JPH079020Y2 - 冷蔵庫 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は冷蔵庫に係わり，特に貯蔵室内に装着される
ダンパーサーモスタツトを覆う断熱ケースと化粧パネル
の取付け装置の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

第３図ないし第５図は，例えば実公昭61-33502号公報に
示された従来のダンパーサーモスタツトの取付け構造を
示す図面であり，図において，（１）は断熱箱体（２）
の庫内を冷凍室（３）と冷蔵室（４）に区画する仕切壁
で，前記冷蔵室（４）の背面上方断熱材（５）内に冷気
を冷凍室（３）から冷蔵室（４）へ導く通風路（６）が
埋設されている。

（８）はこの通風路の下端と前記内箱（７）の対応部分
に開口した冷気を冷蔵室（４）へ導く導入口，（９）は
この導入口を開閉自在に閉鎖するダンパーサーモスタツ
ト，（10）はこのダンパーサーモスタツトを固定する固
定板で，この固定板は前記内箱（７）との隙間をシール
するクツシヨン性を有する断熱テープ（11）を介して内
箱（７）に固定されている。

（15）は前記ダンパーサーモスタツト（９）の前面を覆
うように断熱材で成形された断熱ケースで，上方に冷蔵
室（４）の上部に設置された低温容器（12）へ冷気を吹
出すための上部吹出口（13）と下方に冷蔵室（４）へ冷
気を吹き出す冷蔵室吹出口（14）とを複数開口してい
る。そしてこの断熱ケースは前記内箱（７）の背壁に形
成された凹部（18）に圧接し気密的に装着され，この断
熱ケースと内箱（７）とで囲まれる空間に風路（16）を
形成している。（17）はこの断熱ケースの外側に装着し
た化粧パネルで，その下端縁部は内箱（７）の凹部（1
8）側面と重合装着されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来のダンパーサーモスタツト装置を備えた冷蔵庫は以
上のように構成されているので，断熱ケースと内箱に接
触する面にクツシヨン性を有する断熱テープを貼付する
必要があり，また内箱や化粧パネルは成形加工上抜き勾
配を必要とし，内箱のコーナー部には適当な曲面を形成
しているため化粧パネルと内箱の間に隙が見え見栄が悪
いなど意匠上問題点があつた。

この考案は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので，シール性を向上できるとともに外観上見栄の
良い冷蔵庫を得ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この考案に係る冷蔵庫は，ダンパーサーモスタットの化
粧パネルの側壁に外方へ傾斜するスカート部を突出する
とともに内箱に凸部を設け，この凸部の内面と断熱ケー
ス面との間に化粧パネルの側壁を圧入させるとともに凸
部の外壁に前記スカート部を当接させ，凸部の外壁面と
スカート部の外壁面と面一となるように凸部の外壁に段
部を形成し，スカート部の下部を凸部と重合させるよう
にしたものである。

〔作用〕

この考案における冷蔵庫は，内箱に設けた凸部の壁と化
粧パネルのスカート部の壁を同一面にすることにより，
化粧パネルが内箱と一体であるように見え，また凸部の
先端に設けた段部とフランジ部の内壁を重合させるとと
もに化粧パネルの側壁を凸部と断熱ケースとの間に圧入
させることにより化粧パネル内の断熱ケースに設けた風
路内の冷気が冷蔵室内にもれたり，あるいは逆に比較的
暖かい冷蔵室の冷気がこの風路内に侵入する際の抵抗と
なるためシール性が向上するとともに意匠性が向上す
る。

〔考案の実施例〕

以下，この考案の一実施例を第１図及び第２図について
説明する。なお，従来と同一または相当部分の説明は省
略する。

図において，（17）は断熱ケース（15）を覆う化粧パネ
ル，（19）はこの化粧パネルの側壁，（21）はこの側壁
の外方へ傾斜するスカート部，（22）は上記断熱ケース
（15）の下部を囲むように内箱（７）の背面に形成され
た凸部で，前記スカート部（21）の先端の外面壁（23）
と凸部の外壁（24）と面一になるように段部（26）を形
成している。そしてこの段部においてスカート部下部の
内面壁（25）と凸部（22）は重合するとともに位置決め
される。

以上のように構成された冷蔵庫においては化粧パネルの
側壁（19）を内箱側の凸部（22）と断熱ケース（15）と
の間に圧入するとともに化粧パネル（17）の外周に設け
たスカート部（21）を凸部の段部（26）に当接させたこ
とにより凸部（22）の外壁（24）とスカート部（21）の
外面壁（23）が面一となり一体感が得られる。

また，上記のように凸部（22）と断熱ケース（15）の間
に化粧パネル（17）の側壁（19）を圧入するとともに凸
部の段部（26）にスカート部（21）の内面壁（25）を重
合当接させることにより断熱ケース（15）内の風路（1
6）と冷蔵庫内の冷気のもれに対して抵抗が増えること
によりシール性が改善できる。

さらに化粧パネル（17）を取付ける際に段部（26）がガ
イドとなり取付け作業が容易になる。

〔考案の効果〕

以上のようにこの考案によれば，内箱に凸部と突起部を
設け，ダンパーサーモスタット等の化粧パネル側壁から
外方へ傾斜するスカート部を設けることにより外観上の
見映えを良くすることができ，また冷気のシール性を向
上できるなど多大の実用的効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例による冷蔵庫庫内の要部斜
視図，第２図は第１図のII-II線の断面図，第３図は従
来の冷蔵庫の扉を外して示す正面図，第４図は第３図の
矢印IIIから見た要部斜視図，第５図は第４図のIV-IV線
の断面図である。 （13）（14）は吹出口，（15）は断熱ケース，（16）は
風路，（17）は化粧パネル，（19）は側壁，（21）はス
カート部，（22）は凸部，（23）は外面壁，（24）は外
壁，（26）は段部である。 なお，図中同一符号は同一，または相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ダンパーサーモスタツト等によつて貯蔵室
   内に吹出される冷気量を調節して温度調節を行ない冷気
   を貯蔵室内へ吹出す風路及び吹出口を形成する断熱ケー
   スとこの断熱ケースを覆う化粧パネルを備え，これら断
   熱ケース及び化粧パネルを内箱の背壁に装着するように
   した冷蔵庫において，化粧パネルの外壁に外方へ傾斜す
   るスカート部を突出させるとともに前記断熱ケースの下
   部を囲むように内箱の背面に凸部を形成し，この凸部と
   前記断熱ケースとの間に前記化粧パネルの側壁を圧入す
   るとともに前記スカート部の先端の外面壁を凸部の外壁
   に重合し，かつ面一になるように凸部に段部を形成した
   ことを特徴とする冷蔵庫。