JPH07890A - トロリ線用塗布装置 - Google Patents

トロリ線用塗布装置

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JPH07890A
JPH07890A JP14813293A JP14813293A JPH07890A JP H07890 A JPH07890 A JP H07890A JP 14813293 A JP14813293 A JP 14813293A JP 14813293 A JP14813293 A JP 14813293A JP H07890 A JPH07890 A JP H07890A
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JP
Japan
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trolley wire
coating
antifreezing agent
trolley
wire
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Application number
JP14813293A
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English (en)
Inventor
Seiichi Takahashi
精一 高橋
Sadashige Nezu
定重 祢津
Hiroshi Tsukagoshi
宏 塚越
Kensuke Aizawa
憲輔 相澤
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Tokico Ltd
East Japan Railway Co
Original Assignee
Tokico Ltd
East Japan Railway Co
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Publication date
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Publication of JPH07890A publication Critical patent/JPH07890A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は塗布ユニット8がトロリ線から外れ
たことを検出できるよう構成したトロリ線用塗布装置を
提供することを目的とする。 【構成】 トロリ線用塗布装置1は台車3上に塗布ユニ
ット8を昇降させる昇降機構4及び平行リンク6を有
し、塗布ユニット8には凍結防止剤供給ユニット9から
凍結防止剤が圧送される。塗布ユニット8は、トロリ線
7に摺接しながら回転駆動されて供給ユニット9から供
給された凍結防止剤を台車3の移動とともにトロリ線7
に塗布する回転ブラシ31,32と、トロリ線7をガイ
ドするガイドローラ36と、トロリ線7に摺接する検出
レバー63と、トロリ線7が外れて検出レバー63が回
動したことを検出する検出スイッチ65と有する。検出
スイッチ65は検出レバー63が回動したことによりト
ロリ線7が外れたことを示す信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトロリ線用塗布装置に係
り、特にトロリ線の表面に凍結防止剤等の塗布剤を塗布
するよう構成したトロリ線用塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、列車が走行するレールの上方に
はパンタグラフが摺接するトロリ線及びトロリ線を支持
する架線が装架されている。又、トロリ線はパンタグラ
フの摺接部全体に平均して摺接するよう平行に配された
一対のレール間を横方向に傾斜させて斜めに装架されて
いる。このように、レール上方に装架されたトロリ線
は、冬になると雪、氷の付着により凍結することがある
ため、凍結防止剤が塗布される。
【0003】従来は作業者がウエス等に凍結防止剤を含
ませて手作業で凍結防止剤を塗布していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来は作業
者が手作業で凍結防止剤を塗布しなければならないた
め、作業者の労力が大変であるばかりか塗布作業にかな
りの時間がかかり作業能率が悪かった。
【0005】又、作業能率を高めるため、凍結防止剤を
スプレー装置により霧状にしてトロリ線に吹きつけるこ
とが考えられているが、スプレー装置から噴霧された凍
結防止剤のほとんどが空気中に飛散してしまうので凍結
防止剤が大量に噴霧されることになり無駄が多く実用的
ではなかった。
【0006】そのため、本出願人は特願平4−2217
35号によりレール上を走行しながらトロリ線に凍結防
止剤を塗布する構成としたトロリ線用塗布装置を提案し
た。このトロリ線用塗布装置では、列車が走行するレー
ル上を移動する台車と、台車上に設けられた昇降機構
と、昇降機構により昇降しトロリ線に塗布剤としての凍
結防止剤を塗布する塗布ユニットと、塗布ユニットへ凍
結防止剤を供給する凍結防止剤供給ユニットとより大略
構成されている。
【0007】そして、塗布ユニットには、前述したよう
に斜めに装架されているトロリ線に追従するようにガイ
ド部が設けられている。ところが、塗布ユニットがトロ
リ線より外れてしまった場合、作業者はそれに気付かず
台車を走行させるおそれがある。その場合、例えば塗布
手段がトロリ線より上方に変位してトロリ線を支持する
架線などに接触して相互に破損するといった事故が発生
するおそれがあり、さらには台車が走行したにも拘わら
ずトロリ線に塗布剤が塗布されないといった不都合が生
ずる。
【0008】そこで、本発明は上記課題を解決したトロ
リ線用塗布装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記請求項1の発明は、
空中に装架されたトロリ線に沿って移動する移動体と、
該移動体に支持され、前記トロリ線に追従して摺接しな
がら前記トロリ線の表面に塗布剤を塗布する塗布手段
と、を有するトロリ線用塗布装置であって、前記トロリ
線が前記塗布手段より外れたことを検出するセンサ手段
と、該センサ手段からの検出信号により前記トロリ線が
前記塗布部材より外れたことを報知する報知手段と、を
備えてなることを特徴とする。
【0010】又、請求項2の発明は、空中に装架された
トロリ線に沿って移動する移動体と、該移動体に支持さ
れ、前記トロリ線に追従して摺接しながら前記トロリ線
の表面に塗布剤を塗布する塗布手段と、を有するトロリ
線用塗布装置であって、前記塗布手段の前部又は後部に
設けられ、前記移動体の移動とともに前記トロリ線に摺
接するように付勢された摺接部材と、前記トロリ線が前
記塗布手段より外れたことを前記摺接部材の変位により
検出する検出手段と、該検出手段からの検出信号により
前記トロリ線が前記塗布手段より外れたことを報知する
報知手段と、を備えてなることを特徴とする。
【0011】
【作用】上記請求項1の発明によれば、トロリ線が塗布
手段より外れた位置に変位した場合、これを直接検出し
て作業員に報知することが可能になり、しかも非接触式
のセンサ手段を使用することにより耐久性が向上する。
さらに、トロリ線が塗布手段より外れた際、例えばトロ
リ線が外れた際塗布手段がトロリ線より上方に変位して
トロリ線を支持する架線などに接触して相互に破損する
ことを防止することが可能になる。
【0012】又、請求項2の発明によれば、トロリ線が
塗布手段より外れたことを摺接部材の変位により検出す
ることができるので、例えば降雪時等の悪天候の日でも
正確にトロリ線の有無を検出することができ、トロリ線
が外れた場合には、これを検出して作業員に報知するこ
とができる。
【0013】
【実施例】図1乃至図3に本発明になるトロリ線用塗布
装置の一実施例を示す。
【0014】各図中、トロリ線用塗布装置1は、列車が
走行するレール2上を移動する台車(移動体)3と、台
車3上に設けられた昇降機構4と、昇降機構4により昇
降する昇降ベース5上に設けられたリンク機構6と、リ
ンク機構6の回動により上昇してトロリ線7に塗布剤と
しての凍結防止剤を塗布する塗布ユニット8と、塗布ユ
ニット8へ凍結防止剤を供給する凍結防止剤供給ユニッ
ト9(以下、供給ユニットと言う)とより大略構成され
ている。又、台車3には、後述するように制御回路70
と、トロリ線7が塗布ユニット8から外れた場合警報を
発する警報器(報知手段)71とが設けられている。
【0015】台車3は底部の支持部3aによりレール2
上を転動する車輪10を回転自在に支持しており、レー
ル2及びトロリ線7に沿って移動する。尚、台車3は作
業者の手押しにより走行する。又、台車3に代って作業
用の軌陸車(図示せず)にトロリ線用塗布装置1を積載
する場合もある。
【0016】昇降機構4は、台車3上に設けられた固定
ベース11に摺動自在に支持され、X字状に連結された
リンク13,14と、リンク13,14の下端部を水平
方向に駆動する油圧シリンダ(固定ベース11に隠れて
見えない)とよりなる。昇降機構4は、塗布作業時以外
はリンク13,14がたたまれて固定ベース11を図1
中2点鎖線で示す非作業位置Aに降下させ、塗布作業時
はリンク13,14が立ち上がり固定ベース11を図1
中実線で示す作業位置Bに上昇させる。
【0017】又、昇降ベース5上に設けられたリンク機
構6は、昇降ベース5の垂直部5aに固定されたブラケ
ット15により支承された平行リンク16と、平行リン
ク16を反時計方向に付勢するコイルバネ17a,17
bと、よりなる。従って、塗布ユニット8はコイルバネ
17a,17bのバネ力により下方からトロリ線7に押
圧されている。
【0018】平行リンク16は4本のリンク16a〜1
6dを平行に延在させ、一端が夫々ブラケット15に軸
承された軸15a〜15dに回転自在に支承され、他端
が塗布ユニット8を揺動させる揺動機構18の支持ベー
ス19に軸承された軸20a,20bに支承されてい
る。
【0019】そして、コイルバネ17a,17bは、一
端が昇降ベース5上端近傍のブラケット20に軸承され
た軸21に連結され、他端がリンク16b,16dの先
端部分に横架された軸22に支承されている。
【0020】リンク機構6は、塗布作業時以外は昇降ベ
ース5上に設けられたフック23により下側のリンク1
6b,16dが係止されており、塗布ユニット8を図1
中2点鎖線で示す非作業位置C又は実線で示す待機位置
Dに降下させ、塗布作業時はフック23による係止が解
除され、コイルバネ17a,17bの引っ張り力により
平行リンク16が反時計方向に回動して塗布ユニット8
を図1中1点鎖線で示す作業位置Eに上昇させる。
【0021】尚、作業位置Eに上昇した塗布ユニット8
は、コイルバネ17a,17bのばね力により空中に装
架されたトロリ線7に押圧された状態に保持される。
【0022】従って、塗布装置1は、列車が走行するレ
ール2上を移動して作業現場に到着するまでは、塗布ユ
ニット8が図1中2点鎖線で示す非作業位置Cに降下し
た状態となる。又、塗布装置1が作業現場に到着する
と、昇降機構4により昇降ベース5が作業位置Bに上昇
する。このとき、塗布ユニット8は図1中実線で示す待
機位置Dに移動する。そして、フック23によるリンク
16b,16dの係止を解除すると、平行リンク16が
水平状態から傾斜状態に変位して塗布作業開始となる。
【0023】本実施例では、昇降機構4の上にリンク機
構6が設けられているので、平行リンク16が短くな
り、その分平行リンク16が軽量化されている。そのた
め、平行リンク16を回動させて塗布ユニット8を昇降
させる場合、油圧シリンダヘッド等の駆動手段を用いな
くてもコイルバネ17a,17bのばね力により塗布ユ
ニット8を作業位置Eに上昇させて保持することができ
る。
【0024】尚、塗布ユニット8には台車3上に設けら
れた供給ユニット9より引き出された可撓性のチューブ
(図示せず)が接続されており、このチューブは塗布ユ
ニット8の昇降ストロークに対し余裕のある長さとなっ
ている。又、供給ユニット9は塗布ユニット8の下方に
位置するように配設され、凍結防止剤が充填されたタン
ク24と、タンク24と上記チューブとを接続する管路
26に配設されたポンプ27、電磁弁28とを有する。
又、供給ユニット9及び塗布ユニット8には加熱ヒータ
及び保温材(共に図示せず)が施され、凍結防止剤を加
温してその流動性を高めている。
【0025】上記塗布ユニット8を揺動させる揺動機構
18は支持ベース19上に2本のリンク29a,29b
が水平方向に回動自在に支承された平行リンクであり、
塗布ユニット8が進行方向(X方向)と直交するY方向
に平行移動できるように支持している。
【0026】これは、トロリ線7が列車の屋根に設けら
れたパンタグラフ(図示せず)の摺接部が平均して摩耗
するようにY方向に傾いており、上から見るとレール2
の上方で一対のレール間をジグザグ状に装架されている
ためである。従って、台車3がX方向に移動するのに伴
って、塗布ユニット8はY方向に平行移動してトロリ線
7に追従する。
【0027】ここで、塗布ユニット8の構成につき図4
乃至図7を併せ参照して説明する。
【0028】各図中、塗布ユニット8は、上部開口を有
する箱状の収納部30内に、凍結防止剤をトロリ線7の
表面に塗布する一対の回転ブラシ31,32と、回転ブ
ラシ31,32を回転駆動する駆動機構33と、回転ブ
ラシ31,32に凍結防止剤を噴射するノズル34,3
5と、回転ブラシ31,32を支持する支持機構35
と、を収納してなる。収納部30の前部には、トロリ線
7を回転ブラシ31,32の中間位置にガイドするガイ
ドローラ36と、トロリ線7が回転ブラシ31,32の
中間位置を通過する位置にあることを検出する検出機構
37とが設けられている。
【0029】又、収納部30の下面に設けられたブラケ
ット38には駆動機構33の駆動モータ39が吊下する
ように取付られている。
【0030】回転ブラシ31,32は夫々円盤状のハブ
31a,32aの外周に細い線材よりなるブラシ材31
b,32bが放射状に植毛されている。尚、ブラシ材3
1b,32bは合成樹脂製の線材あるいは細いワイヤブ
ラシ材を使用する。
【0031】このブラシ材31b,32bは各ブラシ材
の1本、1本が密に配設されているので、各ブラシ材間
にはノズル34,35から供給された凍結防止剤が吹付
圧力と毛細管現象により充填される。そして、後述する
ように回転ブラシ31,32が回転しながら台車3が走
行すると、トロリ線7の表面にブラシ材31b,32b
が撓みながら摺接して、トロリ線7の表面に凍結防止剤
が塗布される。
【0032】尚、回転ブラシ31,32は外周を覆うよ
うに形成されたカバー40,41内に設けられたおり、
降雪時に雪が回転ブラシ31,32に付着することを防
止するとともに、遠心力により飛散する凍結防止剤を回
収する回収容器としても機能する。
【0033】駆動機構33はモータ39の回転駆動力が
駆動プーリ42、ベルト43、従動プーリ44を介して
収納部30の底部に設けられ軸受45に軸承された軸4
6に伝達される構成である。この軸46にはギヤ47、
プーリ48が嵌合しており、上端には一方の回転ブラシ
31を支持する支持機構49が設けられている。
【0034】この支持機構49は、先端部分に回転ブラ
シ31を回転自在に支持する支持アーム50と、支持ア
ーム50に貫通する軸46と支持アーム50の軸受部5
0aとの間に介在するベアリング51とよりなる。
【0035】又、反対側の回転ブラシ32も上記と同様
な構成で支持されており、軸46に設けられたギヤ47
は反対側の回転ブラシ32の支持アーム52を支承する
軸に設けられたギヤ53に噛合している。さらに、軸4
6の回転プーリ48、ベルト54、プーリ55を介して
回転ブラシ31の軸56に伝達される。
【0036】又、反対側の回転ブラシ32にも同様に回
転駆動力が伝達される。従って、一方の回転ブラシ31
は時計方向に回転駆動されるとともに支持アーム50が
A方向に回動附勢され、他方の回転ブラシ32は反時計
方向に回転駆動されるとともに支持アーム72がB方向
に回動附勢される。
【0037】両側の支持アーム50,72間にはコイル
バネ57が張設されている。コイルバネ52は両端部が
支持アーム50,72の略中間に起立する掛止ピン5
8,59に掛止されており、両支持アーム50,72が
互いに近接するように附勢する。
【0038】よって、一対の回転ブラシ31,32は回
転しながらトロリ線7の両側よりコイルバネ57の引張
力により押圧されてトロリ線7の表面に凍結防止剤を塗
布する。
【0039】上記トロリ線7を回転ブラシ31,32の
中間位置にガイドするガイドローラ36は、収納部30
の前部より突出する一対のブラケット60,61間に横
架するように軸承された軸62により回転自在に支承さ
れている。さらに、ガイドローラ36は、トロリ線7を
ガイドするためにV字状に形成されたガイド溝36aを
有し、図7に示すようにトロリ線7は下部がガイド溝3
6aに嵌合することによりV字状に傾斜した両側の斜面
に摺接して回転ブラシ31,32の中間位置を通過する
ようにガイドされる。
【0040】又、前述した検出機構37は、トロリ線7
に摺接する検出レバー(摺接部材)63と、検出レバー
63を反時計方向に付勢するコイルバネ64と、トロリ
線7が外れた際の検出レバー63の回動変位を検出して
検出信号を出力するセンサ手段及び検出部材として機能
する検出スイッチ65とよりなる。検出レバー63は上
記ブラケット60,61間に横架された軸66により回
動自在に支承されており、く字状に曲げられたアーム6
3a,63bと、アーム63a,63bの上端間に横架
されたローラ63cと、アーム63a,63bの下端間
に横架されたロッド63dと、よりなる。
【0041】尚、ガイドローラ36及び検出機構37
は、本実施例のように収納部30の前部に設けても良い
し、あるいは収納部30の後部に設けても良い。
【0042】図7に示すように、ローラ63cはコイル
バネ64のバネ力によりトロリ線7の下部に摺接するよ
うに付勢される。そのため、検出レバー63は図4中1
点鎖線で示すように、ローラ63cがトロリ線7により
下方に押し下げられた状態、即ち時計方向に回動した位
置にある。その際、検出レバー63のアーム63aがブ
ラケット60の側面に設けられた検出スイッチ65の検
出部65aより離間しており、検出スイッチ65は開成
状態となっている。尚、検出レバー63を支承するブラ
ケット60,61の上部にはローラ63cが降下できる
ように凹部60a,61aが設けられている。
【0043】ところが、トロリ線7が何らかの理由(例
えば、レール2に対して斜めにジグザグ状に装架された
トロリ線7の「く」の字の曲点通過時、あるいはトロリ
線7の端部が重複するように接続される接続部分(ダブ
ルイヤー部)通過時など)により塗布ユニット8から外
れた場合、検出レバー63のローラ63cを押し下げて
いたトロリ線7がなくなるため、図8に示すように、ロ
ーラ63cがガイドローラ36より上方に変位する。即
ち、検出レバー63はコイルバネ64のバネ力により反
時計方向に回動し、図4中実線で示す位置に回動する。
【0044】そのため、検出レバー63のアーム63a
が検出スイッチ65の検出部65aを押圧し、検出スイ
ッチ65は閉成状態に切り換わるとともに、異常検出信
号を出力する。尚、検出スイッチ65から出力された異
常検出信号が制御回路70に供給されると、制御回路7
0はアラームあるいは警報ランプなどよりなる警報器7
1を作動させて作業者に報知する。
【0045】従って、作業者がトロリ線7が外れている
ことに気付かずに台車3を走行させてしまうことを防止
できるとともに、作業者は常時塗布ユニット8がトロリ
線7に追従しているかどうか監視する必要がない。その
ため、例えばトロリ線7が塗布ユニット8から外れた
際、塗布ユニット8がリンク機構6により上方に変位し
てトロリ線7を支持する架線68及び支持ベルト69な
どに接触して相互に破損することを防止できる。又、検
出レバー63の回動変位を検出スイッチ65により機械
的に検出するため、例えば降雪時等の悪天候の日でも正
確にトロリ線7の有無を検出することができる。
【0046】凍結防止剤の塗布作業時には、前述したよ
うに昇降機構4により昇降ベース5が上昇し、且つ平行
リンク16が反時計方向に回動して塗布ユニット8がト
ロリ線7に摺接する作業位置Eに上昇する。そして、台
車3が図1中右方向に走行するとともに、供給ユニット
9のポンプ27が起動され、且つ電磁弁28が開弁す
る。そのため、タンク24内に貯留された凍結防止剤
は、チューブ(図示せず)を介して塗布ユニット8内の
ノズル34,35に圧送される。
【0047】回転ブラシ31,32は駆動機構22の回
転駆動力により夫々回転駆動されるとともにトロリ線7
の両側に押圧される。そして、回転ブラシ31,32に
はノズル34,35より噴射された凍結防止剤が供給さ
れる。
【0048】トロリ線7は、ガイドローラ36にガイド
されて回転ブラシ31と32との間を挿通され回転ブラ
シ31,32により表面を清掃されながら凍結防止剤を
塗布される。又、トロリ線7は図1に示すようにレール
2上に装架された架線68の下方に平行に装架されてお
り、支持ベルト69により支持されている。
【0049】又、トロリ線7は図7に示すように、支持
ベルト69の下端に係止されるように断面形状が丸では
なく両側に三角形状の溝7a,7bが設けられている。
しかし、前述したようにトロリ線7の両側から回転する
回転ブラシ31,32がトロリ線7に押圧され、且つ回
転ブラシ31,32にノズル34,35から凍結防止剤
が噴射されるため、トロリ線7の溝7a,7bにも効率
良く凍結防止剤を塗布することができる。
【0050】又、回転ブラシ31,32に供給された凍
結防止剤は、回転ブラシ31,32を覆うカバー40,
41により周囲に飛散せず、さらにカバー40,41の
底部に接続されたチューブ(図示せず)を介してカバー
40,41の底部に滴下した凍結防止剤が回収され、供
給ユニット9のタンク24に戻して再使用される。よっ
て、凍結防止剤が周囲に飛散して無駄になることがな
く、トロリ線7の表面に効率良く塗布される。このよう
に、凍結防止剤が回収されるため、無駄にならない分供
給ユニット9のタンク容量を小さくして供給ユニット9
の小型化が図れる。
【0051】尚、上記実施例では、凍結防止剤がトロリ
線7に塗布されるものとして説明したが、これに限ら
ず、例えばトロリ線7に腐食防止剤、あるいは磨耗防止
用の潤滑油等を塗布するようにしても良いのは勿論であ
る。
【0052】又、上記実施例では、検出スイッチ65に
より検出レバー63の位置を検出したが、これに限ら
ず、例えば検出レバー63の位置を光センサ等により検
出しも良いし、あるいはトロリ線7が通過する両側に発
光素子及び受光素子などよりなる非接触式のセンサを設
けて直接トロリ線7の有無を検出する構成としてもよい
のは勿論である。非接触式のセンサを使用した場合、機
械的動作がないのでトロリ線検出の耐久性が向上する。
【0053】
【発明の効果】上述の如く、上記請求項1の発明によれ
ば、トロリ線が塗布手段より外れたことを検出できるの
で、トロリ線が塗布手段より外れた位置に変位した場
合、これを直接検出して作業員に報知することができ、
しかも非接触式のセンサ手段を使用することにより耐久
性が向上する。さらに、トロリ線が塗布手段より外れた
際、例えばトロリ線が外れた際塗布手段がトロリ線より
上方に変位してトロリ線を支持する架線などに接触して
相互に破損することを防止することができる。よって、
トロリ線が外れていることに気付かずに台車を走行させ
てしまうことを防止できるとともに、作業者は常時塗布
手段がトロリ線に追従しているかどうか監視する必要が
ないため、他の作業を行うことができ、作業効率を高め
ることもできる。
【0054】又、請求項2の発明によれば、トロリ線が
塗布手段より外れたことを摺接部材の変位により検出す
ることができるので、例えば降雪時等の悪天候の日でも
正確にトロリ線の有無を検出することができ、トロリ線
が外れた場合には、これを検出して作業員に報知するこ
とができる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるトロリ線用塗布装置の一実施例の
正面図である。
【図2】トロリ線用塗布装置の側面図である。
【図3】トロリ線用塗布装置の平面図である。
【図4】塗布ユニットの縦断面図である。
【図5】塗布ユニットの平面図である。
【図6】塗布ユニットの回転ブラシの動作を説明するた
めの側面図である。
【図7】トロリ線をガイドするガイドローラ及び検出レ
バーを示す拡大図である。
【図8】トロリ線がガイドローラから外れたときの検出
レバーの動作を示す拡大図である。
【符号の説明】
1 トロリ線用塗布装置 3 台車 4 昇降機構 5 昇降ベース 6 平行リンク 7 トロリ線 8 塗布ユニット 9 凍結防止剤供給ユニット 18 揺動機構 16 タンク 31,32 回転ブラシ 33 駆動機構 34,35 ノズル 36 ガイドローラ 37 検出機構 49 支持機構 63 検出レバー 65 検出スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 祢津 定重 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 塚越 宏 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 相澤 憲輔 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空中に装架されたトロリ線に沿って移動
    する移動体と、 該移動体に支持され、前記トロリ線に追従して摺接しな
    がら前記トロリ線の表面に塗布剤を塗布する塗布手段
    と、を有するトロリ線用塗布装置であって、 前記トロリ線が前記塗布手段より外れたことを検出する
    センサ手段と、 該センサ手段からの検出信号により前記トロリ線が前記
    塗布部材より外れたことを報知する報知手段と、 を備えてなることを特徴とするトロリ線用塗布装置。
  2. 【請求項2】 空中に装架されたトロリ線に沿って移動
    する移動体と、 該移動体に支持され、前記トロリ線に追従して摺接しな
    がら前記トロリ線の表面に塗布剤を塗布する塗布手段
    と、を有するトロリ線用塗布装置であって、 前記塗布手段の前部又は後部に設けられ、前記移動体の
    移動とともに前記トロリ線に摺接するように付勢された
    摺接部材と、 前記トロリ線が前記塗布手段より外れたことを前記摺接
    部材の変位により検出する検出手段と、 該検出手段からの検出信号により前記トロリ線が前記塗
    布手段より外れたことを報知する報知手段と、 を備えてなることを特徴とするトロリ線用塗布装置。
JP14813293A 1993-06-18 1993-06-18 トロリ線用塗布装置 Pending JPH07890A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1046791C (zh) * 1993-12-24 1999-11-24 大金工业株式会社 摇动型旋转压缩机
JP2011092840A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Chugoku Electric Power Co Inc:The 塗装装置
KR101235881B1 (ko) * 2011-02-25 2013-02-21 현대제철 주식회사 전기 공급 장치 및 이를 포함하는 냉각 장치
KR20190035355A (ko) 2017-09-26 2019-04-03 한국철도기술연구원 롤러형 전차선 결빙 방지제 도포장치
KR20190043694A (ko) 2017-10-19 2019-04-29 한국철도기술연구원 스프레이 노즐형 전차선 결빙 방지제 도포장치
RU2699202C1 (ru) * 2018-10-26 2019-09-03 Роман Алексеевич Хорошевский Устройство для нанесения защитного покрытия на контактный провод

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