JPH0788804B2 - 繊維強化シリンダブロツクの製造方法 - Google Patents

繊維強化シリンダブロツクの製造方法

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JPH0788804B2
JPH0788804B2 JP10799286A JP10799286A JPH0788804B2 JP H0788804 B2 JPH0788804 B2 JP H0788804B2 JP 10799286 A JP10799286 A JP 10799286A JP 10799286 A JP10799286 A JP 10799286A JP H0788804 B2 JPH0788804 B2 JP H0788804B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、エンジンに用いられる繊維強化シリンダブロ
ック、特にシルンダボア回りを筒状繊維強化複合体より
構成したものの製造方法に関する。
(2) 従来の技術 従来、前記シリンダブロックを製造する場合は、筒状繊
維成形体を鋳型の繊維強化複合体成形部に配設し、シリ
ンダブロック素材を圧力鋳造すると同時に繊維成形体に
溶湯を充填して繊維強化複合体を得ている。
この場合、繊維成形体の取扱い性を良好にし、また溶湯
の充填圧による破損を防止するため、繊維成形体は比較
的厚肉に形成される。
(3) 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、繊維成形体を厚肉に形成すると、下記の
ような問題を生じる。
a.繊維成形体の製造時において、強化繊維を結合する結
合剤を乾燥する場合、その結合剤が繊維成形体の表面か
ら乾燥されて内部に未乾燥部分が発生すると、その未乾
燥部分の乾燥剤が乾燥された部分に浸入するため繊維成
形体の内部強度が低下し、その結果全体に亘って均一な
強度を有する繊維強化複合体を得ることができない。
b.繊維成形体に浸入した溶湯が途中で冷やされてその充
填性が悪化するため、繊維成形体が変形したり、ミクロ
ポロシテイ、巣等の鋳造欠陥を発生し、形状精度および
鋳造品質が良好な繊維強化複合体を得ることができな
い。
本発明は前記従来の問題点を解決し得る前記製造方法を
提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1)問題点を解決するための手段 本発明は、シリンダボア回りを筒状繊維強化複合体より
構成した繊維強化シリンダブロックを製造するに当り、
薄肉の筒状繊維成形体の内周面に、外周面に離型用コー
テイング層を有する金属製補強筒を嵌合し、次いで前記
繊維成形体および補強筒を鋳型の繊維強化複合体成形部
に配設し、その後シリンダブロック素材を圧力鋳造する
と同時に前記繊維成形体に溶湯を充填して前記繊維強化
複合体を得る工程と;前記繊維強化複合体より前記補強
筒を抜取って前記シリンダボアを得る工程と;を用いる
ことを特徴とする。
(2) 作用 前記のように繊維成形体を薄肉に形成するので、繊維成
形体の乾燥時、繊維成形体に対する熱回りを良好にして
結合剤を繊維成形体全体に亘り均一に乾燥し、その内部
強度の低下といった不具合を除去し、これにより全体に
亘り均一な強度を有する繊維強化複合体を得ることがで
きる。
また繊維成形体に対する溶湯の充填性が良好となるの
で、繊維成形体が変形したり、またミクロポロシテイ等
の鋳造欠陥を発生することがなく、形状精度および鋳造
品質が良好な繊維強化複合体を得ることができる。
さらに繊維成形体を薄肉に形成しても、それは補強筒に
より補強されているので、取扱い性が良好で、また溶湯
の充填圧により破損することがない。そして補強筒は、
その外周面に離型溶コーテイング層を有するので、繊維
強化複合体より容易に抜取られ、これにより、寸法精度
が良好で、周囲を繊維強化されたシリンダボアを得るこ
とができる。
補強筒はコーテイング処理後再利用される。
(3) 実 施 例 第1〜第3図は本発明により得られた繊維強化アルミニ
ウム合金製サイアミーズ型シリンダブロックSを示し、
そのシリンダブロックSは、直列に並ぶ複数、図示例は
4個のシリンダバレル11〜14を結合してなるサイアミー
ズシリンダバレル1と、そのサイアミーズシリンダバレ
ル1を囲繞する外壁部2と、外壁部2の下縁に連設され
たクランクケース3とより構成される。各シリンダバレ
ル11〜14におけるシリンダボア4回りは筒状繊維強化複
合体Cfより構成される。
サイアミーズシリンダバレル1と外壁部2間に、サイア
ミーズシリンダバレル1の外周が臨む水ジャケット6が
形成される。その水ジャケット6のシリンダヘッド側端
部において、サイアミーズシリンダバレル1と外壁部2
間は複数の補強デッキ部8により部分的に連結され、相
隣る補強デッキ部8間はシリンダヘッド側への連通口7
として機能する。これによりシリンダブロックSはクロ
ーズドデッキ型に構成される。
第5〜第8図は、第4図に示すシリンダブロック素材Sm
を鋳造する鋳造装置を示し、その装置は鋳型としての金
型Mを備え、その金型Mは昇降自在な上型9と、その上
型9の下方に配設され、第5,第6図において左右二つ割
の第1および第2側型101,102ならびに第7図において
左右二つ割の第3および第4側型103,104と、各側型101
〜104を摺動自在に載置する下型11とより構成される。
上型9の下面に型締め用凹部12が形成され、その凹部12
は各側型101,104の上半部と協働してサイアミーズシリ
ンダバレル1および外壁部2を成形するための第1キャ
ビテイC1を画成する。したがって第1キャビテイC1は繊
維強化複合体成形部として機能する。凹部12と嵌合する
型締め用凸部13が各側型101〜104の上面に突設される。
第7,第8図に示すように、下型11に溶解炉(図示せず)
よりアルミニウム合金の溶湯を受ける湯溜部14と、その
湯溜部14に連通する給湯シリンダ15と、その給湯シリン
ダ15に摺合されるプランジヤ16と、湯溜部14より2本に
分岐して第1キャビテイC1の長手方向に、且つそれと略
同一長さに亘って延びる一対の湯道17とが設けられる。
また下型11は両湯道17間において上方へ突出する成形ブ
ロック18を有し、その成形ブロック18は各側型101〜104
の下半部と協働してクランクケース3を成形するための
第2キャビテイC2を画成する。そのキャビテイC2の上端
は前記第1キャビテイC1に連通し、また両側の下端は両
湯道17に複数の堰19を介して連通する。
成形ブロツク18は、所定の間隔で形成された背の高い4
個のかまぼこ形第1成形部181と、相隣る第1成形部181
間および最外側の両第1成形部181の外側に位置する凸
字形第2成形部182とよりなり、各第1成形部181はクラ
ンクピンおよびクランクアーム用回転空間20(第2,第3
図)を成形するために用いられ、第2成形部182はクラ
ンクジャーナルの軸受ホルダ21(第2,第3図)を成形す
るために用いられる。各堰19は各第2成形部182に対応
して設けられており、第2キャビテイC2の容量の大きな
部分に溶湯を早期に注入するようになっている。
両湯道17の断面積が湯溜部14側より湯道先17aに向けて
段階的に減少するように、湯道17底面は湯溜部14側より
数段の上り段階状に形成されている。各段部17bに連な
る各立上がり部17cは溶湯を各堰19にスムーズに導くこ
とができるように斜めに形成される。
このように湯道17の断面積を段階的に減少させると、断
面積の大きな部分では大量の溶湯を遅い速度で堰19を通
じて第2キャビテイC2に注入し、また断面積の小さな部
分では少量の溶湯を速い速度で堰19を通じて第2キャビ
テイC2に注入することができるので、そのキャビテイC2
内に溶湯が湯道17の全長に亘って略均等に注入される。
したがって溶湯がキャビテイC2内で乱流を起こすことが
なく、空気等のガスが溶湯に巻き込まれることを防止し
て巣の発生を回避することができる。また溶湯の注入作
業が効率良く行われるので、鋳造能率を向上させること
ができる。
第5,第6図に示すように、各第1成形部181の頂面に後
述する繊維成形体を立設する位置決め突起22が突設さ
れ、その位置決め突起22の中心に凹部23が形成される。
また両側に位置する2つの第1成形部181に、位置決め
突起22の両側において第1成形部181を貫通する貫通孔2
4が形成され、それら貫通孔24に一対の仮設置ピン25が
それぞれ摺合される。それら仮設置ピン25は、後述する
水ジャケット用砂中子の仮設置のために用いられる。両
仮設置ピン25の下端は、成形ブロック18の下方に配設さ
れた取付板26に固定される。その取付板26に2本の支持
ロッド27が挿通され、各支持ロッド27の下部と取付板26
の下面との間にコイルばね28が縮設される。型開き時に
は、取付板26は各コイルばね28の弾発力を受けて各支持
ロッド27先端のストッパ27aに当接するまで上昇し、こ
れにより各仮設置ピン25の先端は第1成形部181頂面よ
り突出している。各仮設置ピン25の先端面に砂中子の下
縁と係合する凹部25aが形成される。
また両側に位置する2つの第1成形部181に、両貫通孔2
4間の二等分位置において第1成形部181を貫通する貫通
孔29が整形され、その貫通孔29に下端を取付板26に固定
された作動ピン30が摺合される。型開き時には、作動ピ
ン30の先端は凹部23内に突出し、また型閉め時には後述
する心金により押し下げられ、これにより両仮設置ピン
25を第1成形部181頂面より引き込ませるようになって
いる。
第1および第2側型101,102における第1キャビテイC1
を画成する壁部の中央部分に砂中子を本設置するための
中子受31が2個所宛設けられている。各中子受31は砂中
子の位置決めを行う係合孔31aと、その開口部外周に形
成されて砂中子を挟持する挟持面31bとよりなる。
上型9の型締め用凹部12に、第1キャビテイC1に連通し
て溶湯をオーバフローさせるための複数の第3キャビテ
イC3および連通口7を成形するための第4キャビテイC4
がそれぞれ開口し、また上型9に各第3キャビテイC3
よび第4キャビテイC4に連通するガス抜き孔32,33がそ
れぞれ形成される。
それらガス抜き孔32,33に閉鎖ピン34,35がそれぞれ遊挿
され、それら閉鎖ピン34,35の上端部は上型9の上方に
配設される取付板36に固定される。
各ガス抜き孔32,33の、両キャビテイC3,C4に対する連通
端から上方へ所定の長さに亘って延びる小径部32a,33a
は各閉鎖ピン34,35の下端部と嵌合して第3キャビテイC
3および第4キャビテイC4を閉鎖し得るようになってい
る。
上型9の頂面と取付板36巻に油圧シリンダ39が介装さ
れ、その油圧シリンダ39の作動により取付板36を昇降し
て各閉鎖ピン34,35により各小径部32a,33aを開閉するよ
うになっている。40は取付板36の案内ロッドである。
上型9の型締め用凹部12天面に各シリンダバレル11〜14
に対応して、軸線を上、下方向に向けた心金41が突設さ
れ、各心金41の下端面に第1成形部181頂面の凹部23に
嵌合し得る凸部41aが設けられる。また心金41の外周面
は、その上端から下端に向けて先細りのテーパ面に形成
される。
第9,第10図は水ジャケット用砂中子59を示し、その砂中
子59は、シリンダブロックSの4本のシリンダバレル11
〜14に対応して4本の円筒部601〜604を備えると共にそ
れらの相隣るもの相互の重合する周壁を欠如させた中子
本体61と、水ジャケットをシリンダヘッドの水ジャケッ
トに連通する連通口7および補強デッキ部8を形成すべ
く、中子本体61の上端面に突設された複数の突起62と、
中子本体61の中間に位置する2本の円筒部602,603の両
外側面にそれぞれ突設された幅木63とより構成される。
各幅木63は中子本体61と一体の大径部63aと、その端面
に突設される小径部63bとより形成される。
第11図において、筒状繊維成形体Fは、炭素繊維とアル
ミナ繊維との混合繊維より成形されたもので、その寸法
は外径82mm、内径78mm、高さ152mmであり、したがって
肉厚は2mmと薄肉である。またかさ密度は0.3〜1.2g/cm3
である。繊維成形体Fは、平均直径18μm、平均長さ0.
8mmの炭素繊維(短繊維)と、平均直径3〜4μm、平
均長さ0.5mmのアルミナ繊維(短繊維)とを1対3の割
合で混合し、その混合繊維にシリカゾルを結合剤として
加え、吸引付着成形法を適用して成形される。前記シリ
カゾルの代りにアルミナゾル単体、またはシリカゾルと
アルミナゾルの混合物を用いることが可能である。
前記吸引付着成形法とは、前記混合繊維とシリカゾルの
混合物を入れた槽中に、両端面を密封した通気性を有す
る円筒型を立設し、その円筒型の内部に吸引作用を施し
て前記混合物を円筒型外周面に吸着させる手法をいう。
前記手法により成形された繊維成形体Fは、離型後乾燥
および焼成工程を経て使用に供される。この乾燥工程で
は、繊維成形体Fは薄肉であるから熱回りが良好とな
り、したがって結合剤が全体に亘って均一に乾燥され
る。
次に前記繊維成形体Fを用いた前記鋳造装置によるシリ
ンダブロック素材Smの鋳造作業について説明する。
先ず、第11,第11A図に示すように、アルミニウム合金、
鋳鉄等よりなる補強筒Tにディッピング法を適用してそ
の内、外周面に離型用コーテイング層Coを形成する。
コーテイング剤としては、 ジアルキルスルホコハク酸(商品名:ペレックス)4
重量% 消 泡 剤(商品名:フオーマスタ) 0.2 〃 オクチルアルコール 0.2 〃 金 雲 母 25.6 〃 合成雲母(商品名:リブリケート) 70 〃 を主成分とし、粘度を30〜40cPに調整されたものが用い
られる。補強筒Tの内周面は、心金41と嵌合し得るよう
にテーパ面に形成される。
前記離型用コーテイング層Coを有する補強筒Tは繊維成
形体Fの内周面に嵌合される。
第5図に示すように上型9の上昇させ、また相対向する
両側型101,102;103,104を互いに離間するように移動さ
せて型開きを行う。上型9上の油圧シリンダ39を作動さ
せて取付板36を介して各閉鎖ピン34,35を上昇させ、第
3,第4キャビテイC3,C4に連通する小径部32a,33aの上部
開口を開く。さらに給湯シリンダ15内のプランジヤ16を
下降させる。
略300℃に予熱された繊維成形体Fを持つ補強筒Tの下
部開口を第1成形部181の位置決め突起22に嵌合して繊
維成形体Fを第1成形部181に立設する。
また、第5,第10図に示すように砂中子59における両側の
円筒部601,604下縁を、両側の第1成形部181の頂面に突
出する各仮設置ピン25の凹部25aに係合させて砂中子59
の仮設値を行う。砂中子59の各円筒部601〜604は各繊維
成形体Fの外周に配設される。
第6図に示すように、両側型101,102をそれらが互いに
接近する方向に所定距離移動させ、各中子受31と各幅木
63とを係合して砂中子59の本設置を行う。即ち、各中子
受31の係合孔31aに砂中子59における各幅木63の小径部6
3bを嵌合して砂中子59を位置決めし、また各大径部63a
のシリンダバレル配列方向と平行な端面を各中子受31の
挟持面31bに衝合して砂中子59をそれら挟持面31bにより
挟持するものである。また他の両側型103,104も同様に
移動させる。
次いで上型9を下降させ、心金41を補強筒Tにテーパ嵌
合して繊維成形体Fおよび補強筒Tの上端面を凹部12の
天面に嵌合し、これにより繊維成形体Fを位置決め固定
する。また心金41の凸部41aが第1成形部181頂面の凹部
23に嵌合するので、作動ピン30が押し下げられて各仮設
置ピン25が第1成形部181頂面より引込む。また砂中子5
9の各突起62が各第4キャビテイC4に遊挿され、さらに
上型9の凹部12が各側型101〜104の凸部13に嵌合して型
締めが行われる。
下型11の湯溜部14に溶解炉より730〜740℃のアルミニウ
ム合金(JIS ADC12)よりなる溶湯を供給し、プランジ
ヤ16を0.08〜0.3m/secの速度で上昇させ、第12図に示す
ように圧力p1を以て溶湯を両湯道17より堰19を通じて第
2キャビテイC2の両下部よりそのキャビテイC2および第
1キャビテイC1に注入する。両キャビテイC1,C2内の空
気等のガスは、溶湯により押し上げられて第3,第4キャ
ビテイC3,C4に連通するガス抜き孔32,33を経て上型9の
上方へ抜ける。
この場合両湯道17の断面積が前述のように湯道先17aに
向けて段階的に減少するように、湯道底面が湯溜部14側
より数段の上り階段状に形成されているので、プランジ
ヤ16の上昇により溶湯は両湯道17より各堰19を通じて第
2キャビテイC2に、その両下部よりその全長に亘って略
均等に注入される。
また、ガス抜き孔32,33の小径部32a,33aの開口が狭くな
っているので、第1,第2キャビテイC1,C2内に溶湯を注
入する際、該キャビテイC1,C2内に背圧が発生し、その
背圧は湯面全体に均等に作用する。その結果、湯面は波
立ちを抑制されて略水平に上昇し、これにより溶湯への
ガスの巻込みが防止され、またガス抜きも効率良く行わ
れるので巣の発生が回避される。前記背圧に起因して、
第1,第2キャビテイC1,C2内における溶湯の注入圧は、
第12図に示すように大気圧を上回る圧力p1、例えば2〜
5kg/cm2になる。
さらに繊維成形体Fが前記温度に予熱されているので、
繊維成形体F周りの溶湯の保温が行われ、これにより繊
維成形体Fに対する溶湯の凝着が回避される。
第3,第4キャビテイC3,C4に溶湯が完全に注入された時
点で、上型9上の油圧シリンダ39を作動させて取付板36
を下降させ、閉鎖ピン34,35によって両キャビテイC3,C4
に連通する小径部32a,33aを閉鎖する。
その後プランジャ16を0.14〜0.18m/secの速度で上昇さ
せて溶湯を、前記圧力p1を上回る高圧力p2下、即ち400k
g/cm2の圧力下に所定時間保持して繊維強化複合体Cfを
得、またこの高圧下で溶湯を完全に凝固させて、アルミ
ニウム合金の組織を緻密化し、その強度を図る。この溶
湯の圧力上昇過程において溶湯の圧力5〜20kg/cm2で溶
湯が繊維成形体Fに充填される。このように溶湯の充填
圧力が低いので、充填中に繊維成形体Fが溶湯により破
壊されることはない。またこの場合、繊維成形体Fは薄
肉であるから溶湯の充填が効率良く、且つ確実に行わ
れ、これにより繊維成形体Fの変形およびミクロポロシ
テイ等の鋳造欠陥の発生のない繊維強化複合体Cfが得ら
れる。
薄肉の繊維成形体Fを心金41に直接嵌めるようにする
と、それらの間に間隙を生じた場合、繊維成形体Fが溶
湯の充填圧により破損することがあるが、本発明におい
ては繊維成形体Fをそれに嵌合する補強筒Tにより補強
しているので、繊維成形体Fが溶湯の充填圧によって破
損することがない。
砂中子59は、それの各幅木63を介して両側型101,102
より正確な位置に挟持されているので、第1キャビテイ
C1内への溶湯の注入時およびそのキャビテイC1内の溶湯
の加圧時において砂中子59が浮き上がったりすることが
ない。また各幅木63の大径部63aの端面が両側型101,102
における中子受31の挟持面31bに衝合しているので、砂
中子59が脹らみ傾向になると、その変形力は各挟持面31
bにより支承され、これにより砂中子59の変形が防止さ
れて各シリンダボア4回りの肉厚が均一なサイアミーズ
シリンダバレル1が得られる。
溶湯が凝固を完了した後、型開きを行うと第4図に示す
シリンダブロック素材Smが得られる。この場合、補強筒
Tの内周面に離型用コーテイング層Coが形成されている
ので、心金41の抜取りが容易に行われる。
前記シリンダブロック素材Smに研削加工を施して各第4
キャビテイC4と砂中子59の各突起62との協働により形成
された各突出部64を除去すると、突起62により連通口7
が、また相隣る連通口7巻に補強デッキ部8がそれぞれ
形成され、さらに砂抜きを行うことにより水ジャケット
6が得られる。その後、補強筒Tを繊維強化複合体Cfよ
り抜取ると、シリンダボア4が得られる。補強筒Tの抜
取りは、その外周面に離型用コーテイング層Coが形成さ
れているので容易に行われ、これにより第1〜第3図に
示すように、シリンダボア4回りを筒状繊維強化複合体
Cfより構成されたシリンダブロックSが得られる。補強
筒Tはコーテイング処理を施されて再利用される。
なお、補強筒Tの外周面にのみ離型用コーテイング層Co
を形成してもよく、また繊維成形体Fは一種類の強化繊
維より成形してもよい。さらにマトリックスとしては前
記アルミニウム合金の外に鋳鉄、銅、マグネシウム合金
等が用いられる。
C.発明の効果 本発明によれば、繊維成形体を薄肉に形成するので、繊
維成形体の乾燥時、繊維成形体に対する熱回りを良好に
して結合剤を繊維成形体全体に亘り均一に乾燥し、その
内部強度の低下といった不具合を除去し、これにより全
体に亘り均一な強度を有する繊維強化複合体を得ること
ができる。
また繊維成形体に対する溶湯の充填性が良好となるの
で、繊維成形体が変形したり、またミクロポロシテイ等
の鋳造欠陥を発生することがなく、形状精度および鋳造
品質が良好な繊維強化複合体を得ることができる。
さらに繊維成形体を薄肉に形成しても、それは補強筒に
より補強されているので、取扱い性が良好で、また溶湯
の充填圧により破損することがない。そして補強筒は、
その外周面に離型用コーテイング層を有するので、繊維
強化複合体より容易に抜取られ、これにより寸法精度が
良好で、周囲を繊維強化されたシリンダボアを得ること
ができる。
さらにまた、補強筒はそれにコーティング処理を施して
再利用されるので経済的である。
【図面の簡単な説明】
第1乃至第3図は本発明により得られたサイアミーズ型
シリンダブロックを示し、第1図は上方から見た斜視
図、第2図は第1図II−II線断面図、第2A図は第2図II
a−II a線断面図、第3図は下方から見た斜視図、第4
図はサイアミーズ型シリンダブロック素材を上方から見
た斜視図、第5図は鋳造装置の型開き時の縦断正面図、
第6図は鋳造装置の型閉め時の縦断正面図、第7図は第
6図VII−VII線断面図、第8図は第7図VIII−VIII線断
面図、第9図は砂中子を上方から見た斜視図、第10図は
第9図X−X線断面図、第11図は繊維成形体および補強
筒の斜視図、第11A図は補強筒の要部を拡大した縦断正
面図、第12図は溶湯の圧力と時間の関係を示すグラフで
ある。 C1……繊維強化複合体成形部としての第1キャビテイ、
Cf……繊維強化複合体、Co……離型用コーテイング層、
F……繊維成形体、M……鋳型としての金型、Sm……サ
イアミーズ型シリンダブロック素材、T……補強筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−187562(JP,A) 特開 昭61−126357(JP,A) 特開 昭60−15060(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダボア回りを筒状繊維強化複合体よ
    り構成した繊維強化シリンダブロックを製造するに当
    り、薄肉の筒状繊維成形体の内周面に、外周面に離型用
    コーテイング層を有する金属製補強筒を嵌合し、次いで
    前記繊維成形体および補強筒を鋳型の繊維強化複合体成
    形部に配設し、その後シリンダブロック素材を圧力鋳造
    すると同時に前記繊維成形体に溶湯を充填して前記繊維
    強化複合体を得る工程と;前記繊維強化複合体より前記
    補強筒を抜取って前記シリンダボアを得る工程と;を用
    いることを特徴とする繊維強化シリンダブロックの製造
    方法。
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