JPH0789107A - 記録方法及びその装置 - Google Patents

記録方法及びその装置

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JPH0789107A
JPH0789107A JP19900493A JP19900493A JPH0789107A JP H0789107 A JPH0789107 A JP H0789107A JP 19900493 A JP19900493 A JP 19900493A JP 19900493 A JP19900493 A JP 19900493A JP H0789107 A JPH0789107 A JP H0789107A
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研二 篠崎
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栄樹 平野
Koichi Kawakado
浩一 川角
Nobutoshi Asai
伸利 浅井
Hidemi Tomita
秀実 冨田
Shuji Sato
修司 佐藤
Masanori Ogata
政徳 尾形
Hiroyuki Shioda
裕之 塩田
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ロール6によって周回するインクシート3に
対し、被記録紙(印画紙)4が間隙dを隔てて位置し、
矢印のように走行する。間隙dは1〜100 μm、例えば
10μmとしている。レーザー発生装置5からレーザー光
Lが矢印Aのようにインクシート3に照射し、インクシ
ート3の染料を被記録紙4に移行させて記録する。イン
クシート3には、レーザー光照射位置以外の位置で染料
供給体7から染料30がヒータ9によって加熱溶融して供
給され、記録に供された分の染料が補給染料30Aとして
補給される。 【効果】 インクシートと被記録紙とは1〜100 μmの
間隙dを隔てているので、被記録紙に移行した染料がイ
ンクシートに戻ることがなく、鮮明で高濃度の良好な記
録がなされる。また、記録によって消費された染料が補
給されるので、インクシートは繰り返し使用できて廃棄
物にはならない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録方法及びその装置
に関し、更に詳述すれば、熱記録方法及びこの方法に使
用する熱記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラ、テレビジョン、コ
ンピュータグラフィクス等の画像記録のカラー化が進む
につれ、ハードコピーのカラー化に対するニーズが急速
に高まっている。これに対応して、色々な方式のカラー
プリンタが開発され、様々な分野に展開している。
【0003】これらの記録方式の中で、適当なバインダ
樹脂中に高濃度の染料の分散するインク層が塗布されい
てるインクシートと、染料を受容する染着樹脂がコーテ
ィングされた印画紙等の被記録体とを、一定の圧力で密
着させ、インクシート上に位置する感熱記録ヘッドやレ
ーザー光源から画像情報に応じた熱が加えられ、インク
シートから受像層に加えられた熱量に応じた染料を熱移
行させて記録する方式がある。
【0004】中でも、染料として昇華性染料又は熱拡散
性染料を用いた所謂昇華型熱記録方法は、記録装置を小
型化することができ、または保守管理も簡便である。ま
た、上記の操作を、減法混色の三原色即ち、イエロー、
マゼンタ、シアンに分解された画像信号について夫々繰
り返すことで、加熱エネルギーに応じた連続的な階調を
持つフルカラー画像を得ることを特徴とする、所謂熱記
録方式は、即時性を備え、銀塩カラー写真並の高品位な
画像を得る優れた技術として注目を集めている。
【0005】図17は、こうした熱記録方式のプリンタの
要部の概略正面図である。
【0006】感熱記録ヘッド(以下、サーマルヘッドと
呼ぶ)91とプラテンローラ93とが対向し、これらの間
に、ベースフィルム92b上にインク層92aを設けたイン
クシート92と、紙 100b上に染着樹脂層 100aを設けた
被記録紙100 とが挟まれ、これらが回転するプラテンロ
ーラ93によってサーマルヘッド91に押し付けられて走行
する。
【0007】そして、サーマルヘッド91によって選択的
に加熱されたインク層92a中のインク(記録材)が、被
記録紙100 の染着樹脂層 100aにドット状に転写され、
記録が遂行される。このような熱記録には、一般に長い
サーマルヘッドを被記録紙走行方向に直角に固定して配
したライン方式が採用されている。
【0008】ところで、このような従来の昇華型熱記録
方法において使用するインクシートとしては、通常、染
料とバインダー樹脂とを重量比1:1程度で混合し、ポ
リエステルフィルム等の基体上に厚さ1μm程度に塗布
して染料層を形成したものが使用されている。然し乍
ら、このようなインクシートは所謂ワンタイム記録用の
ものであり、従って、一旦使用した後は廃棄せざるを得
ず、省資源、環境保護の観点から問題となっていた。
【0009】このため、一旦使用したインクシートの利
用効率を上げる方法として、例えば、染料層に染料を補
給して多数回印字を実現できるようにする染料層再生
法、複数の染料層を積層する多数回染料層構成法、或い
はインクシートと被転写紙との相対走行速度をコントロ
ールすることにより、インクシートの単位長さ当たりの
記録量を増大させる相対速度法などが提案されている。
【0010】ところで、従来の熱記録方法においては、
いずれも記録時にインクシートの染料層と記録紙の染料
受容層とを圧接させて加熱している。例えば、カラー画
像を形成する場合には、先ずイエロー染料層を被記録紙
の染料受容層に重ねてイエロー染料の移行を行ってイエ
ロー画像を記録紙に形成し、続いてマゼンタ染料層を使
用してマゼンタ染料の移行を行いマゼンタ画像をイエロ
ー画像上に重ねて形成し、続いてその上にシアン染料層
を使用してシアン染料を移行させてシアン画像を形成
し、必要に応じて、更にその上にブラック染料層により
ブラック画像を形成する。
【0011】従って、従来の熱記録方法においては、既
に被記録紙に移行した染料上に異なる色の染料層を圧接
させて染料の熱記録を行うこととなるので、既に移行さ
れていた染料が後から移行する染料層に逆移行してしま
い、画像の品質が低下するという問題があり、また、イ
ンクシートの染料層が他の色の染料により汚染されると
いう問題があった。特に多数回移行を行うために同一の
インクシートを繰り返し使用する場合には、この問題は
顕著となっていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたものであって、高品質の記録が保証さ
れ、熱効率が高く、小型化、軽量化が容易であり、か
つ、使用済みインクシートのような廃棄物を発生するこ
とがない記録方法及び記録装置を提供することを目的と
している。
【0013】
【発明に至る経過】本発明者は、鋭意研究の結果、前記
の要請に応える熱記録方式として、次のような記録方式
の開発に成功し、本発明を完成させるに至った。
【0014】上記の方式では、熱溶融性の染料層を有す
る記録部と対向する染料を受容する受像層を持つ被記録
体の間に微小の空隙を設け、サーマルヘッドやレーザ等
の適当な加熱手段により記録部上の染料を選択的に気化
或いは昇華させて空隙間を移動させ、被記録体上に連続
的な階調を持つ画像を得る記録方式が考えられる。この
操作を減法混色の三原色であるイエロー、マゼンタ、シ
アンに分解された画像信号について夫々繰り返すこと
で、フルカラー化が達成できる。
【0015】この方式では、記録時に失われる染料は、
バインダ樹脂を殆ど含まないために、失われた分だけ
を、染料溜めから溶融状態で記録部へ流すことにより、
或いは適当な基体上に連続的に塗布され、その基体が記
録部に移動することにより、記録部に連続的に供給する
ことができる。従って、記録部は原理的に多数回使用で
きるので、多量のインクシートが使用後に廃棄されると
いう問題は解決される。
【0016】また、バインダレスの記録紙を使用する場
合において、記録時に融解した染料が水平方向に逃げる
のは、加熱部と非加熱部の温度差に対応して、融解した
染料の表面張力に差異が生じ、融解した染料が表面張力
の大きい非加熱部に引っ張られるために充分な記録感度
が得られない。これを防止するためには界面活性剤の添
加により融解した染料の表面張力を下げることが有効で
ある。
【0017】更に、昇華型熱記録方式では、充分な量の
染料を気化させるために、染料加熱のための熱媒体を可
成りの高温に昇温させる必要がある。ところが、染料の
沸点に関しては、何の配慮もなされていないのが現状で
ある。これに対し、染料として、分解温度以下に沸点を
有する染料を選択することで上記の問題が解消されてい
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱源により
生ずる熱を記録材に付与してこの記録材を加熱するのに
用いられかつこの記録材を支持する熱媒体を有し、前記
記録材と被記録体との間隙を1〜100 μmに保持し、前
記熱媒体を介して前記記録材を加熱することにより、前
記記録材を前記被記録体に移行させる記録方法に係る。
【0019】本発明において、画像信号に応じた光照射
により、熱媒体に支持された染料を選択的に加熱するの
が望ましい。
【0020】また、本発明において、熱媒体が、互いに
色の異なる複数の染料を支持するようにすると、フルカ
ラーの記録が遂行される。
【0021】また、本発明において、染料供給手段から
熱媒体に染料を補給し、前記熱媒体を繰り返し使用する
のが望ましい。
【0022】また、本発明において、光照射位置以外の
位置で、染料供給手段から熱媒体に染料を補給するのが
望ましい。
【0023】また、本発明において、染料供給手段から
熱媒体に染料を補給する際に染料を加熱すること及び染
料がバインダを含有しないことが望ましい。
【0024】また、本発明において、染料に界面活性剤
を添加すること、界面活性剤がアニオン系界面活性剤で
あること、更に、界面活性剤を染料に対して 0.001〜10
重量%配合することが一層望ましい。
【0025】更に、本発明において、記録材を気化又は
昇華させ、記録材と被記録体との間隙を通してこの被記
録体に移行させることにより記録を行い、前記記録材と
して、分解温度以下に沸点を有する記録材を使用するこ
とが望ましく、記録材としての染料の沸点が50〜600 ℃
の範囲内にあることが更に望ましく、染料の沸点が 250
〜450 ℃の範囲内にあることが一層望ましい。
【0026】本発明は更に、上記の熱媒体と記録材の加
熱手段とを有し、上記記録方法に供せられる記録装置に
係る。
【0027】
【発明の好ましい態様】本発明の記録方法においては、
記録材と被記録体との間隔を1〜100 μm、好ましくは
2〜50μmに保持しつつ染料を移行させる。これは、記
録材と被記録体との間隔を1μm未満とすると、記録材
逆移行の可能性が生じ、 100μmを超えると充分な記録
感度を実現できないからである。このような間隔を設け
ることにより、記録時の熱エネルギーが被記録体に拡散
せず、既に記録体に移行した記録材が加熱されないの
で、特にカラー画像形成時に問題となる逆移行が生じな
い。而も、記録時の熱エネルギーが被記録体に拡散しな
いために記録材の層を集中的に加熱できることになり、
記録感度を向上させることができる。
【0028】このような利点を有する本発明の記録方法
は、色の異なる複数の染料層を使用してのカラー画像形
成の場合に特に好ましく適用できる。
【0029】なお、記録材と被記録体との間隔を一定の
間隔に保持する手段としては、特に限定はなく任意の手
段を選択することができる。例えば、記録材を加熱する
手段としてサーマルヘッドを使用する場合には、サーマ
ルヘッドを記録材層に圧接したときに記録材層と被記録
体との間に1〜100 μmの間隔が保持されるように、被
記録体の染料受容層にビーズを混入させて表面の平滑度
を低下させることなどを例示することができる。また、
記録体と被記録体との間に一定の間隔が確実に保持され
るように、例えば記録材層としての染料層を形成するに
際して、染料層の表面が熱媒体の全体としての表面から
凹んだ位置となるようにすることが好ましい。
【0030】本発明の記録方法において、記録体と被記
録体とを一定の間隔に保持して記録を行う以外の構成に
ついては、従来の熱記録方法と同様の構成とすることが
でき、記録材やその加熱手段及び被記録体も従来から熱
記録方法に使用されているようなものを使用することが
できる。例えば、記録材としては、染料層が染料とバイ
ンダとから形成される種々の形態のもの、或いは染料層
がバインダレスのものも使用することができる。
【0031】記録材を加熱する手段としては、従来と同
様にサーマルヘッドやレーザー光を使用することができ
る。なかでも、記録材としての染料層と被記録体との間
隔を越えて染料を移行させるためには、瞬時に高密度の
エネルギーを染料層に供給し易いレーザー光を使用する
ことが好ましい。この場合には、熱媒体にレーザー光を
吸収して発熱する物質、例えばカーボンブラックや白金
黒などを含有させておくか、或いはそのような発熱物質
(例えばコバルト−ニッケル合金)からなる薄層を熱媒
体に設けることが好ましい。
【0032】また、記録材の利用効率を向上させるため
には染料層を再生し、記録材を繰り返し使用することが
好ましく、そのように染料層を再生して記録を行う場合
に本発明の熱記録方法は特に有利に適用することができ
る。本発明の記録方法において、染料層の再生と移行と
は種々の態様で行うことができ、例えば、次のように行
うことができる。
【0033】まず、テープ状の記録媒体を用い、加熱手
段としてレーザー光を用いる場合について説明する。
【0034】この場合に使用する記録媒体としては、例
えば、図3(a)に示す拡大部分平面図のように、ポリ
エステルなどからなる基体1にライン状のイエロー染料
層Y、マゼンタ染料層M及びシアン染料層Cが配設され
たテープ状の記録媒体3を例示することができる。図3
(b)は同図(a)のIIIb−IIIb線断面図である。この
記録媒体の基体1の裏面には、各染料層に対応してレー
ザー光を吸収して発熱する白金黒の薄層2を設けること
が好ましい。
【0035】図3に示したような記録媒体3を使用して
記録する方法としては、図1(a)に示すように、記録
媒体3と印画紙4とを所定の間隔dで対向させ、レーザ
ー発生装置5から発振したレーザー光Lを矢印Aのよう
に記録媒体3に照射して加熱し記録を行う。このように
間隔dを設けることにより、染料の逆移行を防止し、高
品質の画像を形成することができる。
【0036】次に、記録媒体3をローラー6により走行
させて、レーザー光を照射する位置以外の場所に存在す
る染料供給体7から記録媒体3の染料層に染料を供給す
ることにより記録媒体の再生を行う。これにより、記録
媒体3の利用効率の向上を実現することができる。
【0037】染料供給体7としては、例えば、図1
(b)に示すように、補給用の粉末染料30を入れておく
ための染料タンク8と、染料の補給時に補給用染料30を
加熱するためのヒータ9からなるものを使用することが
好ましい。染料供給体7から記録媒体に染料を補給する
方法としては、記録媒体3を染料供給体7の中を通過さ
せるとき染料タンク8内の粉末染料30の少なくとも記録
媒体3側にあるものをヒータ9により溶融させて記録媒
体3に染料30Aとして補給する。
【0038】図2は円筒状の記録媒体10を使用した例で
ある。この場合には、先ず、印画紙4と記録媒体10とを
所定の間隔dで対向させ、レーザー発生装置5から発振
したレーザー光を矢印Aのように記録媒体10に照射して
加熱し記録を行う。これにより、染料の逆移行を防止
し、高品質の画像を形成することができる。
【0039】次に、記録媒体10を矢印Bのように回転さ
せて、レーザー光を照射する位置以外の場所に存在する
染料供給体7から記録媒体10の染料層に染料を供給する
ことにより記録媒体の再生を行う。これにより記録媒体
の利用効率の向上を実現することができる。染料供給体
7としては、例えば、前述の図1(b)に示したものを
使用することができる。
【0040】図4は円板状の記録媒体11の断面説明図で
ある。記録媒体11は円板状基体12と、その上面に同心円
状に配設されたイエロー染料層Y、マゼンタ染料層M及
びシアン染料層Cと、各染料層の背面の基材上に設けら
れた白金黒の薄層2から構成されている。記録媒体11を
使用して記録を行う場合にも、先ず、印画紙と被写体と
を所定の間隔dで対向させ、レーザー発生装置から発振
したレーザー光を記録媒体に照射して加熱し、記録を行
う。これにより、染料の逆移行を防止し、高品質の画像
を形成することができる。
【0041】次に、記録媒体11を回転軸13を中心に回転
させて、レーザー光を照射する位置以外の場所に存在す
る染料供給体7から記録媒体11の各染料層に染料を供給
することにより記録媒体の再生を行う。これにより、記
録媒体の利用効率の向上を実現することができる。この
場合の染料供給体7としても、例えば、前述の図1
(b)に示したものを使用することができる。
【0042】以上説明した本発明の記録方法には、前述
のように種々の記録媒体を使用することができるが、特
に、以下に詳述する記録媒体も好ましく使用することが
できる。
【0043】この記録媒体は、染料層が染料及び界面活
性剤を含有することを特徴としている。このように染料
層が界面活性剤を含有することにより、記録時に融解し
た染料が水平方向に逃げることが抑制され、充分な転写
感度を得ることが可能となる。
【0044】この記録媒体において、界面活性剤として
は、融解した染料の表面張力を低下させるかあるいは表
面張力の温度依存性を低下させるものであれば特に限定
されず、種々の界面活性剤を使用することができるが、
100〜200 ℃の温度範囲において安定で、かつ低揮発性
及び不燃性のものが好ましい。
【0045】このような界面活性剤としては、例えば、
炭素数6〜24の脂肪酸、そのアルカリ塩類、高級アルコ
ール硫酸エステル、その塩類、高級アルコールリン酸エ
ステル塩類、高級アルキルスルホネート類等のアニオン
系界面活性剤、高級脂肪族アミン塩類、第4級アンモニ
ウム塩類、アルキルピリジニウム塩類等のカチオン系界
面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポ
リオキシエチレンアルキルエステル類、ポリオキシエチ
レンフェノールエーテル類等の非イオン系界面活性剤、
ポリジメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン−ポ
リオキシエチレン共重合体等のシリコン系界面活性剤等
を使用することができる。
【0046】なかでも、アニオン系界面活性剤が、その
酸残基が染料のアミン残基と親和性が高いので好まし
い。また、これら各種界面活性剤は、単独で使用しても
よく複数を混合して使用してもよい。
【0047】界面活性剤の使用量は、使用する界面活性
剤や染料の種類にもよるが、通常は染料の 0.001〜10重
量%とすることが好ましい。
【0048】染料としては、例えば、昇華性染料等の熱
拡散染料を種々使用することができる。
【0049】記録媒体の染料層には、更にバインダ及び
各種添加剤を含有させることができる。然し、多数回記
録を良好に実施できるようにする点から、バインダは含
有させずに染料層の単位面積当たりの染料量を増加さ
せ、染料が加熱により迅速に供給されるようにすること
が好ましい。
【0050】記録媒体は、染料層に染料と界面活性剤を
含有させる限り、その形態には特に制限はない。例え
ば、従来のインクシートのように、シート状の基体上に
染料層を形成したインクシートとしてもよく、ガラス板
等の基体上の一部に染料層を形成した記録用チップとし
てもよい。
【0051】また、上記記録媒体を使用する記録方法に
も特に制限はないが、バインダレスとした場合には記録
時に染料層の染料が融解状態となるので、記録媒体と被
記録体とを接触させる記録方法には適さず、本発明の記
録方法のように記録媒体と被記録体とを接触させないよ
うにする昇華型記録方法に適用することができる。
【0052】本発明の記録方法においては、記録媒体と
被記録体との間に1〜100 μmの距離を保持しながら記
録するので、記録のために記録媒体に供給されたエネル
ギーが被記録体に拡散することがなく、被記録体に既に
移行した染料の不要な加熱が防止できる。従って、特に
カラー画像形成時に問題となる染料の逆移行を防止する
ことが可能となる。また、記録媒体の染料層を集中的に
加熱できることから、記録感度を向上させることも可能
となる。
【0053】また、上記記録媒体は染料層に界面活性剤
を含有するので、融解した染料の表面張力或いはその温
度依存性が低下する。このため、記録時に移行する部分
を加熱し、染料層の染料が融解した場合に、その融解し
た染料が非加熱部側に引っ張られて当該加熱部分から水
平方向に逃げることがなくなる。従って、加熱部分の記
録濃度の低下を防止することが可能となる。このような
効果は、染料層がバインダを含有しない場合に顕著に発
揮される。
【0054】昇華型熱記録方式にあって、記録材として
の染料は、熱による熱媒体の劣化を防ぐ観点から、沸点
が分解温度以下にあることが望まれる。染料の沸点は、
50〜600 ℃の範囲、特に80〜450 ℃の範囲、更には 250
〜450 ℃の範囲内にあることが望ましい。このような低
沸点の染料を用いることにより、熱媒体の加熱温度を高
過ぎぬようにして熱による劣化を防止することができ
る。
【0055】このような染料としては、次に示すジシア
ノスチリル系の基を有するもの及びキノフタロン系のも
のが挙げられる。そのほか、アントラキノン系のものも
上記の条件を満足する。
【0056】ジシアノスチリル系の基
【化1】 Rは水素原子、又はアルキル基、シアノ基等の置換基で
ある。
【0057】キノフタロン系
【化2】 Xはハロゲン原子である。
【0058】これらのうちの数種を例示すると、次の通
りである。イエロー染料としは、HSY−2068(三
菱化成社製)及びSolvent−Yellow −56が挙げられ
る。マゼンタ染料としては、HSR−2109、HSR
−2031、HSR−2063(以上、三菱化成社製)
及びSolvent−Red−19が挙げられる。シアン染料とし
ては、HSB−2000−2(三菱化成社製)及びSol
vent−Blue −35が挙げられる。
【0059】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0060】最初に、図3、図4の記録媒体を用い、図
1、図2の装置によって記録実験を行った結果について
説明する。
【0061】<実験1>図3に示す記録媒体として、厚
さ10μmのチタン製フィルム1の片面に深さ5μmで幅
100μmの溝1a、1b、1cを3本平行に形成し、溝
1aにイエロー染料Y(ESC151、住友化学社製)
を、溝1bにマゼンタ染料M(ESC451、住友化学
社製)を、溝1cにシアン染料C(フォロンブルー、サ
ンド社製)を含有する染料層を形成し、また、チタン製
フィルム1の裏面には染料層に対応して幅 200μmで厚
さ5μmの白金黒の薄層2をコーティングすることによ
り形成し、インクシート3を作製した。
【0062】次に、インクシート3を用いて、図1
(a)に示したようにして、印画紙4(VPM−30S
TA、ソニー社製)に直線状のカラー画像を形成し、ま
た、図1(b)に示すような染料供給体7から染料層に
染料を連続的に補給した。即ち、インクシート3の染料
層面と印画紙4の染料受容層とを対向させ、その間に10
μmのギャップdを保持しながら、インクシート3を4
cm/秒で走行させ、一方、印画紙4を2cm/秒で走行さ
せた。その状態で、インクシート3に半導体レーザー光
(780nm)を30mWの出力で照射することにより連続的に記
録を行った。この間、染料供給体7に収容した粉末染料
30をヒータ9で加熱することにより溶融し、溶融染料30
Aをインクシート3の染料層に供給した。
【0063】その結果、光学濃度 2.3で幅85μmの線を
描くことができ、また、染料の逆移行も生じなかった。
また、インクシート3の染料層には染料が補給され、連
続的な記録が画像品位を低下させることなくできた。
【0064】<実験2>記録媒体として、厚さ 100μm
のポリエチレンテレフタレート円筒10a上に実験1のイ
ンクシート3を巻き付けた記録媒体10を使用し、図2に
示したようにして印画紙4(VPM−30STA、ソニ
ー社製)に直線状のカラー画像を形成した。このとき、
図1(b)に示したような染料供給体7から染料層に染
料を連続的に補給した。即ち、インクシート3の染料層
面と印画紙4の染料受容層とを対向させ、その間に10μ
mのギャップdを保持しながら、記録媒体10を1回転/
秒で回転させ、一方、印画紙4を2cm/秒で走行させ
た。その状態で、インクシート3に半導体レーザー光(7
80nm)を30mWの出力で照射することにより連続的に記録
を行った。この間、染料供給体7に収容した粉末染料30
をヒータ9で加熱することにより溶融し、溶融染料30A
をインクシート3の染料層に供給した。
【0065】その結果、光学濃度 2.3で幅85μmの線を
描くことができ、また、染料の逆移行も生じなかった。
また、インクシート3の染料層には染料が補給され、連
続的な記録が画像品位を低下させることなくできた。
【0066】<実験3>記録媒体として、直径20mmで厚
さ 100μmのガラス円板上に、図4に示した同一直径の
厚さ10μmのチタン円板12を載置し、その一方の表面に
同心円状に深さ5μmで幅 100μmの溝12a、12b、12
cを3本形成し、溝12aにイエロー染料Y(ESC15
1、住友化学社製)を、溝12bにマゼンタ染料M(ES
C451、住友化学社製)を、溝12cにシアン染料C
(フォロンブルー、サンド社製)を含有する染料層を形
成し、また、チタン製フィルム12の裏面には染料層に対
応して同心円状に幅 200μmで厚さ5μmの白金黒の薄
層2をコーティングすることにより形成し、円板状の記
録媒体を作製した。
【0067】この記録媒体を用いて印画紙4(VPM−
30STA、ソニー社製)に直線状のカラー画像を形成
した。このとき、図1(b)に示したような染料供給体
7(仮想線で示す)から染料層に染料を連続的に補給し
た。即ち、円板12の染料層面と印画紙4の染料受容層と
を対向させ、その間に10μmのギャップdを保持しなが
ら、円板12を1回転/秒で回転させ、一方、印画紙4を
2cm/秒で走行させた。その状態で、染料層に半導体レ
ーザー光(780nm)を30mWの出力で照射することにより連
続的に記録を行った。この間、染料供給体7に収容した
粉末染料30をヒータ9で加熱することにより溶融し、溶
融染料30Aを染料層に供給した。
【0068】その結果、光学濃度 2.2で幅85μmの線を
描くことができ、また、染料の逆移行も生じなかった。
また、インクシート3の染料層には染料が補給され、連
続的な記録が画像品位を低下させることなくできた。
【0069】<比較実験1>インクシートの染料層の厚
さを10μmとし、インクシートと印画紙との間に間隙を
設けずに両者を接触させて記録を行う以外は、前記実験
1と同様にして記録を行った。その結果、染料の逆移行
が生じ、また得られたカラー画像も不鮮明なものであっ
た。
【0070】次に、染料への界面活性剤添加の効果を確
認するために行った実験について説明する。
【0071】<実験4>アセトンに、マゼンタ染料(H
SR2031、三菱化成社製)を10g/lと、界面活性
剤としてステアリルを10mg/l溶解した。この溶液を、
光熱変換層としてコバルト−ニッケル合金蒸着膜(厚さ
0.2μm)を形成したアラミドフィルム(厚さ4μm)
上に、ワイヤーバーを用いて厚さ約1μm塗布し、アセ
トンを蒸発させてインクシートを作成した。このインク
シートを使用し、図6に示す実験装置を用いて次のよう
に印画紙(VPM−30STA、ソニー社製)に直線状
の画像を形成した。
【0072】図6は、インクシートの拡大断面図であ
る。インクシート17は、厚さ4μmのアラミドフィルム
17a上に、厚さ 0.2μmのコバルト−ニッケル合金蒸着
膜17b、厚さ1μmのマゼンタ染料薄層17cが順次被着
してなっている。
【0073】図5は、実験用記録装置の概略正面図であ
る。
【0074】台板27上に支柱28が立設し、支柱28にブラ
ケット29A、29B、29Cが固定され、ブラケット29C、
29B、29Aには夫々レンズ15a、15b、半導体レーザチ
ップ(SV−203、ソニー社製)14Aが光軸を共通し
て固定されている。レンズ15a、15bによってフォーカ
シングレンズ系15が構成される。そして、台板27上のX
Yステージ16上に置いた印画紙4にインクシートを重ね
て熱記録を行う。この実験においては、上記のように作
成したインクシート17をスペーサ21を介して印画紙4上
に重ねた。そして、半導体レーザーを10mWとし、印画紙
4上のビーム径を20×30μmとして、印画紙4を線速度
1cm/秒で送りながら照射した。その結果、光学濃度
2.4で幅約 110μmの線を描くことができた。
【0075】<比較実験2>界面活性剤を使用しない以
外は、前記実験4と同様にしてインクシートを作成し、
図5に示した装置を用いて直線状の画像を形成した。そ
の結果、印画紙に光学濃度 1.2で幅約30μmの線しか描
くことができず、染料の移行量は実験4の約1/3に減
少していた。
【0076】<実験5>この実験では、インクシートや
インクフィルムを使用せず、界面活性剤配合の染料を記
録チップ(熱媒体)に担持させて記録を行っている。図
7は、この実験に供した実験用記録装置の概略正面図で
ある。
【0077】図7の装置では、図5の装置の支柱28にブ
ラケット29Dを追加して設け、ブラケット29Dに記録チ
ップ18を取り付けている。
【0078】台板27上に支柱28が立設し、支柱28にブラ
ケット29A、29B、29C、29Dが固定され、ブラケット
29D、29C、29B、29Aには夫々記録チップ18、レンズ
15a、15b、半導体レーザチップ(SLD−203、ソ
ニー社製)14Bが光軸を共通して固定されている。レン
ズ15a、15bによってフォーカシングレンズ系15が構成
される。記録チップ18の下にはXYステージ16が台板27
上に固定され、XYステージ16上に被記録紙4が載置さ
れる。
【0079】図8(a)は記録チップ18の拡大断面図、
図9は拡大底面図である。
【0080】記録チップ18は、抵抗発熱体としてインジ
ウム、錫酸化物(ITO)の蒸着膜19を形成したガラス
板20に、断熱のためのスペーサ21、21を介して、ポリイ
ミドフィルム(厚さ4μm)22にコバルト−ニッケル合
金蒸着膜(厚さ 0.2μm)23を形成した光熱変換部を設
け、更にその下にステンレス鋼製シート(厚さ10μm)
24を設けたものである。シート24には染料の投入部とし
て、直径約1mmの開口部24hが形成されている。記録時
にはステンレスシート24と印画紙4とが接触することと
なる。印画紙4には、STA−30(ソニー社製)を用
いた。
【0081】この実験においては、先ず、装置の記録チ
ップ18を取り出し、図8(b)に示すように開口部24h
が上に向くように置いて開口部24hにマゼンタ染料(H
SR2031、三菱化成社製)1g及び界面活性剤1mg
の割合で配合した混合物25を1/3程の深さだけ入れ、
抵抗発熱体19を加熱して染料−界面活性剤混合物25を溶
解し、これをブラケット29Dに装着した。そして、半導
体レーザーを10mWとし、印画紙4を線速度1cm/秒で送
りながら照射した。その結果、光学濃度 2.4で幅約 110
μmの線を描くことができた。
【0082】<比較実験3>界面活性剤を使用しない以
外は前記実験5と同様にして記録チップ18に染料を入
れ、図7に示した装置を用いて直線状の画像の形成を試
みた。ところが、全く画像を形成することはできなかっ
た。
【0083】次に、染料の沸点と記録結果との関係を調
べる実験を行った結果について説明する。
【0084】<実験6>図10は、この実験に供した実験
用記録装置の概略正面図である。図10の装置は、図7の
装置の記録チップ18と印画紙4との接触をさせずに両者
の間に間隙dを形成してある。その他は図7の装置と同
様である。
【0085】図8に示したステンレス鋼製シート24の開
口部24hに、融点 103℃、沸点 378℃であるイエロー染
料HSY−2068(三菱化成社製)26A(粉末染料)
を詰め、抵抗発熱体19に通電して染料を 120℃迄加熱し
て融解させた。溶融染料26Bの厚さは4μmになった。
【0086】次いで、半導体レーザー14Bにより、30m
W、スポットサイズ20μm×30μmでレーザー光をコバ
ルト−ニッケル合金蒸着層23の染料上位置に60分間照射
し続け、この間、XYステージ16を駆動して印画紙4を
10cm/secで移動させた。
【0087】その結果、印画紙4上に、光学濃度 1.8で
幅約85μmの線を描くことができた。記録後、ポリイミ
ドフィルム22及びコバルト−ニッケル蒸着膜23からなる
光熱変換部及びその周辺の熱劣化は認められなかった。
【0088】<実験7>下記表に示す染料を使用し、前
記実験6におけると同様の記録を行った。これら染料の
化学的構造は、各色について代表的なものを挙げると、
次の通りである。
【0089】Solvent Yellow-56(イエロー)
【化3】
【0090】Solvent Red-19 (マゼンタ)
【化4】
【0091】HSR−2031(マゼンタ)
【化5】
【0092】Solvent Blue-35(マゼンタ)
【化6】
【0093】 注)表中、(Y)はイエロー染料、(M)はマゼンタ染
料、(C)はシアン染料である。
【0094】表に掲げた染料共に、前記実験6における
と同様に、各染料の融点以上に加熱して試験したとこ
ろ、いずれも 1.8以上の良好な記録感度を示し、記録
後、光熱変換層及び周辺部材料の熱劣化は認められなか
った。
【0095】<比較実験4>融点 117℃、 222℃に分解
温度があり、それ以下の温度に沸点が見られない染料M
Sブルー(三井東圧社製)を用い、前記実験6、7と全
く同様に記録試験を行った。レーザー照射開始後15分で
光熱変換層に穴があき、染料の移行が不可能になった。
【0096】前記実験6、7及び比較実験4の結果か
ら、分解温度以下に沸点を有する染料を使用すること
が、良好な記録結果をもたらすことが理解できる。
【0097】前記実験6、7で使用した染料のほか、分
解温度以下に沸点を有する染料としては、次に例示する
ものを挙げることができる。
【0098】ESC−155(住友化学社製)イエロー
【化7】
【0099】ESC−655(住友化学社製)シアン
【化8】
【0100】Disperse Yellow-64 イエロー
【化9】
【0101】Disperse Yellow-134 、-143、-160 キ
ノフタロン系 イエロー
【0102】Kayaset Red−114(Solvent Red−114)
(日本化薬社製)マゼンタ
【0103】Kayaset Red−G(Solvent Red−111)
(日本化薬社製)マゼンタ
【0104】Kayaset Orange −G(Solvent Orang
e −80)(日本化薬社製)イエロー
【0105】Kayaset Blue −FR(Solvent Blue −
105)(日本化薬社製)シアン
【0106】Kayaset Flavine FG(Solvent Yellow
−116)(日本化薬社製)イエロー
【0107】Sumiplast Red−FB (Solvent Red−14
6)アントラキノン系(住友化学社製)マゼンタ
【0108】Sumiplast Blue −OA (Solvent Blue
−36) アントラキノン系(住友化学社製)シアン
【0109】Sumiplast Red−3B (Solvent Red−14
5) (住友化学社製)マゼンタ
【0110】Sumiplast Voiet−RP (Solvent Voiet
−28) (住友化学社製)マゼンタ
【化10】
【0111】Disperse Red−15 マゼンタ
【化11】
【0112】Solvent Blue-59 シアン
【0113】次に、記録装置の実施例を説明する。
【0114】先ず、図14により、記録部の構造の概要に
ついて説明する。
【0115】光熱変換部51の上方に半導体レーザチップ
48が位置し、同下側に被記録紙80が位置している。被記
録紙80は、ベースペーパ80bの上側表面に受像層80aが
形成されてなっている。光熱変換部51と受像層80aとは
間隙dを隔てて対向しており、間隙dの寸法は10〜100
μm、この例では60μmとしている。
【0116】光熱変換部51の下側に染料61又は溶融染料
62が供給され、半導体レーザチップ48からのレーザ光L
が光熱変換部51によって熱エネルギーに変換され、染料
61又は62を気化(又は昇華)させ、これが間隙dを通っ
て受像層80aに移行し、定着されて記録がなされる。
【0117】図11は記録部の断面図、図12は記録装置の
分解斜視図、図13はこの例による記録機構を説明するた
めの記録部の概略断面図である。先ず、図12、図13によ
ってこの例による記録機構を説明する。
【0118】図12、図13中、31はレーザ昇華型カラービ
デオプリンタ(レーザ昇華型プリンタ)であり、筐体32
aで覆われたフレームシャーシ32上に、被記録紙80を入
れるカセット33と記録用の平面ベース34とを有してい
る。
【0119】筐体32a内の被記録紙排出口32b側には、
モータ35等により駆動する紙送り駆動ローラ36aが設け
られ、紙送り駆動ローラ36aとの間で被記録紙80を軽圧
力で挟持する圧接従動ローラ36bが設けられている。筐
体32a内のカセット33の上方には、駆動IC78をマウン
トしたヘッド駆動回路基板37とDC電源38とを設けてあ
る。ヘッド駆動回路基板37と、平面ベース34上に配置さ
れたヘッド部(記録部)40とは、フレキシブルハーネス
37aを介して接続されている。
【0120】ヘッド部40は、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)及びシアン(C)の固形粉末状の各昇華性染料61
Y、61M、61C(総称して符号61で示す)を収納する各
固体染料収納槽41Y、41M、41C(総称して符号41で示
す)と;下側に位置する高強度材からなる耐摩耗性の保
護層43と上側に位置するガラス製又は透明セラミック製
等のヘッドベース44との間に形成され、上記各固体染料
収納槽41内の固形粉末状の昇華性染料61をヘッドベース
44側に取付けられた電気抵抗体からなるヒータ(発熱
体)46により加熱液化して収納する狭路状の各液体染料
収納槽45と;各液体染料収納槽45から導かれた液化昇華
性染料(液化分散染料)62を気化させる各気化部47と;
ヘッドベース44に支持盤49を介して取付けられ、各気化
部47にレーザ光Lを照射する各半導体レーザチップ(レ
ーザ光源)48と;を備えている。
【0121】各気化部47の気化孔47a内には、上側より
順に、ヘッドベース44に取付けられた透明断熱層50と;
透明断熱層50に積層され、レーザ光Lを吸収して熱に変
換する光熱変換層51と;接着層53と;接着層53を介して
光熱変換層51に積層され、液化した液化昇華性染料62を
保持する保持層としてのガラスビーズ152 と;を配置し
てある。透明断熱層50は透明なPET樹脂により形成し
てある。光熱変換層51は、バインダとカーボン微粒子と
を混合したものを透明断熱層50に塗布することにより形
成してある。
【0122】ガラスビーズ152 は直径5〜10μmのもの
を用いている。なお、ヒータ46は固形粉末状の昇華性染
料61を加熱液化しながらガラスビーズ152 迄拡散移行さ
せるためのものである。
【0123】そして、レーザ昇華型カラービデオプリン
タ31のカセット33内の被記録紙80は、1枚ずつ分離され
て平面ベース34とヘッド部40との間に供給され、紙送り
駆動ローラ36a迄送られる。ヘッド部40は一対の軽荷重
付加ばね39、39により被記録紙80を挟んで平面ベース34
に軽荷重(約50g)で押し付けられている。また、ヘッ
ド部40には3色(Y、M、C)分の半導体レーザチップ
48が3列に画素分だけ多数個並び、各液体染料収納槽41
(41Y、41M、41C)から夫々加熱液化されて各気化部
47に定量供給される。
【0124】即ち、各固体染料収納槽41内の固形粉末状
の昇華性染料61は、ヒータ46により融解点迄加熱されて
溶融(液化)され、各液体昇華性染料62は、各液体染料
収納槽45の毛細管現象によって各気化部47の気化孔47a
内のガラスビーズ152 に定量供給される。この状態よ
り、1枚の被記録紙80が紙送り駆動ローラ36aと圧接従
動ローラ36bとに挟持されると、1ラインずつ1色ずつ
1ドット信号がヘッド部40に送られて、各半導体レーザ
チップ48により発生したレーザ光Lが各光熱変換層51に
より熱に変換される。
【0125】これにより、各ガラスビーズ152 に保持さ
れた各液化昇華性染料62が気化され、この各気化昇華性
染料(気化分散染料)63のY、M、Cの気化昇華性染料
が平面ベース34と保護層43間に送られる被記録紙80の表
面に塗布された受像層80aにY→M→Cと順次移行して
カラープリントされる。
【0126】図11において、40はレーザ昇華型カラービ
デオプリンタ31に用いられるヘッド部である。
【0127】ヘッド部40は、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)及びシアン(C)の固形粉末状の各昇華染料(固
化分散染料)61Y、61M、61C(総称して符号61で示
す)を収納する各固体染料収納槽41Y、41M、41C(総
称して符号41で示す)と;下側に位置する高強度材から
なる耐摩耗性の保護層43と上側に位置するガラス製又は
透明セラミック製等のヘッドベース44との間に形成さ
れ、各固体染料収納槽41内の固形粉末状の昇華性染料61
をヘッドベース14側に取付けられた電気抵抗体からなる
ヒータ(発熱体)46により加熱液化して収納する各液体
染料収納槽45と;各液体染料収納槽45から導かれた液化
昇華性染料(液化分散染料)62を気化させる各気化部47
と;ヘッドベース44に支持盤49を介して取付けられ、各
気化部47にレーザ光Lを照射する各半導体レーザチップ
(レーザ光源)48と;を備えている。この点は、図13の
構成と同様である。
【0128】ここで、各固体染料収納槽41と各液体染料
収納槽45との接続口53には逆止弁54を夫々設けてある。
更に、各液体染料収納槽45内の気化部47に対向する位置
には、気化部47側に液化昇華性染料62を加圧供給するた
めの染料加圧供給手段(例えば振動体)55を夫々設けて
ある。染料加圧供給手段55は、例えばバイモルフ又はピ
エゾ素子等から構成されているが、必ずしも必要なもの
ではない。逆止弁54は染料加圧供給手段55の加圧時には
接続口53を閉じ、減圧時と無加圧時には接続口53を開放
するようになっている。
【0129】各固体染料収納槽41内の固形粉末状の昇華
性染料61は、逆止弁54の開放時にヒータ46により加熱液
化されて昇華性染料62になり、各液体染料収納槽45内に
貯留されるようになっている。
【0130】また、上記各気化部47の気化孔47a内の中
央には、ヘッドベース44に付着され、耐熱性と光透過性
と断熱性を兼ね備えた耐熱光透過性ベース材50と、耐熱
光透過性ベース材50に積層され、レーザ光Lを吸収して
熱に変換する光熱変換体51と、加熱液化された液化昇華
性染料62を毛細管現象により保持する液体染料保持体52
(ビーズ内蔵)とを夫々配置してある。
【0131】耐熱光透過性ベース材50は、 180℃以上の
耐熱性、熱伝導率1W/m℃以下、近赤外光透過率85%
以上(厚さ10μm)、比熱2J/g℃以下、密度3g/
cm3以下の透明なフィルム材からなり、ヘッドベース44
に塗布されてなっている。
【0132】光熱変換体51は、ポリイミドフィルムから
なっている。
【0133】液体染料保持体52は光熱変換体51の上に直
接金属薄膜を形成し、この金属薄膜をエッチング加工な
どで網目状(メッシュ状)に加工することにより形成し
てある。
【0134】以上のレーザ昇華型カラービデオプリンタ
31によれば、各固体染料収納槽41内の固形粉末状の昇華
性染料61は、ヒータ46により融解点迄加熱されて溶融
(液化)される。この各液化昇華性染料62は、各液体染
料収納槽45内の染料加圧供給手段55による移送及び毛細
管現象によって各気化部47の気化孔47a内の耐熱光透過
性ベース材50、光熱変換体51、液体染料保持体52に定量
ずつ高速に供給される。
【0135】そして、1枚の被記録紙80をカラープリン
トする際に1ラインずつ1色ずつ1ドット信号がヘッド
部40に送られて、各半導体レーザチップ48により発生し
たレーザ光Lが各光熱変換体51により熱に変換される。
これにより、各液体染料保持体52に保持された各液化昇
華性染料62が気化され、各気化昇華性分散染料63のY、
M、Cの気化分散染料が平面ベース34と保護層43間に送
られた被記録紙80の受像層80aにY→M→Cの順に夫々
移行してカラープリントされる。
【0136】このように、各液体染料収納槽45内に振動
体55を設けたことにより、各液体染料収納槽45内の液化
分散染料62に適度の軽圧力を加えて光熱変換体51及び液
体染料保持体52に定量の液化分散染料62を高速で送り出
して供給することができる。また、液体染料収納槽45と
固体染料収納槽41の接続口53に逆止弁54を設けたことに
より、液体染料収納槽45内の液化分散染料62が固体染料
収納槽41に逆戻りすることを確実に防ぐことができる。
【0137】更に、液体染料収納槽45にヒータ46を設け
ることにより、液化分散染料62を加熱して常に液化状態
に保持することができる。
【0138】更に、耐熱性の増した耐熱光透過性ベース
材50で連続使用に耐える構造体を得ることができる。ま
た、光熱変換体51を耐熱光透過性ベース材50に積層した
ことにより、連続使用に耐える構造が可能となる一方、
熱伝導率を大きくすることができ、レーザ光Lの光エネ
ルギー分布が例えばガウシアン分布のように非均一でも
面積方向に熱拡散が早く行われ、均一な温度分布を実現
することができて均一な染料の移行を行うことができ
る。
【0139】更にまた、光熱変換体51に液体染料保持体
52を積層し、特に、液体染料保持体52をメッシュ状に加
工した金属薄膜により形成し、その深さやピッチを加減
することにより、記録に必要な適量の液化分散染料62を
液体染料保持体52により常に確実に保持することがで
き、常に記録に必要な適量の液化分散染料62を光熱変換
体51により気化させることができる。液化染料保持体52
を直接光熱変換体51に形成することにより接着層を省略
することができる。これにより、余分な熱容量をなく
し、熱効率を高めることができる。
【0140】次に、気化昇華性染料が光熱変換体から被
記録紙へと移行する模様について説明する。
【0141】各半導体レーザチップ48よりレーザ光Lを
急峻に照射すると、レーザ光Lはガラス製等のヘッドベ
ース44及び耐熱光透過製樹脂材50を通過して光熱変換体
51に達し、光分布に対応した熱に変換される。この熱に
より、耐熱光透過製樹脂材50は、図15(a)〜(c)に
誇張して示すように急激に熱膨張し、図15(c)に示す
ように、光熱交換体51に粘着した液化昇華性染料62に被
記録紙80の受像層80aの方へ飛翔する運動エネルギーを
与える。この結果、図15(d)に示すように、上記熱に
より比例した量の気化昇華性染料63が被記録紙80の受像
層80aに付着することになり、濃度階調を得ることにな
る。
【0142】図15(c)におて、φ1 はレーザ光Lの照
射スポット径(φ1 =100 μm)を示し、図15(d)に
おいて、φ2 は1ドット(画素)の径(φ2 =60〜80μ
m)を示す。このようにして、各気化昇華性分散染料63
のY、M、Cの気化昇華性染料が平面ベース34と保護層
43間に送られた被記録紙80の受像層80aにY→M→Cの
順に夫々移行してカラープリントされる。
【0143】また、耐熱光透過性樹脂材50に芳香族ポリ
アミドを用いると、耐熱光透過性ベース材50の耐熱性を
より向上させることができて連続使用に耐えることがで
きる。
【0144】以上説明した記録装置により、前述した界
面活性剤配合の染料や低沸点(沸点が分解温度以下)の
染料を使用して、良好な記録結果が安定して得られる。
【0145】図11〜図13の例は、ヘッド部上方からレー
ザ光を照射し、下側に位置する被記録紙に記録を行う例
であるが、これらの例とは上下を逆にすることができ
る。図16は、このようにしたヘッド部を示している。
【0146】図16のヘッド部90では、ヘッドベース44上
にヒータ46を配し、これに通電して各固体染料収納槽41
から供給される固体染料61を加熱溶融して液化昇華性染
料62とする。ヘッドベース44上に耐熱透光性ベース材5
0、光熱変換体51、液状染料保持体52がこの順に下から
上に向かって積層されている。
【0147】ヘッドベース44の下側には半導体レーザチ
ップ48が位置していて、レーザ光Lが液状染料保持体52
に保持された液状染料に集光、照射し、これを気化させ
て気化部47を通って上方の被記録紙80の染料受容層80a
に移行させる。その他は、図11のヘッド部40におけると
同様である。
【0148】光熱変換体51は、ポリイミド製とせず、耐
熱光透過性ベース材50上にニッケル−コバルト合金の薄
膜(近赤外光透過率 0.9以上、厚さ1μm以下、比熱
0.5J/g℃以上、熱伝導率20W/m℃以上、密度20g
/cm3 以下)を蒸着又はスパッタによって形成し、設け
ることが望ましい。
【0149】この場合、この薄膜の面積は、図11、図16
に示した気化染料の記録面積Sに限定されて良い。この
ようにして、光熱変換手段の耐熱性を向上させて連続使
用を可能にし、またその厚さを薄くすると共に熱容量を
小さく抑えることができて、光熱変換体の周囲を液状染
料で断熱して熱効率を高めることができる。
【0150】また、固体染料を一旦液状にし、これを気
化させて記録を行う他、固体染料をレーザ光によって加
熱して直接気化、即ち昇華させて記録を行うことができ
る。
【0151】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明の技術的思想に基いて種々の変形を前記の実施例に加
えることができる。
【0152】例えば、記録層やヘッド部の構造や形状
は、前記以外の適宜の構造、形状として良く、ヘッド部
を構成する各部分の材料には、他の適宜の材料を使用し
て良い。
【0153】また、記録染料をマゼンタ、イエロー、シ
アンの3色としてフルカラーの記録を行うほか、1色の
モノカラー又は白黒の記録を行うことができる。
【0154】更に、染料等の熱溶融性記録材を気化又は
昇華させるエネルギーとしては、レーザ光のほか、他の
エネルギー、例えば他の電磁波やスタイラス電極を用い
た放電、或いはサーマルヘッドを非接触にして使用する
ことも可能である。
【0155】
【発明の作用効果】本発明は、熱媒体に支持された記録
材と被記録体との間隙を1〜100 μmに保持し、熱媒体
を介して記録材を加熱して被記録体に移行させるので、
次のような効果が奏せられる。
【0156】記録材を被記録体に接触させないことか
ら、記録材を担持体に担持させて供給する必要がないの
で、記録に供されずに担持体上に残存する記録材が担持
体と共に廃棄物として発生することがない。また、記録
材と被記録体との接触のための荷重が不必要で、記録装
置の小型化、軽量化が可能になる。
【0157】また、複数種の記録材を重ねて記録する場
合、先に記録された記録材が次の記録に供される他の記
録材に移ってこれを汚染することがない。
【0158】更に、前記間隙を1μm以上としているの
で、上記の効果が確実であり、前記間隙を 100μm以下
にしているので、記録濃度が高く、鮮明な記録がなされ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実験用記録装置を示し、同図
(a)は概略正面図、同図(b)は同図(a)の部分拡
大図である。
【図2】同他の実験用記録装置の概略正面図である。
【図3】同実験用インクシートを示し、同図(a)は拡
大平面図、同図(b)は同図(a)のIIIb−IIIb線断面
図である。
【図4】同実験用円板状記録媒体の拡大断面図である。
【図5】同他の実験用記録装置の概略正面図である。
【図6】同図5の装置に使用するインクシートの拡大断
面図である。
【図7】同更に他の実験用記録装置の概略正面図であ
る。
【図8】同図7の装置に使用する記録チップを示し、同
図(a)は拡大断面図、同図(b)は染料がセットされ
た状態での拡大断面図である。
【図9】同図8の記録チップの拡大底面図である。
【図10】同更に他の実験用記録装置の概略正面図であ
る。
【図11】本発明の実施例による記録装置の記録部の断面
図である。
【図12】同記録装置の分解斜視図である。
【図13】同記録の機構を説明するための記録部の部分断
面図である。
【図14】同記録装置の記録部の概略断面図である。
【図15】同レーザ光照射時間の経過による耐熱光透過性
樹脂の温度変化と染料の移行関係とを示す説明図であ
る。
【図16】更に他の実施例による記録装置の記録部の断面
図である。
【図17】従来の感熱記録ヘッドを用いた記録装置の要部
正面図である。
【符号の説明】
1・・・ベースフィルム 2・・・白金黒の薄層 3、10、11、17・・・記録媒体 4、80・・・被記録紙 5、14A、14B、48・・・レーザー発生装置 7・・・染料供給体 9、46・・・ヒータ 12・・・円板状基体 15・・・フォーカッシングレンズ系 16・・・XYステージ 18・・・記録チップ 19・・・抵抗発熱体 20・・・ガラス板 21・・・スペーサ 22・・・ポリイミドフィルム 23・・・コバルト−ニッケル合金蒸着層 24・・・ステンレス鋼製シート 24h・・・開口(染料支持孔) 25、26、30、61、Y、M、C・・・染料 30A・・・補給された染料 40、90・・・記録部 41・・・固体染料収納槽 45・・・液体染料収納槽 47・・・気化部 50・・・耐熱光透過性ベース材 51・・・光熱変換体 52・・・液体染料保持体 62・・・液体染料 63・・・気化染料 80a・・・受像層 152 ・・・ガラスビーズ L・・・レーザー光 d・・・間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9121−2H B41M 5/26 A (72)発明者 浅井 伸利 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 冨田 秀実 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 佐藤 修司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 尾形 政徳 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 塩田 裕之 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱源により生ずる熱を記録材に付与し
    てこの記録材を加熱するのに用いられかつこの記録材を
    支持する熱媒体を有し、前記記録材と被記録体との間隙
    を1〜100 μmに保持し、前記熱媒体を介して前記記録
    材を加熱することにより、前記記録材を前記被記録体に
    移行させる記録方法。
  2. 【請求項2】 画像信号に応じた光照射により、熱媒体
    に支持された染料を選択的に加熱する、請求項1に記載
    された方法。
  3. 【請求項3】 熱媒体が、互いに色の異なる複数の染料
    を支持する、請求項1又は2に記載された方法。
  4. 【請求項4】 染料供給手段から熱媒体に染料を補給
    し、前記熱媒体を繰り返し使用する、請求項1、2又は
    3に記載された方法。
  5. 【請求項5】 光照射位置以外の位置で、染料供給手段
    から熱媒体に染料を補給する、請求項4に記載された方
    法。
  6. 【請求項6】 染料供給手段から熱媒体に染料を補給す
    る際に染料を加熱する、請求項4又は5に記載された方
    法。
  7. 【請求項7】 染料がバインダを含有しない、請求項1
    〜6のいずれか1項に記載された方法。
  8. 【請求項8】 染料に界面活性剤を添加する、請求項1
    〜7のいずれか1項に記載された方法。
  9. 【請求項9】 界面活性剤がアニオン系界面活性剤であ
    る、請求項8に記載された方法。
  10. 【請求項10】 界面活性剤を染料に対して 0.001〜10重
    量%配合する、請求項8又は9に記載された方法。
  11. 【請求項11】 記録材を気化又は昇華させ、記録材と被
    記録体との間隙を通してこの被記録体に移行させること
    により記録を行い、前記記録材として、分解温度以下に
    沸点を有する記録材を使用する、請求項1〜10のいずれ
    か1項に記載された方法。
  12. 【請求項12】 記録材としての染料の沸点が50〜600 ℃
    の範囲内にある、請求項11に記載された方法。
  13. 【請求項13】 染料の沸点が 250〜450 ℃の範囲内にあ
    る、請求項12に記載された方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれか1項に記載した
    熱媒体と記録材の加熱手段とを有する、請求項1〜13の
    いずれか1項に記載された記録方法に供せられる記録装
    置。
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