JPH0938815A - 負荷検出スピンドルユニット - Google Patents

負荷検出スピンドルユニット

Info

Publication number
JPH0938815A
JPH0938815A JP7194595A JP19459595A JPH0938815A JP H0938815 A JPH0938815 A JP H0938815A JP 7194595 A JP7194595 A JP 7194595A JP 19459595 A JP19459595 A JP 19459595A JP H0938815 A JPH0938815 A JP H0938815A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spindle
gas bearing
tool
signal
processing machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7194595A
Other languages
English (en)
Inventor
Shizuka Yamazaki
静 山崎
Naoyuki Uchiyama
尚行 内山
Koji Nakamura
幸治 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP7194595A priority Critical patent/JPH0938815A/ja
Publication of JPH0938815A publication Critical patent/JPH0938815A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷検出スピンドルユニットの加工時に加わ
る工具の負荷を、気体軸受スピンドルの前進後退の移動
時の加速度による慣性力に影響されることなく、常に高
精度に高能率で検出して出力する。 【解決手段】 気体軸受スピンドルを前進させて工具で
工作物を加工するときの工具に掛かる負荷を、工具を支
持する主軸のスラスト変位量を検出するスピンドル内蔵
の非接触変位センサ26の主軸変位量出力から検出するス
ピンドルユニットで、非接触変位センサ26で検出された
主軸変位量信号Aから、気体軸受スピンドルの前後移動
時の加速時における慣性力だけで生じる主軸変位量信号
kBを減算して、工具に掛かる負荷だけによる主軸変位量
信号のみを出力する。主軸変位量信号kBは、駆動モータ
1の速度信号を微分した信号や駆動モータ1のトルク信
号から、加速度に比例する信号を求めて得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体軸受スピンド
ルの主軸(回転軸)の先端部に着脱自在に取付けた工具
で工作物を加工する加工機における工具の加工時の負荷
を検出する負荷検出スピンドルユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】穴加工等に使用される気体軸受スピンド
ルは、ハウジングに主軸を気体軸受でラジアル方向とス
ラスト方向に非接触支持した構造で、主軸の先端部にド
リル等の回転工具が同軸に取付けられる。この気体軸受
スピンドルは、主軸の高速回転が可能で、かつ、回転精
度に優れることから、特に、小径の穴加工に賞用されて
いる。
【0003】気体軸受スピンドルを使用した加工機は、
接近離反移動可能な2つのテーブルの一方に気体軸受ス
ピンドルを固定し、他方に穴加工される工作物を固定し
ている。この加工機による穴加工は、スピンドル側のテ
ーブルを工作物側のテーブルに接近移動させることで行
われる。この場合、気体軸受スピンドルは、その先端の
工具が工作物に所定距離接近する加工点まで高速前進し
てから、減速されて工具の工作物への切り込み送りが開
始され、穴加工終了後は高速後退して、1回の加工能率
を上げるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記加工機で工作物に
小径の穴加工を行うような場合、工具の径が小さくなる
ために、加工時に工具に加わる負荷で工具が折損し易い
という問題があり、そこで、加工時の工具に掛かる負荷
を常時監視することにより、工具の折損の防止、抑制を
図ることが行われている。工具負荷の監視は、気体軸受
スピンドルのハウジングに対する主軸のスラスト方向
(軸方向)の変位を、ハウジングに内蔵された非接触変
位センサで検出することで行われている。
【0005】ところで、通常の加工においては大きな問
題とはならないが、気体軸受スピンドル内蔵の非接触変
位センサでかなり小径の穴加工時の負荷まで高精度に検
出しようとすると、センサ感度をできる限り高めるか、
気体軸受スピンドルの主軸を支持する気体軸受の剛性を
下げて主軸がスラスト方向に変位し易くしておく必要が
ある。しかし、センサ感度を上げる程、また、気体軸受
の剛性を下げる程、次の不具合が発生する場合があっ
た。
【0006】1回の加工能率を上げるため、気体軸受ス
ピンドルの加工点までの前進時と加工後の後退時に高速
送り、いわゆる早送りしているが、この早送りが高速す
ぎたり、立上がり時間が短いと、気体軸受スピンドルや
これを固定するテーブルが加速度を受け、気体軸受スピ
ンドルのハウジングに非接触支持される主軸が慣性力で
ハウジングに対して軸方向に無視できない程度変位す
る。この主軸の慣性力による変位方向は、加工時に工具
が受ける負荷と同方向で、気体軸受スピンドル内蔵の非
接触変位センサで検出される。
【0007】そのため、非接触変位センサの主軸変位量
出力から、加工時の工具(主軸)の負荷による変位量
と、主軸の慣性力による変位量とを区別することが困難
となり、慣性力による変位量が負荷の検出精度に悪影響
を及ぼして、負荷検出精度を悪くしていた。特に、気体
軸受スピンドルの気体軸受の剛性を下げたり、非接触変
位センサの感度を上げる程、加速時の慣性力による主軸
変位量が高感度で検出されて、その悪影響が大きくなる
ので、気体軸受の剛性を下げることや、非接触変位セン
サの感度を上げることが難しくなり、これが工具の負荷
検出精度の向上化を尚更に難しくしていた。
【0008】更に、上記の問題から、気体軸受スピンド
ルの前進と後退時の早送り速度をあまり上げることがで
きず、加工能率の向上化が難しい問題もあった。
【0009】本発明の目的とするところは、加工時に加
わる工具の負荷を、気体軸受スピンドルの前進後退の移
動時の加速による慣性力に影響されること無く、常に高
精度に高能率で検出して出力する負荷検出スピンドルユ
ニットを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、加工機に設置
された気体軸受スピンドルのハウジングに気体軸受で非
接触支持された主軸の先端部に取付けた工具を主軸と一
体に回転させ、加工機で気体軸受スピンドルをその軸方
向に移動させて工具を工作物に切り込み送りさせる加工
時に工具に加わる負荷を、ハウジングに取付けた非接触
変位センサによる主軸のハウジングに対する軸方向の変
位量で検出して加工機に出力する回路部を備えた負荷検
出スピンドルユニットであって、回路部に次の機能を持
たせることによって上記目的を達成するものである。
【0011】即ち、上記回路部は、非接触変位センサの
主軸変位量出力から、気体軸受スピンドルをその軸方向
に移動させる加工機の駆動モータの速度モニター信号の
微分信号または駆動モータのトルク信号に基づき求め
た、気体軸受スピンドルの軸方向移動時の加速度による
主軸変位量出力を減算することにより、加工時の工具に
加わる負荷だけによる主軸変位量信号を出力する機能を
備える。
【0012】ここで、加工機の駆動モータの速度モニタ
ー信号の微分信号や、駆動モータのトルク信号は、気体
軸受スピンドルの加速度に比例する信号で、微分信号や
トルク信号に定数を乗算すれば加速時の慣性力による主
軸の変位量が求まり、この主軸変位量を非接触変位セン
サの主軸変位量出力から減算すると、工具の負荷だけに
よる主軸変位量信号が求まる。
【0013】また、本発明において上記回路部は、気体
軸受スピンドルをその軸方向に移動させる加工機の駆動
モータの速度モニター信号の微分信号または駆動モータ
のトルク信号から、気体軸受スピンドルに軸方向移動時
に加速が加わるタイミングを検知して、この加速が加わ
る時間帯だけ非接触変位センサの主軸変位量出力をカッ
トする機能を備える。
【0014】この場合、駆動モータの速度モニター信号
の微分信号や駆動モータのトルク信号から、気体軸受ス
ピンドルの加速度発生のタイミングを検知して、加速度
による主軸の変位発生の時間帯を求め、この時間帯が工
具の正規の負荷検出時間帯から外れていることを利用し
て、加速が加わる時間帯だけ非接触変位センサの主軸変
位量出力をカットする。
【0015】また、本発明において上記回路部は、加工
機における気体軸受スピンドルの位置を検出する位置セ
ンサの出力に基づいて工具の工作物からの離隔距離を検
出し、この離隔距離が加工直前の接近距離である予め設
定された所定距離以上の時間帯だけ非接触変位センサの
主軸変位量出力信号の出力をカットする機能を備える。
【0016】ここで、工具の工作物からの離隔距離予め
設定された所定距離以上の時間帯とは、気体軸受スピン
ドルに加速が加わる時間帯に相当して、加速が加わる時
間帯だけ非接触変位センサの主軸変位量出力がカットさ
れる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して説明する。尚、図1は請求項1記載の第1の発
明の回路部、図2は請求項2記載の第2の発明の回路
部、図3は請求項3記載の第3の発明の回路部の実施例
が示される。また、図4は加工機の動作を説明するため
の波形図、図5及び図6は本発明の負荷検出スピンドル
ユニットが組み込まれる加工機及び気体軸受スピンドル
の正面図及び断面図である。本発明の説明の前に、図5
と図6の加工機と気体軸受スピンドルの具体例を説明す
る。
【0018】図5の加工機は、気体軸受スピンドル5に
支持された工具7を工作物8に対して上下動させる。リ
ニアガイド2で案内され、駆動モータ1とボールねじ3
で上下のZ方向に駆動されるZテーブル4に、気体軸受
スピンドル5が下向き配置で固定部品6にて固定され
る。駆動モータ1は、回路部14のモータドライブコン
トローラ16で駆動制御されて、Zテーブル4を上下動
させる。気体軸受スピンドル5の真下に、前後左右のX
Y方向に駆動されるXYテーブル10がベース12に支
持されて配置される。XYテーブル10上の定盤9に工
作物8が離脱可能に位置決め搭載される。ベース12に
沿って制御盤13が配置され、その上にセンサコントロ
ールボックス15が設置される。センサコントロールボ
ックス15に、モニタ信号検出ボード18が付設され
る。
【0019】図6の気体軸受スピンドル5は、円筒状の
ハウジング20を有する。ハウジング20に回転自在に
挿通された主軸21の外径面は、静圧気体軸受の軸受ス
リーブ22の内径面とジャーナル軸受隙間を介して対向
し、また、主軸21の後端面は、スラスト軸受23の軸
受面とスラスト軸受隙間を介して対向する。ハウジング
20に設けられた軸受給気口24から圧縮気体(圧縮空
気等)を供給すると、この圧縮気体がハウジング20に
設けられた給気通路25を介してジャーナル軸受隙間と
スラスト軸受隙間に流入して、主軸21をハウジング2
0に対しラジアル方向及びスラスト方向に非接触支持す
る。ジャーナル軸受隙間及びスラスト軸受隙間から流出
する軸受排気は、ハウジング20に設けられた排気通路
(図示せず)を介してスピンドル外部に排出される。主
軸21の先端に工具7が同軸に脱着可能に取り付けられ
る。主軸21とハウジング20の間に設置したモータ2
3に通電することで、主軸21が工具7と一体となって
高速回転する。
【0020】ハウジング20内に、主軸21のスラスト
力による変位を検出する非接触変位センサ26が設置さ
れる。非接触変位センサ26は、渦電流型や静電容量
型、光電型のものが適用される。非接触変位センサ26
を主軸21と同軸に配置することにより、スラスト軸受
23に対する主軸21の傾き等の形状誤差や、主軸21
の振れ等が非接触変位センサ26の出力に影響しなくな
り、穴加工時における工具7に加わる負荷に対応した主
軸21のハウジング20に対するスラスト変位量が高精
度で検出される。
【0021】図5の加工機において、駆動モータ1はZ
テーブル4を原点位置から加工点位置まで早送りで下降
させる。Zテーブル4が加工点位置まで下降して、気体
軸受スピンドル5の工具7の先端が工作物8に所定距離
接近すると、Zテーブル4の下降速度を下げて、回転す
る工具7を工作物8に切り込み送りさせ、穴加工を開始
する。穴が所定の深さまで加工されると、Zテーブル4
が原点位置まで早送りで上昇する。
【0022】以上の穴加工時の時間経過に対する工具7
の先端の動きが、図4(a)の波形に示される。この波
形の停止位置が原点位置P1 であり、早送り下降から切
り込み送りの屈折点が加工点P2 である。穴加工前後の
早送り下降と早送り上昇の時間短縮化で加工能率を上げ
るようにしている。
【0023】図4(b)は、穴加工時に工具7に加わる
負荷だけによる主軸変位量の波形が示される。工具7が
工作物8に接触して穴加工を開始すると、加工の進行に
伴って工具7に加わる負荷が徐々に増加し、工具7のハ
ウジング20に対する軸方向変位量が増加していく。穴
加工が終了する時点で主軸変位量が最大となり、工具7
の上昇時に負荷ゼロとなる。このような主軸変位量が工
具7と一体の主軸21の軸方向変位を検知する非接触変
位センサ26で検出されるのだが、実際はZテーブル4
の上下移動時の加速による慣性力で主軸21が軸方向
に、図4(c)に示す波形の変位をするので、非接触変
位センサ26は図4(e)に示すような波形の出力をす
る。
【0024】即ち、Zテーブル4が原点位置から加工点
位置まで早送り下降するときの加速度で、気体軸受スピ
ンドル5のハウジング20に対して主軸21が上方向に
慣性力で変位する。このときの主軸変位量は、工具7が
穴加工時に受ける負荷による主軸変位量と同じプラス側
に現われる。Zテーブル4が加工点位置に近付いて減速
するときには、主軸21にマイナスの慣性力が作用し
て、マイナス側に主軸変位量が現われる。工具7が工作
物8に切り込み送りされる穴加工の間は、Zテーブル4
が定速送りされて加速されず、主軸21の慣性力による
変位は無い。穴加工が終了してZテーブル4が早送りで
上昇するときに、主軸21にマイナス側に慣性力が作用
してマイナス側に主軸変位量が現われる。そして、Zテ
ーブル4が原点位置まで上昇して停止したときには、主
軸21にプラス側に慣性力が作用して、プラス側に主軸
変位量が現われる。
【0025】従って、非接触変位センサ26で検出され
る出力波形は、図4(b)と図4(c)の波形を合わせ
た図4(e)の波形となる。このような波形から負荷に
よる主軸変位量と慣性力による主軸変位量を区別し、負
荷による主軸変位量だけを検出して、加工状態を正確に
監視することが難しいことから、本発明は図1乃至図3
に示すような構成の回路部14を設ける。
【0026】図1(a)及び(b)に示される第1の発
明の回路部14は、図4(e)の主軸変位量から図4
(c)の主軸変位量を減算して、図4(b)の波形の負
荷だけによる主軸変位量の負荷検出信号を出力する。
【0027】図1(a)の回路部14は、駆動モータ1
の速度モニタ信号から慣性力による主軸変位量を求める
方式のものである。この回路部14は、センサコントロ
ールボックス15にAD変換回路30とコンピュータの
CPU31とDA変換回路32を組み込み、モニタ信号
検出ボード18に微分回路33とAD変換回路34を組
み込んだ構成である。
【0028】非接触変位センサ26の主軸変位量出力が
AD変換回路30でAD変換された信号AがCPU31
に入力される。一方、駆動モータ1の速度モニタ信号が
微分回路33で微分され、AD変換回路34でAD変換
された信号BがCPU31に入力される。CPU31
は、入力信号Aから入力信号Bに定数kを乗算した信号
kBを減算して、DA変換回路32に出力する。DA変
換回路32は、CPU31からの(A−kB)信号をD
A変換して、図4(b)の波形の負荷だけによる負荷検
出信号を出力する。
【0029】即ち、加工機のZテーブル4を駆動モータ
1で上下方向に移動させるときに、気体軸受スピンドル
5の主軸21が慣性力にてハウジング20に対して軸方
向に変位するのは、主軸21が軸方向に加速度を受けた
場合である。また、駆動モータ1の回転速度を微分した
信号は、駆動モータ1で駆動されるZテーブル4の加速
度に比例する。そこで、駆動モータ1の速度モニタ信号
を微分し、AD変換した信号Bに比例定数kを乗算する
ことで、図4(c)の波形の慣性力による変位量信号k
Bを求める。そして、非接触変位センサ26からの負荷
と慣性力による変位量信号Aから慣性力による変位量信
号kBを減算すると、負荷だけによる変位量信号が求ま
り、これが回路部14から出力されて、工具7による工
作物8の加工状態の監視に利用される。
【0030】図1(b)の回路部14は、駆動モータ1
のトルクモニタ信号から慣性力による主軸変位量を求め
る方式のものである。この場合、駆動モータ1でZテー
ブル4を駆動させるときの駆動モータ1のトルクは、Z
テーブル4の加速度に比例することから、トルクモニタ
信号をモニタ信号検出ボード18のAD変換回路34で
AD変換した信号BをCPU31に出力し、CPU31
で信号Bに比例定数kを乗算して慣性力による主軸変位
量を求める。そして、CPU31で非接触変位センサ2
6からの負荷と慣性力による変位量信号Aから慣性力に
よる変位量信号kBを減算して、負荷だけによる主軸変
位量信号を求め、この信号だけを回路部14から出力す
る。
【0031】次に、図2(a)及び(b)に示される第
2の発明の回路部14を説明する。この回路部14は、
図4(e)の主軸変位量出力を、主軸21が慣性力で変
位している特定の時間帯だけカットして、結果的に負荷
だけによる主軸変位量信号を出力する。
【0032】図2(a)の回路部14は、モニタ信号検
出ボード18に微分回路33と比較回路35を組み込ん
でいる。駆動モータ1の速度モニタ信号を微分回路33
で微分した加速度信号を比較回路35で基準値と比較
し、その結果をCPU31に出力する。例えば比較回路
35は、微分回路33からの加速度信号レベルがプラス
側の規定レベル以上のときに図4(d)のハイレベル信
号を出力する。CPU31は、比較回路33からハイレ
ベル信号が出力されている時間帯だけ、非接触変位セン
サ26からの主軸変位量信号の出力をカットする。
【0033】即ち、図2(a)の回路部14は、比較回
路35による加速度信号レベルの比較で、主軸21が加
速度による慣性力で変位するタイミングを検出し、この
タイミングから慣性力の作用している時間帯を検知し
て、検知した時間帯の間だけ非接触変位センサ26から
の主軸変位量信号出力をカットする。この場合、主軸2
1が慣性力で変位する方向で問題となるのは、加工時の
負荷による変位方向と同じプラス側であるので、主軸2
1が慣性力でプラス側に変位するタイミングを検出すれ
ばよい。
【0034】図2(b)の回路部14は、モニタ信号検
出ボード18に比較回路36を組み込んでいる。この場
合、駆動モータ1のトルクモニタ信号に基づく加速度信
号を比較回路36で基準値と比較して、加速度が加わる
タイミングを検出し、その結果をCPU31に出力し
て、慣性力で主軸21が変位する時間帯だけだけ、非接
触変位センサ26からの主軸変位量信号の出力をカット
する。
【0035】次に、図3の回路部14を説明すると、こ
れは図5に示すように、加工機にZテーブル4の高さ位
置を検出する位置センサ17からの位置モニタ信号で、
非接触変位センサ26からの主軸変位量信号の出力をカ
ットする時間帯を決めている。この場合、位置センサ1
7からのZテーブル位置モニタ信号をモニタ信号検出ボ
ード18に組み込んだ比較回路37で基準値と比較さ
せ、その結果をCPU31に入力させて主軸変位量信号
の出力をカットする時間帯を決める。
【0036】位置センサ17は、リニアースケールや位
置検出スイッチ等で、これからの位置モニタ信号レベル
と、例えば図4(a)に示す加工点近くの所定のZテー
ブル位置設定レベルmとを比較回路37で比較する。Z
テーブル位置設定レベルmは、工具7が工作物8の上面
近くまで下降して切り込みを始める直前の予め設定され
た定レベルであり、Zテーブル4のプラス側加速度が消
える時間帯のレベルに相当する。比較回路37で位置モ
ニタ信号レベルとZテーブル位置設定レベルmを比較す
ることで、工具7と工作物8の離隔距離が検出される。
【0037】そこで、位置モニタ信号レベルがZテーブ
ル位置設定レベルm以上で、工具7と工作物8の離隔距
離が所定値以上になった場合に、比較回路37からCP
U31に主軸変位量信号の出力をカットする信号を出力
する。このようにすれば工具7を工作物8に切り込み送
りして穴加工しているときの非接触変位センサ26から
の主軸変位量信号だけが回路部14から出力され、加工
前後の加速度による影響が皆無となる。
【0038】尚、上記の各実施例は気体軸受スピンドル
を上下動させる加工機で説明したが、気体軸受スピンド
ルを水平方向に前後動させる加工機においても本発明は
上記同様に適用される。
【0039】
【発明の効果】請求項1〜3記載の各発明によれば、加
工時の気体軸受スピンドルの前進後退の移動時に気体軸
受スピンドルの工具を支持する主軸が加速度で軸方向に
変位して、この加速度による主軸変位量信号が気体軸受
スピンドル内蔵の非接触変位センサの主軸変位量信号に
含まれても、回路部から出力されるのは加速度による主
軸変位量信号を除去した負荷だけによる主軸変位量信号
となので、常に高精度な負荷検出が可能となり、また、
加工時の気体軸受スピンドルの前進後退の移動の高速
化、加工能率の向上化が容易となる。
【0040】また、気体軸受スピンドルの前進後退の移
動時の加速度の影響が回避されるため、気体軸受スピン
ドルの気体軸受の剛性を下げたり、非接触変位センサの
感度を上げることが可能となり、加工中の小さな負荷を
も容易、高精度に検出することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の第1の負荷検出
スピンドルユニットにおける回路部の2つの実施例を示
すブロック図。
【図2】(a)及び(b)は、本発明の第2の負荷検出
スピンドルユニットにおける回路部の2つの実施例を示
すブロック図。
【図3】本発明の第3の負荷検出スピンドルユニットに
おける回路部の実施例を示すブロック図。
【図4】本発明における回路部の動作を説明するための
加工機の各構成要素での動作波形図。
【図5】本発明の負荷検出スピンドルユニットを組み込
んだ加工機の正面図。
【図6】図5加工機における気体軸受スピンドルの断面
図。
【符号の説明】
1 駆動モータ 5 気体軸受スピンドル 7 工具 8 工作物 14 回路部 17 位置センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工機に設置された気体軸受スピンドル
    のハウジングに気体軸受で非接触支持された主軸の先端
    部に取付けた工具を主軸と一体に回転させ、加工機で気
    体軸受スピンドルをその軸方向に移動させて工具を工作
    物に切り込み送りさせる加工時に工具に加わる負荷を、
    前記ハウジングに取付けた非接触変位センサによる主軸
    のハウジングに対する軸方向の変位量で検出して加工機
    に出力する回路部を備えた負荷検出スピンドルユニット
    であって、 前記回路部は、非接触変位センサの主軸変位量出力か
    ら、気体軸受スピンドルをその軸方向に移動させる加工
    機の駆動モータの速度モニター信号の微分信号または前
    記駆動モータのトルク信号に基づき求めた、気体軸受ス
    ピンドルの軸方向移動時の加速度による主軸変位量出力
    を減算することにより、加工時の工具に加わる負荷だけ
    による主軸変位量信号を出力することを特徴とする負荷
    検出スピンドルユニット。
  2. 【請求項2】 加工機に設置された気体軸受スピンドル
    のハウジングに気体軸受で非接触支持された主軸の先端
    部に取付けた工具を主軸と一体に回転させ、加工機で気
    体軸受スピンドルをその軸方向に移動させて工具を工作
    物に切り込み送りさせる加工時に工具に加わる負荷を、
    前記ハウジングに取付けた非接触変位センサによる主軸
    のハウジングに対する軸方向の変位量で検出して加工機
    に出力する回路部を備えた負荷検出スピンドルユニット
    であって、 前記回路部は、気体軸受スピンドルをその軸方向に移動
    させる加工機の駆動モータの速度モニター信号の微分信
    号または前記駆動モータのトルク信号から、気体軸受ス
    ピンドルが軸方向移動時に加速されるタイミングを検知
    して、この加速される時間帯だけ非接触変位センサの主
    軸変位量出力をカットすることを特徴とする負荷検出ス
    ピンドルユニット。
  3. 【請求項3】 加工機に設置された気体軸受スピンドル
    のハウジングに気体軸受で非接触支持された主軸の先端
    部に取付けた工具を主軸と一体に回転させ、加工機で気
    体軸受スピンドルをその軸方向に移動させて工具を工作
    物に切り込み送りさせる加工時に工具に加わる負荷を、
    前記ハウジングに取付けた非接触変位センサによる主軸
    のハウジングに対する軸方向の変位量で検出して加工機
    に出力する回路部を備えた負荷検出スピンドルユニット
    であって、 前記回路部は、加工機における気体軸受スピンドルの位
    置を検出する位置センサの出力に基づいて工具の工作物
    からの離隔距離を検出し、この離隔距離が加工直前の接
    近距離である予め設定された所定距離以上の時間帯だけ
    非接触変位センサの主軸変位量出力をカットすることを
    特徴とする負荷検出スピンドルユニット。
JP7194595A 1995-07-31 1995-07-31 負荷検出スピンドルユニット Withdrawn JPH0938815A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7194595A JPH0938815A (ja) 1995-07-31 1995-07-31 負荷検出スピンドルユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7194595A JPH0938815A (ja) 1995-07-31 1995-07-31 負荷検出スピンドルユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0938815A true JPH0938815A (ja) 1997-02-10

Family

ID=16327163

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7194595A Withdrawn JPH0938815A (ja) 1995-07-31 1995-07-31 負荷検出スピンドルユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0938815A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USRE44311E1 (en) 2004-10-20 2013-06-25 Black & Decker Inc. Power tool anti-kickback system with rotational rate sensor
US9199362B2 (en) 2010-01-07 2015-12-01 Black & Decker Inc. Power tool having rotary input control
US9266178B2 (en) 2010-01-07 2016-02-23 Black & Decker Inc. Power tool having rotary input control
US9475180B2 (en) 2010-01-07 2016-10-25 Black & Decker Inc. Power tool having rotary input control
US10589413B2 (en) 2016-06-20 2020-03-17 Black & Decker Inc. Power tool with anti-kickback control system
JP2020089933A (ja) * 2018-12-04 2020-06-11 双葉電子工業株式会社 計測装置、計測方法、プログラム

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USRE44311E1 (en) 2004-10-20 2013-06-25 Black & Decker Inc. Power tool anti-kickback system with rotational rate sensor
USRE44993E1 (en) 2004-10-20 2014-07-08 Black & Decker Inc. Power tool anti-kickback system with rotational rate sensor
USRE45112E1 (en) 2004-10-20 2014-09-09 Black & Decker Inc. Power tool anti-kickback system with rotational rate sensor
US9321155B2 (en) 2010-01-07 2016-04-26 Black & Decker Inc. Power tool having switch and rotary input control
US9211636B2 (en) 2010-01-07 2015-12-15 Black & Decker Inc. Power tool having rotary input control
US9266178B2 (en) 2010-01-07 2016-02-23 Black & Decker Inc. Power tool having rotary input control
US9199362B2 (en) 2010-01-07 2015-12-01 Black & Decker Inc. Power tool having rotary input control
US9321156B2 (en) 2010-01-07 2016-04-26 Black & Decker Inc. Power tool having rotary input control
US9475180B2 (en) 2010-01-07 2016-10-25 Black & Decker Inc. Power tool having rotary input control
US10160049B2 (en) 2010-01-07 2018-12-25 Black & Decker Inc. Power tool having rotary input control
US10589413B2 (en) 2016-06-20 2020-03-17 Black & Decker Inc. Power tool with anti-kickback control system
US11192232B2 (en) 2016-06-20 2021-12-07 Black & Decker Inc. Power tool with anti-kickback control system
JP2020089933A (ja) * 2018-12-04 2020-06-11 双葉電子工業株式会社 計測装置、計測方法、プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6565293B2 (en) Pneumatic machine tool
EP2150863B1 (en) Machine tool for precision micro-milling and/or drilling
US4697964A (en) Boring machine
EP0962281A3 (en) Industrial machine having abnormal vibration detecting function
JPH09300176A (ja) 切削加工装置およびその異常検出方法
JPH1043910A (ja) 工作機械用磁気軸受スピンドル装置
JP2002144191A (ja) 工作機械
JP2015226947A (ja) 工作機械のワーク加工方法及びワーク加工装置
JPH0938815A (ja) 負荷検出スピンドルユニット
US6339203B1 (en) Spindle system for diesink type electric discharge machine
JPH08168997A (ja) プリント基板穴明け機
JP2003001548A (ja) 止まり穴加工方法およびワークの検査方法
JP3381864B2 (ja) プリント基板穴明け機
JP2006026864A (ja) 微細加工装置
JP2007285386A (ja) 空気軸受スピンドルおよび空気軸受スピンドルの制御方法
KR20130110655A (ko) 가공기의 스핀들 오차 보상 시스템
JPH06170697A (ja) ドリルの過負荷監視方法および装置
JPS646899B2 (ja)
JP2835584B2 (ja) 被削材座ぐり機
JPH106113A (ja) 小径穴加工用自動ボール盤
JPH10309653A (ja) 刃先位置変位検出方法及び刃先位置変位検出機能を備えた工作機械並びに該工作機械用工具ホルダ
JP3362803B2 (ja) 被削材座ぐり機
JP3300604B2 (ja) 工具破損検出方法及び装置
JP2002187048A (ja) 工作機械の切削抵抗計測方法
JP2965756B2 (ja) 穴あけ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20021001