JPH0788768B2 - 往復動装置 - Google Patents

往復動装置

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JPH0788768B2
JPH0788768B2 JP61505162A JP50516286A JPH0788768B2 JP H0788768 B2 JPH0788768 B2 JP H0788768B2 JP 61505162 A JP61505162 A JP 61505162A JP 50516286 A JP50516286 A JP 50516286A JP H0788768 B2 JPH0788768 B2 JP H0788768B2
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ガルブレイス,ピーター・アフトン
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ガルブレイス・エンジニアリング・プロプライアタリー・リミテツド
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、往復動装置に関し、特に、2サイクル機関に
適用可能な往復動装置に関する。
[従来の技術] 公知の内燃機関は適切な調整が極めてむずかしいことが
分かっている。そうではあるが、従来からある他のエン
ジンの可変弁開閉時期も公知であり、一般にはクランク
軸と弁カム軸との間の回転関係を調節することによって
行われる。クランク軸と弁カム軸との間のタイミング調
整のための内部装備については、例えばイギリス特許明
細書第2109858号に提案されており、ここでは吸気弁及
び排気弁に対して夫々カム軸が設けられ、又、吸気弁と
排気弁との間の弁開閉タイミングが重複するのを望み通
りに変えるとされているように夫々のカム軸を調整する
ようになっている。
ポートが夫々の対向ピストンにより弁調整される場合
は、ピストン同士の位相関係の調整を行うことが提案さ
れた。このような構成は西ドイツ特許第616,451号、ア
メリカ特許第2,113,480号及び第2,401,188号、並びにイ
ギリス特許第584,783号に提示された。イギリス特許で
は、排気タービン過給機が吸気ポートに連結されてい
る。
[発明が解決しようとする課題] これらのエンジンにおいては、圧縮比を変えるのに、例
えばエンジン負荷に応じてピストンのタイミングを調整
してもたいして効果がなく、又、本来的に弁開閉タイミ
ングを変えはするが、弁開閉タイミングを独立的に調整
することができないことは明らかである。更にピストン
同士の位相関係を変えると、クランク軸とピストンとが
同位相である場合に起こる各シリンダ内における極めて
高レベルの運動バランスが損われるか、又は減少する。
本発明者は、内燃機関において弁開閉タイミングを調整
するのがむずかしいとされているのは吸気ポート及び排
気ポート並びに対応する弁の位置に原因があり、とりわ
け、従来のエンジン、特に4サイクルエンジンにおいて
はこれらのものの、位置が近接していたことが原因であ
ることが分かった。従って、ほとんどの場合、吸気及び
排気の両ポート共スペースが貴重である上死点に近いシ
リンダヘッドに位置しており、ピストンと弁との間のタ
イミング関係に対してちょっと調整してもピストンと弁
とが互いに干渉し合って、エンジンが損傷することにな
る。吸気ポート及び排気ポートに対する夫々の弁同士の
タイミングの調整が可能であっても、弁同士の干渉をな
くさなければならないためその調整は限定されたものに
なる。
吸気弁と排気弁とが近接し合っていると、吸気ガスや排
気ガスが逆流したり、逃がし流になったりする可能性が
あり、又、好ましくない逆流や逃がし流が起こらないよ
うにするには弁開閉タイミングをほんの少し調整するだ
けでよい。
本発明者は、更に弁手段としても作用するピストン同士
の位相の調整が、真の目的すなわち弁調整手段間の位相
の調整を行うための満足のいく手段でないことが分かっ
た。
本発明の目的は、吸気及び排気ポートにおける完全に別
々の独立したタイミング制御と、これらのポートに対応
する弁の一つにスリーブ弁を使用したことを特徴とし、
今まで実現できなかったところのエンジン制御における
大きな融通性と幅広い運転条件への適用をもたらすと共
に燃焼室における無駄な残余室を無くし得る往復動装置
を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、前述の目的は、作動室を画定するシリ
ンダと、燃焼室を画定すべく作動室内を往復運動自在な
ピストン手段と、ピストン手段と協働し、該ピストン手
段(18、19)の往復運動を回転運動に、あるいはこの逆
に変換すべく構成された変位自在の変換手段と、燃焼室
の各端部あるいは該端部に隣接して設けられた、該燃焼
室用の吸気及び排気ポート手段と、吸気及び排気ポート
手段用の弁手段と、変換手段の変位と弁手段との間のタ
イミング関係を調整すべく働く調整手段とを備えてお
り、弁手段が、ピストン手段から独立したポート手段用
の各吸気及び排気弁手段によって構成されると共に、該
弁手段の少なくとも一つが、シリンダ内においてピスト
ン手段のまわりを往復動自在なスリーブ弁である、2サ
イクム機関に適用可能な往復動装置であって、各弁手段
をピストン手段の往復動に応じて周期的に動作させる手
段を備えており、調整手段は、吸気及び排気弁手段の夫
々の周期的動作と変換手段の変位との間における、吸気
及び排気弁手段の夫々の開閉両タイミングの独立的調整
を含むところのタイミング関係を独立して調整できるよ
うに働き、各弁手段における周期的動作間のタイミング
関係を調整する、2サイクル機関に適用可能な往復動装
置によって達成される。
[作 用] 本発明の往復動装置によれば、各弁手段をピストン手段
の往復動に応じて周期的に動作させる手段を備えてお
り、調整手段は、吸気及び排気弁手段の夫々の周期的動
作と変換手段の変位との間における、吸気及び排気弁手
段の夫々の開閉両タイミングの独立的調整を含むところ
のタイミング関係を独立して調整できるように働き、各
弁手段における周期的動作間のタイミング関係を調整す
る。従って、本発明の往復動装置は、吸気及び排気ポー
トにおける完全に別々の独立したタイミング制御と、こ
れらのポートに対応する弁の一つにスリーブ弁を使用し
たことを特徴としている。これら特徴における前者は、
今まで実現できなかったところのエンジン制御における
大きな融通性と幅広い運転条件への適用をもたらす。後
者の特徴は、作動室の側において、例えば、ポペット弁
よりも好ましいことは明確である。ポペット弁は、重要
な不都合を生じるところの、燃焼室において弁及び主ポ
ート間における相当の残余室を必要とする。
本発明のタイミングに関するいろいろな特徴は、吸気及
び排気両ポートにおける独立したタイミング制御によっ
て2サイクル機関に含まれる。このような特徴の重要性
は、排気ポートより先に吸気ポートを開放できること、
例えば、重要なオーバーラップ時間を得ることにあり、
その結果、過給、タービン過給を最適に利用できる。2
サイクル機関における過給、タービン過給の適用には今
まで常に問題が発生している。本発明による独立したタ
イミング制御は、運転中において下記特性の変化を許容
し可能にする。
a) 膨張比 b) 圧縮比 c) 吸排気時間、及びオーバーラップ時間 d) 過給ブースト時間の変動 e) 中速度における延長膨張(及び燃料消費率)を低
くしたときの高運転速度及び正味平均有効圧力の達成 この往復動機関が作動室で作用する点火手段を備えてい
るのが好ましく、これによってこの機関はエンジンを構
成することになるが、必ずしも2サイクルで作動するの
でなくてもよい。あるいは本発明を、例えばコンプレッ
サ向けのものに変えてもよい。
本発明によれば、吸気及び排気の流れを更に正確に制御
することを考慮した吸気ポートと排気ポートとを一定間
隔をおいて配置せしめることにより弁開閉時期を広い範
囲内においてほぼ無限に変えることを可能とし、又、必
要ならば、吸気ガスないし排気ガスの逆流や逃がし流を
ほぼ完全になくすことを可能にする。更に、作動室各端
部における、又は隣接する弁手段同士を離すことによっ
て互いにぶつかり合う危険性をなくす。一方で、ピスト
ンと弁手段のうちの一つとが衝突する危険性をなくすに
は、もう一方の弁手段を十分に調整できるようにしてお
いてその弁手段をほんの少しだけ調整するかあるいは全
然調整しないようにしたり、又はスリーブ弁のような衝
突が起りそうにないタイプの弁を前記弁手段として用い
るようにしたりする。しかしながら一般には、本発明は
スリーブ弁、ポペット弁、回転式分配弁などを含んだ弁
手段をいろいろ組み合わせたものに応用でき、又、吸気
弁と排気弁を両方ともタイミング調整が可能である。
本発明を容易に利用できるエンジンの例としては、シリ
ンダヘッドにはポペット排気弁を、下死点近くのシリン
ダ壁に吸入ポートを有するデトロイトディーゼルエンジ
ンやリカルド式スリーブ弁エンジンである。
弁開閉タイミングを広い範囲にわたってほぼ無限に変え
られれば、吸気タイミング、排気タイミング、有効圧縮
比、有効膨張比、排気吹抜け周期、過給周期等をほぼ変
えることができる。そうすれば、例えばレーシングカー
のエンジンから低馬力の家庭用のセダンのエンジンまで
の往復動機関の特性を全く変えてしまうことができる。
機械の作動中に弁開閉タイミングを調整できることは有
利であり、又、複式化カム、偏心器ないしその他の適当
な作動機構等を使用するとによって、タイミングを連続
的にだけでなく、各サイクル内においても変えることが
できる。
この「有効圧縮比」というのは、1サイクル中に作動室
が密封状態となる最初の瞬間の作動室内の容積と、サイ
クル中の作動室の最少容器との比であり、又、「有効膨
張比」というのは、1サイクル中に作動室が開放されて
排気する最初の瞬間の作動室の容積と、1サイクル中の
作動室内の最少容積との比である。
本発明の一つの特別な利点は、特に、弁タイミングを精
密に制御することができるという利点は、2サイクルエ
ンジンを排気タービン過給機と最適に併用できるという
点ある。
排気タービン過給機から受ける利点はよく知られてお
り、4サイクルエンジンと共に使用してその恩恵がうま
く得られたときもあった。しかしながら、2サイクルエ
ンジンに排気タービン過給機をうまく応用するのが非常
にむずかしいことが分かった。というのは吸気マニホル
ドの圧力が速度の三乗関数として生じなければならない
とするエンジンの一般的要求と排気タービン過給機の全
く異なる排圧特性との間の典型的な不一致と、又、2サ
イクルエンジンでは4サイクルエンジンで通常起こるよ
うな確実な自然発生的吸気ストロークの生じる可能性が
ないといったようなことがあるからである。
これらの問題は本発明によってうまく対処される。二つ
の弁手段間の調整を行うことを定めたことによって二つ
の注目に価する一時的なタイミング関係が下記のように
可能となった。
(i) 高温再始動が必要な場合は、排気弁を早期開弁
するとシリンダ内の加熱された残留ガスの圧力ないし熱
ないし運動エネルギを利用して排気タービン過給機を駆
動することができ、かつサイクルの補充が容易となる。
(ii) 一般的な始動、特に低温始動の場合は、弁開閉
タイミングを調整して圧縮比を上げ、以後の運転のため
にこれを再び下げることができる。
一般に、弁手段は例えば、一つ以上のクランク軸からな
る変換手段により駆動され、駆動手段はタイミングベル
トとして公知の内側に歯の付いたベルト、又は歯車列そ
れにクランクとピン又は偏心器、及び被動歯車機構とか
らなっているものがある。
好ましい実施例としては、調整弁又は各調整弁に対する
駆動手段にはすば歯車列を含めることであり、この調整
手段はこの歯車列を横切って位相を変えるための手段か
らなっている。
調整弁又は各調整弁に対する歯車列は、はすば歯車が変
換手段と調整弁用の駆動軸とに夫々設けられ、又その間
に位置するはすば歯車手段が前記はすば歯車と噛み合っ
ていて、歯車手段がはすば歯車の軸と平行に直線状に移
動できるようになっている。
内燃機関の出始めの頃はポペット弁の調整には過剰な騒
音や、デトネーション及び早期点火の両方が起こる傾向
などといったような問題があった。又、始めの頃に市販
されていた幾つかのエンジン、特に航空機用機関に使用
されていたのにスリーブ弁がある。
スリーブ弁機関の歴史についてはハリイ・リカルド卿の
著した「高速度内燃機関」(プラッキ&サン社(ロンド
ン)出版)によく要約されている。ハリイ・リカルドは
幾つかの成功した長寿命のスリーブ弁エンジンを作り、
又その性能と最適の設計に関する幅広い研究を行った。
スリーブ弁エンジンには幾つかの重要な利点があるのが
分かっている。その機構効率の燃料消費とは目を見張る
ものがあり、これらの一部の理由は、往復動スリーブ、
代表的には窒化鋼スリーブとシリンダチューブとピスト
ンとの境界面において摩擦損失が予期できないほど低い
ことであった。スリーブを長手方向及び周方向の両方向
に往復動をさせた場合、スリーブとシリンダチューブと
の間には優れた潤滑があった。リカルド式エンジンはス
リーブとピストン運動にはなんの重大な問題もなく長時
間作動した。このエンジンは静かで、そこで分かったこ
とは、水冷式スピーブ弁機関におけるピストン温度は同
じような容量と出力を備えたポペット弁機関におけるよ
りも実際は少し低いということであった。これは明らか
にスリーブとシリンダ壁との間を移動する油膜がピスト
ンから放出される熱における良い対流放熱器の役目を果
たしたからである。シリンダヘッドがポートや弁で邪魔
されることがなかったから燃焼室の形状や容量は全く自
由であった。
これらの利点は特に2サイクル機関に応用できたが、し
かし大きな欠陥も幾つかあることが分かった。これらの
欠陥は、2サイクルスリーブ弁エンジンを商売上で広く
用いることに対して、特に初期のポペット弁エンジンの
主な問題のある特徴が後で解決されたとしても、軽減し
た。リカルドは二つの重大な問題に着目した。彼の本
(上で引用した)の387ペーィにそのことが要約されて
いる。
「1.窒化鋼スリーブの寿命は、スリーブの先端が磨耗し
て使えなくなるまでおそらくは2000時間から4000時間ま
でもつ。これは運用航空機の場合は十分長いものである
が、普通の民間企業にとっては長いどころのものではな
い。この領域における磨耗率を減らせるなんらかの手段
を見つけなければならないだろう。
2.端部が開いたスリーブは作動している間中完全に密封
状態にあるように思われるが、低温始動のときは密封は
完全ではない。従って、少し粘性の大きいオイルを注入
するというようななんらかの手段を講じて、圧縮点火に
変えた場合も低温始動ができるようにしなければならな
い。これはかなり問題のある特徴である。」 スリーブの先端部の摩耗は、スリーブのこの部分が排気
ガスの流れをもろに受けたり、あるいはシリンダチュー
ブ又はシリンダヘッドの上部と機械的な干渉を受けたり
することから生じる。
スリーブ弁機関の第2の欠陥は嵩の張った、高価な、ジ
ャンクヘッドとして知られている凹角ヘッドであり、こ
れによって無駄な熱損失が生じ、空冷した場合は適切に
冷やすことがむずかしい。
4サイクルスリーブ弁機関の場合、リカルドの言った二
つの問題は当てはまらないが、ジャクンヘッドが存在す
るので、なおこれが商業上の発展にとって大きな障害と
なっていた。
リカルドも認識しなかった、イリギス特許明細書第497,
300号(ポークマン)及びイリギス特許第1,015,189号
(リンゼイ)に開示されたこれらの問題に対する一つの
解決策においては、スリーブ弁調整原理を対向ピストン
エンジンに適用する、すなわち一対の対向ピストンに夫
々スリーブを設けて排気ポート及び吸気ポートのための
弁とする。
商業用の対向ピストンエンジンには成功しなかったもの
がかなりの数にのぼっており、その代表的なものにジャ
ンカーズ・ジュモ、ルーツ・ディーゼル、そしてナピア
・デルチック・エンジン等があるが、これらは全てピス
トン制御式弁構成のものである。
本出願人の知るかぎり、ポークマン又はリンゼイ設計の
対向ピストンエンジンは商品化されたことがなく、リカ
ルドが述べたような利点のあるにも拘らず、第二次大戦
終了以後スリーブ弁調整式エンジンは歴史的骨董品とし
て残っているに過ぎない。本発明によって非対向式及び
対向式ピストンの両方のこれらの利点が認識されるであ
ろうと考える。
そこで特にスリーブ弁調整式エンジンについて云えば、
スリーブ又は各スリーブは駆動されて周方向にも長手方
向にも往復運動をするのが好ましい。周方向の運動のス
トロークは長手方向の運動のストロークの少なくとも20
%であるのが好ましい。
作動室に対向ピストンが二つあり、かつスリーブ弁構成
が間隔をおいて配置された排気ポート及び吸気ポートに
対応するスリーブ弁である場合は、夫々のスリーブが夫
々のピストンを中心に往復運動をするようにするのが有
利である。好ましくは、二つのピストンに対してクラン
ク軸を夫々設け、又、スリーブが各クランク軸から別々
の駆動手段によって往復運動できるようにする。クラン
ク軸を内側に歯をつけたベルトを介して連結され、負荷
に至る駆動軸は両クランク軸又はそのうちの一つに平行
に又は同軸状に連結するのがよい。
吸気ポートは過給機に連結するのがよいが、排気ポート
から来る排気ガスによって駆動されるように取り付けら
れた排気タービン過給機に連結するのがもっとも好都合
である。
[実施例] 本発明の二つの実施例をあくまでも例として添付図面と
関連させて更に説明する。
第1図と第2図に示した対向ピストン2サイクルエンジ
ン8が横方向の中平面A−Aを中心にしてほぼ対称的に
なっており、そのキャストエンジンブロック9により包
囲されたシリンダチューブ12は作動チャンバと蓋部分35
の付いたクランク室14,15とを形成している。この2サ
イクルエンジンには、更に夫々のクランク軸組立16,17
と、一対の連接棒20,21を介してクランク軸組立16,17と
連接された、内側に歯の付いたベルト24より調時される
作動チャンバ内で対向往復運動をするための一対の対向
ピストン18,19とが含まれている。チューブ12とクラン
ク室組立14,15は都合の良いように一体の鋳物として示
されているが、状況に応じて変えてもよい。
第1図には同位相のクランク軸と、シリンダチューブ12
のポート26,27の夫々は必要に応じて、例えば2サイク
ルモードにおいて掃気を高めるように位相ずれさせても
よいことは云う迄もない。
ポート26,27は夫々の環状のマニホルド25,29に向かって
開いており、これらのマニホルドは作動時には吸気マニ
ホルド及び排気マニホルドになり、ダクト25a,29aと連
通する。これらのマニホルドと対応するダクトとの正確
な物理的構造は詳細に示しておらず、第1図に概略的に
示しているだけである。吸気ダクト25aはタービン94に
より駆動されるブローア92に含まれた排気タービン過給
機組立90の出口と接続されている。タービン94はダクト
29aに沿って向かう排ガスにより駆動される。
燃焼室13aはほぼ、ピストン18,19のヘッド30,31に一対
の円弧状にカットされた空隙28からなっている。図示の
ように、空隙28は円弧状に切り抜かれているが、これ以
外の形状として、ピストンヘッド又は夫々のクラウン
は、必要ならば平らであっても、凸状であってもよい。
内燃室に火花点火ないし噴射をもたらすために、シリン
ダチューブ12にはその外周上に一定の間隔をおいて点火
用ポート32が配設され、又ピストンヘッド30,31には合
わせ溝32aが設けられている。ここには圧縮点火用の噴
射装置1,1が示されているが、必要に応じて点火プラグ
を用いてもよい。
クランク室及びクランク軸の組立はほぼ同一のものであ
り、従って、第1図に示されているエンジンの上端部の
組立て体だけを詳細に説明する。この端部は第2図で拡
大して示されている。クランク軸組立16には、一対の同
軸状のクランク軸と駆動クランク軸40とタイミングクラ
ンク軸41とが含まれている。これら二つのクランク軸
は、クランク室14及びクランク室のカバー35内に一定の
間隔をおいて配置されたころ軸受け42,44により支持さ
れている。クランク軸組立は、管状クランクピン46と、
ピストン18の対応する又は横方向の孔51に保持されたピ
ストンピン50と、夫々のころ保持器54,55にクランクピ
ン46及びピストンピン50を挿入せしめる連接棒20とを含
んだほぼ従来構成のピストンに連結されている。
二つのタイミングクランク軸41はクランク軸40を介して
タイミングベルト24のプーリ60,61(第1図)に夫々キ
ー締めされている。40aで示されているようにテーパ状
の取付け方法が用いられているが、これは確実に取付け
を行うという通常の理由だけでなく、この場合もこのよ
うな目的のためのアイドラプーリがないので、タイミン
グベルトにテンションを掛けられるようにするためであ
る。
シリンダチューブ12に一対の類似の細長いスリーブ弁1
0,11が取り付けられている。これらの弁はスリーブに一
定距離をおいて輪状に配置された穴26a,27aによってポ
ート26,27に弁調節を行い、かつ夫々のピストン18,19を
中心にして往復運動ができる。スリーブ10,11は鋳鉄、
窒化鋼、又は他の適当な材料、例えばセラミックスとか
高性能樹脂で形成してもよい。これらのスリーブはシリ
ンダチューブに高精度に取り付けられ、自由に夫々長手
方向にも周方向にも往復運動を行う。例えばシリンダチ
ューブの中間壁と、ピストンの円筒状の表面10a,11aに
O−リングシールが設けられている。作動時には、薄膜
状のオイルをスリーブとチューブの間に供給保持する
が、周方向の振動が必要であるのはこの膜を適切に分配
し続けるためである。
スリーブ10,11は別々のはすば歯車列68によって夫々の
クランク軸40を起点にして往復運動ができる。これらの
歯車列は夫々ほぼ同じであり、各ピストン同士のタイミ
ング又は位相と、スリーブによる対応するポート同士の
弁調整、従って、本発明によるスリーブ同士のタイミン
グ関係を調整するための手段に接続されている。
各歯車列68は、クランク軸41とクランク74上のはすば歯
車72,73からなっている。これらの歯車は、挿入された
植え込みボルト75に摺動自在にかつ回転自在に取り付け
られている中間はすば歯車71と噛み合う。図示のエンジ
ンは2サイクル作動を行うように構成されているので、
歯車72,73は1:1の比である。
クランク74はころ軸受74aに支持されており、スリーブ1
0から横方向に完全に突出する差し口80用の球面軸受78
を収容するソケット76を備えている。この構成によれば
所望の二つの運動が果たせることが分かるであろう。す
なわち、往復運動の周方向のストロークが長手方向のス
トロークの少なくとも20%であれば、上記のようにこの
運動は潤滑には最適となる。
位相調整は、中間歯車71にあるボス82の環状溝81に据え
付けてある摺動可能の押し引き棒77により行なう。棒77
は歯車のケースカバー79を摺動的に貫通している。従っ
て、植え込みボルト75に沿って歯車71をわずかに動かし
ただけで、歯車同士が相対回転を始めるのはこれらの歯
車がはすば歯車であるからである。従ってクランク軸と
クランク74との間の位相が代わる。更にこれによって上
記のタイミングが変わる。この構成によれば、タイミン
グ位相を180゜にわたって無段階に調整することができ
る。
クランク74を介して各スリーブを駆動する代わりに、カ
ム軸を用いてもよい。そうすれば棒77の調整によるだけ
でなく、好みの形状のカムを用いることによりエンジン
の各ストローク内でタイミング関係を変えることができ
るという利点が増す。
棒77は、例えば吸気マニホルド圧、エンジン速度、路面
速度、スロットル設定、トルク出力等に応じて手動制御
又は自動制御に備えて構成されている。
スリーブ10,11には必要なときに噴射ポート32やピスト
ン溝32aと一致する補助スカラップ32bが設けられてい
る。スリーブ内の隙間26a,27aは必要に応じてチューブ
ポート26,27と協働する。ポートの形状について特に詳
細に述べる必要はないと思う。というのはポートの形状
は、エンジン作動モードや、気流や所望の位相特性の範
囲によって決定するからである。異なったエンジン負荷
条件のもとでのタイミング調整に関して考慮すべき事柄
も公知である。なぜならこのような調整手段は公知の技
術であるからである。
スムースにかつ事故のないように作動する第1図及び第
2図に開示されたエンジンの重要で好ましい特徴は、ク
ランク軸同士の直結式駆動装置としてタイミングベルト
24を使用することである。この特定の応用にもっとも有
利であるのは、このベルトがユニロイヤル社製のHTD型
の最新のベルトであることである。このようなベルト
は、又出力軸を負荷と連結するのに用いてもよいだろ
う。
第1図及び第2図に示されたエンジンは、その作動モー
ドやエンジン設計の標準原理によって変えてもよい。例
えば他の形態の過給、例えばカデンシないし従来からあ
る容積式ないし機械駆動式遠心過給装置を用いてもよ
い。スリーブ弁ポート原理を応用して、チューブ及びス
リーブにおけるポートや、スリーブの二つの成分運動
や、ピストンリング及びチューブポートとが直接接触し
ないことを利用してもよい。
リカルドが述べた上記引用の2サイクルスリーブ弁エン
ジンの主な問題は克服されることが分かるであろう。す
なわち、排ガスの流れをもろに受けることによりスリー
ブの端部が比較的短期に摩耗することがない。又、低温
からスタートしたときなど端部が開いたスリーブがシー
ルされないという問題はもはや起こらない。第1図及び
第2図のエンジンのスリーブの外側端部はクランク室に
あり、又、内側端部はシリンダチューブに包囲されてい
るために、排ガスの流れにさらされることも、始動時の
シールも必要ではない。従って、スリーブ弁エンジンの
有用な特徴の一つや、チューブのギャップに対するスリ
ーブのサイズとそのギャップの両端にかかる伝熱率との
自己補償性の関係を十分に利用することが可能である。
例えば誤差がかなりある場合は、ピストンから油膜を通
しての熱伝達は遅くなり、その結果スリーブが熱膨張し
てギャップが縮小し、油膜を通しての熱の放熱率と熱に
よって決まるスリーブの直径との間にバランスが生じ
る。
ジャンクヘッドを除くことは、高価で高い熱損失成分
や、更にその本体が相当に凹角であるために空冷が困難
な成分の排除を意味する。この後者の点に関してである
が、ジャンクヘッドを空冷するという問題を解消するた
めにブリストル航空機会社が製作した非常に高価でかつ
複雑な複合銅製冷却ヘッドについて触れてみるのも興味
がある。
第1図及び第2図のエンジンにおいて対向ピストン構成
をスリーブ弁調整式にすることによって、スリーブ弁エ
ンジンの積年の問題を克服したばかりでなく、対向ピス
トンエンジンにとって重要な公知のスリーブ弁調整とす
ることができた。特に機械効率や燃料消費が従来の対向
ピストンエンジンに対してかなり改善され、かつ重量対
出力比較は著しく向上している。従って、基本的な用途
における対向ピストンエンジンの問題の一つとして若干
厄介なのが寸法構成であるが、これは所要出力に合わせ
て対向ピストンを非常にコンパクトなサイズに縮小する
ことができることで克服できる。
各スリーブと対応するピストンとの間のタイミング関係
をいろいろ選択的に変えることができれば、有効圧縮
比、有効膨張比、タイミング、作動空間の容積などを広
い範囲にわたって無限に変えることが可能となる。この
ような変化はサイクルからサイクルへ変わるときだけで
なく、各サイクル時内においても可能であり、制御シス
テムがエンジンの負荷条件の変化に即座に反応すること
ができる。このような柔軟性は2サイクル作動において
は特に大切であり、従来エンジンにおける固定中間タイ
ミング設定とは異なるべきものである。本エンジンは簡
単な伝達装置によるトルク負荷の変化に対応して作動す
ることができる。連続的に変化するトルクを伝達する装
置によって負荷整合を最も効率的に行う現代方式はこの
エンジン自体の利用によってほとんど無用のものとなる
かもしれない。本エンジンの吸気弁26と排気弁27とを一
定間隔をおいて設けたことはもう一つの利点である。一
つにはこのようにすれば、有効圧縮比ないし有効膨張比
を変えると、逆流や逃がし流をなくせる。従来式の弁構
成の対向ピストンエンジンや現在式ポペット弁エンジン
ではこのようなことは不可能である。
本発明で弁タイミングを変えることによって非常に融通
性のある排気タービン過給2サイクル機関とすることが
できる。従来の2サイクルエンジンは一般に過給には向
かず、又排気タービン過給にはそれほど重要でもない。
排気タービン過給とした場合でも、始動状態のエンジン
に、すなわちエンジンの負荷速度曲線の大部分にわたっ
て適切に吸気を供給するのに排気タービン過給機に頼る
ことができず、これらの欠陥を克服するために別個の機
械式過給機が必要であった。
2サイクルディーゼルエンジンに排気タービン過給を試
みたときは始動用として別個の外部機械式ブローアが必
要となった。
これに対して、本発明のエンジンでは、作業条件の全範
囲において2サイクルエンジンに排気タービン過給を行
なうことができ、別個の機械式過給機は必要でない、例
えば、高温再始動を要するとき、排気弁を早く開けばシ
リンダ内の加熱された残留ガスの圧力ないし熱ないし運
動エネルギーを利用して排気タービン過給機を駆動する
ことができるので、補給サイクルが容易である。一般に
始動、特に低温始動の場合は、弁のタイミングを調整し
て圧縮比を上げ、続けて運転するために下げてもよい。
いかなる負荷状態でも、エンジンの空気需要特性と排気
タービン過給機の出力特性との固有の不相容性を克服す
るように吸気ないし排気タイミングを変え、かつ一般に
通常の要件に合わせてエンジン特性を変えることができ
る。
すでに述べた本発明の結果である、作動空間の容積を変
えることができないということは、熱効率の高い正味平
均有効圧で一定時間以上の間エンジンを動かすことがで
きる。換言すれば、この場合、ある効率条件とはかけ離
れた正味平均有効圧ではなく、作動空間の容積を変える
ことによってエンジン出力が大いに制御される。
上記の構成によって各シリンダ内の第1、第2のバラン
スをほぼ完璧なものとすることができることに注目され
たい。これに対して、前述のように、圧縮比を変えよう
としてピストン間の位相関係を変えるとする公知の方式
ではこの極めて高いレベルの動的釣合が損われる。
第3図には単独運転用に変更された第2図のエンジンの
片一方が示されており、エンジン108の作用は第2図に
示された半エンジンの作用とほぼ同じであるので、相違
点についてだけ述べる。
第3図のエンジンブロック9に手を加えて隙間112,114
を設けた燃焼ヘッド110を形成するが、これらの隙間に
は概略的に示された噴霧器又は点火プラグ116と、ポペ
ット弁118とが挿入される。このポペット弁も開弁状態
のところが概略的に示されているが、その形状には幾つ
かある公知のどれであってもよく、詳細な説明は必要で
ないと考える。更に、ポペット弁118を駆動する駆動機
構も示されておらず、一般標準のエンジン方式に従って
調節できないものであってもよい。あるいは、ポペット
弁119はそのタイミング調整が可能であるのが好まし
く、又この調整は例えば、イギリス特許明細書第210985
8号に示された手段によって可能である。あるいは、ス
リーブ弁10と共に使用するための今述べた調整手段をこ
こで使用し、ポペット弁の駆動手段に合わせて作り直し
てもよい。従って、クランク74を歯車列又はベルトを介
して、ばねの付勢に抗してポペット弁をずらせるための
偏心器をそなえたカム軸に連結させてもよい。はすば歯
車71を調整してポペット弁の位相を変えてもよい。
第1図及び第2図に関連させて説明したエンジンに加え
られる修正、変更、利点等はエンジン108にも応用して
もよい。
内燃機関に関連させて本発明を説明したが、本発明の原
理はポンプとかコンプレッサなどのような異なった形態
の往復動機関にも応用してもよい。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明の往復動装置は、吸気及び排
気ポートにおける完全に別々の独立したタイミング制御
と、これらのポートに対応する弁の一つにスリーブ弁を
使用したこととを特徴としている。これらの特徴におけ
る前者は、今まで実現できなかったところのエンジン制
御における大きな融通性と幅広い運転条件への適用をも
たらす。後者の特徴は、作動室の側面において、例え
ば、ポペット弁よりも好ましいことは明確である。ポペ
ット弁は、重要な不都合を生じるところの、燃焼室にお
いて弁及び主ポート間における相当の残余室を必要とす
る。
本発明のタイミングに関するいろいろな特徴は、吸気及
び排気両ポートにおける独立したタイミング制御によっ
て2サイクル機関に適する。このような特徴の重要性
は、排気ポートより先に吸気ポートを開放できること、
例えば、重要なオーバーラップ時間を得ることにあり、
その結果、過給、タービン過給を最適に利用できる。2
サイクル機関における過給、タービン過給の適用には今
まで常に問題が発生している。本発明による独立したタ
イミング制御は、運転中において、膨張比、圧縮比、吸
排気時間及びオーバーラップ時間、過給ブースト時間の
変動、並びに中度における延長膨張(又は燃料消費率)
を低くしたときの高運転速度及び正味平均有効圧力の達
成における変化を許容し可能にする。
図面の簡単な説明 第1図は上死点の近くにピストンを示した、本発明によ
る2サイクル対向ピストンスリーブ弁式エンジンの多軸
方向の断面概略図、第2図は第1図のエンジンの一方の
端部の拡大図、第3図は第2図と類似の図であるが、単
独作動するように一部変更されたエンジンの一方の端部
を示した図である。
10,11……スリーブ、12……シリンダチューブ、13a……
燃焼室、 16,17……クランク軸組立、18,19……ピストン、26,27
……チューブポート、40,41……クランク軸、68……は
すば歯車列、71……中間はすば歯車、 72,73……はすば歯車、77……押し引き棒、90……排気
タービン過給機組立。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】作動室(12)を画定するシリンダと、 燃焼室(13a)を画定すべく前記作動室(12)内を往復
    運動自在なピストン手段(18、19)と、 前記ピストン手段(18、19)と協働し、該ピストン手段
    (18、19)の往復運動を回転運動に、あるいはこの逆に
    変換すべく構成された変位自在の変換手段(16、17)
    と、 前記燃焼室の各端部あるいは該端部に隣接して設けられ
    た、該燃焼室(13a)用の吸気及び排気ポート手段(2
    6、27)と、 前記吸気及び排気ポート手段(26、27)用の弁手段(1
    0、11)と、 前記変換手段(16、17)の変位と前記弁手段(10、11)
    との間のタイミング関係を調整すべく働く調整手段(7
    1、77)とを備えており、 前記弁手段(10、11)が、前記ピストン手段(18、19)
    から独立した前記ポート手段(26、27)用の各吸気及び
    排気弁手段(10、11)によって構成されると共に、該弁
    手段(10、11)の少なくとも一つが、前記シリンダ内に
    おいて前記ピストン手段のまわりを往復動自在なスリー
    ブ弁である、2サイクル機関に適用可能な往復動装置で
    あって、 前記各弁手段(10、11)を前記ピストン手段の往復動に
    応じて周期的に動作させる手段(68)を備えており、 前記調整手段(71、77)は、前記吸気及び排気弁手段
    (10、11)の夫々の周期的動作と前記変換手段(16、1
    7)の変位との間における、前記吸気及び排気弁手段(1
    0、11)の夫々の開閉両タイミングの独立的調整を含む
    ところのタイミング関係を独立して調整できるように働
    き、前記各弁手段(10、11)における周期的動作間のタ
    イミング関係を調整する、2サイクル機関に適用可能な
    往復動装置。
  2. 【請求項2】前記ピストン手段は、各々が変換手段(1
    6、17)と該変換手段(16、17)用の独立調整手段(7
    1、77)である調整手段とを備える二つの対向ピストン
    (18、19)であり、前記弁手段(10、11)の夫々が別々
    に調整される請求項1に記載の往復動装置。
  3. 【請求項3】前記弁手段(10、11)の夫々がはすば歯車
    列(68)を含む駆動手段によって駆動されると共に、前
    記調整手段(71、77)の夫々は前記歯車列(68)と交差
    して位相角を変化させる手段(71)を備えている請求項
    1又は2に記載の往復動装置。
  4. 【請求項4】前記弁手段(10、11)の夫々のための歯車
    列(68)が、前記変換手段と前記弁手段用の駆動軸(7
    4)とに設けられた各はすば歯車(72、73)と、前記は
    すば歯車(72、73)にかみ合うと共に該はすば歯車(7
    2、73)の軸に対して平行に直線移動自在な中間はすば
    歯車(71)とを含んでいる請求項3に記載の往復動装
    置。
  5. 【請求項5】前記吸気ポート手段(26)が過給手段(9
    0)に接続されている請求項1から4のいずれか一項に
    記載の往復動装置。
  6. 【請求項6】前記過給手段(90)は前記排気ポート手段
    (27)のガスによって駆動される排気タービン過給機
    (90)である請求項5に記載の往復動装置。
  7. 【請求項7】前記スリーブ弁は長手方向及び周方向の両
    方に関して往復動自在である請求項1から6のいずれか
    一項に記載の往復動装置。
  8. 【請求項8】前記スリーブ弁における前記周方向に関す
    る往復動のストロークが前記長手方向に関する往復動の
    ストロークの少なくとも20%である請求項7に記載の往
    復動装置。
  9. 【請求項9】前記変換手段(16、17)が内歯付ベルトに
    よって直接的かつ駆動自在に連結されている請求項1か
    ら8のいずれか一項に記載の往復動装置。
  10. 【請求項10】前記変換手段(16、17)が少なくとも一
    つのクランクシャフト(40、41)を備えている請求項1
    から9のいずれか一項に記載の往復動装置。
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