JPH0790811A - 中空pc鋼棒を使用したコンクリート構造物の補強方法 - Google Patents

中空pc鋼棒を使用したコンクリート構造物の補強方法

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JPH0790811A
JPH0790811A JP25630393A JP25630393A JPH0790811A JP H0790811 A JPH0790811 A JP H0790811A JP 25630393 A JP25630393 A JP 25630393A JP 25630393 A JP25630393 A JP 25630393A JP H0790811 A JPH0790811 A JP H0790811A
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steel material
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Eiichi Isshiki
栄一 一色
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Oriental Construction Co
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Oriental Construction Co
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 道路橋等のコンクリート構造物を簡単な手段
によって容易に補強する。 【構成】 コンクリート構造物1の舗装材を撤去した
後、その上部に多数の係止孔3をコンクリート構造物1
の長手方向及び幅方向に並ぶように穿設し、長手方向に
延長する多数本の中空PC鋼棒4を、幅方向に並べて配
置すると共に、中空PC鋼棒4内にPC鋼材5を配置
し、中空PC鋼棒4を反力支承部材として、ジャッキで
PC鋼材5を緊張することにより、中空PC鋼棒4に圧
縮力を与えた状態で、PC鋼材5の端部を中空PC鋼棒
4の端部に定着具により定着し、格子状鉄筋8を、コン
クリート構造物1の上部に配置して、係止孔3に係止し
たジベル筋9に連結し、格子状鉄筋8および中空PC鋼
棒4を埋込むようにコンクリート10を打設し、所定の
強度に達した後、PC鋼材5の引張力を開放してコンク
リート10に引張りプレストレスを導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート橋を構成
する主桁等のコンクリート構造物を曲げに対し補強する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、国際物流への円滑な対応、物流の
合理化に資する観点より、車両の大型化への対応、諸外
国に比べ見劣りしないレベルの設計荷重の設定などにつ
いて、近年の社会環境の変化に合わせて道路構造令を改
める必要が出ている。これを受けて建設省は、平成5年
3月31日付けで、「橋、高架の道路等の技術基準にお
ける活荷重の取扱いについて」を関係者に通達した。こ
れは、幹線道路網における道路橋の設計に際し、従来の
1等橋のTL−20トン荷重に対して、TL−25トン
相当の荷重を想定して、新設橋を設計するように、また
TL−20トンの従来の荷重で設計されている橋につい
ては、TL−25トン相当荷重に耐えられるように橋を
補強するようにとの主旨である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】試算の結果によれば、
TL−20トン荷重に対して、TL−25トン相当荷重
による曲げモーメントの増加は3割程度である。本発明
は、この3割程度の曲げモーメントの増加により、設計
荷重時のコンクリートの許容圧縮応力度を超えてしまう
ような既設橋の主桁からなるコンクリート構造物の補強
方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前述の問題を有利に解決
するために、本発明の中空PC鋼棒を使用したコンクリ
ート構造物の補強方法においては、道路橋等を構成する
コンクリート構造物1における舗装材2を撤去した後、
そのコンクリート構造物1の上部に、多数の係止孔3を
コンクリート構造物1の長手方向および幅方向に並ぶよ
うに穿設し、コンクリート構造物1の長手方向に延長す
る多数本の中空PC鋼棒4を、前記コンクリート構造物
1の幅方向に並べて配置すると共に、その中空PC鋼棒
4内にPC鋼材5を配置し、中空PC鋼棒4を反力支承
部材として、ジャッキ6によってPC鋼材5を緊張する
ことにより、前記中空PC鋼棒4に圧縮力を与えた状態
で、PC鋼材5の端部を中空PC鋼棒4の端部に定着具
7により定着し、さらに格子状鉄筋8を、コンクリート
構造物1の上部に配置して、前記係止孔3に係止したジ
ベル筋9に連結し、前記格子状鉄筋8および中空PC鋼
棒4を埋込むようにコンクリート10を打設し、そのコ
ンクリート10が所定の強度に達した後、PC鋼材5の
引張力を開放することにより、前記コンクリート10に
引張りプレストレスを導入する。
【0005】
【実施例】次に本発明の実施例をプレストレストコンク
リートT桁橋からなるコンクリート構造物1の補強に実
施した例に基づいて説明する。まず図1に示すように、
間隔をおいて平行に配置された複数のプレストレストコ
ンクリートT桁橋からなるコンクリート構造物1と、隣
り合うコンクリート構造物1の間に打設された結合用コ
ンクリート11と、舗装材2とからなる道路橋12にお
いて、図2および図3に示すように、前記舗装材2の全
体をプレーナーまたはその他の分離工具により撤去した
のち、コアー採取機等の回転穿孔装置(図示を省略し
た)により、コンクリート構造物1の長手方向およびコ
ンクリート構造物1の幅方向に並ぶ多数の係止孔3を、
舗装材2を撤去した道路橋12の上部に穿設する。
【0006】次に図4ないし図6に示すように、各係止
孔3にインサート13を埋込んで、樹脂により固定し、
かつジベル筋9をインサート13に係止すると共に、そ
のジベル筋9の上部を、舗装材2を撤去した道路橋12
の上面から突出させておき、コンクリート構造物1の長
手方向に延長する多数の縦鉄筋14とコンクリート構造
物1の幅方向に延長する多数の横鉄筋15とからなる格
子状鉄筋8を、前記舗装材2を撤去した道路橋12の上
面よりも上方に配置して、各格子状鉄筋8とジベル筋9
とを、溶接または線材による結束によって結合する。ま
た前記格子状鉄筋8における縦鉄筋14と横鉄筋15と
を、溶接または線材による結束によって結合する。
【0007】次に中空PC鋼棒4の中にPC鋼材5を挿
通し、かつそのPC鋼材5を反力支承部材として利用し
て、中空PC鋼棒4に圧縮応力を導入し、このようにし
て圧縮応力を導入した多数本の中空PC鋼棒4を、道路
橋12の幅方向に並べて配置すると共に、コンクリート
構造物1の長手方向に延長するように配置し、各中空P
C鋼棒4を結束用線材により格子状鉄筋8に対し結束す
る。
【0008】次に一方の端部型枠16に固定した支圧板
17の雌ねじに、中空PC鋼棒4の一端部の雄ねじを螺
合し、PC鋼材5に固定された係止頭部18を中空PC
鋼棒4の一端部に係合し、さらに他方の端部型枠19に
固定した支圧板20の雌ねじに中空PC鋼棒4の他端部
の雄ねじを螺合し、かつテーパー孔を有するスリーブ2
1をPC鋼材5の他端部に嵌込むと共に、支圧板20に
当接し、テーパー外面を有する分割型のウエッジ22
を、前記PC鋼材5の他端部とスリーブ21との間の楔
状間隙に挿入し、次いでジャッキ6により、ウエッジ2
2を中空PC鋼棒4に向かって押圧し、PC鋼材5の端
部を、スリーブ21およびウエッジ22からなる定着具
7を介して、中空PC鋼棒4の他端部に定着する。
【0009】前記格子状鉄筋8および中空PC鋼棒4を
埋込むように補強用コンクリート10を打設し、そのコ
ンクリート10がプレストレス導入に必要な強度に達し
たのち、中空PC鋼棒4内に挿通されているPC鋼材5
を、ウエッジ22を抜いて開放し、次いでスリーブ21
を撤去し、次にPC鋼材5を抜き取る。
【0010】図13はPC鋼材5に引張力を与えて中空
PC鋼棒4に圧縮力を与えたときの力の流れを示し、ま
た図14は中空PC鋼棒4内から前記PC鋼材5を撤去
したときの力の流れを示している。
【0011】前述のようにして、コンクリート構造物1
および結合用コンクリート11の上部に、補強用コンク
リート10を打設し、そのコンクリート10が所定の強
度に達したのち、各端部型枠16,19を脱型し、次い
で前記コンクリート構造物1の端部および結合用コンク
リート11の端部の表面にコンクリート10Aを打設
し、続いて前記コンクリート10Aおよび前記コンクリ
ート10の表面に舗装材2を打設する。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、道路橋等を構成するコ
ンクリート構造物1における舗装材2を撤去した後、そ
のコンクリート構造物1の上部に、多数の係止孔3をコ
ンクリート構造物1の長手方向および幅方向に並ぶよう
に穿設し、コンクリート構造物1の長手方向に延長する
多数本の中空PC鋼棒4を、前記コンクリート構造物1
の幅方向に並べて配置すると共に、その中空PC鋼棒4
内にPC鋼材5を配置し、中空PC鋼棒4を反力支承部
材として、ジャッキ6によってPC鋼材5を緊張するこ
とにより、前記中空PC鋼棒4に圧縮力を与えた状態
で、PC鋼材5の端部を中空PC鋼棒4の端部に定着具
7により定着し、さらに格子状鉄筋8を、コンクリート
構造物1の上部に配置して、前記係止孔3に係止したジ
ベル筋9に連結し、前記格子状鉄筋8および中空PC鋼
棒4を埋込むようにコンクリート10を打設し、そのコ
ンクリート10が所定の強度に達した後、PC鋼材5の
引張力を開放することにより、前記コンクリート10に
引張りプレストレスを導入するので、荷重が増加して
も、コンクリート構造物1の架け換えを行なう必要がな
く、コンクリート構造物1の上部に直接コンクリート1
0を打設できるので、施工性が良好であり、かつプレコ
ンプレッション方式でコンクリート10にプレストレス
を導入することができるので、定着具を長期間にわたっ
て、使用する必要がなく、さらに前記コンクリート10
はコンクリート構造物1に一体に設けられるので、補強
床版を構成するコンクリート10を薄くすることがで
き、しかも交通を止める期間を短かくすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】補強される前の道路橋を示す縦断正面図であ
る。
【図2】道路橋に多数の係止孔を穿設した状態を示す縦
断正面図である。
【図3】道路橋に多数の係止孔を穿設した状態を示す縦
断側面図である。
【図4】道路橋の上部に格子状鉄筋とPC鋼材を挿通し
た中空PC鋼棒を架設した状態を示す縦断正面図であ
る。
【図5】道路橋の上部に格子状鉄筋とPC鋼材を挿通し
た中空PC鋼棒を架設した状態を示す縦断側面図であ
る。
【図6】図4の一部を拡大して示す縦断正面図である。
【図7】補強用コンクリートおよび舗装材を打設した状
態を示す縦断正面図である。
【図8】補強用コンクリートおよび舗装材を打設した状
態を示す縦断側面図である。
【図9】図7の一部を拡大して示す縦断正面図である。
【図10】図8の一部を拡大して示す縦断側面図であ
る。
【図11】PC鋼材の一端部に固定した係止頭部を中空
PC鋼棒の一端部に係合させた状態を示す縦断側面図で
ある。
【図12】PC鋼材の他端部を、中空PC鋼棒を反力支
承体として利用して緊張している状態を示す一部縦断側
面図である。
【図13】中空PC鋼棒を反力支承体として利用してP
C鋼材を緊張しているときの力の流れを示す縦断側面図
である。
【図14】PC鋼材を撤去したときの力の流れを示す縦
断側面図である。
【符号の説明】
1 コンクリート構造物 2 舗装材 3 係止孔 4 中空PC鋼棒 5 PC鋼材 6 ジャッキ 7 定着具 8 格子状鉄筋 9 ジベル筋 10 コンクリート 11 結合用コンクリート 12 道路橋 13 インサート 14 縦鉄筋 15 横鉄筋 16 端部型枠 17 支圧板 18 係止頭部 19 端部型枠 20 支圧板 21 スリーブ 22 ウエッジ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路橋等を構成するコンクリート構造物
    1における舗装材2を撤去した後、そのコンクリート構
    造物1の上部に、多数の係止孔3をコンクリート構造物
    1の長手方向および幅方向に並ぶように穿設し、コンク
    リート構造物1の長手方向に延長する多数本の中空PC
    鋼棒4を、前記コンクリート構造物1の幅方向に並べて
    配置すると共に、その中空PC鋼棒4内にPC鋼材5を
    配置し、中空PC鋼棒4を反力支承部材として、ジャッ
    キ6によってPC鋼材5を緊張することにより、前記中
    空PC鋼棒4に圧縮力を与えた状態で、PC鋼材5の端
    部を中空PC鋼棒4の端部に定着具7により定着し、さ
    らに格子状鉄筋8を、コンクリート構造物1の上部に配
    置して、前記係止孔3に係止したジベル筋9に連結し、
    前記格子状鉄筋8および中空PC鋼棒4を埋込むように
    コンクリート10を打設し、そのコンクリート10が所
    定の強度に達した後、PC鋼材5の引張力を開放するこ
    とにより、前記コンクリート10に引張りプレストレス
    を導入する中空PC鋼棒を使用したコンクリート構造物
    の補強方法。
JP25630393A 1993-09-21 1993-09-21 中空pc鋼棒を使用したコンクリート構造物の補強方法 Expired - Lifetime JPH086287B2 (ja)

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