JPH0790789B2 - 車両の電動機式動力舵取装置 - Google Patents

車両の電動機式動力舵取装置

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JPH0790789B2
JPH0790789B2 JP23993386A JP23993386A JPH0790789B2 JP H0790789 B2 JPH0790789 B2 JP H0790789B2 JP 23993386 A JP23993386 A JP 23993386A JP 23993386 A JP23993386 A JP 23993386A JP H0790789 B2 JPH0790789 B2 JP H0790789B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、操舵力の伝達系に通電される電流値に応じ
た操舵補助力を発生する電動機を備えた電動機式動力舵
取装置に係り、詳しくは、車両の車速またはエンジンの
回転速度のいずれか一方を制御条件として選択し、電動
機へ通電する電流値を選択された車速またはエンジン回
転速度に基づき制御して操舵フィーリングの向上を図る
電動機式動力舵取装置に関する。
(従来の技術) 近年の動力舵取装置は、発生する操舵補助力を車速に応
じて制御する車速感応型のものが実用され、高速走行時
の走行ハンドルの不安定感を防止する。電動機によって
操舵補助力を発生する電動機式動力舵取装置にあって
も、電動機へ通電する電流値を車速に応じ制御する車速
感応型のものが提案され、運転者の感覚に適合した操舵
フィーリングを得ている。
(本発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような車速感応式の電動機式動力舵
取装置にあっては、車両のワインディグロード(Windin
g Road)走行時あるいはスポーツ走行時等の車速に比較
してエンジン回転数(回転速度)が高い場合に、運転者
は電動機が出力する操舵補助力を過大に感じて操舵の安
定感が乏しくなるという問題点があった。
この発明は、上述した問題点を鑑みてなされたもので、
エンジンを高速回転させて走行する時にはエンジン回転
速度に基づき、また、通常の走行時には車速に基づいて
電動機を制御する電動機動力舵取装置を提供し、より良
好な操舵フィーリングを得ることを目的としている。
(問題点を解決するための手段) この発明に係る車両の電動機式動力舵取装置は、第1図
に示す補正手段Dに、エンジン回転速度検知手段Cの出
力信号に基づいてエンジン回転速度が所定値以上か否か
を判別する比較手段と、この比較手段の出力信号に基づ
いてエンジン回転速度が所定値以上の時にエンジン回転
速度検知手段Cの出力信号を選択するとともに、エンジ
ン回転速度が所定値を下回る時には車速検知手段Bの出
力信号を選択する信号選択手段と、信号選択手段が選択
した出力信号に基づいて目標値を補正して補正値を決定
する通電値決定手段とを備えたことを特徴とする。
また、この発明に係る車両の電動機式動力舵取装置は、
第1図に示す補正手段Dに、車速検知手段Bの出力信号
に基づいて目標値を補正して車速補正値を決定する車速
補正値決定手段と、エンジン回転速度検出手段Cの出力
信号に基づいて目標値を補正してエンジン回転速度補正
値を決定するエンジン回転速度補正値決定手段と、車速
補正値決定手段およびエンジン回転速度補正値決定手段
の出力信号に基づいて車速補正値またはエンジン回転速
度補正値のいずれか小さい値を補正値として出力する補
正値選択手段を備えたことを特徴とする。
(作用) この発明に係る車両の電動機式動力舵取装置は、補正手
段に、比較手段と、信号選択手段と、通電値決定手段と
を備えたので、エンジン回転速度が所定値以上の時にエ
ンジン回転速度検知手段の出力信号を選択し、エンジン
回転速度が所定値を下回る時には車速検知手段の出力信
号を選択することにより、目標値を補正して補正値を決
定するので、エンジンが中・低速で回転して走行する通
常走行時には電動機へ通電する電流値を車速に基づいて
制御し、一方、エンジンが高速で回転して走行するワイ
ンディングロード走行時等には電動機へ通電する電流値
をエンジン回転速度に基づいて制御することができる。
また、この発明に係る車両の電動機式動力舵取装置は、
補正手段に、車速補正値決定手段と、エンジン回転速度
補正値決定手段と、補正値選択手段とを備えたので、車
速補正値またはエンジン回転速度補正値のいずれか小さ
い値を補正値として決定することができ、エンジンが中
・低速で回転して走行する通常走行時には電動機へ通電
する電流値を車速に基づいて制御し、一方、エンジンが
高速で回転して走行するワインディングロード走行時等
には電動機へ通電する電流値をエンジン回転速度に基づ
いて制御することができる。
したがって、据切り時や低速走行時における大舵角操舵
時には電動機から比較的大きな操舵補助力を発生させて
運転者の操舵力を軽減し、一方、ワインディングロード
走行時には電動機からの操舵補助力を減少させて運転者
に適度な操舵反力を付与することにより、エンジン回転
速度の高低に係わらず、常に良好な操舵フィーリングを
得ることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
第2図から第7図は本発明の一実施例にかかる電動機式
動力舵取装置を表し、第2図が機構部分の断面図、第3
図が第2図のIII−III矢視断面図、第4図が第2図のIV
−IV矢視断面図、第5図が第2図のV−V矢視断面図、
第6図がブロック図、第7図がフローチャートである。
第2図において、(11)は図外の走行ハンドルにステア
リングシャフト等を介して連結されたピニオン軸であ
り、このピニオン軸(11)は軸受(12),(13)により
ピニオンホルダ(14)に回転自在に支承されている。ピ
ニオンホルダ(14)はその回転中心がピニオン軸(11)
の回転中心に対して偏心し、軸受(15),(16)により
ギアケース(17)の回転自在に支承されている。ピニオ
ン軸(11)にはピニオンギア(11a)が固設され、この
ピニオンギア(11a)がラック軸(20)の図中背面側に
形成されたラック歯(20a)に噛合している。
このピニオン軸(11)の周囲のケース(17)内には、上
方に操舵トルクセンサ(21)および後述する制御回路
(63)が、下方に後述する駆動回路(65)が設けられて
いる。操舵トルクセンサ(21)は、第3図に示すよう
に、ピニオンホルダ(14)の上面に突設された可動コア
(14a)とケース(17)内に固着された差動変圧機(2
2)とにより構成されている。差動変圧機(22)は、ケ
ース(17)に固定されたE形をなす鉄芯(23)に1次コ
イル(24)、2つの2次コイル(25),(25)および1
次コイル(24)の周囲に補償用の3次コイル(図示省
略)を巻線してなり、操舵トルクすなわち操向ハンドル
に作用する操舵反力を可動コア(14a)の変位、換言す
ればピニオンホルダ(14)の変位で検出する。この操舵
トルクセンサ(21)は、1次コイル(24)に制御回路
(63)からの交流パルス信号が印加され、2次コイル
(25),(25)がピニオンホルダ(14)の回転に伴う可
動コア(14a)との相対変位に対応して作動的に操舵ト
ルクの検出信号を制御回路(63)に出力する。なお、第
2図中、(27)はシール部材、(28)はキャップ、(2
9)はバッテリ(72)に接続される電源コードである。
ラック軸(20)はその両端が図外の操向車輪にタイロッ
ド等を介して連結され、図中右方のピニオンギア(11
a)の近傍でラックガイド(図示省略)を介し、また、
図中左方でメタル軸受(31)を介しケース(17)に軸方
向移動可能に支持されている。
また、ケース(17)内には、ラック軸(20)の中央部の
周囲に操舵補助力を発生する電動機(5)が設けられて
いる。この電動機(5)は、ラックケース(17)の内周
面に固着された界磁石(33)と、ラック軸(20)の周囲
に回転自在に配設されたロータ(34)と、ラックケース
(17)に固定されたホルダ(35)内に収納された整流子
(36)と、この整流子(36)に摺接するブラシ(37)
と、を有している。ロータ(34)は軸受(38),(39)
により回転自在に支承されて出力軸として機能する筒軸
(40)を備え、この筒軸(40)の外周にはスキュー溝を
有する積層鉄芯(41)および多重巻きされた電気子巻線
(42)が同軸かつ一体的に固定されている。この電気子
巻線(42)は、整流子(36)およびブラシ(37)を介し
制御回路(63)と接続された電動機駆動回路(65)に結
線され、制御回路(63)により駆動制御される。
さらに、ケース(17)内には、電動機(5)の図中、左
方にギア(40a),(43),(44),(45)から構成さ
れた減速装置(46)が設けられている。この減速装置
(46)は、第4図に示すように、ギア(40a)が筒軸(4
0)の外周に形成され、このギア(40a)に小径ギア(4
3)が噛合し、このギア(43)に一体連結された小径ギ
ア(44)がねじ軸(48)に固着された大径ギア(45)と
噛合している。ねじ軸(48)は、第2図に示すように、
ラックケース(17)内にラック軸(20)と平行に軸受
(49),(50)により回転自在に支承され、ラック軸
(20)の移動可能距離に対応した範囲にわたって螺旋溝
(48a)が形成されている。このねじ軸(48)には、第
5図に示すように、内周面に螺旋溝(52a)を形成され
たナット部材(52)が図示しない多数のボールを介し螺
合している。これら螺旋溝(48a),(52a)およびホー
ルは周知のボールねじ機構(53)を構成し、このボール
ねじ機構(53)によってねじ軸(48)とナット部材(5
2)が動力伝達可能に連結されている。
ナット部材(52)は、一対のフランジ(54),(54)を
有し、このフランジ(54),(54)をそれぞれブッシュ
(55),(55)を介して貫通するボルト(56),(56)
によりラックホルダ(57)に固定され、ラック軸(20)
と一体の軸方向運動のみが許容されている。ラックホル
ダ(57)は、ボルト(58)によりラック軸(20)に一体
的に締結されてラック軸(20)とナット部材(52)とを
ボルト(56),(56)およびブッシュ(55),(55)を
介し結合し、ナット部材(52)にラック軸(20)と一体
の軸方向移動のみを許容する。上記ブッシュ(55),
(55)は、ラック軸(20)に操舵反力に伴い作用する曲
げモーメントを吸収し、ボールねじ機構(53)のねじ軸
(48)に不要な荷重が加わることを防止する。
制御回路(63)には、また、第6図にも示すように、操
舵速度センサ(81)、車速センサ(車速検知手段)(8
2)およびエンジン回転センサ(エンジン回転速度検知
手段)(60)が前述の操舵トルクセンサ(21)とともに
結線されている。なお、操舵トルクセンサ(21)および
操舵速度センサ(81)は操舵状態検知手段Aに相当す
る。
エンジン回転センサ(60)は、エンジンのクランク軸と
一体的に回転する歯車(61)と、この歯車(61)の歯に
所定の間隙を経て対向して配置された電磁ピックアップ
(62)とを有している。電磁ピックアップ(62)は、制
御回路(63)に結線され、歯車(61)の回転速度すなわ
ちエンジンのクランク軸の回転速度NEに対応した周波数
のパルス信号を出力する。同様に、車速センサ(82)
は、変速機の出力軸等に固設され等間隔に配置された磁
極を有する回転板(83)と、回転板(83)の近傍に配置
されたリードスイッチ(84)とを有し、リードスイッチ
(84)から車速Vに対応した周波数のパルス信号を制御
回路(63)へ出力する。また、操舵速度センサ(81)
は、回転軸が操向ハンドルと一体に回転する発電機から
構成され、操向ハンドルの回転速度等の操舵速度Nに対
応した電位の信号を制御回路(63)に出力する。
制御回路(63)は、第6図に示すように、エンジン回転
センサ(60)用のインターフェース回路(66)、操舵ト
ルクセンサ(21)用のインターフェース回路(67)、操
舵速度センサ(81)用のインターフェース回路(85)、
車速センサ(82)用のインターフェース回路(86)、A/
D変換回路(68)、マイクロコンピュータ回路(69)お
よび定電圧変換回路(70)を有している。操舵トルクセ
ンサ(21)用のインターフェース回路(67)は、発振回
路、交流ドライブ回路、整流回路およびローパスフィル
タ回路等から構成され、前述した1次コイル(24)に基
準交流信号を出力するとともに、2次コイル(25),
(25)および3次コイルの出力信号を整流平滑化して操
舵トルクTの作用方向と大きさを表す電圧信号をA/D変
換回路(68)へ出力する。また、エンジン回転センサ
(66)用のインターフェース回路(66)は、コンパレー
タ回路、単安定マルチバイブレータ回路および周波数−
電圧変換回路等から構成され、エンジン回転センサ(6
0)の電磁ピックアップ(62)から入力するパルス信号
をエンジンの回転速度NEを表示する電圧信号に変換して
A/D変換回路(68)へ出力する。以下同様に、操舵速度
センサ(81)用のインターフェース回路(85)は、操舵
速度Nを表す電圧信号をA/D変換回路(68)へ出力し、
また、車速センサ(82)用のインターフェース回路(8
6)は、車速Vを表示する電圧信号をA/D変換回路(68)
へ出力する。
A/D変換回路(68)は、各インターフェース回路(6
6),(67),(85),(86)が出力するアナログ信号
をデジタル信号に変換し、このデジタル信号をマイクロ
コンピュータ回路(69)から入力する制御信号に基づき
時分割してマイクロコンピュータ回路(69)へ出力す
る。マイクロコンピュータ回路(69)は、ROM、RAM、ク
ロックジェネレータおよびタイマ、各種演算機能および
処理機能等から構成され、比較手段、信号選択手段およ
び通電値決定手段からなる補正手段、または車速補正値
決定手段、エンジン回転速度補正値決定手段および補正
値選択手段からなる補正手段を備え、ROMに記憶された
プログラムに従いA/D変換回路(68)を経て入力する各
センサ(21),(60),(81),(82)の出力信号を演
算処理する。このマイクロコンピュータ回路(69)は、
例えば駆動回路(65)と4つの端子を介して結線され、
信号処理結果に基づいた衝撃係数(デューティファク
タ)のパルス幅変調制御信号(PWM信号)g,h,i,jをそれ
ぞれ各端子から駆動回路(65)に出力する。定電圧回路
(70)は、キースイッチ(71)を介してバッテリ(72)
に接続され、各回路(66),(67),(68),(69),
(85),(86)へ定電圧電力を供給する。
駆動回路(65)は、ゲートドライブ回路(77)、4つの
電界効果型トランジスタ(FET)Q1,Q2,Q3,Q4,を組み合
せたブリッジ回路(78)および昇圧回路(76)等を混成
して構成され、これら回路(76)(77)(78)がバッテ
リ(72)に接続されている。昇圧回路(76)はバッテリ
(72)の電圧を2倍以上に昇圧してゲートドライブ回路
(77)へ出力し、ゲートドライブ回路(77)はマイクロ
コンピュータ回路(69)から入力するPWM信号g,h,i,jに
基づいてブリッジ回路(78)の各FETのゲートに駆動信
号を出力する。ブリッジ回路(78)は、FETQ1,Q4のドレ
イン端子がキースイッチ(71)を介してバッテリ(72)
の(+)端子にソース端子がFETQ2,Q3のドレイン端子に
接続され、また、FETQ2,Q3のソース端子がバッテリ(7
2)の(−)端子に接続され、これらFETQ1,Q2のソース
・ドレイン端子間とFETQ4,Q3のソース・ドレイン端子間
との間に電動機(5)が接続されている。このブリッジ
回路(78)は、FETQ1,Q3またはFETQ2,Q4がマイクロコン
ピュータ回路(69)から入力するPWM信号g,h,i,jに応じ
一体かつ選択的にON駆動され、各PWM信号g,h,i,jに応じ
た衝撃係数の断続電流を通電する。なお、PWM信号gはF
ETQ1のゲートに入力する駆動信号と対応し、以下同様
に、PWM信号hはFETQ4と、PWM信号iはFETQ3と、PWM信
号jはFETQ2と対応する。
次に、請求項(1)に係る実施例の作用を第7図を参照
して説明する。
この電動機式動力舵取装置は、イグニッションキーが操
作されてキースイッチ(71)がON位置に投入されると、
マイクロコンピュータ回路(69)において第7図のフロ
ーチャートに示す一連の処理を実行して電動機(5)の
駆動制御を行う。
まず、ステップP1においては、マイクロコンピュータ回
路(69)の初期化を行い、内部のレジスタの記憶データ
の消去等を行う。続いて、ステップP2において、操舵ト
ルクセンサ(21)、操舵速度センサ(81)、車速センサ
(82)およびエンジン回転センサ(60)の出力信号から
それぞれ操舵トルクT、操舵回転速度N、車速Vおよび
エンジン回転数NEを読み込む。次に、ステップP3では、
操舵トルクTの正負すなわち操舵トルクTの作用方向を
判別し、操舵トルクTが0または正であればステップP4
で操舵トルク作用方向判別用のフラグFに0を設定し、
また、操舵トルクTが負であればステップP5でフラグF
に1を設定するとともにステップP6で操舵トルクTの正
負反転すなわち操舵トルクTの絶対値化を行う。
次のステップP7においては、第9図に示すデータテーブ
ル1から操舵トルクTをアドレスとしてフリクション成
分(DF)をマップ検索し、続いて、同様に、ステップP8
において、第10図に示すデータテーブル2から操舵トル
クTをアドレスとして路面負荷成分(DL)をマップ検索
する。次に、ステップP9では、操舵回転速度Nの正負を
判別し、操舵回転速度Nが0または正であればステップ
P10で伝達系の回転方向判別用のフラグ(G)に0を設
定し、また、操舵回転速度Nが負であればステップ11
フラグ(G)に1を設定するとともにステップP12で操
舵回転速度Nの正負反転すなわち絶対値化を行う。
続くステップP13では、第11図に示すデータテーブル3
から操舵回転速度Nをアドレスとして操舵速度成分DN
マップ検索する。そして、次のステップアP14におい
て、プラグGとフラグFとが同値か否かを判別し、フラ
グGとフラグFとが同値であればステップP16へ進み、
また、フラグGとフラグFとが異なるとステップP15
操舵速度成分DNの負値化処理を行ってステップP16に進
む。上記操舵速度成分DNは、操舵回転速度Nに対して比
例的に変化するため、後述するステップの処理によって
操舵回転速度Nが大きい時には電動機5が大きな操舵補
助力を発生し、転舵追従性能を良好にすることができ
る。また、フラグFとフラグGとの値が異なる時すなわ
ち操舵トルクの作用方向と回転方向とが異なる戻り操舵
時にあっては、操舵速度成分DNが負値となるため、後述
のステップの処理によって電動機5の発生する操舵補助
力が小さくなり、戻り操舵時において良好な操舵フィー
リングが得られる。ステップP16において、補正手段の
比較手段は、エンジン回転数(NE)が所定値(C1)以上
か否かを判断する。エンジン回転数(NE)が所定値(C
1)を下回る場合には補正手段の信号選択手段がステッ
プP17、補正手段の通電値決定手段がステップP18の処理
を行う。また、エンジン回転数(NE)が所定値(C1)以
上の場合には補正手段の信号選択手段がステップP19
補正手段の通電値決定手段がステップP20の処理を行
う。ステップP17においては、第12図に示すデータテー
ブル4から車速Vをアドレスとして第1の補正係数K1
マップ検索し、ステップP18において次式(1)から補
正操舵力Dを算出する。また、ステップP19において
は、第13図に示すデータテーブル5からエンジン回転数
NEをアドレスとして第2の補正係数K2をマップ検索し、
ステップP20において、次式(2)から補正操舵力Dを
算出する。
D=DF+K1・DL+DN …(1) D=DF+K2・DL+DN …(2) なお、上述したフリクション成分DF、路面負荷成分DL
操舵速度成分DN、補正操舵力Dはそれぞれが電動機
(5)へ通電される断続電流の衝撃係数すなわち電流値
を表し、補正操舵力Dが補正電流値に相当する。すなわ
ち、ステップP16〜P20においては、エンジン回転数NE
所定値C1を下回れば車速Vにより決定された第1の補正
係数K1に基づき、補正操舵力Dを算出し、また、エンジ
ン回転数NEが所定値C1以上であればエンジン回転数NE
より決定された第2の補正係数K2に基づき補正操舵力D
を算出する。
次に、ステップP21においては、今回ルーチン実行時の
補正操舵力Dと前回ルーチン実行時の補正操舵力(前回
補正操舵力)D0との偏差の絶対値(|D−D0|)が所定値C
2以下か否かを判別し、上記偏差の絶対値(|D−D0|)が
所定値C2以下であればステップP23へ進み、また、上記
偏差の絶対値(|D−D0|)が所定値C2より大きければス
テップP22の処理を行った後にステップP23へ進む。な
お、上記前回補正操舵力D0は、ステップP1の初期化によ
って0に設定される。このステップP22においては、例
えば次式(3)に基づいて操舵補助力をさらに小さな値
に補正する。
D=D0+(D−D0)/10 …(3) したがって、上記偏差の絶対値(|D−D0|)が所定値C2
を超えている場合でも、操舵補助力Dが急激な変化を生
じることは無く、安定感のある操舵フィーリングが維持
される。ステップP23では、次回のルーチンの実行に備
えて前回補正操舵力D0に今回のルーチンの実行によって
求められた補正操舵力Dを設定する。
次のステップP24においては、補正操舵力Dが正か否か
を判別し、補正操舵力Dが負又は0であればステップP
25において前述のPWM信号g,h,i,jの衝撃係数(便宜状、
信号と同一符号で表す)を全て0に設定し、補正操舵力
Dが正であればステップP26でフラグFの値を判別す
る。このステップP26においては、フラグFが0である
と判別されるとステップP27およびステップP28でPWM信
号g,h,i,jの衝撃係数をそれぞれ1,0,D,0に設定し、ま
た、フラグFが1であると判別されるとステップP29
よびステップP30でPWM信号g,h,i,jの衝撃係数をそれぞ
れ0,1,0,Dに設定する。そして、続くステップP31でPWM
信号g,h,i,jを駆動回路(65)へ出力する。したがっ
て、電動機(5)は補正操舵力Dに応じた操舵補助力を
発生し、運転者の操舵負担を軽減する。この後は、ステ
ップP2からの一連の処理を繰り返し実行する。
上述のように、この実施例にかかる電動機式動力舵取装
置は、電動機(5)が発生する操舵補助力をエンジン回
転数が所定回転数以上の時はエンジン回転数に基づき制
御するが、エンジン回転数が所定回転数より小さい時は
車速に基づき制御するため、ワインディングロード走行
時等の車両がエンジンを高速回転させて走行する場合に
も運転者の感覚に適合した操舵フィーリングを得ること
ができ、また低速走行時等においては充分な操舵補助力
が生じ良好な操舵フィーリングが得られる。特に、この
実施例では、操舵力から伝達系の摩擦抵抗等に費やされ
るフリクション成分を除いた操向車輪の転舵に直接起用
する路面負荷成分を車速またはエンジン回転数に応じ補
正して補正操舵力を得、この補正操舵力に基づいて電動
機(5)の発生する操舵補助力を制御するため、運転者
の感覚により適合した操舵フィーリングが得られる。そ
して、電動機(5)の発生する操舵補助力が急変するこ
とを禁止しているため、エンジン回転数に基づく制御と
車速に基づく制御との切換時に運転者が違和感を感じる
ことも無い。
次に、請求項(2)に係る実施例の作用を第8図のフロ
ーチャートに基づいて説明する。なお、この実施例にあ
っては、機構および電気回路が前述した実施例の図面上
同一構成であり、以下、第7図のフローチャト中の前述
した実施例と異なる部分みを説明する。
この実施例は、第8図のフローチャートに示す一連の処
理を実行する。ただし、同図中のステップP1からステッ
プP13までは第7図と同一であり、説明を省く。
ステップP14においては、第12図に示すデータテーブル
4から車速Vをアドレスとして第1の補正係数K1をマッ
プ検索し、同様に、続くステップP15において、第13図
に示すデータテーブル5からエンジン回転数NEをアドレ
スとして第2の補正係数K2をマップ検索する。そしてス
テップP16において、補正手段の補正値選択手段は、第
1の補正係数K1と第2の補正係数K2との偏差(K1−K2
の正負を判別し、偏差(K1−K2)が0または正であれば
ステップP17において、補正手段のエンジン回転速度補
正値決定手段は、路面負荷成分DLに第2の補正係数
(K2)を乗じて路面負荷成分DLを補正し、偏差(K1
K2)が負であればステップP18において、補正手段の車
速補正値決定決定手段は、路面負荷成分DLに第1の補正
係数K1を乗じて路面負荷成分DLを補正する。次に、ステ
ップP19において、補正手段の補正値選択手段は、これ
らステップP17またはステップP18で補正した路面負荷成
分DLとフリクション成分DFとを加算して抵抗成分DTを算
出する。したがって、この抵抗成分DTは、エンジン回転
数NEに基づき決定される値と車速Vに基づき決定される
値との内の小さい値に設定される。そして、ステップP
20において、抵抗成分DTと回転速度成分DNとを加算して
補正操舵力Dを算出する。
次に、ステップP21においては、補正操舵力Dが0か否
かを判別し、補正操舵力Dが0であればステップP22でP
WM信号g,h,i,jの衝撃係数を全て0に設定してステップP
34へ進み、補正操舵力Dが0でなければステップP23
フラグFの値を判別する。このステップP23では、フラ
グFが0であると判別されるとステプP24に進み、ま
た、フラグFが1であると判別されるとP29に進み、こ
れらステップP24およびステップP29でそれぞれフラグF
とフラグGとが一致しているか否かを判別する。ステッ
プP24においては、フラグFとフラグGとの値が一致し
ていると判別されるとステップP25でPWM信号g,hの衝撃
係数をそれぞれ1,0に設定するとともにステップP26でPW
M信号i,jの衝撃係数をそれぞれD,0に設定し、またフラ
グFとフラグGとの値が異なると判別されるとステップ
P27でPWM信号g,hの衝撃係数をそれぞれ(1−DN),0に
設定するとともにステップP28でPWM信号i,jの衝撃係数
をそれぞれDT、0に設定する。同様に、スップP29にお
いては、フラグFとフラグGとの値が一致していると判
別されるとステップP30でPWM信号g,hの衝撃係数をそれ
ぞれ0、1に設定するとともにステップP31でPWM信号i,
jの衝撃係数をそれぞれ0、Dに設定し、また、フラグ
FとフラグGとの値が異なると判別されるとステップP
32でPWM信号g,hの衝撃係数をそれぞれ0、(1−DN)に
設定するとともにステップP34でPWM信号i,jの衝撃係数
をそれぞれ0,DTに設定する。すなわち、上述したステッ
プP23からステップP33においては、先に提案した特願昭
60−225372号明細書に記載されているように、操舵トル
クの作用方向と回転方向が異なる場合換言すれば操向車
輪から反力としての操舵トルクが作用している戻し操舵
時に、PWM信号g,hの衝撃係数を操舵回転速度に対応した
値に、またPWM信号i,jの衝撃係数を操舵トルクに対応し
た値に設定し、電動機(5)の逆起電力に原因した操舵
フィーリングの悪化を防止し、ステアリングの戻し操作
を良好にする。そして、次のステップでPWM信号g,h,i,j
を駆動回路(65)へ出力し、この後、ステップP2からの
ルーチンを繰り返し実行する。
上述のように、この実施例にかかる電動機式動力舵取装
置は検知された操舵トルクをそれぞれエンジン回転数お
よび車速により補正して補正操舵力を得、これから小さ
い補正操舵力を選択して該小さい補正操舵力に基づき電
動機(5)が発生する操舵補助力を制御する。したがっ
て、前述した実施例と同様に、ワインディングロード走
行時等の車両がエンジンを高速回転させて走行する場合
にも、運転者の感覚に適合した良好な操舵フィーリング
が得られる。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明にかかる車両の電動機式
動力舵取装置によれば、車速またはエンジン回転速度の
いずれか一方の制御条件として選択し、エンジンを高速
回転させて走行する場合に電動機が発生する操舵補助力
をエンジンの回転速度に基づき制御する。このため、ワ
インディングロード走行時あるいはスポーツ走行時等に
おいて運転者の感覚に適合した操舵フィーリングを得る
ことができ、また、エンジンの回転速度が小さい場合に
は車速感応型の制御が行なわれて低速時の大舵角操舵や
据切り等の操舵フィーリングも良好となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明にかかる車両の電動機式動力舵取装置
の構成図である。第2図から第13図はこの発明の一実施
例にかかる車両の電動機式動力舵取装置を示し、第2図
が全体縦断面図、第3図が第2図のIII−III矢視断面
図、第4図が第2図のIV−IV矢視断面図、第5図が第2
図のV−V矢視断面図、第6図が電気回路図、第7図が
制御処理のフローチャートである。第8図はこの発明の
他の実施例にかかる車両の電動機式動力舵取装置は制御
処理を示すフローチャートである。第9図、第10図、第
11図、第12図および第13図は各実施例の制御処理に用い
るデータテーブルを表わす。 5……電動機 11……ピニオン軸、11a……ピニオンギア 14……ピニオンホルダ、20……ラック軸 20a……ラック歯 21……操舵トルクセンサ(操舵状態検知手段) 53……ボールねじ機構 60……エンジン回転センサ(エンジン回転速度検知手
段) 63……制御回路(補正手段) 65……駆動回路(通電手段) 69……マイクロコンピュータ回路 81……操舵速度センサ(操舵状態検知手段) 82……車速センサ(車速検知手段)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−34289(JP,A) 実開 昭61−85575(JP,U) 実開 昭59−2678(JP,U) 実開 昭62−23168(JP,U) 実開 昭61−191975(JP,U) 実開 昭57−184061(JP,U) 実開 昭58−15581(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操舵力の伝達系に操舵補助力を発生する電
    動機と、車両の車速を検出する車速検知手段と、車両の
    エンジン回転速度を検出するエンジン回転速度検知手段
    と、このエンジン回転速度検知手段または前記車速検知
    手段の一方の出力信号を選択し、選択された前記出力信
    号に基づき、操舵力の伝達系の操舵状態を検出する操舵
    状態検知手段からの出力信号に対応して決定された目標
    値を補正して補正値を決定する補正手段と、この補正手
    段の出力信号に基づいて前記電動機に前記補正値を通電
    する通電手段を備えた車両の電動機式動力舵取装置にお
    いて、 前記補正手段は、前記エンジン回転速度検知手段の出力
    信号に基づいて前記エンジン回転速度が所定値以上か否
    かを判別する比較手段と、この比較手段の出力信号に基
    づいて前記エンジン回転速度が所定値以上の時に前記エ
    ンジン回転速度検知手段の出力信号を選択するととも
    に、前記エンジン回転速度が所定値を下回る時には前記
    車速検知手段の出力信号を選択する信号選択手段と、こ
    の信号選択手段が選択した出力信号に基づいて前記目標
    値を補正して補正値を決定する通電値決定手段とを備え
    たことを特徴とする車両の電動機式動力舵取装置。
  2. 【請求項2】操舵力の伝達系に操舵補助力を発生する電
    動機と、車両の車速を検出する車速検知手段と、車両の
    エンジン回転速度を検出するエンジン回転速度検知手段
    と、このエンジン回転速度検知手段または前記車速検知
    手段の一方の出力信号を選択し、選択された前記出力信
    号に基づき、操舵力の伝達系の操舵状態を検出する操舵
    状態検知手段からの出力信号に対応して決定された目標
    値を補正して補正値を決定する補正手段と、この補正手
    段の出力信号に基づいて前記電動機に前記補正値を通電
    する通電手段を備えた車両の電動機式動力舵取装置にお
    いて、 前記補正手段は、前記車速検知手段の出力信号に基づい
    て前記目標値を補正して車速補正値を決定する車速補正
    値決定手段と、前記エンジン回転速度検出手段の出力信
    号に基づいて前記目標値を補正してエンジン回転速度補
    正値を決定するエンジン回転速度補正値決定手段と、前
    記車速補正値決定手段およびエンジン回転速度補正値決
    定手段の出力信号に基づいて前記車速補正値またはエン
    ジン回転速度補正値のいずれか小さい値を前記補正値と
    して出力する補正値選択手段とを備えたことを特徴とす
    る車両の電動機式動力舵取装置。
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