JPH0791853A - 回転体を使用した焼結原料装入装置 - Google Patents
回転体を使用した焼結原料装入装置Info
- Publication number
- JPH0791853A JPH0791853A JP23813093A JP23813093A JPH0791853A JP H0791853 A JPH0791853 A JP H0791853A JP 23813093 A JP23813093 A JP 23813093A JP 23813093 A JP23813093 A JP 23813093A JP H0791853 A JPH0791853 A JP H0791853A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- raw material
- sintering
- pallet
- layer
- sintering raw
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱量不足の補償及び焼結時の通気性に有効な
粒度偏析を長期間にわたって一定した条件下で原料充填
層に付け、高い生産性で焼結鉱を製造する。 【構成】 ホッパー1に貯留した焼結原料2をドラムフ
ィーダ3から傾斜シュート4に送り出し、回転体10を
経てパレット6に装入する。このとき、円柱状基体12
の中央部に羽根11があり、両端部が羽根のない円周面
13となった回転体10を使用する。焼結原料2は、中
央部では羽根11によりパレット6の走行方向に分散さ
れ、偏析強度が強い充填構造の原料充填層7を形成す
る。他方、両端部では、偏析強度が弱い堆積層を原料充
填層7の両端部に形成する。 【効果】 原料充填層7の偏析強度が幅方向に制御され
ているため、焼結時の焼き締りに起因した吹き抜けが抑
制され、原料充填層7は万遍なく焼結される。
粒度偏析を長期間にわたって一定した条件下で原料充填
層に付け、高い生産性で焼結鉱を製造する。 【構成】 ホッパー1に貯留した焼結原料2をドラムフ
ィーダ3から傾斜シュート4に送り出し、回転体10を
経てパレット6に装入する。このとき、円柱状基体12
の中央部に羽根11があり、両端部が羽根のない円周面
13となった回転体10を使用する。焼結原料2は、中
央部では羽根11によりパレット6の走行方向に分散さ
れ、偏析強度が強い充填構造の原料充填層7を形成す
る。他方、両端部では、偏析強度が弱い堆積層を原料充
填層7の両端部に形成する。 【効果】 原料充填層7の偏析強度が幅方向に制御され
ているため、焼結時の焼き締りに起因した吹き抜けが抑
制され、原料充填層7は万遍なく焼結される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高さ方向に関し大きな
粒度偏析をもち、幅方向に関する偏析強度が制御された
原料充填層が形成されるように焼結原料を焼結機パレッ
トに装入する装置に関する。
粒度偏析をもち、幅方向に関する偏析強度が制御された
原料充填層が形成されるように焼結原料を焼結機パレッ
トに装入する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉装入原料である粉鉱石等の鉄鉱石
は、高炉内部の反応性,通気性等を高め、ひいては高炉
の生産性を上げるために、所定の粒径,強度等をもった
焼結鉱に加工されている。焼結鉱は、通常連続走行する
ベルトに搭載したパレットに焼結主原料をコークスや副
原料と共に装入し、原料充填層の上から下に向けて焼結
反応を進めることによって製造される。焼結原料は、パ
レット上に形成された原料充填層の斜面を転動しながら
パレットに装入される。このとき、細粒区分の転動距離
が短く、粗粒区分の転動距離が長くなる。その結果、原
料充填層は、上から下に向けて大きくなる粒径分布をも
つ。また、焼結原料が傾斜シュートを滑走している間で
も、細粒区分及び粗粒区分がそれぞれ下層及び上層とな
った滑走流が形成され、この滑走流の粒度分布も原料充
填層に反映される。
は、高炉内部の反応性,通気性等を高め、ひいては高炉
の生産性を上げるために、所定の粒径,強度等をもった
焼結鉱に加工されている。焼結鉱は、通常連続走行する
ベルトに搭載したパレットに焼結主原料をコークスや副
原料と共に装入し、原料充填層の上から下に向けて焼結
反応を進めることによって製造される。焼結原料は、パ
レット上に形成された原料充填層の斜面を転動しながら
パレットに装入される。このとき、細粒区分の転動距離
が短く、粗粒区分の転動距離が長くなる。その結果、原
料充填層は、上から下に向けて大きくなる粒径分布をも
つ。また、焼結原料が傾斜シュートを滑走している間で
も、細粒区分及び粗粒区分がそれぞれ下層及び上層とな
った滑走流が形成され、この滑走流の粒度分布も原料充
填層に反映される。
【0003】上から下に向けて大きくなる粒径分布は、
焼結時の通気性を改善し、均一な焼結反応を確保する上
で必要である。この点、単に傾斜シュートを滑走した焼
結原料を原料充填層の斜面に沿って転動させるだけでは
不十分である。そこで、原料充填層の粒度偏析を強化さ
せることが要求され、種々の原料装入方式が提案されて
いる。たとえば、特開昭62−130226号公報で
は、粒度構成が異なる焼結原料を2段に積層する方法が
紹介されている。また、特公平4−4378号公報,特
公平4−6776号公報等では、モーゲン篩に属する複
数の棒条材からなるフルイを傾斜シュートの下位側に配
置している。本発明者等も、粒度偏析が強化された原料
充填層を形成するように、回転体を使用して焼結原料を
装入する方法を開発し、特願平5−67847号として
出願した。
焼結時の通気性を改善し、均一な焼結反応を確保する上
で必要である。この点、単に傾斜シュートを滑走した焼
結原料を原料充填層の斜面に沿って転動させるだけでは
不十分である。そこで、原料充填層の粒度偏析を強化さ
せることが要求され、種々の原料装入方式が提案されて
いる。たとえば、特開昭62−130226号公報で
は、粒度構成が異なる焼結原料を2段に積層する方法が
紹介されている。また、特公平4−4378号公報,特
公平4−6776号公報等では、モーゲン篩に属する複
数の棒条材からなるフルイを傾斜シュートの下位側に配
置している。本発明者等も、粒度偏析が強化された原料
充填層を形成するように、回転体を使用して焼結原料を
装入する方法を開発し、特願平5−67847号として
出願した。
【0004】この方法では、図1に示す設備構成の装置
を使用する。ホッパー1に収容されている焼結原料2
は、ホッパー1の下部に設けられているドラムフィーダ
3で定量切り出され、傾斜シュート4上に落下する。焼
結原料2は、傾斜シュート4上を滑走し、傾斜シュート
4の下位側に配置した回転体5によってパレット6上に
分散供給される。焼結原料2は、傾斜シュート4を滑走
している間に、粒径が下から上に向かって大きくなった
粒度分布をもつ流れとなる。粒度偏析が付けられた焼結
原料2は、傾斜シュート4から回転体5に送られ、パレ
ット6の進行方向に関して広い範囲で原料充填層7の傾
斜面7aに分配される。
を使用する。ホッパー1に収容されている焼結原料2
は、ホッパー1の下部に設けられているドラムフィーダ
3で定量切り出され、傾斜シュート4上に落下する。焼
結原料2は、傾斜シュート4上を滑走し、傾斜シュート
4の下位側に配置した回転体5によってパレット6上に
分散供給される。焼結原料2は、傾斜シュート4を滑走
している間に、粒径が下から上に向かって大きくなった
粒度分布をもつ流れとなる。粒度偏析が付けられた焼結
原料2は、傾斜シュート4から回転体5に送られ、パレ
ット6の進行方向に関して広い範囲で原料充填層7の傾
斜面7aに分配される。
【0005】広範囲に分配された焼結原料2は、傾斜シ
ュート4を滑走するときの運動エネルギー及び回転体5
で付与された運動エネルギーによって傾斜面7aを転動
する。このとき、粗粒ほど転動距離が長くなるため、原
料充填層7の高さ方向に関する偏析が強化される。ま
た、焼結原料2が安息角を超えて局部的に堆積すること
がないので、傾斜面7aに送り込まれた焼結原料2のナ
ダレ現象に起因した粒度偏析の不連続や圧密化が防止さ
れる。原料充填層7は、均し板8でパレット6の幅方向
に関する厚み分布が調整された後、点火炉9で表層部が
点火される。パレット6の下方に配置した風箱(図示せ
ず)により、空気,酸素富化空気等を上から下に吸引し
ているので、原料充填層7の表層部から下層部に向けて
焼結反応が漸次進行する。
ュート4を滑走するときの運動エネルギー及び回転体5
で付与された運動エネルギーによって傾斜面7aを転動
する。このとき、粗粒ほど転動距離が長くなるため、原
料充填層7の高さ方向に関する偏析が強化される。ま
た、焼結原料2が安息角を超えて局部的に堆積すること
がないので、傾斜面7aに送り込まれた焼結原料2のナ
ダレ現象に起因した粒度偏析の不連続や圧密化が防止さ
れる。原料充填層7は、均し板8でパレット6の幅方向
に関する厚み分布が調整された後、点火炉9で表層部が
点火される。パレット6の下方に配置した風箱(図示せ
ず)により、空気,酸素富化空気等を上から下に吸引し
ているので、原料充填層7の表層部から下層部に向けて
焼結反応が漸次進行する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】原料充填層7は、焼結
反応の進行に伴って焼き締めされる。焼き締めにより、
原料充填層7がパレット6の幅方向に収縮し、パレット
6の側壁との間に隙間が生じる。その結果、パレット6
の側壁近傍における通風抵抗が低下し、局部的に空気,
酸素富化空気等の吹き抜けが発生する場合がある。空
気,酸素富化空気等の吹き抜けは、焼結原料2を冷却す
る原因となり易く、側壁近傍に焼結不足が生じ易い。こ
の欠陥を防止するため、従来では、側壁近傍の充填密度
が高くなるように焼結原料を装入している。しかし、局
部的に充填密度を高くすることから、装入形態がパレッ
ト中央部と異なったものとなり、操業の複雑化を招き易
い。本発明は、このような問題を解消すべく案出された
ものであり、羽根の作用が回転体の全長に及ばないよう
にすることにより、原料充填層の幅方向両端部近傍で積
極的にナダレ現象を起こさせて局部的に偏析強度を低下
させ、焼結時の焼き締めを補償して均質な焼結反応を行
わせ、高品質の焼結鉱を高歩留りで製造することを目的
とする。
反応の進行に伴って焼き締めされる。焼き締めにより、
原料充填層7がパレット6の幅方向に収縮し、パレット
6の側壁との間に隙間が生じる。その結果、パレット6
の側壁近傍における通風抵抗が低下し、局部的に空気,
酸素富化空気等の吹き抜けが発生する場合がある。空
気,酸素富化空気等の吹き抜けは、焼結原料2を冷却す
る原因となり易く、側壁近傍に焼結不足が生じ易い。こ
の欠陥を防止するため、従来では、側壁近傍の充填密度
が高くなるように焼結原料を装入している。しかし、局
部的に充填密度を高くすることから、装入形態がパレッ
ト中央部と異なったものとなり、操業の複雑化を招き易
い。本発明は、このような問題を解消すべく案出された
ものであり、羽根の作用が回転体の全長に及ばないよう
にすることにより、原料充填層の幅方向両端部近傍で積
極的にナダレ現象を起こさせて局部的に偏析強度を低下
させ、焼結時の焼き締めを補償して均質な焼結反応を行
わせ、高品質の焼結鉱を高歩留りで製造することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の焼結原料装入装
置は、その目的を達成するため、焼結原料を貯留するホ
ッパーと、該ホッパーの下部に設けられた定量切出し機
構と、切り出された前記焼結原料が落下し滑走する傾斜
シュートと、該傾斜シュートの下位側に配置され、円柱
状基体に複数の羽根又は波状凹凸を円周方向に付けた回
転体を備え、前記羽根又は波状凹凸の回転体軸方向長さ
は前記円柱状基体より短く、前記羽根又は波状凹凸のな
い前記円柱状基体の両端部周面がパレットの焼結原料収
容空間に臨んでいる。本発明で使用する回転体10は、
たとえば図2(a)に示すように、複数の羽根11を円
周方向に等間隔で円柱状基体12に取り付けている。羽
根11の長さが円柱状基体11の長さより短く、円柱状
基体12の両端部は、羽根11が存在しない円周面13
になっている。また、円柱状基体12の両端面から、回
転軸14が軸方向に突出している。適宜の駆動源から回
転軸14に動力が伝達され、回転体10が回転する。
置は、その目的を達成するため、焼結原料を貯留するホ
ッパーと、該ホッパーの下部に設けられた定量切出し機
構と、切り出された前記焼結原料が落下し滑走する傾斜
シュートと、該傾斜シュートの下位側に配置され、円柱
状基体に複数の羽根又は波状凹凸を円周方向に付けた回
転体を備え、前記羽根又は波状凹凸の回転体軸方向長さ
は前記円柱状基体より短く、前記羽根又は波状凹凸のな
い前記円柱状基体の両端部周面がパレットの焼結原料収
容空間に臨んでいる。本発明で使用する回転体10は、
たとえば図2(a)に示すように、複数の羽根11を円
周方向に等間隔で円柱状基体12に取り付けている。羽
根11の長さが円柱状基体11の長さより短く、円柱状
基体12の両端部は、羽根11が存在しない円周面13
になっている。また、円柱状基体12の両端面から、回
転軸14が軸方向に突出している。適宜の駆動源から回
転軸14に動力が伝達され、回転体10が回転する。
【0008】羽根11に代え、波状の凹凸を回転体10
の円周方向に形成することもできる。この場合にも、回
転体10の両端部は、波状凹凸のない円周面とする。波
状凹凸としては、コルゲート加工された波板を円柱状基
体12に溶接等で固着したり、転造,圧延,プレス,切
削等によって円柱状素材の周面に形成することが可能で
ある。波状凹凸は、焼結原料2が溜り易い鋭角的な凹部
がないことから、耐久性に優れている。回転体10を傾
斜シュート4の下位側に組み込んだ状態では、図2
(b)に示すようにパレット6の側壁6aに円周面13
が臨んだ状態で回転体10が配置される。傾斜シュート
4から送り出された焼結原料2は、回転体10の軸方向
に関して羽根11の作用を受ける部分と受けない部分と
に区分される。
の円周方向に形成することもできる。この場合にも、回
転体10の両端部は、波状凹凸のない円周面とする。波
状凹凸としては、コルゲート加工された波板を円柱状基
体12に溶接等で固着したり、転造,圧延,プレス,切
削等によって円柱状素材の周面に形成することが可能で
ある。波状凹凸は、焼結原料2が溜り易い鋭角的な凹部
がないことから、耐久性に優れている。回転体10を傾
斜シュート4の下位側に組み込んだ状態では、図2
(b)に示すようにパレット6の側壁6aに円周面13
が臨んだ状態で回転体10が配置される。傾斜シュート
4から送り出された焼結原料2は、回転体10の軸方向
に関して羽根11の作用を受ける部分と受けない部分と
に区分される。
【0009】回転体10の軸方向中央部に送り込まれた
焼結原料2は、羽根11の作用を受け先願と同様な広範
囲に広がった分散流となって原料充填層7の傾斜面7a
に送り出される。そのため、回転体10の中央部を通過
した焼結原料2で形成された原料充填層7の部分には、
大きな偏析強度が付けられる。回転体10の軸方向端部
に送り込まれた焼結原料2は、羽根11のない円周面1
3を通過した後、傾斜面7aに流下する。この部分の焼
結原料2は、羽根11による分散作用を受けることな
く、傾斜面7aの比較的狭い部分に落下する。そのた
め、傾斜面7a上の焼結原料2は、パレット6の幅方向
両端部近傍で局部的に堆積され、ナダレ現象を発生し易
くなる。ナダレ現象により、原料充填層7に付けられて
いた粒度偏析が崩壊し、側壁6a近傍で充填密度が高く
なる。形成された原料充填層7は、側壁6a近傍の通風
抵抗が部分的に高くなっている。そのため、原料充填層
7の焼結中に空気,酸素富化空気等が側壁6a近傍を吹
き抜けることがなくなり、全体として均一な焼結反応が
進行する。その結果、吹き抜けに起因した焼結不足が抑
制され、高品質の焼結鉱が高い歩留りで製造される。
焼結原料2は、羽根11の作用を受け先願と同様な広範
囲に広がった分散流となって原料充填層7の傾斜面7a
に送り出される。そのため、回転体10の中央部を通過
した焼結原料2で形成された原料充填層7の部分には、
大きな偏析強度が付けられる。回転体10の軸方向端部
に送り込まれた焼結原料2は、羽根11のない円周面1
3を通過した後、傾斜面7aに流下する。この部分の焼
結原料2は、羽根11による分散作用を受けることな
く、傾斜面7aの比較的狭い部分に落下する。そのた
め、傾斜面7a上の焼結原料2は、パレット6の幅方向
両端部近傍で局部的に堆積され、ナダレ現象を発生し易
くなる。ナダレ現象により、原料充填層7に付けられて
いた粒度偏析が崩壊し、側壁6a近傍で充填密度が高く
なる。形成された原料充填層7は、側壁6a近傍の通風
抵抗が部分的に高くなっている。そのため、原料充填層
7の焼結中に空気,酸素富化空気等が側壁6a近傍を吹
き抜けることがなくなり、全体として均一な焼結反応が
進行する。その結果、吹き抜けに起因した焼結不足が抑
制され、高品質の焼結鉱が高い歩留りで製造される。
【0010】
実施例1:回転体10として、軸方向長さ1000mm
及び直径100mmの円柱状基体12に、幅50mm,
軸方向長さ700mm及び厚み2mmの羽根11を8枚
固着したものを使用した。円柱状基体12の両端部に
は、軸方向長さ150mmの円周面13が形成された。
この回転体10を、傾斜シュート4の下位側に配置し、
内幅1000mmのパレット6に臨ませた。このとき、
回転体10の中心軸を、傾斜シュート4の下位側端部4
aから水平方向で150mm及び垂直方向で150mm
離れた位置に設定した。粒度分布を表1に示す平均粒径
3.2mmの焼結原料2を、表2に示す装入条件でホッ
パー1から傾斜シュート4及び回転体10を介して焼結
機のパレット6に装入した。回転体10は、モータ駆動
によって毎分124回転の速度で回転させた。装入され
た焼結原料2は、傾斜シュート4から回転体10に送り
出され、羽根11の間に一次的に収容された後、回転体
10の回転によってパレット6の走行方向上流側に強制
的に送り出された。
及び直径100mmの円柱状基体12に、幅50mm,
軸方向長さ700mm及び厚み2mmの羽根11を8枚
固着したものを使用した。円柱状基体12の両端部に
は、軸方向長さ150mmの円周面13が形成された。
この回転体10を、傾斜シュート4の下位側に配置し、
内幅1000mmのパレット6に臨ませた。このとき、
回転体10の中心軸を、傾斜シュート4の下位側端部4
aから水平方向で150mm及び垂直方向で150mm
離れた位置に設定した。粒度分布を表1に示す平均粒径
3.2mmの焼結原料2を、表2に示す装入条件でホッ
パー1から傾斜シュート4及び回転体10を介して焼結
機のパレット6に装入した。回転体10は、モータ駆動
によって毎分124回転の速度で回転させた。装入され
た焼結原料2は、傾斜シュート4から回転体10に送り
出され、羽根11の間に一次的に収容された後、回転体
10の回転によってパレット6の走行方向上流側に強制
的に送り出された。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】連続装入試験後に、上層部から下層部に向
かう垂直方向に沿って連続的に原料充填層7の幅方向中
央部から試料を採取し、原料充填層7の高さ方向に関す
る平均粒度を調査した。調査結果を、従来の傾斜シュー
トのみを使用した場合と比較して図3に示す。図3から
明らかなように、傾斜シュート4のみを使用した従来法
では、原料充填層7の上層部と下層部との間の原料粒度
の差は1.05mmと小さいものであった。しかも、ナ
ダレ現象の発生に起因するものと考えられる原料粒度の
不連続的な変化が上層部と下層部との間に検出された。
これに対して、傾斜シュート4に回転体10を組み合わ
せた本発明法によるとき、原料粒度の差は、原料充填層
7の幅方向中央部において上層部と下層部との間で3.
4mmと大きくなっていた。しかも、原料粒度の不連続
点が検出されず、原料充填層7の高さ方向に関し粒度分
布の傾斜角度が小さくなっていた。このことから、パレ
ット6上に形成された原料充填層7は、幅方向中央部で
粒度偏析が強化されていることが判る。
かう垂直方向に沿って連続的に原料充填層7の幅方向中
央部から試料を採取し、原料充填層7の高さ方向に関す
る平均粒度を調査した。調査結果を、従来の傾斜シュー
トのみを使用した場合と比較して図3に示す。図3から
明らかなように、傾斜シュート4のみを使用した従来法
では、原料充填層7の上層部と下層部との間の原料粒度
の差は1.05mmと小さいものであった。しかも、ナ
ダレ現象の発生に起因するものと考えられる原料粒度の
不連続的な変化が上層部と下層部との間に検出された。
これに対して、傾斜シュート4に回転体10を組み合わ
せた本発明法によるとき、原料粒度の差は、原料充填層
7の幅方向中央部において上層部と下層部との間で3.
4mmと大きくなっていた。しかも、原料粒度の不連続
点が検出されず、原料充填層7の高さ方向に関し粒度分
布の傾斜角度が小さくなっていた。このことから、パレ
ット6上に形成された原料充填層7は、幅方向中央部で
粒度偏析が強化されていることが判る。
【0014】また、原料充填層7の幅方向に関して等距
離にある5点で、同様に原料充填層7の高さ方向に関す
る平均粒度を調査した。そして、各測定点における上層
部と下層部との間の粒度差を求めた。調査結果を示す図
4から明らかなように、粒度差は、原料充填層7の幅方
向中央部で大きくなっているが、幅方向両端部では1.
2mm程度まで小さくなっている。このことは、円周面
13を通過した焼結原料2によってナダレ現象が生じ、
原料充填層7の粒度偏析が崩壊していることを示す。図
4のように幅方向の偏析強度が制御された原料充填層7
は、焼結反応時の焼き締まりを考慮するとき好適なもの
である。
離にある5点で、同様に原料充填層7の高さ方向に関す
る平均粒度を調査した。そして、各測定点における上層
部と下層部との間の粒度差を求めた。調査結果を示す図
4から明らかなように、粒度差は、原料充填層7の幅方
向中央部で大きくなっているが、幅方向両端部では1.
2mm程度まで小さくなっている。このことは、円周面
13を通過した焼結原料2によってナダレ現象が生じ、
原料充填層7の粒度偏析が崩壊していることを示す。図
4のように幅方向の偏析強度が制御された原料充填層7
は、焼結反応時の焼き締まりを考慮するとき好適なもの
である。
【0015】実施例2:下面に開口率15%で直径5m
mの通風孔が形成された焼成ボックスを使用し、底面に
予め床敷き鉱を敷いた。次いで、各種鉄鉱石を、表3に
示す配合割合で副原料,コークス,返鉱等と配合し、混
合・造粒した後、実施例1と同様な条件下でパレット6
に装入した。使用した焼結原料は、表1と同様な粒度構
成をもっていた。
mの通風孔が形成された焼成ボックスを使用し、底面に
予め床敷き鉱を敷いた。次いで、各種鉄鉱石を、表3に
示す配合割合で副原料,コークス,返鉱等と配合し、混
合・造粒した後、実施例1と同様な条件下でパレット6
に装入した。使用した焼結原料は、表1と同様な粒度構
成をもっていた。
【0016】
【表3】
【0017】回転体10を使用して焼結原料2を装入し
た本発明例では、実施例1と同様に原料充填層7の上層
部と下層部との間に、幅方向中央部で3.4mm、幅方
向両端部で1.2mmの原料粒度差が付けられた。他
方、回転体10を使用することなく焼結原料2を傾斜シ
ュート4からパレット6に装入したときには、原料粒度
差が1.05mmと小さく、且つ幅方向に一様な粒度偏
析が付けられた。パレット6に装入された原料充填層7
の充填密度及び粒度分布が変化しないように、パレット
6の所定位置で原料充填層7を垂直方向に切断し、前後
のパレット6を分離した。切断面に耐火物を内装した耐
火壁を取り付け、ボックス状に組み立てて焼成ボックス
とした。焼結原料2が充填された焼成ボックスを風箱の
上に載せ、原料充填層7の表層部に着火し、吸引負圧1
0.79kPaの一定条件下でブロアーにより空気を下
方吸引しながら焼結反応を原料充填層7の上層から下層
に進行させる焼結試験を行った。なお、表4における比
較例は、回転体10を設置することなく、傾斜シュート
4からパレット6に焼結原料2を直接装入した場合であ
る。また、焼結時の通気性は、通気指数(JPU)及び
焼成速度(FFS)で評価した。
た本発明例では、実施例1と同様に原料充填層7の上層
部と下層部との間に、幅方向中央部で3.4mm、幅方
向両端部で1.2mmの原料粒度差が付けられた。他
方、回転体10を使用することなく焼結原料2を傾斜シ
ュート4からパレット6に装入したときには、原料粒度
差が1.05mmと小さく、且つ幅方向に一様な粒度偏
析が付けられた。パレット6に装入された原料充填層7
の充填密度及び粒度分布が変化しないように、パレット
6の所定位置で原料充填層7を垂直方向に切断し、前後
のパレット6を分離した。切断面に耐火物を内装した耐
火壁を取り付け、ボックス状に組み立てて焼成ボックス
とした。焼結原料2が充填された焼成ボックスを風箱の
上に載せ、原料充填層7の表層部に着火し、吸引負圧1
0.79kPaの一定条件下でブロアーにより空気を下
方吸引しながら焼結反応を原料充填層7の上層から下層
に進行させる焼結試験を行った。なお、表4における比
較例は、回転体10を設置することなく、傾斜シュート
4からパレット6に焼結原料2を直接装入した場合であ
る。また、焼結時の通気性は、通気指数(JPU)及び
焼成速度(FFS)で評価した。
【0018】
【表4】
【0019】試験結果を示す表4から明らかなように、
一部を円周面13とした回転体10を使用した本発明例
では、原料充填層7の通気性が改善され、焼結時間が短
くなっていることが判る。また、原料充填層7の幅方向
に関する粒度偏析が制御されているため歩留りが向上
し、結果として焼結鉱の生産性が向上した。焼結鉱の品
質を示すJIS還元率(RI)及び低温還元粉化指数
(RDI)は、回転体10を使用することなく焼結原料
を装入した比較例に比べて若干高い値を示しているが、
本質的に大差のないものであった。
一部を円周面13とした回転体10を使用した本発明例
では、原料充填層7の通気性が改善され、焼結時間が短
くなっていることが判る。また、原料充填層7の幅方向
に関する粒度偏析が制御されているため歩留りが向上
し、結果として焼結鉱の生産性が向上した。焼結鉱の品
質を示すJIS還元率(RI)及び低温還元粉化指数
(RDI)は、回転体10を使用することなく焼結原料
を装入した比較例に比べて若干高い値を示しているが、
本質的に大差のないものであった。
【0020】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、傾斜シュートから焼結機パレットに至る焼結原料の
流動通過の途中に、円柱状基体の両端部に羽根又は波状
凹凸のない円周面があり、中央部に焼結原料を分散流と
して送り出す羽根又は波状凹凸を備えた回転体を配置し
ている。この回転体によってパレットに送り込まれる焼
結原料の流動状態が異なり、幅方向中央部では偏析強度
が高く、幅方向両端部では粒度偏析を抑制した原料充填
層が形成される。このように幅方向に関する偏析強度が
制御されているので、焼結時にパレット側壁近傍で空気
や酸素富化空気が吹き抜けが抑制され、焼結原料が万遍
なく焼結される。そのため、一定した高品質の焼結鉱が
高い歩留りで製造される。
は、傾斜シュートから焼結機パレットに至る焼結原料の
流動通過の途中に、円柱状基体の両端部に羽根又は波状
凹凸のない円周面があり、中央部に焼結原料を分散流と
して送り出す羽根又は波状凹凸を備えた回転体を配置し
ている。この回転体によってパレットに送り込まれる焼
結原料の流動状態が異なり、幅方向中央部では偏析強度
が高く、幅方向両端部では粒度偏析を抑制した原料充填
層が形成される。このように幅方向に関する偏析強度が
制御されているので、焼結時にパレット側壁近傍で空気
や酸素富化空気が吹き抜けが抑制され、焼結原料が万遍
なく焼結される。そのため、一定した高品質の焼結鉱が
高い歩留りで製造される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 傾斜シュートの下位側に回転体を配置した焼
結原料装入装置
結原料装入装置
【図2】 本発明に従った回転体を組み込んだ焼結原料
装入装置の要部(a)及び焼結原料の流動状態(b)
装入装置の要部(a)及び焼結原料の流動状態(b)
【図3】 本発明に従った回転体が粒度偏析に与える影
響を、回転体を使用しない従来例と対比して示したグラ
フ
響を、回転体を使用しない従来例と対比して示したグラ
フ
【図4】 本発明に従った回転体を使用して形成した原
料充填層の幅方向に関する偏析強度を示したグラフ
料充填層の幅方向に関する偏析強度を示したグラフ
1:ホッパー 2:焼結原料 3:ドラムフィーダ
(定量切出し機構) 4:傾斜シュート 4a:傾斜シュートの下位側端部
6:パレット 7:原料充填層 7a:傾斜面
10:回転体 11:羽根 12:円柱状基体
13:羽根のない円周面 14:回転軸
(定量切出し機構) 4:傾斜シュート 4a:傾斜シュートの下位側端部
6:パレット 7:原料充填層 7a:傾斜面
10:回転体 11:羽根 12:円柱状基体
13:羽根のない円周面 14:回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有冨 暢一 広島県呉市昭和町11番1号 日新製鋼株式 会社鉄鋼研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 焼結原料を貯留するホッパーと、該ホッ
パーの下部に設けられた定量切出し機構と、切り出され
た前記焼結原料が落下し滑走する傾斜シュートと、該傾
斜シュートの下位側に配置され、円柱状基体に複数の羽
根又は波状凹凸を円周方向に付けた回転体を備え、前記
羽根又は波状凹凸の回転体軸方向長さは前記円柱状基体
より短く、前記羽根又は波状凹凸のない前記円柱状基体
の両端部周面がパレットの焼結原料収容空間に臨んでい
る焼結原料装入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23813093A JPH0791853A (ja) | 1993-09-24 | 1993-09-24 | 回転体を使用した焼結原料装入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23813093A JPH0791853A (ja) | 1993-09-24 | 1993-09-24 | 回転体を使用した焼結原料装入装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0791853A true JPH0791853A (ja) | 1995-04-07 |
Family
ID=17025635
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23813093A Withdrawn JPH0791853A (ja) | 1993-09-24 | 1993-09-24 | 回転体を使用した焼結原料装入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0791853A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011130692A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Minoru Industrial Co Ltd | 土補給装置 |
US11985736B2 (en) | 2018-04-04 | 2024-05-14 | Kelk Ltd. | Fluid heating device |
-
1993
- 1993-09-24 JP JP23813093A patent/JPH0791853A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011130692A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Minoru Industrial Co Ltd | 土補給装置 |
US11985736B2 (en) | 2018-04-04 | 2024-05-14 | Kelk Ltd. | Fluid heating device |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH0791853A (ja) | 回転体を使用した焼結原料装入装置 | |
JP6446541B2 (ja) | 原料の装入装置及び装入方法 | |
EP0286381B1 (en) | Apparatus and method for feeding sintering raw mix | |
JP4593177B2 (ja) | 焼結原料の装入装置 | |
JPH0791854A (ja) | 回転体を使用した焼結原料装入装置 | |
JPH0791850A (ja) | 回転体を使用した焼結原料装入装置 | |
JPH06279874A (ja) | 回転体を介した焼結機パレットへの原料装入 | |
JPH0791858A (ja) | 回転体を使用した焼結機パレットへの原料装入方法及び装置 | |
JPH0791855A (ja) | 回転体を使用した焼結原料装入装置 | |
JP2520203B2 (ja) | 焼結鉱製造方法 | |
USRE33935E (en) | Apparatus and method for feeding sintering raw mix | |
JPH0791857A (ja) | 回転体を使用した焼結原料装入装置 | |
JP3322148B2 (ja) | 焼結鉱の製造方法 | |
JPH0791856A (ja) | 回転体を使用した焼結原料装入装置 | |
JPH0791852A (ja) | 回転体を使用した焼結原料装入装置 | |
EP2334829B1 (en) | Device for smoothing the surface of a sinter mixture | |
JPH0790396A (ja) | 予備造粒物を一部使用する焼結原料装入方法 | |
JP2000063961A (ja) | 焼結機の原料装入方法および装置 | |
JPH08247662A (ja) | 傾斜シュート上の粒度偏析を向上させた焼結原料装入装置 | |
JPH0791851A (ja) | 回転体を使用した焼結原料装入装置 | |
JPH10121155A (ja) | 焼結原料の装入方法 | |
JPH07118764A (ja) | 回転体を使用した焼結機パレットへの原料装入方法 | |
JPH0791859A (ja) | 回転体を使用した焼結機パレットへの原料装入方法 | |
KR101767937B1 (ko) | 원료 장입 장치 | |
KR200221116Y1 (ko) | 소결배합원료의 층밀진동기 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20001128 |