JPH0789420B2 - テ−プレコ−ダにおけるテ−プカセツトロ−デイング装置 - Google Patents

テ−プレコ−ダにおけるテ−プカセツトロ−デイング装置

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JPH0789420B2
JPH0789420B2 JP61155734A JP15573486A JPH0789420B2 JP H0789420 B2 JPH0789420 B2 JP H0789420B2 JP 61155734 A JP61155734 A JP 61155734A JP 15573486 A JP15573486 A JP 15573486A JP H0789420 B2 JPH0789420 B2 JP H0789420B2
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tape cassette
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雅彦 伊藤
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【発明の詳細な説明】 本発明テープレコーダにおけるテープカセットローディ
ング装置を以下の項目に従って説明する。
A.産業上の利用分野 B.発明の概要 C.従来技術 C−1.一般的背景 C−2.従来のVTRの一例[第11図] D.発明が解決しようとする問題点[第11図] E.問題点を解決するための手段 F.実施例 a.テープカセット[第1図乃至第3図] b.テープレコーダの概要[第1図乃至第5図] c.支持体[第1図、第3図乃至第5図] c−1.下部シャーシ[第1図、第3図乃至第5図] c−2.上部シャーシ[第3図乃至第5図] d.記録再生部[第1図、第3図乃至第5図] e.テープカセットローディング装置[第1図乃至第10
図] e−1.駆動機構[第3図乃至第5図] e−2.摺動体[第1図乃至第6図] e−2−a.主部 e−2−b.カセットキャリア支持手段 e−3.カセットキャリア[第1図乃至第3図、第5図、
第7図、第9図、第10図] e−3−a.カセット載置板[第1図乃至第3図、第7
図、第9図] e−3−b.側板[第2図、第3図、第5図、第7図、第
9図、第10図] e−3−c.蓋起し[第1図乃至第3図、第7図] e−3−d.カセットキャリアの支持[第2図、第3図、
第5図] e−4.カセットキャリア及び摺動体の移動[第1図乃至
第3図、第5図] e−4−a.ローディング方向への移動 e−4−b.アンローディング方向への移動 e−5.カセット押圧機構[第1図、第3図、第4図、第
8図] e−5−a.カセット押圧アーム[第1図、第3図、第8
図] e−5−b.アーム押圧バネ[第1図、第3図、第4図] e−5−c.カセット押圧動作[第1図] e−6.カセット保持機構[第1図乃至第3図、第5図、
第7図、第9図、第10図] e−6−a.カセット押え、操作アーム[第1図乃至第3
図、第5図、第7図、第9図、第10図] e−6−b.カム板[第3図、第5図] e−6−c.カセット保持動作[第1図、第3図、第9
図] e−7.ロック解除子[第1図、第3図、第9図、第10
図] e−7−a.構造 e−7−b.ロック解除動作[第1図] e−8.カセット押圧機構による蓋ロック解除の補助作用
[第1図] e−9.テープカセットのローディング動作及びアンロー
ディング動作 e−9−a.ローディング動作 e−9−b.アンローディング動作 G.発明の効果 (A.産業上の利用分野) 本発明は新規なテープレコーダにおけるテープカセット
ローディング装置に関するものである。詳しくは、支持
体に対して移動自在に支持されテープカセットの載置及
び取出が行なわれるイジェクト位置とテープカセットを
記録再生部に装着するローディング完了位置との間を移
動されると共にテープカセットの大きさより稍大きいカ
セット収納空間を有するカセットキャリアを備えたテー
プレコーダ、特に、カセットローディングの方式が所謂
リニアスケート方式あるいはフロントローディング方式
等そのカセットキャリアがイジェクト位置とローディン
グ完了位置との間を移動される間に少なくとも水平方向
へ移動される方式のテープレコーダにおけるテープカセ
ットローディング装置に関するものであり、比較的簡単
な構成であるにも拘らず、例えば、カセットキャリアが
イジェクト位置に来たときやローディング完了位置もし
くはその直前の位置に来たとき等はテープカセットがカ
セットキャリアに対して稍移動し得る状態で位置される
と共にそのローディング中にテープカセットに対して所
定の操作、例えば、テープカセットの前面蓋のロックを
解除する操作等が為されるときはテープカセットをカセ
ットキャリアに対して固定的に位置決めすることができ
るようにした新規なテープレコーダにおけるテープカセ
ットローディング装置を提供しようとするものである。
(B.発明の概要) 本発明テープレコーダにおけるテープカセットローディ
ング装置は、支持体に対して移動自在に支持されテープ
カセットの載置及び取出が行なわれるイジェクト位置と
テープカセットを記録再生部に装着するローディング完
了位置との間を移動されると共にテープカセットの大き
さより稍大きいカセット収納空間を有するカセットキャ
リアを備え、かつ、該カセットキャリアがそのイジェク
ト位置とローディング完了位置との間を移動される間に
少なくとも水平方向へ移動されるテープレコーダにおけ
るテープカセットローディング装置において、テープカ
セットをローディング方向へ押圧するカセット押圧アー
ムと該カセット押圧アームを押圧する弾発手段を設け、
カセットキャリアがその水平方向の移動軌跡を移動され
る間の所定のタイミングにおいてカセット押圧アームが
テープカセットをカセット収納空間のローディング方向
側側面に押し付けることによってテープカセットのカセ
ットキャリアに対する位置が固定され、カセットキャリ
アが少なくともその水平方向の移動軌跡上の端部に到達
したときはカセット押圧アームによるテープカセットに
対する押圧が解除されるようにし、それにより、例え
ば、テープカセットのカセットキャリアに対する載置や
取出もしくは記録再生部への装着が行なわれるときはテ
ープカセットがカセットキャリアに対して稍移動し得る
状態で位置されると共に、ローディング中にテープカセ
ットに対して所定の操作、例えば、前面蓋のロックの解
除等が為されるときはテープカセットがカセットキャリ
アに対して位置決めされた状態で位置されることができ
るようにしたものである。
(C.従来技術) (C−1.一般的背景) 近時、テープレコーダの多くは、磁気テープとしてカセ
ットケースに収納されたもの、即ち、所謂テープカセッ
トを使用するようになっている。
従って、このようなテープレコーダには、通常、テープ
カセットが収納されるカセット収納空間を有し、かつ、
テープカセットを記録再生部の所定のカセット装着位置
に装着するローディング完了位置とテープカセットの載
置及び取出が行なわれる位置との間を移動されるカセッ
トキャリアを備えたテープカセットローディング装置が
設けられており、このテープカセットローディング装置
には、従来から各種の方式のものがある。
ところで、カセットキャリアのカセット収納空間は、こ
れに対するテープカセットの載置及び取出をスムーズに
行なうことができ、かつ、これに載置されたテープカセ
ットが記録再生部に装着されるとき該記録再生部に設け
られたカセット位置決め部材に対して相対的な位置合わ
せを行なうことができるようにするために、通常、当該
テープカセットの大きさより稍大きな空間、即ち、テー
プカセットが水平方向へ稍移動することができる状態で
位置される大きさを有している。
また、ビデオテープレコーダ(以下、「VTR」と言
う。)やPCM(パルス・コード・モジュレーション)録
音方式によるオーディオテープレコーダ等に使用される
テープカセットには、通常、そのテープ引出面を開閉す
る前面蓋が設けられている。そして、該前面蓋はテープ
カセットが使用されないときはカセットケースに設けら
れた蓋ロック子によってテープ引出面を閉塞する閉塞位
置にロックされており、使用されるときは少なくとも記
録再生部に装着される前にロック解除手段によって上記
ロックが解除され、かつ、蓋起し手段によってテープ引
出面を開放する開放位置へと移動されるようになってい
る。
(C−2.従来のVTRの一例)[第11図] 第11図はそのようなテープカセットが使用され、そのカ
セットローディング方式が所謂リニアスケート方式と称
される方式のテープカセットローディング装置を備えた
従来のVTRの一例aを概略的に示すものである。
bは外筐の前面板であり、該前面板bに横長の開口部c
が形成されている。dは外筐側に前後方向(同図におい
て右方へ向う方向を前側とし、左方へ向う方向を後側と
する。)へ摺動自在に支持され、実線で示す引出位置と
2点鎖線で示す引込位置との間を移動される摺動体であ
る。
eは摺動体dに上下方向へ移動自在なるように支持され
たカセットキャリアのカセット載置板であり、該カセッ
ト載置板eはテープカセットfの平面形状より稍大きい
外形を有すると共に、その前端と後端に位置決め片g、
g′が形成され、かつ、その左右両側端に図示しない側
片が立ち上げ状に形成されており、これらカセット載置
板eと位置決め片g、g′と図示しない左右の側片とに
よってテープカセットfの外形より稍大きい空間を有す
るカセット収納空間が画成される。
hはテープカセットfの前面蓋であり、該前面蓋hはそ
の左側部に係合突起iが形成されると共に、テープカセ
ットfが使用されないときは同図に示す閉塞位置に来て
いる状態でその係合突起iに蓋ロック子jが略下方から
係合するように位置されることによって閉塞位置にロッ
クされている。
そして、カセットキャリアは摺動体dが引出位置に来る
ことによって外筐の開口部cから外側へ突出されるイジ
ェクト位置へと移動され、摺動体dが引込位置に来た後
1点鎖線で示すローディング完了位置へと移動される。
従って、テープカセットfはカセットキャリアがイジェ
クト位置に来ている状態でカセット載置板eに載置さ
れ、その状態からカセットキャリアがローディング完了
位置へと移動されることによってそのカセットケースk
が記録再生部に設けられた複数のカセット位置決めピン
l、l、・・・(図面では左側の2本のみ示してあ
る。)に載置されることによって記録再生部の高さ方向
における位置決めが為されると共にカセットケースkの
底面に形成された図示しない位置決め孔に後側のカセッ
ト位置決めピンlの上端から更に上方に突出するように
形成された円錐形の挿入部mが相対的に挿入されること
によって記録再生部の水平方向における位置決めが為さ
れる。
また、カセットキャリアがそのイジェクト位置から後方
へ移動されて行くとき、蓋ロック子jはカセット載置板
eに支持された図示しないロック解除子によって前方へ
向けて回動され、それによって前面蓋hのロックが解除
されると共に、前面蓋hはカセットキャリアの水平方向
への移動が終了されるのと略同時に記録再生部側に設け
られた蓋起しピンnに乗り上げ、その状態からテープカ
セットfが下方へ移動されることによって同図に1点鎖
線で示す開放位置へと移動されることになる。
(D.発明が解決しようとする問題点)[第11図] 上記したように、蓋ロック子jはカセットキャリアが後
方へ移動されてゆく間に前方へ向けて押圧されるのであ
るが、テープカセットfはカセット載置板eに稍前後方
向へ移動し得る状態で載置されているため、ややもする
と、蓋ロック子jがロック解除子によって前方へ押圧さ
れた際テープカセットf自体が前方へ移動され、蓋ロッ
ク子jが前面蓋hに対するロックの解除が充分に為され
るだけの移動量回動されないという事態が生ずる場合が
ある。
そこで、このようなことが生じないように、摺動体dに
押圧アームoを回動自在に設けると共に、同図に2点鎖
線で示すように、少なくともカセットキャリアの下方へ
の移動が開始される前にテープカセットfが上記押圧ア
ームoによって後方へ押圧されるようにし、それによっ
て、テープカセットfのカセットキャリアに対する位置
決めを為し、かつ、蓋ロック子jが相対的に前方へ充分
な量回動されるようにされている。
しかしながら、テープカセットfのカセットキャリアに
対する位置決めをこのような手段によって行なうと、イ
ジェクト動作が行なわれるときテープカセットfのカセ
ットケースkの一部が押圧アームoに下方から当接して
必要な位置まで上がって行くことができなくなる場合が
生ずる惧れがある。
即ち、押圧アームoはテープカセットfが下方へ移動さ
れて行く直前までカセットケースkを押圧しており摺動
体dが前方へ移動されて行かない限りその位置に保持さ
れているのに、テープカセットfはこれが記録再生部に
装着されるときカセットケースkに形成された位置決め
孔とカセット位置決めピンlの挿入部mとの相対的な位
置合わせが為されるために、通常、下方への移動が開始
されるときの位置より稍前方へ戻されることになる。従
って、テープカセットfが記録再生部に装着された時点
においては、カセットケースkの後端部が押圧アームo
の真下に位置されることになり、この状態からテープカ
セットfが上方へ移動されて行くと上記後端部が押圧ア
ームoに当接され、テープカセットfの上方への移動が
途中で阻止されることになる。
(E.問題点を解決するための手段) 本発明テープレコーダにおけるテープカセットローディ
ング装置は、上記した問題点を解決するために、カセッ
トキャリアが少なくとも水平方向の移動軌跡を移動され
る間カセットキャリアと一体的に移動されその押圧部が
テープカセットの反ローディング方向側側面と対向して
位置されかつ反ローディング方向への回動力が付勢され
たカセット押圧アームと、支持体側に支持されると共に
上記カセット押圧アームが接触されることによって該カ
セット押圧アームを前記回動力の方向と反対の方向へ回
動させる弾発手段とを設け、カセットキャリアがその水
平方向の移動軌跡を移動される間の所定のタイミングに
おいてカセット押圧アームがテープカセットをカセット
収納空間のローディング方向側側面に押し付けることに
よってテープカセットのカセットキャリアに対する位置
が固定され、カセットキャリアが少なくともその水平方
向の移動軌跡上の端部に到達したときはカセット押圧ア
ームによるテープカセットに対する押圧が解除されるよ
うにしたものである。
従って、本発明によれば、カセットキャリアがその水平
方向の移動軌跡を移動される間の所定のタイミングにお
いてテープカセットに対して為される所定の操作、例え
ば、その前面蓋のロックを解除するための操作等が行な
われるときはテープカセットはカセットキャリアに対し
て固定的に位置決めされるので、テープカセットに対す
る操作が安定的、かつ、確実に実行されることになり、
また、カセットキャリアがその移動軌跡上の端部に到達
したとき、例えば、イジェクト位置やローディング完了
位置もしくはこれらの位置に見る直前の位置に到達した
ときはテープカセットはカセットキャリアに対して稍移
動し得る状態で位置されるのでカセットキャリアに対す
るテープカセットの載置及び取出しを容易に行なうこと
ができると共に記録再生部に設けられたカセット位置決
め手段とテープカセットとの相対的な位置合わせをスム
ーズに行なうことができる。
(F.実施例) 以下に、本発明テープレコーダにおけるテープカセット
ローディング装置の詳細を添付図面に示した実施例に従
って説明する。
尚、図面に示した実施例は本発明をテープカセットのロ
ーディング方式がリニアスケート方式であるVTRにおけ
るテープカセットローディング装置に適用したものであ
り、また、先にテープカセットの一例について説明し、
その後でVTRについて説明する。
(a.テープカセット)[第1図乃至第3図] 1は比較的小型のテープカセットである。
2はテープカセット1のカセットケースであり、該カセ
ットケース2は上下方向から見た形状において左右方向
(第2図における左斜め下方へ向う方向を左側とし、右
斜め上方へ向う方向を右側とする。また、同図における
右斜め下方へ向う方向を前側とし、左斜め上方へ向う方
向を後側とする。尚、テープカセット1についての前後
方向については上記した前後方向と逆の向きとする。以
下の説明において向きを示すときはこの方向によるもの
とする。)に長い略長方形状を成し、かつ、比較的薄い
略箱形に形成されると共に、その前面がテープ引出面2a
(第1図(C)参照)になっており、カセットケース2
内に収納された図示しない2つのテープリールに巻装さ
れた磁気テープはその一部が上記テープ引出面2aを通さ
れている。
3はテープ引出面2aを開閉するための前面蓋である。該
前面蓋3は上方から見て左右方向に長い略コ字形に形成
され、そのコ字形の左右両側片3a、3b、がカセットケー
ス2の左右両側面の前端部に回動自在に支持されると共
に、図示しない弾発部材により、常時、第1図における
反時計回わり方向への回動力、即ち、テープ引出面2aを
閉じる方向への回動力が付勢されており、テープカセッ
ト1が使用されていない状態においてはテープ引出面2a
を閉じる位置、即ち、第1図(A)に示し、また、第1
図(B)に実線で示す位置(以下、「閉塞位置」と言
う。)に来ており、テープカセット1がVTRに記録再生
部に装着されるときはテープ引出面2aを開放する位置、
即ち、第1図(C)に2点鎖線で示す位置(以下、「開
放位置」と言う。)へと移動されるようになっている。
4は前面蓋3はその閉塞位置においてロックする蓋ロッ
ク子である。該蓋ロック子4はカセットケース2の左側
板のうち前面蓋3の左側片3aに後方から近接する部分に
形成された幅の狭い溝状部にその大部分が位置され、そ
の上端部に形成された支点ピン5が上記溝状部の内側面
に回動自在に支持されることによって略前後方向へ回動
自在なるように支持されると共に、前面蓋3に前記回動
力を付勢するための図示しない弾発部材により、常時、
第1図における時計回わり方向への回動力を付勢された
状態で設けられている。
そして、蓋ロック子4の前側縁の下端寄りの位置に略前
方斜め上側へ向けて突出する係合爪6が形成され、又、
蓋ロック子4の下端部からは左側へ向けて突出された被
押圧片7が一体に形成されており、そして、該被押圧片
7の下端はカセットケース2の底面と略同じ高さに位置
されている。
更に、前面蓋3の左側片3aの内側面の後端縁に沿う部分
のうち上記蓋ロック子4の係合爪6の上側と略対応する
位置には係合突起8が形成されており、前面蓋3が閉塞
位置に来ている状態において蓋ロック子の被押圧片7が
後方へ押圧されていないときは、第1図(A)を見て良
く解るように、蓋ロック子4の係合爪6が前面蓋3の係
合突起8に下方から係合するように位置されることによ
って前面蓋3の時計回わり方向への回動が阻止され、そ
れによって前面蓋が閉塞位置においてロックされること
になり、また、その状態から蓋ロック子4が後方へ回動
すると、第1図(B)及び(C)に示すように蓋ロック
子4の係合爪6が前面蓋3の係合突起8の回動軌跡から
後方へ逃げた位置に来るので、これによって前面蓋3に
対するロックが解除され前面蓋3が開放位置へ移動され
得る状態になる。
尚、カセットケース2の底板の前端縁はその左右両端部
9、9(以下、「押付縁」と言う。尚、図面では左側の
端部のみ示してある。)が最も前方に突き出た部分にな
っており、テープカセット1がVTRの後述するカセット
キャリアに載置された状態でそのカセットケース2がVT
Rの後方へ向って押圧されると上記押付縁9、9がカセ
ットキャリアのローディング方向側側面に押し付けら
れ、それによってテープカセット1のカセットキャリア
に対する位置決めが為されるようになっている。このた
め、前面蓋3のうちこれら押付縁9、9と対応する部分
にはその下端縁に達する切欠部が形成されている。
(b.テープレコーダの概要)[第1図乃至第5図] 10はVTRである。
11はVTR10の外筐であり、その前面板12が所定の表示窓
や操作ボタンが配置された操作パネルになっており、ま
た、左右方向に細長い開口部13が形成されている。
14は外筐11内の上記開口部13と略対応する位置に固定さ
れた支持体15に前後方向へ摺動自在なるように支持され
た摺動体であり、該摺動体14にテープカセット1の大き
さより稍大きいカセット収納空間を有するカセットキャ
リア16が上下方向へ移動自在なるように支持されてい
る。
そして、カセットキャリア16の左右両側板17、17′の底
面と前端面には上記2つの面に連続して延びるラック1
8、18′が形成されると共に、これらラック18、18′が
支持体15に設けられた駆動機構19によって回転される送
りギヤ20、20′と噛合されており、カセットキャリア16
は上記ラック18、18′が送りギヤ20、20′によって水平
方向へ送られることによって前後方向へ移動され、垂直
方向へ送られることによって上下方向へ移動されるよう
になっている。
また、摺動体14はカセットキャリア16が前後方向へ移動
される間該カセットキャリア16によってこれと一体的に
前後方向へ移動され、それによって、第5図に2点鎖線
で示すように、その前端面が外筐11に形成された前記開
口部13を塞ぐ位置(以下、「引込位置」と言う。)と、
第1図(A)、第2図乃至第4図に示し、また、第5図
に実線で示すようにその略全部が外筐11外へ引き出され
る位置(以下、「引出位置」と言う。)との間を移動さ
れるようになっている。
そして、カセットキャリア16は摺動体14が引出位置に来
たとき、第3図及び第5図等を見て良く解るように、そ
の大部分が外筐11外に、即ち、左右両側板17、17′の大
部分とカセット載置板21の全体が外筐11外にある位置
(以下、「イジェクト位置」と言う。)に達し、又、摺
動体14が引込位置に来ている状態において上下方向へ移
動され、かつ、その上下方向における移動ストロークの
下端に来ることによって第1図(C)及び第5図に2点
鎖線で示す位置、即ち、カセット載置板21に載置された
テープカセット1を後述する記録再生部に装着する位置
(以下、「ローディング完了位置」と言う。)に達す
る。
従って、カセットキャリア16は略横倒L字状の移動軌跡
を移動されることになり、テープカセット1のカセット
キャリア16に対する載置及び取出しはカセットキャリア
16がイジェクト位置に来ている状態で行なわれ、カセッ
トキャリア16にテープカセット1が載置された状態でカ
セットキャリア16がローディング完了位置へと移動され
ることによりテープカセット1が記録再生部に装着され
ることになる。
そして、カセットキャリア16に載置されたテープカセッ
ト1はカセットキャリア16がイジェクト位置からローデ
ィング完了位置へ向けて移動される間にカセットキャリ
ア16に回動自在に支持されたカセット押え22、22′によ
り上方から押圧されることによってカセットキャリア16
に保持され、かつ、カセットキャリア16に支持されたロ
ック解除子23により前記蓋ロック子4の前面蓋3に対す
るロックが解除されると共に、摺動体14に支持されたカ
セット押圧アーム24によって後方へ押圧されることによ
りカセットキャリア16に対する位置決めが為されて上記
ロックの解除が確実に実行され、更に、前面蓋3が閉塞
位置から開放位置へ移動され始めた後カセットキャリア
16が下方へ移動される前に上記カセット押圧アーム24に
よる押圧が解除されるようになっている。
尚、テープカセット1に対するこれらの動作は後述する
カセット押圧機構やカセット保持機構及びロック解除子
等によって行なわれる。
(c.支持体)[第1図、第3図乃至第5図] 支持体15は下部シャーシと上部シャーシとから成る。
(c−1.下部シャーシ)[第1図、第3図乃至第5図] 25は下部シャーシである。該下部シャーシ25はその主部
26が略正方形の板状に形成されると共に、その左右両側
端に側板27、27′が立ち上げ状に形成され、かつ、その
後端から上記側板27、27′より稍低い後壁28が立ち上げ
状に形成されており、左右の側板27、27′の上端縁の前
端寄りの位置から取付片29、29′が互いに外側へ向けて
略水平に突出するように形成され、又、後壁28の上端縁
の左端寄りの位置から支持片30が上方へ向けて突設さ
れ、更に、後壁28の右端寄りの位置に上記支持片30と略
同じ高さを有する取付ボス31が形成されている。
そして、主部26の前端から後壁28と略同じ高さを有する
前壁32(第4図にのみ示してある。)が立ち上げ状に形
成され、該前壁32の上端部の前面に回転軸支持部材33が
取着されている。
この回転軸支持部材33は全体として左右方向に長い略角
柱状に形成され、その上面に左右方向に沿って延びる溝
34が形成されると共に、その左右両端部に軸受部35、3
5′が形成されており、該軸受部35、35′の上記溝34と
対応する位置に挿通孔36、36′(第4図等参照)が形成
されている。
(c−2.上部シャーシ)[第3図乃至第5図] 37は上部シャーシである。該上部シャーシ37はその外形
が前記下部シャーシ25の外形より略ひと回わり程大きな
略正方形状を成すと共に、その正方形の4つの辺を成す
前片38、後片39、左片40及び右片41により略枠状に形成
されており、左片40と右片41の各後端部は後片39より後
方へ突出するように位置され、左片40の後端部の後片39
から後方へ突出された長さは右片41のそれの略2倍程度
になっている。そして、左片40と右片41の後端には下方
へ向けて略直角に屈曲された支持片42、42′が形成さ
れ、また、左片40及び右片41にはこれらの側端から下方
へ向けて屈曲された側片43、43′(第3図にその前端部
のみ示してある。)が形成され、かつ、該側片43、43′
の前端部43a、43′aは互いに内側へ向けて略L字状に
屈曲されている。
44、44′は摺動体14を摺動自在に支持するガイド軸であ
り、該ガイド軸44、44′はその後端部が左片40と右片41
の前記各支持片42、42′に各別に支持され、かつ、その
前端部が側片43、43′の前端部43a、43′aのうち左右
方向に沿って延びる部分に格別に支持されている。
45(第3図参照)が左側のガイド軸44の後端部に外嵌さ
れ、かつ、支持片42に支持されたコイルスプリングであ
る。このコイルスプリング45の作用については後述す
る。
46、46′は側片43、43′の下端の前端部43a、43′a寄
りの位置から互いに外側へ向けて略水平に張り出すよう
に形成された取付片であり、また、47は上部シャーシ37
の前後方向における中央部から稍前寄りの位置で左片40
と右片41との間に架け渡し状に設けられた桟である。
尚、該桟47の左右両端部を除く大部分は上部シャーシ37
の上面より稍高く位置されている。
そして、第3図を見て良く解るように、左片40及び右片
41の互いに対向する側縁のうち後片39と桟47との間の部
分はこれら側縁の他の部分より内側に位置されると共
に、その前側略半分の部分は前端へ行くに従って次第に
外側へ変位するように斜めに延びており、また、その後
側略半分の部分から下方へ向けて屈曲されたガイド片4
8、48′(第3図及び第5図参照)が形成されている。
尚、該ガイド片48、48′はカセットキャリア16の前後方
向における移動と上下方向における移動が連続されると
きの移動方向を案内するための部材であり、その前縁48
a、48′aは、第5図を見て良く解るように略逆L字状
に形成されている。
そこで、このように形成された上部シャーシ37は、その
取付片46、46′が下部シャーシ25に形成された取付片2
9、29′にねじ止めされると共に、その後片39の右端部
が下部シャーシ25に形成された取付ボス31上に載置され
た状態で該取付ボス31にねじ止めされ、かつ、後片39の
左端部が下部シャーシ25に形成された支持片30上に載置
された状態で上記支持片30に係合されることにより、下
部シャーシ25に固定される。
しかして、下部シャーシ25と上部シャーシ37とが互いに
結合され、それによって全体として略箱形を成す支持体
15が形成されると共に、その支持体15の上端部の左右両
側部に2本のガイド軸44、44′が前後方向に沿って延び
る状態で配置されることになる。
尚、支持体15はその前面の上方部が外筐11に形成された
前記開口部13と対向する状態で配置されており、また、
下部シャーシ25は図示しない固定手段によって外筐11に
固定されている。
(d.記録再生部)[第1図、第3図乃至第5図] 49は記録再生部である。
50は記録再生部49のベースとなるメカシャーシであり、
該メカシャーシ50は前記支持体15の下部シャーシ25の主
部26の上面に固定され、その後部の左右方向における略
中央部に図示しない回転磁気ヘッドを備えたヘッドドラ
ム51が設けられており、また、その前端寄りの部分に互
いに左右方向に離間して位置する2つのリール台52、5
2′が設けられている。52a、52′aはリール台52、52′
のリル係合軸である。
そして、メカシャーシ50の前部には4本のカセット位置
決めピン53、53′及び54、54′が立設されており、これ
ら4本のカセット位置決めピン53、53′及び54、54′の
うちリール台52、52′より後方に位置する後側の2本の
カセット位置決めピン53、53′はその上端に略円錐状の
挿入部53a、53′aが形成され、また、リール台52、5
2′より前方に位置する前側の2本のカセット位置決め
ピン54、54′はメカシャーシ50の前端縁寄りの部分に位
置されており、テープカセット1はそのカセットケース
2がこれらカセット位置決めピン53、53′及び54、54′
上に載置されることによって記録再生部49に対する高さ
が規定されると共に、カセットケース2の底面に形成さ
れた図示しない2つの位置決め孔に後側のカセット位置
決めピン53、53′の挿入部53a、53′aが挿入されるこ
とによって記録再生部49の水平方向における位置決めが
為されることになる。
55は蓋起し回動ピンであり、該蓋起し回動ピン55はメカ
シャーシ50の左端部の前後方向における略中央部から立
設された支持片56の上端部から右側へ向けて略水平に突
出するように設けられると共に、カセットキャリア16が
その水平方向の移動軌跡上に位置する状態においてカセ
ットキャリア16に設けられた後述する蓋起しの底面と略
同じ高さに位置されている。
(e.テープカセットローディング装置)[第1図乃至第
10図] 57はテープカセットローディング装置であり、該テープ
カセットローディング装置57は、前記摺動体14及びカセ
ットキャリア16と、カセットキャリア16を移動するため
の駆動機構と、カセット押圧機構とカセット保持機構及
びロック解除子等から成る。
(e−1.駆動機構)[第3図乃至第5図] 58はモータであり、該モータ58は下部シャーシ25の左側
板27の後端部内面に取着されており、その回転軸58aに
駆動プーリ59が固定されている。
60は上記駆動プーリ59よりかなり大径な減速プーリであ
り、該減速プーリ60はその右側に位置するギヤ部61が一
体的に形成されると共に、下部シャーシ25の左側板27の
前後方向における略中央部から略水平に突設された支持
ピン62に回転自在に支持されており、この減速プーリ60
と駆動プーリ59との間に無端状の伝達ベルト63が架け渡
されている。
64及び65は上記減速プーリ60のギヤ部61と左側板27の前
端との間の部分に位置された減速ギヤであり、これら2
つの減速ギヤ64及び65は左側板27から突設されたギヤ支
持ピン66、67に各別に、かつ、回転自在に支持されると
共に、後側の減速ギヤ64は比較的大径な大ギヤ64aと該
大ギヤ64aの右側に位置する比較的小径な小ギヤ64bとが
一体に形成されて成り、その大ギヤ64aが減速プーリ60
のギヤ部61と噛合され、また、その小ギヤ64bが前側の
減速ギヤ65と噛合されている。
しかして、モータ58が回転されると、その回転力が減速
プーリ59−伝達ベルト63−減速プーリ60及びそのギヤ部
61−後側の減速ギヤ64という伝達系路を介して前側の減
速ギヤ65に伝達され、そのように伝達される間に所定の
回転速度に減速されることになる。
68は回転軸である。該回転軸68はその大部分が下部シャ
ーシ25に設けられた前記回転軸支持部材33に形成された
溝34内に位置されると共にその両端寄りの部分が回転軸
支持部材33の軸受部35、35′に形成された挿通孔36、3
6′に各別に挿通されることによって回転軸支持部材33
に回転自在に支持されており、軸受部35、35′の外側に
位置する部分に前記送りギヤ20、20′が各別に固定さ
れ、更に、その左端部に被駆動ギヤ69が固定され、該被
駆動ギヤ69が前記前側の減速ギヤ65と噛合されている。
従って、モータ58が回転されると被駆動ギヤ69が回転さ
れるので回転軸68が回転され、それによって送りギヤ2
0、20′が回転されることになる。
尚、モータ58はカセットキャリア16をそのイジェクト位
置からローディング完了位置へと移動させるローディン
グが行なわれるときはVTR10を左側から見て時計回り方
向へ回転され、また、カセットキャリア16をローディン
グ完了位置からイジェクト位置へと移動させるアンロー
ディングが行なわれるときは反時計回り方向へ回転され
るようになっている。従って、送りギヤ20、20′はロー
ディングが行なわれるときは第5図における反時計回り
方向へ回転され、アンローディングが行なわれるときは
時計回り方向へ回転されることになる。
(e−2.摺動体)[第1図乃至第6図] (e−2−a.主部) 摺動体14はその主部が互いに左右方向に離間し、かつ、
略平行に対向し合う2枚の側板70、70′と該側板70、7
0′の前端間を連結する前板71とにより上下方向から見
て前後方向に長い略コ字形を成すように形成されてお
り、その幅、即ち、側板70と70′の外側面間の長さは外
筐11に形成された前記開口部13の左右方向における長さ
と略等しくなっており、また、その前後方向における長
さは前記上部シャーシ37の前後方向における長さと略同
じ程度の長さを有している。
側板70、70′はその横断面形状が互いに内側に開口する
略コ字形を成すように形成されると共に、左側の側板70
は右側の側板70′より稍長く形成されている。そして、
側板70、70′の上片70a、70′aの前後方向における略
中心部間には補強材72が架け渡し状に設けられ、また、
上片70a、70′aの前端部寄りの部分には左右方向から
見て略逆台形状を成す凹部70d、70′dが形成されてい
る。
そして、左側板70のコ字形の中間片70bの外側面の後端
寄りの略3分の1程度の部分の上半部には外側へ向けて
突出した略蒲鉾形の挿通部73が形成されると共に、該挿
通部73の前後両端部は他の部分より稍側方へ突出され、
その両端部に形成された孔73a、73aに略円筒状を成す軸
受部材74、74が圧入状に固定されている。
また、これと略同様に、右側板70′のコ字形の中間片7
0′bの外側面の後端寄りの略3分の1程度の部分の上
半部にも外側へ向けて突出した略蒲鉾形の挿通部73′が
形成されると共に、該挿通部にこれを前後方向へ貫通す
るように形成された挿通孔73′aに略円筒状を成す軸受
部材74′が圧入状に固定されている。
そして、摺動体14は上記軸受部74、74と74′に上部シャ
ーシ37に支持された前記2本のガイド軸44、44′が摺動
自在に挿通されることにより、これらガイド軸44、44′
に前後方向へ摺動自在なるように支持されており、第3
図を見て良く解るように、その挿通部73、73′の前端面
が上部シャーシ37の側片43、43′の前端部43a、43′a
に当接されることによって引出位置より前方への移動が
阻止されることになる。
75、75′は側板70、70′の上片70a、70′aの内側縁の
うち補強材72から稍後方へ寄った位置に形成された切欠
部である。
また、前板71はその横断面形状が略逆L字形を成すよう
に形成されると共に、その上片71aの後部は後ろ下がり
の斜面に形成されている。そして、上片71aの下面の左
右両端部からは外側に開口するチャンネル状の突出部7
6、76′(第3図及び第6図、第8図参照)が下方へ向
けて突設されている。
尚、上記突出部76、76′のうち左側のもの76に前記カセ
ット押圧アーム24が支持されている。
(e−2−b.カセットキャリア支持手段) 77と77及び77′と77′(第3図及び第6図参照)は側板
70、70′の中間片70b、70′bの内側面の前後方向にお
ける略中央部に互いに前後方向に稍離間し、かつ、上下
方向に沿って延びるように形成された突条であり、これ
ら2つの突条77と77′、77′と77′によって上下方向に
沿って延びるガイド溝78、78′が形成されており、これ
らガイド溝78、78′の下端は側板70、70′の下片70c、7
0′cに開口されている。そして、上記突条77と77及び7
7′と77′のそれぞれ前側に位置するもの77及び77′の
側縁の下端部から後方へ向けて突出した小さな係合片7
9、79′が形成されている。
また、80、80′は側板70、70′の中間片70b、70′bの
前端部内側面に上下方向に沿って延びるように形成され
たガイド溝であり、該ガイド溝80、80′の下端は下片70
c、70′cに開口されている。
尚、上記したガイド溝78、78′及び80、80′にはカセッ
トキャリア16に形成された後述する係合部が摺動自在に
係合され、それによって、カセットキャリア16が摺動体
14に上下方向へ移動自在なるように支持される。
81、81′は側板70、70′の略3分の1程度の長さを有す
る回転軸であり、該回転軸81、81′の両端部にピニオン
ギヤ82、82及び82′、82′が固定されており、回転軸8
1、81′は、そのピニオンギヤ82、82及び82′、82′の
うち前側のもの82、82′が側板70、70′の内側面の下端
部のうち前記前側のガイド溝80、80′から稍後方へ寄っ
た位置と対応する位置に位置される状態で、側板70、7
0′の内側面に形成された軸受部83、83、・・・(図面
では右側板70′に形成されたものの一部のみを示してあ
る。)に回転自在に支持されている。
尚、ピニオンギヤ82、82及び82′、82′はその外周面の
一部が側板70、70′の内端から僅かに突出するように位
置されている。
(e−3.カセットキャリア)[第1図乃至第3図、第5
図、第7図、第9図、第10図] カセットキャリア16はテープカセット1が載置されるカ
セット載置板と該カセット載置板の左右両側に位置する
2つの側板とテープカセット1の前面蓋3を開閉する蓋
起し等から成る。
尚、カセットキャリア16には上記した構成部分以外に前
記したカセット押え22、22′やロック解除子23等が装着
されているが、これらについては後の項において説明す
る。
(e−3−a、カセット載置板)[第1図乃至第3図、
第7図、第9図] カセット載置板21は全体として見た形状が左右方向に長
い長方形状を成す板状に形成されており、その大きさ
は、第3図を見て良く解るように、テープカセット1の
カセットケース2の外形より稍大きくなっている。
そして、カセット載置板21の後端寄りの部分の左右両端
部を除く部分には切欠部84が形成されると共に、前端の
左右両端部のうちこのカセット載置板21に載置されたテ
ープカセット1のカセットケース2の押付面9、9に後
方から対向する位置に上方へ向けて突出された位置決め
片85、85′が形成されており、また、前端部の左右の隅
角部が略L字形に切り欠かれると共に、そのL字形に切
り欠かれた部分の間の前端から略前方斜め上方へ向けて
屈曲された折曲片86が形成され、更に、前記後端部に設
けられた切欠部84と前端との間の部分に互いに左右方向
に離間して位置する2つのリール段挿通孔87、87′が形
成されている。
88、88′はカセット載置板21の左右両端縁のうち後端寄
りの位置から上方へ向けて立ち上げられ、かつ、テープ
カセット1のカセットケース2の高さより稍低い高さを
有する側片であり、該側片88、88′の略中央部に外側へ
向けて略水平に突出した蓋起し支持ピン89、89′が設け
られている。90(第3図参照)はカセット載置板21の右
側縁のうち側片88′の前側の位置から右側へ向けて突設
されたストッパーであり、このストッパー90は後述する
蓋起しを所定の位置に保持するためのものである。
そして、第1図(A)等を見て良く解るように、左側の
側片88には、その前端部の下端に位置され、かつ、左側
へ向けて突出された折曲片91が形成されると共に、前記
蓋起し支持ピン89の略下方に位置させ、かつ、左側へ向
けて突出されたバネ掛片92が形成されている。
(e−3−b.側板)[第2図、第3図、第5図、第7
図、第9図、第10図] カセットキャリア16の左右の側板17、17′はカセット載
置板21の前後方向における長さの略1.5倍程度の長さを
有しており、その幅は前記摺動体14の左右の側板70、7
0′の対向面間の幅と略等しくなるようにされており、
その上面の前端寄りの略3分の1程度の部分に凹部93、
93′が形成されている。
94、94′は側方から見て略横倒L字形を成す化粧部であ
り、該化粧部94、94′はその前後方向に延びる部分、即
ち、下部94a、94′aが側板17、17′の内側面のうち上
記凹部93、93′の底面と対応する部分から内側へ突出す
るように位置され、その略上下方向に延びる部分、即
ち、前部94b、94′bは凹部93、93′の前端面と対応す
る部分から内側へ突出するように位置される状態で形成
されると共に、上記下部94a、94′aにはその下面に開
口する略スリット状の空間が形成されている。
そして、カセット載置板21はその左右両側縁の前部から
上方へ向けて突出された図示しない取付片が上記した化
粧部94、94′の上記空間に下方から挿入されると共にそ
の取付片に側板17、17′に形成されたねじ挿通孔を挿通
されたねじ95、95(第5図にその一方のもののみを示し
てある。)が螺合されることによって側板17、17′に取
着されており、化粧部94、94′の内側面はカセット載置
板21の側片88、88′と略同一の平面上に位置される。
また、前記したように、側板17、17′の底面と前端面に
はこれら2つの面に連続して延びるラック18、18′が形
成されており、これらラック18、18′のうちその水平方
向に延びる部分18a、18′a(以下、「水平部」と言
う。)と垂直方向に延びる部分18b、18′b(以下、
「垂直部」と言う。)と間を連続する部分18c、18′c
(以下、「連続部」と言う。)は円弧状に形成されてい
る。
96、96′は側板17、17′の前端部の上端部から外方へ向
けて略水平に突出された係合ピン、また、97、97′は側
板17、17′の後端寄りの部分の外側に上下方向に沿って
延び、かつ、上方から見て略L字形に形成された係合片
である。
98、98′は側板17、17′の後端部の上端部から外方へ向
けて略水平に突出された被ガイドピンである。
また、99、100及び99′、100′は側板17、17′の外側面
に上下方向に沿って延びるように形成された案内ラック
であり、該案内ラック99、100及び99′、100′のうち前
側に位置するもの99、99′は前記凹部93、93′の前側に
形成され、後側に位置するもの100、100′は前記係合片
97、97′の稍前側に形成されている。
しかして、カセット載置板21とその前端に位置する位置
決め片85、85′と後端に位置する折曲片86と左右の側片
88、88′及び化粧部94、94′の各内側面とによってテー
プカセット1の大きさより稍大きいカセット収納空間16
aが画成され、テープカセット1はカセット載置板21に
載置されることによってこのカセット収納空間16a内に
位置されることになる。
(e−3−c.蓋起し)[第1図乃至第3図、第7図] 101はテープカセット1の前面蓋3を回動するための蓋
起しであり、該蓋起し101は左右方向に長い板状に形成
された主部101aと該主部101aの左右両端から前方へ向け
て略直角に突出された側片101b、101bとにより略コ字形
を成すように形成されると共に、その左右両側片101b、
101bの前端部がカセット載置板21の側片88、88′に突設
された前記蓋起し支持ピン89、89′に回動自在に支持さ
れている。
そして、蓋起し101の右側の側片101bには右側の蓋起し
支持ピン89′に外嵌されたトーションバネ102(第3図
にのみ示してある。)の一方の腕が係着され、それによ
って蓋起し101に第1図における反時計回り方向への回
動力が付勢されており、これを時計回り方向へ回動させ
る力が加えられていない状態においてはその右側片101b
がカセット載置板21に形成された前記ストッパー90に上
方から当接されることによってその主部101aが略垂直な
姿勢となる位置(以下、「非起し位置」と言う。)に保
持され、この状態において主部101aはカセット載置板21
の位置決め片85、85′に後方から近接して位置される。
尚、左側の側片101bの下端部には右方へ僅かに突出した
押上げ突片103(第3図参照)が形成されており、該押
上げ突片103は蓋起し101が非起し位置に来ている状態に
おいてカセット収納空間16aの底面の左側縁と後側縁と
が交わる角部に位置される。従って、カセット載置板21
にテープカセット1が載置されるとその前面蓋3の左側
片3aの下端縁がこの押上げ突片103上に位置される。
また、主部101aの下端面は第1図を見て良く解るように
いわゆる面取状の斜面に形成されている。
(e−3−d.カセットキャリアの支持)[第2図、第3
図、第5図] そこで、このように構成されたカセットキャリア16は摺
動板14及び送りギヤ20、20′に次のように支持される。
即ち、カセットキャリア16はその係合ピン96、96′が摺
動体14の側板70、70′に形成された前記前側のガイド溝
80、80′に摺動自在なるように係合されると共に、その
係合片97、97′が摺動体14の側板70、70′に形成された
後側のガイド溝78、78′に摺動自在に係合され、かつ、
係合片97、97′の前方へ向けて屈曲された部分が上記ガ
イド溝78、78′を形成している突条77、77′に形成され
た係合片79、79′に摺動自在に係合される。以上のよう
にして、カセットキャリア16は摺動体14に上下方向へ移
動自在なるように支持される。
そして、カセットキャリア16が摺動体14にこのように支
持されるとカセットキャリア16の側板17、17′に形成さ
れた案内ラック99、100及び99′、100′が摺動体14に回
転自在に支持された前記ピニオンギヤ82、82′と噛合さ
れることになる。従って、カセットキャリア16はその側
板17、17′の前後両端部が互いに同期して回転される2
つのピニオンギヤ82と82、82′と82′によって常に同じ
高さに保持されることになり、これによってカセットキ
ャリア16の姿勢が常に水平に保持されることになる。
また、カセットキャリア16がその上下方向における移動
ストロークの上端の位置(以下、「浮上位置」と言
う。)に来ると、その側板17、17′の上面が摺動体14の
側板70、70′の上面と並ぶように位置され、かつ、側板
17、17′の底板も側板70、70′の底面と略同じ高さに位
置されると共に、側板17、17′に形成された前記化粧部
94、94′が摺動体14の側板70、70′に形成された前記逆
台形状の凹部70d、70′dと並ぶように位置されること
になる。
更に、カセットキャリア16は、第5図を見て良く解るよ
うに、そのラック18、18′が支持体15側に支持された送
りギヤ20、20′と噛合される。
(e−4.カセットキャリア及び摺動体の移動)[第1図
乃至第3図、第5図] しかして、カセットキャリア16及び摺動体14は次のよう
に移動される。
(e−4−a.ローディング方向への移動) 摺動体14が引出位置に来ている状態から送りギヤ20、2
0′が反時計回り方向へ回転されると、ラック18、18′
の水平部18a、18′aが後方へ送られるので、カセット
キャリア16がその浮上位置に保持された状態でそのイジ
ェクト位置から後方へ向けて移動され、それと一体的に
摺動体14も後方へ向けて移動される。
そして、摺動体14がその引込位置に至る少し手前の位置
まで来ると、カセットキャリア16のラック18、18′はそ
の連続部18c、18′cが送りギヤ20、20′と噛合され、
この時点からカセットキャリア16は後方への移動量が漸
減され、かつ、下方への移動量が漸増されて行くことに
なる。
尚、このときから、カセットキャリア16の後端部に設け
られた被ガイドピン98、98′は上部シャーシ37に形成さ
れたガイド片48、48′の略逆L字形を成す前縁48a、4
8′aに当接して該前縁48a、48′aに摺接しながら移動
されるようになり、これによって、カセットキャリア16
の移動が略逆L字形の移動軌跡に沿って為されるように
その移動方向が案内されることになる。
また、これと共に、摺動体14がその引込位置に至る少し
手前の位置まで引き込まれて来ると、その左側板70の挿
通部73の後端面が左側のガイド軸44に外嵌されたコイル
スプリング45に接触してこれを圧縮し始めるため、摺動
体14にそのコイルスプリング45の反発力、即ち、前方へ
の押圧力が加えられることになり、その押圧力がカセッ
トキャリア16にも加えられるので、ラック18、18′が送
りギヤ20、20′に押し付けられるようにされ、それによ
って、ラック18、18′の連続部18c、18′c及び垂直部1
8b、18′bと送りギヤ20、20′との噛み合いが確実に保
持されることになる。
そして、摺動体14がその引込位置に到達するのと略同時
に、カセットキャリア16のラック18、18′はその垂直部
18b、18′bが送りギヤ20、20′と噛合され始め、この
状態からカセット載置板16は専ら下方へ向けて移動され
て行くことになる。
尚、カセットキャリア16が下方へ移動されて行くとその
側板17、17′に形成された案内ラック99、100、99′、1
00′が摺動体14に支持されたピニオンギヤ82、82、8
2′、82′及び回転軸81、81′を全て同期回転させなが
ら下方へ移動されて行くことになる。
そして、カセットキャリア16が、第1図(C)に示すよ
うに、そのカセット載置板21の上面が前記メカシャーシ
50から立設されたカセット位置決めピン53、53′及び5
4、54′の上端面と略同じ高さに位置されるまで下降し
て来ると、図示しないストッパーによってそれより下方
への移動が阻止され、これによってカセットキャリア16
がローディング完了位置に到達することになる。
尚、この状態において、カセットキャリア16のラック1
8、18′はその垂直部18b、18′bの上端部が送りギヤ2
0、20′と噛合され、また、案内ラック99、100、99′、
100′はその上端部がピニオンギヤ82、82、82′、82′
と噛合される。
そして、カセットキャリア16がローディング完了位置に
到達すると、カセットキャリア16はメカシャーシ50に設
けられた図示しないロック手段によって上方への移動を
阻止されるようになる。
(e−4−b.アンローディング方向の移動) また、カセットキャリア16がローディング完了位置に来
ている状態から上記したロック手段によるカセットキャ
リア16に対するロックが解除され、送りギヤ20、20′が
時計回り方向へ回転すると、カセットキャリア16はその
ラック18、18′の垂直部18b、18′bが上方へ送られる
ため、浮上位置へ向けて移動されて行き、浮上位置に至
る少し手前の位置まで上昇して来ると今度はそのラック
18、18′の連続部18c、18′cが送りギヤ20、20′と噛
合されるので、上方への移動量が漸減され、かつ、前方
への移動量が漸増されて行くことになる。従って、この
時点からカセットキャリア16が摺動体14を前方へ押圧し
始めることになるので、摺動体14がその引込位置から前
方へ移動され始めることになる。
そして、カセットキャリア16はそのラック18、18′の水
平部18a、18′aが送りギヤ20、20′と噛合され始めた
ところで浮上位置に到達すると共に、今度は専ら前方へ
向けて移動されて行くことになり、摺動体14が引出位置
に到達することによってそれより前方への移動が阻止さ
れ、それによりカセットキャリア16がイジェクト位置に
到達することになる。
尚、この状態において、カセットキャリア16のラック1
8、18′はその水平部18a、18′aの後端部が送りギヤ2
0、20′と噛合され、また、案内ラック99、100、99′、
100′はその下端部がピニオンギヤ82、82、82′、82′
と噛合されている。
(e−5.カセット押圧機構)[第1図、第3図、第4
図、第8図] (e−5−a.カセット押圧アーム)[第1図、第3図、
第8図] カセット押圧アーム24はその軸方向が左右方向に沿う略
円筒状のボス104と、該ボス104の右端部から略上方へ向
けて突出するように形成された押圧片105とボス104の右
端部から略後ろ斜め下方へ向って延びその先端から上方
へ向って屈曲して側方から見て略V字形を成すように形
成された被押圧片106とから成り、被押圧片106のV字形
に屈曲した屈曲点は被押圧片106の他の部分の略2倍程
度の厚さに形成され、また、被押圧片106の前側の腕の
上端部からストッパーピン107が左側へ向って略水平に
突設されている。そして、ボス104の押圧片105の基端部
の前面から側方から見た形状が所謂「疑問符」状の形状
を有するバネ片108が上方へ向けて突設されている。そ
して、これら各要素が合成樹脂により一体に形成されて
いる。
また、摺動体14の前板71の下面から下方へ突出するよう
に形成された前記突出部76、76′のうちの左側のもの76
は次のように形成されている(第8図参照)。即ち、76
aは突出部76の側壁、76bは中間壁、76cは前壁であり、
後壁76aの下端は中間壁76b及び前壁76cの各下端より稍
高く位置されると共に、その後壁76aと中間壁76bとが交
わる角部に切欠109が形成されている。
110(第8図参照)は摺動体14の前板71に支持された金
属板(図面にはその左端部のみを2点鎖線で示してあ
る。)であり、該金属板110の後方へ向けて延びる左端
部110aが突出部76にその中間壁76bと略平行に対向する
状態で左側から近接して位置されている。そして、上記
左端部110aの下端寄りの位置に円形のストッパー孔111
が形成されると共に、該ストッパー孔111のボルト前方
斜め下方へ寄った位置に圧入孔112が形成されている。
そして、カセット押圧アーム24は、その押圧片105が突
出部76に形成された前記切欠109に位置され、かつ、そ
のストッパーピン107の先端部が金属板110に形成された
ストッパー孔111に挿通される状態で、そのボス104に右
側から挿通されるアーム支持ピン113の先端部が金属板1
10に形成された圧入孔112に圧入されることにより、該
アーム支持ピン113に回動自在に支持されると共に、そ
のバネ片108の先端部が突出部76の後壁76aの内面に前方
から弾接されることによって、第1図における時計回り
方向への回動力を付勢されている。
従って、カセット押圧アーム24はその押圧片105がカセ
ット載置板21に載置されたテープカセット1の後面、即
ち、反ローディング方向側の面と対して位置されると共
に、その被押圧片106が下方から押圧されることによっ
てバネ片108の弾発力に抗して反時計回り方向へ回動さ
れ、その反時計回り方向への回動ストロークはストッパ
ーピン107がストッパー孔111の縁に当接されることによ
って規制される。また、被押圧片106が下方から押圧さ
れていない状態においては、第1図(A)等を見て良く
解るように、その押圧片105の上端部が突出部76の切欠1
09の中間壁76b側の縁の上端部に当接されることによ
り、押圧片105の後面が突出部76に後壁76aの後面と略同
一平面上に位置され、かつ、その被押圧片106の下端面
が摺動体14の側板70、70′の下面より稍下方へ突出する
ような位置(以下、「非押圧位置」と言う。)に保持さ
れることになる。
しかして、カセット押圧アーム24はカセットキャリア16
がその水平方向の移動軌跡を移動される間カセットキャ
リア16と一体的に移動されることになる。
(e−5−b.アーム押圧バネ)[第1図、第3図、第4
図] 114は摺動体14の引き込み動作が終了する直前のタイミ
ング、即ち、カセットキャリア16の移動方向がその後方
への移動方向から下方への移動方向へと切り換わる略直
前のタイミングにおいてカセット押圧アーム24を押圧す
るアーム押圧バネである。
該アーム押圧バネ114は板バネ材料によって形成され、
その後端部が下部シャーシ25に設けられた前記回転軸支
持部材33の左側の軸受部35の上面に固定されている。
そして、アーム押圧バネ114は側方から見て略へ字状に
屈曲されており、その山形の頂部114a(以下、「押圧
部」と言う。)及びその前後に位置している部分は非押
圧位置に来ているカセット押圧アーム24の被押圧片106
の下端より稍高く位置され、その他の部分は上記被押圧
片106の下端より低く位置されている。
尚、このアーム押圧バネ114はその弾発力がカセット押
圧アーム24のバネ片108が有する弾発力より強い弾発力
を有するように形成されている。
しかして、摺動体14がその引出位置から後方移動され引
込位置に至る少し手前の位置まで来ると、カセット押圧
アーム24の被押圧片106がアーム押圧バネ114の押圧部11
4aに接触されることになり、それによって被押圧片106
がアーム押圧バネ114によって上方へ押圧されることに
なるので、カセット押圧アーム24が反時計回り方向へ回
動されることになり、被押圧片106がアーム押圧バネ114
の押圧部114aの後方に来るとアーム押圧バネ114による
押圧が解除されるのでカセット押圧アーム24はバネ片10
8の弾発力によって非押圧位置に復帰せしめられること
になる。
(e−5−c.カセット押圧動作)[第1図] そこで、テープカセット1はカセットキャリア16がその
水平方向の移動軌跡を移動される間の所定のタイミング
においてカセット押圧アーム24によって後方へ向って押
圧され、それによってテープカセット1のカセットキャ
リア16に対する位置決めが為されることになる。
このような動作を第1図(A)から(C)へ順を追って
説明する。
カセットキャリア16のカセット載置板21上にテープカセ
ット1が載置されると、テープカセット1はそのカセッ
ト収納空間16a内にその左右方向及び前後方向に稍余裕
を有した状態で収納される。
尚、第1図(A)においては、カセット載置板21に載置
されたテープカセット1がカセット収納空間16aの前端
に寄って位置される状態、即ち、そのカセットケース2
の後側面がカセット載置板21の折曲片86に接触されるよ
うに位置される状態で示してあり、従って、このような
状態においては、カセットケース2の前面に形成された
前記押付面9、9がカセット載置板21の位置決め片85、
85′から稍前方へ離間して位置されている。
尚、この状態でも、カセット押圧アーム24の押圧片105
はカセットケース2の後側面から稍前方へ離間して位置
されている。
そこで、テープカセット1がカセット収納空間16aに、
例えば、このように位置された状態からローディングが
開始され、第1図(B)に2点鎖線で示すように、摺動
体14がその引込位置の稍手前の位置まで来るとカセット
押圧アーム24の被押圧片106がアーム押圧バネ114の押圧
部114aによって押圧されるので、カセット押圧アーム24
が反時計回り方向へ回動され、それによってカセット押
圧アーム24の押圧片105の上端部がカセットケース2の
後側面を後側から押圧することになる。これによってテ
ープカセット1が前方へ移動され、そのカセットケース
2の押付面9、9がカセット載置板21の位置決め片85、
85′に押し付けられることになる。
即ち、テープカセット1はカセット収納空間16aの後端
に寄った状態にされることになり、このように位置され
た状態がカセット押圧アーム24により弾発的に保持され
ることなる。
しかして、テープカセット1はそのカセットケース2が
カセット収納空間16aの後側面に押し付けられることに
よってカセットキャリア16に対する位置が固定されるこ
とになる。
尚、この状態において、カセット押圧アーム24はそのス
トッパーピン107が金属板110に形成されたストッパー孔
111の後側の縁に当接されることによってそれ以上の反
時計回り方向への回動を阻止される。
そして、この状態から摺動体14が更に後方へ移動されて
第1図(C)に実線で示す位置まで来ると、カセット押
圧アーム24の被押圧片106の下端がアーム押圧バネ114の
押圧部114aを通り過ぎて該部分の後側に来るので、アー
ム押圧バネ114による被押圧片106に対する押圧が解除さ
れることになり、従って、カセット押圧アーム24はその
バネ片108の弾発力によって非押圧位置へと戻されるこ
とになり、それによって、カセット押圧アーム24による
テープカセット1に対する押圧が解除される。
尚、摺動体14が引出位置から第1図(B)に2点鎖線で
示す位置まで移動される間に、テープカセット1は前記
カセット押え22、22′によってカセット載置板21に上方
から押し付けられることによってカセットキャリア16に
保持されると共に、ロック解除子23によってその前面蓋
3に対するロックが解除され、更に、カセット押圧アー
ム24によって前記したように後方へ移動されることにな
り、それによって前面蓋3のロック解除が確実に実行さ
れることになる。これらの動作については後述する。
(e−6.カセット保持機構)[第1図乃至第3図、第5
図、第7図、第9図、第10図] (e−6−a.カセット押え、操作アーム)[第1図乃至
第3図、第5図、第7図、第9図、第10図] カセット押え22、22′はその外観において後側面の大部
分が開口された上下方向に長い略箱形に形成されると共
に、その上端部から互いに内側へ向けて突出した爪部11
5、115′が形成され、その内部の略中央部を高さ方向に
延び、かつ、下面に開口された挿入孔116、116′が形成
され、かつ、内部の上端部にバネ掛突部117、117′が形
成されている。
尚、左側のカセット押え22にはその下端から後方へ向け
て突出された脚片118が形成されている。
119、119′はカセット押え22、22′を操作する操作アー
ムであり、これら操作アーム119、119′は前後方向に延
びる主部119a、119′aが、第10図で見て良く解るよう
に、カセットキャリア16の側板17、17′の内側面に回動
自在に支持されると共に、その主部119a、119′aの前
端から上方へ向けて延びる前腕119b、119′bが側板1
7、17′に形成された前記凹部93、93′の後端に近接し
て位置され、主部119a、119′aの後端から略上方かつ
斜め後方へ向けて延びる後腕119c、119′cが側板17、1
7′の後端から上記方向へ向けて突出するように位置さ
れている。
そして、カセット押え22、22′はその挿通孔116、116′
に操作アーム119、119′の前腕119b、119′bが摺動自
在に挿入されると共に、引張りスプリング121、121′が
その一端のフック部が側板17、17′の内側面から突設さ
れたバネ掛突起120、120′に係着され他端のフック部が
バネ掛突部117、117′に係着され、これによって、常
時、左側のカセット押え22は第9図における時計回り方
向への回動力が付勢され、右側のカセット押え22′は反
時計回り方向への回動力が付勢されており、これらを上
記回動力の方向と反対の方向へ回動させる力が加えられ
ていない状態においてはその上端部から後方へ向けて突
設されたストッパーピン122、122′が側板17、17′に形
成されたストッパー凹部123、123′の奥面に当接される
ことにより、第9図に2点鎖線で示すように、略互いに
正対し、かつ、その爪部115、115′がカセット収納空間
16aに位置されたテープカセット1のカセットケース2
の上面の左右両側縁に係合される姿勢となる位置(以
下、「押え位置」と言う。)に保持される。
(e−6−b.カム板)[第3図、第5図] 124はカム板であり、該カム板124が左右方向に長い板状
に形成された主部124aが上部シャーシ37の前片38に固定
されると共に、主部124aの左右両側部から略後方へ向け
て突出したカム片125、126が一体に形成されている。そ
して、左側のカム片125は上方から見て略への字形に屈
曲されると共にそのへ字形の屈曲点から前側の部分は後
方へ行くに従って次第に右側へ変位するように斜めに延
び、かつ、主部124aの左端縁に連続され、また、そのへ
字形の屈曲点から後側の部分は略前後方向に延びるよう
に形成されている。更に、右側のカム片126も上方から
見て略への字形に屈曲されると共にそのへの字形の屈曲
点から前側の部分は略前後方向に延び、かつ、主部124a
の右端縁に連続され、また、そのへ字形の屈曲点から後
側の部分は後端へ行くに従って次第に左側へ変位しなが
ら斜めに延びるように形成されている。
尚、右側のカム片126の斜めに延びる部分は左側のカム
片125の斜めに延びる部分よりかなり後側に位置されて
いる。
そして、前記操作アーム119、119′の後腕119c、119′
cは、摺動体14の引出位置に来ている状態において、そ
の上端寄りの部分がカム板124の主部124aの左右両端縁
の前端寄りの位置と接触されることによって主部124aに
より外側へ向けて押圧されており、これにより、カセッ
ト押え22、22′が、例えば、第9図に実線で示すよう
に、その爪部115、115′がカセット収納空間16aの外側
に位置するように外側へ向けて稍傾いた姿勢となる位置
(以下、「非押え位置」と言う。)に保持される。
(e−6−c.カセット保持動作)[第1図、第3図、第
9図] そこで、摺動体14がその引出位置から後方へ向けて移動
され、先ず、第1図(B)に太い2点鎖線で示す位置の
辺りまで来ると、左側の操作アーム119の後腕119cがカ
ム板124の左側のカム片125の前部と接触されながら移動
されて行くので、カム片124による上記後腕119cに対す
る外側への押圧が漸時解除されて行くことになり、これ
によって、左側のカセット押え22が第9図に2点鎖線で
示すように押え位置へと移動されその爪部115がカセッ
トケース2の上面の左側縁に係合されることになる。
そして、この状態から更に摺動体14が後方へ移動されそ
の引込位置の稍手前の位置まで来ると、今度は右側の操
作アーム119の後腕119′cがカム板124の右側のカム片1
26の後部と接触しながら移動されて行くので、カム片12
4による上記後腕119′cに対する押圧が漸時解除されて
行くことになり、それによって右側のカセット押え22′
が第9図に2点鎖線で示すように押え位置へと移動され
その爪部115′がカセットケース2の上面の右側縁に係
合されることになる。
しかして、カセットキャリア16に載置されたテープカセ
ット1は摺動体14がその引込位置に到達する少し前の時
点においてそのカセットケース2がカセット押え22、2
2′によって上方から押圧されることになり、それによ
ってカセット載置板21に載置された状態が確実に保持さ
れることになる。
(e−7.ロック解除子)[第1図、第3図、第9図、第
10図] (e−7−a.構造) ロック解除子23は、略板状に形成された主部127と、該
主部127の前端部の下側に形成された略円筒状の軸部128
と、主部127の前端部から上方へ向けて突出された略逆
L字形の被押圧部129と、主部127の右端寄りの位置から
上方へ向けて突出され、かつ、側方から見て略三角形状
を成す押圧片130と、主部127の後端から略前方斜め上方
へ向けて突出されたバネ掛片131とから成る。
また、132は前記カセット載置板21の左側縁から下方へ
向けて突出された突片(第9図参照)であり、該突片13
2から支持ピン133が左側へ向けて略水平に突設されてい
る。
そして、ロック解除子23はその軸部128に上記支持ピン1
33が挿通されることによって該支持ピン133に回転自在
に支持されると共に、その被押圧部129が前記左側のカ
セット押え22の脚片118に下方から近接するように位置
される。
134はトーションバネ(第1図、第3図参照)であり、
該トーションバネ134はそのコイル部がカセット載置板2
1の左側の側片88に設けられた前記蓋起し支持ピン89に
外嵌状に支持されると共に、一方の腕134aの先端部が上
記側片88に形成された前記バネ掛片92の後縁に弾接さ
れ、他方の腕134bの先端部がロック解除子23のバネ掛片
131の略上方斜め前方から弾接されている。
従って、ロック解除子23にはトーションバネ134の弾発
力によって、常時、第1図における反時計回り方向への
回動力が付勢されており、これを時計回り方向へ回動さ
せるような力が加えられていない間は、その被押圧部12
9がカセット載置板21の左側の側片88に形成された前記
折曲片91の前側に当接することにより、その押圧片130
の上部がカセット載置板21の上面より僅かに上方へ突出
する位置(以下、「非解除位置」と言う。)に保持され
る。
尚、ロック解除子23の被押圧部129は所定のタイミング
で左側のカセット押え22によって下方へ押圧される。
(e−7−b.ロック解除動作)[第1図] そこで、このようなロック解除子23によるテープカセッ
ト1の前面蓋3のロック解除は次のように行なわれる。
即ち、前記したように、摺動体14がその引出位置に来て
いるときは、カセット押え22が非押え位置に来ているの
で、第1図(A)を見て良く解るように、該カセット押
え22の脚片118はロック解除子23の被押圧部129から上方
へ稍離間して位置されており、従って、この状態におい
てはロック解除子23が前記した非解除位置に来ている。
そして、この状態からテープカセット1がカセット載置
板21に載置されると、第1図(A)を見て良く解るよう
に、その蓋ロック子4の被押圧部7がロック解除子23の
押圧片130の前側の斜縁の前端寄りの部分に軽く接触す
るように位置される。
この状態から摺動体14が後方へ移動されると、左側のカ
セット押え22が前記したように押圧位置へと移動され
る。
このときロック解除子23の被押圧部129が上記カセット
押え22の脚片118によって下方へ向けて押圧され、それ
によりロック解除子23が時計回り方向へ回動されること
になる。
すると、第1図(B)に実線で示すように、ロック解除
子23の押圧片130の前側の斜縁がテープカセット1の蓋
ロック子4の被押圧部7を略前方へ向けて押圧すること
になる。
これによって、蓋ロック子4の係合爪5が前面蓋3の係
合突起8の下方から前方へ逃げた位置へと移動されるた
め、蓋ロック子4の前面蓋3に対するロックが解除され
ることになり、この状態はカセット押え22がその押圧位
置に来ている限り保持されることになる。
(e−8.カセット押圧機構による蓋ロック解除の補助作
用)[第1図] ところで、テープカセット1の前面蓋3のロック解除は
上記したように為されるのであるが、テープカセット1
がカセット収納空間16aにその前端に寄って位置されて
いる場合は、ロック解除子23による蓋ロック子4の前方
への押圧量を充分に取ることができないことになる。こ
のため、このような場合は、蓋ロック子4の係合爪6は
前面蓋3の係合突起8からほんの少しテープカセットの
後方へ逃げた位置に移動されるだけとなるので、例え
ば、何らかの原因によってロック解除子23による蓋ロッ
ク子4に対する押圧が弱められたりすると蓋ロック子4
がその係合爪6が前面蓋3の係合突起8の下方に来る位
置へ直ぐに戻され蓋ロック子4の前面蓋3に対するロッ
クが確実に解除されないことになる。
ところが、前記したように、テープカセット1は摺動体
14がその引込位置に至る稍手前の位置まで来たときカセ
ット押圧アーム24によって後方へ押圧されることになる
ので、それによって、蓋ロック子4が相対的に前方へ押
圧され、その係合爪6が前面蓋3の係合突起8から充分
に離間されることになる。
即ち、第1図(B)に2点鎖線で示すように、摺動体14
がその引込位置に至る少し手前の位置まで来ると、前記
したように、カセット押圧アーム24がアーム押圧バネ11
4と接触して反時計回り方向へ回動され、それによって
テープカセット1を後方へ押圧することになる。従っ
て、テープカセット1が後方移動されることになるが、
この状態において蓋ロック子4の被押圧部7はこれにロ
ック解除子23の押圧片130が略後方から当接されている
ため後方への移動を阻止されている。従って、蓋ロック
子4はテープカセット1が後方へ移動されることによっ
て相対的に反時計回り方向へ回動されることになる。
しかして、第1図(B)に2点鎖線で示す状態を見て良
く解るように、蓋ロック子4の係合爪6が前面蓋3の係
合突起8から充分に逃げた位置へと移動されることにな
り、これによって、蓋ロック子4の前面蓋3に対するロ
ックが確実に解除されることになる。
(e−9.テープカセットのローディング動作及びアンロ
ーディング動作) 上記したように構成されたテープカセットローディング
装置57によるテープカセットのローディング動作及びテ
ープカセットのアンローディング動作は次のように行な
われる。
(e−9−a.ローディング動作) まず、ローディング動作について説明する。
カセット載置板21にテープカセット1が載置された状態
でローディング動作が開始されると、摺動体14が後方へ
移動され、テープカセット1は、先ず、左側のカセット
押え22によって保持されると共に、その直後にロック解
除子23によって前面蓋3に対するロックが解除され、次
いで右側のカセット押え22′によって保持される。
そして、摺動体14が引込位置に至る少し手前の位置まで
来たところでカセット押圧アーム24によって後方へ押圧
されることによりカセットキャリア16に対する位置が固
定され、かつ、蓋ロック子4の前面蓋3に対するロック
の解除が更に確実に行なわれる。
また、摺動体14が上記した位置まで来ると、カセットキ
ャリア16に設けられた蓋起し101は第1図(B)に2点
鎖線で示すように、その主部101aがメカシャーシ50に設
けられた前記蓋起し回動ピン55に乗り上げるようにな
り、稍時計回り方向へ回動されることになる。
これによって、蓋起し101に形成された前記押上げ突片1
03が前面蓋3の左側片3aを上方へ押し上げることになる
ので、前面蓋3がその閉塞位置から開放位置へ向けて回
動され始めることになる。
即ち、前面蓋3の開放位置への移動はカセット押圧アー
ム24がテープカセット1を後方へテープカセット1のカ
セットキャリア16に達する位置決めが為されている状
態、即ち、蓋ロック子4の前面蓋3に対するロックの解
除が充分に為されている状態から開始されることにな
り、従って、前面蓋3の開放位置への移動が何の支障も
なくスムーズに開始されることになる。
そして、摺動体14が更に向上へ移動されてその引込位置
に至る略直前の位置まで来ると、カセット押圧アーム24
がアーム押圧バネ114の押圧部114aの後方に来るためカ
セット押圧アーム24が非押圧位置に戻され、それによっ
てカセット押圧アーム24のテープカセットに対する押圧
が解除されることになる。この状態が第1図(C)に実
線で示す状態であり、この状態においてテープカセット
1は再びカセットキャリア16のカセット収納空間16aに
対して稍余裕をもって、即ち、前後方向へ多少移動され
得る状態で位置されることになる。
そして、この状態から摺動体14がその引込位置に移動し
て行くと共に、カセットキャリア16が下方へ移動されて
行き、カセットキャリア16がそのローディング完了位置
に到達するのと略同時にテープカセット1のカセットケ
ース2がメカシャーシ50から立設されたカセット位置決
めピン53、53′及び54、54′の上端面に載置され、か
つ、カセットケース2の底面に形成された図示しない位
置決め孔に後側のカセット位置決めピン53、53′に形成
された挿入部53a、53′aが挿入され、それによって、
テープカセット1の記録再生部49に対する水平方向及び
高さ方向における位置決めが為される。
尚、テープカセット1が下方へ移動されて行くとき、そ
のカセットケース2の底面に形成された位置決め孔がカ
セット位置決めピン53、53′の挿入部53a、53′aと同
軸上に位置されていない場合は、カセットケース2がそ
の位置決め孔に上記挿入部53a、53′aが相対的に挿入
されることによって水平方向へ微細に移動される必要が
あるが、前記したように、テープカセット1の下方への
移動が始る時点において、テープカセット1のカセット
キャリア16に対するカセット押圧アーム24による位置決
めは解除されている。従って、そのような場合、テープ
カセット1はカセット位置決めピン53、53′によって案
内されるようにしてその所定の位置へ移動されることに
なる。
しかして、テープカセット1が記録再生部49に装着され
ると共に、この状態において蓋起し101は時計回り方向
へ略90°回動された位置に来ており、従って、前面蓋3
がの開放位置に到達し、これによってカセットケース2
のテープ引出面2aがヘッドドラム51と対向する状態で開
放されることになり、また、カセットケース2内に収納
された図示しないテープリールの係合孔にリール台52、
52′のリール係合軸52a、52′aが相対的に挿入される
ことになる。
(e−9−b.アンローディング動作) 次に、アンローディング動作について説明する。
上記した状態からアンローディング動作が開始すると、
カセットキャリア16が先ず浮上位置へと移動され、次い
で摺動体14を押圧しながら前方へ向けて移動され、これ
によって摺動体14が引出位置へと移動され、かつ、カセ
ットキャリア16がイジェクト位置へと移動される。
そして、カセットキャリア16が浮上位置へと移動される
間にテープカセット1の前面蓋3が開放位置から略閉塞
位置に戻されると共に、カセットキャリア16が前方へ移
動され始めた直後にカセット押圧アーム24がアーム押圧
バネ114の押圧部114aと接触して反時計回り方向へ回動
し、それによって、一旦、テープカセット1のカセット
キャリア16に対する位置決めが行なわれ、それから摺動
体14が稍前方へ移動されたところでカセット押圧アーム
24がアーム押圧バネ114から離れてテープカセット1に
対する押圧が解除される。
更に、摺動体14が前方へ移動されて行く間に、先ず、右
側のカセット押え22′が非押え位置に戻され、次いで、
左側のカセット押え22が非押え位置に戻され、左側のカ
セット押え22が非押え位置に戻されることによってロッ
ク解除子23が非押圧位置に戻されることになる。そし
て、ロック解除子23が非押圧位置に戻されると、テープ
カセット1の蓋ロック子4がこれに付勢された回動力に
よって前面蓋3側へ回動され、その係合爪6が閉塞位置
に戻された前面蓋3の係合突起8に係合され、それによ
って前面蓋3が蓋ロック子3によってロックされること
になる。
しかして、カセットキャリア16がイジェクト位置に来た
時点ではテープカセット1はカセット押え22、22′によ
る保持及びカセット押圧アーム24による押圧が解除さ
れ、かつ、その前面蓋3が蓋ロック子4によってロック
された状態で外筐11外に位置されることになる。
(G.発明の効果) 以上に記載したところから明らかなように、本発明テー
プレコーダにおけるテープカセットローディング装置
は、支持体に対して移動自在に支持されテープカセット
の載置及び取出が行なわれるイジェクト位置とテープカ
セットを記録再生部に装着するローディング完了位置と
の間を移動されると共にテープカセットの大きさより稍
大きいカセット収納空間を有するカセットキャリアと、
該カセットキャリアが少なくとも水平方向の移動軌跡を
移動される間カセットキャリアと一体的に移動されその
押圧部がテープカセットの反ローディング方向側側面と
対向して位置されかつ反ローディング方向への回動力が
付勢されたカセット押圧アームと、支持体側に支持され
ると共に上記カセット押圧アームが接触されることによ
って該カセット押圧アームを前記回動力の方向と反対の
方向へ回動させる弾発手段とを備え、カセットキャリア
がその水平方向の移動軌跡を移動される間の所定のタイ
ミングにおいてカセット押圧アームがテープカセットを
カセット収納空間のローディング方向側側面に押し付け
ることによってテープカセットのカセットキャリアに対
する位置が固定され、カセットキャリアが少なくともそ
の水平方向の移動軌跡上の端部に到達したときはカセッ
ト押圧アームによるテープカセットに対する押圧が解除
されるようにしたことを特徴とする。
従って、本発明によれば、カセットキャリアがその水平
方向の移動軌跡を移動される間の所定のタイミングにお
いてテープカセットに対して為される所定の操作、例え
ば、その前面蓋のロックを解除するための操作等が行な
われるときはテープカセットはカセットキャリアに対し
て固定的に位置決めされるので、テープカセットに対す
る操作が安定的、かつ、確実に実行されることになり、
また、カセットキャリアがその移動軌跡上の端部に到達
したとき、例えば、イジェクト位置やローディング完了
位置もしくはこれらの位置に見る直前の位置に到達した
ときはテープカセットはカセットキャリアに対して稍移
動し得る状態で位置されるのでカセットキャリアに対す
るテープカセットの載置及び取出しを容易に行なうこと
ができると共に記録再生部に設けられたカセット位置決
め手段とテープカセットとの相対的な位置合わせをスム
ーズに行なうことができる。
尚、前記した実施例においてはカセット押圧アームをカ
セットキャリアとは別の部材に設けるようにしたが、テ
ープカセットローディング装置の構造あるいは方式によ
ってはカセット押圧アームをカセットキャリアに設ける
ことも考えられる。
また、前記した実施例においてはカセット押圧アームが
テープカセットを押圧するタイミングがカセットキャリ
アがローディング完了位置に到達する少し手前の位置に
来た時となるようにしたが、本発明においてカセット押
圧アームがテープカセットが押圧するタイミングがこの
ようなタイミングに限られることはなく、テープカセッ
トのカセットキャリアに対する位置決めが為されること
を必要とするタイミングであればどのようなタイミング
であっても良い。
そして、前記した実施例においては、本発明をそのカセ
ットキャリアの移動軌跡が略横倒L字状の移動軌跡とな
るVTRのテープカセットローディング装置に適用したも
のを示したが、本発明はこのような適用例に限られるこ
となく、カセットキャリアの移動軌跡に少なくとも水平
方向の移動軌跡を含む各種のテープレコーダにおけるテ
ープカセットローディング装置に適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第10図は本発明テープレコーダにおけるテー
プカセットローディング装置をVTRにおけるテープカセ
ットローディング装置に適用した実施の一例を示すもの
であり、第1図はテープカセットローディング動作を
(A)から(C)へ順を追って示す要部拡大側面図、第
2図はVTRの全体をカセットキャリアが外筐外へ引き出
された状態で示す斜視図、第3図はVTRの要部平面図、
第4図は支持体の下部とメカデッキ及び駆動機構を示す
平面図、第5図はテープカセットローディング装置の要
部側面図、第6図は摺動体を一部分解して示す拡大斜視
図、第7図はカセットキャリアの拡大斜視図、第8図は
カセット押圧機構の要部を示す拡大斜視図、第9図はカ
セットローディング装置の要部の拡大断面図、第10図は
カセットキャリアの一部を分解して示す拡大斜視図、第
11図は従来のVTRの一例を示す概略側面図である。 符号の説明 1……テープカセット、10……テープレコーダ、15……
支持体、16……カセットキャリア、16a……カセット収
納空間、24……カセット押圧アーム、49……記録再生
部、57……テープカセットローディング装置、85、85′
……(カセット収納空間の)ローディング方向側側面、
114……弾発手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体に対して移動自在に支持されテープ
    カセットの載置及び取出が行なわれるイジェクト位置と
    テープカセットを記録再生部に装着するローディング完
    了位置との間を移動されると共にテープカセットの大き
    さより稍大きいカセット収納空間を有するカセットキャ
    リアと、 該カセットキャリアが少なくとも水平方向の移動軌跡を
    移動される間カセットキャリアと一体的に移動されその
    押圧部がテープカセットの反ローディング方向側側面と
    対向して位置されかつ反ローディング方向への回動力が
    付勢されたカセット押圧アームと、 支持体側に支持されると共に上記カセット押圧アームが
    接触されることによって該カセット押圧アームを前記回
    動力の方向と反対の方向へ回動させる弾発手段とを備
    え、 カセットキャリアがその水平方向の移動軌跡を移動され
    る間の所定のタイミングにおいてカセット押圧アームが
    テープカセットをカセット収納空間のローディング方向
    側側面に押し付けることによってテープカセットのカセ
    ットキャリアに対する位置が固定され、カセットキャリ
    アが少なくともその水平方向の移動軌跡上の端部に到達
    したときはカセット押圧アームによるテープカセットに
    対する押圧が解除されるようにした ことを特徴とするテープレコーダにおけるテープカセッ
    トローディング装置
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