JPH0790034B2 - バランス昇降座椅子 - Google Patents

バランス昇降座椅子

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JPH0790034B2
JPH0790034B2 JP4293624A JP29362492A JPH0790034B2 JP H0790034 B2 JPH0790034 B2 JP H0790034B2 JP 4293624 A JP4293624 A JP 4293624A JP 29362492 A JP29362492 A JP 29362492A JP H0790034 B2 JPH0790034 B2 JP H0790034B2
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seat plate
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seat
balance
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司郎 専田
洋二郎 専田
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司郎 専田
洋二郎 専田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自力で座ったり立った
りすることが困難な人たちを支援するために、座板を低
い座り姿勢から高い腰掛け姿勢までの間でバランスをも
って昇降させるバランス昇降座椅子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、座板の下降力に対して上昇力を付
与してほぼバランスをとり、その上下動操作を弱い力で
行えるようにする障害者用昇降座椅子として、ガスシリ
ンダー装置を使用したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の障害者用昇
降座椅子においては、以下に示す問題があった。第1
に、ガスシリンダー機構におけるガス圧をある一定の圧
力に定めた場合、その座板を真上に押し上げるガス圧と
着座した人の体重とのバランスが、座板の下降状態と上
昇状態とで相違するため、座板の昇降の全範囲におい
て、常に人の僅かな力で軽快に昇降することが困難であ
り、また、ガス圧による座板の押し上げ力が着座する人
の体重より小さくなった場合には、座板が急に下降し危
険を伴う。第2に、ガスシリンダー機構は、シリンダー
のピストンロッドが伸縮することから、その出力機構部
の占有空間が大きくなり、座椅子の限られたスペースに
組み込んで、コンパクトで実用的なものを設計すること
は極めて困難であった。第3に、ガスシリンダー機構を
用いた場合、そのシリンダー内の圧力は、特定の人の体
重に釣り合うように予め設定されており、かつその微調
整ができないことから、体重の相違する人が利用するこ
とができず、汎用性が低い問題もある。そこで本発明
は、これらの問題を解消して、着座した人の体重と座板
押し上げ力とを正確にバランスさせて昇降できるバラン
ス昇降座椅子を提案することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題を解
決するためになされたもので、先ず、本発明の原理を図
7により説明し、次いで本発明を図1乃至図6により説
明する。先ず、図7に基づいて、本発明の一定力をつく
り出す原理を説明する。図7に示すX,Yの直交座標に
おいて、原点をOとし、その原点Oを支点として回動す
る棒Lがあり、Y軸上の任意の点Aから棒L上の任意の
点BにワイヤーWを張着して、棒Lを常にベクトルBA
で引っ張るようにし、そのベクトルBAを、点Bを押し
上げるY軸に平行な力ベクトルBCと、点Bに働く原点
Oに向かう力ベクトルBOの2力に分解すると、平行四
辺形ACBOができる。この平行四辺形ACBOの四辺
の長さは、棒Lが回動してその棒Lの角度が変わって
も、変化しない。すなわち、棒LがL’に変位してもそ
のベクトルB’C’はベクトルBCと等しい。従って、
ワイヤーWのABの長さに比例した強さの張力ベクトル
BAを常に加えていれば、棒L上の任意の点Bを押し上
げるY軸に平行な力ベクトルBCは、棒Lの角度の変化
に拘らず、常に一定となる。以上が一定力をつくり出す
原理である。次に、上記一定力の強さを調節する原理を
同図7により続けて説明すれば、棒L上の点Bに張着し
たワイヤーWを原点Oの方向に少し移動させ、新らたに
点DにワイヤーWを張着して、棒Lを常にベクトルDA
で引っ張るようにし、そのベクトルDAを点Dを押し上
げるY軸に平行な力ベクトルDEと、点Dに働く原点O
に向かう力ベクトルDOの2力に分解すると、平行四辺
形AEDOができる。この場合も、この平行四辺形AE
DOの四辺の長さは、棒Lが回動してその棒Lの角度が
変わっても、変化しない。すなわち、棒LがL’に変位
してもそのベクトルD’E’はベクトルDEと等しい。
従って、ベクトルDEも一定力になる。このベクトルD
Eと、点BにワイヤーWを張着したときに点Bに働く一
定力ベクトルBCの力の強さは、各々OA間の長さと一
致し等しくなっている。この力の強さは、棒L上のワイ
ヤーの張着位置に拘らず、常にOA間の長さと一致し等
しくなる。然るに、点Dにワイヤーを張着したときに、
もとの点Bに働くY軸に平行な力ベクトルBFの強さ
は、てこの原理によりベクトルDEにDO間の長さを掛
けて更にそれをBO間の長さで割った値になり、ベクト
ルDEの強さに比例するので、やはりベクトルBFも一
定力になる。すなわち、棒LがL’に変位してもそのベ
クトルB’F’はベクトルBFと等しい。この一定力ベ
クトルBFと一定力ベクトルBCの力の強さは、各々D
O間の長さとBO間の長さに比例している。従って、棒
L上の任意の点Bに働くY軸に平行な一定力の強さは、
棒L上に張着したワイヤーの位置と原点O間の長さに比
例して増減する。以上が一定方向一定力の強さを調節す
る原理である。次ぎに前記原理を利用して構成した本発
明について図1乃至図6に基づいて説明する。1はバラ
ンス昇降座椅子であり、全体は、基フレーム2と、座板
3と、平行リンク機構部4と、作動肘掛け5a,5b
と、圧縮コイルバネ内設管6と、ワイヤー7と、バラン
ス調節装置8と、ブレーキ装置9と、背もたれ10とか
ら構成されている。基フレーム2は、左右に平行に設け
た断面L字形の側面フレーム2a,2bの後端部とほぼ
中央部に、横フレーム2c,2dを横架して接合するこ
とにより形成されている。その側面フレーム2a,2b
の後端部とほぼ中央部には、適宜な位置に左右対称にボ
ールベアリング用軸受け箱11a,11b,12a,1
2bを配設すると共に、その後端部の左右のボールベア
リング用軸受け箱11a,11bの軸中心線の位置は、
そのほぼ中央部の左右のボールベアリング用軸受け箱1
2a,12bの軸中心線の位置よりも適宜に高くしてあ
る。座板3は、座板フレーム13上にクッション板14
を哉置することにより形成されている。その座板フレー
ム13は、左右に平行に設けた断面L字形の座板側面フ
レーム3a,3bの前端部に、座板横フレーム3cを横
架して接合することにより形成されている。その座板側
面フレーム3a,3bのほぼ中央部と前端部には、適宜
な位置に左右対称にボールベアリング用軸受け箱15
a,15b,16a,16bを配設すると共に、そのほ
ぼ中央部の左右のボールベアリング用軸受け箱15a,
15bの軸中心線の位置は、その前端部の左右のボール
ベアリング用軸受け箱16a,16bの軸中心線の位置
よりも適宜に高くしてある。基フレーム2の上部に設け
た平行リンク機構部4は、左右の一対の平行リンク17
a,17b,18a,18bの上端部と下端部に、両端
部にそれぞれ支軸19a,19b,20a,20b,2
1a,21b,22a,22bを突設した支軸棒19,
20,21,22を横架して接合することにより形成さ
れている。その下端部の支軸棒20,22の支軸20
a,20b,22a,22bは、基フレーム2のボール
ベアリング用軸受け箱11a,11b,12a,12b
に、それぞれボールベアリングを介して回動自在に軸支
され、その上端部の支軸棒19,21の支軸19a,1
9b,21a,21bは、座板フレーム13のボールベ
アリング用軸受け箱15a,15b,16a,16b
に、それぞれボールベアリングを介して回動自在に軸支
されている。左右一対の作動肘掛け5a,5bは、図1
乃至図3に示すように、作動フレーム23a,23bの
後部に伝達アーム25a,25bを一体に垂設し、作動
フレーム23a,23bの上端縁に肘掛け板24a,2
4bを備えて構成されている。更に、その作動フレーム
23a,23bの前部には支点孔23c,23dが形成
され、その伝達アーム25a,25bの下部には支点孔
25c,25dが形成されている。また、その肘掛け板
24a,24bは、支点孔23c,23dを中心とする
円弧状に形成されている。そして、一方の作動肘掛け5
aは、作動フレーム23aの支点孔23cに、ボールベ
アリング用軸受け箱15aから突出した後方上部支軸棒
19の支軸19aを嵌合してから固着し、かつ伝達アー
ム25aの支点孔25cに、ボールベアリング用軸受け
箱11aから突出した後方下部支軸棒20の支軸20a
を嵌合してから固着して備えられている。また、他方の
作動肘掛け5bについても同様に支軸19b及び20b
に具備されている。このように作動肘掛け5a,5bと
平行リンク機構部4は直結されており、この作動肘掛け
5a,5bを、伝達アーム25a,25bの支点孔25
c,25dを中心として前後方向に回動させることによ
り、平行リンク機構部4も共に作動するようになってい
る。圧縮コイルバネ内設管6は、背もたれ10と共に左
右座板側面フレーム3a,3bの後端部に横架して設け
られている。その圧縮コイルバネ内設管6の外枠である
外枠パイプ26は、図4に示すように、一端を閉塞して
あり、その外枠パイプ26の開口端部内側に自在滑車本
体27を挿着してある。その自在滑車本体27は滑車2
8を支持ヨーク29の二股先端部に軸30によりボール
ベアリングを介して枢着し、その支持ヨーク29の基部
に垂設した回動軸31を軸受け箱32にボールベアリン
グを介して回動自在に軸支することにより形成されてい
る。外枠パイプ26の内側に摺動自在に挿入した圧縮コ
イルバネ33の一端を軸受け箱32に設けたバネ受け3
4により受けて固定し、その圧縮コイルバネ33の他端
に外枠パイプ26の内側を摺動するバネ受け蓋35が冠
着されている。そのバネ受け蓋35にはワイヤー7の一
端が張着され、そのワイヤー7を圧縮コイルバネ33の
内側に潜らせて支持ヨーク29及び回動軸31の軸中心
に貫通した緩い孔に通して外側に出し、滑車28を介し
て直角に曲げてある。次にバランス調節装置8について
説明する。バランス調節装置8は、図1に示すように、
作動フレーム23aに、その支点孔23cを中心とする
放射方向に向けて固設されており、その構造を図5によ
り詳述する。39a,39bは所定間隔を有して並設さ
れた支持板であり、その両支持板39a,39bが作動
フレーム23aに固着されている。更に、その両支持板
39a,39bの各上面は平滑なレール面に形成されて
いる。42は一方の支持板39bの一端側(図1の取り
付け状態では下端側になる)に固設された軸受けであ
る。40は送りネジであり、その軸中心線が両支持板3
9a,39bの中間上部で、かつ両支持板39a,39
bに並行するようにして配設され、その基端軸部41が
軸受け42に回転可能に支持されている。43は送りネ
ジ40に固設したカサ歯車である。45は調節ハンドル
であり、46はその調節ハンドル45を回転可能に支持
した支軸である。その支軸46の軸中心線が送りネジ4
0の軸中心線に直交するように、その支軸46が軸受け
42に垂設されている。44は調節ハンドル45に固着
したカサ歯車で、送りネジ40側のカサ歯車43と噛合
している。37は送りネジ40に螺合設置した送りナッ
トである。38a,38bは、送りナット37の両側部
から同軸で垂設した支軸で、その軸中心線は送りネジ4
0の軸中心線に直交するように設定されている。36は
ワイヤー取り付け具で、その上部が二股になっており、
その両脚部が両支軸38a,38bに回転可能に連結さ
れている。更に、下面には、圧縮コイルバネ内設管6か
ら外部へ出たワイヤー7の他端が固着されている。ワイ
ヤー取り付け具36の両脚部から外側へ突出した両支軸
38a,38bには、ボールベアリング38c,38d
が備えられており、その外輪が両支軸板39a,39b
のレール面上に支持され、かつそのレール面方向に転動
できるようになっている。また、ワイヤー7におけるワ
イヤー取り付け具36に対する取り付け位置は、座椅子
側面から見て、送りネジ40の軸中心線と両支軸38
a,38bの軸中心線との交点と、圧縮コイルバネ内設
管6の中心とを結んだ線分上に、ワイヤー7の軸中心線
が合致するように設定されている。更に、圧縮コイルバ
ネ33のたわみ量は、作動フレーム23aが、図1の後
退位置から図2の前進位置まで移動する際に引き出され
るワイヤー7の引出し量に対応してたわみ得るように設
定されている。ただし、ワイヤー7の引出し量とは、座
椅子側面から見て、送りネジ40の軸中心線と両支軸3
8a,38bの軸中心線との交点から、圧縮コイルバネ
内設管6の中心までの長さのことである。上記バランス
調節装置8は、座椅子側面から見て、送りネジ40の軸
中心線の延長線を作動フレーム23aの支軸19aの中
心と交わらせ、しかも、その送りネジ40の軸中心線の
延長線と、圧縮コイルバネ内設管6の中心と作動フレー
ム23aの支軸19aの中心を結んだ線分との成す角度
θを、鉛直線と平行リンク17a,17b,18a,1
8bとの成す角度θと一致させて作動フレーム23aに
取り付けてある。次にブレーキ装置9について、図6に
基づいて説明する。47はブレーキ解除レバーで、その
後端部に設けた孔を肘掛け板24bの前方下方の作動フ
レーム23bに軸48により枢着して備えられている。
54はブレーキ輪で、ボールベアリング用軸受け箱15
bに同軸において固着されている。50はブレーキの柄
で、その後端部が作動フレーム23bに軸51により回
転可能に枢着されていると共に、前端下部にブレーキ片
52が固設されており、ブレーキの柄50の軸51に取
り付けたバネ53によりブレーキ片52が常時ブレーキ
輪54の外周に押し付けられるように付勢されている。
49は引っ張り棒で、その上端がブレーキ解除レバー4
7のほぼ中央部に設けた孔に連結され、その下端がブレ
ーキの柄50の前部に設けた孔に連結されており、ブレ
ーキ解除レバー47を上動することにより、ブレーキ片
52をブレーキ輪54から離間するようになっている。
【0005】
【作用】先ず、前記図7に示す原理図と図1に示す本発
明の座椅子との対応関係について、その座椅子を側面か
ら見たものとして説明する。前記説明の原理図における
原点Oは作動フレーム23aの支軸19aの中心に該当
し、原理図における棒Lは作動フレーム23a及び送り
ネジ40に該当し、原理図におけるB点(又はD点)は
送りネジ40の軸中心線と支軸38a,38bの軸中心
線との交点に該当し、原理図におけるA点は圧縮コイル
バネ内設管6の中心に該当し、原理図におけるワイヤー
Wはワイヤー7に該当する。従って、原理図におけるY
軸は支軸19aの中心と圧縮コイルバネ内設管6の中心
とを結んだ直線に該当し、送りネジ40の軸中心線と支
軸38a,38bの軸中心線との交点を通り、上記Y軸
と平行する直線の方向が原理図におけるベクトルBC
(B’C’)の方向となる。また、作動フレーム23a
及び送りネジ40とリンク17aとが、支軸19aを支
点とするベルクランク(まがりてこ)の形態になってお
り、図1における両θを同一角度に設定することによ
り、作動フレーム23aにおける上記Y軸と平行なベク
トルBC(B’C’)の方向が、リンク17aにおける
支軸19aを通る鉛直方向に位相していると考えること
ができる。従って、原理図におけるベクトルBC(B’
C’)の方向と力は、支軸19a、すなわち座板3の上
昇方向とその押し上げ力とみなすことができるので、原
理図におけるB点が座板3を昇降させるものとして以下
説明する。今、座板3が高い位置にある図1の状態が、
原理図において棒が上動したLの位置にあるものとす
る。また、調節ハンドル45を回転して送りナット37
の位置を調節して、上記原理図におけるベクトルBCの
押し上げ力と着座者の体重とが釣り合うようにしたもの
とする。この図1の座板3が高い腰掛け状態から図2の
座板3が低い座椅子状態に変形する場合には、使用者が
図1の状態で座板3に着座しブレーキ解除レバー47を
握ってブレーキを解除した状態にして、作動肘掛け5
a,5bを前方へ押し出すように回動させ座板3を下降
させる。この下降状態は、上記原理図において棒Lが
L’に下動した状態である。この下降状態においては、
上記図1の状態と比較してワイヤー7が圧縮コイルバネ
内設管6から引き出され、それに伴って圧縮コイルバネ
内設管6のバネ受け蓋35が図4の右方へ移動し、圧縮
コイルバネ33が圧縮される。その結果、ワイヤー7に
は、着座者の体重等によりワイヤー7に作用する外部張
力に対して、図1の状態と比較して、大きな抗力が作用
する。すなわち、原理図において、ベクトルABの引き
力よりも大きなベクトルAB’の引き力が作用する。従
って、原理図におけるY軸方向のベクトルB’C’はベ
クトルBCと等しいままで変化せず、着座者の体重に釣
り合わせた押し上げ力は変化しない。このように、座板
3を下動すると、その下動量に相応して圧縮コイルバネ
33の抗力が増大し、逆に座板3を上動すると、その上
動量に相応して圧縮コイルバネ33の抗力が減少するこ
とにより、座板がどの高さ位置にあっても設定した押し
上げ力は変化せず一定となり、着座状態で、どの高さ位
置においても、体重と押し上げ力のバランスを維持する
ことができる。次に、原理図におけるベクトルBCの押
し上げ力よりも軽い人が着座する場合の調節について説
明する。調節ハンドル45を回転操作して送りネジ40
を一方向へ回転し、送りナット37を、調節ハンドル4
5に近づけるように移動させる。すなわち、原理図にお
ける点Bを点Dに移動させる。すると、前記原理図で説
明したように、原理図における点Bに働くY軸方向のベ
クトルBFは、てこの原理により、調節前のベクトルB
Cの力より減少する。すなわち、座板3に作用する押し
上げ力は減少する。また、調節ハンドル45を上記とは
逆方向に回転操作して送りナット37を、調節ハンドル
45から遠退く方向に移動させると、すなわち原理図に
おける点Dを点B側へ移動させると、押し上げ力はベク
トルBCに近づき増大する。従って、調節ハンドル45
の正逆回転により、座板3に作用する押し上げ力を着座
する人の体重と釣り合うように調節できる。また、調節
後においても、着座して座板3を昇降させた場合、上記
と同様に座板3に作用する押し上げ力、すなわち原理図
におけるベクトルBFとベクトルB’F’は変化せず一
定となり、着座状態で、どの高さ位置においても、体重
と押し上げ力のバランスを維持することができる。更
に、上記の調節は無段階に行え、かつその調節後におい
ても上記と同様なバランスをとることができる。上記座
板3を昇降させる場合は、ブレーキ解除レバー47を握
持してそのブレーキ片52をブレーキ輪54から離間さ
せた状態で作動肘掛け5a,5bを前後方向に移動操作
することにより行なう。そして、座板3を所望の高さ位
置で静止させる場合は、その位置でブレーキ解除レバー
47を手から離すと、バネ53の付勢力によってブレー
キ片52がブレーキ輪54に圧接し、即座に座板3を停
止してその位置に静止させることができる。
【0006】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第1に、
座板の上昇位置から下降位置までの全範囲において、座
板に作用する着座者の体重と同等の押し上げ力を発生し
て座板をバランスさせることができ、座板を人の僅かな
力で軽快に且つ安全に昇降させることができる。第2
に、エア源や動力源を使用することなく、作動肘掛けを
側部に配置すると共に圧縮コイルバネ内設管を後部に横
架して座椅子をコンパクトにまとめることができる。第
3に、座板に異なる体重の人が着座した場合において
も、バランス調節装置の調節によりその着座者の体重に
対応してバランスさせることができ、汎用性に富んだも
のとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明バランス昇降座椅子の起立した状態の
斜視図である。
【図2】 同じくバランス昇降座椅子の下降した状態の
斜視図である。
【図3】 同じくバランス昇降座椅子の全体分解斜視図
である。
【図4】 同じく圧縮コイルバネ内設管の断面図であ
る。
【図5】 同じくバランス調節装置の斜視図である。
【図6】 同じくブレーキ装置の斜視図である。
【図7】 本発明の一定力を作り出す原理と一定力の強
さを調節する原理の説明図である。
【符号の説明】
3…座板 2a,2b…側面フレーム 3a,3b…座板側面フレーム 4…平行リンク機構部 5a,5b…作動肘掛け 6…圧縮コイルバネ内設管 7…ワイヤー 8…バランス調節装置 9…ブレーキ装置 17a,17b,18a,18b…平行リンク 23a,23b…作動フレーム 25a,25b…伝達アーム 33…圧縮コイルバネ 37…送りナット 40…送りネジ 47…ブレーキ解除レバー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動モーター、ラチェット等の駆動手段
    を用いることなく、圧縮コイルバネ(33)を利用し、
    座る人の体重と同等の一定押し上げ力を座板(3)に作
    用させ座板(3)をどの昇降位置でもバランスさせて、
    座板(3)を人の僅かな力で昇降させるバランス昇降座
    椅子(1)において、基フレーム(2)における両側面
    フレーム(2a),(2b)の後部と座板(3)におけ
    る両座板側面フレーム(3a),(3b)のほぼ中央部
    とを後方リンク(17a),(17b)で連結し、基フ
    レーム(2)における両側面フレーム(2a),(2
    b)のほぼ中央部と座板(3)における両座板側面フレ
    ーム(3a),(3b)の前部とを前方リンク(18
    a),(18b)で連結して平行リンク機構部(4)を
    構成し、作動フレーム(23a),(23b)とその後
    部に一体に垂設した伝達アーム(25a),(25b)
    とからなる作動肘掛け(5a),(5b)を設け、その
    作動フレーム(23a),(23b)の前部を上記後方
    リンク(17a),(17b)の上端支軸(19a),
    (19b)に回動可能に連結すると共に伝達アーム(2
    5a),(25b)を後方リンク(17a),(17
    b)の下端支軸(20a),(20b)に回動可能に連
    結し、一方の作動肘掛け(5a)における作動フレーム
    (23a)には、送りナット(37)とこれに螺合した
    送りネジ(40)とその送りネジ(40)を正逆回転す
    る調節ハンドル(45)とからなるバランス調節装置
    (8)を備え、座板(3)の後部には圧縮コイルバネ内
    設管(6)を横架して備え、その圧縮コイルバネ内設管
    (6)内に圧縮コイルバネ(33)を、上記一方の作動
    肘掛け(5a)側を固定し他端を伸縮自在として備え、
    上記送りナット(37)と圧縮コイルバネ(33)の他
    端とをワイヤー(7)で連結すると共に、座椅子側面か
    ら見て上記バランス調節装置(8)における送りネジ
    (40)の軸中心線の延長線を支軸(19a)の中心と
    交わらせ、かつ座椅子側面から見て圧縮コイルバネ内設
    管(6)の中心と支軸(19a)の中心とを結んだ線分
    と上記送りネジ(40)の軸中心線の延長線との成す角
    度(θ)を、鉛直線と平行リンク(17a),(17
    b),(18a),(18b)との成す角度(θ)と一
    致させ、かつ圧縮コイルバネ(33)のたわみ量が座椅
    子側面から見て送りネジ(40)の軸中心線から圧縮コ
    イルバネ内設管(6)の中心までのワイヤー(7)方向
    の長さと対応してたわみ得るように設定したことを特徴
    とするバランス昇降座椅子。
  2. 【請求項2】 前記作動肘掛け(5b)の回動を停止す
    るように常時付勢したブレーキ機構と、そのブレーキ機
    構を解除するブレーキ解除レバーとからなるブレーキ装
    置(9)を付加した請求項1記載のバランス昇降座椅
    子。
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