JPH0788420B2 - エポキシ基含有エラストマ−組成物 - Google Patents

エポキシ基含有エラストマ−組成物

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JPH0788420B2
JPH0788420B2 JP62165241A JP16524187A JPH0788420B2 JP H0788420 B2 JPH0788420 B2 JP H0788420B2 JP 62165241 A JP62165241 A JP 62165241A JP 16524187 A JP16524187 A JP 16524187A JP H0788420 B2 JPH0788420 B2 JP H0788420B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エポキシ基含有エラストマー組成物に関す
る。更に詳しくは、スコーチ安定性にすぐれたエポキシ
基含有エラストマー組成物に関する。
〔従来の技術〕および〔発明が解決しようとする問題
点〕 エチレン、プロピレンなどのα−オレフィン、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステ
ル、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブ
チルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
メトキシメチルアクリレート、メトキシエチルアクリレ
ートなどのアクリル酸エステル、フマル酸メチル、フマ
ル酸エチル、フマル酸ブチルなどのフマル酸ジエステ
ル、アクリロニトリルなどに、グリシジルメタクリレー
ト、グリシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテ
ルなどのエポキシ基含有モノマーを約0.5〜3重量%程
度共重合させて得られるエラストマーの加硫は、従来ジ
アルキルジチオカルバミン酸金属塩などを加硫剤として
用いて行われているが、加硫に供される配合組成物はス
コーチ安定性、特に長期の生地貯蔵安定性に劣ってお
り、ムーニー粘度MLminおよびスコーチタイムの変化量
が大きいという欠点がみられた。
そこで本発明者は、スコーチ安定性にすぐれたエポキシ
基含有エラストマー組成物を与える加硫系について種々
検討を重ねた結果、そこに特定の硫酸塩またはスルホン
酸塩を添加することにより、かかる課題が効果的に解決
されることを見出した。
〔問題点を解決するための手段〕
従って、本発明はエポキシ基含有エラストマー組成物に
係り、この組成物は、エポキシ基を架橋性基として含有
するエラストマー、ジアルキルジチオカルバミン酸金属
塩加硫剤および一般式(ROSO3)nMで表わされる硫酸塩
または一般式(RSO3)nMで表わされるスルホン酸塩[こ
れら一般式において、Rはアルキル基、アルキル置換ア
リール基またはRO(CH2CH2)mO−基であり、Mはn価の
金属である]を必須成分として含有してなる。
エポキシ基を架橋性基として含有するエラストマーとし
ては、前記列挙したようなものが用いられる。
加硫剤としては、ジメチルジチオカルバミン酸鉄、ジメ
チルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミ
ン酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジ
チオカルバミン酸テルルなどのジアルキルジチオカルバ
ミン酸金属塩が、エラストマー100重量部当り約0.1〜5
重量部の割合で用いられる。
以上の各成分以外の必須成分として用いられる上記一般
式で表わされる硫酸塩またはスルホン酸塩のR基として
は、例えばノニル、オクチル、ラウリル、ステアリルな
どのアルキル基、ノニルフェニル、オクチルフェニル、
ラウリルフェニル、ステアリルフェニル、ノニルナフチ
ル、オクチルナフチル、ラウリルナフチル、ステアリル
ナフチルなどのアルキル置換アリール基、ポリオキシエ
チレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエ
ーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオ
キシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチル
フェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニ
ルエーテルなどのポリオキシエチレンのアルキルエーテ
ルまたはアルキル置換アリールエーテルなどが示され、
またM基としてはナトリウム、カリウム、カルシウム、
マグネシウム、亜鉛、鉛、鉄などの金属が示される。
これらの硫酸塩またはスルホン酸塩は、エポキシ基含有
エラストマー100重量部当り約0.1〜5重量部、好ましく
は約0.5〜2重量部の割合で用いられる。これ以下の使
用割合では、本発明の目的とする所期の効果が得られ
ず、一方これより多く用いると、加硫物性、加硫特性が
損われるようになる。
エポキシ基含有エラストマー、ジアルキルジチオカルバ
ミン酸金属塩加硫剤および硫酸塩またはスルホン酸塩を
必須成分とする本発明の組成物中には、用いられるエポ
キシ基含有エラストマーの種類に応じて、補強剤、充填
剤、可塑剤などが適宜配合され、混練および加硫成形さ
れる。
〔発明の効果〕
下記実施例および比較例の結果に示されるように、硫酸
塩またはスルホン酸塩が用いられない配合組成物におい
ては、40℃の貯蔵においてそのムーニー粘度値(MLmi
n、121℃)が上昇し、スコーチタイムが短かくなるのに
対し、本発明に係るものは、これらの値の変化幅が長期
間にわたって小さく、即ちすぐれたスコーチ安定性を有
しており、また加硫物性の低下も認められない。
〔実施例〕
次に、実施例について本発明を説明する。
参考例 温度計、撹拌機、窒素ガス導入管および減圧装置を備え
たセパラブルフラスコ中に、水150部(重量、以下同
じ)、硫酸ナトリウム0.1部、ラウリル硫酸ナトリウム
2部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル2部および
単量体混合物100部を仕込み、撹拌しながら脱気および
窒素ガス置換をくり返して酸素を十分に除去した後、ナ
トリウムハイドロサルファイト0.01部、ナトリウムホル
ムアルデヒドスルホキシレート0.002部および第3ブチ
ルハイドロパーオキシド0.005部を加えて、重合反応を
開始させた。重合転化率が約95〜99%の範囲内となるよ
うに、重合反応を約6時間継続した後、塩析、水洗、乾
燥してアクリルエラストマーA〜Dを得た。
なお、用いられた単量体混合物の仕込み組成(重量%)
は、次の表1に示される。
実施例1〜3、比較例1 アクリルエラストマーA100部、HAFカーボンブラック50
部、置換ジフェニルアミン系老化防止剤(ノーガード44
5、以下同じ)2部、ステアリン酸1部、ジメチルジチ
オカルバミン酸鉄1部、ジメチルジチオカルバミン酸亜
鉛2部に、ラウリルフェニルスルホン酸カルシウム(実
施例1)、ラウリルフェニルスルホン酸鉛(実施例2)
またはポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテルス
ルホン酸亜鉛(実施例3)2部を加えあるいはこれらを
加えずに(比較例1)、冷却下のオープンロールで混練
して組成物を調製した。
得られたエラストマー組成物のムーニー粘度およびムー
ニースコーチタイムを測定した。この組成物を40℃で貯
蔵し、1週間後および2週間後のこれらの値を測定し、
その上昇率を算出した。
また、180℃で10分間のプレス加硫およびギャーオーブ
ン中での150℃、15時間の熱処理を行なった。得られた
加硫物について、JIS K−6301に準じて常態値および圧
縮永久歪(150℃、70時間)の測定を行なった。
得られた結果は、後記表2に示される。
実施例4〜5、比較例2 アクリルエラストマーB100部、HAFカーボンブラック55
部、老化防止剤2部、ステアリン酸1部、ジメチルジチ
オカルバミン酸鉄1部、ジメチルジチオカルバミン酸亜
鉛2部に、ラルリル硫酸ナトリウム(実施例4)または
ラウリルフェニルスルホン酸鉛(実施例5)2部を加え
あるいはこれらを加えずに(比較例2)組成物を調製し
た。
実施例6〜7、比較例3 アクリルエラストマーC100部、HAFカーボンブラック55
部、老化防止剤2部、ステアリン酸1部、ジメチルジチ
オカルバミン酸鉄1部、ジメチルジチオカルバミン酸亜
鉛2部に、ラウリル硫酸ナトリウム(実施例6)または
ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテルスルホン
酸亜鉛(実施例7)を加えあるいはこれらを加えずに
(比較例3)組成物を調製した。
実施例8〜10、比較例4 実施例1〜3、比較例1において、アクリルエラストマ
ーAの代りに同Dを用い、またHAFカーボンブラックの
配合量を55部に変更した。
以上の各実施例および比較例での測定結果は、次の表2
に示される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ基を架橋性基として含有するエラ
    ストマー、ジアルキルジチオカルバミン酸金属塩加硫剤
    および一般式(ROSO3)nMで表わされる硫酸塩または一
    般式(RSO3)nMで表わされるスルホン酸塩[これら一般
    式において、Rはアルキル基、アルキル置換アリール基
    またはRO(CH2CH2)mO−基であり、Mはn価の金属であ
    る]を必須成分として含有してなるエポキシ基含有エラ
    ストマー組成物。
JP62165241A 1987-07-03 1987-07-03 エポキシ基含有エラストマ−組成物 Expired - Lifetime JPH0788420B2 (ja)

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JPS6411124A JPS6411124A (en) 1989-01-13
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