JPH078865B2 - ホトクロミツク性フルギド化合物 - Google Patents

ホトクロミツク性フルギド化合物

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JPH078865B2
JPH078865B2 JP62093189A JP9318987A JPH078865B2 JP H078865 B2 JPH078865 B2 JP H078865B2 JP 62093189 A JP62093189 A JP 62093189A JP 9318987 A JP9318987 A JP 9318987A JP H078865 B2 JPH078865 B2 JP H078865B2
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量磁郎 明石
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ホトクロミック性を有する新規フルギド化合
物に関するものであり、記録材料、光学素子材料などの
種々の分野で利用可能なものである。
[従来技術] 光によって可逆的な構造変化を示すホトクロミック化合
物は種々のものが知られ、G.H.Brown著「ホトクロミズ
ム」に紹介されている。
最近、熱安定性の高いホトクロミック化合物としてフル
ギド化合物が研究され、その中でフェニルフルギド、フ
リルフルギド、チエニルフルギドについての技術が特公
昭60−52150号公報、特公昭61−1425号公報等に開示さ
れている。これらの化合物は、熱による逆反応がたいへ
ん小さく長期にわたる記録の保存が可能であることが示
されている。また、これらの化合物を用いた光記録ディ
スクの研究もなされており、3000万ビット/cm2の記録
密度で8000回以上の繰り返し性を有することが示されて
いる。(I、E、E、Proc.160巻Pt.I第5号1983年)。
また、最近の光ディスク用記録媒体は、半導体レーザー
領域(780〜830nm)に吸収を有することが必要条件とな
っているが、特開昭61−267578号公報に開示されている
3−ピリルフルギドおよびフルギイミドは半導体レーザ
ー領域に近い領域に吸収帯を有し、かなり長波長領域に
最大吸収(λmax=620nm)を有することが記載されてい
る。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、これらの化合物は実際的な応用において
は、次のような欠点を有していた。
フェニルフルギド、フリルフルギド、チエニルフルギド
は、化学的に安定ではあるが、吸収波長領域が短波長で
あるという問題を有していた。
また、3−ピリルフルギドにおいては、吸収波長領域は
長波長であるが、たいへん酸化されやすく化学的に不安
定であるという問題点を有していた。
本発明は、かかる従来技術の欠点を解消しようとするも
のであり、吸収波長領域が長波長(700nm以上に吸収を
有することが望まれている。)であり、かつ化学的な安
定性が高いフルギド化合物を提供することを目的とす
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するために下記の構成を有す
る。
「下記一般式[I]で与えられるフルギド化合物。
(式中R1は、C1〜C30のアルキル基、およびC6〜C12のア
リール基またはアラルキル基から選ばれる置換基を示
す。R2およびR3は、少なくとも一方が、C1〜C10のアル
キル基、およびC6〜C12のアリール基あるいはアラルキ
ル基から選ばれる置換基、又は基 は、アダマンチル基を示す。R4は水素原子、C1〜C10
アルキル基、またはC6〜C12のアリール基、アラルキル
基およびハロゲンから選ばれる置換基を示す。R5は、C1
〜C30のアルキル基、C6〜C12のアリール基、アラルキル
基、アシル基および水素原子から選ばれる置換基を示
す。R6はC1〜C10のアルキル基またはアルコキシ基、C6
〜C12のアリール基、アラルキル基、シアノ基、ニトロ
基、ハロゲンおよび水素原子から選ばれる置換基を示
す。Xは酸素原子またはN−R7で示される窒素原子を含
む基を示し、R7はC1〜C30のアルキル基、C6〜C12のアリ
ール基、アラルキル基、およびC3〜C30のアクリルアル
キル基またはメタクリルアルキル基から選ばれる置換基
を示す。nは0〜4の整数を示す。)」 かかる一般式で示されるフルギド化合物はインドール基
を有することから着色状態において広くかつ大きな長波
長吸収帯を有する。しかも、本発明化合物は耐酸化性等
の化学的安定性にも優れている。
かかる一般式の具体例としては、(E)−α−(1,2−
ジメチル−3−インドリル)エチリデン(イソプロピリ
デン)コハク酸無水物、(E)−α−(1−エチル−2
−メチル−3−インドリル)エチリデン(イソプロピリ
デン)コハク酸無水物、(E)−α−(1−オクタデシ
ル−2−メチル−3−インドリル)エチリデン(イソプ
ロピリデン)コハク酸無水物、(E)−α−(1,2−ジ
メチル−3−インドリル)エチリデン(イソプロピリデ
ン)−N−メチルスクシイミド等が挙げられる。本発明
フルギド化合物の製造方法として種々の方法が可能であ
るが、もっとも一般的でかつ高収率で得られる方法とし
ては下記一般式(II)で与えられるアセチルインドール
誘導体と下記一般式(III)で与えられるコハク酸エス
テルとのStobbe縮合によって製造される。
(式中R1〜R6およびnは前記述通り、R8はアルキル基を
示す。) Stobbe縮合は、t−ブトキシアルカリ金属を含有するt
−ブタノール中で反応物を還流することによって行なわ
れる。この段階での生成物はハーフエステル、すなわち
基R8の一方が水素原子である。この生成物は加水分解さ
れることによってジカルボン酸に転換される。このジカ
ルボン酸は、酸無水物との加熱による脱水反応によって
酸無水物に転換される。また、これらの酸無水物は適当
な1級アミンとの脱水反応によって相当するイミド化合
物に転換される。これらのフルギド化合物の精製はカラ
ム法、再結晶法等の適当な精製法によって達せられる。
着色は、該化合物に紫外線を照てることによって生じ、
また可視光を照てることにより無色体が生じるが、その
光記録への適用においては、例えばヘリウムネオンレー
ザーによる600〜650nmの赤色光などの使用が好適であ
る。
本発明フルギド化合物の使用方法としては、溶剤、プラ
スチック等の適当な媒体中に分散させたり、または該フ
ルギド化合物に適当な重合性官能基を導入し、他モノマ
ーと共重合させポリマー中に担持させることが好ましい
方法である。さらには該フルギド化合物に長鎖アルキル
基等を導入し、LB膜としたり、または、蒸着、スパッタ
リングによって薄膜化させて使用することも好ましい方
法である。
本発明のフルギド化合物は以下の種々の用途に有用であ
る。例えば、情報の記録およびディスプレー等に使用さ
れ、またホログラフィック記録にも有用である。
[実施例] 実施例を挙げて更に詳細に説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
実施例1 (E)−α−(1,2−ジメチル−3−インドリル)エチ
リデン(イソプロピリデン)コハク酸無水物の調製3−
アセチル−1,2−ジメチルインドール9.4g(0.05mol)、
ジエチルイソプロピリデンコハク酸エステル10.7g(0.0
5mol)をt−ブトキシカリウム6.7g(0.06mol)が溶解
されているt−ブタノール300ml中に加え煮沸した。反
応が完了した後、t−ブタノールを留去し、次いで残留
物に水を加え、さらに酸を加え弱酸性にすることによっ
て遊離するハーフエステルをトルエンを用いて抽出し
た。ハーフエステルは10%エタノール性水酸化カリウム
と煮沸することによってジカルボン酸とした。このジカ
ルボン酸は水および酸の添加によって遊離し、トルエン
を用いて抽出した。水分を除去したジカルボン酸は、塩
化アセチルと煮沸することによって酸無水物に転換し
た。目的物はカラム精製法および石油エーテルによる再
結晶法によって黄色固体(2.0g)として得られた。この
黄色固体をベンゼンに溶かし、紫外光を照射すると深青
色(λmax=585nm)に着色した。この色は、白色光の照
射によって元に戻った。この操作は何度も繰り返し行え
た。
また、図面に、得られた化合物のベンゼン中における吸
収スペクトルを示した。横軸に、吸収波長を、縦軸に光
学密度を示した。
IRによる吸収スペクトル結果 1760〜1820(cm-1) (C=O(コハク酸無水物)伸縮振動) 1300〜1400(cm-1) (C−N(インドール環)伸縮振動) 実施例2 実施例1において、3−アセチル−1,2−ジメチルイン
ドールに代えて、3−アセチル−1−エチル−2−メチ
ルインドールを使用した。
得られた(E)−α−(1−エチル−2−メチル−3−
インドリル)エチリデン(イソプロピリデン)コハク酸
無水物は黄色固体であり、アセトニトリルに溶かし紫外
光を照射すると深青色(λmax=590nm)に着色した。こ
の色は、白色光の照射によって元に戻った。この操作
は、何度も繰り返し行えた。
実施例3 実施例1で得た(E)−α−(1,2−ジメチル−3−イ
ンドリル)エチリデン(イソプロピリデン)コハク酸無
水物1当量とメチルアミン1当量をトルエン中で煮沸し
た。溶媒を留去し、残留するスクシナミン酸をアセチル
クロライドに溶解し、室温に1時間放置した。溶媒を留
去し、再結晶法によって(E)−α−(1,2−ジメチル
−3−インドリル)エチリデン(イソプロピリデン)−
N−メチルスクシイミドが黄色固体として得られた。黄
色固体をアセトニトリルに溶かし紫外光を照射すると深
青色(λmax=590nm)に着色した。この色は白色光の照
射によって元に戻った。この操作は何度も繰り返し行え
た。
実施例4 実施例1で得られた(E)−α−(1−エチル−2−メ
チル−3−インドリル)エチリデン(イソプロピリデ
ン)コハク酸無水物を溶媒を用いてポリスチレンに溶解
し、スライドガラス上に塗布乾燥したフイルムに紫外線
光を照射すると深青色に着色した。この着色体は、空気
中、暗所、室温で1ケ月保存後も十分な着色濃度を有し
ていた。以上のことから該化合物はその着色体の熱安定
性が高く、さらには酸化等の化学的安定性にも優れてい
ることが確認された。
[発明の効果] 本発明フルギド化合物は以下のような効果を有してい
た。
(1) 着色体は、広く、且つ大きな長波長吸収帯を有
し、種々レーザー光に感応する。
(2) 化学的な安定性が高く耐久性に優れる。
【図面の簡単な説明】
図面は、実施例1の化合物の吸収スペクトルを示す。 (イ)は無色体の吸収スペクトル (ロ)は着色体の吸収スペクトル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[I]で与えられるフルギド化
    合物。 (式中R1は、C1〜C30のアルキル基、およびC6〜C12のア
    リール基またはアラルキル基から選ばれる置換基を示
    す。R2およびR3は、少なくとも一方が、C1〜C10のアル
    キル基、およびC6〜C12のアリール基あるいはアラルキ
    ル基から選ばれる置換基、又は基 は、アダマンチル基を示す。R4は水素原子、C1〜C10
    アルキル基、またはC6〜C12のアリール基、アラルキル
    基およびハロゲンから選ばれる置換基を示す。R5は、C1
    〜C30のアルキル基、C6〜C12のアリール基、アラルキル
    基、またはアシル基および水素原子から選ばれる置換基
    を示す。R6はC1〜C10のアルキル基またはアルコキシ
    基、C6〜C12のアリール基、アラルキル基、シアノ基、
    ニトロ基、ハロゲンおよび水素原子から選ばれる置換基
    を示す。Xは酸素原子またはN−R7で示される窒素原子
    を含む基を示し、R7はC1〜C30のアルキル基、C6〜C12
    アリール基、アラルキル基、およびC3〜C30のアクリル
    アルキル基またはメタクリルアルキル基から選ばれる置
    換基を示す。nは0〜4の整数を示す。)
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JPS63166877A (ja) * 1986-12-27 1988-07-11 Yamaha Corp フルギド系フオトクロミツク化合物

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