JPH0788960A - 合成樹脂被覆金属板及びその製造方法 - Google Patents
合成樹脂被覆金属板及びその製造方法Info
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- JPH0788960A JPH0788960A JP5136841A JP13684193A JPH0788960A JP H0788960 A JPH0788960 A JP H0788960A JP 5136841 A JP5136841 A JP 5136841A JP 13684193 A JP13684193 A JP 13684193A JP H0788960 A JPH0788960 A JP H0788960A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属板の端縁が被覆材によって長期間保護さ
れ、金属板と被覆材との間に薬液等が浸入することもな
い、端縁被覆作業が容易な合成樹脂被覆金属板を提供す
る。 【構成】 金属板1の端縁にコ字状断面の超高分子量ポ
リエチレン樹脂被覆材2を熱溶融型接着剤3を介して接
着した構成とする。超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材
2は衝撃やヒートショックを受けてもクラック等を発生
しないので、金属板1の端縁を長期間保護することがで
き、熱溶融型接着剤3は金属板1と被覆材2の双方に対
する接着性が良いので、金属板1とコ字状断面の被覆材
2を密着状態で薬液等が浸入しないように接着できる。
また、被覆材2には固定用ボルト等を挿通する孔を穿孔
する必要がないので、端縁被覆作業が容易である。
れ、金属板と被覆材との間に薬液等が浸入することもな
い、端縁被覆作業が容易な合成樹脂被覆金属板を提供す
る。 【構成】 金属板1の端縁にコ字状断面の超高分子量ポ
リエチレン樹脂被覆材2を熱溶融型接着剤3を介して接
着した構成とする。超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材
2は衝撃やヒートショックを受けてもクラック等を発生
しないので、金属板1の端縁を長期間保護することがで
き、熱溶融型接着剤3は金属板1と被覆材2の双方に対
する接着性が良いので、金属板1とコ字状断面の被覆材
2を密着状態で薬液等が浸入しないように接着できる。
また、被覆材2には固定用ボルト等を挿通する孔を穿孔
する必要がないので、端縁被覆作業が容易である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ライニング、機械(ポ
ンプ、インペラー、フィルター)等の分野に適用される
合成樹脂被覆金属板に関する。
ンプ、インペラー、フィルター)等の分野に適用される
合成樹脂被覆金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属板の表面に樹脂ライニン
グを施す場合には、図5に示すように金属板101の表
面にスタッドボルト102を植設し、ライニング用樹脂
板103のボルト挿通孔104に該ボルト102を挿通
して該樹脂板103を金属板101の表面に重ね合わ
せ、カバーナット105等で締付け固定する方法が一般
に採用されていた。
グを施す場合には、図5に示すように金属板101の表
面にスタッドボルト102を植設し、ライニング用樹脂
板103のボルト挿通孔104に該ボルト102を挿通
して該樹脂板103を金属板101の表面に重ね合わ
せ、カバーナット105等で締付け固定する方法が一般
に採用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、金属板の端縁に樹脂ライニングを施す場合の
ようにライニング面積が小さくて樹脂板103にボルト
挿通孔104を穿孔する余裕が少ないとき、穿孔作業を
行い難く、あえてライニングしても強度的に弱くなると
いった問題があった。しかも、スタッドボルト102及
びカバーナット105と樹脂板のボルト挿通孔104と
の僅かな隙間から薬液が浸入し、金属壁板101の早期
劣化や早期腐蝕を招くといった問題があった。
方法では、金属板の端縁に樹脂ライニングを施す場合の
ようにライニング面積が小さくて樹脂板103にボルト
挿通孔104を穿孔する余裕が少ないとき、穿孔作業を
行い難く、あえてライニングしても強度的に弱くなると
いった問題があった。しかも、スタッドボルト102及
びカバーナット105と樹脂板のボルト挿通孔104と
の僅かな隙間から薬液が浸入し、金属壁板101の早期
劣化や早期腐蝕を招くといった問題があった。
【0004】また、金属板の表面全体に接着剤を介して
ライニング用樹脂板をプレス機で接着する方法もある
が、この方法では金属板の端縁を樹脂ライニングするこ
とが困難である。
ライニング用樹脂板をプレス機で接着する方法もある
が、この方法では金属板の端縁を樹脂ライニングするこ
とが困難である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の合成樹脂被覆金
属板は、上記問題を解決するためになされたもので、金
属板の端縁にコ字状断面の超高分子量ポリエチレン樹脂
被覆材を熱溶融型接着剤を介して接着して成ることを特
徴としている。
属板は、上記問題を解決するためになされたもので、金
属板の端縁にコ字状断面の超高分子量ポリエチレン樹脂
被覆材を熱溶融型接着剤を介して接着して成ることを特
徴としている。
【0006】
【作用】上記の構成とすれば、コ字状断面の超高分子量
ポリエチレン樹脂被覆材にボルト挿通孔を穿孔する作業
が不要となるので小面積の端縁の被覆が容易となり、ま
た、熱溶融型接着剤は超高分子量ポリエチレン樹脂被覆
材及び金属板の双方に対する接着性が良いので、被覆材
が金属板に密着状態で強固に接着されることになる。従
って、被覆材と金属板との間に薬液等が浸入することも
なくなる。
ポリエチレン樹脂被覆材にボルト挿通孔を穿孔する作業
が不要となるので小面積の端縁の被覆が容易となり、ま
た、熱溶融型接着剤は超高分子量ポリエチレン樹脂被覆
材及び金属板の双方に対する接着性が良いので、被覆材
が金属板に密着状態で強固に接着されることになる。従
って、被覆材と金属板との間に薬液等が浸入することも
なくなる。
【0007】また、超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材
は耐衝撃性、ストレス吸収性、耐摩耗性、滑性等に富む
ので、外部からの衝撃やヒートショックを受けてもクラ
ック等を発生することがなく、且つ磨滅や異物付着等も
殆どないので、長期にわたって金属板の端縁を保護する
ことができる。
は耐衝撃性、ストレス吸収性、耐摩耗性、滑性等に富む
ので、外部からの衝撃やヒートショックを受けてもクラ
ック等を発生することがなく、且つ磨滅や異物付着等も
殆どないので、長期にわたって金属板の端縁を保護する
ことができる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の実施例
を詳述する。
を詳述する。
【0009】図1の実施例は、アルミニウム板等の金属
板1の両端縁に、コ字状の断面を有する超高分子量ポリ
エチレン樹脂被覆材2,2を熱溶融型接着剤3を介して
接着した合成樹脂被覆金属板を示している。
板1の両端縁に、コ字状の断面を有する超高分子量ポリ
エチレン樹脂被覆材2,2を熱溶融型接着剤3を介して
接着した合成樹脂被覆金属板を示している。
【0010】この被覆材2は分子量100万以上の超高
分子量ポリエチレン樹脂よりなる条材で、なかでも分子
量300万〜600万の超高分子量のものが特に好適に
使用される。かかる超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材
2は耐衝撃性、ストレス吸収性、耐摩耗性、滑性等に富
むので、外部からの衝撃やヒートショックを受けてもク
ラック等を発生することがなく、且つ磨滅や異物付着等
も殆どないので、長期にわたって金属板1の端縁を保護
することができる。
分子量ポリエチレン樹脂よりなる条材で、なかでも分子
量300万〜600万の超高分子量のものが特に好適に
使用される。かかる超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材
2は耐衝撃性、ストレス吸収性、耐摩耗性、滑性等に富
むので、外部からの衝撃やヒートショックを受けてもク
ラック等を発生することがなく、且つ磨滅や異物付着等
も殆どないので、長期にわたって金属板1の端縁を保護
することができる。
【0011】また、接着剤3は、例えば熱溶融型ポリオ
レフィン系接着剤や熱溶融型ポリアミド系接着剤等の熱
溶融型接着剤が使用される。
レフィン系接着剤や熱溶融型ポリアミド系接着剤等の熱
溶融型接着剤が使用される。
【0012】上記被覆材の接着作業は、図2〜図4に示
すような挟絞め具4と引張り具5を用いて、次の要領で
行われる。
すような挟絞め具4と引張り具5を用いて、次の要領で
行われる。
【0013】まず、図2に示すように、金属板1の端縁
に熱溶融型接着剤3を介してコ字状断面の被覆材2を嵌
め合わせ、その外側に被覆材2より大きいテフロンフィ
ルム6を介して挟絞め具4を嵌め合わせる。
に熱溶融型接着剤3を介してコ字状断面の被覆材2を嵌
め合わせ、その外側に被覆材2より大きいテフロンフィ
ルム6を介して挟絞め具4を嵌め合わせる。
【0014】この挟絞め具4は、上下のボルト41,4
1をそれぞれ締込むと、コ字形断面を有する治具本体4
2内部の押え板43,43が被覆材2に上下から圧接
し、ボルト41,41を緩めると、押え板43,43が
被覆材2から離れるようになっている。
1をそれぞれ締込むと、コ字形断面を有する治具本体4
2内部の押え板43,43が被覆材2に上下から圧接
し、ボルト41,41を緩めると、押え板43,43が
被覆材2から離れるようになっている。
【0015】この挟絞め具4についてもう少し詳しく説
明すると、図4に示すごとく、各押え板43の端部に支
持ボルト44が溶接されており、この支持ボルト44は
治具本体42のボルト挿通孔44aを貫通している。そ
して、この支持ボルト44の上端に螺合されたバネ調節
ナット44bと治具本体42との間に圧縮コイルバネ4
4cが張設されている。
明すると、図4に示すごとく、各押え板43の端部に支
持ボルト44が溶接されており、この支持ボルト44は
治具本体42のボルト挿通孔44aを貫通している。そ
して、この支持ボルト44の上端に螺合されたバネ調節
ナット44bと治具本体42との間に圧縮コイルバネ4
4cが張設されている。
【0016】一方、各締込みボルト41は、治具本体4
2の孔41aを塞ぐように溶接したカバーナット41b
に螺合されている。この締込みボルト41は途中にバネ
受鍔41cを備えており、このバネ受鍔41cには、締
込みボルト41を緩めたフリーの状態で該ボルト41の
先端より突き出す自由長を有し、押え板43に当接しな
いコイルバネ41d(前記圧縮コイルバネ44cより大
きいバネ力を有する)が取付けられている。従って、締
込みボルト41を締込んで押え板43を下方へ押圧する
と、押え板43が圧縮コイルバネ44cの弾発力に抗し
て仮想線で示すように下方に移動して被覆材を押圧す
る。それと共に、コイルバネ41dは押え板43とバネ
受鍔41cとにより圧縮され、常に下方に押圧されてい
る。逆に締込みボルト41を緩めて、コイルバネ41d
の圧縮を解除してボルト41もコイルバネ41dも押え
板43に当接しない状態にすると、圧縮コイルバネ44
cの弾発力によって押え板43が上方に移動復帰し、被
覆材から離れるようになっている。
2の孔41aを塞ぐように溶接したカバーナット41b
に螺合されている。この締込みボルト41は途中にバネ
受鍔41cを備えており、このバネ受鍔41cには、締
込みボルト41を緩めたフリーの状態で該ボルト41の
先端より突き出す自由長を有し、押え板43に当接しな
いコイルバネ41d(前記圧縮コイルバネ44cより大
きいバネ力を有する)が取付けられている。従って、締
込みボルト41を締込んで押え板43を下方へ押圧する
と、押え板43が圧縮コイルバネ44cの弾発力に抗し
て仮想線で示すように下方に移動して被覆材を押圧す
る。それと共に、コイルバネ41dは押え板43とバネ
受鍔41cとにより圧縮され、常に下方に押圧されてい
る。逆に締込みボルト41を緩めて、コイルバネ41d
の圧縮を解除してボルト41もコイルバネ41dも押え
板43に当接しない状態にすると、圧縮コイルバネ44
cの弾発力によって押え板43が上方に移動復帰し、被
覆材から離れるようになっている。
【0017】なお、この図4では締込みボルト41と支
持ボルト44が一本づつ表れているが、実際の挟絞め具
4では、上下の押え板43を均一な力で押圧できるよう
に治具本体42の上下に数本の締込みボルト41を一定
間隔で設けてあり、また支持ボルト44も上下の押え板
43の少なくとも両端部、望ましくは両端部と中央部に
設けてある。
持ボルト44が一本づつ表れているが、実際の挟絞め具
4では、上下の押え板43を均一な力で押圧できるよう
に治具本体42の上下に数本の締込みボルト41を一定
間隔で設けてあり、また支持ボルト44も上下の押え板
43の少なくとも両端部、望ましくは両端部と中央部に
設けてある。
【0018】このようにして金属板1の両端縁に被覆材
2と挟絞め具4を嵌め合わせる作業が完了すると、図3
に示すように複数の引張り具5を双方の挟絞め具4,4
間に架け渡して内側に引締める。この引張り具5は、係
合凹部51を形成した左右一対の引張り杆52,52の
バネ受け端部53,53の間に圧縮コイルバネ54を張
設したもので、図示のごとく引張り杆52,52を両外
側に引き伸ばし、その係合凹部51,51をそれぞれ挟
絞め具4,4の突起45,45に係合させて架け渡して
ある。
2と挟絞め具4を嵌め合わせる作業が完了すると、図3
に示すように複数の引張り具5を双方の挟絞め具4,4
間に架け渡して内側に引締める。この引張り具5は、係
合凹部51を形成した左右一対の引張り杆52,52の
バネ受け端部53,53の間に圧縮コイルバネ54を張
設したもので、図示のごとく引張り杆52,52を両外
側に引き伸ばし、その係合凹部51,51をそれぞれ挟
絞め具4,4の突起45,45に係合させて架け渡して
ある。
【0019】この引張り具5の架け渡し作業が完了する
と、左右の挟絞め具4,4の上下の各締込みボルト41
を締込み、図2に示すように上下の押え板43で被覆材
2を挟圧する。このように引張り具5で挟絞め具4を内
側に引張ってから押え板43で被覆材2を挟圧すると、
コ字状断面の被覆材2の内面全体が接着剤3と密着して
大きな接着強度が得られる。
と、左右の挟絞め具4,4の上下の各締込みボルト41
を締込み、図2に示すように上下の押え板43で被覆材
2を挟圧する。このように引張り具5で挟絞め具4を内
側に引張ってから押え板43で被覆材2を挟圧すると、
コ字状断面の被覆材2の内面全体が接着剤3と密着して
大きな接着強度が得られる。
【0020】この状態で金属板1を加熱炉に入れて所定
時間加熱し、被覆材2を接着する。このとき、接着剤3
の一部が金属板1と被覆材2の間から表面に滲出して
も、被覆材2より大きいテフロンフィルム6を介在させ
てあるため、押え板43と金属板1又は被覆材2とが接
着して挟絞め具4の取外しが不能となる心配はない。ま
た、加熱時に接着剤3が溶融してその厚みが減少して
も、押え板43が締込みボルト41のコイルバネ41d
で被覆材2に押しつけられているので、前記減少分だけ
押え板43が移動して常に一定圧力で挟圧し接着不良等
をおこす心配はなく、強固に接着することができる。
時間加熱し、被覆材2を接着する。このとき、接着剤3
の一部が金属板1と被覆材2の間から表面に滲出して
も、被覆材2より大きいテフロンフィルム6を介在させ
てあるため、押え板43と金属板1又は被覆材2とが接
着して挟絞め具4の取外しが不能となる心配はない。ま
た、加熱時に接着剤3が溶融してその厚みが減少して
も、押え板43が締込みボルト41のコイルバネ41d
で被覆材2に押しつけられているので、前記減少分だけ
押え板43が移動して常に一定圧力で挟圧し接着不良等
をおこす心配はなく、強固に接着することができる。
【0021】加熱炉より取り出した後は締込みボルト4
1を緩めると、圧縮ボルト44の弾発力により自然と押
え板43が被覆材2より離れ、接着作業が完了する。
1を緩めると、圧縮ボルト44の弾発力により自然と押
え板43が被覆材2より離れ、接着作業が完了する。
【0022】尚、上記実施例では挟絞め具の上下に押え
板、ボルト、支持ボルトを各々設けたが、片側のみでよ
いことは当然である。
板、ボルト、支持ボルトを各々設けたが、片側のみでよ
いことは当然である。
【0023】以上のようにして超高分子量ポリエチレン
樹脂被覆材2を左右端縁に接着した金属板1は、該被覆
材2が耐衝撃性、ストレス吸収性、耐摩耗性、滑性等に
富む超高分子量ポリエチレン樹脂よりなるので、外部か
らの衝撃やヒートショックを受けてもクラック等を発生
することがなく、且つ磨滅や異物付着等も殆どないの
で、長期にわたって金属板1の端縁を保護することがで
きる。しかも、該被覆材2にボルト挿通孔を穿孔する作
業が不要となるので、小面積の端縁被覆でも容易に行う
ことが可能であり、また熱溶融型接着剤3は超高分子量
ポリエチレン樹脂被覆材2及び金属板1の双方に対する
接着性が良いので、被覆材2が金属板1に密着状態で強
固に接着されることになる。従って、被覆材2と金属板
1との間に薬液等が浸入することもなくなる。
樹脂被覆材2を左右端縁に接着した金属板1は、該被覆
材2が耐衝撃性、ストレス吸収性、耐摩耗性、滑性等に
富む超高分子量ポリエチレン樹脂よりなるので、外部か
らの衝撃やヒートショックを受けてもクラック等を発生
することがなく、且つ磨滅や異物付着等も殆どないの
で、長期にわたって金属板1の端縁を保護することがで
きる。しかも、該被覆材2にボルト挿通孔を穿孔する作
業が不要となるので、小面積の端縁被覆でも容易に行う
ことが可能であり、また熱溶融型接着剤3は超高分子量
ポリエチレン樹脂被覆材2及び金属板1の双方に対する
接着性が良いので、被覆材2が金属板1に密着状態で強
固に接着されることになる。従って、被覆材2と金属板
1との間に薬液等が浸入することもなくなる。
【0024】既述の実施例では、金属板1の左右端縁の
みを被覆材2で保護しているが、金属板の三方端縁或は
四周端縁を被覆保護してもよいことは言うまでもない。
みを被覆材2で保護しているが、金属板の三方端縁或は
四周端縁を被覆保護してもよいことは言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の合成樹脂被覆金属板によれば、被覆材が外部からの衝
撃やヒートショックを受けてもクラック等を発生するこ
とがなく、磨滅や異物付着等も殆どないので、長期にわ
たって金属板の端縁を保護することができ、また、熱溶
融型接着剤が超高分子量ポリエチレン樹脂被覆剤及び金
属板の双方に対する接着性に優れ、コ字状断面の被覆材
が金属板の端縁に密着状態で強固に接着されるので、被
覆材と金属板との間に薬液等が浸入することもなくな
り、しかも、該被覆材にボルト挿通孔を穿孔する作業が
不要となるので、小面積の端縁被覆でも容易に行うこと
が可能になるといった効果が得られる。
の合成樹脂被覆金属板によれば、被覆材が外部からの衝
撃やヒートショックを受けてもクラック等を発生するこ
とがなく、磨滅や異物付着等も殆どないので、長期にわ
たって金属板の端縁を保護することができ、また、熱溶
融型接着剤が超高分子量ポリエチレン樹脂被覆剤及び金
属板の双方に対する接着性に優れ、コ字状断面の被覆材
が金属板の端縁に密着状態で強固に接着されるので、被
覆材と金属板との間に薬液等が浸入することもなくな
り、しかも、該被覆材にボルト挿通孔を穿孔する作業が
不要となるので、小面積の端縁被覆でも容易に行うこと
が可能になるといった効果が得られる。
【図1】本発明の合成樹脂被覆金属板の一実施例を示す
断面図である。
断面図である。
【図2】金属板の端縁に嵌め合わせた被覆材を挟締め具
で締付けた状態を示す断面図である。
で締付けた状態を示す断面図である。
【図3】金属板の左右端縁に嵌め合わせた挟締め具の間
に引張り具を架け渡す場合の説明図である。
に引張り具を架け渡す場合の説明図である。
【図4】挟締め具の端部の断面図である。
【図5】従来の樹脂ライニングした金属板の部分断面図
である。
である。
1 金属板 2 超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材 3 熱溶融型接着剤
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 合成樹脂被覆金属板及びその
製造方法
製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ライニング、機械(ポ
ンプ、インペラー、フィルター)等の分野に適用される
合成樹脂被覆金属板と、その製造方法に関する。
ンプ、インペラー、フィルター)等の分野に適用される
合成樹脂被覆金属板と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属板の表面に樹脂ライニン
グを施す場合には、図5に示すように金属板101の表
面にスタッドボルト102を植設し、ライニング用樹脂
板103のボルト挿通孔104に該ボルト102を挿通
して該樹脂板103を金属板101の表面に重ね合わ
せ、カバーナット105等で締付け固定する方法が一般
に採用されていた。
グを施す場合には、図5に示すように金属板101の表
面にスタッドボルト102を植設し、ライニング用樹脂
板103のボルト挿通孔104に該ボルト102を挿通
して該樹脂板103を金属板101の表面に重ね合わ
せ、カバーナット105等で締付け固定する方法が一般
に採用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、金属板の端縁に樹脂ライニングを施す場合の
ようにライニング面積が小さくて樹脂板103にボルト
挿通孔104を穿孔する余裕が少ないとき、穿孔作業を
行い難く、あえてライニングしても強度的に弱くなると
いった問題があった。しかも、スタッドボルト102及
びカバーナット105と樹脂板のボルト挿通孔104と
の僅かな隙間から薬液が浸入し、金属板101の早期劣
化や早期腐蝕を招くといった問題があった。
方法では、金属板の端縁に樹脂ライニングを施す場合の
ようにライニング面積が小さくて樹脂板103にボルト
挿通孔104を穿孔する余裕が少ないとき、穿孔作業を
行い難く、あえてライニングしても強度的に弱くなると
いった問題があった。しかも、スタッドボルト102及
びカバーナット105と樹脂板のボルト挿通孔104と
の僅かな隙間から薬液が浸入し、金属板101の早期劣
化や早期腐蝕を招くといった問題があった。
【0004】また、金属板の表面全体に接着剤を介して
ライニング用樹脂板をプレス機で接着する方法もある
が、この方法では金属板の端縁を樹脂ライニングするこ
とが困難である。
ライニング用樹脂板をプレス機で接着する方法もある
が、この方法では金属板の端縁を樹脂ライニングするこ
とが困難である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の合成樹脂被覆金
属板は、上記問題を解決するためになされたもので、金
属板の端縁にコ字状断面の超高分子量ポリエチレン樹脂
被覆材を熱溶融型接着剤を介して接着して成ることを特
徴としている。そして、この合成樹脂被覆金属板を製造
する本発明の製造方法は、金属板の両端縁にコ字状断面
の超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材を熱溶融型接着剤
を介して嵌め合わせ、挟締め具の押え板にて前記被覆材
を挟圧するとともに、挟締め具同士を引張り具にて引張
った状態で加熱して金属板の端縁に前記被覆材を接着
し、その後冷却することを特徴としている。
属板は、上記問題を解決するためになされたもので、金
属板の端縁にコ字状断面の超高分子量ポリエチレン樹脂
被覆材を熱溶融型接着剤を介して接着して成ることを特
徴としている。そして、この合成樹脂被覆金属板を製造
する本発明の製造方法は、金属板の両端縁にコ字状断面
の超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材を熱溶融型接着剤
を介して嵌め合わせ、挟締め具の押え板にて前記被覆材
を挟圧するとともに、挟締め具同士を引張り具にて引張
った状態で加熱して金属板の端縁に前記被覆材を接着
し、その後冷却することを特徴としている。
【0006】
【作用】本発明の合成樹脂被覆金属板は、コ字状断面の
超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材を熱溶融型接着剤を
介して金属板の端縁に接着したものであるから、該被覆
材にはボルト挿通孔が穿孔されてなく、しかも、熱溶融
型接着剤は該被覆材及び金属板の双方に対する接着性が
良いため、該被覆材と金属板との接着強度が大きく密着
した状態となっている。従って、超高分子量ポリエチレ
ン樹脂被覆材と金属板との間に薬液等が浸入することは
ない。また、この超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材は
耐衝撃性、ストレス吸収性、耐摩耗性、滑性等に富むの
で、外部からの衝撃やヒートショックを受けてもクラッ
ク等を発生することがなく、且つ磨滅や異物付着等も殆
どないので、長期にわたって金属板の端縁を保護するこ
とができる。
超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材を熱溶融型接着剤を
介して金属板の端縁に接着したものであるから、該被覆
材にはボルト挿通孔が穿孔されてなく、しかも、熱溶融
型接着剤は該被覆材及び金属板の双方に対する接着性が
良いため、該被覆材と金属板との接着強度が大きく密着
した状態となっている。従って、超高分子量ポリエチレ
ン樹脂被覆材と金属板との間に薬液等が浸入することは
ない。また、この超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材は
耐衝撃性、ストレス吸収性、耐摩耗性、滑性等に富むの
で、外部からの衝撃やヒートショックを受けてもクラッ
ク等を発生することがなく、且つ磨滅や異物付着等も殆
どないので、長期にわたって金属板の端縁を保護するこ
とができる。
【0007】また、本発明の製造方法によれば、金属板
の両端縁に熱溶融型接着剤を介して嵌め合わせたコ字状
断面の超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材を接着する際
に、挟締め具の押え板で該被覆材を挟圧すると共に、挟
締め具同士を引張り具で引張るため、コ字状断面の該被
覆材が上下及び側方の三方から加圧された状態となり、
金属板端縁の上下両面及び側面を覆う接着剤と密着して
強固に接着される。
の両端縁に熱溶融型接着剤を介して嵌め合わせたコ字状
断面の超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材を接着する際
に、挟締め具の押え板で該被覆材を挟圧すると共に、挟
締め具同士を引張り具で引張るため、コ字状断面の該被
覆材が上下及び側方の三方から加圧された状態となり、
金属板端縁の上下両面及び側面を覆う接着剤と密着して
強固に接着される。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の実施例
を詳述する。
を詳述する。
【0009】図1の実施例は、アルミニウム板等の金属
板1の両端縁に、コ字状の断面を有する超高分子量ポリ
エチレン樹脂被覆材2,2を熱溶融型接着剤3を介して
接着した合成樹脂被覆金属板を示している。
板1の両端縁に、コ字状の断面を有する超高分子量ポリ
エチレン樹脂被覆材2,2を熱溶融型接着剤3を介して
接着した合成樹脂被覆金属板を示している。
【0010】この被覆材2は分子量100万以上の超高
分子量ポリエチレン樹脂よりなる条材で、なかでも分子
量300万〜600万の超高分子量のものが特に好適に
使用される。かかる超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材
2は耐衝撃性、ストレス吸収性、耐摩耗性、滑性等に富
むので、外部からの衝撃やヒートショックを受けてもク
ラック等を発生することがなく、且つ磨滅や異物付着等
も殆どないので、長期にわたって金属板1の端縁を保護
することができる。
分子量ポリエチレン樹脂よりなる条材で、なかでも分子
量300万〜600万の超高分子量のものが特に好適に
使用される。かかる超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材
2は耐衝撃性、ストレス吸収性、耐摩耗性、滑性等に富
むので、外部からの衝撃やヒートショックを受けてもク
ラック等を発生することがなく、且つ磨滅や異物付着等
も殆どないので、長期にわたって金属板1の端縁を保護
することができる。
【0011】また、接着剤3は、例えば熱溶融型ポリオ
レフィン系接着剤や熱溶融型ポリアミド系接着剤等の熱
溶融型接着剤が使用される。
レフィン系接着剤や熱溶融型ポリアミド系接着剤等の熱
溶融型接着剤が使用される。
【0012】上記のような合成樹脂被覆金属板は、図2
〜図4に示すような挟締め具4と引張り具5を用いた本
発明の製造方法によって、以下のように製造される。
〜図4に示すような挟締め具4と引張り具5を用いた本
発明の製造方法によって、以下のように製造される。
【0013】まず、図2に示すように、金属板1の端縁
にフィルム状の熱溶融型接着剤3を介してコ字状断面の
被覆材2を嵌め合わせ、その外側に被覆材2より大きい
テフロンフィルム6を介して挟締め具4を嵌め合わせ
る。
にフィルム状の熱溶融型接着剤3を介してコ字状断面の
被覆材2を嵌め合わせ、その外側に被覆材2より大きい
テフロンフィルム6を介して挟締め具4を嵌め合わせ
る。
【0014】この挟締め具4は、上下のボルト41,4
1をそれぞれ締込むと、コ字形断面を有する治具本体4
2内部の押え板43,43が被覆材2に上下から圧接
し、ボルト41,41を緩めると、押え板43,43が
被覆材2から離れるようになっている。
1をそれぞれ締込むと、コ字形断面を有する治具本体4
2内部の押え板43,43が被覆材2に上下から圧接
し、ボルト41,41を緩めると、押え板43,43が
被覆材2から離れるようになっている。
【0015】この挟締め具4についてもう少し詳しく説
明すると、図4に示すごとく、各押え板43の端部に支
持ボルト44が溶接されており、この支持ボルト44は
治具本体42のボルト挿通孔44aを貫通している。そ
して、この支持ボルト44の上端に螺合されたバネ調節
ナット44bと治具本体42との間に圧縮コイルバネ4
4cが張設されている。
明すると、図4に示すごとく、各押え板43の端部に支
持ボルト44が溶接されており、この支持ボルト44は
治具本体42のボルト挿通孔44aを貫通している。そ
して、この支持ボルト44の上端に螺合されたバネ調節
ナット44bと治具本体42との間に圧縮コイルバネ4
4cが張設されている。
【0016】一方、各締込みボルト41は、治具本体4
2の孔41aを塞ぐように溶接したカバーナット41b
に螺合されている。この締込みボルト41は途中にバネ
受鍔41cを備えており、このバネ受鍔41cには、締
込みボルト41を緩めたフリーの状態で該ボルト41の
先端より突き出す自由長を有し、押え板43に当接しな
いコイルバネ41d(前記圧縮コイルバネ44cより大
きいバネ力を有する)が取付けられている。従って、締
込みボルト41を締込んで押え板43を下方へ押圧する
と、押え板43が圧縮コイルバネ44cの弾発力に抗し
て仮想線で示すように下方に移動して被覆材を押圧す
る。それと共に、コイルバネ41dは押え板43とバネ
受鍔41cとにより圧縮され、常に押え板43を下方へ
押圧する。逆に締込みボルト41を緩めて、コイルバネ
41dの圧縮を解除してボルト41もコイルバネ41d
も押え板43に当接しない状態にすると、圧縮コイルバ
ネ44cの弾発力によって押え板43が上方に移動復帰
し、被覆材から離れるようになっている。
2の孔41aを塞ぐように溶接したカバーナット41b
に螺合されている。この締込みボルト41は途中にバネ
受鍔41cを備えており、このバネ受鍔41cには、締
込みボルト41を緩めたフリーの状態で該ボルト41の
先端より突き出す自由長を有し、押え板43に当接しな
いコイルバネ41d(前記圧縮コイルバネ44cより大
きいバネ力を有する)が取付けられている。従って、締
込みボルト41を締込んで押え板43を下方へ押圧する
と、押え板43が圧縮コイルバネ44cの弾発力に抗し
て仮想線で示すように下方に移動して被覆材を押圧す
る。それと共に、コイルバネ41dは押え板43とバネ
受鍔41cとにより圧縮され、常に押え板43を下方へ
押圧する。逆に締込みボルト41を緩めて、コイルバネ
41dの圧縮を解除してボルト41もコイルバネ41d
も押え板43に当接しない状態にすると、圧縮コイルバ
ネ44cの弾発力によって押え板43が上方に移動復帰
し、被覆材から離れるようになっている。
【0017】なお、この図4では締込みボルト41と支
持ボルト44が一本づつ表れているが、実際の挟締め具
4では、上下の押え板43を均一な力で押圧できるよう
に治具本体42の上下に数本の締込みボルト41を一定
間隔で設けてあり、また支持ボルト44も上下の押え板
43の少なくとも両端部、望ましくは両端部と中央部に
設けてある。
持ボルト44が一本づつ表れているが、実際の挟締め具
4では、上下の押え板43を均一な力で押圧できるよう
に治具本体42の上下に数本の締込みボルト41を一定
間隔で設けてあり、また支持ボルト44も上下の押え板
43の少なくとも両端部、望ましくは両端部と中央部に
設けてある。
【0018】このようにして金属板1の両端縁に被覆材
2と挟締め具4を嵌め合わせる作業が完了すると、図3
に示すように複数の引張り具5を双方の挟締め具4,4
間に架け渡して内側に引締める。この引張り具5は、係
合凹部51を形成した左右一対の引張り杆52,52の
バネ受け端部53,53の間に圧縮コイルバネ54を張
設したもので、図示のごとく引張り杆52,52を両外
側に引き伸ばし、その係合凹部51,51をそれぞれ挟
締め具4,4の突起45,45に係合させて架け渡して
ある。
2と挟締め具4を嵌め合わせる作業が完了すると、図3
に示すように複数の引張り具5を双方の挟締め具4,4
間に架け渡して内側に引締める。この引張り具5は、係
合凹部51を形成した左右一対の引張り杆52,52の
バネ受け端部53,53の間に圧縮コイルバネ54を張
設したもので、図示のごとく引張り杆52,52を両外
側に引き伸ばし、その係合凹部51,51をそれぞれ挟
締め具4,4の突起45,45に係合させて架け渡して
ある。
【0019】この引張り具5の架け渡し作業が完了する
と、左右の挟締め具4,4の上下の各締込みボルト41
を締込み、図2に示すように上下の押え板43で被覆材
2を挟圧する。このように引張り具5で挟締め具4を内
側に引張ってから押え板43で被覆材2を挟圧すると、
コ字状断面の該被覆材2が上下及び側方の三方から加圧
された状態となり、該被覆材2の内面が金属板端縁の上
下両面及び側面を覆う接着剤3と密着して大きな接着強
度が得られる。
と、左右の挟締め具4,4の上下の各締込みボルト41
を締込み、図2に示すように上下の押え板43で被覆材
2を挟圧する。このように引張り具5で挟締め具4を内
側に引張ってから押え板43で被覆材2を挟圧すると、
コ字状断面の該被覆材2が上下及び側方の三方から加圧
された状態となり、該被覆材2の内面が金属板端縁の上
下両面及び側面を覆う接着剤3と密着して大きな接着強
度が得られる。
【0020】この状態で金属板1を加熱炉に入れて所定
時間加熱し、被覆材2を接着する。このとき、接着剤3
の一部が金属板1と被覆材2の間から表面に滲出して
も、被覆材2より大きいテフロンフィルム6を介在させ
てあるため、押え板43と金属板1又は被覆材2とが接
着して挟締め具4の取外しが不能となる心配はない。ま
た、加熱時に接着剤3が溶融してその厚みが減少して
も、押え板43が締込みボルト41のコイルバネ41d
で被覆材2に押しつけられているので、前記減少分だけ
押え板43が移動して常に一定圧力で挟圧し接着不良等
をおこす心配はなく、強固に接着することができる。
時間加熱し、被覆材2を接着する。このとき、接着剤3
の一部が金属板1と被覆材2の間から表面に滲出して
も、被覆材2より大きいテフロンフィルム6を介在させ
てあるため、押え板43と金属板1又は被覆材2とが接
着して挟締め具4の取外しが不能となる心配はない。ま
た、加熱時に接着剤3が溶融してその厚みが減少して
も、押え板43が締込みボルト41のコイルバネ41d
で被覆材2に押しつけられているので、前記減少分だけ
押え板43が移動して常に一定圧力で挟圧し接着不良等
をおこす心配はなく、強固に接着することができる。
【0021】加熱が終わると金属板1を加熱炉から取り
出して冷却する。そして、引張り具5を取り外し、さら
に挟締め具4の締込みボルト41を緩めて、圧縮ボルト
44の弾発力で押え板43を被覆材2から引き離し、挟
締め具4を取り外して接着作業を完了する。
出して冷却する。そして、引張り具5を取り外し、さら
に挟締め具4の締込みボルト41を緩めて、圧縮ボルト
44の弾発力で押え板43を被覆材2から引き離し、挟
締め具4を取り外して接着作業を完了する。
【0022】尚、上記実施例では挟締め具の上下に押え
板、ボルト、支持ボルトを各々設けたが、片側のみでよ
いことは当然である。
板、ボルト、支持ボルトを各々設けたが、片側のみでよ
いことは当然である。
【0023】以上のようにして超高分子量ポリエチレン
樹脂被覆材2を左右端縁に接着した金属板1は、該被覆
材2が耐衝撃性、ストレス吸収性、耐摩耗性、滑性等に
富む超高分子量ポリエチレン樹脂よりなるので、外部か
らの衝撃やヒートショックを受けてもクラック等を発生
することがなく、且つ磨滅や異物付着等も殆どないの
で、長期にわたって金属板1の端縁を保護することがで
きる。しかも、該被覆材2にボルト挿通孔を穿孔する作
業が不要となるので、小面積の端縁被覆でも容易に行う
ことが可能であり、また熱溶融型接着剤3は超高分子量
ポリエチレン樹脂被覆材2及び金属板1の双方に対する
接着性が良いので、被覆材2が金属板1に密着状態で強
固に接着されることになる。従って、被覆材2と金属板
1との間に薬液等が浸入することもなくなる。
樹脂被覆材2を左右端縁に接着した金属板1は、該被覆
材2が耐衝撃性、ストレス吸収性、耐摩耗性、滑性等に
富む超高分子量ポリエチレン樹脂よりなるので、外部か
らの衝撃やヒートショックを受けてもクラック等を発生
することがなく、且つ磨滅や異物付着等も殆どないの
で、長期にわたって金属板1の端縁を保護することがで
きる。しかも、該被覆材2にボルト挿通孔を穿孔する作
業が不要となるので、小面積の端縁被覆でも容易に行う
ことが可能であり、また熱溶融型接着剤3は超高分子量
ポリエチレン樹脂被覆材2及び金属板1の双方に対する
接着性が良いので、被覆材2が金属板1に密着状態で強
固に接着されることになる。従って、被覆材2と金属板
1との間に薬液等が浸入することもなくなる。
【0024】既述の実施例では、金属板1の左右端縁の
みを被覆材2で保護しているが、金属板の三方端縁或は
四周端縁を被覆保護してもよいことは言うまでもない。
みを被覆材2で保護しているが、金属板の三方端縁或は
四周端縁を被覆保護してもよいことは言うまでもない。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の合成樹脂被覆金属板によれば、超高分子量ポリエチレ
ン樹脂被覆材が外部からの衝撃やヒートショックを受け
てもクラック等を発生することがなく、磨滅や異物付着
等も殆どないので、長期にわたって金属板の端縁を保護
することができ、また、該被覆剤はボルト挿通孔が穿孔
されてなく、接着性の良い熱溶融型接着剤を介してが金
属板の端縁に密着状態で強固に接着されているので、該
被覆材と金属板との間に薬液等が浸入することもない。
また、本発明の製造方法によれば、簡単な構造の挟締め
具と引張り具を用いて、超高分子量ポリエチレン樹脂被
覆剤を上下及び側方から加圧した状態で金属板端縁に接
着することができるので、上記のように被覆材と金属板
端縁との接着強度が大きく密着性に優れた薬液等の浸入
の恐れがない合成樹脂被覆金属板を容易に製造すること
ができるといった効果が得られる。
の合成樹脂被覆金属板によれば、超高分子量ポリエチレ
ン樹脂被覆材が外部からの衝撃やヒートショックを受け
てもクラック等を発生することがなく、磨滅や異物付着
等も殆どないので、長期にわたって金属板の端縁を保護
することができ、また、該被覆剤はボルト挿通孔が穿孔
されてなく、接着性の良い熱溶融型接着剤を介してが金
属板の端縁に密着状態で強固に接着されているので、該
被覆材と金属板との間に薬液等が浸入することもない。
また、本発明の製造方法によれば、簡単な構造の挟締め
具と引張り具を用いて、超高分子量ポリエチレン樹脂被
覆剤を上下及び側方から加圧した状態で金属板端縁に接
着することができるので、上記のように被覆材と金属板
端縁との接着強度が大きく密着性に優れた薬液等の浸入
の恐れがない合成樹脂被覆金属板を容易に製造すること
ができるといった効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の合成樹脂被覆金属板の一実施例を示す
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明の製造方法の一実施例において、金属板
の端縁に嵌め合わせた被覆材を挟締め具で締付けたとこ
ろを示す断面図である。
の端縁に嵌め合わせた被覆材を挟締め具で締付けたとこ
ろを示す断面図である。
【図3】本発明の製造方法の一実施例において、金属板
の左右端縁に嵌め合わせた挟締め具の間に引張り具を架
け渡すところの説明図である。
の左右端縁に嵌め合わせた挟締め具の間に引張り具を架
け渡すところの説明図である。
【図4】挟締め具の端部の断面図である。
【図5】従来の樹脂ライニングした金属板の部分断面図
である。
である。
【符号の説明】 1 金属板 2 超高分子量ポリエチレン樹脂被覆材 3 熱溶融型接着剤 4 挟締め具 43 押え板 5 引張り具
Claims (1)
- 【請求項1】金属板の端縁にコ字状断面の超高分子量ポ
リエチレン樹脂被覆材を熱溶融型接着剤を介して接着し
て成る合成樹脂被覆金属板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5136841A JP2519652B2 (ja) | 1993-05-14 | 1993-05-14 | 合成樹脂被覆金属板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5136841A JP2519652B2 (ja) | 1993-05-14 | 1993-05-14 | 合成樹脂被覆金属板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0788960A true JPH0788960A (ja) | 1995-04-04 |
JP2519652B2 JP2519652B2 (ja) | 1996-07-31 |
Family
ID=15184762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5136841A Expired - Lifetime JP2519652B2 (ja) | 1993-05-14 | 1993-05-14 | 合成樹脂被覆金属板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2519652B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57123047A (en) * | 1981-01-22 | 1982-07-31 | Mitsui Petrochemical Ind | Manufacture of laminated board |
JPS61143137A (ja) * | 1984-12-18 | 1986-06-30 | 日本石油化学株式会社 | 超高分子量ポリエチレンの積層体 |
-
1993
- 1993-05-14 JP JP5136841A patent/JP2519652B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57123047A (en) * | 1981-01-22 | 1982-07-31 | Mitsui Petrochemical Ind | Manufacture of laminated board |
JPS61143137A (ja) * | 1984-12-18 | 1986-06-30 | 日本石油化学株式会社 | 超高分子量ポリエチレンの積層体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2519652B2 (ja) | 1996-07-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960130 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |