JP4593177B2 - 焼結原料の装入装置 - Google Patents

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Description

本発明は、焼結パレット上へ焼結原料を装入するための焼結原料の装入装置に関する。
従来、図4に示すように、焼結機においては、焼結原料の装入装置(以下、単に装入装置ともいう)を使用して、サージホッパー80から切り出された焼結原料81は、無端鎖状の焼結パレット82に装入されて焼結原料層83を形成する。そして、この焼結原料層83は、その表面を点火炉(図示しない)で着火されると共に、メインブロワー(図示しない)によりウインドボックスを介して焼結原料層83の上方部の空気を吸引することにより、焼結パレット82の移動に伴って焼結原料81中に配合されたコークスを燃焼させ、順次焼結原料81の焼結を行った後、この製造された焼結鉱を排鉱部で焼結パレット82から排出している。
焼結パレット82上に装入された焼結原料層83の上層部84は、保熱効果が少なく、急冷等により脆弱な焼結鉱となる。このため、焼結原料層83の上層部84が、下層部85と比較して燃料分(カーボン)が多く、且つ粒度が小さくなるように、焼結原料を偏析装入することが、焼結鉱の品質及び生産性を向上させるのに効果的である。
そこで、例えば、特許文献1には、サージホッパー80から切り出される焼結原料81を焼結パレット82上に装入するための上部シュート(上流側の装入シュート)86と下部シュート(下流側の装入シュート)87を有し、この上部シュート86と下部シュート87との間に焼結原料81中の微粉を落下させるための開口部88が設けられた装入装置89が開示されている。この装入装置89は、上部シュート86の上面の延長線を下部シュート87の上面より高くなるように、段差Yを設けたものである。
これにより、焼結原料81中の中粒及び粗粒の焼結原料を、開口部88から落下させることなく下部シュート87へ飛び移らせ、下部シュート87を介して焼結パレット82内に装入できる。一方、焼結原料81中の微粒及び細粒の焼結原料は、開口部88の上方に配置された気体吹き付けノズル90から噴出される気体の進行方向に沿って吹き飛ばされるため、開口部88を通過して落下し、焼結パレット82上の中粒及び粗粒の焼結原料の表層上へ装入される。従って、前記した焼結パレット82への焼結原料の偏析装入を実施できる。
しかし、焼結原料は、例えば、使用する原料の種類等に応じて、その粒度分布や含まれる水分量等に違いが生じる。このため、特に焼結原料の粒径が細かく、焼結原料中に含まれる水分量が高くなるに伴い、下部シュート87の上面に焼結原料が付着し易くなり、この付着した焼結原料が上部シュート86から落下してくる他の焼結原料の落下を妨げて、焼結原料を焼結パレット82の幅方向に渡って略均等に装入することが困難になる恐れがあった。
このため、焼結パレット82上に装入された焼結原料に焼きむらが生じ、製造される焼結鉱の品質がばらつき、焼結鉱の品質及び生産性が低下する問題があった。
そこで、上部シュート86を、その傾斜角が調整可能な構成とし、その傾斜角を調整し下部シュート87における焼結原料の滑走速度を速くして、下部シュート87上への焼結原料の付着を防止している。
特開平11−264670号公報
しかしながら、上部シュート86の傾斜角を調整する場合、開口部88の水平方向間隙及び段差Yの高さが変化するため、下部シュート87へ飛び移る焼結原料81中の中粒及び粗粒の焼結原料量、及び開口部88を通過して落下する焼結原料81中の微粒及び細粒の焼結原料量が、上部シュート83の傾斜角調整前よりも低減する。
このため、前記した焼結パレット82への焼結原料の偏析装入を実施できなくなる恐れがあり、焼結鉱の品質及び生産性を従来よりも低下させる問題があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、様々な種類の焼結原料に対応でき、焼結鉱の品質及び生産性を従来よりも向上させることが可能な焼結原料の装入装置を提供することを目的とする。
前記目的に沿う請求項1記載の焼結原料の装入装置は、サージホッパーから切り出された焼結原料を焼結パレット上に装入するために、上部シュートと下部シュートを有し、該上部シュートと該下部シュートとの間にスリット状の開口部が設けられ、前記下部シュートの上面の延長線と前記上部シュートの下端位置の上面の高さ位置が段差を有し、かつ前記上部シュートは、その傾斜角が調整可能である焼結原料の装入装置において、
前記上部シュートの傾斜角を調整した際、前記下部シュートの上端位置に応じて、前記上部シュートを水平方向及び高さ方向に移動して、前記上部シュートの下端と前記下部シュートの上端との間の水平方向間隙及び前記段差を調整前の状態に戻すように調整する
請求項1記載の焼結原料の装入装置において、サージホッパーとは、疑似造粒した焼結原料を貯留するためのホッパーである。
また、上部シュートの傾斜角度の調整は、焼結原料の水分量に応じて、例えば、サージホッパーからドラムフィーダを介して切り出された焼結原料の下部シュート上での滑走速度を調整するために行うものであり、これにより焼結原料の付着量を低減させることができる。
そして、スリット状の開口部は、焼結原料中の中粒及び粗粒の焼結原料と比較して慣性力が小さい微粒及び細粒の焼結原料を、焼結原料中から分離し下方へ落下させる役割を有するものである。
更に、下部シュートは、例えば、焼結原料の種類(原料銘柄)の変更等によって焼結原料の粒度構成が大きく変化した場合、焼結パレット上での焼結原料の偏析状態が変わるので、これを防止するため、下部シュートの傾斜角を調整する構造とすることが好ましい。しかし、焼結原料の種類を変えても粒度構成がほとんど変わることがない原料事情の場合には、下部シュートの傾斜角を固定した構造としてもよい。
従って、上部シュート及び下部シュートのそれぞれの傾斜角の調整が終了した後、又は傾斜角が固定された下部シュートに対して上部シュートの傾斜角の調整が終了した後、上部シュートを下部シュートの上端位置に応じて、その水平方向及び高さ方向に移動させることで、スリット状の開口部の大きさを目的とする大きさに調整できる。これにより、下部シュートを介して落下した中粒及び粗粒の焼結原料を焼結パレット上に装入した後、この焼結原料の上層部上に、開口部から落下した微粒及び細粒の焼結原料を装入して、焼結原料の粒度分布を厚さ方向に偏析させることが可能になる。
請求項2記載の焼結原料の装入装置は、請求項1記載の焼結原料の装入装置において、前記下部シュートはその下端部を支点として回動して傾斜角が調整可能である。
請求項2記載の焼結原料の装入装置において、下部シュートの下部を支点として回動しているので、下部シュートが回動しても、下部シュートの下端の高さ位置がほとんど変化しない。
請求項3記載の焼結原料の装入装置は、請求項2記載の焼結原料の装入装置において、前記下部シュートの傾斜角を、前記焼結パレット上に装入された焼結原料の通気状態に応じて調整する。
請求項3記載の焼結原料の装入装置において、焼結パレット上に装入された焼結原料の通気状態は、例えば、メインブロワーの上流側に設けられた圧力計、風量計、及び温度計から得られる各測定値、即ち焼結排ガスの圧力、風量、及び温度のいずれか1又は2以上から判断できる。ここで、例えば、焼結原料の種類の変更等によって焼結原料の粒度構成が大きく変化した場合には、焼結パレット上での焼結原料の偏析状態に起因して通気状態が変化するので、この通気状態を望ましい状態に調整するために、下部シュートの傾斜角を調整する必要があり、その傾斜角を望ましい範囲内で調整することが好ましい。
請求項4記載の焼結原料の装入装置は、請求項1〜3記載の焼結原料の装入装置において、前記上部シュートの傾斜角を前記下部シュートへの焼結原料の付着状態に応じて調整する。
請求項4記載の焼結原料の装入装置において、下部シュートへの焼結原料の付着状態は、下部シュートの上面に付着した焼結原料の量で判断できる。ここで、下部シュートの上面に焼結原料が多く付着すれば、下部シュートを介して焼結パレット上に装入される焼結原料の粒度分布を焼結パレット幅方向に渡って偏析させることができず、また焼結原料を焼結パレットの幅方向に渡って略均一に行うことができない。従って、上部シュートは、下部シュートへの焼結原料の付着を抑制するため、焼結原料の下部シュート上での滑走速度を速くする必要があり、その傾斜角を望ましい範囲内で大きくすることが好ましい。
請求項5記載の焼結原料の装入装置は、請求項1〜4記載の焼結原料の装入装置において、前記下部シュートの傾斜角度は水平方向に対して45〜52度の範囲内とし、前記上部シュートの傾斜角度は水平方向に対して48〜55度の範囲内で調整する。
請求項記載の焼結原料の装入装置において、下部シュートの傾斜角度が水平方向に対して45度未満の場合、下部シュートの傾斜角度が小さくなり過ぎ、下部シュートの上面へ焼結原料が付着し易く、この付着した焼結原料が他の焼結原料の落下を妨げる。一方、下部シュートの傾斜角度が水平方向に対して52度を超える場合、下部シュートの傾斜角度が大きくなり過ぎ、焼結原料の滑走速度が必要以上に速くなる。
このため、装入パレット上に装入される焼結原料の粒度分布を焼結パレット幅方向に渡って偏析させると共に、焼結パレットの幅方向への焼結原料の略均一な装入を実施できない恐れがある。
従って、焼結原料を良好な状態で焼結パレット上に装入するため、下部シュートの傾斜角度を水平方向に対して45〜52度の範囲内とする。
また、上部シュートの傾斜角度が、水平方向に対して48度未満の場合、上部シュートの傾斜角度が小さくなり過ぎ、上部シュートの上面に焼結原料が付着し易く、この付着した焼結原料が他の焼結原料の落下を妨げる。一方、上部シュートの傾斜角度が、水平方向に対して55度を超える場合、上部シュートの傾斜角度が大きくなり過ぎ、焼結原料の滑走速度が必要以上に速くなる。
このため、装入パレット上に装入される焼結原料の粒度分布を厚さ方向に偏析させると共に、焼結パレットの幅方向への焼結原料の略均一な装入を実施できない恐れがある。
従って、焼結原料を良好な状態で焼結パレット上に装入するため、上部シュートの傾斜角度を水平方向に対して48〜55度の範囲内で調整する。
請求項1〜5記載の焼結原料の装入装置は、傾斜角を調整可能な上部シュートを有しているので、例えば、焼結原料の粒度構成、水分等に応じて各シュートの傾斜角を調整することができる。また、上部シュートは、下部シュートの上端位置に応じて、その水平方向及び高さ方向に移動可能であるため、例えば、上部シュート及び下部シュートのそれぞれの傾斜角の調整が終了した後、又は傾斜角が固定された下部シュートに対して上部シュートの傾斜角の調整が終了した後、スリット状の開口部の大きさを目的とする大きさに調整できる。
これにより、焼結原料の下部シュートの上面への付着を抑制、更には防止し、下部シュートへ飛び移る焼結原料中の中粒及び粗粒の焼結原料量、及び開口部を通過して落下する焼結原料中の微粒及び細粒の焼結原料量を現状よりも低減させることなく、焼結パレット上に装入される焼結原料の粒度分布を厚さ方向に偏析させることができると共に、焼結原料を焼結パレットの幅方向に略均一に装入できる。従って、様々な種類の焼結原料に対応でき、例えば、焼きむら等を従来よりも低減でき、品質及び生産性を従来よりも向上させた焼結鉱を製造できる。
特に、請求項2記載の焼結原料の装入装置は、下部シュートの下部を支点として回動しているので、下部シュートが回動しても、下部シュートの下端の高さ位置がほとんど変化しないことから、焼結パレットへの焼結原料の装入が、常に同じ高さから実施できる。
請求項3記載の焼結原料の装入装置は、下部シュートの傾斜角度を、焼結パレット上に装入された焼結原料の通気状態に応じて調整するので、焼結原料の粒度分布を厚さ方向に偏析させると共に、焼結パレットの幅方向への焼結原料の略均一な装入を実施できる。
請求項4記載の焼結原料の装入装置は、上部シュートの傾斜角を下部シュートへの焼結原料の付着状態に応じて調整するので、下部シュートの上面への焼結原料の付着量を従来よりも抑制、更には防止でき、付着する焼結原料によって邪魔されることなく、焼結原料の粒度分布を焼結パレット幅方向に渡って偏析させると共に、焼結原料を焼結パレットの幅方向に略均一に装入できる。
請求項5記載の焼結原料の装入装置は、上部シュート及び下部シュートの各傾斜角の範囲を予め設定しておくことで、サージホッパーから切り出される焼結原料の種類に応じて、上部シュートの傾斜角度を的確に調整でき、下部シュートの傾斜角度を的確に設定することが可能になる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係る焼結原料の装入装置の説明図、図2は同焼結原料の装入装置の上部シュートの傾斜角度と焼結原料の水平方向の装入速度との関係を示す説明図、図3は同焼結原料の装入装置の上部シュートの傾斜角度と焼結原料の装入速度との関係を示す説明図である。
本発明の一実施の形態に係る焼結原料の装入装置(以下、単に装入装置ともいう)10は、貯留した焼結原料を供給するサージホッパー11からドラムフィーダ12を介して切り出された焼結原料14を、焼結パレット(図示しない)上に装入するための装置であり、上部シュート15と下部シュート16を有し、上部シュート15と下部シュート16との間にスリット状の開口部(以下、単に開口部ともいう)17が設けられている。なお、13は切り出しゲートである。以下、詳しく説明する。
下部シュート16は、焼結パレットの幅と略同程度の幅を備えた板状のものであり、その下面の下部が装入装置10の固定部18の先端部(図1においては左側)に設けた連接部19に、回動可能に軸持されている。更に、下部シュート16の下面の上部が固定部18上に立設した油圧ジャッキ20の頭部に設けられている。
そして、油圧ジャッキ20の駆動部21を駆動して、ピストンロッド22を伸縮動させることで、下部シュート16をその下部を支点として回動させ、下部シュート16の傾斜角αを調整することができる。
なお、下部シュート16の傾斜角度αの調整範囲は、水平方向に対して45〜52度の範囲内にすることが好ましい。このとき、前記したように、下部シュート16の下部を支点として回動しているので、下部シュート16が回動しても、下部シュート16の下端の高さ位置がほとんど変化しないことから、焼結パレットへの焼結原料14の装入が、常に同じ高さから実施できる。
装入装置10の上部シュート15は、焼結パレットの幅と略同程度の幅を備えた板状のもので、この上部シュート15に車輪23が設けられている。そして、この車輪23が傾斜台24に設けた一対の走行レール(図示しない)と係合している。更に、上部シュート15の上端(図1においては上側)は、連結部材25を介してネジジャッキ26と連接されている。なお、ネジジャッキ26の駆動部27は、傾斜台24上面に固定されている。
そして、ネジジャッキ26の駆動部27を駆動することによりロッド28を伸縮して、上部シュート15を高さ方向(矢印A方向)に移動する。
これにより、下部シュート16の上端と上部シュート15の下端との間のスリット状の開口部17の広さ、即ち水平方向の間隙(以下、水平方向間隙ともいう)D1が調整可能となる。
また、傾斜台24は、焼結パレットの搬送方向で水平方向に配置された走行台(図示しない)上を水平方向(矢印B方向)へ往復走行可能な走行台車29上に、上下方向に回動可能に設置されている。
この傾斜台24の走行台車29への設置方法は、下部シュート16と同様であるが、傾斜台24の下面の下部が走行台車29の先部(図1においては右側)の連接部30に回動可能に軸持され、更に、この傾斜台24の下面の上部が走行台車29上に立設した油圧ジャッキ31に連接されている。
これにより、油圧ジャッキ31の駆動部32を駆動して、ピストンロッド33を高さ方向(矢印C方向)に伸縮動させることで、傾斜台24をその下部を支点として回動させ、上部シュート15の傾斜角度βを調整する。この傾斜角度βの調整範囲は、水平方向に対して48〜55度の範囲内にすることが好ましい。
そして、走行台車29を矢印B方向に往復走行させることにより、上部シュート15の水平方向位置が変更可能となるので、下部シュート16の上端と上部シュート15の下端の高さ位置の段差D2を調整できる。
このように、装入装置10は、各油圧ジャッキ20、31により、下部シュート16、上部シュート15の傾斜角度α、βを調整し、ネジジャッキ26により、上部シュート15と下部シュート16の間のスリット状の開口部17の水平方向間隙D1を調整し、走行台車29により、上部シュート15の下端と下部シュート16の上端の高さ位置の段差D2を調整することが可能な構成となっている。
また、スリット状の開口部17の水平方向の間隙D1が150〜300mmの範囲内、下部シュート16の上面の延長線上から上部シュート15の下端位置の上面までの段差D2が30〜50mmの範囲内であることが好ましい。
ここで、上部シュート15の傾斜角度β(以下、単にθとも記載する)を上記した角度の範囲内で調整した理由について説明する。
焼結パレットに装入される焼結原料の粒度分布を厚さ方向に偏析させるには、焼結原料の水平方向の装入速度(V・cosθ)を大きくすることが好ましい。なお、焼結パレットに装入される焼結原料の装入密度は、小さい方が焼結鉱の品質及び生産性の向上に有利であるため、焼結原料の垂直方向の装入速度(V・sinθ)を小さくすることが好ましい。
図2に示すように、下部シュート(補助シュート)16の傾斜角度αを、前記した45〜52度の範囲内で、最も安定した装入を実施可能な傾斜角度である49度に設定した場合、焼結鉱の品質に問題が生じない従来の操業点(5.85m/秒程度)以上の装入速度を満足するには、上部シュート(助走シュート)15の傾斜角度βを48〜55度の範囲内に調整する必要がある。
このとき、図3に示すように、焼結原料の装入速度と上部シュート15との関係は、従来が、焼結鉱の品質に問題が生じない従来の操業点を含む範囲が8.9〜9.4(m/秒)程度の範囲になっているのに対して、装入装置10では、上記した範囲を含む8.9〜9.5(m/秒)の範囲となっており、問題ない結果が得られた。
なお、上部シュート15及び下部シュート16の位置は、駆動部21、駆動部32、及び走行台車29の駆動部からの情報で判断することが可能であり、各データが制御部(例えば、コンピュータ等)に入力されている。従って、前記したネジジャッキ26、各油圧ジャッキ20、31、及び走行台車29等を、制御部を介して動作させることで、上部シュート15と下部シュート16の位置調整、及び開口部17の大きさ調整を実施できる。また、下部シュート16への焼結原料の付着状況は、例えばカメラ(例えば、CCDカメラ等)によって撮像されている。そして、開口部17の上方に設置された風力分級ヘッダー管34から噴出される風量も、制御部により調整できる。
続いて、本発明の一実施の形態に係る焼結原料の装入装置10を使用した焼結原料の装入方法について説明する。
サージホッパー11から切り出された焼結原料14を、回転するドラムフィーダ12を介して焼結パレット上に装入するとき、焼結原料14中の中粒及び粗粒の焼結原料(例えば、0.5mm超)は、開口部17から落下させることなく、上部シュート15から下部シュート16へ飛び移らせ、下部シュート16を介して焼結パレット内に装入する。一方、焼結原料14中の微粒及び細粒の焼結原料(例えば、1.0mm以下)は、風力分級ヘッダー管34から噴出される気体(例えば、風量が50〜300m3 /分)の進行方向に沿って下方へ吹き飛ばされるため、開口部17を通過して落下し、焼結パレット上に装入された中粒及び粗粒の焼結原料の表層上へ装入される。
ここで、焼結原料の水分量が増加して、下部シュート16の上面へ焼結原料が付着した場合について説明する。
まず、制御部により、走行台車29上に設けられた油圧ジャッキ31のピストンロッド33を上昇させ、上部シュート15の傾斜角度βを、水平方向に対して48〜55度の範囲内で、現状よりも大きい角度に調整する。
これにより、装入パレットに装入される焼結原料の下部シュート上での滑走速度を現状よりも上昇させ、下部シュート16の上面への焼結原料の付着を抑制、更には防止することができる。
そして、この上部シュート15の傾斜角度βを大きくすることにより、この上部シュート15の下端の高さ位置が低くなって、上部シュート15の下端と下部シュート16の上端位置の水平方向間隙D1及び段差D2が小さくなるために、制御部により、上部シュート15を走行台車29で前側(間隙D1を広げる方向)へ水平移動させ、ネジジャッキ26で上方へ引き上げることで、上部シュート15と下部シュート16との水平方向間隙D1及び段差D2を、もとの間隔に戻す。
このように、焼結原料の水分量が増加しても、この焼結原料が下部シュート16の上面に付着することなく、下部シュート16を介して落下した中粒及び粗粒の焼結原料を焼結パレット上に装入した後、この焼結原料の上層部上に、開口部17から落下した微粒及び細粒の焼結原料を装入して、焼結原料の粒度分布を厚さ方向に偏析させることが可能になる。
従って、焼結パレット上に装入される焼結原料の粒度分布を厚さ方向に偏析させることができると共に、焼結原料を焼結パレットの幅方向に略均一に装入できる。
次に、焼結パレット上に装入された焼結原料の通気状態が大きく変化した場合について説明する。
通気状態の変化は、焼結原料の種類の変更等によって焼結原料の粒度構成が大きく変化(好ましくない状態に変化)した場合に発生し易く、その判断は、例えば、メインブロワーの上流側に設けられた圧力計、風量計、及び温度計から得られた焼結排ガスの圧力、風量、及び温度の各数値に基づいて行われる。
ここで、通気状態が大きく変化したと判断された場合、制御部により、固定部18に設けられた油圧ジャッキ20のピストンロッド22を上昇又は下降させ、下部シュート16の傾斜角度αを、水平方向に対して45〜52度の範囲内で、現状と異なる角度(ピストンロッド22を上昇させたときは大きい角度、ピストンロッド22を下降させたときは小さい角度)に調整する。
また、更に、制御部により、上部シュート15の傾斜角度βを、水平方向に対して48〜55度の範囲内で、現状と異なる角度に調整することも可能である。
そして、角度調整が行われた下部シュート16の上端位置に応じて、制御部により、上部シュート15を走行台車29で水平移動させ、更にネジジャッキ26で移動させることで、上部シュート15と下部シュート16との水平方向間隙D1及び段差D2を、もとの間隔に戻す。
これにより、焼結パレット上に装入した焼結原料の粒度分布を厚さ方向に偏析させることが可能になる。
以上のことから、焼結原料の装入装置10を使用して、様々な種類の焼結原料に応じて、例えば、焼きむら等を従来よりも低減でき、品質及び生産性を従来よりも向上させた焼結鉱を製造できる。
なお、上部シュート15と下部シュート16の各傾斜角の調整、及び上部シュート15の水平方向及び高さ方向の位置調整は、前記した方法に限定されるものではなく、下部シュート16への焼結原料の付着状態、焼結パレットに装入された焼結原料の通気状態等に応じて、種々組み合わせて実施できる。
以上、本発明を、一実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の焼結原料の装入装置を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
前記実施の形態においては、下部シュートを回動可能に設けた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、粒度分布のほとんど変わらない焼結原料の銘柄で操業を行うことができる場合には、下部シュートを固定構造としてもよい。
また、前記実施の形態においては、上部シュートを走行可能に載置した傾斜台の傾斜角度を変えることで、上部シュートの傾斜角度βを変える場合について説明したが、上部シュートの上端部位置に傾動軸を設け、上端を支点として上部シュートを回動させて、上部シュートを直接的に傾斜させることも可能である。
本発明の一実施の形態に係る焼結原料の装入装置の説明図である。 同焼結原料の装入装置の上部シュートの傾斜角度と焼結原料の水平方向の装入速度との関係を示す説明図である。 同焼結原料の装入装置の上部シュートの傾斜角度と焼結原料の装入速度との関係を示す説明図である。 従来例に係る焼結原料の装入装置の説明図である。
符号の説明
10:焼結原料の装入装置、11:サージホッパー、12:ドラムフィーダ、13:切り出しゲート、14:焼結原料、15:上部シュート、16:下部シュート、17:スリット状の開口部、18:固定部、19:連接部、20:油圧ジャッキ、21:駆動部、22:ピストンロッド、23:車輪、24:傾斜台、25:連結部材、26:ネジジャッキ、27:駆動部、28:ロッド、29:走行台車、30:連接部、31:油圧ジャッキ、32:駆動部、33:ピストンロッド、34:風力分級ヘッダー管

Claims (5)

  1. サージホッパーから切り出された焼結原料を焼結パレット上に装入するために、上部シュートと下部シュートを有し、該上部シュートと該下部シュートとの間にスリット状の開口部が設けられ、前記下部シュートの上面の延長線と前記上部シュートの下端位置の上面の高さ位置が段差を有し、かつ前記上部シュートは、その傾斜角が調整可能である焼結原料の装入装置において、
    前記上部シュートの傾斜角を調整した際、前記下部シュートの上端位置に応じて、前記上部シュートを水平方向及び高さ方向に移動して、前記上部シュートの下端と前記下部シュートの上端との間の水平方向間隙及び前記段差を調整前の状態に戻すように調整することを特徴とする焼結原料の装入装置。
  2. 請求項1記載の焼結原料の装入装置において、前記下部シュートはその下端部を支点として回動して傾斜角が調整可能であることを特徴とする焼結原料の装入装置。
  3. 請求項2記載の焼結原料の装入装置において、前記下部シュートの傾斜角を、前記焼結パレット上に装入された焼結原料の通気状態に応じて調整することを特徴とする焼結原料の装入装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の焼結原料の装入装置において、前記上部シュートの傾斜角を前記下部シュートへの焼結原料の付着状態に応じて調整することを特徴とする焼結原料の装入装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の焼結原料の装入装置において、前記下部シュートの傾斜角度は水平方向に対して45〜52度の範囲内とし、前記上部シュートの傾斜角度は水平方向に対して48〜55度の範囲内で調整することを特徴とする焼結原料の装入装置。
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