JP3404645B2 - 加工装置における加工用ヘッドの位置制御装置 - Google Patents
加工装置における加工用ヘッドの位置制御装置Info
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Description
加工用ヘッドの位置制御装置に関し、特にレーザ加工装
置におけるレーザ照射部を加工用ヘッドとして位置制御
するのに適した位置制御装置に関する。
細化により加工精度の向上と単位時間の加工能力(スル
ープット)の向上が求められている。
れているレーザ加工装置について説明する。このレーザ
加工装置10は、石定盤11にZ軸コラム12が立設さ
れると共に、ワーク13を搭載するためのX−Yステー
ジ14が設けられている。X−Yステージ14は、ワー
ク13をX軸方向、Y軸方向に移動させるためのもので
ある。一方、Z軸コラム12は、レーザ発振器が内蔵さ
れているZ軸サドル15を上下方向、すなわちZ軸方向
に駆動するためのものである。Z軸サドル15の先端部
には光学系駆動装置16が装着されている。光学系駆動
装置16は、そこに搭載されるガスノズル(加工用ヘッ
ド)17をX軸方向、Y軸方向に駆動するためのもので
ある。ガスノズル17の位置制御を行うために、光学系
駆動装置16内にガスノズル17の位置を検出するため
の位置センサ(リニアエンコーダ)が設置され、Z軸サ
ドル15の先端を基準に計測された計測値が位置制御に
用いられている。
ズル17は高速かつ小ストロークで駆動されるものであ
り、X−Yステージ14は、ガスノズル17のストロー
クに比べて大きなストロークでワーク13を移動させる
ものである。そして、加工中においては、Z軸サドル1
5は固定であり、ガスノズル17がX軸方向、Y軸方向
に駆動される。すなわち、Z軸サドル15はワーク13
の交換、その他においてガスノズル17を退避位置に置
くために移動される。
イスコイル型のリニアモータ駆動によるX−Yステージ
によりガスノズル17を駆動するものであり、具体的な
構造は、特願平10−245275号に示されているの
で、ここでは詳しい説明は省略する。
ーザ光の焦点は、集光用のレンズが収められたガスノズ
ル17の運動に応じてワーク13上を走査される。一
方、X−Yステージ14の可動部は石定盤11を基準と
して位置が計測され、この計測値を使用して位置制御が
行われる。
ザ光に起因する誤差を除いたとき、X−Yステージ14
とガスノズル17間の相対運動が支配的である。また、
本レーザ加工装置10においては、ガスノズル17をX
−Yステージ14の上面に位置させるために、Z軸サド
ル15が片持ち支持式のオーバハング構造となってお
り、光学系駆動装置16及びガスノズル17を支持する
Z軸サドル15の剛性は高くない。
構造において、Z軸サドル15の先端を基準としてガス
ノズル17の位置を検出してフィードバック制御を行う
と、前述した相対運動に光学系駆動装置16の反力でZ
軸サドル15にはZ軸方向の構造変形が運動誤差として
生じる。すなわち、図3に示す力学モデル(図3は、本
発明における力学モデルであるが、説明を理解し易くす
るために引用する)とそのブロック線図である図6にお
いて、本来、X−Yステージ14とガスノズル17の相
対運動はX1 (s)であるが、上記の提案装置ではX´
(s)をフィードバックしているため、X2 (s)の変
位(Z軸構造の力学特性)が誤差として含まれている。
その結果、光学系駆動装置16によりガスノズル17を
高い加減速度で運動させた場合、その反力F(s)によ
る誤差X2 (s)は反力F(s)に比例して大きくなる
ため、許容誤差の範囲で運動できる加速度に限界があ
る。特に、スループットを向上させるためには、ガスノ
ズル17が高い加速度運動を行い、加減速時間を押さえ
ることが必要条件となる。
速度をあげていった場合、加工誤差が大きくなり、スル
ープットの向上は望めない。
高精度で位置制御するのに適した加工装置における加工
用ヘッドの位置制御装置を提供することにある。
提案されている上記の光学系駆動装置(特願平10−2
45275)を搭載したレーザ加工装置に適した位置制
御装置であり、加工用ヘッドを高速・高精度で位置制御
するのに適している。すなわち、レーザ光を用いてワー
クに対する任意形状の切断や穴あけ等の加工を行うこと
を目的とするレーザ加工装置に適している。
先端に、ワークに対して加工を行うための加工用ヘッド
をX軸方向及びY軸方向に駆動する駆動装置を搭載し、
前記加工用ヘッドの位置を位置センサで検出して検出さ
れた信号を前記駆動装置にフィードバックすることによ
り前記加工用ヘッドの位置制御を行うようにした加工装
置であり、前記加工用ヘッドの周囲に、前記石定盤に固
定された位置計測の基準となる計測フレームを設け、該
計測フレームに対する前記加工用ヘッドの相対位置変化
を前記位置センサで検出してフィードバックによる位置
制御を行うようにしたことを特徴とする。
ヘッドはレーザ光を前記ワークに照射して加工を行うも
のであり、前記ワークは、該ワークを前記X軸方向及び
前記Y軸方向に移動させるために前記石定盤に設けられ
たX−Yステージに搭載される。
し、前記石定盤に立設されて該アームをZ軸方向に駆動
するためのZ軸コラムに装着されている。
テージに比べて高速かつ小ストロークで駆動されるもの
であり、前記X−Yステージは、前記加工用ヘッドのス
トロークに比べて大きなストロークで駆動するものであ
る。
ダを用い、前記加工用ヘッドに該X−Yリニアエンコー
ダのセンサヘッド部もしくはスケール部が設けられ、前
記計測フレームに該X−Yリニアエンコーダのスケール
部もしくはセンサヘッド部が設けられる。
よるレーザ加工装置の実施の形態について説明する。な
お、図5と同じ部分には同じ番号を付している。本レー
ザ加工装置10は、石定盤10をベースプレートとした
X−Yステージ14及びZ軸コラム12、レーザ発振器
を搭載したZ軸サドル15、Z軸サドル15の先端に取
り付けられた光学系駆動装置16、ガスノズル17、計
測フレーム20から構成される。
4のフィードバック用位置センサ(図示せず)で行わ
れ、その基準は石定盤11にある。すなわち、X−Yス
テージ14におけるX軸方向、Y軸方向の移動量がそれ
ぞれ、石定盤11を基準として位置センサで検出され、
X−Yステージ14の制御装置にフィードバックされ
る。加えて、本レーザ加工装置10ではX−Yステージ
14、すなわちワーク13と、ガスノズル17、すなわ
ちレーザ光との間の相対運動を精密に行うため、レーザ
光の運動、即ちガスノズル17の運動をワーク基準で計
測するようにしている。そして、X−Yステージ14の
可動範囲の確保などのスペース上の制約から、図1に示
すX−Y平面内に高い剛性をもつ計測フレーム20を用
いてその基準を構成した点に特徴を有する。
レーム20は、ガスノズル17のX軸方向、Y軸方向の
移動を妨げないようにガスノズル17の可動範囲の周囲
に位置する略矩形状のフレーム20−1と、このフレー
ム20−1を高い剛性を持って支持している支持フレー
ム20−2、20−3、20−4とを有する。支持フレ
ーム20−2〜20−4はそれぞれ、石定盤11に固定
されている。ガスノズル17の位置検出は、X−Y平面
の直交する2軸を同時計測できるX−Yリニアエンコー
ダによって行われる。例えば、ガスノズル17にはX−
Yリニアエンコーダの一部となるスケールが設けられ、
フレーム20−1にはセンサヘッドが設けられる。この
ようなX−Yリニアエンコーダは周知であるので詳しい
説明は省略する。
置き換えたものでり、ここではX軸方向のみのモデルに
ついて示している。図4は、図3のブロック線図であ
る。計測フレーム20を基準として計測されたガスノズ
ル17の位置変位は図3に示した力学モデルにおけるX
1 (s)にあたる。このX1 (s)を用いて光学系駆動
装置16は位置のフィードバック制御を行う。
部全体の慣性負荷をm2 とする。また、Z軸コラム12
などの支持部構造の剛性をkとする。光学系駆動装置1
6における可動部、すなわちガスノズル17を駆動する
ために内蔵されているX−Yステージは、粘性抵抗が微
少なクロスローラガイドによりZ軸サドル15に対し
て、案内される。また、前に述べたように、光学系駆動
装置16におけるX−Yステージの駆動源としてはボイ
スコイル型のリニアモータを用いるが、ドライブアンプ
の電流補償により、可動部の運動に伴う渦電流に起因す
る粘性抵抗はほとんど発生しない構成である。そのた
め、光学系駆動装置16の可動部は、X軸方向において
慣性負荷のみとみなせる。この慣性負荷をm1 とする。
それぞれの慣性負荷の変位をx1 、x2 とする。また、
図5に示した提案装置におけるZ軸コラム15の先端を
基準としたガスノズル17の変位計測値をx´とする。
ここで、各慣性体における運動方程式を以下に示す。
3のPcom(S)はガスノズル17の位置指令を示
し、Gc(s)は制御補償器を示す。
X´(s)を計測し、その値をフィードバックしていた
ため、制御目標となるX1 (s)にX2 (s)を除いた
変位量しかフィードバックされない。そのため、ガスノ
ズル17先端の軌跡精度には、加減速時の反力に比例し
たX2 (s)の変位がそのまま運動誤差となって残る。
を用いて、制御目標点であるガスノズル17の変位X1
(s)を直接計測し、その変位量を用いてフィードバッ
クを行うため、システム構成上、支持構造に起因する運
動誤差を排除できる。
制約により、高加減速運動能力・高精度を求められる加
工装置における加工用ヘッドの支持が柔軟構造の場合
に、本発明のようにその性能(高速化)向上を目的とし
て計測フレームを用いて計測・制御を行うことは有効で
ある。レーザ光によるワークの切断や穴あけを行う加工
装置以外の具体的なアプリケーションとしては、工作機
械、液晶あるいは半導体用ステッパー等の光露光装置、
各種レーザ加工システムなどがあげられる。
用ヘッドを高精度で位置制御できることにより、加工精
度の向上とスループットの向上を実現できる。
示した図である。
ズルの位置関係を示した図である。
X軸方向について示した図である。
置の概略構成を示した図である。
ブロック線図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 石定盤に設けられたアームの先端に、ワ
ークに対して加工を行うための加工用ヘッドをX軸方向
及びY軸方向に駆動する駆動装置を搭載し、前記加工用
ヘッドの位置を位置センサで検出して検出された信号を
前記駆動装置にフィードバックすることにより前記加工
用ヘッドの位置制御を行うようにした加工装置におい
て、前記加工用ヘッドの周囲に、前記石定盤に固定され
た位置計測の基準となる計測フレームを設け、該計測フ
レームに対する前記加工用ヘッドの相対位置変化を前記
位置センサで検出してフィードバックによる位置制御を
行うようにしたことを特徴とする加工装置における加工
用ヘッドの位置制御装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の位置制御装置において、
前記加工用ヘッドはレーザ光を前記ワークに照射して加
工を行うものであり、前記ワークは、該ワークを前記X
軸方向及び前記Y軸方向に移動させるために前記石定盤
に設けられたX−Yステージに搭載されていることを特
徴とする加工装置における加工用ヘッドの位置制御装
置。 - 【請求項3】 請求項2記載の位置制御装置において、
前記アームはレーザ発振器を内蔵し、前記石定盤に立設
されて該アームをZ軸方向に駆動するためのZ軸コラム
に装着されていることを特徴とする加工装置における加
工用ヘッドの位置制御装置。 - 【請求項4】 請求項2記載の位置制御装置において、
前記加工用ヘッドは、前記X−Yステージに比べて高速
かつ小ストロークで駆動されるものであり、前記X−Y
ステージは、前記加工用ヘッドのストロークに比べて大
きなストロークで駆動するものであることを特徴とする
加工装置における加工用ヘッドの位置制御装置。 - 【請求項5】 請求項1記載の位置制御装置において、
前記センサとしてX−Yリニアエンコーダを用い、前記
加工用ヘッドに該X−Yリニアエンコーダのセンサヘッ
ド部もしくはスケール部が設けられ、前記計測フレーム
に該X−Yリニアエンコーダのスケール部もしくはセン
サヘッド部が設けられることを特徴とする加工装置にお
ける加工用ヘッドの位置制御装置。
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JP14435899A JP3404645B2 (ja) | 1999-05-25 | 1999-05-25 | 加工装置における加工用ヘッドの位置制御装置 |
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JP2000334637A JP2000334637A (ja) | 2000-12-05 |
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