JPH078999B2 - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

液体洗浄剤組成物

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JPH078999B2
JPH078999B2 JP16427887A JP16427887A JPH078999B2 JP H078999 B2 JPH078999 B2 JP H078999B2 JP 16427887 A JP16427887 A JP 16427887A JP 16427887 A JP16427887 A JP 16427887A JP H078999 B2 JPH078999 B2 JP H078999B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は相安定性の優れた液体洗浄剤組成物に関する。
〔従来の技術〕
液体洗剤は、一般に、粉末洗剤に比べ水への溶解性に優
れ、低温度から高温度に到るまで広い温度範囲で使用で
きる反面、洗浄力、特に泥等の固体粒子汚れの洗浄力が
劣る、並びに溶液の安定性、即ち、低温における沈澱、
ゲル化、固結、高温における分離、沈澱が生じ易いとい
う問題があった。特に、通常の水和性有機溶剤を含む系
では高温での安定性が不充分であった。
これらの問題を解決するため多くの研究がなされてい
る。例えば、特開昭52−82909号公報は陰イオン活性剤
及び/又は非イオン活性剤、高級脂肪酸塩、低級アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、無機質ビルダー、多価カルボ
ン酸塩を含有する洗浄力、低高温安定性の優れた液体洗
剤組成物に関する。
特開昭58−65795号公報は非イオン活性剤および/また
は陰イオン活性剤、特定のCaイオン捕捉能を有するポリ
アクリル酸水溶性塩および低級アルキルベンゼンスルホ
ン酸系の可溶化剤を含有する水溶性ポリアクリル酸塩の
保存安定性を改良した、特に泥汚れに対して優れた洗浄
力を有する液体洗剤組成物に関する。
又、特開昭60−141798号公報は、陰イオン活性剤、ポリ
カルボン酸重合体および可溶化剤を含有し、組成物のpH
が7〜14に調整された保存安定性の良好な液体洗剤組成
物に関する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
一方、液体洗剤の洗浄力を増強するために水溶性ポリア
クリル酸塩などの高分子ビルダーを配合した場合、保存
安定性が悪化する傾向があり、その解決のために特定の
可溶化剤を必要とするが、それでもなお保存安定性は必
ずしも十分ではなかった。この悪化傾向は濃縮化のため
に界面活性剤濃度を高くした時、あるいは洗浄力増強の
ために陰イオン活性剤と非イオン活性剤を栄養した時に
著しくなるという問題があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定の重合体を用いる
ことにより前記問題点を悉く解決できることを見い出し
本発明を完成した、 即ち、本発明は、 (a)陰イオン活性剤及び(b)非イオン活性剤を
(a)/(b)=3/1〜1/3の重量比で且つ(a)+
(b)=15〜50重量%、 (c)次の一般式(1)で表わされるアルキレンと無水
マレイン酸との水溶性共重合体0.1〜5重量% (式中R1,R2,R3及びR4はそれぞれ独立に水素原子及び炭
素原子数が1乃至10のアルキル基からなる群から選ばれ
かつR1,R2,R3及びR4の合計炭素原子数が4以上であり、
Mは水素原子、アルカリ金属、アンモニウムまたは水溶
性アミンから誘導されたカチオンであり、mは約50モル
%、nは約10乃至200である。) (d)低分子有機多価カルボン酸塩1〜10重量%及び
(e)可溶化剤1〜10重量% を含有し、相安定性の優れた液体洗浄剤組成物を提供す
るものである。
本発明の(a)成分である陰イオン性界面活性剤として
は下記(1)〜(8)から選択される1種以上を使用で
きる。そのうち特に好ましいのは(1)、(2)、
(3)、(4)及び(5)である。
(1) 平均炭素数10〜16のアルキル基を有する直鎖又
は分枝鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩。
(2) 平均炭素数10〜20の直鎖又は分枝鎖のアルキル
基又はアルケニル基を有し、1分子内に平均0.5〜8モ
ルのエチレンオキサイド或いはプロピレンオキサイド或
いはブチレンオキサイド或いはエチレンオキサイド/プ
ロピレンオキサイド或いはエチレンオキサイド/ブチレ
ンオキサイドを付加したアルキル又はアルケニルエーテ
ル硫酸塩。
(3) 平均炭素数10乃至20のアルキル基又はアルケニ
ル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸塩。
(4) 平均10〜20の炭素原子を1分子中に有するオレ
フィンスルホン酸塩。
(5) 平均10〜20の炭素原子を1分子中に有するアル
カンスルホン酸塩。
(6) 平均炭素数10〜20のアルキル基又はアルケニル
基を有し、1分子中に平均0.5〜8モルのエチレンオキ
サイド或いはプロピレンオキサイド或いはブチレンオキ
サイド或いはエチレンオキサイド/プロピレンオキサイ
ド、エチレンオキサイド/ブチレンオキサイドを付加し
たアルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩。
(7) 下記の式で表わされるα−スルホ脂肪酸塩又は
エステル 〔式中Yは炭素数1〜3のアルキル基又は対イオン、Z
は対イオンである。Rは炭素数10〜20のアルキル基又は
アルケニル基を表わす。〕 ここで陰イオン性界面活性剤の対イオンとしてはナトリ
ウム、カリウム等のアルカリ金属イオン、カルシウム、
マグネシウム等のアルカリ土類金属イオン、アンモニウ
ムイオン、炭素数2又は3のアルカノール基を1〜3個
有するアルカノールアミン(例えばモノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリ
イソプロパノールアミンなど)を挙げることができる。
本発明の(b)成分である非イオン性界面活性剤として
は下記(1)〜(8)から選択される1種以上を使用で
きる。そのうち特に好ましいのは(1)、(2)及び
(5)である。
(1) 平均炭素数10〜20のアルキル基又はアルケニル
基を有し、1〜20モルのエチレンオキサイドを付加した
ポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル。
(2) 平均炭素数6〜12のアルキル基を有し、1〜20
モルのエチレンオキサイドを付加したポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル。
(3) 平均炭素数10〜20のアルキル基又はアルケニル
基を有し、1〜20モルのプロピレンオキサイドを付加し
たポリオキシプロピレンアルキル又はアルケニルエーテ
ル。
(4) 平均炭素数10〜20のアルキル基又はアルケニル
基を有し1〜20モルのブチレンオキサイドを付加したポ
リオキシブチレンアルキル又はアルケニルエーテル。
(5) 平均炭素数10〜20のアルキル基又はアルケニル
基を有し、総和で1〜30モルのエチレンオキサイドとプ
ロピレンオキサイド或いはエチレンオキサイドとブチレ
ンオキサイドを付加した非イオン性活性剤。
(6) 下記の一般式で表わされる高級脂肪酸アルカノ
ールアミド又はそのアルキレンオキサイド付加物 〔式中R′11は炭素数10〜20のアルキル基、又はアルケ
ニル基であり、R′12はH又はCH3であり、n3は1〜3
の整数、m3は0〜3の整数である。〕 (7) 平均炭素数10〜20の脂肪酸と蔗糖から成る蔗糖
脂肪酸エステル。
(8) 平均炭素数10〜20の脂肪酸とグリセリンから成
る脂肪酸グリセリンモノエステル。
(a)成分と(b)成分は重量比で3/1〜1/3、好ましく
は2/1〜1/2の割合で、総量で15〜50重量%(以下%と略
す)、好ましくは25〜45%配合される。この範囲内で洗
浄力および相安定性がともに優れた組成物を得ることが
できる。
(c)成分は次の一般式で表わされるアルキレンと無水
マレイン酸との水溶性共重合体である。
(式中R1,R2,R3及びR4はそれぞれ独立に水素原子及び炭
素原子数が1乃至10のアルキル基からなる群から選ばれ
かつR1,R2,R3及びR4の合計炭素原子数が4以上であり、
Mは水素原子、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ
金属、アンモニウムまたは水溶性アミンから誘導された
カチオンであり、mは約50モル%、nは約10乃至200で
ある。) 上記一般式(1)のアルキレンと無水マレイン酸との水
溶性共重合体の組成はモル比でほぼ1:1からなり、蒸気
圧平衡法による分子量測定で重合度が約10乃至200の範
囲の水溶性ポリマーである。重合度が200より大きいも
のでは急激に洗浄力の低下をきたすので好ましくない。
またアルキレン成分としてはヘキセン以上の長いアルキ
レンほど洗浄剤ビルダーとして有効であるが、その上限
は水性系の溶解性によって定められるものである。一般
的にはヘキセンからデセンまでが好適である。該重合体
は特公昭50−13806号に開示されている。
(c)成分は組成物中に0.1〜5%、好ましくは0.5〜3
%配合される。
(d)成分の低分子有機多価カルボン酸塩としては以下
のようなものが挙げられる。
ニトリロ三酢酸塩、イミノ二酢酸塩、エチレンジアミン
四酢酸塩、ジエチレントリアミン五酢酸塩、シュウ酸
塩、マロン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマール
酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、イタコン酸
塩、ジグリコール酸塩、チオグリコール酸塩、オキサル
酢酸塩、フタール酸塩、スルホコハク酸塩などである。
これらの中でも、クエン酸、ジグリコール酸の塩が特に
好ましい。これら低分子有機多価カルボン酸塩は、該組
成物の相安定性に寄与し、特に、ゲル化防止に役立つ。
更に洗濯液中においては、二価金属イオン、特にCa2+,M
g2+等を捕捉し、洗浄捕捉剤として役立つ。
(d)成分の配合量は1〜10%、好ましくは1〜5%で
ある。1%未満では相安定性効果がなく、また10%を越
えると相安定性は悪化してくる。本発明では相安定化の
ために(e)成分である可溶化剤を必要とする。
可溶化剤としては、エタノールのような低級アルコー
ル、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩
のような低級アルキルベンゼンスルホン酸塩、プロピレ
ングリコールのようなグリコール類、アセチルベンゼン
スルホン酸塩、アセトアミド類、ピリジンジカルボン酸
アミド類、安息香酸塩又は尿素等が挙げられるが、特に
限定されるものではない。
可溶化剤は通常1〜10%の範囲で用いる。1%未満では
低温における粘度低下作用、固結防止作用を十分発揮で
きず、10%を越えると高温において沈澱を生ずる傾向が
ある。特にエタノールは液体洗剤の長期保存に際し発生
する菌の防止にも役立つので好ましい。エタノールは3
〜7%の範囲で使用するのがよい。
この他任意成分として、プロテアーゼ、アミラーゼ、リ
パーゼ、セルラーゼ等の酵素、及び塩化カルシウム等の
酵素安定化剤、螢光染料、香料等も、通常の範囲内で配
合できる。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
(1) 相安定性 各サンプルを調製後、直径4cm高さ10cmのスクリュー管
に入れ、−5℃、常温(25℃)、40℃に1ヶ月保存し、
判定した。
○:均一透明液体 ×:沈澱、濁り、分離を生じた。
(2) 洗浄力試験 洗剤水溶液1に10cm×10cmの綿の泥汚れ汚染布(人
工汚染布)を5枚入れ、ターゴトメーターにて100rpmで
次の条件で洗浄した。洗浄条件は次の通り。
(洗浄条件) 洗浄時間 10分 洗浄濃度 0.133% 水の硬度 4゜DH 水 温 20℃ ススギ 水道水にて5分間 洗浄力は汚染前の原布及び洗浄前後の汚染布の反射率を
自記色彩計(島津製作所製)にて測定し次式によって洗
浄率(%)を求めた(表には5枚の測定平均値を示
す)。
*) 泥汚れ汚染布(人工汚染布) 鹿沼園芸用赤玉土を120℃±5℃で4時間乾燥後粉砕、1
50メッシュ(100μm)パスのものを120℃±5℃2時間
乾燥後、±150gを1000のパークレンに分散し、金巾#
2023布をこの液に接触、ブラッシングし、分散液の除
去、過剰付着汚れを脱落させる(特開昭55−26473号参
照)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)陰イオン活性剤及び(b)非イオン
    活性剤を(a)/(b)=3/1〜1/3の重量比で且つ
    (a)+(b)=15〜50重量%、 (c)次の一般式(1)で表わされるアルキレンと無水
    マレイン酸との水溶性共重合体0.1〜5重量% (式中R1,R2,R3及びR4はそれぞれ独立に水素原子及び炭
    素原子数が1乃至10のアルキル基からなる群から選ばれ
    かつR1,R2,R3及びR4の合計炭素原子数が4以上であり、
    Mは水素原子、アルカリ金属、アンモニウムまたは水溶
    性アミンから誘導されたカチオンであり、mは約50モル
    %、nは約10乃至200である。) (d)低分子有機多価カルボン酸塩1〜10重量%及び
    (e)可溶化剤1〜10重量% を含有することを特徴とする液体洗浄剤組成物。
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