JPH0790145B2 - 生物脱臭装置 - Google Patents

生物脱臭装置

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JPH0790145B2
JPH0790145B2 JP62264003A JP26400387A JPH0790145B2 JP H0790145 B2 JPH0790145 B2 JP H0790145B2 JP 62264003 A JP62264003 A JP 62264003A JP 26400387 A JP26400387 A JP 26400387A JP H0790145 B2 JPH0790145 B2 JP H0790145B2
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deodorizing
furnace slag
peat
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blast furnace
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誠 北野
正坦 岸田
正博 藤井
克彦 弟子丸
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は悪臭ガスの生物脱臭処理に関し、主要な悪臭発
生源施設例えば下水処理場、し尿処理場、ごみ処理場、
畜産業施設から発生する悪臭ガスの生物脱臭装置に関す
るものである。
〔従来の技術〕
従来の生物脱臭装置としては、例えば国部進著の「新し
い脱臭技術」(工業調査会)が示すような微生物担体と
して土壌を用いた脱臭装置がある。土壌を用いた脱臭装
置の例としては第2図に示すように悪臭成分としてアン
モニア、硫化水素及び有機硫黄化合物を含む悪臭ガスを
主導管2で脱臭用土壌層1の下部に導入し、ここにおい
て支導管3に分岐させる。支導管3より吐出する悪臭ガ
スは大気開放面より大気中4に放散される。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし前述の土壌を微生物担体とした脱臭装置は、次に
示す欠点を有する。
その脱臭能力から土壌層中を通気する空間速度を30
1/Hr以下にして、かつランニングコストから通気抵抗を
低く維持するため線速度を10mm/sec以下にしなければな
らず、この条件下では装置が物理・化学的脱臭法に比べ
大型化する。特に充填高さが50cm程度と制限されるた
め、広い敷地面積を必要とする。
土壌層内を微生物の活動に適した状態に保ち、又通
気抵抗が変化しないようにするため土壌層の適時の耕転
が必要になる。
土壌層が大気開放であるため降雨後にショートパス
が出来易く、脱臭能力が低下する。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は前述の問題点を解決したものであり、その要旨
は次の通りである。即ち、悪臭ガス供給口と処理ガス排
出口とを備えた容器内に、脱臭作用を有する微生物を生
息させた無機系塩基性物質層と脱臭作用を有する微生物
を生息させた泥炭層とを形成してなる生物脱臭装置であ
る。
〔作 用〕
ガス中の悪臭成分は、脱臭材層中を通過する間に、脱臭
材への吸着または脱臭材に付着している水分への吸収→
生物吸着→生物分解の矢印で示される一連の作用により
除去され、処理ガスは脱臭される。矢印で示した一連の
生物化学的な除去機構により悪臭成分,たとえばアンモ
ニア、硫化水素、有機硫黄化合物及び炭化水素系の悪臭
は連続的に除去される。
2つの脱臭材、つまり無機系塩基性物質と泥炭との機能
上の差異は以下の通りである。
無機系塩基性物質は、悪臭成分のうち硫化水素の除去能
力が大きい。これは微生物の悪臭除去能力に加え無機系
塩基性物質の主成分である酸化カルシウム等の塩基性物
質が溶解し、常に微塩基性を示すため硫化水素等の酸性
物質は化学吸収によって除去されるからである。
一方、泥炭は、悪臭成分のうちアンモニウムの除去能力
が大きい。これは微生物の悪臭除去能力に加え泥炭は官
能基としてカルボキシル基,アリール基等の酸性基を有
しているため、アンモニア等塩基性物質は化学吸着によ
って除去されるからである。
この2つの脱臭材に共通する機能としては、両者共マグ
ネシウム,鉄等の微生物の栄養無機物を含んでいるこ
と、及び通気抵抗が土壌と比べ著しく小さいことであ
る。
〔実施例〕
本発明の一実施例の装置を第1図を用いて説明する。本
実施例では無機系塩基性物質として高炉滓を主原料にし
たセラミックを用いて説明する。以降高炉滓を主原料に
したセラミックを高炉滓セラミックと称する。
悪臭ガスの性状を第2表に示す。この実施例の悪臭ガス
の特徴としては、アンモニア,硫化水素,メチルメルカ
プタン,硫化メチル,二硫化メチルの5種類の悪臭成分
から主に構成されていることである。悪臭成分を含んだ
ガスは流量計5により一定流量に調整され、悪臭材を充
填した容器6下部に導入される。導入されたガスは脱臭
作用を有する微生物が生息する高炉滓セラミック充填層
7を通過する。高炉滓セラミックはベルサドル型等通気
抵抗が少なく、且つ表面積が大きい形状に成型されてい
る。高炉滓セラミック充填層7を通過し部分的に脱臭さ
れたガスは、脱臭作用を有する微生物が生息する泥炭充
填層8を通り、悪臭成分は完全除去されてノズル9より
大気放散される。
高炉滓セラミックの水分管理は水分計10によっておこな
う。高炉滓セラミックの含水率が低下した場合、ノズル
11から水を散布し脱臭材の含水率を10%以上に維持す
る。含水率が10%より低下した場合には悪臭除去能力は
低下する。
脱臭材として使用するために高炉滓セラミックは以下の
前処理が必要となる。高炉滓セラミックはそれ自身微生
物を有していないため、脱臭作用を有する微生物を含ん
だ液をポンプ12により揚げ、高炉滓セラミック充填層7
上部でノズル13より分散滴下させる。滴下した液は高炉
滓セラミック充填層7を降下する間に高炉滓セラミック
表面上には微生物が付着し、その後容器底部14に貯留す
る。貯留部の液は再びポンプ12より連続的に引き抜かれ
循環する。一定時間の液の循環の後高炉滓セラミック表
面上に均一に液中の汚泥を付着させ、液の循環を止め
る。
以上で高炉滓セラミックの前処理は終了する。尚、脱臭
作用を有する微生物を含んだ液の循環は前処理の時だけ
必要であり、脱臭装置の稼動後はその必要はない。
泥炭の前処理は次の通りである。泥炭には脱臭作用を有
する微生物が生存しているが泥炭の微生物悪臭除去能力
を補強するため泥炭を脱臭塔に充填する前に次の二つの
前処理が必要になる。この点が高炉滓セラミックとは異
なる。二つの前処理とは泥炭の中和処理及び脱臭作用を
有する液の添加処理である。
中和処理は、泥炭のpHは3−4であるためpHが7−8で
ある高炉滓水溶液を添加して微生物の至適pHであるpH6
−8にコントロールすることである。
一方脱臭作用を有する液の添加処理は、中和処理した泥
炭に微生物を含む液を約10,000mg MLSS/kg−乾物泥炭
添加し、泥炭の微生物悪臭除去能力を補強することであ
る。以上で泥炭の前処理は終了する。
次に脱臭塔の設計条件について説明する。ガス処理量
を、空間速度1001/Hrで除することにより脱臭材必要量
が判る。一方ガス処理量を脱臭塔内空塔線速度で除する
ことによって脱臭塔断面積が判る。脱臭材必要量を脱臭
塔断面積で除去することによって充填高さが決まる。以
上で求まった脱臭材量、脱臭充填高さを適当に配分し、
高炉滓セラミック及び泥炭充填量とする。一般的には高
濃度の悪臭(臭気濃度>10,000程度)には高炉滓セラミ
ックを多く、低濃度の悪臭には泥炭を多くすれば良い。
高炉滓セラミックは酸化カルシウム等の塩基性成分のた
めpH緩衝性を有し、常にpHを本脱臭法の微生物の至適pH
である6−8に調整することが可能である。このため本
脱臭装置では、pH調整用に係わる設備及びメンテナンス
が不要となる。また高炉滓セラミックや泥炭に含まれる
マグネシウムや鉄は、微生物の無機栄養源となるため
に、これらの脱臭材への微生物の高密度は固定化が可能
になる。更に高炉滓セラミックや泥炭は通気抵抗が小さ
く、かつ接触表面積の大きい形状であるため、脱臭材と
して安定した通気が可能である。
本発明における悪臭成分に対する脱臭性能を第2表に示
す。また第3表には同じ脱臭性能を得るための装置の比
較を示す。この表に示すようなコンパクトな装置で従来
の土壌脱臭装置と同じ効果が得られた。
尚、無機系塩基性物質としては、製鉄業における高炉滓
(高炉水砕を含む),転炉滓,平炉滓及び一般産業にお
ける石炭灰を主原料にしたセラミックがある。ここでは
高炉滓セラミックを微生物担体として述べているが、他
のものでも同じ効果が得られる。
第1表の組成例からわかるごとく、これらの滓には微生
物の栄養物となるカリウムを含んでいない。このため上
記滓にリン酸カリウム化合物(リン酸二水素カリウム
等)を重量比にして、1〜3%添加し焼成したものが最
も良い。リン酸カリウム化合物は3%以上添加しても効
果はなく、かつ費用を要するため避けるべきである。
また、脱臭作用を有する微生物を含んだ液は、下水処理
場から発生する余剰汚泥の他にし尿処理場から発生する
余剰汚泥等でも良い。但し、下水処理場から発生する悪
臭ガスの脱臭には下水処理場から発生する余剰汚泥、し
尿処理場から発生する悪臭ガスの脱臭にはし尿処理場か
ら発生する余剰汚泥が適する。
〔発明の効果〕 以上説明したごとく本発明は、従来の生物脱臭装置と比
べコンパクトな脱臭装置として成立する。微生物担体容
積としては、同じ脱臭効果を得るために生物脱臭法の主
流である土壌脱臭装置と比べ約10分の1、敷地面積とし
ては20分の1まで極小化できる。従って設備費が安価と
なる。またランニングコストの点でも、脱臭材が低通気
抵抗特性を有しているため従来の土壌脱臭装置と同程度
である。さらにはメンテナンスの点でも土壌脱臭装置で
みられる耕転等は不要となり、手数を省くことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の無機系塩基性物質層と泥炭層とを組合
わた脱臭装置の一例を示す略側断面図、 第2は従来の土壌脱臭装置の一例を示す断面図である。 5……流量計、6……容器、7……高炉滓セラミック充
填層、8……泥炭充填層、9……ノズル、10……水分
計、11……散水用のノズル、12……ポンプ、13……散液
用のノズル、14……容器底部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 弟子丸 克彦 福岡県北九州市戸畑区大字中原46―59 新 日本製鐵株式会社戸畑プラント製作所内 (56)参考文献 特開 昭63−319023(JP,A) 特開 昭60−156529(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】悪臭ガス供給口と処理ガス排出口とを備え
    た容器内に、脱臭作用を有する微生物を生息させた無機
    系塩基性物質層と脱臭作用を有する微生物を生息させた
    泥炭層とを形成してなる生物脱臭装置。
JP62264003A 1987-10-21 1987-10-21 生物脱臭装置 Expired - Lifetime JPH0790145B2 (ja)

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JPH01107829A JPH01107829A (ja) 1989-04-25
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WO2013093155A1 (es) * 2011-12-19 2013-06-27 Universidad Del País Vasco Biofiltro que comprende escoria negra de horno de arco eléctrico y sus aplicaciones

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