位相
変調の展開で、cos qの前に付く係数は、偶数倍高調波
や奇数倍高調波の相対的な比に影響しない。
【0095】ところが本発明では偏光子を使わないから
反対称成分がある。これからsin qの成分が発生する。
sin qの成分は、L2 、L5 、L6 の3つから出てくる
可能性がある。L2 が0であるためには、y12 =x
12 でなければならない。L5 、L6 が0であるため
には、x12 =y12 でなければならない。前述の
特願平1−291631号は第1カップラと第2カップ
ラの中間にデポラライザを一つ入れている。これはX偏
波とy偏波の振幅の大きさを等しくするので、x1 =y
1 であり、かつx2 =y2 ということを保証すると考え
られた。
【0096】もしそうであれば非対称成分が0になるは
ずである。しかし実際にはこれで無偏光になったとして
も、ファイバカップラを通過して2つに分岐して行くの
であるから、カップラが偏波面異方性を持てば、上記の
ようにはならず、どうしても、x1 ≠y1 、x2 ≠y2
となってしまう。非対称成分の変数であるsin qを展開
すると、
【0097】 sin q=sin Δθ〔J0(ξ) +2Σn=1 (−1)n2n( ξ)cos2mΩt〕 +cos Δθ〔2Σn=0 (−1)n cos (2n+1)Ωt〕 (71)
【0098】これは反対称成分から出てくるものである
が、cos qの展開において、奇数次の係数がsin Δθ、
偶数次の係数がcos Δθであったのとは反対に、偶数次
の係数がsin Δθに、奇数次の係数がcos Δθになる。
【0099】ドリフトをここでは、問題にする。ドリフ
トというのは、ファイバに加えられる外力などの作用に
より光の位相が変化することである。光ファイバジャイ
ロの場合は、右廻り光左廻り光の位相差が変動するとい
うことになる。Δθであるべきものが、Δθ+χになる
とする。χがドリフトにあたる部分である。ドリフトχ
があると、sin qの展開式(65)にχが現れる。実際
にはコイルが殆ど回転していない場合にコイルを指で押
さえて変形させ、ドリフトが現れるようにしている。
【0100】この場合は、応力がX軸方向とY軸方向で
不均等になるので、x1 ≠y1 、x2 ≠y2 となる傾向
が助長される。非対称成分のsin qにおいて、sin Δθ
の部分がsin χによって置き換えられる。cos Δθの部
分がcos χで置き換えられる。cos χはχが0に近いと
きにほぼ一定値を取るのであまり変動はしない。しか
し、sin χはχが0に近いときに大きく変動する。sin
χは直流成分と2倍高調波、4倍高調波など偶数次の高
調波の振幅についている。それでコイルを押さえて変形
させると、直流成分、2倍、4倍高調波などが大きく変
動するのである。
【0101】sin χの変動が大きいとすれば、対称項K
1 、K2 、K5 、K6 などには、cos qがあり、これの
奇数次の展開式にはsin qがあるから、対称項の奇数次
の変動も大きくなるように考えられよう。しかしそうで
はない。ドリフトがあれば、実際にはΔθをΔθ+χに
置き換えるだけの単純なものではなく、偏波面回転の位
置が変動するのである。図3で、距離s、m、nが定数
であるように仮定して計算しているが、実際には偏波面
回転は何処でも等確率で起こるのである。s、m、nな
どは確率変数と考えるべきである。
【0102】この距離の違いにより偏波面回転を2回し
て元の偏波面に戻った光と、偏波面回転しないものとの
位相差がKやLの式に現れる。しかし対称項Kはこれら
の位相差をcos の中に含む。ために位相差が変動しても
殆どん変化しない。反対に反対称項Lは、位相差をsin
の中に含むから、位相差の揺らぎ(距離s、m、nの揺
らぎ)によって大きく変化する。それで、反対称項のsi
n χの項(直流成分、偶数次高調波)がχの変動により
著しく変化する。
【0103】ξを5.2に設定して、J2(ξ) =0とな
るようにすると、4倍高調波が減少し0となり、さらに
逆相で増加するということを述べた。4倍高調波は、対
称成分の方から一定の寄与があるが、これが非対称成分
の変化により、変化して行くのである。ξを1.8にす
ると、2倍高調波が4倍高調波と同じふるまいをするの
は、ξ=1.8で2倍高調波が0にならないからであ
る。直流成分の変化が少なくなるのであるが、これは直
流成分を決めるJ0(ξ) が小さいからである。図4はベ
ッセル関数のグラフである。
【0104】本発明はそこで、ファイバコイルの近くに
もう一つのデポラライザを設ける。デポラライザがある
ので、ここでもう一度、x1 =y1 、x2 =y2 という
関係を成り立たせる。第2のデポラライザによりファイ
バコイルの直前あるいは直後において、x1 =y1 、x
2 =y2 の関係を成り立たせる。このようにすると、完
全に対称光だけになり、反対称光が消えてしまう。二つ
のデポラライザを用いることにより、X軸成分、Y軸成
分を2回等しくしている。これによって、前述のL2
5 、L6 を0にすることができる。反対称成分を0に
するので、qについてはcos qの項のみが残ることにな
る。
【0105】
【実施例】図1のように第1、第2のデポラライザを二
つ持つが、偏光子を欠く光ファイバジャイロを製作し
て、ドリフトを調べた。コイルを静止させて(Δθ=
0)、コイルに応力を掛けてゆき、各成分の変化を調べ
た。これによると、2倍高調波、4倍高調波の変動は殆
どなく、直流成分の変化も少しであった。
【0106】カップラはファイバカップラを用いること
ができる。またビ−ムスプリッタのように独立の光学素
子を用いることもできる。デポラライザは複屈折性結晶
を主軸が45°捩じれた関係で接着したものでも良い
し、偏波面保存光ファイバ2本を主軸が45°捩じれた
ように接続したものであっても良い。光源の可干渉長H
よりも、複屈折性による光路長差とそれらの差が長いこ
とが必要である。
【0107】つまり、偏波面保存光ファイバの単位長さ
当たりの複屈折性をNx −Ny として、それぞれの長さ
をLx 、Ly とし、Lx |Nx −Ny |>H、Ly |N
x −Ny |>H、|Lx −Ly ||Nx −Ny |>Hと
いう不等号が成り立つようにする。長さの比は1:2に
することが多いが、上の不等式が成り立てば良いのであ
る。デポラライザを偏波面保存光ファイバで構成する
と、第2のデポラライザはファイバコイルの途中に入れ
ること(偏波面保存光ファイバがコイルの一部を形成す
ることもあり得る)も可能である。
【0108】
【発明の効果】本発明の光ファイバジャイロは、偏光子
を持たないもので、直交偏波面を有する2つのモ−ドの
光が伝搬することを許容するものである。しかしデポラ
ライザを二つ用いるので、偏光子がないにも拘らず、直
流成分や偶数次成分のドリフトを防ぐことができ、実用
的な光ファイバジャイロにすることができる。デポララ
イザは、偏波面保存光ファイバ2本を主軸が45°捩じ
れた関係で接続することによりファイバにより構成でき
る。偏光子を省くので、小形化軽量化できる。偏光子の
分だけよりコストを引き下げることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバジャイロの基本的構成を示
す図。
【図2】特願平1−291631号の光ファイバジャイ
ロの概略構成図。
【図3】ファイバコイルの中を右廻り光左廻り光が伝搬
するとき偏波面回転が起こることにより波動関数の変化
がどのようになるかを説明する図。右側が右廻り光、左
側が左廻り光である。それぞれ4つの場合がある。
【図4】ξを独立変数とするベッセル関数のグラフ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単色光を生ずる光源と、シングルモ−ド
    ファイバを多数回巻き回したファイバコイルと、光源か
    ら出た光をファイバコイルに導くためのファイバの経路
    に設けられた第1カップラ、第2カップラと、干渉光強
    度を測定する受光素子と、第1カップラと第2カップラ
    の間に設けられた第1のデポラライザと、第2カップラ
    とファイバコイルの間に設けられる第2のデポラライザ
    よりなり、光源の光が第1カップラ、第1デポラライザ
    を通過して第2カップラで2分割され、2分割された光
    がファイバコイルの両端に入り、途中で第2のデポララ
    イザを通りファイバコイルを右廻り光左廻り光として伝
    搬し、これらの光が第2カップラで合体し、受光素子で
    干渉して干渉光の強度が受光素子で検出されるように
    し、受光素子の出力から右廻り光左廻り光の位相差を求
    めてファイバコイルの角速度を測定するようにしたこと
    を特徴とする偏光子を使わない光ファイバジャイロ。
  2. 【請求項2】 単色光を生ずる光源と、シングルモ−ド
    ファイバを多数回巻き回したファイバコイルと、光源か
    ら出た光をファイバコイルに導くためのファイバの経路
    に設けられた第1ファイバカップラ、第2ファイバカッ
    プラと、干渉光強度を測定する受光素子と、第1カップ
    ラと第2カップラの間に設けられた第1のデポラライザ
    と、第2カップラとファイバコイルの間またはファイバ
    コイルの中間に設けられる偏波面保存光ファイバを主軸
    が45°捩じって接続されてなる第2のデポラライザよ
    りなり、光源の光が第1カップラ、第1デポラライザを
    通過して第2カップラで2分割され、2分割された光が
    ファイバコイルの両端に入り、途中で第2のデポラライ
    ザを通りファイバコイルを右廻り光左廻り光として伝搬
    し、これらの光が第2カップラで合体し、受光素子で干
    渉して干渉光の強度が受光素子で検出されるようにし、
    受光素子の出力から右廻り光左廻り光の位相差を求めて
    ファイバコイルの角速度を測定するようにしたことを特
    徴とする偏光子を使わない光ファイバジャイロ。
JP26417193A 1993-09-27 1993-09-27 偏光子を使わない光ファイバジャイロ Pending JPH0791967A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012006762A1 (zh) * 2010-07-16 2012-01-19 北京大学 一种最小互易结构干涉型全光纤陀螺仪

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