JPH0790547B2 - マルチワイヤソーによる切断方法 - Google Patents

マルチワイヤソーによる切断方法

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JPH0790547B2
JPH0790547B2 JP2296699A JP29669990A JPH0790547B2 JP H0790547 B2 JPH0790547 B2 JP H0790547B2 JP 2296699 A JP2296699 A JP 2296699A JP 29669990 A JP29669990 A JP 29669990A JP H0790547 B2 JPH0790547 B2 JP H0790547B2
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    • B28D5/04Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor by tools other than rotary type, e.g. reciprocating tools
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、半導体材料、磁性材料、セラミックス等の
脆性材料をワイヤにより薄厚の多数のウエハに切断する
マルチワイヤソーに係り、被切断物(以下ワークと称す
る)の切断終了後にウエハを簡易迅速に能率よく取出せ
るようにするための切断方法に関する。
従来の技術 例えば半導体電子材料のシリコンインゴットをウエハ状
に切断するのに用いられるマルチワイヤソーは、所定ピ
ッチて多条掛けされたワイヤ列にワークを押付け、砥粒
を含む研削液(以下砥液と称する)を注ぎつつ、ワイヤ
とワークを相対運動せしめ、研削作用によって切断する
装置である。
第6図は一般的なマルチワイヤソーの切断部を例示した
もので、回転自在に保持された3個の溝ローラ(1)
(2)(3)の外周面に刻設された多数の溝に1本のワ
イヤ(4)が巻付けられて所定ピッチのワイヤ列(5)
が形成され、このワイヤ列を走行させるとともに砥液を
注ぎながらワーク押上台を押上げ徐々に切断していく方
式である。
この方式におけるワーク(6)は、脆性材料製のダミー
板(8)を介して接着剤により鋼製のベース(9)に取
付けられている。すなわち、ワーク(6)の底面に接着
剤にてダミー板(8)を接着し、このダミー板を接着剤
にてベース(9)に接着するもので、ベース(9)はワ
ーク押上台(10)に締付けネジ(11)にて着脱自在に取
付けられる。
ワークの固定手段に接着剤を用いる方式は、当然のこと
ながら、ワイヤ列(5)の走行に伴う研削力に接着剤が
耐える必要があり、通常はエポキシ系の接着剤、ワック
ス等が使用される。
第7図(A)(B)は上記ワイヤソーにおける切断部を
拡大して示すもので、ワーク(6)の押上は、ワイヤ列
(5)がダミー板に切込むまで続けられ、ワーク(6)
は多数のウエハ(6−1)に切断される。またこの時、
ワイヤ列(5)は第7図(B)に示すように、ダミー板
(8)の途中に位置しており、切断されたウエハとウエ
ハとの間には砥粒(12)が充満した状態となっている。
切断されたウエハをワイヤソーより取出す方法として
は、従来、以下に示す方法がある。
第1の方法は、第7図(A)に示すワイヤ列をワーク
(6)の両側で切断し、締付けネジ(11)を緩め、ベー
ス(9)を押上台(10)から取外し、ワーク(6)内に
残ったワイヤ(4)を一本づつ抜きとる方法である。
第2の方法は、押上台(10)を停止したままで、ワイヤ
(4)を走行させてワーク(6)からワイヤ(4)を抜
き取りベース(9)ごと押上台(10)から取外す方法で
ある。
第3の方法は、第7図(A)の状態からワイヤ列(5)
を低速で走行させながら押上台(10)を降下させ、ワイ
ヤ列(5)をワーク(6)の上方に抜き取ったのち、ベ
ース(9)ごと押上台(10)から取外す方法である。
第4の方法は、特開昭61−12576号公報に示されるよう
に、ワイヤ列(5)をダミー板(8)内に残したまま、
ウエハ間に詰まった砥粒(12)を洗浄除去し、ウエハ
(6−1)を端から順に1枚ずつ吸着パッドで折り取っ
ていく方法である。
第5の方法は、特開昭61−182761号公報に示されるよう
に、第7図(A)の状態でワーク(6)の両サイド側面
を全長にわたって把持し、締付けネジ(11)を緩め、ワ
イヤ列(5)を走行させながら、別設の駆動装置(図示
せず)によりベース(9)を徐々にスライドさせ、ダミ
ー板(8)をワイヤ列(5)で横切り分断し、全ウエハ
を一括して取出す方法である。
発明が解決しようとする課題 しかし、前記第1〜第5の方法には、以下に記載する問
題点があった。
第1の方法は、1回の切断でワイヤを廃却する場合には
簡便であるが、ワイヤの損傷が小さくて再使用できる場
合には大きな損失となる。また、ワイヤを再びワイヤソ
ーにセッティングする場合に工数がかかるのも問題であ
る。
第2の方法は、ワイヤを再使用できるが、切断完了時点
でのワイヤの残り量が多い場合には巻取りに時間がかか
る欠点がある。また、第1の方法と同様、ワイヤを再び
ワイヤソーにセッティングするのに工数がかかる欠点が
ある。
第3の方法は、ワイヤ列がそのままワイヤソー内に残る
ので、引続いて別のワークの切断を行うことができ、ワ
イヤソーを効率的に稼働させることができるという利点
があるが、ワークを降下させる過程でウエハの表面にソ
ーマークが入るおそれがある。
すなわち、ウエハの切断面が十分に平坦で、かつ鉛直で
あれば問題ないが、これらの条件が満たされない場合に
はワイヤ列が切断面をこすりながらワークが降下するこ
とになり、ソーマークが発生するのである。ソーマーク
の程度によっては、ウエハを廃却せざるを得ないことも
あり得る。
第4の方法は、ソーマークの懸念はないものの、ワーク
が脆い場合にはダミー板の位置で折れずに、ウエハ自体
が折れる可能性がある。また、ウエハの枚数が多い場合
にはウエハの取出しに時間がかかるという欠点もある。
なお、前記第1〜第3の方法でも、ワイヤソーから取外
したウエハ群からワークを1枚ずつ折り取っていく工程
が必要であり、第4の方法と同様、ウエハの折損や工数
の問題があることはいうまでもない。
第5の方法は、全ウエハを一括して取出すので効率的で
はあるが、装置が複雑で製作費がかさむという問題があ
る。
この発明は、ワイヤソーにおける切断後のウエハ取出し
にかかわる前記の問題点を解決するためになされたもの
であり、比較的簡易な手段で切断後のウエハを極めて能
率的に回収でき、マルチワイヤソーの稼働率を向上でき
る切断方法を提案しようとするものである。
課題を解決するための手段 この発明に係る切断方法は、ワークのセッティング方法
として、従来の接着剤のみによる方法に替えて、接着剤
に加えて磁力により吸着固定する手段を採用したもので
ある。
すなわち、この発明の要旨は、ワークの下面に脆性材料
製の一次ダミー板を接着し、当該一次ダミー板の下面に
磁性材料製の二次ダミー板を接着し、当該二次ダミー板
とワーク押上台上の鋼製ベースとの間に磁石製の三次ダ
ミー板を介在させて磁力で吸着固定した状態で切断を行
い、ワイヤが三次ダミー板に切込んだ時点で切断を停止
し、一次ダミー板の切断片と二次ダミー板の切断片が接
着したウエハを三次ダミー板から分離する方法である。
また、この発明は、上記切断方法において、一次ダミー
板を省略し、ワークの下面に磁性材料製の二次ダミー板
を接着することを特徴とし、また、三次ダミー板を二次
ダミー板と同様磁性材料製とし、該三次ダミー板を二次
ダミー板と共に磁石製のベースに吸着固定することを特
徴とするものである。
作用 この発明において、一次ダミー板は従来と同様セラミッ
クス、ガラス等の脆性材料製であるが、二次ダミー板は
磁石製の三次ダミー板を介してワーク押上台上の鋼製ベ
ースに磁力で吸着固定する関係上、鋼板等の軟磁性材料
で製作する。
このいわゆる三層構造のダミー板を介してワークを固定
する方式の場合、二次ダミー板もワイヤで切断するの
で、切断時間を短かくするためにその厚さは薄い方が望
ましい。通常は0.5mm前後の厚さが適当である。
三次ダミー板の磁気吸着力は、切断加工中にワークに作
用するワイヤ走行方向の力によってワークがずれないよ
うな強さを有することはいうまでもない。
ワイヤが三次ダミー板まで切込んだ場合、完全に切断さ
れた二次ダミー板は磁力で三次ダミー板に吸着されてお
り、またウエハ間には砥粒が充満しているので、ウエハ
が倒れることはない。
ウエハの取出しは、該ウエハを切断方向と直角方向にス
ライドさせるだけで一次ダミー板と二次ダミー板が付着
した状態で容易に三次ダミー板から分離することができ
る。したがって、ウエハの取出しは1枚ずつに限らず、
数十枚単位でまとめて取出すことも可能である。
また、一次ダミー板を省略し、二次ダミー板を直接ワー
クに接着した場合は、切断後のウエハは二次ダミー板の
切断片が付着した状態で三次ダミー板から分離する。
また、三次ダミー板を二次ダミー板と同様磁性材料とし
て磁石製のベースに吸着固定する方式の場合は、二次ダ
ミー板と三次ダミー板は磁石製のベースの磁力により二
枚同時に吸着される。したがって、切断後のウエハは一
次ダミー板および二次ダミー板の切断片が付着した状態
で三次ダミー板から分離する。
この場合のベースの吸着力は、切断加工中にワークに作
用するワイヤ走行方向の力によってワークがずれないよ
うな強さを有することはいうまでもない。
上記いずれの方式においても、三次ダミー板の切込み溝
にはワイヤ列がそのまま嵌入するので、それぞれ同じ三
次ダミー板でワークの切断を繰返すことができ、ワイヤ
ソーへのワークの装着とウエハの取出しは極めて能率的
に行うことができる。
実施例 実施例1 第1図〜第3図はこの発明の請求項1に対応する実施例
を示すもので、第1図(A)はダミー材付きワークをワ
イヤソーにセットした状態を示す正面図、第1図(B)
は同上側面図、第2図(A)はワイヤが三次ダミー板ま
で切込んだ状態を示す正面図、第2図(B)は同上側面
図、第3図はワイヤソーよりウエハを除去した後、ワイ
ヤ列をワーク押上台より離脱させた状態を示す図で、
(A)は正面図、(B)は側面図である。
すなわち、第1図、第2図はワーク(6)の下面に脆性
材料製のダミー板(8)を接着し、この一次ダミー板の
下面に磁性材料製の二次ダミー板(18)を接着し、この
二次ダミー板と鋼製ベース(9)との間に磁石製三次ダ
ミー板(28)を介在させてワーク押上台(10)上に固定
する。
ここで、一次ダミー板(8)は従来法と同様にセラミッ
クス、ガラスなどの脆性材料で製作する。
二次ダミー板(18)は、ワイヤソーのワーク押上台(1
0)に磁力で固定するので、鋼板等の軟磁性材料で製作
する。また、この二次ダミー板(18)もワイヤで切断す
るので、切断時間を短くするために、その厚さは薄い方
がよい。ただし、一次ダミー板(8)へ接着した後の二
次ダミー板(18)の面が平坦でない場合には磁力で拘束
する力が弱くなるので、二次ダミー板(18)の厚さを極
端に薄くすることはできない。鋼板を使用する場合は、
0.5mm前後が適当である。
三次ダミー板(28)は硬磁性材料で製作する。この三次
ダミー板(16)の磁気吸着力は、前記した通り切断加工
中にワーク(6)に作用するワイヤ走行方向の力によっ
てワーク(6)がずれないような強さを有することはい
うまでもない。
一次ダミー板(8)、二次ダミー板(18)の平面寸法に
ついては、長手方向長さは少なくともワーク(6)の長
さと同一にする必要があるが、幅は切断中にワーク
(6)を固定保持する能力さえあれば、ワーク(6)よ
り狭幅であっても差しつかえない。
ワーク(6)の切断は従来と同様、所定間隔幅で張られ
たワイヤ列(5)を走行せしめ、砥液を注ぎながらワー
ク押上台(10)を上昇させて切断を行う。
切断中のワーク(6)には、ワイヤ列(5)によってワ
イヤ走行方向の力が作用するが、三次ダミー板(28)の
磁気吸着力はもとよりこのワイヤ走行方向の力に十分耐
え得る力を有するので、ワークがずれたり不安定に動く
ことはない。
このようにして切断が進み、第2図に示すごとく、ワイ
ヤ列(5)が三次ダミー板(28)の途中まで切込むと切
断を停止する。
ワーク(6)は両端部を除いて多数のウエハ(6−1)
に、一次ダミー板(8)および二次ダミー板(18)はそ
れぞれの切断片(8−1)(18−1)に切断されてい
る。この状態でも、二次ダミー板切断片(18−1)は三
次ダミー板(28)に磁力で吸着されており、しかもウエ
ハ(6−1)間には砥粒が充満しているので、ウエハ
(6−1)が倒れることはない。
ウエハを取出す際は、ワイヤ(1)の走行を停止した
後、一次および二次ダミー板切断片(8−1)(18−
1)が接着した状態のウエハを三次ダミー板(28)から
分離させる。
この作業はウエハ(6−1)を第2図(B)に示す矢印
A方向に移動させれば、容易に行うことができる。ま
た、数十枚単位でまとめて分離できるので工数的にも問
題にならない。なお、灯油などの洗滌液であらかじめウ
エハ(6−1)間に詰った砥粒を除去しておけば、この
分離作業はさらに容易になる。最終的には、取出したウ
エハ(6−1)からダミー板切断片(8−1)(18−
1)を接着部分から除去すれば製品ウエハが得られる。
第3図は全ウエハ(6−1)を三次ダミー板(28)から
除去した後、押上台(10)を降下せしめ、ワイヤ列
(5)を三次ダミー板(28)の溝(28−1)から離脱さ
せた状態を示す。
この状態から再び切断を行う場合は、第1図のワーク
(6)と一次ダミー板(8)および二次ダミー板(18)
の接着品を、ベース(9)上の使用済み三次ダミー板
(28)に吸着させればよい。
切断工程の終期においてワイヤ列(5)は再び三次ダミ
ー板(28)の溝(28−1)におさめられるので、ワイヤ
列(5)のワイヤ(1)のピッチが同一であれば切断作
業を繰り返して実施することができるとともに、ワイヤ
ソーへのワークの装着とウエハの取出しを極めて能率的
に行うことができる。
なお、ここでは初回の切断に平板状の三次ダミー板(1
6)を使用しているが、所定寸法およびピッチの溝(28
−1)をあらかじめ設けた磁石製の三次ダミー板(28)
を製作できる場合には、初回の切断からこれを使用する
こともできる。
実施例2 第4図はこの発明の請求項2に対応する実施例を示すも
ので、一次ダミー板(8)を省略し、ワーク(6)の下
面に直接二次ダミー板(18)を接着して切断する方法で
ある。
この場合は、ワイヤ列(5)が三次ダミー板(28)の途
中まで切込まれた後、二次ダミー板切断片(18−1)が
接着した状態のウエハ(6−1)を三次ダミー板(28)
から分離させる。
この方法も、前記と同様、ワイヤ列(5)のワイヤピッ
チが同一であれば同じ三次ダミー板を用いて切断作業を
繰返して実施することができる。また、初回の切断で形
成される溝を事前に三次ダミー板(28)に形成しておく
ことも可能である。
実施例3 第5図はこの発明の請求項3に対応する実施例を示すも
ので、平面研削盤などの工作機械のマグネットチャック
の機能をベース(9)にもたせて切断する方法である。
すなわち、この方法はベース(9)を磁石製とし、三次
ダミー板(28)を二次ダミー板(18)と同様磁性材料製
とし、この三次ダミー板(38)を二次ダミー板(18)共
に磁石製ベース(19)に吸着固定する方法である。
この方法の場合は、ワーク(6)に接着した二次ダミー
板(8)に磁性材料製の二次ダミー板(18)を接着し、
この二次ダミー板(18)と磁石製ベース(19)の間に磁
性材料製三次ダミー板(38)を介在させ、磁石製ベース
(19)の磁力により三次ダミー板(38)および二次ダミ
ー板(18)を吸着する方法である。
したがって、この方法で切断されたウエハは、前記実施
例1の場合と同様、一次ダミー板切断片(8−1)およ
び二次ダミー板切断片(18−1)が接着した状態で三次
ダミー板(38)から分離する。
この方法も、前記と同様、ワイヤ列のワイヤピッチが同
一であれば同じ三次ダミー板を用いて切断作業を繰返し
行うことができる上、初回の切断で形成される溝を事前
に三次ダミー板に形成しておくことも可能であることは
いうまでもない。
なお、上記実施例1〜3では角形断面のワークを示して
いるが、角形断面に限らず、他の任意の断面形状のもの
にも適用できることはいうまでもない。
例えば、円形断面のワークの場合は、片面にワークの外
周曲率と同等の曲面を有する一次ダミー板あるいは二次
ダミー板をワークに接着すればよい。
実施例4 100mm角、長さ210mmの石英インゴット(ワーク)の下面
に幅100mm、長さ210mm、厚さ10mmのガラス製一次ダミー
板(8)を接着し、さらにその下面に幅100mm、長さ210
mm、厚さ0.6mmの軟鋼製の二次ダミー板を接着し、マル
チワイヤソーの押上台に装着した鋼製ベースの上に吸着
固定したフェライト磁石製の三次ダミー板に前記二次ダ
ミー板を吸着固定し、直径0.2mmのワイヤをピッチ2mmで
張設したワイヤ列を走行させながらグリーンカーボラン
ダムの#600砥粒を含有する砥液を供給し、押上台を上
昇させてワーク、一次ダミー板および二次ダミー板を切
断し、さらに三次ダミー板に約3mm切込んだ時点でワイ
ヤの走行および押上台の上昇を停止した。
しかる後、灯油でウエハ間の砥粒を除去し、厚さ1.7mm
のウエハを一次および二次ダミー板切断が付着した状態
で三次ダミー板から分離し、一次および二次ダミー板切
断片を取除いて製品ウエハ100枚を得た。
その際、切断終了時点から全ウエハをワイヤソー外に取
出すのに要した時間は8分であった。
一方、比較のため一次ダミー材をベースに接着する第7
図に示す従来の方法で同一のワークを切断した結果、全
ウエハを取出すのに約2時間要した。さらに、押上台を
降下させる過程でウエハの切断面にワイヤによるソーマ
ークが発生するものがあり、ソーマークが著しいものは
廃却せざるを得なかった。
したがって、この発明方法によれば、ウエハの取出し工
数が著しく減少するばかりでなく、品質良好なウエハが
得られることも明らかである。
実施例5 実施例4において、ガラス製一次ダミー板を省略し、二
次ダミー板を直接石英インゴットに接着して、以下実施
例4と同様の条件で切断し、厚さ1.7mmのウエハを二次
ダミー板切断片が付着した状態で三次ダミー板から分離
し、製品ウエハ100枚を得た。
その時の切断終了時点から全ウエハをワイヤソー外に取
出すのに要した時間は8分であった。
実施例6 直径125mm、長さ185mmのシリコンインゴットに、幅800m
m、長さ185mm、中央部厚さ15mmのセラミック製の一次ダ
ミー板を接着し、さらにその下面に厚さ0.5mmの軟鋼板
製の二次ダミー板を接着し、マルチワイヤソーの押上台
に装着したマグネットベースに吸着した幅80mm、長さ18
5mm、厚さ6mmの軟鋼板製の三次ダミー板上に前記二次ダ
ミー板を吸着せしめ、直径0.16mmのワイヤをピッチ0.9m
mで張設したワイヤ列を走行させながらグリーンカーボ
ランダムの#1000砥粒を含有する砥液を供給し、押上台
を上昇させてワーク、一次ダミー板および二次ダミー板
を切断し、さらに三次ダミー板に約3mm切り込んだ時点
でワイヤの走行および押上台の上昇を停止し、しかる
後、厚さ0.7mmのウエハ200枚を三次ダミー板から分離
し、ウエハに付着した一次ダミー板切断片および二次ダ
ミー板切断片を除去して製品ウエハを得た。
その際、切断終了時点から全ウエハをワイヤソー外へ取
出すのに要した時間は9分であった。
一方、同一のシリコンインゴットを従来の方法で切断し
た場合は、全ウエハの取出しに約70分を要した。
発明の効果 以上説明したごとく、この発明方法によれば、マルチワ
イヤソーでのワーク切断後のウエハを能率的に取出すこ
とができる上、ワークの取付けも簡易迅速に行うことが
できるので、マルチワイヤソーの稼働率を著しく向上さ
せることができる上、ウエハの取出しに際してソーマー
クを発生する心配も全くないため、高品質のウエハを高
能率で製造できるという大なる効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図はこの発明の請求項1に対応する実施例
を示す図で、第1図(A)はダミー材付きワークをワイ
ヤソーにセットした状態を示す正面図、同図(B)は同
上側面図、第2図(A)はワイヤが三次ダミー板まで切
込んだ状態を示す正面図、同図(B)は同上側面図、第
3図はワイヤソーよりウエハを除去した後、ワイヤ列を
ワーク押上台より離脱させた状態を示す図で、(A)は
正面図、(B)は側面図、第4図はこの発明の請求項2
に対応する実施例で、ダミー材付きワークをワイヤソー
にセットした状態を示す正面図、第5図はこの発明の請
求項3に対応する実施例で、ダミー材付きワークをワイ
ヤソーにセットした状態を示す正面図、第6図は一般的
なマルチワイヤソーの切断部を例示した斜視図、第7図
は同上ワイヤソーにおけるワークと押上台の部分を拡大
して示す図で(A)はワイヤ列がダミー材まで切込んだ
状態を示す拡大斜視図、(B)はウエハの部分を拡大し
て示す側面図である。 1、2、3……溝ローラ、4……ワイヤ 5……ワイヤ列、6……ワーク 6−1……ウエハ、8……一次ダミー板 9……ベース、10……押上台 18……二次ダミー板、19……磁石製ベース 28、38……三次ダミー板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行するワイヤと被切断物の間に砥粒を含
    む加工液を供給し、当該ワイヤが形成する所定ピッチの
    ワイヤ列に被切断物を押付けながら研削作用によって多
    数のウエハに切断するマルチワイヤソーにおいて、前記
    被切断物の下面に脆性材料製の一次ダミー板を接着し、
    当該一次ダミー板の下面に磁性材料製の二次ダミー板を
    接着し、当該二次ダミー板とワーク押上台上の鋼製ベー
    スとの間に磁石製の三次ダミー板を介在させて磁力で吸
    着固定した状態で切断を行い、ワイヤが三次ダミー板に
    切り込んだ時点で切断を停止し、一次ダミー板の切断片
    と二次ダミー板の切断片が接着した被切断物のウエハを
    三次ダミー板から分離することを特徴とするマルチワイ
    ヤソーによる切断方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の切断方法において、一次ダ
    ミー板を省略し、被切断物の下面に磁性材料製の二次ダ
    ミー板を接着することを特徴とするマルチワイヤソーに
    よる切断方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の切断方法において、三次ダ
    ミー板を磁性材料製とし、該三次ダミー板を二次ダミー
    板と共に磁石製のベースに吸着固定することを特徴とす
    るマルチワイヤソーによる切断方法。
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