JPH0789355B2 - 衣服設計製図の作成装置 - Google Patents

衣服設計製図の作成装置

Info

Publication number
JPH0789355B2
JPH0789355B2 JP61182473A JP18247386A JPH0789355B2 JP H0789355 B2 JPH0789355 B2 JP H0789355B2 JP 61182473 A JP61182473 A JP 61182473A JP 18247386 A JP18247386 A JP 18247386A JP H0789355 B2 JPH0789355 B2 JP H0789355B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
line
point
dimension
auxiliary
auxiliary line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61182473A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6339081A (ja
Inventor
俊夫 吉田
Original Assignee
株式会社ジェック
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ジェック filed Critical 株式会社ジェック
Priority to JP61182473A priority Critical patent/JPH0789355B2/ja
Publication of JPS6339081A publication Critical patent/JPS6339081A/ja
Publication of JPH0789355B2 publication Critical patent/JPH0789355B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 衣服を作成するためには、その衣服を構成する各部分を
合成設計した図面が必要であり、設計段階で、これを用
いて各部分の相対関係を確認する。また、各部分の型紙
も必要であり、この型紙は、用紙に印刷して作成された
り、用紙を直接カッティングして作成される。このよう
な図面や型紙を設計製図という。本発明は、コンピュー
タを応用した装置であって、衣服の設計製図を作成する
装置に関する。
[従来の技術] 従来、設計製図は、設計技術者が全く人手によって作成
するか、あるいは次に示すような装置によって作成して
いた。すなわち、予め標準的な体型の衣服着用主につ
き、基本的な設計製図を作成しておき、ディジタイザ等
の図形入力装置を用いて、この設計製図中の多数の必要
なポイントの座標を入力し、これを記憶させていた。こ
れを変更するときは、動かすべきポイントのシフト量を
ポイントごとに人が勘や経験をもとにして計算し、コン
ピュータに指示することによって、コンピュータがポイ
ントを座標値化して、プロッタ等の印刷装置やプロッタ
・カッタ等のカッティング装置によって、設計製図を作
成する装置である。
[発明が解決しようとする問題点] 以上のように、設計技術者が全く人手によって設計製図
を作成するとき、この作成には、高度な知識と豊富な経
験とが必要であるため、この作業ができる者は、熟練度
の高い設計技術者に限られていた。また、以上のような
従来の衣服設計製図の作成装置を用いるとき、その操作
は、煩雑であるため長時間を要し、やはり熟練を要する
という問題点があった。
本発明は、以上の点に鑑み、コンピュータを高度に応用
することによって、熟練度の低い設計技術者でも、短時
間で容易に、しかも論理的な裏付けのもとに、衣服の設
計製図を作成することができる装置を提供することを目
的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明の衣服設計製図の作成装置の構成を第1図のブロ
ック図に基づいて説明する。本発明は、直線よりなる補
助線及び直線または曲線よりなる外形線から構成される
衣服設計製図を作成する作成装置である。
作成装置は、 (A)衣服設計製図の作成対象となる衣服の着用主の各
部位寸法を入力する部位寸法入力手段と、 (B)衣服設計製図を形成するのに必要な情報を記憶す
る記憶手段と、 (C)記憶手段の情報から衣服設計製図の構成に必要な
補助線及び外形線を決定する演算手段と、 (D)衣服設計製図を出力する出力手段とよりなる。
前記記憶手段(B)は、 (a)衣服における一定寸法の一定寸法記憶手段と、 (b)部位寸法及び一定寸法から衣服の基本寸法を演算
する基本寸法演算式を記憶する基本寸法記憶手段と、 (c)基本寸法と一定寸法から衣服設計製図の作成に必
要な直線の補助線の起点及び終点の座標を演算する補助
線演算式を記憶する補助線記憶手段と、 (d)衣服設計製図の作成に必要な外形線の直線または
曲線の線分の形状と、基本寸法、一定寸法、前記補助線
の起点、または、前記補助線の終点から、直線の外形線
の場合にその直線の起点及び終点の座標を演算する直線
演算式と、基本寸法、一定寸法、前記補助線の起点、ま
たは、前記補助線の終点から、曲線の外形線の場合にそ
の曲線の起点,終点及び通過点の座標を演算する曲線演
算式を記憶している外形線記憶手段 とよりなる。
前記演算手段(C)は、 (e)部位寸法及び一定寸法から基本寸法を基本寸法記
憶手段の基本寸法演算式を用いて演算する基本寸法演算
手段と、 (f)基本寸法と一定寸法から補助線の起点及び終点の
座標を補助線記憶手段の補助線演算式を用いて演算する
補助線演算手段と、 (g)基本寸法、一定寸法、前記補助線演算手段によっ
て演算した補助線の起点、または、前記補助線の終点か
ら、直線の外形線の起点及び終点の座標を外形線記憶手
段の直線演算式を用いて演算する直線外形線演算手段
と、 (h)基本寸法、一定寸法、前記補助線演算手段によっ
て演算した補助線の起点、または、前記補助線の終点か
ら、曲線の外形線の起点,通過点及び終点の座標を外形
線記憶手段の曲線演算式を用いて演算する曲線外形線演
算手段 とよりなる。
前記出力手段(D)は、 (i)補助線演算手段により演算した各補助線の起点及
び終点の間に直線の補助線を引く補助線出力手段と、 (j)直線外形線演算手段により演算した直線の外形線
の起点及び終点の間に直線の外形線を引く直線外形線出
力手段と、 (k)曲線外形線演算手段により演算した曲線の外形線
の起点,通過点及び終点の間にスプライン曲線の外形線
を引く曲線外形線出力手段 とよりなる。
[作 用] 上記構成の衣服設計製図の作成装置の作用について説明
する。
まず、記憶手段(B)に記憶されている各演算式は、あ
る体形の着用主に係る衣服に関して既に作成された設計
製図について、これを設計した技術者の設計思想を確認
しながら、設計製図に表現された寸法と、ある体形の着
用主の部位寸法との相関関係を人手に分析することによ
って、各演算式を得る。
次に、衣服の設計製図に使用される寸法について説明す
る。
絶対寸法とは、着用主を包むために最低限な必要な寸法
をいう。
機能寸法とは、着用主が行動するのに必要な運動量から
決まる寸法をいう。
構造寸法とは、衣服の形を成すために必要な寸法をい
う。
意匠寸法とは、設計技術者が時代の流行を取り入れた
り、自分の感覚を表現するための寸法をいう。
素材寸法とは、厚い素材を用いるために必要な寸法をい
う。
また、補助線とは、衣服設計製図の外形線を引くための
基準となる線であると共に、この衣服設計製図を基に衣
服を作成する場合に、参考になる線である。たとえば、
補助線があれば、ヒップ、ウエストの位置がすぐにわか
るため、この補助線を参考にポケットや柄の縫製部分の
位置決めることができる。また、衣服設計製図を完成し
た後に、その製図を若干修正する場合に、ヒップ、ウエ
ストの位置を示す補助線があれば簡単に修正できる(例
えば、ヒップの位置をもう少し余裕をもたせたいとか、
ウエストの位置をもう少し引き締めたいとかする場合で
ある)。したがって、外形線は、線の起点、終点、通過
点を決定すれば形成することができるが、外形線のみで
は、衣服設計製図から衣服を作成することができないの
で、補助線も衣服設計製図において必須の線となる。
そして、一定寸法記憶手段(a)に記憶される一定寸法
は、上記機能寸法、構造寸法、意匠寸法及び素材寸法を
表現するために、使用される決まった寸法をいう。
以上の条件のものに本発明の作成装置について第2図の
フローチャートで説明する。
ステップ1で部位寸法入力手段(A)によって、衣服設
計製図の作成対象となる衣服の着用主の部位寸法を入力
する。
ステップ2で、基本寸法演算手段(e)は、部位寸法及
び一定寸法から、記録寸法記憶手段の記憶寸法演算式を
用いて、基本寸法を演算する。
ステップ3で補助線演算手段は、基本寸法と一定寸法か
ら、補助線記憶手段に記憶されている演算式を用いて補
助線の起点及び終点の座標を演算する。
ステップ4で直線外形線演算手段(g)は、基本寸法、
一定寸法、前記補助線の起点、または、前記補助線の終
点から、外形線記憶手段の直線演算式を用いて直線の外
形線の起点及び終点の座標を演算する。
ステップ5で曲線外形線演算手段(h)は、基本寸法、
一定寸法、前記補助線の起点、または、前記補助線の終
点から、外形線記憶手段の曲線演算式を用いて曲線の外
形線の起点,通過点及び終点の座標を演算する。
ステップ6で補助線出力手段(i)は、補助線演算手段
により演算した各補助線の起点及び終点の間に直線の補
助線を引く。
ステップ7で直線外形線出力手段(j)は、直線外形線
演算手段により演算した直線の外形線の起点及び終点の
間に直線の外形線を引く。
ステップ8で曲線外形線出力手段(k)は、曲線外形線
演算手段により演算した曲線の外形線の起点,通過点及
び点の間にスプライン曲線を引く。
以上により、衣服設計製図が完成する。
[実施例] 次に、本発明の実施例を説明する。
第3図は、本実施例の装置の概要を示したもので、
(1)はカーソル移動キー付きキーボード等の文字入力
装置、(2)はディジタイザ等の図形入力装置、(3)
はフロッピーディスク等の補助記憶装置、(4)はCRT
ディスプレイ等の表示装置、(5)はプロッタ等の印刷
装置、(6)はプロッタ・カッタ等のカッティング装
置、(7)はCPU(中央処理装置)、ROM(リード・オン
リー・メモリー)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ
ー)、I/Oポート等からなるマイクロコンピュータであ
り、各装置はインターフェイス回路を介して連結されて
いる。
文字入力装置(1)は、設計製図の作成の対象となる衣
服の種類を入力し、その衣服の着用主の部位寸法すなわ
ち対象部位寸法を入力する装置である。また、表示装置
(4)にあらわされるカーソルを移動させて、ポイント
の対応関係を指定する場合にも用いられる。
図形入力装置表示装置(2)は、既に作成された設計製
図上の座標を入力する装置である。
補助記憶手段(3)には、例えば第4図に示すような形
式で、前記のような分析によって得た関係式であって、
衣服の設計製図を作成するための所要点の座標と人体の
部位寸法との関数関係を表わす関係式と、この設計製図
を構成する線分の形状とが、後に詳細に説明するよう
に、衣服の種類ごとに各ページに記憶されている。
表示装置(4)は、設計製図を表示する出力手段として
用いられたり、ポイントの対応関係を指定するカーソル
を表示する等、文字入力装置(1)を通じて入力する際
の便宜を考慮して、操作者とマイクロコンピュータ
(7)との対話のために用いられたりする。
印刷装置(5)は、設計製図を用紙に印刷する装置であ
る。
カッティング装置(6)は、用紙をカッティングして、
カットされた型紙を作成するための装置である。
マイクロコンピュータ(7)のRAMには、文字入力装置
(1)を通じて入力された情報や補助記憶装置(3)か
ら読込んだ情報等が格納される。ROMには、主として次
のプログラムが格納されている。すなわち、文字入力装
置(1)を通じて指定された衣服の種類について、補助
記憶装置(3)から前記関係式と前記線分の形状とを得
て、さらに文字入力装置(1)を通じて入力される人体
の部位寸法をこの関係式に代入して、前記所要点の座標
を演算により決定し、かつ、この設計製図を構成する線
分の実際の経路を決定するプログラムである。また、マ
イクロコンピュータ(7)は、演算式作成手段としても
用いられる。すなわち、前記関係式中の人体の部位寸法
をあらわす変数の係数を未知数として、連立方程式を解
き、もとの係数を得られた新たな係数におきかえるプロ
グラムも格納されている。ただし、これらプログラムを
ROMに格納せず補助記憶装置(3)に格納しておいて、R
AMにロードしてから実行させるようにしてもよい。
この装置を初めて使用するときには、まず、ベースパタ
ーンについて、人手により前記の分析を行って前記の関
係式を求め、文字入力装置(1)を用いてこの関係式を
入力し、図形入力装置(2)を用いてこのベースパター
ンを構成する線分の形状を入力して、これらを補助記憶
装置(3)に記憶させる必要がある。ベースパターンに
係る関係式と線分の形状とが補助記憶装置(3)に記憶
された後は、この関係式をもとにして、マスターパター
ンに係る形式を自動的に作成して、これを補助記憶装置
(3)に記憶させることができる。
次に、第5図及び第6図のフローチャートにより、設計
製図を作成するためにマイクロコンピュータ(7)が行
う処理について、セミタイトスカートを例として説明
し、前記関係式が果す機能を明らかにする。
第5図において、まずステップ1及びステップ2では、
設計製図を作成しようとする衣服の種類、すなわち服
種、アイテム及びモデルが文字入力装置(1)を通じて
マイクロコンピュータ(7)に入力される。例えば、服
種:婦人服、アイテム:スカート、モデル:セミタイト
スカートとする。
このために、ステップ1で表示装置(4)にメニューを
表示しながら、ステップ2で入力する。例えば、服種の
入力の際には、「婦人服」、「紳士服」、「子供服」等
と表示してこれらの中から選択される。「婦人服」を選
択したときには、さらに婦人服に関するアイテム、すな
わち「スカート」、「ワンピース」、「ジャケット」等
と表示して、これらの中から選択させる。「スカート」
を選択したときには、さらにスカートに関するモデル、
すなわち「セミタイトスカート」、「キルトスカー
ト」、「プリーツスカート」等と表示して、これらの中
から選択させる。本実施例では、「セミタイトスカー
ト」を選択したものとする。
ステップ3及びステップ4では、縫製しようとする衣服
の素材が文字入力装置(1)を通じてマイクロコンピュ
ータ(7)に入力される。このために、ステップ1と同
様にステップ3でメニューを表示しながら、ステップ4
で例えば、素材:ウール、厚さ:中肉、組織:密織組織
と入力する。
ステップ5及びステップ6では、対象部位寸法が文字入
力装置(1)を通じてマイクロコンピュータ(7)に入
力される。このために、ステップ5で身長(ST)、総丈
(FL)、バスト(TB)、ウエスト(WT)、ヒップ(H
P)、股上(SeD)、膝丈(KL)、股下(IL)、膝囲(K
R)等の項目を表示しながら、ステップ6で各寸法値を
入力する。また、サイズ称号を入力させて、予め記憶し
ておいた部位寸法値を表示し、これを確認させ、変更が
必要な寸法値だけを修正させるようにしてもよい。本実
施例では、第1表に示す寸法値が入力されたものとし
て、以下の説明をする。
ステップ7では作図サブルーチンをコールし、表示装置
(4)、印刷装置(5)及びカッティング装置(6)の
中から適宜出力装置を選択して設計製図を作成し、処理
を終了する。
次に、作図サブルーチンのフローチャートについて説明
する前に、補助記憶装置(3)の記憶内容について、詳
細に説明する。なお、以下の説明に用いる寸法値の単位
は、すべてcmとし、設計製図の横軸及び縦軸は、それぞ
れx軸及びy軸とする。
補助記憶装置(3)のあるページには、服種:婦人服、
アイテム:スカート、モデル:セミタイトスカートの衣
服の種類について、第4図に示すように、前記のような
分析によって得た関係式であって、衣服の設計製図を作
成するための所要点の座標と人体の部位寸法との関数関
係を表わす関係式と、この設計製図を構成する線分の形
状とが、記憶されている。なお、各ページは、4つの部
分からなるが、同図では、それぞれの部分の記憶内容の
一部のみを示し、他は省略している。
この例では、以上の内容の他に、設計製図に関する基本
寸法と人体の部位寸法との関数関係を表わす演算式が記
憶されている。ここに基本寸法とは、複数の前記関係式
中に共通に用いられる寸法をいい、基本寸法に関する演
算式は、前記関係式を短くし、演算の重複を避けるため
に用いられる。このとき、前記関係式において、設計製
図を作成するための所要点の座標は、人体の部位寸法と
基本寸法との関数として表現される。このようにして
も、間接的ではあるが、その所要点の座標が人体の部位
寸法によって表現されることにかわりがない。ただし、
この演算式を用いず、前記関係式において、その所要点
の座標を人体の部位寸法のみで表現してもよい。
本実施例では、次の式(1)〜(9)に示すように、基
本寸法を表わす変数x1、Sk1、x2、SkH、Skh、y1、Skw、
Skf及びy2に関する演算式を用いており、これらは、文
字列の形態で記憶されている。
x1=SeD−d−c ……(1) Sk1=(x1+KL+α)×1.01 ……(2) x2=Sk1+5.0 ……(3) SkH=HP+b ……(4) Skh=SkH÷2×0.511 ……(5) y1=(SkH÷2)+5.0 ……(6) Skw=(WT÷2×0.511)+(c′÷4) ……(7) Skf={KR×(1+ε)}÷2×0.511 ……(8) y2=HP÷6.3 ……(9) これらのうち、基本寸法を表わす変数Sk1、x2、Skh及び
y1のように、それぞれ他の基本寸法を表わす変数の関数
として表現してもよい。
ここに、SkHは、出来上がりスカートヒップ寸法を表わ
す変数である。Sk1、Skh、Skw及びSkfは、それぞれスカ
ート丈、スカートヒップ寸法、スカートウエスト寸法及
びスカート膝位寸法を表わす変数であり、後身頃の型紙
の右半身部分の寸法に関するものである。x1、x2、y1及
びy2は、ともに補助変数である。WT、HP、SeD、KL及びK
Rは、ともに第1表に示した部位寸法を表わす変数であ
り、それぞれ、ウエスト、ヒップ、股上、膝丈及び膝囲
の寸法を表わすものである。これらの部位寸法は、前記
した絶対寸法である。
前記演算式に用いられているb、c、c′、d、α及び
εは、ともに部位寸法に依存しない寸法すなわち一定寸
法を表わす変数であり、次の式(10)〜(15)に示すよ
うな変数の値の決定式が、文字列の形態で記憶されてい
る。
b=4.0 ……(10) c=3.0 ……(11) c′=2.0 ……(12) d=2.0 ……(13) α=14.0 ……(14) ε=0.954 ……(15) これらのうち、bは、機能寸法の一つである。本実施例
のセミタイトスカートの場合、ヒップ寸法に余裕を持た
せるためにb=4.0としてある。c及びc′は、構造寸
法である。本実施例の場合、ベルト幅としてc=3.0と
し、ウエストのシャーリング量としてc′=2.0として
ある。d及びαは、意匠寸法である。本実施例の場合、
股上を2.0cm浅くするためにd=2.0とし、膝下寸法を1
4.0cmとするためにα=14.0としてある。膝位における
フレア量(スカートの膝囲寸法と人体の膝囲寸法との
差)は、機能寸法でもあり意匠寸法でもあるため、設計
技術者の判断で設定される。ここでは、着用主の膝囲寸
法に対するフレア量の比εは、歩行等を考慮した機能の
ためにε=0.954としてある。なお、これらの他に、素
材寸法を追加してもよい。
なお、上記の一定寸法を表わす変数は、人体の部位寸法
を表わす変数の係数である。例えば、演算式(8)に用
いられている変数εは、部位寸法を表わす変数KRに乗ぜ
られる係数である。また、演算式(4)に用いられてい
る変数bは、部位寸法を表わす変数HPに加えられる係数
である。
以上に説明した式(1)〜(15)は、前記のような分析
によって得られたものであり、設計製図に表現された寸
法は、絶対寸法、機能寸法、構造寸法、意匠寸法及び素
材寸法に分割されて記憶される。
前記演算式に用いられている定数のうち1.01は、スカー
ト丈に1%のアローアンスを加えるための定数である。
0.511は、出来上がりスカートヒップ寸法SkHの半分に対
する後身頃の右半身部分のスカートヒップ寸法Skhの比
を表わす定数であるが、前身頃と後身頃との縫目が正し
く垂直に降りるようにヒップ以外の部分にも用いられ
る。以上の定数1.01及び0.511の部分は、前記のように
一定寸法を表わす変数として表現してもよい。6.3は、
人体ヒップ寸法HPを円周とする円を考え、その円の半径
を求めるために、円周率の2倍の値の近似値として用い
られる定数である。10.0及び5.0は、ともに次に説明す
る補助線を引くために設定される定数である。
さて、設計製図には、外形線と、この外形線を引くため
の補助線とが必要である。したがって、補助記憶装置
(3)には、例えば、本実施例のセミタイトスカートの
場合、次のような情報が記憶されている。
すなわち、補助線を構成する線分については、直線状の
線分のみで構成されるから、その線分の起点及び終点の
座標について、それぞれ人体の部位寸法との関数関係を
表わす関係式を記憶しておけば、描くことができる。本
実施例では、第2表に詳細に示すように、前記のような
分析によって得られた情報であって、所要点の座標すな
わち起点及び終点の座標に関する関係式が所要点の名称
とともに文字列の形態で記憶されている。座標が相対座
標であることは、同表中に示すように、例えば所要点の
名称の後にRの文字を付すことにより表示されるととも
に、相対座標の基準となる点の名称が記憶されて、絶対
座標と区別される。
同表中に番号を示した関係式は、次の式(16)〜(49)
の通りである。
Wx=0 ……(16) Wy=0 ……(17) W1x=x2 ……(18) W1y=0 ……(19) W2x=0 ……(20) W2y=y1 ……(21) Hx=x1 ……(22) Hy=0 ……(23) H2Rx=0 ……(24) H2Ry=y1 ……(25) Kx=x1+KL ……(26) Ky=0 ……(27) K2Rx=0 ……(28) K2Ry=y1 ……(29) Lx=Sk1 ……(30) Ly=0 ……(31) L2Rx=0 ……(32) L2Ry=y1 ……(33) W3x=0 ……(34) W3y=SkH÷2 ……(35) W4Rx=x2 ……(36) W4Ry=0 ……(37) W5x=0 ……(38) W5y=Skh ……(39) W6Rx=x2 ……(40) W6Ry=0 ……(41) W′X=ζ ……(42) W′r=0 ……(43) W7Rx=0 ……(44) W7Ry=HP÷2÷4 ……(45) Ux=0 ……(46) Uy=Skw ……(47) U1Rx=−4.0 ……(48) U1Ry=0 ……(49) 上記関係式のうち、式(42)で用いられている変数ζ
は、一定寸法を表わす変数であり、次の式(50)に示す
ような変数の値の決定式が文字列の形態で記憶されてい
る。なおζは、構造寸法の一つである。
ζ=0.7 ……(50) 以上に示すように、補助線に関する所要点の座標すなわ
ち起点及び終点の座標は、人体の部位寸法と基本寸法と
一定寸法との関数として表現される。
補助線を構成する線分の形状が直線であることは、第3
表に詳細に示すように、その線分の起点及び終点の名称
とともに記憶される。なお、同表中の番号は後の説明の
ために便宜上付けたものであり、補助記憶装置(3)に
記憶されるものではない。
同表には、例えば式図基準線(背中心線)(11)につい
ては、線分の形状が直線であること並びにその線分の起
点及び終点がそれぞれW及びW1であることが記憶されて
いる。起点及び終点の名称は、第2表に示されているも
のである。
また、外形線については、直線部分以外に曲線部分も必
要である。したがって、直線部分については、その線分
の起点及び終点の座標について、曲線部分については、
その線分の起点及び終点の座標ばかりでなく、その線分
の通過点の座標についても、人体の部位寸法との関数関
係を表わす関係式を記憶しておく必要がある。本実施例
では、第4表に詳細に示すように、前記のような分析に
よって得られた情報であって、 以上の所要点の座標に関する関係式が所要点の名称とと
もに文字列の形態で記憶されている。座標が相対座標で
あることは、前記と同様に表示される。
同表中に番号を示した関係式は、次の式(51)〜(74)
の通りである。
ここで、Rの文字を付すことにより表示される相対座標
と絶対座標の関係を、さらに詳しく説明する。
例えば、下記の(51)式、(52)式の場合には、N′の
基準点が、第4表よりW′であり、この絶対座標が
(ζ,0)である(第7図参照)。したがって、N′の相
対座標の位置である(N′Rx,N′Ry)は、W′(ζ,0)
を基準にx軸方向には0、y軸方向にはλだけ離れた位
置にあるため、(N′Rx,N′Ry)=(0,λ)となる。な
お、N′の絶対座標は、(ζ,λ)である(第7図参
照)。他のRの文字を付した記号も同様に、基準点の位
置から、どれだけ離れているかが表されている。
N′Rx=0 ……(51) N′Ry=λ ……(52) Nx=−η ……(53) Ny=Skw ……(54) N″x=(ζ−η)÷2 ……(55) N″y=N″y(Skw,λ) ……(56) Mx=x1 ……(57) My=Skh ……(58) Px=x1+KL ……(59) Py=Skf ……(60) Sx=Sx(x1,Sk1,Skh,Skf,y2,KL) ……(61) Sy=Sy(x1,Sk1,Skh,Skf,y2,KL) ……(62) M′x=x1−μ ……(63) M′y=−μ×(Skf−Skh)÷KL+Skh ……(64) M″x=M″x(x1,η,μ) ……(65) M″y=M″y(Skh,Skw,Skf,KL,μ) ……(66) L′x=Sk1 ……(67) L′y=y2 ……(68) S′x=S′x(x1,Sk1,Skh,Skf,y2,KL,ν) ……(6
9) S′y=S′y(x1,Sk1,Skh,Skf,y2,KL,ν) ……(7
0) L″x=Sk1 ……(71) L″y=y2−ξ ……(72) S″x=S″x(x1,Sk1,Skh,Skf,y2,KL,ν) ……(7
3) S″y=S″y(x1,Sk1,Skh,Skf,y2,KL,ν,ξ) ……
(74) 上記関係式において、例えば式(56)は、所要点N″の
y座標N″yが基本寸法を表わす変数Skwと変数λとの
関数に等しいことを意味する。なお、この関数の具体的
な形については、複雑であるので、詳記しない。他の式
においても同様である。
また、上記関係式に用いられている変数λ、η、μ、ν
及びξは、一定寸法を表わす変数であり、次の式(75)
〜(79)に示すような変数の値の決定式が文字列の形態
で記憶されている。なお変数ζは、前記の式(50)によ
って値が決定される変数である。
λ=3.0 ……(75) η=1.0 ……(76) μ=1.5 ……(77) ν=5.0 ……(78) ξ=5.0 ……(79) これらはいずれも構造寸法であり、λは後身頃ウエスト
線の直線部分の寸法、ηはウエストの立上がり寸法、μ
は後身頃脇フレア線(サイドシーム)の長さを決定する
寸法、νは後身頃脇裾線の寸法、ξが後身頃裾線の直線
部分の寸法をそれぞれ表わす。
以上に示すように、外形線に関する所要点の座標は、人
体の部位寸法と基本寸法と一定寸法との関数として表現
される。
外形線を構成する線分の形状は、第5表に詳細に示すよ
うに、その線分の起点及び終点の名称とともに記憶され
る。なお、同表中の番号は後の説明のために便宜上付け
たものであり、補助記憶装置(3)に記憶されるもので
はない。
同表には、例えば後身頃ウエスト線(21)の一部につい
ては、線分の形状が直線であること並びにその線分の起
点及び終点がそれぞれW′及びN′Rであることが記憶
されている。また、後身頃ウエスト線(21)の他の一部
については、線分の形状が曲線であること並びにその線
分の起点、終点及び通過点がそれぞれN′R、N及び
N″であることが記憶されている。曲線は、スプライン
曲線である。なお、起点及び終点の名称は、第4表に示
されているものである。
次に、第6図に示す作図サブルーチンのフローチャート
について説明する。
まずステップ1では、入力された衣服の種類すなわち服
種、アイテム、及びモデルに関して、マイクロコンピュ
ータ(7)は、補助記憶装置(3)から設計製図に関す
る次の情報を入力し、RAMに格納する。すなわち、式
(1)〜(9)の基本寸法に関する演算式を入力し、式
(10)〜(15)の一定寸法を表わす変数の値の決定式を
入力する。補助線については、所要点の名称とともに、
式(16)〜(49)の所要点の座標に関する関係式と基準
点の名称と式(50)の一定寸法を表わす変数の値の決定
式とを入力し、線分の形状と起点及び終点の名称とを入
力する。外形線については、所要点の名称とともに、式
(51)〜(74)の所要点の座標に関する関係式と基準点
の名称と式(75)〜(79)の一定寸法を表わす変数の値
の決定式とを入力し、線分の形状と起点、終点及び通過
点の名称とを入力する。なお、以上の式(1)〜(79)
は、いずれも文字列としてそのままRAMに格納され、マ
イクロコンピュータ(7)がこれらを解読・評価し、演
算を実行できるようにしている。
ステップ2では、マイクロコンピュータ(7)は、一定
寸法を表わす変数の値の決定式(10)〜(15)を演算し
て、b、c、c′、d、α及びεの値を次のように決定
する。すなわち、b=4.0、c=3.0、c′=2.0、d=
2.0、α14.0及びε=0.954とする。また、これらの値を
基本寸法を演算式(1)〜(9)のそれぞれの変数に代
入し、さらにこれらの式中の変数WT、HP、SeD、KL及びK
Rに、それぞれウエスト、ヒップ、股上、膝丈及び膝囲
の対象部位寸法を代入して、変数SkH、Skl、Skh、Skw及
びSkf並びに補助変数x1、x2、y1及びy2の値を演算す
る。第1表に示す対象部位寸法に関する値については、
x1=20.5、Sk1=61.4、x2=66.4、SkH=95.0、Skh=24.
3、y1=52.5、Skw=17.6、Skf=27.0、y2=14.4とな
る。
ステップ3では、第7図に示すように、次のような補助
線を引く。すなわち、作図基準線(背中心線)(11)、
作図起線(ウエストガイドライン)(12)、股下線(シ
ートライン)(13)、膝位線(ニーライン)(14)、裾
位置線(ボトムライン)(15)、身頃巾線(前中心線)
(16)、身頃脇案内線(サイドシームガイドライン)
(17)、後身頃中心ウエスト位置線(18)及び後身頃ウ
エスト脇立上がり案内線(19)である。
このために、マイクロコンピュータ(7)は、一定寸法
を表わす変数の値の決定式(50)を演算して、ζの値を
ζ=0.7と決定し、この値を式(42)に代入する。ま
た、式(16)〜(49)中の基本寸法を表わす変数SkH、S
kl、Skh及びSkw並びに基本寸法を表わす補助変数x1、x2
及びy1にそれぞれステップ2で求めた値を代入し、変数
HP及びKLに、それぞれヒップ及び膝丈の対象部位寸法を
代入して、式(16)〜(49)により、各所要点のx座標
及びy座標の値をそれぞれ演算する。このとき、所要点
H2Rのように相対座標で表現されているものについて
は、基準点の名称を参照して、その基準点の絶対座標を
用いて、所要点の絶対座標を演算する。例えば、H2Rの
x座標については、式(24)により求められたその点の
相対x座標H2Rxに、式(22)により求められた基準点H
のx座標Hxを加えた値をその点の絶対x座標H2xとす
る。すなわち、H2x=H2Rx+Hxである。y座標について
も同様である。
以上のようにして、各所要点の絶対座標が、W(0,
0)、W1(66.4,0)、W2(0,52.5)、H(20.5,0)、H2
(20.5,52.5)、K(46.8,0)、K2(46.8,52.5)、L
(61.4,0)、L2(61.4,52.5)、W3(0,47.5)、W4(66.
4,47.5)、W5(0,24.3)、W6(66.4,24.3)、W′(0.
7,0)、W7(0.7,11.4)、U(0,17.6)及びU1(−4.0,1
7.6)と決定される。
補助線を構成する線分の形状と起点及び終点の名称と
は、すでにRAMに格納されているから、補助線を構成す
る線分の経路は、マイクロコンピュータ(7)により、
次のように決定される。作図基準線(背中心線)(11)
は、作図起点W(0,0)からW1(66.4,0)までに至る。
作図起線(ウエストガイドライン)(12)は、前記作図
起点W(0,0)からW2(0,52.5)までに至る。股下線
(シートライン)(13)は、股下点H(20.5,0)からH2
(20.5,52.5)までに至る。膝位線(ニーライン)(1
4)は、膝位点K(46.8,0)からK2(46.8,52.5)までに
至る。裾位置線(ボトムライン)(15)は、着丈点L
(61.4,0)からL2(61.4,52.5)までに至る。身頃巾線
(前中心線)(16)は、W3(0,47.5)からW4(66.4,47.
5)までに至り、前身頃股下点H′にて前記股下線(シ
ートライン)(13)と交わる。身頃脇案内線(サイドシ
ームガイドライン)(17)は、W5(0,24.3)からW6(6
6.4,24.3)までに至り、身頃脇基準点Mにて前記股下線
(シートライン)(13)と交わる。後身頃中心ウエスト
位置線(18)は、後身頃ウエスト中心位置W′(0.7,
0)からW7(0.7,11.4)までに至る。後身頃ウエスト脇
立上がり案内線(19)は、後身頃ウエスト身巾位置U
(0,17.6)からU1(−4.0,17.6)までに至る。
なお、以上の補助線は、すべて直線であり、CRTディス
プレイ等の表示装置(4)又はプロッタ等の印刷装置
(5)は、マイクロコンピュータ(7)により、以上の
補助線の起点及び終点の座標と補助線を構成する線分の
経路とが与えられて、実際に直線を引く。このとき、所
要点のうち第7図に示した主な点については、所要点の
名称を表示するようにしてもよい。
ステップ4では、第7図に示すように、次のような外形
線を引く。すなわち、後身頃ウエスト線(21)、後身頃
脇フレア線(サイドシーム)(22)、後身頃ヒップライ
ン(23)、後身頃脇裾線(24)及び後身頃裾線(25)で
ある。
このために、マイクロコンピュータ(7)は、一定寸法
を表わす変数の値の決定式(75)〜(79)を演算して、
変数λ、η、μ、ν及びξの値をそれぞれλ=3.0、η
=1.0、μ=1.5、ν=5.0及びξ=5.0と決定し、すでに
求めたζの値0.7とともに、式(51)〜(74)のうち所
要の式に代入する。また、式(51)〜(74)中の基本寸
法を表わす変数Skl、Skh、Skw及びSkf並びに基本寸法を
表わす補助変数x1及びy2にそれぞれステップ2で求めた
値を代入し、変数KLに、膝丈の対象部位寸法を代入し
て、式(51)〜(74)により、各所要点のx座標及びy
座標の値をそれぞれ演算する。このとき、所要点N′R
のように相対座標で表現されているものについては、前
記と同様にして絶対座標を演算する。以上のようにし
て、各所要点の絶対座標が、N′(0.7,3.0)、N(−
1.0,17.6)、N″(−0.1,14.3)、M(20.5,24.3)、
P(46.8,27.0)、S(60.0,28.3)、M′(19.0,24.
1)、M″(5.7,20.2)、L′(61.4,14.4)、S′(6
0.8,20.9)、L″(61.4,9.4)及びS″(61.1,17.0)
と決定される。
外形線を構成する線分の形状と起点及び終点の名称と
は、すでにRAMに格納されており、曲線部分については
これらの他に通過点の名称もRAMに格納されているか
ら、外形線を構成する線分の経路は、マイクロコンピュ
ータ(7)により、次のように決定される。すなわち、
後身頃ウエスト線(21)の直線部分は、前記後身頃ウエ
スト中心位置W′(0.7,0)からN′(0.7,3.0)までに
至る。また曲線部分は、N′(0.7,3.0)及びN(−1.
0,17.6)をそれぞれ起点及び終点とし、N″(−0.1,1
4.3)を通過するスプライン曲線である。
後身頃脇フレア線(サイドシーム)(22)は直線であっ
て、脇裾位置点S(60.0,28.3)からM′(19.0,24.1)
までに至る。点Sは、前記裾位置線(ボトムライン)
(15)上の脇裾位置決め基準点L′(Sk1,y2)から、直
線MPにおろした垂線の足になっている。また点M′は、
前記直線MP上の点であって、x座標がx1−μの点であ
る。
後身頃ヒップライン(23)は、M′(19.0,24.1)及び
前記の後身頃ウエスト脇立上がり点N(−1.0,17.6)を
それぞれ起点及び終点とし、M″(5.7,20.2)を通過す
るスプライン曲線である。
後身頃脇裾線(24)は、直線であって、前記脇裾位置点
S(60.0,28.3)からS′(60.8,20.9)までに至る。点
S′は、点Sから点L′へ向かう線分上に、点Sからの
距離がνとなるように取られる。
後身頃裾線(25)の直線部分は、前記着丈点L(61.4,
0)からL″(61.4,9.4)までに至る。点L″は、前記
の点L′から点Lへ向かう線分上に、点L′からの距離
がξとなるように取られる。また曲線部分は、この点
L″及び前記の点S′(60.8,20.9)をそれぞれ起点及
び終点とし、S″(61.1,17.0)を通過するスプライン
曲線である。
CRTディスプレイ等の表示装置(4)、プロッタ等の印
刷装置(5)又はプロッタ・カッタ等のカッティング装
置(6)は、マイクロコンピュータ(7)により、以上
の外形線の起点及び終点の座標と、必要に応じて通過点
の座標と、外形線を構成する線分の経路とが与えられ
て、実際に直線又はスプライン曲線を引く。このとき、
前記と同様に、所要点のうち第7図に示した主な点につ
いては、所要点の名称を表示するようにしてもよい。
以上のようにして、セミタイトスカートについて、補助
線及び後身頃の外形線が得られる。前身頃についても同
様である。このようして、第1表に示した対象部位寸法
に係るセミタイトスカートの設計製図が作成され、対象
部位寸法の入力寸法値を変更するだけで、任意のサイズ
の設計製図を作成することができる。なお、以上は、縫
いしろを付けない場合について説明したが、縫いしろの
寸法を付加してもよい。
また、ベースパターンに係る関係式をもとにしてマスタ
ーパターンに係る新たな関係式を自動的に作成し、この
新たな関係式を用いて設計製図を作成するようにするこ
とができる。次に、これに関し、マイクロコンピュータ
(7)が行う処理について、引続き前記のセミタイトス
カートを例として、第8図のフローチャートを用いて説
明する。これによって、前記関係式が果す機能を、さら
に明らかにする。
マスターパターンは、入手により、一定標準の人体の部
位寸法を対象として作成されたものである。例えば、第
9図に実線で示すマスターパターン(26)は、セミタイ
トスカートの補助線及び後身頃の外形線を表わした設計
製図であって、第6表に示す標準の人体の部位寸法値に
係るものであり、「9号」と呼ばれるサイズ称号に関す
るものである。ステップ1では、この一定標準の人体の
部位寸法が、文字入力装置(1)を通じてマイクロコン
ピュータ(7)に入力される。サイズ称号を入力させ
て、予め記憶しておいた部位寸法値を用いるようにして
もよい。
ステップ2では、前記マスターパターン上の座標が、デ
ィジタイザ等の図形入力装置(2)を通じて、マイクロ
コンピュータ(7)に入力される。入力された座標を用
いて、CRTディスプレイ等の表示装置(4)の画面にこ
の設計製図を表示して、さらにこれを修正するようにし
てもよい。この修正は、その画面に表わされるカーソル
を、文字入力装置(1)に付いたカーソル移動キーを用
いて移動させ、修正箇所を指定することにより行うこと
ができる。なお、座標の入力に先立って、まず、座標原
点の位置が入力され、次いで、x軸及びy軸のそれぞれ
の軸上のポイントの座標が入力されて、座標軸の位置が
決定された後、他の必要なポイントの座標が入力され
る。
ステップ3では、マイクロコンピュータ(7)は、前記
表示装置(4)の画面に表示された前記マスターパター
ンの設計製図との比較対照のために、これに重ねて、例
えば第9図に示すように破線で、ベースパターン(27)
を表示する。これは、ステップ1で入力した一定標準の
部位寸法を用いて、前に説明したように、補助記憶装置
(3)から式(1)〜(79)及びその他の情報を得て、
これらをRAMに格納したうえで行われる。以下の説明で
は、前に作成例を示したセミタイトスカートに係る設計
製図をベースパターンとする。なお、所要点の名称も、
あわせて表示される。
ステップ4では、操作者は、CRTディスプレイ等の表示
装置(4)の画面に表わされるカーソルを、文字入力装
置(1)に付いたカーソル移動キーを用いて移動させ
て、マスターパターン(26)上のポイントについて、ベ
ースパターン(27)上ポイントとの対応関係を指定す
る。すなわち、カーソルをベースパターン(27)上の所
要点まで移動させて、指定用キーを押し、次いで、この
所要点に対応するマスターパターン(26)上のポイント
までカーソルを移動させて、被指定用キーを押すことに
より、前記対応関係を指定する。このとき、ベースパタ
ーン(27)上のポインポの指定は、所要点の名称を表わ
す文字、例えばHを、キーボード等から入力することに
より行うようにしてもよい。マイクロコンピュータ
(7)は、この対応関係により、マスターパターン(2
6)について、所要点のうち以後の演算に必要なポイン
トに関する変数の値を、次の式(80)〜(89)のように
決定する。
Hx=18.0 ……(80) Lx=58.6 ……(81) W3y=47.0 ……(82) W′x=1.0 ……(83) Uy=16.9 ……(84) N′Ry=5.0 ……(85) Nx=−1.0 ……(86) Py=26.6 ……(87) S′y=22.0 ……(88) L″y=7.0 ……(89) ステップ5では、マイクロコンピュータ(7)は、ステ
ップ1で得られた前記標準の人体の部位寸法と、ステッ
プ4で得られた前記対応関係とをもとにして、次のよう
な連立方程式を作る。この連立方程式は、ステップ3で
RAMに格納された式のうち、式(1)、(2)、
(4)、(7)、(8)、(9)、(22)、(30)、
(35)、(42)、(47)、(52)、(53)、(60)、
(63)、(69)及び(72)に、第6表に示した前記標準
の人体の部位寸法と、ステップ4で得られた変数の値と
を代入して得られたものであり、文字列の形態でRAMに
記憶される。
x1=25.0−d−c ……(1)′ Sk1=(x1+26.0+α)×1.01 ……(2)′ SkH=88.0+b ……(4)′ Skw=(64.0÷2×0.511)+(c′÷4)……(7)′ Skf={52.0×(1+ε)}÷2×0.511 ……(8)′ y2=88.0÷6.3 ……(9)′ 18.0=x1 ……(22)′ 58.6=Skl ……(30)′ 47.0=SkH÷2 ……(35)′ 1.0=ζ ……(42)′ 16.9=Skw ……(47)′ 5.0=λ ……(52)′ −1.0=−η ……(53)′ 26.6=Skf ……(60)′ 16.0=x1−μ ……(63)′ 57.8=S′x(x1,Skl,Skh,Skf,y2,26.0,ν) ……(6
9)′ 7.0=y2−ξ ……(72)′ 以上の17個の方程式からなる連立方程式を、18個の未知
変数すなわち、基本寸法を表わす変数x1、Skl、SkH、Sk
w、Skf及びy2と、一定寸法を表わす変数b、c、c′、
d、α、ε、ζ、λ、η、μ、ν及びξとについて、解
くわけであるが、一定寸法を表わす変数dが意匠寸法で
あるから、もとの設計思想を尊重して、この変数dの値
は変更しないものとして、ベースパターンに係る前記の
式(13)を追加して、つごう18個の方程式からなる連立
方程式とする。
d=2.0 ……(13) ステップ6では、マイクロコンピュータ(7)は、この
文字列の形態で記憶された連立方程式を解読しながら解
く。この結果、次のような変数の値の決定式が得られ
る。これらは、文字列の形態でRAMに記憶される。
x1=18.0 ……(1)″ Skl=58.6 ……(2)″ SkH=94.0 ……(4)″ Skw=16.9 ……(7)″ Skf=26.6 ……(8)″ y2=14.0 ……(9)″ b=6.0 ……(10)′ c=5.0 ……(11)′ c′=2.0 ……(12)′ d=2.0 ……(13)′ α=14.0 ……(14)′ ε=1.000 ……(15)′ ζ=1.0 ……(50)′ λ=5.0 ……(75)′ η=1.0 ……(76)′ ν=2.0 ……(77)′ ν=6.0 ……(78)′ ξ=7.0 ……(79)′ ステップ7では、マイクロコンピュータ(7)は、一定
寸法を表わす変数のもとの決定式式(10)〜(15)、
(50)、及び(75)〜(79)を、ステップ6で求めた式
のうち式(10)′〜(15)′、及び(75)′(79)′の
12個の新たな決定式で置きかえて、ベースパターンに関
する他の情報とともに、補助記憶装置(3)に記憶させ
る。
なお、前記したように、一定寸法を表わす変数b等は、
人体の部位を表わす変数な係数である。したがって、こ
の置きかえにより、もとの係数は、新たな係数に置きか
えられたことになる。すなわち、衣服の設計製図を作成
するための所要点の座標に関する前記関係式は、基本寸
法を表わす変数に関する演算式を介して、この所要点の
座標と人体の部位寸法との関数関係を表わす新たな関係
式となり、マスターパターンに関する関係式が新たに記
憶されたことになる。
以上のようにして、ベースパターンに係る関係式が記憶
された後は、この関係式をもとにして、前記のように、
対象部位寸法の入力寸法値を変更するだけで、任意のサ
イズの設計製図を作成することができる。
[発明の効果] 以上により、本発明の衣服設計製図の作成装置による
と、衣服の着用主の部位寸法を入力するだけで、衣服設
計製図を完成するため、従来にように技術者の勘などに
頼って作成する必要がなく、容易にその着用主に合わせ
た衣服設計製図を完成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の構成を説明するためのブロック図、 第2図は、本発明の構成を説明するためのフローチャー
ト、 第3図は、本発明の一実施例を示すブロック図、 第4図は、前図の補助記憶装置に格納される情報の例を
説明するための図、 第5図は、前記実施例のマイクロコンピュータの処理を
示したメインルーチンのフローチャート、 第6図は、前図でコールされる作図サブルーチンのフロ
ーチャート、 第7図は、前記実施例により描かれる設計製図の例を示
す一部を省略した図、 第8図は、前記補助記憶装置に格納される情報をマイク
ロコンピュータの処理により求めるルーチンのフローチ
ャート、 第9図は、マスターパターンとベースパターンとの例を
示す図である。 符号の説明 (1)……文字入力装置、 (2)……図形入力装置、 (3)……補助記憶装置、 (4)……表示装置、 (5)……印刷装置、 (6)……カッティング装置、 (7)……マイクロコンピュータ、 (21)……後身頃ウエスト線、 (22)……後身頃脇フレア線、 (23)……後身頃ヒップライン、 (24)……後身頃脇裾線、 (25)……後身頃裾線、 (26)……マスターパターン、 (27)……ベースパターン
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−86873(JP,A) 特開 昭55−138138(JP,A) 特開 昭52−80944(JP,A) 特開 昭50−54452(JP,A) 山口富士夫編著「CAD/CAM入 門」,P49〜68,工業調査会 1982年9月 25日初版発行

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直線よりなる補助線及び直線または曲線よ
    りなる外形線から構成される衣服設計製図を作成する作
    成装置であって、 作成装置は、 (A)衣服設計製図の作成対象となる衣服の着用主の各
    部位寸法を入力する部位寸法入力手段と、 (B)衣服設計製図を形成するのに必要な情報を記憶す
    る記憶手段と、 (C)記憶手段の情報から衣服設計製図の構成に必要な
    補助線及び外形線を決定する演算手段と、 (D)衣服設計製図を出力する出力手段と よりなり、 前記記憶手段(B)は、 (a)衣服における一定寸法の一定寸法記憶手段と、 (b)部位寸法及び一定寸法から衣服の基本寸法を演算
    する基本寸法演算式を記憶する基本寸法記憶手段と、 (c)基本寸法と一定寸法から衣服設計製図の作成に必
    要な直線の補助線の起点及び終点の座標を演算する補助
    線演算式を記憶する補助線記憶手段と、 (d)衣服設計製図の作成に必要な外形線の直線または
    曲線の線分の形状と、基本寸法、一定寸法、前記補助線
    の起点、または、前記補助線の終点から、直線の外形線
    の場合にその直線の起点及び終点の座標を演算する直線
    演算式と、基本寸法、一定寸法、前記補助線の起点、ま
    たは、前記補助線の終点から、曲線の外形線の場合にそ
    の曲線の起点,終点及び通過点の座標を演算する曲線演
    算式を記憶している外形線記憶手段と よりなり、 前記演算手段(C)は、 (e)部位寸法及び一定寸法から基本寸法を基本寸法記
    憶手段の基本寸法演算式を用いて演算する基本寸法演算
    手段と、 (f)基本寸法と一定寸法から、補助線の起点及び終点
    の座標を、補助線記憶手段の補助線演算式を用いて、演
    算する補助線演算手段と、 (g)基本寸法、一定寸法、前記補助線演算手段によっ
    て演算した補助線の起点、または、前記補助線の終点か
    ら、直線の外形線の起点及び終点の座標を外形線記憶手
    段の直線演算式を用いて演算する直線外形線演算手段
    と、 (h)基本寸法、一定寸法、前記補助線演算手段によっ
    て演算した補助線の起点、または、前記補助線の終点か
    ら、曲線の外形線の起点,通過点及び終点の座標を外形
    線記憶手段の曲線演算式を用いて演算する曲線外形線演
    算手段と よりなり、 前記出力手段(D)は、 (i)補助線演算手段により演算した各補助線の起点及
    び終点の間に直線の補助線を引く補助線出力手段と、 (j)直線外形線演算手段により演算した直線の外形線
    の起点及び終点の間に直線の外形線を引く直線外形線出
    力手段と、 (k)曲線外形線演算手段により演算した曲線の外形線
    の起点,通過点及び終点の間にスプライン曲線の外形線
    を引く曲線外形線出力手段と よりなることを特徴とする衣服設計製図の作成装置。
JP61182473A 1986-08-01 1986-08-01 衣服設計製図の作成装置 Expired - Fee Related JPH0789355B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61182473A JPH0789355B2 (ja) 1986-08-01 1986-08-01 衣服設計製図の作成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61182473A JPH0789355B2 (ja) 1986-08-01 1986-08-01 衣服設計製図の作成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6339081A JPS6339081A (ja) 1988-02-19
JPH0789355B2 true JPH0789355B2 (ja) 1995-09-27

Family

ID=16118881

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61182473A Expired - Fee Related JPH0789355B2 (ja) 1986-08-01 1986-08-01 衣服設計製図の作成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0789355B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102378430B1 (ko) * 2021-11-05 2022-03-24 주식회사 준텍스글로벌 디지털프린팅이 적용된 청바지 제조방법

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2788449B2 (ja) * 1988-03-16 1998-08-20 大日本印刷株式会社 紙器設計システム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5054452A (ja) * 1973-09-13 1975-05-14
GB1571290A (en) * 1975-12-18 1980-07-09 Hughes Aircraft Co Method of and system for pattern grading
JPS55138138A (en) * 1979-04-16 1980-10-28 Toray Ind Inc Pattern-piece generating method
JPS6186873A (ja) * 1984-10-03 1986-05-02 Brother Ind Ltd 型紙作成システム

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
山口富士夫編著「CAD/CAM入門」,P49〜68,工業調査会1982年9月25日初版発行

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102378430B1 (ko) * 2021-11-05 2022-03-24 주식회사 준텍스글로벌 디지털프린팅이 적용된 청바지 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6339081A (ja) 1988-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7409259B2 (en) Computer-assisted method for designing garments
Liu et al. 3D interactive garment pattern-making technology
RU2635294C1 (ru) Способ и система интерактивного создания предметов одежды
JP2939443B2 (ja) パターン配置及び裁断システム
US8116896B2 (en) Method for creating panels for a garment
US9456647B2 (en) System and method for drafting garment patterns
JPH10340282A (ja) 衣服の仮想試着装置および仮想試着方法および衣服製造装置
JP2000331058A (ja) 組立構造体の製造支援装置および組立構造体の製造方法
KR102332069B1 (ko) 부자재 요소를 포함하는 의상의 그레이딩 방법 및 장치
CN108629071B (zh) 切展纸样转化为下数工艺软件中所需的产品幅片的转化方法及毛衫针织设备
JPH0789355B2 (ja) 衣服設計製図の作成装置
JP4970263B2 (ja) 物品、特に衣類を自動的にグレーディングする方法
JP2005188015A (ja) 衣服の型紙作成を設計支援するシステム
KR101665652B1 (ko) 3d 의상 착장 시뮬레이션 방법 및 장치
JP2004070519A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体
JP3062622B1 (ja) 衣服の原型を用いたダーツ処理作図方法
CN117881318A (zh) 量身定制服饰制版系统和方法
JP7204589B2 (ja) ニットデザインシステム
JPH06228804A (ja) 衣服の製造装置
KR100540708B1 (ko) 의복의 옷본 제도 해설방법
Zhang Designing in 3D and Flattening to 2D Patterns
Shi et al. The establishment of the digital model of Mongolian robe and virtual display
EP4102390A1 (en) Improving garment design processes with 3d cad tools
Fang et al. 3D apparel creation based on computer mannequin model
CN115859400A (zh) 定制服装缝前工序数字化系统及方法、设备及存储介质

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees