JPH0788563B2 - 高アルミ含有フェライト系ステンレス鋼の製造方法 - Google Patents
高アルミ含有フェライト系ステンレス鋼の製造方法Info
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B47/00—Auxiliary arrangements, devices or methods in connection with rolling of multi-layer sheets of metal
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B3/00—Rolling materials of special alloys so far as the composition of the alloy requires or permits special rolling methods or sequences ; Rolling of aluminium, copper, zinc or other non-ferrous metals
- B21B3/02—Rolling special iron alloys, e.g. stainless steel
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- Metal Rolling (AREA)
- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、Alをフェライト系ステンルス鋼中に熱拡散さ
せることによって高アルミ含有フェライト系ステンレス
鋼を製造する方法に関する。
せることによって高アルミ含有フェライト系ステンレス
鋼を製造する方法に関する。
(従来技術とその問題点) 高アルミ含有フェライト系ステンレス鋼は高温での耐酸
化性に優れるという大きな特徴を持っている。特に高温
でしかも酸化に対し厳しい環境ではAlを増やすことが効
果的である。しかしながら、その一方で、Al量を増やす
につれ、熱間および冷間の加工性が悪くなりまた、靭性
にも乏しく、溶解技術も高度となるため、18%前後のCr
を含むステンレス鋼でかつAlが5%を超えた材料では工
業的な薄板の製造は困難である。具体的にはAlを3.5%
含む18Cr系のステンレス鋼の薄板は通常のステンレス鋼
の製造設備でなんとか製造されている。しかし、これを
超えるAlを含むステンレス鋼はもはやステンレス鋼の大
量生産設備では製造できないのが現状である。
化性に優れるという大きな特徴を持っている。特に高温
でしかも酸化に対し厳しい環境ではAlを増やすことが効
果的である。しかしながら、その一方で、Al量を増やす
につれ、熱間および冷間の加工性が悪くなりまた、靭性
にも乏しく、溶解技術も高度となるため、18%前後のCr
を含むステンレス鋼でかつAlが5%を超えた材料では工
業的な薄板の製造は困難である。具体的にはAlを3.5%
含む18Cr系のステンレス鋼の薄板は通常のステンレス鋼
の製造設備でなんとか製造されている。しかし、これを
超えるAlを含むステンレス鋼はもはやステンレス鋼の大
量生産設備では製造できないのが現状である。
(発明の目的) 本発明は従来技術の上記問題点を改善するもので、本発
明の目的は、設備もまた工程も従来法に比して簡単な高
アルミ含有フェライト系ステンレス鋼の製法を提供する
にある。
明の目的は、設備もまた工程も従来法に比して簡単な高
アルミ含有フェライト系ステンレス鋼の製法を提供する
にある。
(発明の構成) 本発明者らは、鋭意検討の結果、Al濃度の高いフェライ
ト系ステンレス鋼を製造する方法として、フェライト系
ステンレス鋼の薄板とアルミ箔を軽く圧力をかけながら
接触させこれを真空中で950〜1150℃の高温度で加熱す
るとAlがフェライト系ステンレス鋼中に拡散侵入し、温
度によるが、拡散距離が数十μmであれば、1〜数時間
の加熱でフェライト系ステンレス鋼のAl濃度は実用上ほ
ぼ均一になること、およびフェライト系ステンレス鋼の
薄板とアルミ箔を接触させた状態でこれを保持するため
には、これらと接合しない例えばアルミナ系セラミック
スなどが使用できるが、高価でしかも脆いため、工業用
としては実用的でなく、あらかじめ酸化皮膜を形成させ
た2〜5%Al−Cr−Fe鋼の薄板または薄コイルをこの用
途に使用するのが好ましいことを見出し、本発明を完成
したものである。
ト系ステンレス鋼を製造する方法として、フェライト系
ステンレス鋼の薄板とアルミ箔を軽く圧力をかけながら
接触させこれを真空中で950〜1150℃の高温度で加熱す
るとAlがフェライト系ステンレス鋼中に拡散侵入し、温
度によるが、拡散距離が数十μmであれば、1〜数時間
の加熱でフェライト系ステンレス鋼のAl濃度は実用上ほ
ぼ均一になること、およびフェライト系ステンレス鋼の
薄板とアルミ箔を接触させた状態でこれを保持するため
には、これらと接合しない例えばアルミナ系セラミック
スなどが使用できるが、高価でしかも脆いため、工業用
としては実用的でなく、あらかじめ酸化皮膜を形成させ
た2〜5%Al−Cr−Fe鋼の薄板または薄コイルをこの用
途に使用するのが好ましいことを見出し、本発明を完成
したものである。
即ち、本発明の高アルミ含有フェライト系ステンレス鋼
の製法は、フェライト系ステンレス鋼(11〜30%Cr)の
薄板または薄コイルを1枚またはそれ以上と、総板厚が
上記ステンレス鋼総板厚の5〜110%のAl薄板または薄
コイルを1枚またはそれ以上とを交互に重ね合わせて積
層体を形成した後、該積層体を剥離材と重ねて真空中で
900℃〜1200℃に加熱することを特徴とする。
の製法は、フェライト系ステンレス鋼(11〜30%Cr)の
薄板または薄コイルを1枚またはそれ以上と、総板厚が
上記ステンレス鋼総板厚の5〜110%のAl薄板または薄
コイルを1枚またはそれ以上とを交互に重ね合わせて積
層体を形成した後、該積層体を剥離材と重ねて真空中で
900℃〜1200℃に加熱することを特徴とする。
以下、本発明の特徴を、その作用と共に具体的に説明す
る。
る。
(作用) 本発明では、積層体のAl面およびフェライト系ステンレ
ス鋼面に、剥離材としてあらかじめ加熱により酸化皮膜
を形成させた2〜5%Al−Cr−Fe鋼の薄板または薄コイ
ルを使用すれば、加熱処理後の剥離が容易になる。特
に、剥離材を積層体と共にコイル形状に巻込み、冷却後
に剥離材を分離する長尺薄コイルの製造には、有効であ
り、目的薄コイルの表面を綺麗に仕上げることができ
る。
ス鋼面に、剥離材としてあらかじめ加熱により酸化皮膜
を形成させた2〜5%Al−Cr−Fe鋼の薄板または薄コイ
ルを使用すれば、加熱処理後の剥離が容易になる。特
に、剥離材を積層体と共にコイル形状に巻込み、冷却後
に剥離材を分離する長尺薄コイルの製造には、有効であ
り、目的薄コイルの表面を綺麗に仕上げることができ
る。
また、剥離材を使用すれば、1組の積層体の上に他の積
層体を重ねた状態で、加熱処理することができる。真空
中での加熱温度を900〜1200℃に限定した理由は、拡散
温度が低すぎると、拡散熱処理時間をかけても、フェラ
イト系ステンレス鋼の板厚中央までのAl拡散が不十分
で、高温使用時の拡散により使用中に表面Al濃度が徐々
に低下し、耐酸化性が劣化するので、下限を900℃とし
た。また、1200℃を超える高温では熱処理費用が掛るこ
とと、剥離材の効果が薄れてくるので、上限を1200℃と
した。
層体を重ねた状態で、加熱処理することができる。真空
中での加熱温度を900〜1200℃に限定した理由は、拡散
温度が低すぎると、拡散熱処理時間をかけても、フェラ
イト系ステンレス鋼の板厚中央までのAl拡散が不十分
で、高温使用時の拡散により使用中に表面Al濃度が徐々
に低下し、耐酸化性が劣化するので、下限を900℃とし
た。また、1200℃を超える高温では熱処理費用が掛るこ
とと、剥離材の効果が薄れてくるので、上限を1200℃と
した。
アルミニウム薄板または薄コイルのフェライト系ステン
レス鋼に対する板厚を5〜110%に限定した理由は、フ
ェライト系ステンレス鋼が片面のみでAl箔と接している
場合でも、この比率で十分拡散がなされた時には、Al濃
度が重量比率で1.6〜27%になり、Al濃度が1.6%未満で
は十分な耐酸化性が得られず、27%を越えると脆くて曲
げなどの可塑加工が全くできなくなるためである。
レス鋼に対する板厚を5〜110%に限定した理由は、フ
ェライト系ステンレス鋼が片面のみでAl箔と接している
場合でも、この比率で十分拡散がなされた時には、Al濃
度が重量比率で1.6〜27%になり、Al濃度が1.6%未満で
は十分な耐酸化性が得られず、27%を越えると脆くて曲
げなどの可塑加工が全くできなくなるためである。
またフェライト系ステンレス鋼薄板(A)とアルミ箔
(B)との重ね合わせ方法としては、比較的板厚の薄い
製品(およぼ0.2mm以下)を製造する場合は、A/B/A及び
B/A/Bの上下対称タイプとA/B及びB/Aの上下非対称タイ
プが考えられる。そして板厚の厚い製品(およそ0.2mm
超)を製造する場合は、これらを多層に、A/B……A/B/A
及びB/A……B/A/BとA/B……A/B及びB/A……B/Aとするの
が良く、これによって、Alの拡散時間が短縮され、生産
性も向上する。
(B)との重ね合わせ方法としては、比較的板厚の薄い
製品(およぼ0.2mm以下)を製造する場合は、A/B/A及び
B/A/Bの上下対称タイプとA/B及びB/Aの上下非対称タイ
プが考えられる。そして板厚の厚い製品(およそ0.2mm
超)を製造する場合は、これらを多層に、A/B……A/B/A
及びB/A……B/A/BとA/B……A/B及びB/A……B/Aとするの
が良く、これによって、Alの拡散時間が短縮され、生産
性も向上する。
ここで、Aが外層になる場合は、Bが外層になる場合に
比し、表面のAl濃度が低目となり、初期の耐酸化性能は
若干劣るが、加工性は良好であり、これらは用途に応じ
て適切な方法を選ぶことができる。
比し、表面のAl濃度が低目となり、初期の耐酸化性能は
若干劣るが、加工性は良好であり、これらは用途に応じ
て適切な方法を選ぶことができる。
さらに非対称タイプに比し、対称タイプの方が製品の曲
がりが少なく、矯正も容易であるが、使用環境が例え
ば、一面においては耐熱性が他面においてはスポット溶
接性が要求されるような用途には、非対称タイプが好ま
しい場合もあるので、用途によって適宜選択することが
できる。
がりが少なく、矯正も容易であるが、使用環境が例え
ば、一面においては耐熱性が他面においてはスポット溶
接性が要求されるような用途には、非対称タイプが好ま
しい場合もあるので、用途によって適宜選択することが
できる。
なお上記のように表裏で異なる特性を要求される用途に
は、非対称タイプでかつAl拡散の初期段階すなわちAl濃
度勾配が表裏で大きい程良く、これは加熱条件をコント
ロールするとか、多層の重ねたフェライト系ステンレス
鋼薄板(A)とアルミ箔(B)の板厚をコントロールす
ることにより可能である。
は、非対称タイプでかつAl拡散の初期段階すなわちAl濃
度勾配が表裏で大きい程良く、これは加熱条件をコント
ロールするとか、多層の重ねたフェライト系ステンレス
鋼薄板(A)とアルミ箔(B)の板厚をコントロールす
ることにより可能である。
次に具体的な実施例にもとづいて、その製造方法を詳細
に説明する。
に説明する。
(実施例1) 第1図に示すように、0.08mm(80μm)厚×200mm幅×2
50m長さの22%Crフェライト系ステンレス鋼コイル
(1)2枚の間に30μmのアルミ箔コイル(2)を挟
み、さらに剥離材として酸化皮膜をつけた0.2mm厚の3
%Al−18Cr−Fe耐熱鋼薄板コイル(3)を重ねながら、
全体をSUS304製パイプ(4)を芯としてコイル状に巻き
こんだ。このコイルを1000℃×6hrの条件で真空焼鈍
し、冷却後巻き戻した。コイル間のアルミ箔は完全に22
%Crフェライト系ステンレス鋼に吸収され、板厚が約17
0μmの1枚の板となっていた。Al濃度は表面で約3
%、板厚中央で約8%とAl濃度が板厚方向に傾斜してい
た。これを圧延と光輝焼鈍を繰返して、途中70μmにな
ったところで、再度1000℃×6hrの条件で真空焼鈍し、A
lの均一化をはかり、最終的に50μmの板厚まで薄くし
た。この段階で、ほぼ均一化しており、そのAl濃度を測
定したところ、約5%であった。
50m長さの22%Crフェライト系ステンレス鋼コイル
(1)2枚の間に30μmのアルミ箔コイル(2)を挟
み、さらに剥離材として酸化皮膜をつけた0.2mm厚の3
%Al−18Cr−Fe耐熱鋼薄板コイル(3)を重ねながら、
全体をSUS304製パイプ(4)を芯としてコイル状に巻き
こんだ。このコイルを1000℃×6hrの条件で真空焼鈍
し、冷却後巻き戻した。コイル間のアルミ箔は完全に22
%Crフェライト系ステンレス鋼に吸収され、板厚が約17
0μmの1枚の板となっていた。Al濃度は表面で約3
%、板厚中央で約8%とAl濃度が板厚方向に傾斜してい
た。これを圧延と光輝焼鈍を繰返して、途中70μmにな
ったところで、再度1000℃×6hrの条件で真空焼鈍し、A
lの均一化をはかり、最終的に50μmの板厚まで薄くし
た。この段階で、ほぼ均一化しており、そのAl濃度を測
定したところ、約5%であった。
(実施例2) 第2図に示すように、0.08mm(80μm)厚×200mm幅×2
50m長さの22%Crフェライト系ステンレス鋼(1)に、3
0μm厚のアルミ箔コイル(2)を両面にそれぞれ1枚
づつ重ね、さらに、酸化皮膜をつけた0.2mm厚の3%Al
−18Cr−Fe耐熱鋼薄板コイル(3)を1方のアルム箔に
重ねながら、全体をSUS304製パイプ(4)を芯としてコ
イル状に巻きこんだ。このコイルを1000℃×6hrの条件
で真空焼鈍し、冷却後巻き戻したところ、剥離材は容易
に剥がすことができ、両面のアルミ箔は完全に22%Crフ
ェライト系ステンレス鋼に吸収され、板厚が約100μm
の1枚の板となっていた。表面のAl濃度は約25%であ
り、板厚中央部は約13%であった。表面のAl濃度が高い
ため、加工性に劣るが、曲率半径が10mm程度までは十分
曲げることが可能である。耐酸化性は極めて良好であ
り、1100℃で500時間以上加熱する耐酸化性試験ではAl
はほぼ均一化し、表面に極めて薄い灰色の酸化皮膜を生
じた程度であった。
50m長さの22%Crフェライト系ステンレス鋼(1)に、3
0μm厚のアルミ箔コイル(2)を両面にそれぞれ1枚
づつ重ね、さらに、酸化皮膜をつけた0.2mm厚の3%Al
−18Cr−Fe耐熱鋼薄板コイル(3)を1方のアルム箔に
重ねながら、全体をSUS304製パイプ(4)を芯としてコ
イル状に巻きこんだ。このコイルを1000℃×6hrの条件
で真空焼鈍し、冷却後巻き戻したところ、剥離材は容易
に剥がすことができ、両面のアルミ箔は完全に22%Crフ
ェライト系ステンレス鋼に吸収され、板厚が約100μm
の1枚の板となっていた。表面のAl濃度は約25%であ
り、板厚中央部は約13%であった。表面のAl濃度が高い
ため、加工性に劣るが、曲率半径が10mm程度までは十分
曲げることが可能である。耐酸化性は極めて良好であ
り、1100℃で500時間以上加熱する耐酸化性試験ではAl
はほぼ均一化し、表面に極めて薄い灰色の酸化皮膜を生
じた程度であった。
(発明の効果) 本発明によれば、高アルミ含有フェライト系ステンレス
鋼を熱間加工、冷間加工なしに簡単に製造することがで
きる。また、アルミニウムの溶射のような高価な設備あ
るいは大きな圧延設備、拡散接合設備を使用しなくて
も、真空焼鈍により、高アルミ含有フェライト系ステン
レス鋼の製造が可能となり、安価に広幅製品が製造でき
るので、その効果は顕著である。
鋼を熱間加工、冷間加工なしに簡単に製造することがで
きる。また、アルミニウムの溶射のような高価な設備あ
るいは大きな圧延設備、拡散接合設備を使用しなくて
も、真空焼鈍により、高アルミ含有フェライト系ステン
レス鋼の製造が可能となり、安価に広幅製品が製造でき
るので、その効果は顕著である。
添付図面は、本発明の実施例を示すもので、第1図は実
施例1の説明図、第2図は実施例2の説明図である。 1……フェライト系ステンレス鋼板コイル 2……アルミ箔コイル 3……2〜5%Al−Cr−Fe鋼板コイル 4……金属製パイプ
施例1の説明図、第2図は実施例2の説明図である。 1……フェライト系ステンレス鋼板コイル 2……アルミ箔コイル 3……2〜5%Al−Cr−Fe鋼板コイル 4……金属製パイプ
Claims (3)
- 【請求項1】フェライト系ステンレス鋼の薄板または薄
コイルを1枚またはそれ以上と、総板厚が上記ステンレ
ス鋼総板厚の5〜110%のAl薄板または薄コイルを1枚
またはそれ以上とを交互に重ね合わせて積層体を形成し
た後、該積層体を剥離材と重ねて真空中で900℃〜1200
℃に加熱することを特徴とする高アルミ含有フェライト
系ステンレス鋼の製造方法。 - 【請求項2】積層体の剥離材として、あらかじめ酸化皮
膜を形成させた2〜5%Al−Cu−Fe鋼の薄板または薄コ
イルを使用する請求項1記載の方法。 - 【請求項3】積層体と剥離材をコイル形状に巻き込み、
該コイルを加熱処理し、冷却後、剥離材を分離する請求
項2記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1009969A JPH0788563B2 (ja) | 1989-01-20 | 1989-01-20 | 高アルミ含有フェライト系ステンレス鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1009969A JPH0788563B2 (ja) | 1989-01-20 | 1989-01-20 | 高アルミ含有フェライト系ステンレス鋼の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02192801A JPH02192801A (ja) | 1990-07-30 |
JPH0788563B2 true JPH0788563B2 (ja) | 1995-09-27 |
Family
ID=11734752
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1009969A Expired - Lifetime JPH0788563B2 (ja) | 1989-01-20 | 1989-01-20 | 高アルミ含有フェライト系ステンレス鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0788563B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014194058A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-09 | Nisshin Steel Co Ltd | 排ガスの冷却性能に優れたフェライト系ステンレス鋼材および製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2760244B1 (fr) * | 1997-02-28 | 1999-04-09 | Usinor | Procede de fabrication d'un feuillard en acier inoxydable ferritique a haute teneur en aluminium utilisable notamment pour un support de catalyseur d'echappement de vehicule automobile |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0739627B2 (ja) * | 1988-11-14 | 1995-05-01 | 日新製鋼株式会社 | 高Al含有ステンレス鋼板の製造法 |
JPH0726192B2 (ja) * | 1988-11-14 | 1995-03-22 | 日新製鋼株式会社 | 高Al含有ステンレス鋼板の製造法 |
-
1989
- 1989-01-20 JP JP1009969A patent/JPH0788563B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014194058A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-09 | Nisshin Steel Co Ltd | 排ガスの冷却性能に優れたフェライト系ステンレス鋼材および製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02192801A (ja) | 1990-07-30 |
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