JPH0791448A - 軸受装置及びその製造方法 - Google Patents

軸受装置及びその製造方法

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JPH0791448A
JPH0791448A JP25780093A JP25780093A JPH0791448A JP H0791448 A JPH0791448 A JP H0791448A JP 25780093 A JP25780093 A JP 25780093A JP 25780093 A JP25780093 A JP 25780093A JP H0791448 A JPH0791448 A JP H0791448A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油の濡れ性を良くして常時良好な潤滑機能を
得ると共に、表面に生じる突起形状を鈍くして接触キズ
の発生を防止し、しかも接触面を少なくして回転精度を
良好に維持し、その上動作状態における回転軸への油の
付着性を良好にして安定した動圧特性を得る。 【構成】 軸受30の内部に回転軸21が配置され、軸
受30の内周面と回転軸21の外周面との間に油膜31
aを形成して回転軸21を回転自在に支承するようにし
た軸受装置において、軸受21または回転軸30の何れ
か一方を、焼結含油合金より形成すると共に、他方を、
表面粗さ0.3S〜0.5Sのランダムな凹凸をその摺
動面に有する金属材としてなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸受装置及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の軸受装置として、軸受滑り面にヘ
リングボーン状やスパイラル状の所謂動圧発生溝が複数
形成された動圧グループ軸受が知られている。係る動圧
グループ軸受は滑り軸受の一種であり、回転に伴って滑
り面に設けた上記動圧発生溝に沿ってオイル等の潤滑材
(作動流体)を軸受内部に押し込み、潤滑材に高い圧力
を発生させ、この流体圧力により負荷を受けるようにし
たものである。
【0003】しかしながら、これら軸受装置にあって
は、回転軸並びに軸受材料として金属または非鉄金属を
使用しているので、高速回転では該動圧発生溝に注油さ
れた潤滑材が遠心力により流出し、潤滑不足により軸受
剛性が不足し回転軸の振れが大きくなって、やがて焼付
けに至るという問題がある。
【0004】また、起動時には、金属接触〜境界潤滑を
繰り返すことになるので、回転軸や軸受にキズが発生
し、動圧機能を失うという問題もある。
【0005】そこで、本出願人は先に出願した特公昭6
3−60247号公報の『動圧軸受装置』、特開平3−
107612号公報の『焼結含油軸受』、実開平3−9
6426号公報の『軸受装置』において、上記問題点の
解決を図った。
【0006】特公昭63−60247号公報の動圧軸受
装置は、多孔質性の焼結合金よりなる軸受メタルの軸孔
に動圧発生溝を形成すると共に、該軸受メタルに含浸さ
せたオイルと、回転軸との間に介在させた油膜形成のた
めのグリースとを、同一動粘度且つ同一種としたもので
あり、動圧作用を生じない回転軸の始動時には、軸受メ
タルのオイルにより潤滑機能を達成し、始動後には、グ
リースにより流体膜を形成して潤滑機能を達成するとい
うものである。
【0007】特開平3−107612号公報の焼結含油
軸受は、内側に突出し、回転軸との間のクリアランスを
他の部分よりも小さくすると共に、該回転軸との間で楔
状の隙間を形成する突出部を3条以上等角度に配設する
ようにしたものであり、該突出部に、軸回転時に集まる
油で楔状の油膜を形成し、良好な潤滑機能を得るという
ものである。
【0008】実開平3−96426号公報の軸受装置
は、軸受または回転軸の何れか一方に該回転軸支承用の
突出部を設け、この突出部に所定以上の油動圧効果を生
じさせるべく、該突出部を所定の面積にて相手側に対向
させるようにしたものであり、各突出部とこれら突出部
に対向する相手方との間に常時良好な油膜を形成し、良
好な潤滑機能を得るというものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
提案装置においても、以下の問題点があった。すなわ
ち、回転軸の表面に対しては、通常超精密仕上げ(研
削)を行っており、従ってその表面粗さは凡そ0.3S
以下となっているが、このような表面粗さだと回転軸へ
の油の濡れ性が悪く、油膜が切れやすくなって、良好な
潤滑機能が常時得られないといった問題がある。
【0010】また、超精密仕上げによれば、表面に生じ
る突起が鋭利となるので、接触キズがつきやすいという
問題がある。
【0011】また、超精密仕上げによれば、金属接触時
における接触面が多いので、摩耗が生じやすく、回転精
度に悪影響を及ぼす畏れがある。
【0012】さらにまた、超精密仕上げによれば、動作
状態における回転軸への油の付着性が比較的悪く、安定
した動圧特性が得られないといった問題もある。
【0013】そこで本発明は、油の濡れ性が良く常時良
好な潤滑機能が得られると共に、表面に生じる突起形状
が鈍く接触キズの発生が防止され、しかも接触面が少な
く回転精度が良好に維持され、その上動作状態における
回転軸への油の付着性が良好で安定した動圧特性が得ら
れる軸受装置及びその製造方法を提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の軸受装置は、上
記目的を達成するために、軸受の内部に回転軸が配置さ
れ、前記軸受の内周面と前記回転軸の外周面との間に油
膜を形成して前記回転軸を回転自在に支承するようにし
た軸受装置において、前記軸受または回転軸の何れか一
方を、焼結含油合金より形成すると共に、他方を、表面
粗さ0.3S〜0.5Sのランダムな凹凸をその摺動面
に有する金属材としたことを特徴としている。
【0015】本発明の軸受装置の製造方法は、上記目的
を達成するために、上記手段における金属材の表面粗さ
を、バレル仕上げにより得ることを特徴としている。
【0016】
【作用】このような手段における軸受装置によれば、表
面粗さ0.3S〜0.5Sのランダムな凹凸を有する金
属材の摺動面は、焼結含油合金との間に介在する油の濡
れ性を良好にするよう働く。また、表面に生じる突起形
状を鈍った形状にするようにも働く。また、金属接触時
における接触面を研削品に比べて少なくするようにも働
く。さらにまた、動作状態における油の付着性を良好に
するようにも働く。
【0017】このような手段における軸受装置の製造方
法によれば、金属材にバレル仕上げを行えば、表面粗さ
0.3S〜0.5Sのランダムな凹凸を有する摺動面が
簡単に得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の第1実施例を示す軸受装置の横断
面図、図2は図1に示される軸受の横断面図であり、図
1にあっては図が煩雑になるのを避けるためにその右半
分のみが示されている。
【0019】この第1実施例の軸受装置は、その基本構
造を特公昭63−60247号公報のそれと凡そ同じに
している。図1、図2において、符号30で示される軸
受メタルは、従来技術で述べた動圧グループ軸受であ
る。軸受メタル30は、スリーブ状に形成されており、
この軸孔の周囲の滑り面には、図2に示されるように、
複数の傾斜した、例えばヘリングボーン状の動圧発生溝
30aが形成されている。なお、この動圧発生溝は、複
数本のスパイラル状のものであっても良い。
【0020】軸受メタル30は、多孔質性(ポーラス)
の焼結合金から成り、この多孔部分には、動粘度が例え
ば50C/S相当のシリコン系のオイルが含浸されてい
る。すなわち、軸受メタル30は所謂焼結含油軸受とな
っている。なお、このオイルの含浸は、例えば高温下で
の真空含浸法によって行われている。
【0021】このように構成された軸受メタル30の軸
孔には回転軸として、例えばキャプスタン軸21が嵌挿
されている。
【0022】ここで、本実施例の特徴をなす点である
が、該回転軸21は金属材より形成されていて、その表
面(摺動面)には表面粗さ0.3S〜0.5Sのランダ
ムな凹凸が形成されている。
【0023】この摺動面上の表面粗さ0.3S〜0.5
Sのランダムな凹凸は、回転軸21の仕上げを超精密仕
上げではなく、バレル仕上げとすることにより、得られ
るようになっている。
【0024】このバレル仕上げ(バレル研磨)とは、バ
レル槽に仕上げ材としての回転軸21、バラの研磨石、
コンパウンド、水を装入し、回転、振動、遠心流動、ジ
ャイロ(自公転)、ハイスピン(正逆転と公転)、レシ
プロ(左右往復)、エディーフロー(渦流)、トーナフ
ロー(意巻流動・乾式)の運動を与えて、回転軸21と
研磨石との間に生じる相対運動差により、表面仕上げを
行う加工法のことであり、このようなバレル仕上げを行
うと、図5に示されるような、表面粗さ0.3S〜0.
5Sのランダムな凹凸が簡単に得られる。
【0025】因に、本実施例においては、回転軸21の
表面粗さは0.33S(μm)となっている。
【0026】そして、軸受メタル30の軸孔の一方の端
部側には、大きく面取りしたオイル溜り部30bが形成
され、この部分にオイル31の一部が溜められるように
なっている。
【0027】ここで、モータが停止している時は回転軸
21も停止した状態にあり、この状態においては、回転
軸21の外周の一部は、軸受メタル30の軸孔の滑り面
に当接している。
【0028】係る停止状態から、モータが始動し、回転
軸21が回転を始める初期の段階においては、軸受メタ
ル30に含浸されているオイルにより、回転軸21と軸
受メタル30との間における潤滑機能が達成され、一方
モータの始動後、回転軸21が回転を始めた後、軸受メ
タル30の溝30a(図2参照)に沿って回転軸21と
軸受メタル30の軸孔との間にオイルが押し込まれ、ポ
ンピング作用により、両者の間に図1に示されるように
流体膜31aが形成され、この流体膜の圧力により、回
転軸21は軸孔から離間し、回転軸21は軸孔に対し非
接触状態で回転する。このような機能が動圧作用と呼ば
れている。
【0029】回転軸21が軸孔に対し非接触状態で回転
する時、焼結合金より成る軸受メタル30の多孔部内に
は充分にオイルが含浸されている。
【0030】流体膜31aは回転軸21の回転に伴なっ
て移動するも、オイル溜り30bが設けられていて、こ
の部分と、軸孔面との間でオイルが循環するようになる
ので、そのオイルの流出が防止される。
【0031】一方、モータの始動時において、回転軸2
1が軸受メタル30の軸孔面に接触している時は、摩擦
により、軸受メタル内のオイルが回転軸21に向けて流
れ、このオイルにより、回転軸11との間に潤滑機能が
達成される。そして、回転軸21に向けて流れたオイル
は、軸受メタル30の両端側に進行し、かつ、両端側か
ら軸受メタルの多孔部内に戻り、これによりポンプ作用
が行われる。
【0032】このように、本実施例においては、軸受3
0を焼結含油合金より形成すると共に、回転軸21を、
表面粗さ0.3S〜0.5Sのランダムな凹凸をその摺
動面に有する金属材としているので、上記動作が支承な
く行われるようになっている。
【0033】すなわち、その理由を詳細に述べれば、表
面粗さ0.3S〜0.5Sのランダムな凹凸を有する摺
動面は、軸受30との間に介在する油の濡れ性を良好に
するので、油膜が切れなくなり、常時良好な潤滑機能を
得ることができるからである。
【0034】また、該摺動面は、表面に生じる突起形状
を鈍った形状にするので、接触キズの発生を防止するこ
とができるからである。
【0035】また、該摺動面は、金属接触時における接
触面を、超精密仕上げ等による研削品に比べて少なくす
るので、摩耗が生じにくくなり、回転精度を良好に維持
することができるからである。
【0036】また、該摺動面は、動作状態における油の
付着性を良好にするので、安定した動圧特性を得ること
ができるからである。
【0037】また、本実施例においては、上述の摺動面
における表面粗さ0.3S〜0.5Sのランダムな凹凸
は、バレル仕上げにより、簡単に得ることができるよう
にもなっている。
【0038】図3は本発明の第2実施例を示す軸受装置
の横断面図であり、その基本構造は特開平3−1076
12号公報と凡そ同じとなっている。
【0039】この焼結含油軸受1は、軸孔2の周面の少
なくとも3点以上の点に内側、すなわち回転軸5側に向
けて突出する面(突出部)3を構成している。この突出
部3は、回転軸5との間のクリアランスC1 を他の内周
面部分4におけるクリアランスC2 よりも小さくし、入
口側(回転方向において手前側)において回転軸5との
間に楔状の隙間Sを形成する。この実施例の場合、平坦
な面によって法線を軸として対称に突出部3を構成して
いるので、回転軸5が何れの方向に回転しても所定の効
果が得られる。
【0040】突出部3を除く周面部分4は、滑り軸受と
して通常のクリアランス、例えば片側クリアランスC2
で15μm以内、好ましくは5〜10μm程度に設定さ
れ、突出部3では片側クリアランスC1 で2〜3μm程
度のクリアランスを構成するように形成されている。
【0041】この軸受は、静止時には回転軸5を3点の
突出部3で支持し、回転時には突出部3において高い油
圧を発生させなければならないので、突出部3の表面の
ポーラスが実質的になくなるように目潰しされている。
【0042】そして、この第2実施例にあっても、回転
軸5は、第1実施例と同様に、金属材より形成されてい
て、その表面(摺動面)には表面粗さ0.3S〜0.5
Sのランダムな凹凸がバレル仕上げにより形成されてい
る。
【0043】従って、回転軸5が回転することにより軸
受1内のポーラスから油が供給され、この油は回転軸5
の回転に伴って突出部3の楔状の隙間Sに集まり、楔状
の油膜を形成し、回転軸5を油圧により浮上させるが、
この楔状の隙間S・突出部3は円周上に3箇所均等配置
されているので、各突出部3における油圧F1 ,F2
3 の浮上効果により回転軸5は動圧軸受と同様に安定
支持されつつ回転するという動作が、回転軸5の摺動面
に表面粗さ0.3S〜0.5Sのランダムな凹凸をバレ
ル仕上げにより形成することにより、支承なく行われる
ようになっている。その詳細な理由は第1実施例と勿論
同じである。
【0044】図4は本発明の第3実施例を示す軸受装置
の横断面図であり、その基本構造は実開平3−9642
6号公報と凡そ同じとなっている。図4において、焼結
含油合金を中空円筒状に形成してなる軸受11の内部に
は、回転軸12が遊嵌状態にて挿入されている。上記軸
受11の内周面11aには3体の突出部11bが半径方
向内側、すなわち回転軸12側に向かって突設されてい
る。そして、これらの各突出部11bと該突出部11b
に対向する相手方の回転軸12との間に楔状の油膜13
がそれぞれ形成されて、いわゆる自己潤滑が行われるよ
うになっている。
【0045】この時、上記各突出部11bにおける回転
軸12への対向部分は、回転軸12の外周面に沿った曲
面状をなすように形成されており、その対向面積は、上
記油膜13の動圧効果を所定以上の大きさになすべく所
定以上の面積を備えるように形成されている。この突出
部11bの回転軸12への対向面積は、回転軸12に負
荷される偏心荷重の大きさに比例して設定される。
【0046】また、上記突出部11bにおける回転軸1
2への対向表面部分には目潰しが施されており、ポーラ
スは存在しないようになされている。この目潰しは、軸
受11の作成過程において中子に相当する棒部材を突出
部11bの表面部分に押し付けることによって容易に形
成することができる。なお、上記軸受11の内周面11
aのうち、突出部11bを除く他の内壁部分にはポーラ
スはそのまま存在しており、ここから給油が行われるよ
うになっている。
【0047】そして、この第3実施例にあっても、回転
軸5は、第1、第2実施例と同様に、金属材より形成さ
れていて、その表面(摺動面)には表面粗さ0.3S〜
0.5Sのランダムな凹凸がバレル仕上げにより形成さ
れている。
【0048】この第3実施例においては、回転軸12に
対して所定以上の大きさの対向面積を突出部11bが備
えることにより、その大きな対向面積に対応して大きな
油の動圧効果を生じるようになっている。すなわち上記
各突出部11bの回転軸12への対向面積が大きくなさ
れると、両者間に生じる油圧の逃げ量が小さくなってそ
の分動圧が大きくなり、さらにこの大きな動圧が、突出
部11bの表面における目潰し部分によって安定して維
持されるようになっている。
【0049】このため、回転軸12に対して偏心方向の
大荷重が加えられる場合であっても、各突出部11bと
該突出部11bに対向する相手方の回転軸12との間に
は良好に油膜13が形成されることとなり、これによる
自己潤滑によって回転軸12は軸受11に金属接触する
ことなく安定して支承・維持されるようになっている。
【0050】また、万一両者が金属接触を起こしても、
各突出部11bの回転軸12への対向面積が大きいため
に、接触時における単位面積あたりの荷重(面圧)は小
さく抑えられることとなり、従って軸受11の摩擦は進
行しにくくなっている。
【0051】これら動作・効果は、回転軸5の摺動面に
表面粗さ0.3S〜0.5Sのランダムな凹凸をバレル
仕上げにより形成することにより、支承なく得られるよ
うになっている。その詳細な理由は第1実施例と勿論同
じである。
【0052】以上本発明者によってなされた発明を各実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記各実施
例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例
えば第1実施例においては、軸受メタルに含浸させるオ
イルや回転軸との間に介在させるオイルの動粘度を限定
しているが、本発明は限定されていない軸受装置に対し
ても同様に適用可能である。
【0053】また、第2、第3実施例においては、軸受
1,11側に突出部3,11bを設けるようにしている
が、回転軸5,12側に突出部を設ける構成とすること
も可能である。
【0054】さらにまた、上記各実施例においては、軸
受を焼結含油合金より形成し、回転軸を、表面粗さ0.
3S〜0.5Sのランダムな凹凸をその摺動面に有する
金属材としているが、その逆とすることも可能である。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように本発明の軸受装置によ
れば、軸受または回転軸の何れか一方を、焼結含油合金
より形成すると共に、他方を、表面粗さ0.3S〜0.
5Sのランダムな凹凸をその摺動面に有する金属材とし
たので、該摺動面は、焼結含油合金との間に介在する油
の濡れ性を良好にするよう働き、油膜が切れないように
なって、常時良好な潤滑機能を得ることが可能となる。
また、該摺動面は、表面に生じる突起形状を鈍った形状
にするよう働き、接触キズの発生を防止することが可能
となる。また、該摺動面は、金属接触時における接触面
を研削品に比べて少なくするよう働き、摩耗が生じにく
くなって、回転精度を良好に維持することが可能とな
る。さらにまた、該摺動面は、動作状態における油の付
着性を良好にするよう働き、安定した動圧特性を得るこ
とが可能となる。また、本発明の軸受装置の製造方法に
よれば、バレル仕上げにより、上記金属材摺動面の表面
粗さを簡単に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す軸受装置の横断面図
である。
【図2】図1に示される軸受の横断面図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す軸受装置の縦断面図
である。
【図4】本発明の第3実施例を示す軸受装置の縦断面図
である。
【図5】バレル仕上げにより得られる表面粗さを表した
図である。
【符号の説明】
1,11,30 軸受 4,11a 軸受の内周面 5,12,21 回転軸 31a 油膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受の内部に回転軸が配置され、前記軸
    受の内周面と前記回転軸の外周面との間に油膜を形成し
    て前記回転軸を回転自在に支承するようにした軸受装置
    において、 前記軸受または回転軸の何れか一方を、焼結含油合金よ
    り形成すると共に、 他方を、表面粗さ0.3S〜0.5Sのランダムな凹凸
    をその摺動面に有する金属材としたことを特徴とする軸
    受装置。
  2. 【請求項2】 前記金属材の表面粗さを、バレル仕上げ
    により得ることを特徴とする請求項1記載の軸受装置の
    製造方法。
JP25780093A 1993-09-21 1993-09-21 軸受装置及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2857304B2 (ja)

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