JPH078836Y2 - ターボ車のegr装置 - Google Patents

ターボ車のegr装置

Info

Publication number
JPH078836Y2
JPH078836Y2 JP1987013470U JP1347087U JPH078836Y2 JP H078836 Y2 JPH078836 Y2 JP H078836Y2 JP 1987013470 U JP1987013470 U JP 1987013470U JP 1347087 U JP1347087 U JP 1347087U JP H078836 Y2 JPH078836 Y2 JP H078836Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
passage
throttle valve
egr
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1987013470U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63121755U (ja
Inventor
博一 杢屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Co Ltd filed Critical Suzuki Motor Co Ltd
Priority to JP1987013470U priority Critical patent/JPH078836Y2/ja
Publication of JPS63121755U publication Critical patent/JPS63121755U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH078836Y2 publication Critical patent/JPH078836Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案はターボ車のEGR装置に係り、特に絞り弁開度
に応じてEGR調整弁を作動制御させてEGR量を適正に調整
し、運転性能の向上を図るとともに、NOxの発生量を効
果的に低減し、また、EGR調整弁の機能を良好に維持
し、且つ、機関出力を向上し得るターボ車のEGR装置に
関する。
[従来の技術] 車両の内燃機関の吸気系に排気の一部を還流することに
より吸気を希釈し、火炎の伝播速度及び燃焼の最高温度
を低下させて排気中のNOxを低減させるEGR装置において
は、その排気の還流量、いわゆるEGR量をEGR調整弁によ
って調整している。
即ち、第8図に示す如く、過給機内燃機関、いわゆるタ
ーボ車の内燃機関におけるEGR装置のEGR調整弁20におい
ては、圧力応動体であるダイヤフラム26の一側に区画形
成された第1圧力室30に絞り弁8の少許上流側に設けた
第1圧力導入ポート34に連通する第1圧力通路36を連通
して設け、また、ダイヤフラム26の他側に区画形成され
た第2圧力室32には第1圧力導入ポート34よりもさらに
上流側で且つ絞り弁8の影響が少ない部位に設けた第2
圧力導入ポート38に連通する第2圧力通路40を連通して
設けている。このEGR装置においては、絞り弁8が少し
開くと、吸気管圧力である負圧が第1圧力導入ポート34
及び第1圧力通路36を経て第1圧力室30に作用し、弁体
24をEGR通路18が閉鎖するように付勢しているスプリン
グ28の付勢力に抗してダイヤフラム26が第1圧力室30の
縮小方向に変位され、そして、EGR通路18を開けて排気
を吸気系に還流させる一方、絞り弁8の開度を大きくす
ると、過給機(図示せず)によって加圧された給気の正
圧が第2圧力室32に作用し、ダイヤフラム26が第1圧力
室30の縮小方向にさらに変位されてEGR量が増加される
ものである。
また、過給機付内燃機関のEGR装置としては、例えば、
実公昭60-34767号公報に開示されている。この公報に記
載の装置は、EGR調整弁のダイヤフラムの一側に区画形
成された圧力室に閉鎖状態絞り弁直上流に位置し且つ所
定開示状態絞り弁下流側に位置する給気通路の圧力を導
入するとともに、他側に区画形成された圧力室に気化器
上流側の給気通路から正圧を導入し、EGR調整弁弁閉鎖
方向にスプリングをダイヤフラムに付勢している。
[考案が解決しようとする問題点] ところが、従来の過給機内燃機関のEGR装置において
は、絞り弁が所定開度状態における圧力通路の吸気管圧
力である負圧と正圧及びスプリングの付勢力との力関係
によりEGR調整弁を開閉動作させるだけなので、EGR量を
内燃機関の負荷域運転状態に応じて、つまり絞り弁開度
に応じて細かく調整することが困難であり、運転性能の
低下や有害なNOxを十分に低減し得ないという不都合が
ある。即ち、EGR調整弁の第1圧力室に負圧が作用する
と、EGR調整弁がEGR通路を直ぐに全開放となるように作
動してしまい、このため、低速時等の極低・低負荷域運
転時で絞り弁開度が小さい場合においては、EGR量が過
多になり、燃焼状態が悪化し、内燃機関の振動が大きく
なったり、息つき等が生じて運転性能が低下するという
不都合がある。
また、高速時等の極高負荷域運転時で絞り弁開度が大き
い場合には、EGR量を十分に供給し得ず、EGR効果が小さ
くなってNOxの発生量が増加するとともに、絞り弁が全
開状態に至るまで排気が還流されるので、高温の排気に
よってEGR調整弁の機能劣化が生じる等の要因で、EGR調
整弁の耐久性が低下し、且つ、機関出力の低下を招くと
いう不都合があった。
[考案の目的] そこでこの考案の目的は、上述の不都合を除去すべく、
EGR調整弁には圧力応動体によって第1圧力室と第2圧
力室とを区画形成して設け、絞り弁の絞り弁開度に応じ
て給気通路の吸気管圧力を第1圧力室に導く第1圧力通
路を設け、絞り弁の上流側の給気通路を正圧を第2圧力
室に導く第2圧力通路を設け、第1圧力通路と第2圧力
通路とを連通するバイパス通路を設け、バイパス通路途
中には第1圧力室と第2圧力室との圧力差を制御すべく
該バイパス通路を段階的に漸次に開閉する圧力制御弁を
設け、絞り弁の絞り弁開度が低側設定開度未満の際にバ
イパス通路を全開放すべく圧力制御弁を作動せず、絞り
弁の絞り弁開度が低側設定開度以上且つ中間側設定開度
未満の際にバイパス通路の通路面積を段階的に閉鎖すべ
く圧力制御弁を作動し、絞り弁の絞り弁開度が中間側設
定開度以上且つ高側設定開度未満の際にバイパス通路を
全閉鎖すべく圧力制御弁を作動し、絞り弁の絞り弁開度
が高側設定開度以上の際にバイパス通路を全開放すべく
圧力制御弁を作動しない制御部を設けることにより、絞
り弁開度に応じて圧力制御弁を作動制御し、これによ
り、EGR調整弁を細かく作動制御させ、内燃機関の各負
荷域でEGR量を適正に調整し、もってEGR量の平均化を図
り、運転性能を向上するとともに、NOxの発生量を効果
的に低減し、また、EGR調整弁の機能を良好に維持さ
せ、且つ、機関出力を向上し得るターボ車のEGR装置を
実現するにある。
[問題点を解決するための手段] この目的を達成するためにこの考案は、過給機付内燃機
関に給気を導く給気通路を設け、この給気通路に前記内
燃機関への給気量を調整する絞り弁を設け、前記給気通
路には排気の一部を還流するEGR通路を連通して設け、
このEGR通路途中に前記給気通路へのEGR量を調整するEG
R調整弁を設け、このEGR調整弁には圧力応動体によって
第1圧力室と第2圧力室とを区画形成して設け、前記絞
り弁の絞り弁開度に応じて前記給気通路の吸気管圧力を
前記第1圧力室に導く第1圧力通路を設け、前記絞り弁
の上流側の前記給気通路の正圧を前記第2圧力室に導く
第2圧力通路を設け、前記第1圧力通路と前記第2圧力
通路とを連通するバイパス通路を設け、このバイパス通
路途中には前記第1圧力室と前記第2圧力室との圧力差
を制御すべく該バイパス通路を段階的に開閉する圧力制
御弁を設け、前記絞り弁の絞り弁開度が低側設定開度未
満の際に前記バイパス通路を全開放すべく前記圧力制御
弁を作動せず、前記絞り弁の絞り弁開度が前記低側設定
開度以上且つ中間側設定開度未満の際に前記バイパス通
路の通路面積を段階的に漸次に閉鎖すべく前記圧力制御
弁を作動し、前記絞り弁の絞り弁開度が前記中間側設定
開度以上且つ高側設定開度未満の際に前記バイパス通路
を全閉鎖すべく前記圧力制御弁を作動し、前記絞り弁の
絞り弁開度が前記高側設定開度以上の際に前記バイパス
通路を全開放すべく前記圧力制御弁を作動しない制御部
を設けたことを特徴とする。
[作用] この考案の構成によれば、絞り弁開度が低側設定開度未
満の際に、バイパス通路が全開放されるので、EGR調整
弁の第1圧力室と第2圧力室とに同一の圧力が作用し、
EGR調整弁がEGR通路を全閉鎖して排気の還流を停止し、
極低負荷域運転時に排気が徒に供給されるのを防止して
内燃機関の運転状態を安定させることができる。
また、絞り弁開度が低側設定開度以上且つ中間側設定開
度未満の際に、絞り弁開度状態に応じてバイパス通路が
段階的に漸次に閉鎖されるので、第1圧力室と第2圧力
室との圧力差が漸次に小さく制御されてEGR調整弁が段
階的に動作され、これにより、EGR量が漸次に増加さ
れ、EGR量が急激に増加されるのを防止し、よって、低
・中負荷域運転時の燃焼状態を良好とし、内燃機関の振
動を低減し、また、息つき等の発生を防止し、運転性能
を向上させることができる。
更に、絞り弁開度が中間側設定開度以上且つ高側設定開
度未満の際に、バイパス通路が全閉鎖されるので、第1
圧力室と第2圧力室との圧力差が大きくなり、EGR調整
弁がEGR通路を全開放してEGR量が最大となり、高負荷域
運転時のNOxの低減を効果的に図ってEGR効率を大とする
ことができる。
従って、絞り弁開度の低側設定開度から高側設定開度ま
での間において、つまり、内燃機関の低負荷域運転時か
ら高負荷域運転時まで、EGR量が平均化され、燃焼状態
を良好とし、運転性能を向上させるとともに、NOxの発
生量を効果的に低減させることができる。
更にまた、絞り弁開度が高側設定開度以上の際に、バイ
パス通路が全開放されるので、第1圧力室と第2圧力室
とに同一の圧力が作用し、EGR調整弁がEGR通路を全閉鎖
して排気の還流が停止され、極高負荷域運転時におい
て、EGR調整弁が高温に晒されることがなく、EGR調整弁
の機能を良好に維持し、且つ機関出力を向上させること
ができる。
[実施例] 以下図面に基づいてこの考案の実施例を詳細且つ具体的
に説明する。
第1〜6図は、この考案の実施例を示すものである。図
において、2は過給機付の内燃機関、4は過給機、6は
給気通路、8は絞り弁、10は排気通路、12はエアクリー
ナ、14はマフラである。
前記過給機4は、内燃機関2に夫々連通する給気通路6
と排気通路10との途中に設けられている。即ち、過給機
4は、給気通路6に臨ませて設けたコンプレッサ(図示
せず)と排気通路10に臨ませて設けたタービン(図示せ
ず)とからなり、排気流によってタービンを回転させ、
このタービンの回転によってコンプレッサを回転させて
給気を給気通路6から内燃機関2に圧送するものであ
る。
給気通路6途中には、内燃機関2への給気量を調整する
前記絞り弁8が配設されている。
排気通路10には、取入口16に連通するEGR通路18が設け
られる。このEGR通路18は、EGR調整弁20を介して絞り弁
8下流側の給気通路の還流口22に連通される。
EGR調整弁20は、EGR通路18を直接的に開閉する弁体24
と、この弁体24を作動させるべく連設した圧力応動体で
あるダイヤフラム26と、EGR通路18の閉鎖方向に弁体24
を作動させてEGR量を減少させるべくダイヤフラム26を
変位させる弾圧具であるスプリング28と、ダイヤフラム
26によって区画形成された第1圧力室30と、第2圧力室
32とから構成される。
第1圧力室30には、絞り弁8の少許上流側に位置する部
位の給気通路6の第1圧力導入ポート34に連通する第1
圧力通路36が連通して設けられる。この第1圧力通路36
は、絞り弁8の絞り開度状態に応じて吸気管圧力である
負圧を第1圧力室30に導くものである。これにより、ダ
イヤフラム26は、弁体24をEGR通路18の開閉方向に作動
させてEGR量を調整させるべく変位される。
第2圧力室32には、第1圧力導入ポート34よりもさらに
上流側で且つ絞り弁8の影響が少ない部位の給気通路6
の第2圧力導入ポート38に連通する第2圧力通路40が連
通して設けられる。この第2圧力通路40は、過給機4に
よって過給された給気の正圧を第2圧力室32に導くもの
である。
第1圧力通路36と第2圧力通路40とを連通すべくバイパ
ス通路42が設けられる。このバイパス通路42途中には、
圧力制御弁44が設けられる。
この圧力制御弁44は、第1圧力室30と第2圧力室32との
圧力差を制御すべくバイパス通路42を段階的に開閉する
ものである。
この圧力制御弁44には、制御部(ECU)46が連絡してい
る。
この制御部46は、絞り弁8の絞り弁開度状態を制御因子
として入力し、圧力制御弁44を作動制御するものであ
る。
即ち、制御部46は、第5図に示す如く、絞り8が低側設
定開度である第1開度θ1未満の際に、圧力制御弁44に
制御信号を出力せずに圧力制御弁44を作動せず、よっ
て、バイパス通路42を全開放させ、また、絞り弁8が第
1開度θ1以上且つ中間側設定開度である第3開度θ3
未満の際に、バイパス通路42の通路面積を段階的に漸次
に、つまり、第1開度θ1以上且つ第2開度θ2におい
てバイパス通路42の通路面積を3分の1程度閉鎖し、よ
って、バイパス通路42の通路面積が3分の2程度開くよ
うな開時間の制御信号を圧力制御弁44に出力し、更に、
絞り弁8が第2開度θ2以上且つ第3開度θ3未満にお
いて圧力制御弁44のバイパス通路42の通路面積が2分の
1程度閉鎖し、よって、バイパス通路42の通路面積が2
分の1程度開くような開時間の制御信号を圧力制御弁44
に出力し、更にまた、絞り弁8が第3開度θ3以上且つ
高側設定開度である第4開度θ4未満の際に、バイパス
通路42が全閉鎖するような制御信号を圧力制御弁44に出
力し、また、絞り弁8が第4開度θ4以上の際に、圧力
制御弁44に制御信号を出力せず圧力制御弁44を作動せ
ず、よって、バイパス通路42を全開放させるものであ
る。
次に、この実施例の作用を説明する。
絞り弁8の絞り弁開度が第1開度θ1未満における内燃
機関2の極低負荷域運転時、つまりアイドル運転域にお
いては、絞り弁8の少許上流側に設けた第1圧力導入ポ
ート34及びこの第1圧力導入ポート34よりもさらに上流
側に設けた第2圧力導入ポート38には給器の圧力が作用
する。このとき、制御部46は、圧力制御弁44に制御信号
を出力しないので、バイパス通路42に設けた圧力制御弁
44が作動されず、バイパス通路42が全開放され、EGR調
整弁20の第1圧力室30と第2圧力室32とに作用する圧力
が同一となる。これにより、ダイヤフラム26は、スプリ
ング28の付勢力によって第2圧力室32の縮小方向に付勢
され、弁体24がEGR通路18を全閉鎖している。従って、
排気の還流が停止されるので、極低負荷域運転時におい
て、排気が給器通路6に徒に還流して燃焼性が悪化する
のを防止し、これにより、運転性能を向上する。
次いで、絞り弁8の絞り弁開度が大きくなり、絞り弁開
度が第1開度θ1以上且つ第2開度θ2未満の際には、
制御部46は、バイパス通路42の通路面積が3分の1程度
閉鎖、つまりバイパス通路42の通路面積が3分の2程度
開くような開時間の制御信号を圧力制御弁44に出力す
る。このとき、第1圧力通路36に第1圧力導入ポート34
からの負圧が作用するとともに、第2圧力通路40には第
2圧力導入ポート38からの正圧が作用する。従って、こ
の正圧がバイパス通路42を経て第1圧力通路36に作用す
るので、第1圧力室36に作用する負圧が従来の負圧に比
し低くなるので、ダイヤフラム26が急激に第1圧力室30
の縮小方向に変位しない。従って、弁体24がEGR通路18
を徐々に開放するので、EGR量が急激に増加するのを防
止し、運転性能を向上する。
また、絞り弁8の絞り弁開度が第2開度θ2以上且つ第
3開度θ3未満の際に、制御部46は、バイパス通路42の
通路面積を2分の1程度閉鎖、つまりバイパス通路42の
通路面積が2分の1程度に開くような開時間の制御信号
を圧力制御弁44に出力する。このとき、第1圧力導入ポ
ート34に生ずる負圧が以前に比し高くなるが、第2圧力
導入ポート38に生ずる正圧も高くなるので、上述の如
く、バイパス通路42によって第1圧力室30に作用する負
圧が以前に比し低くなる。従って、ダイヤフラム26がさ
らに第1圧力室30の縮小方向に変位し、EGR量を漸次に
増加させ、低・中負荷域運転時に、EGR量が急激に増加
されることがない。
更に、絞り弁8の絞り弁開度が第3開度θ3以上且つ第
4開度θ4未満の際には、制御部46は、バイパス通路42
が全閉鎖となるような制御信号を圧力制御弁44に出力す
る。このとき、第1圧力導入ポート34に生ずる負圧がさ
らに高くなるが、第2圧力導入ポート38に生ずる正圧も
高くなる。従って、ダイヤフラム26は、第1圧力室30に
作用する負圧と第2圧力室32に作用する正圧とによって
第1圧力室30の縮小方向に大きく変位する。またこのと
き、EGR量は、最大となるように調整される。これによ
り、中・高負荷域運転時に、EGR効果が大きくなり、NOx
の低減を効果的に果し得る。
更にまた、絞り弁8の絞り弁開度が第4開度θ4以上の
極高負荷域運転時においては、制御部46は圧力制御弁44
に制御信号を出力しないので、圧力制御弁44が作動せ
ず、バイパス通路42が全開放する。このとき、上述の如
き、第1圧力室30と第2圧力室32とに作用する圧力は同
一なので、ダイヤフラム26がスプリング28の付勢力によ
って第2圧力室32の縮小方向に付勢され、弁体24がEGR
通路18を全閉鎖している。従って、極高負荷域運転時
に、EGR調整弁20が高温の排気に晒されることがなく、
溶損等によって機能劣化が生ずるのを未然に防止し、耐
久性を向上し得るとともに、機関出力の向上を図り得
る。
従って、この実施例によれば、第1圧力室30に作用する
圧力(第3図の1点鎖線Aで示す)は、従来のEGR装置
における第1圧力室30に作用する圧力(第3図の実線P
で示す)に比し弱くなる。また、第2圧力室32には、第
3図の破線Bで示すような圧力が作用する。更に、第2
図に示す如く、第1圧力通路36に連通する第1圧力導入
ポート34を絞り弁8の下流側に設けた場合に、第1圧力
室30には第3図の2点鎖線Cで示すような圧力が作用す
る。なお、第3図において、符号Xは第1圧力導入ポー
ト38に作用する圧力である。
これにより、この実施例において、EGR調整弁20を作動
する圧力は第4図(a)に示す範囲となり、従来の範囲
(第4図(b)で示す)に比し狭いものである。
この結果、第6図に示す如く、絞り部8が第1開度θ1
未満の極低負荷域運転時においては、排気の還流を停止
して燃焼性の悪化を防止し、運転性能を良好に担保し得
る。また、絞り弁8が第1開度θ1以上且つ第3開度θ
3未満の低・中負荷域運転時においては、低・中負荷域
側から高負荷域側に移行する際にEGR量を徐々に増加し
てEGR量を適正に調整して運転性能の向上を図るととも
に、高負荷域運転時にはEGR効果を大きくしてNOxを効果
的に低減し得る。更に、絞り弁8が第4開度θ4以上の
極高負荷域運転時においては、排気の還流を停止し、EG
R調整弁20が高温の排気で晒され機能劣化が生ずる等の
不都合を防止して耐久性を向上させ、且つ、機関出力の
向上を図り得る。
なお、この考案は上述の実施例に限定されず、種々応用
改変が可能であることは勿論である。
例えば、絞り弁8の絞り弁開度状態が第1開度θ1と第
3開度θ3間で、バイパス通路42の閉鎖制御を2段階で
行ったが、バイパス通路42の閉鎖段階を更に細かく制御
し、もって第1圧力室30と第2圧力室32とに作用させる
圧力を微細に制御してEGR量をより細かい段階で且つ滑
らかに調整することができる。
また、第7図に示す如く、第1圧力室30とバイパス通路
42の一端側の接続部位間の第1圧力通路36に第1絞り部
52を設けるとともに、第2圧力室32とバイパス通路42の
他端側の接続部位間の第2圧力通路40には第2絞り部54
を設ける構成とすることも可能である。この構成によれ
ば、第1絞り部52及び第2絞り部54を所定の大きさに設
定することにより、第1圧力室30及び第2圧力室32に左
右させる圧力バイパス通路42において容易且つ正確に制
御することができ、使い勝手を向上させ得る。
更に、第1圧力導入ポート34を絞り弁8の直上流側に設
けたが、第2図の2点鎖線で示す如く、第2圧力導入ポ
ート34を絞り弁8の少許下流側に設けることも可能であ
る。
[考案の効果] 以上詳細な説明から明らかなようにこの考案によれば、
EGR調整弁には圧力応動体によって第1圧力室と第2圧
力室とを区画形成して設け、絞り弁の絞り弁開度に応じ
て給気通路の吸気管圧力を第1圧力室に導く第1圧力通
路を設け、絞り弁の上流側の給気通路の正圧を第2圧力
室に導く第2圧力通路を設け、第1圧力通路と第2圧力
通路とを連通するバイパス通路を設け、バイパス通路途
中には第1圧力室と第2圧力室との圧力差を制御すべく
該バイパス通路を段階的に漸次に開閉する圧力制御弁を
設け、絞り弁の絞り弁開度が低側設定開度未満の際にバ
イパス通路を全開放すべく圧力制御弁を作動せず、絞り
弁の絞り弁開度が低側設定開度以上且つ中間側設定開度
未満の際にバイパス通路の通路面積を段階的に閉鎖すべ
く圧力制御弁を作動し、絞り弁の絞り弁開度が中間側設
定開度以上且つ高側設定開度未満の際にバイパス通路を
全閉鎖すべく圧力制御弁を作動し、絞り弁の絞り弁開度
が高側設定開度以上の際にバイパス通路を全開放すべく
圧力制御弁を作動しない制御部を設けたことにより、絞
り弁開度が低側設定開度未満の際に、排気の還流を停止
して排気が徒に供給されるのを防止して内燃機関の運転
状態を安定させ、また、絞り弁開度が低側設定開度以上
且つ中間側設定開度未満の際に、EGR量を漸次に増加
し、EGR量が急激に増加されるのを防止し、よって、燃
焼状態を良好とし、内燃機関の振動を低減し、また、息
つき等の発生を防止し、運転性能を向上させ、更に、絞
り弁開度が中間側設定開度以上且つ高側制定開度未満の
際に、EGR量を最大とし、NOxの低減を効果的に図ってEG
R効率を大とし、もって、絞り弁開度の低側設定開度か
ら高側設定開止までの間において、EGR量を平均化し、
燃焼状態を良好とし、運転性能を向上させるとともに、
NOxの発生量を効果的に低減させ、更にまた、絞り弁開
止が高側設定開度以上の際に、排気の還流を停止し、EG
R調整弁が高温に晒されることを防止し、EGR調整弁の機
能を良好に維持し、且つ機関出力を向上させ得る。
【図面の簡単な説明】
第1〜6図はこの考案の実施例を示し、第1図はターボ
車の内燃機関におけるEGR装置のシステム構成図、第2
図はEGR装置の要部構成図、第3図は絞り弁開度と負圧
との関係図、第4図(a)はこの実施例におけるEGR調
整弁の作動圧力範囲を示す説明図、第4図(b)は従来
のEGR調整弁の作動圧力範囲を示す説明図、第5図は絞
り弁開度に応じて圧力制御弁を作動制御する説明図、第
6図は絞り弁開度とEGR量との関係図、 第7図はこの考案の他の実施例を示し、EGR装置の構成
図である。 第8図は従来のEGR装置の構成図である。 図において、2は内燃機関、4は過給機、6は給気通
路、8は絞り弁、10は排気通路、18はEGR通路、20はEGR
調整弁、30は第1圧力室、32は第2圧力室、36は第1圧
力通路、40は第2圧力通路、42はバイパス通路、44は圧
力制御弁、そして46は制御部である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】過給機付内燃機関に給気を導く給気通路を
    設け、この給気通路に前記内燃機関への給気量を調整す
    る絞り弁を設け、前記給気通路には排気の一部を還流す
    るEGR通路を連通して設け、このEGR通路途中に前記給気
    通路へのEGR量を調整するEGR調整弁を設け、このEGR調
    整弁には圧力応動体によって第1圧力室と第2圧力室と
    を区画形成して設け、前記絞り弁の絞り弁開度に応じて
    前記給気通路の吸気管圧力を前記第1圧力室に導く第1
    圧力通路を設け、前記絞り弁の上流側の前記給気通路の
    正圧を前記第2圧力室に導く第2圧力通路を設け、前記
    第1圧力通路と前記第2圧力通路とを連通するバイパス
    通路を設け、このバイパス通路途中には前記第1圧力室
    と前記第2圧力室との圧力差を制御すべく該バイパス通
    路を段階的に開閉する圧力制御弁を設け、前記絞り弁の
    絞り弁開度が低側設定開度未満の際に前記バイパス通路
    を全開放すべく前記圧力制御弁を作動せず、前記絞り弁
    の絞り弁開度が前記低側設定開度以上且つ中間側設定開
    度未満の際に前記バイパス通路の通路面積を段階的に漸
    次に閉鎖すべく前記圧力制御弁を作動し、前記絞り弁の
    絞り弁開度が前記中間側設定開度以上且つ高側設定開度
    未満の際に前記バイパス通路を全閉鎖すべく前記圧力制
    御弁を作動し、前記絞り弁の絞り弁開度が前記高側設定
    開度以上の際に前記バイパス通路を全開放すべく前記圧
    力制御弁を作動しない制御部を設けたことを特徴とする
    ターボ車のEGR装置。
JP1987013470U 1987-01-31 1987-01-31 ターボ車のegr装置 Expired - Lifetime JPH078836Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987013470U JPH078836Y2 (ja) 1987-01-31 1987-01-31 ターボ車のegr装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1987013470U JPH078836Y2 (ja) 1987-01-31 1987-01-31 ターボ車のegr装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63121755U JPS63121755U (ja) 1988-08-08
JPH078836Y2 true JPH078836Y2 (ja) 1995-03-06

Family

ID=30802557

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1987013470U Expired - Lifetime JPH078836Y2 (ja) 1987-01-31 1987-01-31 ターボ車のegr装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH078836Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2852303B2 (ja) * 1989-02-03 1999-02-03 株式会社日本自動車部品総合研究所 ディーゼルエンジンの制御装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE430091B (sv) * 1982-10-15 1983-10-17 Saab Scania Ab Arrangemang for styrning av avgasrecirkulation vid en overladdad forbrenningsmotor
JPS6092757U (ja) * 1983-11-29 1985-06-25 ダイハツ工業株式会社 過給機付エンジンのegr装置
JPS6249654U (ja) * 1985-09-13 1987-03-27

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63121755U (ja) 1988-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6945240B2 (en) Device and method for exhaust gas circulation of internal combustion engine
JP3203445B2 (ja) ターボ過給機付エンジンの排気還流装置
JPH10196463A (ja) 排気ガス再循環装置
JPH078836Y2 (ja) ターボ車のegr装置
JPH029080Y2 (ja)
JPH06323201A (ja) エンジンの排気還流装置
JPH0125883B2 (ja)
JPH0511305Y2 (ja)
JP3783764B2 (ja) 過給機付きエンジンのegr装置
JPS636463Y2 (ja)
JPH08246963A (ja) 排気ガス還流制御装置付き過給式内燃機関
JPH0329570Y2 (ja)
JPH0332770Y2 (ja)
JPS6246818Y2 (ja)
JPS605782B2 (ja) 内燃機関の吸気制御装置
JPS6246817Y2 (ja)
JPS6032370Y2 (ja) 排気還流制御装置
JPS6341545Y2 (ja)
JPS6329173Y2 (ja)
JPS6231657Y2 (ja)
JPH0326298Y2 (ja)
JPH0324571B2 (ja)
JPS6221727Y2 (ja)
JPH02267358A (ja) ディーゼルエンジンの排気還流制御装置
JPH11236829A (ja) エンジンの暖機方法とその装置