JPH0788710A - 被削材座ぐり機 - Google Patents

被削材座ぐり機

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JPH0788710A
JPH0788710A JP25906893A JP25906893A JPH0788710A JP H0788710 A JPH0788710 A JP H0788710A JP 25906893 A JP25906893 A JP 25906893A JP 25906893 A JP25906893 A JP 25906893A JP H0788710 A JPH0788710 A JP H0788710A
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末松圭一
Kozaburo Katahira
片平▲光▼三郎
Teruo Iwasaki
岩崎輝夫
Koichi Nakazawa
中沢好一
Shin Maeno
前野伸
Shuhei Shimizu
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スプリング、取付けボルトなどを使用しなく
ても押さえブッシュの求芯性を図ることができこと。ま
た多数の凹型座ぐりを加工形成する場合、深さ加工の開
始点信号としてNC制御操作盤に被削材の上面よりの座
ぐり深さの数値を正確に指定することができるように被
削材のAEを精密に検出することができること。 【構成】 プレッシャーフットの下面に固定的に設けら
れかつ摺動板と支持板とで室を形成する支持部材と、こ
の支持部材の前記支持板に設けられた複数個の磁性体の
極性に対応して吸着する第2の磁性体を環状当接部に有
しかつ支持部材の切欠部から突出するアーム部にAEセ
ンサを有する求芯板と、この求芯板の中心孔に装着され
た押さえブッシュとを備える被削材座ぐり機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリント基板、時計基
板、ICパッケージなどの加工材料(以下、「被削材」
と言う。)の表面に同じ深さの多数の凹所座ぐり加工を
するために使用される被削材座ぐり機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の一実施例として実公昭6
1−16027号公報に記載されたものがある。この実
施例は加工品押さえの求芯性を図ることを目的とし、図
11で示すように、被削材座ぐり機のハウジング(垂直
移動部材)60と、このハウジング60内に上下方向に
摺動可能に支持されたスピンドル61と、このスピンド
ル61に回転自在に保持されかつ被削材を加工する工具
(ザグリカッター)62と、前記ハウジング60の下端
面に固定されたシリンダ63の下方壁面64に支持され
た環状のピストン65と、このピストン65の下端面に
固定されたピース(プレッシャーフット)66と、この
ピース66の下端面に摺接可能に設けられ、かつ、複数
本のスプリング67を介してピース66に連結された加
工品押さえピース(押さえブッシュ)68とから構成さ
れている。
【0003】上記構成に於いては、加工時加工品押さえ
ピース(押さえブッシュ)68は、加工品と押さえブッ
シュ68の押さえリング68aとの間に発生する摩擦力
によって固定されるので、ハウジング60及びプレッシ
ャーフット66が水平方向に移動しても、そのまま加工
位置に停止している。そして、押さえブッシュ68が被
削材から離れると、押さえブッシュ68はスプリング6
7のバネ力によりプレッシャーフット66の中央へ移動
し、工具(ザグリカッター)62と同一の中心位置に復
帰する。
【0004】しかしながら、上記構成にあっては、押さ
えブッシュ68の求芯性を向上させることができると言
うものの、押さえブッシュ68は複数個のスプリング、
複数個の取付けボルトを介してプレッシャーフット66
に直接取付けなければならないので、取付けが面倒であ
り、またスプリングを用いているので耐久性について問
題があり、さらに、多数の凹型座ぐりを加工形成する場
合に於いて、深さ加工の開始点信号として、工具先端が
被削材に当たる時に発生するアコーステックエミッショ
ン(以下、これを「AE」と言う。)を検知しようとす
る場合には、スプリングの取付け部からもAEが生じて
しまうので、AEを正確に検出することができず、した
がって、NC制御操作盤に被削材の上面よりの座ぐり深
さの数値を正確に指定するのが困難であるなどの問題点
を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は以上のよう
な従来の欠点に鑑み、まずスプリング、取付けボルトな
どを使用しなくても押さえブッシュの求芯性を図ること
ができ、したがって、プレッシャーフットに対する押さ
えブッシュの取付けが簡単であり、次に工具先端が被削
材に当たる時に発生するAEを他の部材から発生するA
Eに邪魔されることなく正確に検出し、よって、多数の
凹型座ぐりを加工形成する場合、深さ加工の開始点信号
としてNC制御操作盤に被削材の上面よりの座ぐり深さ
の数値を正確に指定することができる被削材座ぐり機を
得ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の被削材座ぐり機
は、X軸用サーボモータの駆動力によりX軸方向に水平
移動する被削材セット用テーブル板と、Y軸用サーボモ
ータの駆動力によりY軸方向に水平移動する水平移動板
と、Z軸用サーボモータの駆動力によりZ軸方向に垂直
移動する垂直移動部材と、この垂直移動部材に上下動可
能に設けられたスピンドルと、このスピンドルに回転自
在に支持された工具と、前記垂直移動部材にシリンダを
介して昇降動可能に設けられたプレッシャーフットと、
このプレッシャーフットの下面に固定的に設けられかつ
摺動板と支持板とで室を形成する支持部材と、この支持
部材の前記支持板に設けられた複数個の磁性体の極性に
対応して吸着する第2の磁性体を環状当接部に有し、か
つ、支持部材の切欠部から突出するアーム部にAEセン
サーを有する求芯板と、この求芯板の中心孔に装着され
た押さえブッシュとを備えることを特徴とする。
【0007】
【作用】プレッシャーフット並びに支持部材が下降する
と、まず押さえブッシュの押付けリングが被削材の所定
の表面に到着し、次いで押さえブッシュにさらに押付け
力が加わると、求芯板はスライドパッドが支持部材の摺
動板の内壁面に当接するまで浮き上がる。この時支持板
側の第1の磁性体と求芯板側の第2の磁性体は離れる。
そこで、スピンドルが下降し、被削材の表面に工具が当
たると、その時に発生するAEは、押さえブッシュを介
してAEセンチーにより検知される。
【0008】しかして、座ぐり加工が開始され、プレッ
シャーフットがX軸用サーボモータ及びY軸用サーボモ
ータによりそれぞれ水平方向に移動すると、求芯板は被
削材との摩擦抵抗によりそのままの位置に止まり、一
方、支持部材はその摺動板の内壁面が求芯板のスライド
パッドをスライドすることにより水平移動する。
【0009】プレッシャーフットが上昇すると、押さえ
ブッシュの中心孔の中心位置とプレッシャーフットの中
心孔のそれとがずれていても、求芯板は支持部材側の複
数個の磁性体にそれぞれ吸引され、プレッシャーフット
の中心孔の中心に復帰移動する。
【0010】
【実施例】以下図1〜図8に基づいて本発明の一実施例
を説明する。
【0011】図1はプリント基板、時計基板、ICパッ
ケージなどの被削材の表面に同じ深さの多数の凹所座ぐ
り加工を形成するために使用される被削材座ぐり機の全
体を示す。
【0012】まず1は下部支持台、2は下部支持台1の
後側の上面に載置された上部支持台、3は下部支持台1
の上面に平行に設けられた一対のガイドレールに案内さ
れるテーブル板である。このテーブル板3はX軸用サー
ボモータ4の駆動力により、ボールネジ5を介してX軸
方向へ水平移動する。
【0013】6は上部支持台2の前面に平行に設けられ
た一対のガイドレールに案内される水平移動板である。
この水平移動板6はY軸用サーボモータ7の駆動力によ
り、ボールネジ8を介してX軸と交差するY軸方向へ水
平移動する。
【0014】9は水平移動板の前面に平行に設けられた
一対のガイドレールに案内される垂直移動部材(主軸サ
ドル)である。この垂直移動部材9はZ軸用サーボモー
タ10の駆動力により、ボールネジ11を介してZ軸方
向へ垂直移動する。
【0015】12は垂直移動部材9に設けられた主軸
(スピンドル)である。この主軸12にはモータが内蔵
され、このモータの駆動力により図2で示す工具(ザグ
リカッター)13が高速回転する。
【0016】14はプリント基板、時計基板、ICパッ
ケージなどの被削材である。この被削材14はテーブル
板3の上面に直接1枚を基準ピン15を介して固定され
る。予備用または径が異なる交換用カッター群16はテ
ーブル板3上にツールポスト群17を介して配置されて
いる。
【0017】18はX軸用サーボモーター4、Y軸用サ
ーボモータ7、Z軸用サーボモータ10及び主軸12の
モータを各々回転制御する制御装置である。
【0018】次に図2ないし図8は本発明の要部の一実
施例を示す。
【0019】前述したように9はZ軸方向に移動する垂
直移動部材で、12は垂直移動部材9に上下動可能に設
けられたスピンドル、13はスピンドル12に回転自在
に保持された工具である。
【0020】19は垂直移動部材9の上面に左右一対設
けられた縦方向のエアシリンダで、これらのエアシリン
ダ19の作動杆19aは垂直移動部材9を貫通してい
る。
【0021】20はエアシリンダ19の作動杆19aの
突出端部に固定的に取付けられたプレッシャーフットで
ある。このプレッシャーフット20は断面ハット形鋼
で、中心部にはスピンドル12の下端部が嵌合する大径
のガイド用嵌合孔20aと、このガイド用嵌合孔20a
と連通する小径の中心孔20bとがそれぞれ形成されて
いる。
【0022】またプレッシャーフット20の周胴部の適
宜箇所には加工の際に被削材14から発生する切粉を吸
引するための吸引孔20cが形成され、この吸引口20
cには図示しない集塵機と連結するダストホース21が
適宜に取付けられている。
【0023】22はプレッシャーフット20の下面に固
定的に設けられた環状の支持部材である。この支持部材
22は、本実施例ではプレッシャーフット20の下面に
固定される断面チャンネル形状の摺動板23と、この摺
動板23に下側に固定され、かつ、所要空間あるいは室
24を形成する断面チャンネル形状の支持板25とから
成る。
【0024】しかして、摺動板23及び支持板25の各
々の周壁23a、25aには、図3で示すように所要箇
所に窓を形成する合計4個の切欠部26が設けられてい
る。また支持部材22の上側に位置する摺動板23の中
心部にはプレッシャーフット20の中心孔20bと符合
する中心孔27が形成され、一方、その下側に位置する
支持板25には環状の水平支持壁25bを形成する大径
孔28が形成されている。そして、前記環状の水平支持
壁25bには所定間隔で複数個、本実施例では合計3個
の磁性体29が埋設されている。
【0025】30は支持部材22に移動可能に支持さ
れ、かつ、前記磁性体29の極性に対応して吸着する第
2の磁性体31を複数個有する求芯板である。この求芯
板30は、プレッシャーフットの中心孔20bよりもや
や大径の中心孔32を有すると共に、前記支持部材22
の室内24に収納されかつ上面に摺動板23の内壁面2
3bと摺接する複数個のスライドパッド33を有する環
状当接部34と、この環状当接部34から突出しかつ下
面に前記第2の磁性体31を有する合計3個の突起部3
5と、これらの突起部35の間の1つに窓状の切欠部2
6の1つから食み出すように環状当接部34に延設され
たアーム部36とから成る。
【0026】しかして、求芯板30の前記中心孔32に
は下面に押付けリング37を有する押さえブッシュ38
が固定的に嵌着されており、また求芯板30の前記アー
ム部36の上面には加工時工具13の先端が被削材14
に当たる時に発生するAEを押さえブッシュ38及びこ
れと一体の支持部材22を介して直接的に検知するAE
センサー40が設けられている。
【0027】尚、前記押付けリング37にはプレッシャ
ーフット20側で切粉を吸い取る時に吸い取りが容易に
なるようにエア流入用の溝39が形成されている。また
押さえブッシュ38は図5で示すように固着具41で取
り外し可能に設けられている。
【0028】上記構成に於いては、Z軸用サーボモータ
10が駆動して垂直移動部材9が下降し、またエアシリ
ンダ19の作動杆19aが伸張してプレッシャーフット
20並びに支持部材22が下降すると、図6で示すよう
にまず押さえブッシュ38の押付けリング37が被削材
14の所定の表面に到着し、次いで押さえブッシュ38
にさらに押付け力が加わると、求芯板30はスライドパ
ッド33が支持部材の摺動板23の内壁面23bに当接
するまで浮き上がる。この時支持板25側の第1の磁性
体29と求芯板30側の第2の磁性体31は離れる。そ
こで、スピンドル12が下降し、被削材14の表面に工
具13が当たると、その時に発生するAEは、押さえブ
ッシュ38を介してAEセンサーにより検知される。
【0029】しかして、座ぐり加工が開始され、プレッ
シャーフット20がX軸用サーボモータ4及びY軸用サ
ーボモータ7によりそれぞれ水平方向に移動すると、図
7及び図8で示すように求芯板30は被削材との摩擦抵
抗によりそのままの位置に止まり、一方、支持部材22
はその摺動板23の内壁面23bが求芯板30のスライ
ドパッド33をスライドすることにより水平移動する。
この時求芯板30の環状当接部33は常に支持部材22
の室24内にある。
【0030】プレッシャーフット20が上昇すると、例
えば押さえブッシュ38の中心孔の中心位置と、プレッ
シャーフット20の中心孔20bのそれとがずれていて
も、求芯板30は支持部材22側の複数個の磁性体29
にそれぞれ吸引され、図4で示すようにプレッシャーフ
ット20の中心孔20bの中心に復帰移動する。
【0031】
【異なる実施例】次に図9及び図10は本発明の第2実
施例である。なお、この実施例の説明にあたって、前記
本発明の実施例と同一の部分には同一の符号を付し、重
複する説明を省略する。
【0032】この第2実施例において、前記実施例と主
に異なる点は、押さえブッシュ38A及び押付けリング
37Aである。
【0033】すなわち、押さえブッシュ38A及び押付
けリング37Aの工具用中心孔51、52の径は、プレ
ッシャーフット20Aの中心孔20bまたは支持部材2
2Aの摺動板23の中心孔27のそれよりも小さく形成
した点である。
【0034】このように構成すると、押さえブッシュ3
8A及び押付けリング37Aで、工具13Aで座ぐり形
成される被削材の凹所の周辺のより近くを押さえること
ができる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に於いては、プレッシャーフットの下面に固定的に設け
られかつ摺動板と支持板とで室を形成する支持部材と、
この支持部材の前記支持板に設けられた複数個の磁性体
の極性に対応して吸着する第2の磁性体を環状当接部に
有し、かつ、支持部材の切欠部から突出するアーム部に
AEセンサを有する求芯板と、この求芯板の中心孔に装
着された押さえブッシュとを備えるので、スプリング、
取付けボルトなどを使用しなくても押さえブッシュの求
芯性を図ることができる。そして、押さえブッシュは求
芯板の中心孔に嵌着すれば良いので、取付けが簡単であ
る。
【0036】また工具先端が被削材に当たる時に発生す
るAEを他の部材から発生するAEに邪魔されることな
く精密に検出できる。したがって、多数の凹型座ぐりを
加工形成する場合、深さ加工の開始点信号としてNC制
御操作盤に被削材の上面よりの座ぐり深さの数値を正確
に指定することができる被削材座ぐり機を得ることがで
きる。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の装置の全体を示す斜視図。
【0039】
【図2ないし図8】本発明の第1実施例を示す各概略説
明図。
【0040】
【図9及び図10】本発明の第2実施例を示す各概略説
明図。
【0041】
【図11】従来の一実施例を示す概略説明図。
【0042】
【符号の説明】
1…下部支持台、2…上部支持台、3…テーブル板、4
…X軸用サーボモータ、6…水平移動板、7…Y軸用サ
ーボモータ、9…垂直移動部材、10…Z軸用サーボモ
ータ、12…スピンドル(主軸)、13、13A…工
具、14…被削材、20、20A…プレッシャーフッ
ト、22、22A…支持部材、23…摺動板、24…
室、25…支持板、26…切欠部、29、31…磁性
体、30…求芯板、36…アーム部、37、37A…押
付けリング、38、38A…押さえブッシュ 40…AEセンサー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片平▲光▼三郎 神奈川県横浜市栄区野七里1−2−3− 322号 (72)発明者 岩崎輝夫 神奈川県横浜市戸塚区深谷町667−66 (72)発明者 中沢好一 神奈川県横浜市中区本牧満坂117番地 (72)発明者 前野伸 神奈川県横浜市港南区芹ケ谷1−38−21 (72)発明者 清水修平 神奈川県横浜市南区庚台68−31

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X軸用サーボモータの駆動力によりX軸
    方向に水平移動する被削材セット用テーブル板と、Y軸
    用サーボモータの駆動力によりY軸方向に水平移動する
    水平移動板と、Z軸用サーボモータの駆動力によりZ軸
    方向に垂直移動する垂直移動部材と、この垂直移動部材
    に上下動可能に設けられたスピンドルと、このスピンド
    ルに回転自在に支持された工具と、前記垂直移動部材に
    シリンダを介して昇降動可能に設けられたプレッシャー
    フットと、このプレッシャーフットの下面に固定的に設
    けられかつ摺動板と支持板とで室を形成する支持部材
    と、この支持部材の前記支持板に設けられた複数個の磁
    性体の極性に対応して吸着する第2の磁性体を環状当接
    部に有し、かつ、支持部材の切欠部から突出するアーム
    部にAEセンサーを有する求芯板と、この求芯板の中心
    孔に装着された押さえブッシュとを備える被削材座ぐり
    機。
  2. 【請求項2】 請求項1に於いて、求芯板の上面には支
    持部材の摺動板の内壁面と摺接する複数個のスライドパ
    ッドが設けられていることを特徴とする被削材座ぐり
    機。
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